第2884号(2025年9月8日)の内容
<1面>
ロシアによるキーウ大空爆・
人民虐殺弾劾!
殺人鬼ネタニヤフの病院攻撃弾劾!
ガザ人民への餓死強制を阻止せよ!
<2面>
大統領専断の国家改造に狂奔する帝王<gランプ
「AI開発・活用の加速」を号令
頭脳流出で墓穴
<3面>
日米共同演習「レゾリュート・ドラゴン」
中距離ミサイル岩国展開を許すな
中国「内巻式競争」の泥沼
「ニューカレドニア国」承認
<4面>
特集 戦後80年 4
治安維持法 労組・左翼を大弾圧
空襲の記憶/日本全土への大空襲
<5面>
秋期賃金確定闘争を闘おう!
Topics 立憲民主・国民民主に合流を迫る「連合」芳野指導部
<6面>
第63回国際反戦集会
海外からのメッセージ A
タビニ・フイラアティラ・ノ・テ・アオ・マオイ/
国際レーニン・トロツキー主義派(FLTI)/
ヴィクトル・イサイチコフ(ロシア)
「解放」最新号
ロシアによるキーウ大空爆・人民虐殺弾劾! 八月二十七日深夜から二十八日朝にかけてプーチンのロシア軍は、ウクライナの首都キーウをはじめとするウクライナ全土の諸都市にたいして、極超音速ミサイルやドローンを使って過去最大規模の空爆を強行した。ロシア軍が撃ちこんだミサイルは三十一発、自爆ドローンは五九八機に上る。この狂気の空爆によって、四人の子どもを含む二十三人の住民が爆殺され、八人が行方不明、六十余名が重傷を負わされた。 殺人鬼どもは、一般の住宅、学校や幼稚園、医療施設、企業のオフィス、高速列車、電力インフラなどの民間施設を狙い撃ちにしてそれらを徹底的に破壊した。極超音速ミサイルを撃ちこまれた共同住宅は完全に瓦礫と化した。ロシアの侵略に抗してたたかってきた労働組合の事務所も破壊された。ロシア軍は、在キーウのEU代表部とイギリスの公的文化施設にたいしてもミサイルを撃ちこんだ。 さらに、八月三十日の未明から早朝にかけてロシア軍は、ザポリージャやドニプロなどウクライナ各地にミサイル四十五発と自爆ドローン五四〇機を撃ちこみ、数多の人民を殺傷した。 この殺人鬼どもへの憤激に燃えて、ウクライナの労働者たちは、負傷者の救出と破壊されたライフラインの復旧に全力を挙げている。そして今このときにも、夜ごとの空爆から仲間と家族を護るためにあらゆる部署で奮闘しているのだ。 プーチンとロシア軍による住民と民間施設を狙ったこの連続的な大規模空爆を、われわれは満腔の怒りを込めて弾劾する! このロシアによる悪逆きわまりない大空爆は、トランプがプーチンに手玉にとられた米露首脳会談(八月十五日)、その結果に危機感を強めた欧州諸国権力者たちが――八月十八日のホワイトハウスでの会談(EU・NATO七首脳+ゼレンスキーとトランプとの会談)にもとづき――アメリカをも引きだして「ウクライナの安全の保証」のプランを練りあげていることへの剥きだしの恫喝にほかならない。ロシア軍がEUとイギリスの施設をミサイル攻撃の標的にしたことに、プーチンの意図は明白である。 それはまた、右の会談にもとづきトランプが発した「ロシアとウクライナの首脳会談」の提案にたいする回答でもある。プーチンと閣僚どもはこのかん、「ロシアを除外して〔ウクライナの〕安全の保証を協議することは認められない」(外相ラブロフ)などと盗っ人猛々しい難癖をつけて、「二国首脳会談開催」への返事をあからさまに引き延ばしてきた。その明確な回答がこのキーウ大空爆なのだ。 愚帝トランプは、このミサイル攻撃にたいして、報道官に「大統領は不満を漏らしているが驚いてもいない」などと語らせ、それを容認し免罪している。 このトランプの弱腰を見透かしたプーチンはいま、東部・南部を中心とする占領地域をさらに拡大するために、大量の歩兵を肉を弾に変える℃ョの人海戦術で投入し東部の要衝ポクロウシクの攻略に狂奔している。そして数多のウクライナ人民を殺傷し、厳冬期を前に電力インフラや住宅を破壊するウクライナ全土への爆撃をいっきにエスカレートしているのである。 まさにこれこそは、プーチンの唱える「平和」のなんたるかをしめしているではないか。「失われたソ連邦の版図復活」のために、ウクライナを再びロシア連邦に暴力的に組み入れ、その民族的アイデンティティを根こそぎ抹殺する、このようなウクライナの属領化の妄念――「ウクライナ人とロシア人は同じ民族だ」というプーチンの言葉(六月二十日)を想起せよ!――に駆られて突進しているのが、スターリンの末裔≠スるプーチンにほかならない。 いまプーチンは、ウクライナへの大空爆を連日強行すると同時に、SCO(上海協力機構)首脳会議が開かれる中国を訪問し、習近平・金正恩と肩を並べて「抗日戦勝記念」の大軍事パレード(九月三日)に臨もうとしている。中・露・朝の権力者が一堂に会してのこの戦意昂揚≠フための閲兵式こそは、NATOと日米軍事同盟の強化にたいする共同の対抗≠誓う儀式であり、プーチンからすれば、NATO諸国による「ウクライナの安全の保証」をぶち壊すための反撃≠フ狼煙にほかならない。中・露・朝三国権力者の政治的・軍事的な結託を許すな! ウクライナの労働者・人民はいま、侵略者プーチンへの怒りと憎しみをたぎらせ、「絶対にロシアに領土と同胞を渡さない」という強い決意のもとに力を合わせてたたかっている。われわれは、このウクライナの仲間たちを絶対に孤立させてはならない。占領地域で命を顧みず体を張って抵抗している不屈の労働者民衆を断じて孤立させるな! われわれは日本の地において、ウクライナの労働者・人民と固く連帯しつつ、一切の既成左翼と労働運動指導部の闘争放棄をのりこえ、<プーチンの戦争粉砕!>の闘いをよりいっそう強く大きくつくりだそうではないか! プーチンのロシア軍によるウクライナ全土爆撃・人民殺戮を弾劾せよ! (九月一日) |
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殺人鬼ネタニヤフの病院攻撃弾劾! ガザ人民への餓死強制を阻止せよ! 八月二十五日にイスラエル軍は、ガザ地区ハンユニスのナセル病院に砲爆撃を加え、少なくとも二十二人の人民を虐殺し、数十人を負傷させた。 殺人鬼どもは、この攻撃を、「ダブルタップ(時間差連続攻撃)」と呼ばれる卑劣きわまりない手口で強行した。イスラエル軍は、メディアが生放送をしていたナセル病院の四階部分にまず一回目の砲撃をおこない、そこに居た医療従事者とカメラマンらを死傷させた。それから約九分後、現場に駆けつけた救護隊や医療関係者、ジャーナリストなどを狙って戦車から二回目の砲撃をおこない、彼らを殺害したのだ。 この攻撃で殺された五人のジャーナリストは、イスラエル当局がガザでの取材を制限して以降もガザやヨルダン川西岸でのイスラエルの蛮行の実態を執拗に伝えてきた。イスラエルがガザ人民に強制している凄絶な飢餓を世界に向かって報道してきた記者たちを、そして餓死寸前で担ぎこまれた人々の命を必死で救ってきた医師や看護師たちを、殺人鬼どもは憎悪を剥きだしにして殺害したのだ。〔ジャーナリストや医師の殺害にたいする全世界からの非難に慌てたイスラエル軍は、なんと「ハマスが軍を監視するために病院に設置していたカメラを破壊した」などと強弁している!〕この非道な病院攻撃・人民殺戮を徹底的に弾劾せよ! 飢饉と餓死の強制を許すな! このかんネタニヤフ政権は、ガザ人民への食料・生活物資の配給を途絶させ、二〇〇万の人民を飢えの極限にまで追いつめてきた。そのうえで、米・イスラエルの合同でデッチあげた「人道財団」なるものの「食料配布」を手段にして人民を狭い地域に誘導し閉じこめた。あげくのはてに、集まった人々に自動小銃や砲弾を撃ちこんで動物のように殺戮してきたのだ。この鬼畜にひとしい食料封鎖によって、いまガザ地区の人民は言語に絶する凄まじい飢餓を強制されているのだ。 八月十八日に、国連食糧農業機関(FAO)や世界保健機関(WHO)などの国連諸機関は、ガザ地区で五〇万人以上が「飢饉(famine)」の状態に陥っており、このまま手を打たなければ九月末にはその数が六四万人以上に達する、という警告声明を発した。国連機関の言う「飢饉」とは、飢餓の状態の最悪の段階(「フェーズ5」)をさす。 だがこの声明にたいしてネタニヤフは、「完全な虚偽」であり「撤回を求める」とほざいて傲然とはねつけ、残忍な食料封鎖を続行している。八月二十七日には国連安保理が、FAOなどの声明を受けて、ガザの飢饉を「人災」と規定してイスラエル政府に方針転換を求める共同声明を発表した。これにたいして猛然と反対したのが、アメリカ・トランプ政権だ。まさしくトランプこそは、餓死の強制によるパレスチナ人民ジェノサイドの公然たる共犯者にほかならない。 狂気のガザ市制圧作戦の強行反対! 殺人鬼ネタニヤフは、このトランプの支援・容認に支えられて、いまガザそのものを軍事占領する凶暴な計画を強行しようとしている。 彼らはすでに八月八日に、ガザ地区の北部にある最大都市ガザシティの完全制圧を目的とした大規模軍事作戦を実行することを閣議決定した。この決定にたいして、EUやフランス、イギリス、さらにはイスラエルを一貫して支援してきたドイツなどの諸政府からさえ非難と反対の声が続出した。国内では「軍の犠牲が大きすぎる」と軍参謀総長でさえ異論≠唱え、「人質が戻らなくなるからガザ市制圧には反対」というイスラエル人民のデモが大きく拡がった。 だが戦争続行に自己の延命を賭ける狂人ネタニヤフは、これらの批判や反対をあくまでもおさえつけて八月下旬に「作戦開始」を号令した。八月二十日にイスラエル軍は「予備的行動」と称して同市の郊外を制圧し、二十七日には市域内の一〇〇万人近い住民に「退避命令」を発した。しかも、「退避を促す」と称して食料の空中からのわずかな投下も打ち切ろうとしているのだ。 イスラエル軍は、いまにもガザシティの完全制圧にむけた大規模軍事行動を開始しようとしている。それは飢餓に苦しむガザ人民をまさに阿鼻叫喚の地獄に突き落とす世紀の蛮行にほかならない。 こうしたネタニヤフ政権の蛮行は、ヨルダン川から地中海にいたる地域に「完全なユダヤ人国家」を建設するという「大イスラエル」構想、これにもとづいてパレスチナ民族そのものをこの地域から追放し抹殺しようとする狂信的シオニストどものドス黒い野望を貫徹せんとするものにほかならない。こうした狂気の行動を――「ガザをアメリカが所有する」などとほざきながら――世界で唯一容認し支援しているのが、ネタニヤフの刎頸の友≠スるトランプなのだ。まさにトランプの支持と軍事援助に支えられて、このパレスチナ絶滅≠フジェノサイドに猛り狂っているのが、狂人ネタニヤフと彼を支える極右シオニストどもなのである。 トランプ政権に支えられたシオニスト・ネタニヤフ政権によるパレスチナ・ガザ人民にたいするジェノサイドを絶対に阻止せよ! <ネタニヤフの戦争粉砕>の闘いを、<プーチンの戦争粉砕>の闘いとともに大きくつくりだせ! (八月三十日) |
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大統領専断の国家改造に狂奔する帝王<gランプ 外に向かっては「アメリカ・ファースト」をゴリ押しし、内に向かっては大統領専断の全体主義的国家をつくりだそうと狂奔しているのが暗愚の帝王<gランプにほかならない。 八月二十一日、トランプは首都ワシントン(コロンビア特別区)を訪れ、みずから命令してこの地に集結させた二〇〇〇人の州兵を巡回視察した。特別区の州兵八〇〇人に加え、共和党が知事を務める六州からも州兵一二〇〇人をかき集めて、「ワシントンを解放した」などと豪語してみせた。「治安対策」などは口実であり、米民主党の牙城たるワシントンDCをトランプの軍隊≠ナ制圧できると誇示するために、トランプはこのデモンストレーションをおこなったのだ。 この今ヒトラーはいま、既存の法律や前政権の決定などの一切をことごとく踏み破る大統領令を乱発し、次々にそれを実行している。それは、軍、政府諸機関、教育・研究・文化などのあらゆる機構から民主党をはじめとする一切のリベラル的傾向を根こそぎ一掃し、「キング」トランプの専制による強権的な政治支配体制をつくりだす計画のもとになされているのだ。 以下 見出し リベラル一掃≠フ総攻撃 反トランプ・反ファシズムの闘いに起て |
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治安維持法一〇〇年 戦争遂行のために労組・左翼組織を大弾圧 今年は治安維持法の制定・施行から一〇〇年に当たる。中国・アジア人民二〇〇〇万人を虐殺しさった日本軍国主義の一九三一年からの「十五年戦争」。この侵略戦争のさなか(そしてその前段で)、日本軍国主義権力は、国内および植民地支配下の朝鮮・台湾において治安維持法をふりかざして左翼諸組織や労働運動・反戦運動への凶暴な弾圧を強行した。 一〇〇年後のいま、大軍拡・改憲に反対し<プーチンの戦争>と<ネタニヤフの戦争>に反対してたたかうわが革命的左翼にたいして、国家権力は、諸々の弾圧法規を活用しての「治安維持法型」の弾圧をしかけている。しかも、「日本人ファースト」を掲げる真正ファシスト党が「治安維持法は悪法ではない」「スパイ防止法を制定せよ」と公々然とわめいている。いまや時代は戦時に突入する寸前の危機にあるというべきではないか。 われわれは、今日版治安維持法=スパイ防止法などの治安弾圧法の制定を断固粉砕するのでなければならない。 以下、見出し 小林多喜二の拷問死――特高の狂暴な弾圧 一切の反戦思想・言論の撲滅 暗黒の歴史をくりかえすな |
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秋期賃金確定闘争を戦闘的に闘おう! 「連合」指導部の抑圧に抗して反戦闘争を闘おう! 参院選で労働者・人民から激しい怒りを突きつけられ、過半数を割りこむ大敗を喫した自民党が、醜悪な権力闘争をくりひろげているなかで、自治労は第九十九回定期大会を栃木県・宇都宮市で開催した(八月二十五〜二十七日)。 貧窮に苦しむ労働者・人民の怒りは、自公政権だけに向けられたのではない。野党はオール翼賛政党と化し、「連合」芳野指導部は労働運動を産業報国運動へと変質させてきた。 真正ファシスト参政党の伸長を許すな!「外国人排斥」を叫び、フェイクをSNSで垂れ流し、労働者・人民を煽りたて票をかすめ取った新興勢力=参政党の活動を「地道な活動」と評価し、それを「見習え」というのが「連合」芳野指導部だ。「連合」芳野指導部の罪は重い。自治労組合員は、今こそ既成政党、「連合」指導部を徹底的に弾劾し、反戦・反ファシズムの闘いに決起しようではないか! 自治体労働者委員会 以下 見出し ネオ・ファシズム支配体制強化に反対しよう! 大軍拡・憲法改悪阻止! 物価高に苦しむ労働者・人民と連帯して闘おう! プーチンの戦争・ネタニヤフの戦争を打ち砕こう! |
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◆社会保障費切り捨て・軍拡大増税反対! ◆スパイ防止法反対! 憲法改悪に反対しよう! ◆「人事・給与制度」の改悪反対! ◆労働基準法の改悪反対! ◆会計年度任用職員の賃金・労働条件の抜本的改善をかちとろう! ◆プーチンのウクライナ侵略粉砕! ガザ・ジェノサイドを許すな! |
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