第2831号(2024年8月12日)の内容

<1面>
イスラエルによる中東全域への戦争放火を阻止せよ!
ロシアによるキーウ大規模空爆を弾劾せよ!
<プーチンの戦争>粉砕の闘いに起て
<2面>
アジア版NATO構築を許すな!
 勝連分屯地に270が怒り 7・27 沖縄
 道共闘が連続闘争 7・20 千歳―22 矢臼別
<3面>
ストライキを売り≠ノ組織立て直しを図る「全労連」幹部
<4面>
JP労組第17回全国大会
春闘低額妥結・人員削減への怒りが噴出
<5面>
震災に乗じた奥能登公立病院の統廃合を許すな!
Topics 定額・無制限残業≠フ手口を喧伝する岸田政権
<6面>
安和ダンプ死傷事故弾劾!
南≠フ若者を騙して最前線に送りこむロシア軍

◆お知らせ
本紙8月19日付は休刊とします。
第2832―33合併号(8月26日付)から通常どおり発行します。
 「解放」最新号


























  



イスラエルによる中東全域

への戦争放火を阻止せよ!




 
 8・4国際反戦集会が全国7ヵ所で大高揚
(写真は中央集会、千葉県・松戸市民会館)
ハマス指導者ハニヤとヒズボラ軍事司令官の爆殺

 イスラエルによるガザ軍事攻撃・人民虐殺が開始されてからおよそ三〇〇日を経たこんにち、イスラエルのネタニヤフ政権はいま、新たな戦争放火を開始した。
 七月三十一日、この政権は、イラン新大統領就任式に出席した直後のイスラム主義組織ハマスの最高指導者ハニヤ(政治局長)を、首都テヘランの宿泊施設において爆殺するという挙にうってでた。このハニヤ暗殺事件は、イスラエルの国軍および諜報・謀略機関モサドによる所業にほかならない。
 同日のテレビ演説においてネタニヤフは、「三つのH(ハマス、ヒズボラ、フーシ)」に「壊滅的な打撃を与えた」などと傲然とぶちあげたのである。
 ハニヤ暗殺の前日(三十日)には、イスラエル軍がレバノンの首都ベイルートを空爆し、シーア派組織ヒズボラの指導者ナスララ師の最側近であった軍事部門最高司令官シュクルを殺害した。〔ガザ地区ハンユニスにおいては、ハマス軍事部門=カッサム旅団の最高司令官と副官を相次いで爆殺し、イエメンにおいてはフーシ派支配地域にある港湾都市ホデイダの石油施設・発電所を空爆し労働者人民を殺傷した。〕
 このネタニヤフ政権のアラブ・イスラム世界への戦火の一挙的拡大にたいして、イランおよびこれと連携する「抵抗の枢軸」(ハマス、ヒズボラ、フーシ派やイラク、シリアのイスラム武装勢力)は軍事的反撃にうってでる態勢を固めている。
 すべての労働者・学生諸君!
 中東全域を戦火が覆いつくす危機がさし迫っている、そのまっただなかにおいて、いまこそ全世界の人民と連帯して反戦の闘いの炎を燃えあがらせるのでなければならない。極右シオニスト・ネタニヤフ政権が開始した新たな戦争放火・人民虐殺を断じて許すな! ネタニヤフ政権のパレスチナ・アラブ・ムスリム人民虐殺を弾劾せよ!

ネタニヤフ政権へのアメリカの全面的軍事支援を許すな

 十一月のアメリカ大統領選を目前にひかえたいま、「反ユダヤ主義撲滅・イスラエル国家擁護」を呼号するトランプと、バイデンが五月末に提示した「ガザ停戦案」なるものを継承し「外交的解決」を掲げる現副大統領ハリス、両者の攻防が熾烈を極めている。
 こうした状況のもとでネタニヤフは、バイデン現政権の「ガザ停戦」圧力を吹き飛ばしアメリカからイスラエル軍事支援の強化をひきずりだすためにこそ、あえてハマス、イランなどの「抵抗の枢軸」を標的とした全面的軍事攻撃という挙にうってでたのだ。イスラエル国内では「退陣要求」の高まりに揺さぶられているネタニヤフは、政権の延命をもかけて――シオニスト国家の庇護者たるトランプの返り咲きを待ち望みながら――ハニヤ暗殺・中東全域を巻きこむ戦争放火にふみきったのである。
 このネタニヤフ政権の求めに応じて、ただちに米空母エイブラハム・リンカーンをはじめとした米軍戦力を中東に増派する決定をくだし、「イスラエルの安全保障」をめぐるネタニヤフとの電話協議をおこなったのがバイデンなのだ。ネタニヤフのガザ軍事攻撃・人民虐殺を全面的に支えるアメリカ帝国主義権力者を満腔の怒りをもって弾劾せよ!
 イスラエルの暴虐とこれを支えるバイデン現政権への怒りをたぎらせている「Z世代」の若年層の抗議闘争の爆発、これに包囲され急速に支持を失ったバイデンは、大統領選からの撤退とハリスへの民主党候補交代を強いられた。とはいえ、この政権はあくまでも中東における唯一の足がかりとしてイスラエル国家を擁護し、ステルス戦闘機やミサイルなどの武器供与を続行している。アメリカ帝国主義権力者によるミサイル・弾薬・戦闘機などの殺人兵器の供与を断じて許すな!

<ネタニヤフの戦争>と<プーチンの戦争>を粉砕せよ!

 ハマスを先頭としたパレスチナ人民は、一年近くにおよぶガザ猛攻撃を強行しているイスラエル軍にたいして決死の戦いを挑みつづけている。イスラエル軍の残酷きわまりない攻撃からガザ人民を守り、果敢なゲリラ闘争を各地でくりひろげているハマス。これに心底おびえきっているシオニストの軍隊は、「ハマス掃討」の名のもとに病院・学校・難民キャンプに避難している女性・子どもをふくむガザ人民を、ハマス戦闘員もろともに容赦なく惨殺している。殺人鬼ネタニヤフ政権は、「パレスチナ人」という民族そのものを抹殺するために、妊婦や乳児をも意図的に殺害するという蛮行にうってでているのだ。
 ネタニヤフを頭目とするシオニスト権力によるこのむごたらしい殺戮戦こそは、ナチス・ヒトラーのホロコーストと同断の、まさに世紀の大犯罪ではないか!
 すべての労働者・学生諸君に訴える! この<ネタニヤフの戦争>を断固として打ち砕く闘いを巻き起こせ! 全世界人民の怒りの炎で殺人鬼ネタニヤフ政権を包囲せよ! すべての中洋・イスラーム圏人民は、イスラミック・インター ―ナショナリズムにもとづき<反シオニズム・反米>の闘いに起ちあがれ!
 同時にわれわれは、プーチンのロシアによるウクライナ侵略を粉砕する闘いを、より一段と強力に組織化するのでなければならない。イスラエルのネタニヤフ政権によるガザ人民虐殺と同断のジェノサイドが、ドネツク、ハルキウ、キーウをはじめとするウクライナ全土で強行されている。ウクライナ民族の文化・歴史を継承する世代を抹殺するために、小児病院や産科医院を、ミサイルで狙い撃ちにしているのが、二十一世紀のヒトラー≠ノしてスターリンの末裔たるプーチンではないか。
 すべての労働者・学生諸君! いまこそ、たたかうウクライナ人民と連帯し侵略者プーチンを包囲する全世界的な闘いを創造しなければならない。ウクライナ人民をけっして孤立させてはならない。われわれは、<ネタニヤフの戦争>を粉砕する闘いを<プーチンの戦争>を打ち砕く闘いと固く結びつけて、日本の地から反戦の火柱を燃えあがらせ、その国際的波及をかちとろうではないか。

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ロシアによるキーウ大規模空爆を弾劾せよ!


<プーチンの戦争>粉砕の闘いに起て


 七月三十日の深夜から翌三十一日早朝にかけてプーチンの命を受けたロシア軍は、ウクライナの首都キーウにたいして九十発もの自爆型無人機と巡航ミサイルを撃ちこんだ。病気の子どもや母親の殺害を狙った七月八日の小児病院・産科病院爆撃につづいて、プーチン政権は、キーウにたいして過去最大規模の空爆を強行したのである。
 このプーチン政権の悪逆な攻撃を断じて許してはならない! いまこそ日本の、そして全世界の労働者・人民は、たたかうウクライナ人民と連帯し、侵略者どもを、「空爆弾劾! 侵略粉砕!」の闘いの炎で包囲せよ!

兵器・兵員不足、財政危機に瀕したプーチンのあがき

 いまやロシアの権力者どもは、国家予算の約四割を戦費に投じる戦時経済体制をとっているにもかかわらず「最貧国」北朝鮮に泣きつかざるをえないほどの砲弾・兵器不足に陥っている。ロシア兵の死傷者は五〇万人にのぼり、徴兵され戦死を強制されたブリヤートやダゲスタンなどの少数民族を中心に、プーチン政権にたいするロシア人民の怨嗟と怒りが渦巻いているのだ。しかも、モスクワなど都市部の若者は国外に逃避している。それゆえプーチン政権は、インドやネパールやアフリカの人民を欺してロシア兵に仕立てているのだ。
 まさしく兵器も兵員も不足し、財政危機にも瀕しているプーチン政権・FSBの権力者どもは、なけなしの兵員や砲弾をドンバスやハルキウの前線に投入している。そして、拷問と脅迫によって人民を支配してきたかつてのソ連KGB官僚の残忍さをむきだしにして、空爆によってウクライナの発電施設の八割を破壊し、子どもたちの殺害を狙った凶暴な攻撃に狂奔しているのだ。
 しかもこの空爆と同時にロシア権力者は、戦術核兵器攻撃の「第三段階目」と称する演習を、ウクライナ侵攻の出撃拠点である南部軍管区のもとで強行した。まさしくプーチン政権は、核大国ロシア≠フ傲岸さをむきだしにして、ウクライナ人民を、そして欧州諸国の権力者と人民を脅迫しているのである。

 二年半におよぶロシアの侵略にたいしてウクライナ人民は、尊い数多の犠牲を強いられながらも敢然とたたかいつづけている。だがいま、「ウクライナ支援打ち切り」を叫ぶトランプが十一月の大統領選での勝利を狙い、欧州極右勢力がウクライナ支援政策をとる政府を揺さぶってもいる。いまやウクライナのレジスタンス闘争は、重大な事態に直面しているのだといわなければならない。
 まさしくそれゆえにこそわれわれは、そして全世界の労働者・人民は、たたかうウクライナ人民を絶対に孤立させてはならないのである。今ほど全世界でロシアのウクライナ侵略粉砕の闘いを巻きおこさなければならないときはない!
 没落の急坂を転げ落ちるアメリカ帝国主義と、このアメリカから世界の覇権を奪取せんとするネオスターリニスト国家・中国との激突の時代のなかで、これに乗じて、自己崩壊したスターリニスト・ソ連邦の版図回復をもとめてウクライナという国と民族を丸ごと呑みこむ侵略戦争に突進したのが、プーチンを表看板とするロシアの権力者どもであった。彼らはソ連邦の国有財産を簒奪し権力者にのしあがったシロビキどもであり、同時に旧ソ連邦の膨大な核兵器をも手中にしているのだ。
 この<プーチンの戦争>を打ち砕く闘いを全世界的に展開しなければ、新たな熱核戦争の危機を招来しかねないのである。いまこそ<プーチンの戦争>の歴史的意味・階級的意味をあきらかにし、ウクライナ反戦闘争を断固として組織するのでなければならない。
 キーウ大規模空爆弾劾!ウクライナの子どもたちを狙った小児病院空爆を絶対に許すな! ガザ自治区とパレスチナ人民の抹殺を狙う<ネタニヤフの戦争>を弾劾する闘いとむすびつけて、<プーチンの戦争>粉砕のウクライナ反戦闘争を断固として推進せよ!

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ストライキを売り≠ノ組織立て直しを図る「全労連」幹部


 「全労連」指導部は、傘下組合の平均で三%余という極低率の「賃上げ」回答を得たことをもって、今二四年「国民春闘」の幕を引こうとしている。一体全体これの何が「賃上げ」なのか。今日、生活必需品は二〇〜三〇%超の値上げといわれる物価高騰のもとでは、労働者の生活にとって焼け石に水≠ノすらならないものである。
 この結果について、「二十六年ぶりの高水準」であるとか、運動の「成果」であるとかと喧伝したのが「全労連」の日共系指導部である。このような指導部にたいして、傘下の組合員たちは「こんなに低額なのに何が『成果』だ!」と怒りの声をあげた。「全労連」傘下組合は、中小企業の労働組合を中心に、今日もなお経営当局によるゼロ回答や極低額回答に屈することなくたたかいつづけているのである。「全労連」の日共系指導部どもは、多くの組合員たちが低賃金に呻吟しながらたたかいつづけていることなどまったく意に介していないのだ。この腐敗した「全労連」日共系指導部を、断じて許してはならない。

1 二四春闘――職場活動の「見える化」を号令

 今春、「全労連」指導部は、「たたかう労働組合のバージョンアップ」のスローガンを掲げ、「ストライキを構えた団体交渉」や「ストライキの実施」を強調した。そのために、職場においては「目に見える活動」を展開することを傘下の産別の役員たちに促した。
 「全労連」本部に指導された各産別指導部は、二四春闘開始と同時に、いっせいに組合活動のマニュアル≠作成し、傘下組合に配布して回った(組合加入の勧め方――たとえば勧誘の声かけは若い組合員がおこなう≠ネど――を事細かに列挙した諸活動のハウツー・パンフレットのようなもの)。そしてとりわけ今年、「ストライキの手引き」は各産別ごとに独自のものが作成され、ストライキについて学ぶ学習講演会などが組織された。
 今春をふり返って「全労連」指導部は、今年はじめて春闘アンケートを実施した組合や要求書を提出した組合、団体交渉を実施した組合があることを成果としている。また、スト権を確立した組合やストライキを実施した組合の数が、一昨年の二二春闘と比較して増えたことを喧伝している(六月の「国民春闘共闘委員会」中間総括)。
 だが、そのストライキの内実は、数名の組合役員が「指名スト」に入るものであったり、短い時間の「時限スト」を何人かが交代でおこなう「リレー・スト」のかたちをとったりするものでしかなかった。ストの参加者たちの多くは、地域労連などの地域の集会や街頭宣伝に参加したり、厚生労働省などの省庁に要請をおこなったりした。「全労連」指導部は、これらの集会や要請行動をマスコミを活用して国民にアピールすることに精をだした。
 これで、彼ら指導部が今年は組合らしい、春闘らしい取り組みをした≠ネどと誇っているのは、実に欺瞞的ではないか。「全労連」指導部はこれまで、傘下の各産別の職場における組合活動の指導を完全にネグレクトしてきた。そうであるがゆえに、傘下組合(員)の数は減りつづけ、組合組織は衰退を余儀なくされてきたのである。組合基盤が壊されてしまっている職場も多く、そこで組合活動を組織するためには、残った組合員たちが、会社当局の組合破壊に抗して組合員との膝詰めの論議をするなど、組合をいわばゼロからつくっていかねばならない。「マニュアル」があればできることなどでは決してない。にもかかわらず、「全労連」指導部は、みずからの指導の責任など一片も感じることなく、ただただ組合活動のやり方≠文字通り一方的に、傘下組合の組合役員・組合員にたいして号令することに終始したのだ。

以下 見出し

2 「労働運動は敷き布団」に反発した「労働運動重視」派

3 「ストライキ」をやれば組織拡大(?!)

4 「スト」を対経営の圧力手段におとしめる指導部

5 「ストライキ権」を「基本的人権」と基礎づける錯誤


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JP労組第17回全国大会


春闘低額妥結・人員削減に怒り
 
「事業・将来ビジョン」に批判続出




 JP労組第十七回定期全国大会が六月二十日から二十一日にかけて、新潟県新潟市で開催された。
 JP労組本部は、今大会において、超低額で妥結した二四春闘交渉総括や討論を意図的に封殺しようとした。そして本部が提唱する「事業ビジョン」や「将来ビジョン」の策定に協力せよと代議員・傍聴者らに壇上から叫びたてたのである。そのために今大会を、事業構造改革≠ノ全面協力する翼賛集会にしようとしたのだ。
 だが、われわれ革命的・戦闘的労働者が大会に向けて職場から論議を巻き起こし、大会の内外で奮闘したことに鼓舞されて、代議員発言では徹底した官僚統制を突き破り、現場労働者の怒りの声にも突きうごかされ本部への不満や怒りが噴出した。そして、本部の運動方針案に、代議員数の一割を超す五十六票もの反対票を突きつけたのだ。
 たたかう郵政労働者諸君!事業構造改革≠ノ突進する郵政経営陣は、大会直前の五月十五日に中期経営計画「2025プラス」を発表し、労働者に人員削減と労働強化・強制配転・賃金切り下げなどの総攻撃をふりおろしている。だが経営陣につき従い、生活苦と労働強化に苦しむ組合員を放置して、労働組合の側から生産性向上に全面協力しているのが本部労働貴族なのだ。この大裏切りを断じて許すな! JP労組の戦闘的強化のためにともに奮闘しよう!

二四春闘裏切り妥結を居直る本部を弾劾せよ!

 大会冒頭の挨拶で委員長・石川は、「連合の集計では、平均賃上げ率が定昇込みで五・〇八%というこれまでにない賃上げだった」などと「連合」の春闘総括を披瀝するばかりで、なんとJP労組の春闘については一言も語らなかった。ベースアップが正社員ひとりあたり五一〇〇円(ほとんどの労働者は二八〇〇円ぽっちにすぎない)、非正規雇用労働者は九年連続賃上げゼロという超低額妥結にいっさい触れなかったのだ。
 そもそも本部は、今大会議案から春闘妥結内容や総括を削り落とした。組合員の批判やつきあげに脅える本部は、全国大会において春闘妥結承認を得ることを意図的に回避したのだ。
 わが郵政労働者委員会は、こうした本部の裏切りを断固として暴露し、「二四春闘妥結の不承認を!」と訴えたビラを全国の職場に送り届けた。わが戦闘的・革命的労働者は、労働者の怒りを集約し、職場深部から闘いをつくりだしてきたのだ。
 大会では、本部の思惑に反して代議員から本部にたいする怒りの声が噴きあがった。「四%相当の賃上げに一部組合員からは不満の意見」(関東)、「賃上げ以上に物価上昇で生活は苦しいまま」(東海)、「他社と比較すると見劣りする。現状に組合員は不安や不満を感じている」(九州)、「若手社員は、経験を積んでも将来的には賃金は上がらないといった不安」(信越)、「四%相当の賃上げにとどまったJP労組にたいし、組合員から不満の声が寄せられている」(南関東)。
 これらの発言は、民営化以降たび重なるベースアップ・ゼロ妥結を強いられつづけている組合員の本部にたいする批判なのだ。狂乱的な物価高騰のもとで実質賃金低下を強いられている郵政労働者の怒りなのだ。
 だが本部は、大会答弁で組合員の怒りの声を無視し、「春闘交渉で各社それぞれの組合員の利益を追求し働く内容にふさわしい賃金としていくべき」「二五春闘方針策定にむけては、ベースアップの会社別妥結も選択肢としてあり得る」などと壇上から言い放ったのだ。
 このことは、会社の業績や労働施策、「人材」獲得のための施策などに応じて、一時金の切り下げやベースアップそのものの会社別妥結を受け入れるものへと、賃金闘争を歪曲するものにほかならない。それだけではない。本部は会社別のベースアップ要求にもふみこもうとしている。これこそ組合員の団結した闘いの破壊であり、組合員を分断するものなのだ。二五春闘では、これを絶対に許してはならない。
 そもそも本部は今春闘を、「人材獲得競争」のための「初任賃金引き上げ」や、「一般職と地域基幹職の統合」の早期実現を目指した若年層の賃上げなどを経営陣と協議する場へとねじまげてきた。これを跳躍台にして本部は、春闘そのものを「事業ビジョン」「将来ビジョン」を掲げて、事業政策や人事・賃金制度の改悪を経営陣と協議するものに変質させようとしているのだ。
 たたかう郵政労働者諸君! 経営陣の事業構造改革≠ノ全面協力を誓い、賃上げ闘争を歪曲する本部を弾劾しよう! 労使運命共同体思想に骨の髄まで浸りきっている本部は、会社の事業収益増があたかも労働者の賃上げにつながるかのような虚偽のイデオロギーをたれ流している。それは、労働者階級の武装解除を意味する極めて反労働者的なものだ。われわれはこれを絶対に許してはならない! 賃上げは労働者の団結した闘いによって大幅にかつ一律にかちとるべきなのだ。郵政のたたかう労働者は、二五春闘に向けてさらなる闘いを職場からつくりだそうではないか!

以下 見出し

大リストラ・合理化に全面協力する本部に批判が噴出

「郵政型職務給の導入」に協力する本部への批判が続出

大軍拡・憲法改悪阻止の闘いをつくりだせ!


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安和ダンプ死傷事故弾劾!


右派マスコミによる反基地運動弾圧の煽りたてを許すな!



 
 「ダンプ死傷事故弾劾!」怒りの声をあげる労働者・学生・市民
(7月29日、名護市安和桟橋前)
 米兵による少女暴行事件を弾劾する闘いと同時に、防衛省の辺野古工事強行によって引き起こされた安和ダンプ死傷事故にたいする労働者・人民の怒りが沸騰している。六月二十八日に、辺野古新基地建設用の土砂を海路移送するために安和桟橋に運び終えた大型ダンプトラックが、桟橋出口で「牛歩」による阻止行動をおこなっていた女性市民を轢(ひ)いて瀕死の重傷を負わせ、また警備員一人を死亡させた。ところが、岸田政権・防衛省は謝罪も賠償も拒否している。むしろ政府は、この事故を反対派の危険な抗議活動のせいで警備員が死んだ≠ニ描きあげ、これを口実に辺野古闘争にたいする弾圧を強化しようとしてさえいるのだ。
 安和ダンプ死傷事故から一ヵ月後の七月二十九日、事故現場の安和桟橋前において「工事中止を求める抗議集会」が開催された(主催:辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議)。参加した一〇〇名の労働者・学生・市民は、岸田政権・防衛省が辺野古新基地の建設工事を急がせたことによって女性市民と男性警備員を死傷させた痛ましいダンプ事故を怒りをこめて糾弾した。瀕死の重傷を負い闘病中の女性Aさんからは音声で「不死鳥のように再起する」という力強いメッセージが届けられ、感動の拍手がわきおこった。参加者は奮い立ち「もうこれ以上犠牲者を出すな! 工事を中止せよ!」と声を大きくあげ、安和桟橋や塩川港からの土砂搬出を阻止すべくたたかいぬくと誓ったのだ。
 今が闘いの正念場だ。政府・防衛省は、八月下旬に大浦湾の埋め立て海域を囲む護岸工事に着手しようとしている。それにむけて安和桟橋からの土砂搬出作業の再開を虎視眈々とねらっているのだ。断じて許してはならない!
 この岸田政権の意を受けて悪質きわまりないキャンペーンをおこなっているのが『産経新聞』にほかならない。とりわけ、同紙七月十一日付の「主張」では、今回の安和死傷事故の原因が「危険な抗議活動」にあるかのように描きあげ、「抗議活動をやめよ」と威嚇しているのだ。

以下 見出し

警察に反対派弾圧を求める『産経新聞』

防衛省が土砂搬出作業の加速化を強要



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レゾリュート・ドラゴンを許すな!

勝連分屯地に270が怒りの拳

7・27 沖縄
 七月二十七日、うるま市の陸上自衛隊勝連分屯地ゲート前において地元の市民団体の呼びかけのもとで日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン24」に反対する抗議集会が開催された。琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、怒りに燃えて結集した二七〇名の労働者・市民とともにその最先頭で<反安保>の旗高くたたかいぬいた。
 日米両政府は、南西諸島全域や九州を主な演習場として日米両軍あわせて約九〇〇〇人を動員しての最大規模の日米共同訓練「レゾリュート・ドラゴン」を七月二十八日から八月七日にかけて強行しようとしていた。この軍事演習には、陸自勝連分屯地への配備が強行された12式地対艦ミサイル部隊と、キャンプ・ハンセンに新設・配備された米海兵隊の海兵沿岸連隊(MLR)が初めて参加する。日米両軍は、「台湾有事」において中国軍を撃破する戦争計画にもとづいてその主力部隊を投入したきわめて実戦的な訓練を強行しようとしていたのだ。まさにそれは台湾周辺や南シナ海での軍事行動を強める中国軍への軍事的威嚇にほかならない。
 しかも日米両政府は、二十八日、東京で日米安全保障協議委員会「2プラス2」を開催し、日米両軍の指揮統制の一体化や「拡大抑止」の強化を合意しようとしていた。南西諸島の軍事要塞化を許すな! 日米核軍事同盟の強化を打ち砕け! 烈々たる決意にもえてたたかう学生たちは、闘いを戦闘的に牽引したのだ。
「レゾリュート・ドラゴン24阻止!」労・学・市民270名が決起
(7月27日、うるま市・陸自勝連分屯地ゲート前)
  闘う学生たちは集会の終了後勝連分屯地のゲート前に陣どり怒りのシュプレヒコールを叩きつけた
(7月27日、うるま市)
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道共闘

「アジア版NATO構築反対!」

共同訓練阻止に連続決起
 

日・独・スペイン空軍の戦闘機訓練に断固抗議   7・20 千歳
  日・独・スペイン共同訓練に抗議する道共闘の学生
(7月20日、千歳市)
 

「日米共同実弾射撃訓練阻止!」の声轟く   7・22 矢臼別
 
  日米共同の実弾射撃訓練阻止現地闘争に決起した道共闘
(7月22日、矢臼別駐屯地正面ゲート前)
 
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