「解放」号外(2015年5月17日)の内容

辺野古新基地建設を阻止せよ

全米軍基地撤去! 安保破棄!
侵略戦争法の制定を阻止せよ

安倍ネオ・ファシスト政権打倒!


 日本革命的共産主義者同盟・革マル派

労・学・市民3000余の怒り爆発
(4・28県民大行動&大集会、那覇市・県庁前)

 5・15―16平和行進をたたかい、5・17県民大会に決起したすべての労働者・学生・市民のみなさん!
 わが沖縄の労働者・人民は、県警や海上保安庁などを総動員した安倍政権・米軍当局の強権的弾圧を敢然とはね返し、辺野古新基地建設を阻止するために、連日たたかいぬいている。この<辺野古の闘い>は、燎原の火のごとく全県に広がり・全国の仲間たちを鼓舞している。
 四月末の日米首脳会談においてオバマと安倍は、「辺野古移設が唯一の解決策」などと言い放った。沖縄人民の圧倒的な反対の声をふみにじり、辺野古新基地建設をゴリ押ししているのだ。断じて許さない! 新たな「日米防衛協力の指針(ガイドライン)」において両権力者は、世界中どこでも・いつでも侵略戦争を共同で遂行する盟約を交した。安倍政権はこの新ガイドラインの法制化=侵略戦争法の制定に突進している。まさに戦争への道をひた走ろうとしているのだ。
 すべての労働者・学生・市民のみなさん! 日米両権力者の強圧を、懐柔策もろともに断固として粉砕しよう! 辺野古新基地建設絶対阻止! 日米新ガイドライン反対! 侵略戦争法の制定阻止! 今こそ既成指導部による「反安保」の放棄をのりこえ、<全米軍基地撤去・安保破棄>をめざし反戦・反安保闘争の高揚をかちとろう!

日米の<グローバル侵略戦争同盟>の構築を許すな!

 「沖縄の理解を得るべく対話する」などと称して来沖した防衛相・中谷は、五月九日の翁長沖縄県知事との初会談で「沖縄は戦略的に重要な位置にある。辺野古移設が普天間問題の唯一の解決策だ」などと平然と言ってのけた。何が「対話」だ。彼は、日米首脳会談や「2プラス2」での合意事項を宣告しにきただけなのだ。事実、安倍政権は、ボーリング調査を強引におしすすめ、今夏にも埋め立て本体工事に着手しようと策しているのだ。まったく許しがたいではないか!
 沖縄の労働者・人民の反対の声をふみにじり日米の両政府があくまでも建設強行を策している辺野古新基地――それは、@V字型一八〇〇bの二本の滑走路、A米軍の強襲揚陸艦ボノム・リシャールなどが接岸可能な二七二bもの岸壁、BMV22オスプレイやF35B垂直離着陸戦闘機などを収容できる駐機場、C辺野古弾薬庫とセットになった弾薬搭載エリアなどの機能を有した最新鋭の巨大な米海兵隊基地だ。既存のキャンプ・シュワブと合わせて普天間基地の五倍の面積! しかも、この新基地に自衛隊七〇〇人を常駐させる計画をも秘密裏におしすすめている。対中国・「対テロ」戦争を――自衛隊=日本国軍を従えて――全地球的規模で展開する米海兵隊の最前線拠点として辺野古新基地建設を急いでいるのが米日の両政府なのだ。
 日米新ガイドラインを策定した日米両政府は、「日米同盟のグローバルな性質」をうたい、「世界中で」「あらゆる事態に切れ目のない対応を可能とする」ものへと「(日米)同盟を変革」すると宣言した。「グローバルな平和と安全」のための「日米協力」の名のもとに、いつでも・世界中のどこでも米日両軍が侵略戦争を遂行するための「指針」を明確にしたのだ。まさにそれは日米安保条約の条文改定なき大改定であり、日米新軍事同盟を<グローバル侵略戦争同盟>として本格的に構築する血盟の契り≠ノほかならない。この<侵略戦争同盟>の実体的支柱として辺野古新基地の建設と全国の軍事基地強化が強行されようとしているのだ。
 アメリカとともに侵略戦争を遂行するために安倍政権は、日米新ガイドラインにみあった法整備=侵略戦争法の制定を今国会で一挙におしすすめようとしている。日米共同作戦において「日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動」における「武力の行使を伴う作戦」を日本国軍が十全に担う、すなわち「集団的自衛権の行使」を可能にするための「自衛隊法」や「武力攻撃事態法」の抜本改定。「地理的制約」なしに米軍および「その他の外国」軍隊の「後方(兵站)支援」などをおこないうるようにするための、「周辺事態法」の「重要影響事態法」なるものへの改変。対テロを含む「国際的な活動」における「多国間」の軍事作戦を遂行するための「国際平和支援法」という名の海外派兵恒久法の新設。――アメリカとともに世界中で戦争を遂行しうる軍事強国にのしあがるために、侵略戦争法の制定に猪突猛進しているのが安倍政権なのである。
 こうした策動は憲法九条を実質的に破棄する意味をもっている。これこそ、いつかきた道≠ナはないのか! 日米両権力者の<グローバルな侵略戦争同盟>構築を許すな。安倍政権の侵略戦争法の制定を阻止せよ!

米・日―中・露の相互対抗的な軍事力増強反対!

「ブロック投下阻止!」海保の弾圧に抗し大型作業船に迫るカヌーチーム
(2月4日、辺野古)

 すべての労働者・学生・市民のみなさん。中東やウクライナで戦争の火が噴いているさなか、日米両権力者は「グローバルな安全と平和」の名のもとに「地球規模」の戦争を遂行するための契りを交した。これに真っ向から対抗して、対米・対日の軍備増強に突進しているのが中国・ロシアの権力者どもなのだ。ロシアのプーチンは、五月九日にモスクワで、中国の習近平を主賓として招き「対独戦勝七〇年」の軍事パレードを強行した。「世界を一極化させる」アメリカの「試み」を非難しながら。
 このプーチン・ロシアとの同盟的結託を強める習近平の中国は、南シナ海での自衛隊の警戒監視行動への出動など「日米のより強い協力」を合意した日米両権力者にたいして、「米日は南シナ海問題の当事者ではない」と敵がい心をむきだしにしている。中国国産空母の建設、最新鋭の中国版イージス艦や弾道ミサイルを搭載した潜水艦の配備などの海軍力の増強。南沙諸島や西沙諸島の岩礁を埋め立てての滑走路を含む軍事施設の建設。こうした対米(対日)対抗の核軍事力の増強と、南シナ海のほぼ全海域をおおう「九段線」内を勢力圏とみなしての版図♀g大に突進しているのが習近平政権なのだ。これらの対応こそ、アジア・日本の人民に銃口をつきつける行為ではないのか。
 この中国(ロシア)に対抗してオバマ政権は、一方では大国・中国との「対話」姿勢をおしだすと同時に、他方において対中国の軍事包囲網とりわけ米・日・豪・韓・比の多国間軍事同盟(アジア・太平洋版NATO)の構築に血道をあげ、兵員と最新鋭兵器の「アジア重点配備」に狂奔している。――米海兵隊MAGTF(海兵空地任務部隊)の沖縄・グアム・フィリピン・ダーウィン(豪)・ハワイへのローテーション配備。老朽化したジョージ・ワシントンに代わる米軍最強クラスの原子力空母ロナルド・レーガンの横須賀配備。最新鋭のBMD(弾道ミサイル防衛)対応イージス艦の追加配備(九隻から十二隻への増強)。
 こうした対中国軍事包囲網形成の最前線基地として、さらには「対テロ戦」の補給・訓練・出撃拠点として、辺野古新基地の建設を急いでいるのが日米の両政府なのだ。オバマ政権との誓約にもとづいて安倍政権は、辺野古新基地の建設を強権をふりかざしておしすすめるとともに、宮古島など先島への自衛隊の増強配備に狂奔しているのだ。
 このような米(日)と中・露との対抗的な核軍事力増強競争こそ、戦乱の火種をまきちらす行為であって、沖縄―日本の人民の利害と真っ向から敵対するものではないか。

既成指導部による「反安保」の放棄をのりこえ闘おう!

 日米両政府による新基地建設の強行を打ち砕くために、沖縄の労働者・人民は連日連夜たたかいつづけている。いまや辺野古のゲート前においては、わが革命的左翼の奮闘にも支えられて、「ボーリング調査阻止! 辺野古新基地建設阻止!」のスローガンとともに、「日米安保に風穴を開けよう!」「安倍政権を倒そう!」のスローガンが断固として掲げられている。辺野古におけるこの闘いは、安倍政権のファシズム的な反動攻撃に抗して起ちあがっている全国の心ある人民をかぎりなく鼓舞し、全国において、「辺野古のようにたたかおう!」の声が轟いている。
 一部既成指導部は、この時に、「保守層」との「一点での共同」を自己目的化し、辺野古の闘いにおいて「反安保」を意図的に投げ捨てている。資材搬入や海底ボーリング調査を実力で阻止する闘いを「保守層との共同」の阻害要因であるとみなし、この闘いに陰に陽に敵対している。「安保賛成」の保守層の顔色をうかがって「反安保」を放棄するのは、闘いを敗北に導く裏切り行為ではないのか! 彼らは党としては一応は「安保廃棄」を掲げているとしても、その内実は、「安保廃棄」以前に現存政府でも採用可能な政策――NATO並みの「対等な軍事同盟」への改良というべきもの――を代案として対置し、その採用をもとめることに実質上は解消してしまっているのだ。こうした一部既成指導部による「反安保」の放棄をのりこえ、いまこそ、<全米軍基地撤去・安保破棄>めざし、反戦・反安保闘争の高揚のために奮闘しよう!

今こそ全国で<反安保>の炎を燃えあがらせよう!

 辺野古の美ら海を埋め立てて米海兵隊基地を建設しようとしている日米両政府は、日米合同委員会の謀議で「制限水域」を勝手に拡大し、刑特法をふりかざした弾圧を強行している。戦後七十年を経た今なお、沖縄の労働者・人民は、新基地建設や日米安保条約・地位協定の強権的な運用によって<基地の中のオキナワ>という過酷な現実を強いられつづけているのだ。
 この<基地の島・沖縄>の悲劇的現実は、帝国主義とスターリン主義による戦後世界の分割支配のもとで生みだされたものなのだ。一九五二年、アメリカ帝国主義は、一方ではソ連圏に対抗していくために日本を法的に独立させ、この日本とのあいだで日米安保条約をとり結ぶと同時に、他方ではサンフランシスコ講和条約第三条により沖縄を米軍の直接的支配下におき、対ソ連圏の軍事要塞として確保したのであった。一九七二年に「核基地付き・自由使用返還」というかたちで「施政権返還」が強行されて以降も、沖縄は日米安保条約のもとに組みこまれ、日米安保同盟の要衝として位置づけなおされ、対ソ連圏の最前線基地として米軍基地群が強化されてきた。一九九〇年前後にソ連圏が崩壊して以降二十年余を経た今日、東アジアにおける米・日―中の新たな角逐の激化のもとで、いままた対中国・対イスラム武装勢力の最前線基地としてますます強化されつつあるのが沖縄の米軍基地・自衛隊基地なのである。
 沖縄の労働者・人民がこの<基地の島・沖縄>の悲劇的現実を超克していくためには、本土と沖縄をつなぐ労働者階級・人民の階級的団結にもとづいて日米安保同盟の軛からの解放をかちとらなければならない。辺野古新基地建設への燃えさかる労働者・人民の怒りは、「沖縄差別反対」というイデオロギーのもとに固定化されてはならない。<安保破棄>の階級的自覚へと高められなければならない。また人民の怒りを「民意を代表する」とされる県知事への期待・尻押しに収れんさせることなく、労働者・人民の<闘う団結>の強化へと、労働組合や学生自治会の闘いの強化へと結実化させなければならない。今こそすべての労働者・人民は、<反安保>の旗幟鮮明に、<辺野古新基地建設阻止・日米新ガイドライン反対・侵略戦争法の制定阻止>の反戦・反安保闘争を大高揚させるために奮闘しよう!
 今こそ、すべての労働者・人民は、全国で<反安保>の炎を燃えあがらせよう! 反ファシズム統一戦線を構築し、安倍政権打倒へと進撃しよう!

Top
 「解放」最新号
home