「解放」最新号(第2621号2020年6月1日)の内容

<1面>
貧窮人民見殺しの安倍政権打倒!
検察庁法の改定反対!

5・19 全学連 国会前闘争に起つ

県学連 自民県連に怒りの拳
5・14 那覇

<3〜4面>
<パンデミック恐慌>に突入した世界経済

Topics もうひとつの医療の危機
大多数の病院が赤字経営に

<5面>
NTT西日本
「エリア社員制度」を新設
転籍・配転・労働強化を許すな

<2面>
10万円給付金オンライン申請
大混乱する自治体職場

感染症対策の現場
保健所・衛生研労働者の苦闘

<6面>
決意新たに飛躍せん!

◆歌もどき
パンデミック下 我闘う

週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」
   バックナンバー
2620/
2618-2619合併号/
2617/
2616
/2615/2614/
2613/2612/2611/
2610/2609/2608/
2607/2606/2605/
2604
/2603/2602/
2601/2600/
1750〜2599
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貧窮人民見殺しの安倍政権打倒!

検察庁法の改定反対!

5・19 全学連 国会前闘争に起つ

 
  「貧窮人民見殺しの安倍政権を打倒せよ!」
 真紅の全学連旗を掲げ国会へ怒りのシュプレヒコール
(5月19日、国会前)
 五月十九日、わが全学連のたたかう学生たちは、「貧窮人民見殺しの安倍政権打倒!」「検察庁法の改定反対!」の烈々たる闘志に燃えて国会前闘争に勇躍決起した。またこの日、六〇〇名の労働者・学生・市民が国会前に結集し、「安倍政権を倒せ!」の怒りの声をあげた。
 この前日に安倍政権が安倍子飼いの東京高検検事長・黒川を検事総長の座につけることを企んで強行しようとしていた検察庁法改定案の今国会での採決。この策動を全学連は断固粉砕したのだ。さらに五月二十二日、全学連を先頭とした人民の怒りに包囲された安倍政権は、――政府が「緊急事態宣言」を発し人民に「外出自粛」を強いているその最中に、黒川が賭け麻雀に明け暮れていたことの暴露にも直撃され――黒川の辞任に追いこまれた。
 まさに全学連の闘いと、これに鼓舞された労働者・人民の怒りの爆発とによって、「桜ゲート」などを闇に葬るとともにNSC専制の強権的支配体制を強化することを企んで、みずからの子飼い分子・黒川を検察トップに就任させるという安倍政権の姑息きわまる策動を、木っ端微塵に粉砕したのだ。
 政府・与党が検察庁法改定案の審議入りを強行したまさにその日、「貧窮人民見殺しの安倍政権打倒!」を掲げ、首相官邸にたいする断固たる緊急闘争に決起したのが全学連のたたかう学生たちであった(五月八日)。この革命的左翼の奮闘を号砲として、人民を切り捨て検察庁法改定に突き進んだ安倍政権を許すまじという怒りの声が、燎原の火の如く瞬く間に日本全土に燃え広がっている。
 今こそすべての人民は、5・19の闘いにふまえ、貧窮人民見殺しの安倍政権をさらに追撃せよ! パンデミック下で人民を見殺しにして独占資本救済に血道をあげ、医療・福祉現場を見捨て、労働者・人民を貧窮へと突き落としてきた安倍政権にたいする怒りに燃えて、わが革命的左翼とともにたたかおうではないか!
 「桜ゲート」、森友・加計・IRなどの疑獄隠蔽を許すな! パンデミックを利用した憲法改悪絶対阻止! 反人民性をむきだしにする安倍政権を労働者・人民の団結した力で打倒せよ!

<反ファシズム>の旗高く闘う学生が奮闘
 
 労働者・市民の最先頭で闘う学生たち
(5月19日、国会前)

 五月十九日午後五時すぎ、全学連の部隊は、国会前に断固として登場した。彼らは、ただちに真紅の全学連旗を翻し、「貧窮人民見殺しの安倍政権打倒! 検察庁法の改定反対!」と書いた横断幕をひろげ闘いを開始した。
 「人民を貧窮に突き落とす安倍政権を打倒するぞ!」「検察庁法の改定反対!」「NSC専制の暴挙を許さないぞ!」「パンデミックを利用した憲法改悪阻止!」「ネオ・ファシズム支配体制の強化反対!」たたかう学生たちは、人民の怒りに直撃されダッチロールとなっている安倍ネオ・ファシスト政権に最後の一撃を加えんという気迫に満ちて、幾度も拳を突きあげる。彼らの戦闘的なシュプレヒコールが国会周辺に轟きわたった。
 闘争の熱気の高まるなか、有木全学連委員長が決然と発言に立った。「われわれは、安倍政権が企んだ検察庁法改定案の今国会での採決を、われわれ学生・労働者・人民の闘いの力で断固として打ち砕いた。諸君! ガタガタの安倍政権をただちに追撃し、打ち倒せ!」「安倍政権はなんの補償もなく『緊急事態宣言』を発したことによって、いったいどれだけの労働者・学生を、貧窮の地獄に突き落としたのか! 断じて許すことはできない! 独占資本家どもの大量首切り、非正規労働者の雇い止めに断固反対しよう! 独占資本救済に血道をあげる安倍政権を許すな! 職場深部で奮闘するたたかう労働者と連帯してたたかおう!」「ヨシ!」たたかう学生たちは、有木委員長の政府・支配階級への憤激に燃えた渾身の発言をうけとめ、熱烈な拍手で応えた。
 さらに、たたかう早大生が熱烈にアジテーションをおこなう。「安倍政権による桜ゲートや森友・加計疑獄のもみ消しを許さず、政権延命のあがきを断て! ネオ・ファシズム支配体制の強化に断固反対しよう! 苦闘する医療労働者と連帯して<反安倍政権>の闘いを巻きおこそう!」
 学生たちは、さらに国会に向けてシュプレヒコールを叩きつける。
 「生活補償なき『緊急事態』継続反対!」「人民の生活を直接・無条件に補償せよ!」「学費を無償化せよ!」「労働者の大量首切り反対!」「安倍政権を打倒するぞ!」
 こうして全学連のたたかう学生たちは、全国の仲間と固く連帯して、国会前での闘いを戦闘的にたたかったのである。

労働者・学生・市民六〇〇名が「安倍政権倒せ」の声

 この日の午後六時から、国会前において「検察庁法改定反対! 権力私物化許さない! 安倍政権退陣! 5・19緊急国会議員会館前行動」(「9条壊すな実行委員会ほか市民有志」主催)が開催された。この集会には、労働者・学生を切り捨てる安倍政権が検察庁法改定や憲法改悪を強行せんとしていることに憤る六〇〇名の労働者・学生・市民が結集した。
 参加者は、「検察庁法改定案を廃案にせよ!」「黒川の定年延長の閣議決定撤回!」などと書かれたプラカードを掲げ政府に抗議した。
 早稲田大学・国学院大学などの首都圏のたたかう学生たちは、「貧窮人民を見殺しにする安倍政権打倒!」「パンデミックを利用した憲法改悪阻止!」などと書かれた横断幕やのぼり旗を掲げ、結集した人民の最先頭において奮闘した。
 集会において、市民団体や労働組合の代表たちは口々に、「安倍政権の狙う憲法への緊急事態条項創設や九条改悪を阻止しよう!」「安倍政権を倒そう!」と訴えた。
 そのなかで日共議員の藤野は、「安倍政権打倒」を一言も語ることなく、ただただ「社会のあり方をよいものにかえてゆく」などと述べただけであった。
 安倍政権への怒りもない日共官僚への怒りに燃えて、たたかう学生たちは、「ファシズム反対」「安倍政権打倒」を高だかと掲げ奮闘した。
 集会終了後、たたかう学生たちは、国会にたいしてシュプレヒコールを断固叩きつけた。
 「検察庁法の改定反対!」「パンデミックを利用した憲法改悪阻止!」「安倍ネオ・ファシスト政権を打倒するぞ!」
 学生たちに鼓舞された労働者・市民が、次々に拳を突きあげともに声をあげた。こうして首都圏のたたかう学生たちは、この日の集会を戦闘的に高揚させるために奮闘したのである。
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県学連 自民県連に怒りの拳

5・14 那覇
 
 自民党県連前で「安倍政権打倒!」の雄叫び
(5・14、那覇市)

 五月十四日、沖縄県学生自治会連合のたたかう学生たちは、自民党沖縄県連にたいする緊急抗議闘争に勇躍決起した。<パンデミック恐慌>下で独占資本家の救済のみを最優先にして、貧窮にあえぐ労働者・学生・人民を見殺しにする安倍政権にたいして、断固たる怒りの拳をたたきつけたのだ。しかも、沖縄県当局にたいして辺野古新基地建設の設計変更を早急に認めるように威丈高に迫っているのが安倍政権だ。今や沖縄の労働者・人民の怒りは沸点にたっしている。沖縄県学連のたたかう学生たちは、怒れる沖縄の労働者・人民の最先頭で「安倍政権打倒!」の戦闘宣言を発したのである。
 十三時三十分、自民党沖縄県連の事務所前に登場した県学連のたたかう学生たちは、ただちにシュプレヒコールをたたきつける。「補償なき『緊急事態宣言』反対! 労働者・人民を見殺しにする安倍政権弾劾! 労働者・人民をただちに直接・無条件で生活補償せよ! 医療現場に資金・物資を供給せよ! 検察庁法改定反対!」たたかう学生の雄たけびがとどろきわたる。道行く人々が満面の笑みでうなづく。周囲のビルの窓から、労働者が学生の雄姿に注目する。あたり一帯が戦闘的ムードにつつまれる。たたかう学生たちはなおもシュプレヒコールをたたきつける。「辺野古新基地建設阻止! 南西諸島への自衛隊増配備反対! 日米核安保粉砕!」「憲法改悪阻止! 緊急事態条項新設阻止! ネオ・ファシズム支配体制の強化反対!」

〈反安倍政権〉の闘いの大爆発を!

 学生たちの熱気高まるなか、比嘉沖縄県学連委員長が発言に立つ。「すべての諸君! 貧窮にあえぐ労働者・学生・人民を見殺しにしつつ安保強化・憲法改悪に突き進む安倍政権を弾劾せよ! コロナ感染症対策に忙殺される沖縄県当局に、辺野古埋め立て工事『設計変更』申請を強行した安倍政権の姿に、日米安保の悪がまざまざと示されているではないか!」「そうだ!」怒りに満ちた呼応の声が飛ぶ。「休業補償も生活補償もせず口先で『自粛』を指示する安倍政権によって、多くの人民が奈落につき落とされている。大学生活を断念する学生も多く生みだされている。こうした労働者・学生を見殺しにする他方で、経済の『X字回復』すなわち独占ブルジョア救済に邁進しているのが安倍政権にほかならない! これ以上、安倍政権の延命を許してはならない! ネオ・ファシスト安倍政権を打倒せよ! コロナ危機のなか、全世界でたたかう労働者・人民と連帯してたたかおう!」「ヨシ!」学生たちも力強い拍手で応える。
 つづいて沖縄国際大のたたかう学生が発言に立つ。彼女は全身に怒りをみなぎらせ、検察庁法改定に突き進む安倍政権・自民党を弾劾した。「安倍は、みずからが手を染めた数々の疑獄を闇に葬るためにこそ、みずからの子飼い分子たる黒川を検事総長に据えようとしているのだ。われわれは今こそ安倍政権のネオ・ファシスト性を暴露し、<反安倍政権>の闘いの大爆発をかちとろうではないか!」「ヨシ!」学生たちも力強く呼応する。
 たたかう学生たちは、再び自民党沖縄県連に向けてシュプレヒコールをたたきつける。「ネオ・ファシスト安倍政権を打倒するぞ! たたかう労働者・人民と連帯してたたかうぞ! 全世界の労働者・人民と連帯してたたかうぞ!」
 こうして、沖縄県学連のたたかう学生たちは、首都圏をはじめ全国で奮闘する全学連のたたかう学生や職場深部で不屈にたたかいぬいている革命的・戦闘的労働者とあい固く連帯して、極反動の安倍政権・自民党にたいする緊急抗議闘争を戦闘的にたたかいぬいたのだ。
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<パンデミック恐慌>に突入した世界経済


 新型コロナウイルスの感染者はいまや世界で三六〇万人を超え、二五万余の人々が死に追いやられた(五月五日現在)。感染爆発の中心が中国(武漢)からイタリア・スペインなどヨーロッパへ、そしてアメリカへと移り、世界各地で深刻な医療崩壊が起きるなかで、各国権力者はパンデミックを抑えこむために次々と国境封鎖・都市封鎖を強行してきている。全世界人口の四割を超える労働者・人民が突如として外出制限下に置かれるというこの画歴史的な事態によって、マネーゲームに覆われ腐蝕を極めてきた現代帝国主義世界経済は一気に凍りつき、まさしくパンデミックによっていわゆる「実態経済」がとつぜん奈落に突き落とされる<パンデミック恐慌>に突入した。各国で強化される労働者・人民の外出制限・移動制限によって、物質的生産の縮小・杜絶とサプライ・チェーンの寸断とが世界中で相乗的に拡がるとともに、観光・宿泊・飲食・レジャー・イベントなどのサービス産業・レジャー産業や小売店などの商業サービスは突然の需要の蒸発≠ノ見舞われあえいでいる。
 実態経済のこの破局的危機に直面した各国の独占資本家どもは、みずからの延命のために、いっせいに労働者の大量解雇・賃金削減を強行しつつ、各国権力者から支援策をひきだすことに血まなことなっている。そして、独占資本家どものこうした要求に応えて、――パンデミックがいまなお拡大し、医療労働者たちが日々命がけで治療と感染拡大抑止にとりくんでいるこのときに、彼らのこの不眠不休の献身的活動をまさに踏み台にして――株式価格の下支えと独占体諸企業の救済を基本とした財政・金融政策を次々とうちだし、「経済のV字回復」をはかることに躍起となっているのが、アメリカ・トランプ政権をはじめとする世界の帝国主義権力者どもである。そして、なによりも、失墜した威信を糊塗し官僚専制体制を立て直すために、国有企業などへの財政的・金融的テコ入れをはかって「経済のV字回復」に向けた生産活動の再開を号令しているのが、「市場社会主義国」中国のネオ・スターリニスト官僚どもなのだ。
 実態経済の凍りつきに直面して三月には大暴落に陥ったアメリカ・ダウ平均株価をはじめとする世界の株価は、権力者どものこうした諸政策に支えられて、下落した額の半分ほどを取り戻し、いまやパンデミックをめぐる動きそのものを投機の材料にして乱高下をくりかえしているありさまである。これこそは、現代帝国主義の腐朽性を、その反人民性の極致をしめして余りあるではないか。
 パンデミックと経済的破局が相乗する未曽有の危機をば、労働者・人民への犠牲転嫁によってのりきることを策す、この断末摩の現代帝国主義を、「市場社会主義国」中国もろともに根底から覆すために、労働者階級の階級的団結をいまこそうち鍛えるのでなければならない。

A 新型コロナ感染爆発が世界経済を直撃

(中略)

B 〈パンデミック恐慌〉の特質

 二十一世紀世界の覇権をめぐって政治的・軍事的・経済的に激突する米・中がまさに新型コロナウイルス感染爆発の震源地となることによって、全世界を経済的奈落に叩きこみいよいよ深刻化している<パンデミック恐慌>。その特質はなによりもまず、各国権力者が感染拡大を抑えこむために次々と都市封鎖・国境封鎖に踏みきり、労働者・人民の外出・移動の制限を(生活補償もすることなく)おこなうという、経済のグローバル化とは真っ向から対立する経済外的な要因によって、実態経済が全世界的な規模で一挙に凍りついたことにある。
 リーマン・ショック(二〇〇八年)のばあいには、住宅投機の過熱の果ての金融破綻がアメリカから世界に拡がり、実態経済へと波及した金融・経済危機にほかならなかった。かの世界大恐慌もまた、アメリカ・ウォール街における株式投機の破裂による金融恐慌が発端となった。こうした帝国主義経済の諸矛盾の累積がもたらした金融恐慌の爆発としてではなく、新型コロナウイルス感染パンデミックへの権力者の対応を引き金として、実態経済が突然の恐慌状態に叩きこまれ、それが金融恐慌を誘発する危機を深めているのが今回の<パンデミック恐慌>なのである。
 この実態経済の一挙的落ち込みは、一方ではサプライチェーンの寸断による物質的生産の世界各地での杜絶・麻痺として、他方ではグローバルな「ヒトの移動の制限による観光・宿泊・飲食・レジャー・イベントなどのサービス業や小売店などの販売の激減=需要の蒸発≠ニして現出している。
 感染爆発地における生産停止によって、経済のグローバル化のもとで形成されてきた部品や素材のサプライチェーンが寸断され、世界各地に生産停止や操業短縮が波及するというこの事態は、とりわけ中国が「世界の工場」として種々の部品・素材のサプライチェーンの中心に位置してきているがゆえに、いっそう深刻化したのであった。自動車部品生産が集積している武漢地域の感染爆発によって世界各地の自動車生産が停止に追いこまれたことが、このことを浮き彫りにした。
 また、完成品を生産する工場の操業停止も中国で拡がったことによって、これらの工場に供給する部品・素材を生産する日本や韓国などの工場が操業の短縮や停止に追いこまれる、というサプライチェーンの川下≠ゥら流れが滞る事態も続出した。
 しかも、こうしたサプライチェーンの寸断による生産麻痺は、多くの企業が極限的なコスト削減に血まなことなり、在庫コストを削減するために、必要な部品を必要なときに必要なだけ調達する「ジャスト・イン・タイム」方式をも導入してきていることによって、拍車がかけられたのであった。またたく間に部品の在庫切れに陥ることによって、生産停止に追いこまれる企業が相次ぐ事態となったのだ。
 まさに、飽くことなき利潤追求に狂奔する世界の独占体諸企業が、いっそうのコスト削減をはかるために、安価な労働力を求めて経済のグローバル化をおしすすめ、世界中にサプライチェーンをはりめぐらし、ジャスト・イン・タイム方式をも駆使してきたことのゆえに、パンデミックの直撃を受け、世界各地で生産麻痺を一挙に引き起こすことになったのである。
 他方、今回の<パンデミック恐慌>の特質をとりわけ如実にしめしているのが需要の蒸発≠ニいう事態にほかならない。各国権力者はいま感染拡大を抑えこむために、国境封鎖・外出制限を強行し、さらに医療・公共交通・生活インフラの維持、食料品や日用必需品の生産・販売などなどを除いて、休業を命じたりテレワークを強要したりしている。このゆえに、観光・飲食・レジャーなどのサービス業や小売店などにおいて集中的に現出したこの需要の蒸発≠ヘ、これらサービス業や商業の諸企業や自営業者を一気に倒産・廃業の危機に叩きこんでいる。この経営危機をのりきるために資本家・経営者は、労働者を次々と解雇して路頭に放りだし、また大幅な賃金削減を強行しているのだ。
 そして、労働者・人民が外出制限下に置かれるだけではなく、このように多くの労働者が解雇され生活困窮に突き落とされているなかでは、消費需要はいよいよ収縮して食料品や日用必需品いがいの購買は控えられることとなり、とりわけ自動車・家電などの不要不急≠フ耐久消費諸手段の需要の急減がもたらされてもいる。こうして、最初は部品の在庫切れによる生産停止に追いこまれていた自動車や電機などの独占資本家どもは、いまや販売急減による在庫の増大に直面して、操業停止や操業短縮をくりかえし、派遣労働者や外国人労働者の解雇を手始めに解雇やレイオフを次々と振りおろしているのである。
 各国権力者によるパンデミック抑えこみのための国境封鎖・外出制限の実施によって実態経済が一挙に凍りつくなかで、まさに利潤の減少を少しでも押しとどめ企業の存続をはかるために――自国政府に巨額の支援策を要求しつつ――、いっそうのコスト削減に狂奔し、労働者の大量解雇と大幅な賃金削減を情け容赦なく強行しているのが、世界の独占資本家どもなのである。こうして、文字どおり世界大恐慌以来の大量の失業者がうみだされ、いよいよ増えつづけているのだ。(ILOは、世界の労働人口の約三八%にあたる一二億五〇〇〇万人が解雇や賃金削減の「雇用危機」に立たされている、と「警告」している。)

相対的過剰人口のプールの決壊

(中略)

C 「財政ファイナンス」にすがる帝国主義権力者

 米・欧・日の帝国主義権力者どもはいま、<パンデミック恐慌>の破局的危機をのりきるために、財政・金融政策を次々とうちだし、経済活動の再開に前のめりになっている。彼ら権力者どもは、みずからが強制した外出制限や休業要請のゆえに、資本家どもに解雇や賃金削減を強いられ困窮を極める労働者たちや、倒産の淵に立つ中小零細企業・自営業者にたいして、わずかばかりの給付金の支給などをおこない、このことを免罪符として、諸独占体の維持・存続と株価のつり上げによる「経済のV字回復」を眼目とした巨額の財政支出と量的金融緩和の諸政策を、次々とうちだし実施しているわけなのだ。
 とりわけ、世界大恐慌いらいの失業者の激増という事態をおのれの大統領再選の危機とみて焦り、いまだ感染収束にはほど遠い現状であるにもかかわらず、「三段階での経済再開」を闇雲に号令しているのがアメリカ大統領トランプにほかならない。危機のりきりのために、すでに総額三兆ドルという巨額の財政支出を実施しはじめているこの政権は、さらに一兆ドル規模の給与税減税をも追加措置として検討しており、文字どおりカネに糸目を付けない姿勢を露わにしている。(アメリカの政府債務残高は、いまやGDP比で一〇八%にもなる二三兆ドルに達しようとしている。)
 そして、トランプ政権の国債濫発を、「今は政府債務の膨張を懸念する時ではない」(米FRB議長パウエル)と公言して全面的に支え、国債を「無制限」に購入する方針をうちだしているのが、米FRBなのである。
 まさにアメリカ権力者は、いまや「財政ファイナンス」(財政支出拡大のための国債の増発と中央銀行によるその引き受け)に公然と踏みだしたといえる。
 日・欧の帝国主義諸国政府もまた、――「必要なことは何でもやる」(ECB総裁ラガルド)、「無制限に国債を購入する」(日銀総裁・黒田)というECBや日銀の方針に依拠しつつ――財政支出を軒並み拡大している。
 こうして、パンデミック危機のりきりを名目とした政府支出額は、世界で七兆ドル規模に膨らむ勢いをみせているほどなのである。(世界の政府債務は、このパンデミック危機の前の時点で、すでに六五兆ドル超に達している。)
 明らかに帝国主義権力者どもは、いまは戦時対応≠ナあり「無制限」の国債増発による政府支出拡大は当然であると開きなおって、「財政ファイナンス」への傾動を一気に強めているといってよい。
 リーマン・ショックの際には、「市場社会主義国」中国が「内需拡大」を基軸とした四兆元の財政支出政策を推進して「高速成長」を実現し、新興国の経済高成長をも喚起することによって世界経済を牽引したのであった。低成長のもとで財政赤字を常態化した米・欧・日帝国主義は、超金融緩和政策を採りつづけ緩和マネー≠全世界に撒き散らすことによって、この中国・新興国の高成長の成果≠とりこみ、危機のりきりをはかってきたのである。
 だが今回は、米・中が<貿易戦争>によって共倒れの危機を深めていただけではなく、とりわけリーマン・ショックの際には救世主≠ニなった中国が、膨大な債務と過剰生産設備をかかえこみ経済の減速を露わにするなかで、パンデミックの直撃を受けたのであった。財政赤字をかかえ金融政策に頼ってきた帝国主義諸国も、超金融緩和政策を採りつづけてきたがゆえに、もはや金融政策も手詰まりの状態にある。まさにこのゆえに、中央銀行による「財政ファイナンス」という、政府債務の歯止めなき増大と長期金利の急騰(国債価格の暴落)をもたらし、そうすることによって世界金融恐慌の爆発を招きよせかねない禁じ手≠ノすがり始めたのが米・欧・日の帝国主義権力者どもなのである。
 米・欧・日の権力者によるこの「財政ファイナンス」への突進は、各国の通貨切り下げ競争をも誘発し、現代帝国主義の金融・経済危機をいよいよ深めることになるといわなければならない。とりわけFRBの米国債「無制限」購入によるドルの大量バラマキは、金の裏づけのないドルが事実上の基軸通貨として居すわる国際通貨体制を揺るがし、習近平・中国が企む「一帯一路」経済圏づくりとこれを基礎としたデジタル人民元網の構築を促迫することによって、米・中の軍事的・政治的・経済的激突の危機を一気に押しあげかねないのだ。
 <パンデミック恐慌>ののりきりを策していよいよ危機を深める現代帝国主義および「市場社会主義国」中国による労働者・人民への一切の犠牲転嫁をうち砕くために、労働者階級のインターナショナルな団結を創造してたたかうのでなければならない。
(五月五日)
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10万円給付金オンライン申請


大混乱する自治体職場


安倍政権による「緊急経済対策」の反人民性を暴きだせ!

 安倍政権による「緊急経済対策」は、生活苦にあえぐ労働者・勤労人民を見殺しにするもの以外のなにものでもない。資本家・経営者による解雇・雇い止めを突きつけられた労働者・勤労人民の塗炭の苦しみを見よ!
 生活苦に直面した多くの人民が、「一律一人あたり一〇万円現金給付」のためのオンラインによる申請に難渋して自治体の窓口に殺到している。自治体の狭い窓口は大混雑・大混乱の「三密」状態が続いている。自治体の窓口で働く公務労働者は、文字どおり息つく間もないほどの労働強化を強要されているのだ。
 しかも政府権力者は、この混乱に乗じて、労働者・人民の国家による監視統制を一挙に強化することを企てている。警戒せよ!一日でも早く給付金を受けとりたい≠ニいう生活苦にあえぐ労働者・人民の窮状を利用して、安倍政権はマイナンバーカードの取得率を一挙におしひろげようと企てているのだ。しかも、マイナンバーと預貯金口座をひも付けして労働者・人民の金の出し入れ≠フ監視にものりだしているのだ(そのための議員立法の今国会への提出が策されている)。安倍政権による日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化を許すな!

マイナンバーカード利用で現場に苛酷な労働を強制

 安倍政権がうちだした「一人あたり一〇万円の現金給付」なるもの――それは困窮する労働者・人民にとってはほんの一時しのぎのものにすぎない。それをおしかくすかのように安倍は、スピード感≠ことさらにわめきたて、「マイナンバーカードを利用した方が早い」「(早く受けとりたい人は)オンライン申請を!」などと喧伝したのだ。この発表を受けて、一日でも早く給付金を手にしたい住民が殺到したのである。
 オンライン申請は、全国の自治体からマイナンバーの管理を委託されている「地方公共団体情報システム機構」の「マイナポータルサイト」にある申請ページをつうじて申しこむ。このシステムにアクセスが集中した。その結果、通常業務(新年度に異動した住民が新しく住民票をつくるなど)に加えて現金給付のオンライン申請のアクセスが一挙に集中し、これによって、大規模なシステム障害が発生したのだ。同様の事態は、マイナンバーカード申請が集中した時にも起きていたのだが、それ以降システム障害対策はなされないままだったのだ。いまだに「マイナポータル」につながらない状態は続いている。
 オンライン申請システムは、そもそも申請する住民にとっては、極めて複雑であり、間違って入力してしまうことを避けられないものなのである。@四桁の暗証番号、A六〜十六桁の利用者証明用電子証明書番号を入力しなければならない。だが、この暗証番号や電子証明書番号を忘れた、電子認証の更新を忘れていた、という住民が当然にも多数いる。そもそもマイナンバーカードは、十年間有効であるが、電子認証を五年ごとに更新し再設定しなければならない。カードをつくった住民のうち更新をする必要があったにもかかわらずその必要性を自覚していなかった人が、旧番号での入力をくりかえしてアクセス停止に陥った。彼らは、再設定手続きのために自治体の窓口に行かざるをえないのだ。
 その複雑さは番号の再設定にかぎらない。オンライン申請は、マイナポータルにアクセスしてマイナンバーカードをカードリーダーで読み取り、世帯主の氏名・生年月日・住所と世帯員全員の氏名・生年月日などを記入する。それに振込口座を証明する書類を添付して、カードの利用者証明用電子証明書番号を入力して完了となる。しかし、振込口座や家族の生年月日などの誤入力や世帯主以外の家族が重複して申請していたり、別居する両親の分も一緒に申し込んだりと様ざまな記入ミスが後を絶たない。
 自治体では今、「特別定額給付金」対応のために新たな部・課を新設してベテラン職員を招集し、この職員が、二重振込を防ぐために二人一組で対応している。世帯主の住民票コードを手入力し、世帯情報をまとめる住民基本台帳と申請時点で入力された情報とを突合し確認する。銀行名が旧名だったり、銀行への登録名と住民基本台帳が違っていたりすることを、一つ一つ照合し訂正する。それは膨大な事務量である。さらにオンライン申請の場合、家族が多いと一度に入力できる数には上限があり、複数回に分けて入力する必要があるので、「突合=確認」作業も膨大である。郵政申請の処理より何倍も手間がかかるのだ。
 郵送の場合は、申請者が自分で記入する部分は極めて少ない。郵送される申請書にはあらかじめ基本情報が印字されており、口座情報を記入して返送すれは良い。マイナンバーカードをめぐる混乱に加えて、オンライン申請による確認作業に自治体現場は混乱しつづけ、公務労働者は苛酷きわまりない労働強化にあえいでいるのだ。

国民総監視体制の強化に邁進する安倍政権を許すな!

 さらにわれわれは警戒しなければならない。安倍政権が今日、コロナ禍において早く給付金を受け取りたいという労働者・人民の窮状を利用して、マイナンバーカードを普及させて、このマイナンバーと金融機関の口座をひも付ける≠アとを策しているのだ。
 マイナンバーカードの普及を是非とも成し遂げたい安倍政権は、マイナンバーの通知カードを廃止し、マイナンバーカードの取得を事実上強制しようとしている。二〇二一年度からは、国・地方の公務員の健康保険証をマイナンバーカードと一体化し、翌二二年度から民間の労働者が加入する健康保険の保険証にも適用しようとしている。
 政府権力者は、新型コロナウイルス感染拡大の防止を大義名分として、国家が国民の行動をリアルタイムで逐一把握するのは当然であるかのように喧伝し、国民総監視体制を強化している。今や、なお残っているプライバシーの侵害はいやだ≠ニいう意識を一気に払拭しつつ、マイナンバーカードを普及させようと狂奔しているのが安倍日本型ネオ・ファシズム政権なのだ。
 パンデミック恐慌下ですすめられる監視社会づくりに警戒せよ! さらに緊急事態条項制定を狙った改憲に反対しよう! 日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化を策し、反人民性をむき出しにする安倍政権を打倒しよう!
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