第2866―2867合併号2025年5月12日)の内容

<1面>
全米軍基地撤去・安保破棄!
 5・17沖縄平和行進・県民大会を<反安保>の旗高く闘おう!
 トランプ帝国に屈従し安保強化・大軍拡に突進する石破政権打倒!
 沖縄県委員会
<6面>
首都圏の学生が怒りのデモ
 5・3 早稲田・高田馬場
関西共闘 自民兵庫県連に抗議 4・27 神戸
基地強化に1300名が怒り 4・20 築城
<4〜5面>
賃金抑制・物価つり上げに加担する「連合」指導部を弾劾せよ
Topics 生活苦の労働者を裏切る「連合」芳野のメーデー発言
<2面>
◎対中の威嚇的軍事行動をエスカレートさせる米日
◎マルコス政権取り込みに奔走する石破政権
<3面>
トランプ帝国の暴走 B
 関税の墓穴
 暗黒の大学支配
 監禁センター
 「解放」最新号


  


全米軍基地撤去・安保破棄!

5・17沖縄平和行進・県民大会を<反安保>の旗高く闘おう!

トランプ帝国に屈従し安保強化・大軍拡に突進する石破政権打倒!

沖縄県委員会

 われわれは、米兵による基地労働者にたいする性的暴行事件を怒りをこめて弾劾する!
 三月に米海兵隊員が米軍基地内のトイレで女性基地労働者の首を絞めて性的暴行を加え、助けに入った女性にも顔を足で踏みつけ首を絞めて負傷させるという凶行におよんだ。その前の一月には別の海兵隊員が基地内で県内女性に性的暴行をはたらいていた。だが米軍司令部は、暴行した米兵を日米地位協定を楯に基地内で保護しつづけ、県知事からの抗議の呼び出しをごう然と拒否したのだ。労働者・人民を虫けらのように扱い占領者然としたこの米軍の対応にこそ、安保条約・地位協定の反人民性が露わとなっているではないか。断じて許すな!
 アメリカ権力者は「台湾有事」を叫びながら中国との戦争を構えて連日軍事訓練を強行し、米兵を殺人マシーン≠ノつくり変えている。そのなかで米兵による暴行事件が相次いでいるのだ。沖縄の労働者・人民は昨年十二月に少女暴行と事件の隠蔽を糾弾する県民大会に結集し、米・日両政府と米軍に怒りを叩きつけた。その直後にまたもや米兵の女性暴行が連続していることに、労働者・人民はまさに怒り心頭なのだ! 米軍基地を撤去しないかぎり、米兵犯罪を根絶することは決してできない! たたかう労働者・学生は、怒りも新たに反基地・反安保の闘いに起ちあがれ!
 いま世界は、トランプ政権の「相互関税」発動によって、第二次世界大戦の前夜のような貿易=通商戦争の激流におおわれ、米―中対立が一挙に激化している。このトランプの顔色を窺いつつ、石破政権はアメリカ産の大豆・トウモロコシ・コメなどの輸入拡大とともに、軍事費のGDP比三%への引き上げ要求に応え、さらなる大軍拡にのりだそうとしているのだ。「偉大なアメリカの復興」に同盟国・友好国を奉仕させるという<隷属国化>戦略にもとづくトランプ政権の対日要求に、安保の鎖≠ナ縛られた石破政権はみずからすすんで応じているのである。
 この石破政権は、沖縄における労働者・人民の闘いを弾圧し、米海兵隊の新基地建設のために大浦湾への砂杭打設工事を強行している。そして九州・南西諸島に陸上自衛隊のミサイル部隊・電子戦部隊を次々と配備し軍事要塞化している。絶対に許すな!
 労働者・学生は、悪行の限りを尽くすトランプ政権につき従う石破政権が安保強化・大軍拡に突進していることに断固反対し、五月十七日に開催される「5・15平和行進・県民大会」(実行委員会主催)を反戦・反安保の闘いとして戦闘的にたたかおう。たたかう学生は、5・18辺野古現地闘争に起て!

対中国の戦争体制を急ピッチで構築する米・日権力者

米日共同の先制攻撃体制の構築・強化

 沖縄を軍事要塞化し人民に犠牲を強いる石破政権

「反安保」を放棄する日共中央を弾劾し闘おう

辺野古新基地建設阻止!沖縄の軍事要塞化反対!

 今こそわれわれは、「辺野古新基地建設阻止! 沖縄の軍事要塞化反対!」の闘いを<日米グローバル同盟反対>の旗幟鮮明にたたかうのでなければならない。
 労働者・学生の闘いを弾圧しつつ強行している大浦湾埋め立て工事を怒りをこめて弾劾しよう! 浦添への米軍新軍港の建設反対! 中国本土攻撃を可能とする長射程ミサイルの九州・沖縄への配備を阻止せよ! 敵基地先制攻撃体制の構築を許すな! 相次ぐ女性暴行事件弾劾・地位協定の強権的運用を許すな!
 安保の強化に棹さす「連合」芳野指導部を弾劾し、「反安保」を放棄した日共中央の選挙運動への没入をのりこえ、「日米軍事同盟の対中国攻守同盟としての強化反対!」の旗幟を鮮明にし、<基地撤去・安保破棄>めざしてたたかおう!
 同時に、中国の習近平政権による核戦力の大増強に反対し、台湾周辺・南シナ海での威嚇的軍事行動に反対しよう!
 石破政権による第九条破壊と緊急事態条項の新設を核心的内容とする憲法改悪を阻止しよう! 能動的サイバー防御法案の参院採決・制定を許すな! <反ファシズム>の旗高くたたかおう!
 トランプ政権の「軍事負担の拡大」要求を渡りに船≠ニして安保強化・大軍拡に突きすすむ石破政権を労働者・人民の力で打ち倒せ!
 「戦後八十年」の沖縄は、米・日両権力者によってネオ・スターリン主義中国への軍事的対抗の前線基地とされ、昼夜をおかず爆音をとどろかせて戦闘機やオスプレイが頭上を飛びまわり、今なお住民は米兵の凶悪事件と軍事事故の犠牲を強いられている。そればかりか、米―中が激突する戦争勃発の危機が高まるなか、労働者・人民の巨大な反戦闘争が創造されないかぎり、再び沖縄が戦場と化してしまう危機にあるのだ。
 労働者・学生は、今こそ反戦闘争の嵐をまきおこそうではないか。米―中・露激突のもとでの戦乱と新たな核戦争の勃発を絶対に阻止しよう!

 <プーチンの戦争><ネタニヤフの戦争>粉砕!

 われわれは、ウクライナ侵略にもガザ虐殺にも沈黙する既成指導部の闘いの放棄を許さず、沖縄平和行進のただなかで、ロシアのウクライナ侵略を粉砕し、ネタニヤフのガザ大虐殺を弾劾する反戦の雄叫びをあげようではないか。
 許しがたいことに、四月二十四日にロシア軍はウクライナの首都キーウやハルキウ、ザポリージャを弾道ミサイルと無人機を放って攻撃し、十二人を殺害し、八十人以上を負傷させた。スターリンの末裔プーチンは殺人者としての本性をむきだしにして占領地を拡大するための攻撃に狂奔しているのだ。満腔の怒りをこめて弾劾しよう!
 ウクライナ人民を孤立させるな。われわれはロシア人民に反戦・プーチン政権打倒の闘いを呼びかけつつ、日本の地でウクライナ侵略を粉砕する反戦の闘いを断固たたかおう!
 同時に、トランプ政権に支えられたネタニヤフのイスラエル軍による残虐なガザ人民虐殺を怒りをこめて弾劾しよう。ネタニヤフは、ガザへの食糧・水・医療の支援物資の搬入を阻み、今まさにガザの人々を餓死に追いこんでいる。この世紀の犯罪を断じて許すな!
 すべての労働者・学生は5・17平和行進・県民大会を<反戦・反安保>の闘いとして戦闘的にたたかおう! たたかう学生は「南西諸島の軍事要塞化阻止! 日米グローバル同盟の強化粉砕!」の決意に燃えて、5・18辺野古現地闘争に勇躍決起せよ!

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賃金抑制・物価つり上げに加担する「連合」指導部を弾劾せよ

格差拡大・賃下げ春闘をうち破れ!

 二五春闘は今、大手企業労組の超低額妥結をタテとして中小企業経営者がゼロ回答や超低額回答を押しつけているのに抗して、多くの中小企業労組が必死の闘いをくりひろげている。しかもこの重大局面において、政府・独占資本家階級はわが労働者階級にたいして、「トランプ関税」発動を口実としていっそうの犠牲を強要する攻撃を新たに開始した。たたかう労働者は、これに協力・加担する「連合」指導部の抑圧を許さず、春闘の戦闘的高揚を勝ちとるために最後まで全力でたたかいぬこうではないか。
 中国を主敵とし同盟国をも標的としたトランプ政権による高関税の発動によってはじまった貿易=関税戦争と、それによるアメリカ・中国など各国経済の危機の深まり。ロシアのウクライナ侵略とイスラエルのガザ人民大虐殺、そして経済争闘戦の激烈化とも結びついた米・中の政治的・軍事的な緊張の高まり。こうした緊迫する世界情勢のもとで、「トランプ関税」を突きつけられた「属国」日本の石破政権・独占資本家階級は、この危機をのりきるために軍事費大増額や自動車独占体のアメリカ現地生産拡大=国内生産縮小にともなう人員削減などの犠牲を労働者・人民に強制しようとしている。石破政権は「国難突破への協力」を呼びかけ、これに応えて「一〇万円商品券」問題の追及自粛を表明した立民・国民・維新そして日共に助けられて挙国一致体制を構築したのだ。
 この今日版大政翼賛会ともいうべき翼賛体制の一翼にみずからはせ参じたのが、「連合」指導部だ。会長・芳野は、「トランプ関税」発動による日本の産業・企業への打撃と米・中対立の激化を「国難」ととらえ・これを突破するという使命感に燃えて政労会見(四月十四日)に臨み、政府に協力することを首相・石破に約束したのだ。彼らは、「金権腐敗」問題で窮地に陥っていた石破自民党政権の延命に手を貸しているのだ。「連合」指導部は今春闘に際して、政府・経団連とともに「賃金と経済の好循環のために価格転嫁をすすめよ」と叫びたて、独占資本の物価つり上げを後押ししてきた。彼らは、石破政権・独占資本家階級にすり寄り一体化して「救国」産報運動に邁進しているのだ。
 すべてのたたかう労働者諸君! ネオ産業報国会の頭目としての本性をむき出しにする芳野指導部の春闘破壊を許さず、大幅一律賃上げを獲得するためにさらに奮闘しようではないか!

以下見出し

T 実質賃下げ・格差拡大を促進した「連合」春闘

 「連合」指導部に抗して奮闘する革命的・戦闘的労働者

 選別的な超低額回答を受け入れた労働貴族

  賃金格差のさらなる拡大

  「ジョブ型」人事賃金制度導入の加速

  労使協議への埋没と「救国」産報運動の推進

 「労働市場改革」に協力する労働貴族

U 「連合」型労働運動を突き破れ!

 「巡航軌道」の名による賃上げ要求自制の強制

 「労務費の価格転嫁」論の犯罪性

 「人への投資」論の反労働者性

 政労使協議路線の徹底

 ネオ産業報国会=「連合」を脱構築せよ!

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 特集

トランプ帝国の暴走
<第3回>

関税の墓穴
就任一〇〇日目の愚帝のあがき

 アメリカ大統領トランプは就任一〇〇日目(四月二十九日)に、世界の六十ヵ国に課した「相互関税」によって「アメリカの自動車労働者やすべての労働者を守っている」などと叫んだ。この自称「タリフマン(関税男)」は、直前に発表された世論調査で、就任一〇〇日目としては歴代最低の支持率(四〇%前後)に落ちこんでも「フェイクだ。本当は六〇%〜七〇%だ」などとほざいている。
 だが、「関税」のダンビラをふりまわすだけのこの愚帝の政権は、「同盟国」や「友好国」から総スカンを喰らっただけではない。見境のない高関税のはねかえり≠ナ打撃をこうむる国内の資本家どもから、そして何よりも、ほとんどが輸入品である生活必需品の価格高騰に直面している労働者・人民から総反発がまき起こっているのだ。

タリフマンのジッグザッグ

 
 トランプ政権は、すでに鉄鋼やアルミ製品、自動車には一律二五%の関税を発動した。さらにほぼすべての国から輸入されるすべての製品に一〇%の、「相互関税」を課した(四月五日)。これに続いて、アメリカに貿易赤字をもたらしている国にたいして、「相互関税」の上のせ分を発動した(四月九日)。
 日本にたいしては二四%、EUにたいしては二〇%。東南アジア諸国にも三二〜四九%というムチャクチャな高関税を課したのだ。あげくのはてに、ペンギンやアザラシしか住んでいない南極にほど近いオーストラリア領の無人島にまで一〇%の関税をかけるというデタラメさ! 報復で対米の関税引き上げをおこなった中国にたいしては追加関税を積み増しして一四五%にまで引き上げた。これに対抗して習近平政権は一二五%の報復関税で応酬した。
 この「トランプ関税」にたいして、アメリカ国内からも同盟諸国からも総反発が噴出し、いっせいにアメリカの株や国債が売りに出された。トランプ政権はドル、株、債権(アメリカ国債)のトリプル安=i国債の金利は高騰)に直面したのである。基軸通貨としてのドルの信用は揺らぎ、アメリカ株や国債に投じられてきた資金が欧州などへ引きあげはじめた。これに慌てた財務長官ベッセントはトランプを説得し、「相互関税」発動の十三時間後には、中国をのぞいてその発動を九十日間延期するというドタバタを演じたのだ。
 トランプ政権はみずからの覇権を脅かすまでに台頭してきた習近平の中国を主敵として今回の関税=貿易戦争をしかけている。このことを十分承知している習近平政権は、「戦うのならばどこまでもつき合う」と宣言し、表向きは一歩も引かない℃p勢を示している。習近平は、アメリカの最先端の軍民両用技術開発に不可欠なレアアースの輸出制限をおこない、アメリカ軍需産業への揺さぶりをかけてもいる。トランプの「ディール」の打診にたいしては「追加関税をなくすことが先だ」と突っぱねている。
 この習近平中国の強烈なしっぺ返しをうけているトランプ政権は、アメリカ国内では、投資の低迷や消費の落ち込みなど景気の後退に直面している。
 フォードやGMなどアメリカ国内の自動車産業の独占資本家どもは、部品の供給網をカナダやメキシコに依拠しているがゆえに、関税によって自動車価格の高騰が避けられないと悲鳴をあげて、トランプ政権を突きあげた。部品の供給網の現状も知らずに「関税」を振り回してきた愚帝トランプは、慌ててカナダやメキシコからの輸入部品にたいして発動する関税を軽減したほどだ。
 ウォルマートなどの小売大手は、中国からの輸入の全面的停止に追いこまれ、「このままでは、棚に商品が何もなくなってしまう」と危機感をもって対中関税の見直しをトランプ政権に訴えている。住宅関連産業部門では資材価格が上昇し、建設費は高騰しつづけている。
 中国からシーインなどの通信販売で(八〇〇ドル以下の関税免除品の)安い日用品を手に入れていたアメリカの労働者・人民は、対中関税によって三〜四倍の値上げに直面している。アマゾンからの委託業務を請け負うアメリカ物流大手UPSは、関税により貨物が減少することを見こして年内に二万人の人員削減をすると発表した。
 アメリカの小売・物流、自動車、建設など多くの諸企業が業績悪化を強いられ、資本家どもはその犠牲を労働者へ転嫁しはじめているのだ。インフレを抑えることを期待してトランプに投票した労働者・人民はいまや「欺された!」といっせいに反発しているのだ。
 「関税による製造業・雇用の復活」の幻想にとりつかれたトランプの一〇〇日。「トランプ関税」の衝撃で一〜三月期のアメリカのGDPはマイナスとなった。トランプが「バイデンのせいであり、自分のせいではない」などと強弁しようとも、トランプが全世界に発動した関税の爆弾≠ヘ、今やブーメランのようにトランプ自身に襲いかかり、政権の足下を確実に掘り崩しているのである。
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 ウクライナ侵略反対! ガザ人民大虐殺反対! 安保強化・大軍拡反対!

首都圏の学生が怒りのデモ

5・3 早稲田・高田馬場
 五月三日、首都圏のたたかう学生は、ロシアのウクライナ侵略・イスラエルのガザ人民大虐殺に反対し、石破政権による大軍拡・安保強化・憲法改悪に反対する「5・3怒りの学生デモ」(主催・実行委員会)を、早稲田・高田馬場界隈において断固としてうちぬいた。「呼びかけ人」である早稲田大学・国学院大学の学生の呼びかけにこたえて、首都圏各大学から学生たちが結集した。
 まさにこのデモは、決定的に緊迫した内外情勢のまっただなかでたたかわれた。
 ウクライナをめぐっては、ロシアのプーチンが、アメリカ大統領トランプにたいして「(現在の占領地域のみならず)東南部四州全域のロシアへの割譲」を認めさせることに躍起となっている。この侵略者は、ウクライナを蹂躙する「和平」≠フ強制を許すまいとするウクライナ人民の・その抵抗の意志を挫くことを狙って、ドローンや弾道ミサイルによる全土への猛空爆に拍車をかけ、あまたの人民を殺戮しているのだ。
 パレスチナでは、イスラエルが「緩衝地帯」設置と称してガザ地区の三割以上を制圧下におき、いたいけな子どもたちも含めて労働者・人民にたいする殺戮のかぎりを尽くしている。二ヵ月にわたるイスラエルの兵糧攻め≠フゆえにもはや食糧も底を尽きつつあるガザ人民の頭上に、さらにミサイルを降りそそぐ狂気の蛮行。これこそパレスチナ民族抹殺を狙った「二十一世紀のホロコースト」ではないか。
 そしてここ東アジアでは、米―中の台湾・南シナ海をめぐる軍事的角逐が、互いに一〇〇%を超える関税をかけあう「関税戦争」とからみあって激烈化している。そのまっただなかで日本の石破政権は、「日本は前線に立て」(米国防長官ヘグセス)というトランプ政権からの対日軍事要求を渡りに船としながら、対中国の日米共同の先制攻撃体制構築と空前の大軍拡への猛突進を開始した。さらに、日米一体となった戦争体制構築のために石破政権は、「第九条の破棄」「緊急事態条項の創設」を柱とする憲法改悪をも虎視眈々と狙っているのだ。
 まさにこうした大軍拡・安保強化――今年度だけで八・七兆円という巨費を投入してのそれ――にともなう犠牲を、労働者・人民へのさらなる貧困の強制というかたちでおしつけようとしているのが石破政権にほかならない。日米安保同盟の反人民性は、もはや誰の目にも明らかだ。
 にもかかわらず、日本共産党の志位=田村指導部は、反戦反安保・改憲阻止の大衆的闘いの組織化も、ウクライナ反戦・ガザ人民虐殺反対の闘いの組織化も放棄し、ただただ参院選にむけた政策宣伝に埋没しているのだ。この萎靡沈滞しきった既成反対運動をのりこえ、反戦の闘いの大爆発をきりひらく決意をみなぎらせて、首都圏の学生たちは決起した。<大幅一律賃上げ獲得>をめざして二五春闘をたたかう戦闘的・革命的労働者と連帯し、<日米安保条約破棄>のスローガンをも高く掲げて、反人民性をむきだしにした石破政権の打倒に起つべきことを労働者・学生・人民に訴えながら戦闘的にうちぬかれたのが、この「5・3怒りの学生デモ」にほかならない。

「石破政権を打ち倒そう」の声とどろく

 たたかう学生たちはこの日午後四時三十分、集合場所である新宿区戸山公園から意気高くデモにうってでた。学生自治団体や有志の反戦団体の名を記した色とりどりののぼりや、闘争スローガンの書かれたプラカードを手にした赤ハチマキの学生たちが、シュプレヒコールをあげながら進みゆく。
 「ロシアのウクライナ侵略反対!」「ガザ大虐殺反対!」「日米安保の強化反対!」「憲法改悪阻止!」
 司会の学生が、沿道を行く学生・労働者・市民にたいして、デモへの決起をマイクで訴える。道行く人びとがいっせいにデモ隊の勇姿に注目する。
 ほどなくデモ隊は、高田馬場駅前ロータリーにさしかかった。多くの学生・労働者・市民が行き交うロータリーを、学生のデモ隊が席巻する。
 「安保破棄めざしてたたかうぞ!」「石破政権を打ち倒そう!」
 学生のシュプレヒコールが駅前にとどろきわたった。
 さらに学生たちは早稲田通りを早稲田大学方向に突きすすむ。たたかう学生がマイクを手にとり、訴えた。
 「私たちにいっさいの犠牲をおしつけながら安保強化と大軍拡に突きすすむ石破政権を、私は許さない! 私たちの力で打ち倒しましょう!」
 「ドローンや弾道ミサイルでウクライナの人びとを殺戮するプーチンを弾劾する! ウクライナの国と民族を抹殺することを狙った<プーチンの戦争>に反対の声をあげよう!」
 こうしてたたかう学生たちは、沿道の人びとに力強く檄を飛ばしながら、早稲田大学南門前までのデモ行進をうちぬいたのである。
 この日のデモの実現にふまえて、たたかう学生たちは各大学キャンパスで、革命的反戦闘争のうねりをさらに大きくまきおこすために奮闘している。さらに、彼らたたかう学生たちは5・3デモにおいて「国公私立大学の学費大幅値上げ阻止」をも訴えた。学生にさらなる窮乏をおしつけ学生生活を破壊する学費値上げを阻止する闘いの全国的な高揚をもめざして、学生たちはたたかっている。
 首都圏の、全国のたたかう学生は、戦闘的・革命的労働者と連帯して、反戦反安保闘争・政治経済闘争などのさらなる高揚をかちとれ。すべての日本の労働者・学生は、トランプ政権に隷従しながら日本の人民に<戦争と貧困>を強制する石破ダッチロール政権を包囲し打ち倒せ!
〈反戦〉〈反安保〉〈石破政権打倒〉の声轟
く(5月3日、東京・新宿区)
   「国公私立大学の学費値上げ阻止! 石破政権を打ち倒せ!」首都圏の闘う学生たちが早稲田通りをデモ
(5月3日、新宿区)
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関西共闘 自民兵庫県連に抗議

4・27神戸
  四月二十七日、全学連関西共闘会議のたたかう学生たちは、先制攻撃体制の構築と安保強化、労働者・学生への貧困の強制に突き進む石破ネオ・ファシズム政権への怒りに燃えて、自民党兵庫県連にたいする抗議闘争に勇躍決起した。たたかう学生たちは、「反安保」を放棄する日共系反対運動をのりこえ、全国のたたかう労働者・学生と相固く連帯して、大軍拡・改憲阻止の怒りの火柱をぶちあげたのだ。

JR三宮駅頭で〈反安保〉の熱い訴え

 午後三時、たたかう学生たちは、JR三宮駅頭に移動し、街頭情宣を開始した。行きかう労働者・学生に「日米グローバル同盟の強化反対! 石破政権を打ち倒そう!」と赤刷りしたビラを配布するとともに、マイクを使って檄をとばす。
   自民党兵庫県連に怒りのシュプレヒコール
(4月27日、神戸市)
   三宮で「石破政権の反動攻撃反対」と訴える
(4月27日、神戸市)
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基地強化に1300名が怒り

4・20築城
  四月二十日、航空自衛隊築城基地(福岡県築上町)そばの新田原(しんでんばる)グラウンドにおいて、「東アジアに平和を! 平和といのちをみつめる福岡大集会」が開催され、一三〇〇名の労組員・市民が結集した。この集会は、「築城基地の米軍基地化を許さない! 京築(けいちく)住民会議」「福岡県総がかり実行委員会」「戦争への道を許さない福岡県フォーラム」の三団体が主催した。

「対中国先制攻撃体制の構築反対!」わが同盟が檄

 小雨がぱらつくなか、わが同盟の情宣隊は、会場の入り口に「革マル派」の幟を立て、「日米共同の対中国先制攻撃体制の構築を許すな!」と赤字で刷られたビラを参加者一人ひとりにくまなく手渡した。

闘う鹿大生が先頭で奮闘

 集会を終えた参加者は、築城基地に隣接した松原公園にむけてデモ行進をおこなった。たたかう鹿児島大学の学生たちは、デモの過程で「築城基地の強化反対」「佐賀空港へのオスプレイ配備反対」「九州の対中国出撃拠点化阻止」「中国の対抗的核軍拡反対」「ウクライナ侵略反対」「イスラエルのガザ人民虐殺弾劾」とハンドマイクで力強いシュプレヒコールを轟かせた。近くの隊列の労働者が何人も一緒に拳を上げた。解散地の松原公園では、多くの人々が注目するなか、鹿大の学生たちはデモ行進を貫徹し終えると、ただちに基地にむけフェンス越しにシュプレヒコールをおこなった。「築城基地滑走路の延長反対」と怒りの声を轟かせたのだ。
   築城基地の米軍基地化を許さない集会に結集した鹿大生が
「日米グローバル同盟反対!」の革命的檄
(4月20日、福岡県築上町)
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