第2824号(2024年6月24日)の内容

<1面>
<プーチンの戦争><ネタニヤフの戦争>を
打ち砕く国際的反戦闘争の高揚を!

<2面>
日・中・韓首脳会談
 アメリカ対中経済分断≠ヨ巻き返しを策す習近平
<3面>
中距離ミサイルの日本配備
「バリアント・シールド」に日本初参加
歴史的大敗―韓国・尹政権
<4面>
国立大付属校へ国家的統制を強化する政府・文科省
◎革マル派結成60年を私の節目に
<5面>
JP労組第17回全国大会で
 24春闘妥結の不承認を!
 「将来ビジョン」の策定許すな
Topics 自動車 認証不正を許すな
<6面>
「学費値上げ反対!」「サークル活動の保障!」
 国学院大で対当局要請行動 5・29
6・1辺野古県民大行動で奮闘
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号


























  


<プーチンの戦争><ネタニヤフの戦争>を

打ち砕く国際的反戦闘争の高揚を!


 
6・16労学統一行動 全学連・反戦が首都で決起(東京都港区)詳報次号
 すべての労働者・学生諸君!
 現代世界はいま、まさに<暗黒の世紀>としての様相をますます色濃くしている。いまこのときにも<プーチンの戦争>と<ネタニヤフの戦争>によって、罪なき労働者民衆が日々大量に虐殺されている。米欧日 対 中露の<東西新冷戦>の激化のもとで、全世界のプロレタリア人民は今ヒトラー≠ヌもの暴虐にさらされ、また帝国主義とネオ・スターリン主義による経済的収奪と独占資本の強搾取によって凄まじい貧困を強制されている。故郷を追われた難民はついに一億二〇〇〇万人を超え、先進資本主義諸国では「移民・難民排斥」を呼号するファシストどもが至る所で鎌首をもたげている。
 それだけではない。世界はいま、熱核戦争勃発の危機に瀕している。プーチンはベラルーシで戦術核部隊の大規模訓練を強行し、またネタニヤフ政権の狂人どもは「ガザで核を使え」と吠えたてているのだ。
 だが、こうした戦火と貧困とファシズムに覆われた暗黒の世界を覆す労働者階級の階級的闘いは、なお決定的に微弱であるといわなければならない。その主体的根拠は、まさに労働者階級を導くべき左翼の底知れぬ腐敗にある。
 憎むべき権力者どもにたいして、強欲きわまりない独占資本家どもにたいして、断固たる反撃の闘いを挑もうともしない堕落した自称「左翼」と体制内化≠オた労働運動指導部を徹底的に弾劾せよ!
 すべての諸君。いまこそ腐敗した既成指導部による闘いの抑圧をはねのけ、全世界労働者階級の反戦・反ファシズムの闘いを雄々しくつくりだそうではないか!
 いまイスラエルのジェノサイドを弾劾する闘いは、全世界で燃えひろがっている。だが、イスラエルを非難する世界の自称「左翼」の少なからぬ部分は、「ロシアのウクライナ侵略反対」の声をあげようとはしない。それどころか、「ウクライナへの支援反対」を叫びたて、ウクライナ人民にたいして「停戦」という名のロシアへの屈服を要求してさえいる。
 ウクライナの戦闘的な労働者や学生たちは、こうした欧米の一部「左翼」の腐敗と断固として対決しつつ、ロシアのウクライナ侵略を打ち砕くために不屈にたたかっている。それだけではない。彼らは、イスラエルのガザ攻撃が開始されたそのときから、「パレスチナ人民と連帯してともにたたかう」というアピールを発してたたかっているのだ。
 われわれは、このウクライナの戦闘的左翼と連帯し、ロシアのウクライナ侵略に反対する闘いとイスラエルのガザ人民ジェノサイドに反対する闘いを、ともに同時にたたかうのでなければならない。
 全世界の労働者・学生は、わが反スターリン主義革命的左翼とともに、いまこそ<プーチンの戦争反対・ネタニヤフの戦争反対>の国際的反戦闘争を巻きおこそうではないか!

<プーチンの戦争>を粉砕せよ!

 プーチン政権が、五月十日に開始したロシア軍地上部隊のハルキウへの大規模越境攻撃は、半月にわたるウクライナ軍の強力な反攻のまえに撃破された。
 侵攻開始いこう南部二州の一部いがいにはなんの「戦果」もあげてはいない――このことに焦ったプーチンが米・欧の軍事支援が滞っているこのタイミングを見計らって命じたこの作戦は、攻撃したロシア軍が一日一二〇〇人を超える過去最大の戦死者をうみだすという惨憺たる損害を強いられて頓挫した。東部戦線のウクライナ軍を北部ハルキウ方面に引きつけるとともに、このウクライナ第二の都市の一角を攻略してなんとか新たな「戦果」をでっちあげる、というプーチンの企みは完全に打ち砕かれたのだ。
 ロシア軍は、凄まじい破壊力をもった大型の滑空誘導爆弾をハルキウ一帯に雨あられと撃ちこんだ。そのうえで大量の兵員を次々に肉弾≠ニして最前線に送りこむという人海戦術で突進した。これにたいしてウクライナ軍は、ウクライナ人民が総力をあげて作った自前の無人機を駆使して撃退するとともに、住民と兵士を守るために最前線の村から撤退しながら防御戦を展開し、この攻撃をはねかえしたのだ。
 ハルキウ作戦が軍事的に失敗した、というだけではない。この大都市ハルキウへの大規模越境攻撃は、米・欧諸国権力者の危機感をかきたて増幅させた。かくて各国権力者(英・仏・独、そして最後に米)は西側提供武器によるロシア領内への越境攻撃≠次々に許可するにいたった。
 軍事作戦そのものが失敗しただけでなく、これまで支援拡大を躊躇し遅らせてきたNATO諸国をして軍事支援の従来の制限を一気に踏み越えさせる、という結果をみずから招きよせたのだ。まさにプーチンにとっては、二重の誤算にほかならない。
 もとよりプーチンの最大の誤算は、ウクライナの労働者・人民が、凶暴な滑空爆弾攻撃に抗し、地上軍による越境攻撃を全力でくいとめつつ、侵略軍をウクライナから叩きだすレジスタンスをたたかいぬいていることにある。彼らは、前線の兵士や領土防衛隊として、また兵站や医療の部隊として、消防隊や救護隊として、現にたたかっている。労働組合の活動家たちは避難所を自主的につくって避難者の生活支援にあたっている。この闘いによって、物量にまかせて爆弾やミサイルを撃ちこみ人民の闘志を挫こうとしたプーチンの邪悪な企みを完全に打ち砕いたのだ。
 いまプーチンは、西側の経済制裁で疲弊したロシア経済の危機をのりきるために、石油で得た収入をもっぱら軍需産業に投入し、ソ連時代を彷彿とさせる戦時経済体制の構築に狂奔している。経済制裁のゆえにローテクに依存した軍需産業技術の更新ができないなかで、中国などから軍民両用の半導体や製造機械などを大量に輸入し、国内兵器産業に武器・弾薬をフル稼働で増産させている。それでも足りない分を北朝鮮からの弾薬やイラン製のドローンで補っているのだ。
 また、侵攻開始いらい五〇万人以上の死傷者を出したロシア軍は、この兵員不足をのりきるために、ダゲスタンやブリヤートなどの連邦内少数民族からだけでなく、アフリカやアジアから外国人雇い兵をカネで騙してかき集めている。
 砲弾の物量と兵員の数的多さにもっぱら頼ってウクライナ人民にたいする殺戮をくりかえしているのが、プーチンだ。
 殺戮者プーチンを許すな! たたかうウクライナ労働者・人民を絶対に孤立させるな!

 欧州における極右ファシストの跳梁を許すな

 窮地のプーチンがいま望みを託しているのが、「トランプの復活」であり、ヨーロッパにおける親露派極右勢力の伸張である。
 六月初めの欧州議会選挙では、フォンデアライエン率いる中道右派の欧州人民党を中心とするいわゆる中道三派(他はショルツらの社民党系とマクロン派)が全体の過半数を制したとはいえ、フランス国民連合(ルペン派)やドイツのネオナチ=AfDなどの極右勢力が議席を大きく増大させた。これらの極右勢力は、ハンガリーのオルバンの党とともに、ロシアのプーチンと結託して、ウクライナへの軍事支援に反対している。こうした欧州極右諸党に莫大な資金援助をおこなうとともに、選挙の過程でSNSやテレビを使って「ロシア支持」のプロパガンダを公然とおこなってきたのが、プーチン政権なのだ。そしていまロシア政府・情報機関は、十一月のアメリカ大統領選挙にむけても、「大統領になったらウクライナへの支援を止めて戦争を一日で終わらせる」と吹いている盟友トランプを勝たせるために――二〇一六年の選挙への介入と同様の――情報戦・サイバー戦を開始している。
 悲劇的なことに、こうした極右政党の議席の増大は、欧州各国政府にたいする労働者・人民の、とりわけ貧しい人民の不満の高まりを背景にしている。既成の労働運動指導部や自称「左翼」諸政党は、せいぜい社会保障改悪反対や物価値上げ反対などの経済闘争や環境運動にとりくんできたにすぎず、労働者階級をウクライナ反戦の闘いに組織することを放棄している。まさにそれゆえに各国政府の物価対策や移民・難民対策に不満を抱く労働者・人民の少なからぬ部分が、「ウクライナに支援するカネがあったら国内経済に回せ」と叫ぶ「自国ファースト」の極右ナショナリストどもに票を投じてしまったのだ。
 われわれは、欧米の労働者・人民に強く訴えなければならない。侵略者プーチンと抱きあう極右勢力=ネオファシストどもの跳梁を粉砕せよ! 自称「左翼」の腐敗をのりこえ、ウクライナ人民のレジスタンスと連帯し、<プーチンの戦争>を粉砕するためにともにたたかおう、と。

ネタニヤフ政権によるガザ人民ジェノサイド阻止!

ウクライナ人民・パレスチナ人民と連帯し<反戦>の炎を燃えあがらせよ!

 世界はいま、二〇二二年二月のプーチン・ロシアによるウクライナへの侵略を決定的な契機にして、一挙に<西>と<東>とが激突する世界へと転回した。
 老いさらばえた軍国主義帝国アメリカの中国主敵=インド太平洋重視≠ヨの戦略転換をみてとり、バイデンが「ウクライナに軍事介入はしない」と言明したことに確信≠得て、小皇帝プーチンは、「大ロシアの版図奪還」の野望を貫徹するために隣国ウクライナを蹂躙した。この<プーチンの戦争>をイランと北朝鮮が公然と支援し、習近平の中国は隠然と支えている。
 アジアにおいては、没落するアメリカから太平洋の覇≠奪いとることを狙って、ネオ・スターリニスト習近平中国は、南シナ海における制海権の奪取と台湾の併呑のために軍事的行動をさらにいっそう激烈化させている。
 反米で結託する中・露の権力者どもは、「内政干渉反対、世界の多極化・国際関係の民主化」を表看板としながら、アメリカに反発するグローバルサウスの諸国をBRICSやSCO(上海条約機構)の枠組みで束ねようとしている。それぞれが「自国第一主義」を剥きだしにしているブラジルや南アフリカなどのグローバルサウス諸国の権力者は――経済破綻にあえぐ中国や・戦時経済で困窮するロシアとの狡猾な取り引きをくりひろげながら――ひとしく軍備拡張に走り、内に向かっては自国人民にたいする強権的支配を強めている。これらの権力者どもの多くは、イスラエルの蛮行を非難しつつも、ロシアのウクライナ侵略については公然・隠然と擁護している。その根底には、アメリカ帝国主義・ヨーロッパ帝国主義の軍事侵略や植民地支配にたいする南≠フ諸国の人民と権力者の積年の怨念と怒りが積もっているのだ。これらの諸国の権力者は、米欧式の「民主主義」のおしつけには誰も従おうとはしないのだ。
 このような<米―中・露激突>下の世界の激変のもとで、いま全世界の労働者・人民は、戦争と圧制と貧困を強いられ塗炭の苦しみを強制されている。それにもかかわらず、これを打ち砕くべき労働者階級の反戦闘争も反ファシズムの闘争もなお強力にはつくりだされてはいない。
 こうした痛苦な事態は、スターリン主義との対決を完全に放棄してきた各国における自称「左翼」諸政党や、独占ブルジョアどもの下僕と化した既成労働運動指導部の底知れぬ腐敗のゆえに許されているのだ。根本的には労働者階級を階級的に組織すべき真の前衛党の不在のゆえにもたらされている悲劇にほかならない。
 一九九一年のソ連邦の自己崩壊――これとの対決を放棄し、資本家どもに屈服して「マルクス・レーニン主義」を放棄し社民転向した輩も、また「社会主義が崩壊したのは帝国主義が悪い」と(プロ)スターリニストのままで生き延びようとしてきた輩も、いまやことごとく各国階級闘争において組織的力を喪失し雲散霧消している。そのなれの果てが、いまやプーチン擁護者にまで転落した旧スターリニストや堕落したトロツキストどもである。
 この悲劇的事態を根本から突き破るための戦略は、<反帝国主義・反スターリン主義>にほかならない。
 われわれはいまこそこの日本の地で、イスラエルのパレスチナ人民大虐殺とロシアのウクライナ侵略を打ち砕く闘いを、一切の大衆的闘いを放棄している日共スターリニスト党の腐敗を弾劾しつつ、世界の最先頭でたたかわなければならない。
 ロシアのウクライナ侵略とは、かの一九九一年のソ連邦の自己崩壊を「二十世紀最大の地政学的な大惨事」と捉え、「失った大ロシア(=ソ連邦)の版図を奪還する」という妄念にとりつかれたスターリンの末裔=<vーチンが、ウクライナという国と民族を地上から抹殺しロシア連邦のもとに組みこむという野望にもとづいて強行した戦争にほかならない。われわれは、この亡国ロシアのウクライナ侵略のもつ全世界プロレタリアートにとっての決定的な階級的・歴史的意味を鮮明にしつつ、いまこそウクライナの闘う労働者・人民と連帯し、<プーチンの戦争>を打ち砕く闘いを全力で創造するのでなければならない。
 <米―中・露激突>のもとで戦争と圧制と貧困の地獄に突き落とされている全世界のプロレタリア人民よ。ともに起ちあがろう!<プーチンの戦争反対><ネタニヤフの戦争反対>の闘いをより強くより大きくつくりだそうではないか!
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日・中・韓首脳会談

アメリカの対中経済分断≠ヨの巻き返しを策す習近平

FTA協議再開の合意を最優先した北京官僚

 五月二十七日に韓国の首都ソウルにおいて、韓国大統領・尹錫悦、日本の首相・岸田、中国首相・李強の三人による日中韓首脳会談が開催された。この会談の前日に北朝鮮・金正恩政権が「人工衛星打ち上げ」を予告し、この北の衛星発射を監視し迎撃すると称して米・日・韓の三国軍が一体となって臨戦態勢をとっていた、まさに緊迫した情勢のもとで、この会談は開催されたのであった。
 首脳会談や共同会見において尹錫悦と岸田は、北朝鮮の衛星打ち上げ予告を非難し「朝鮮半島の完全非核化」をめざすと語った。これにたいして李強は、北朝鮮の衛星や核開発には言及せず、日韓が求めた「朝鮮半島の非核化」に中国が唱和することを拒んだ。だが李強は朝鮮半島の緊張を激化させているのはアメリカだ≠ニいう北京官僚政府の持論≠ヘ封印し、あえて尹や岸田に反論しなかった。このゆえに「首脳会談共同宣言」には「朝鮮半島の非核化について(三国首脳が)それぞれの立場を強調した」と記されることになった。〔北朝鮮はこれをしも「内政干渉」として非難するとともに、首脳会談の終了後に衛星打ち上げを強行した。〕
 アメリカ・バイデン政権とともに対北朝鮮・対中国の三角軍事同盟を再構築した岸田と尹錫悦にたいして李強は、この会談の場や共同会見では、意図的に米日韓軍事同盟強化にたいする非難のトーンを抑制した。そしてもっぱら日韓両政府にたいして「友好・経済協力を発展させよう」「初心に立ち返り、互恵・ウィンウィンを堅持しよう」と、経済問題での合意を迫ったのだ。まさしく李強をナンバー2とする習近平指導部は、日韓との自由貿易協定(FTA)交渉の再開を、そしてそれを呼び水とする両国の独占資本家の対中国投資の継続・拡大をこそ、この首脳会談にかけた最大の獲得目標としていたのである。
 首脳会談の後に発表された「共同宣言」には、日・中・韓の「自由・公正・質の高いFTAの実現に向けて交渉を加速する」、「サプライチェーンの協力を強化し、サプライチェーンの混乱を回避する」と謳われた。
 この「自由・公正・質の高いFTA」という文言は、岸田の要求によってつっこまれたという。日・中・韓FTAには賛成するが、あくまで中国政府の国有企業保護策やダンピング販売促進策には反対するという条件つき≠セという姿勢を岸田はとったのである。おなじく岸田は日・中・韓の「サプライチェーンの協力」を求める李強にたいして、「サプライチェーンの混乱回避」という文言をつっこんだという。これは中国政府によるレアアース・レアメタルなどの禁輸措置による「混乱」は「回避」すべきだということを含意しているのだ。
 こうして岸田政権が様々な条件をつけた。これはアメリカの「属国」政府たるの本性を露わにしたものだとはいえ、岸田も尹錫悦も、巨大な中国市場において莫大な利益を得ている自国のブルジョアジーの要求を受けて、日・中・韓の貿易や経済関係を維持・拡大することに合意し、FTA交渉の再開を「共同宣言」で謳ったのであった。
 まさしくこうした合意を日韓の両権力者からとりつけることが、習近平政権の最大の獲得目標であった。この政権はいまや、アメリカ・バイデン政権による事実上の経済デカップリング政策に直面させられ・それにたいする対抗策に狂奔しているのである。

以下、見出し

欧州・韓国・日本との通商拡大の企み

 韓国・尹政権の抱き込みに狂奔

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国立大付属校への国家的統制を強化する政府・文科省

 「奈良教育大学付属小学校問題」の意味するもの

 政府・文部科学省の命を受けた奈良教育大学当局は、付属小学校では「学習指導要領」に沿って道徳教育などがおこなわれていない、「校長の権限を職員会議の決定によって制約している」として、付属小学校の教育を中心的に担ってきたベテラン教員の他の公立校などへの「出向」を強行した。二年間で十名もの教員を「出向」させるというのだ。それだけでなく、政府・文科省は、「奈良教育大学付属小学校問題」をヤリ玉にあげながら、付属学校を置く全国の国立大学にたいして、付属学校のカリキュラムの点検を命じた。
 東アジアにおいて戦争勃発の危機が高まるなかで、産・官・軍と一体となった大学における軍事研究を促進させるために、政府・文科省は、昨年、国立大学法人法の改悪を強行した。さらに彼らは今、「軍事強国日本」にふさわしい国民の育成とそのための教育を担う教員を育成するために、付属学校を置く国立大学の学長・大学当局にたいして、「法令遵守」の名のもとに、教育の国家的統制を強化しようとしているのだ。

以下、見出し

「法令違反」をふりかざし「学習指導要領」どおりの教育を強制

教員全員の「入れ替え」を示唆し国立大学当局を恫喝

岸田政権の国家主義・能力主義的教育の強制を許すな!
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JP労組第17回全国大会で24春闘妥結の不承認を! 「将来ビジョン」の策定許すな

賃金抑制・大合理化に全面協力するJP労組本部弾劾!

◇「JPビジョン2025プラス」にもとづく経営陣の大リストラ攻撃粉砕!
◇「一般職と地域基幹職の統合」による賃金の低位平準化を許すな!
◇定期昇給制度の廃止反対! 人事給与制度の改悪反対!
◇住居・扶養手当などの生活・業務関連手当のはく奪を許すな!
◇ヤマトとの「業務提携」による極限的な労働強化に反対しよう!

プーチン・ロシアのウクライナ侵略を許すな!
イスラエルによるガザ人民ジェノサイドを許すな!

郵政労働者委員会

 すべての郵政労働者のみなさん! われわれ郵政労働者は、経営陣による大幅人員削減と悪辣な賃金抑制攻撃によって極限的な労働強化と貧窮生活を強いられている。これを打ち砕くために、第十七回全国大会(六月二十・二十一日)において、たたかう方針を確立しようではないか!
 経営陣は、五月十五日に中期経営計画の「見直し」と称して「JPビジョン2025プラス」(以下「2025プラス」)を発表した。このなかで経営陣は、とりわけ日本郵便の「黒字体質への転換」を叫びたて、郵政労働者に新たな一大リストラ・合理化攻撃を振りおろすことを明らかにしている。断じて許すな!
 だが、JP労組本部は、「事業危機」をあおりたてて組合員を欺瞞し、「事業ビジョン」や「将来ビジョン」への合意を取り付けようとしている。これこそ一大攻撃を全面的に受け入れることの宣言ではないか。郵政労働者にたいする犠牲転嫁や搾取を強化する会社の狗として経営陣に全面協力する本部を弾劾し、今定期大会を一大リストラ攻撃に反対する総決起の場につくりかえよう!

組合員に生活破壊を強いる超低額妥結の承認を許すな

 本部は24春闘において、低賃金にあえぐ郵政労働者の要求を踏みにじって正社員ひとりあたり五一〇〇円という超低額のベースアップを回答した経営陣にたいして、まともな交渉もせずこれを受け入れた。しかも一律の賃上げではなく、ほとんどの労働者は「傾斜配分」によって二八〇〇円(〇・九%)ぽっちに抑えこまれたのだ。経営陣は、残りの多くの賃上げ原資を一般職や若年層への初任賃金の引き上げに振り向け、「一般職と地域基幹職の統合」のために「賃金カーブ」の手直しをおこなった。これを受け入れたのが本部だ。しかも最も物価高の影響を受けている非正規雇用労働者が九年連続の時間給引き上げゼロを経営陣から押しつけられても、なにひとつ交渉もせず受け入れたのが本部なのだ。実に許しがたいではないか!
 このように経営陣による賃金抑制攻撃がやすやすと貫徹されたのは、本部が組合員からつきあげられて掲げたベースアップ一〇〇〇〇円や一時金四・五ヵ月などの要求獲得をはなから放棄して、経営陣と「事業の持続性」をめぐって「人事・給与制度見直し」や「料金値上げ」などの労使協議に埋没してきたからだ。
 本部は、定期昇給(二%)などを含めて「物価上昇を上回るトータル四%の賃金改善」が実現できたかのように組合員を欺瞞している。ふざけるな! 定期昇給や特別一時金はベースアップでも何でもない! 彼ら労働貴族どもは、24春闘後も続く物価高のもとで食費を切り詰め生活苦にあえぐ組合員の姿は眼中にないのだ。
 本部は、大会議案で「想定以上の経営状況の悪化によりベアは要求水準に届かなかった」などと居直り、賃上げして欲しければ収益拡大のために生産性向上に励め≠ニ組合員に号令している。ふざけるな! 労働者の賃上げは、労働者が団結し労働組合の闘いによって勝ちとるものなのだ。そのスローガンは<大幅一律賃上げ獲得!>以外にありえない。全国の職場で燃えあがる春闘妥結弾劾の声を大会に結集し、組合員に生活破壊を強いる24春闘妥結の不承認を勝ちとろう!

「2025プラス」にもとづく新たな犠牲転嫁を許すな

 経営陣はヤマトとの「業務提携」で二月にはクロネコゆうメールを、五月にはクロネコゆうパケット<ステップ2>の委託配達を強行した。これによって業務量が飛躍的に増加した。郵便内務・郵便外務労働者は、人員不足のもとで文字通りの極限的な労働強化を強いられている。とりわけ集配労働者は、超勤が前提の通し勤務≠ニ称する朝から夜までの勤務を強いられたり、区・班・部を越えた相互応援に駆りたてられている。さらにゆうパケットの、八月から来年二月までの段階的な委託配達の増大が追い打ちをかけようとしているのだ。
 今また経営陣は「2025プラス」で不動産事業、DXなどのIT、郵便物流基盤整備に郵政労働者から搾り取った四〇〇〇億円もの資金を湯水のごとく注ぎこみ、リストラ・合理化施策を断行しようとしている。郵便・物流事業では、地域区分局を小荷物中心に再編すると同時に、集配部門では二輪と四輪を組み合わせてフル回転させる「新たな集配体制」の確立をおしすすめている。郵便局窓口では、部会を越えた人員配置や、「窓口営業時間の弾力化」によって社員を営業活動に駆りたてこき使おうというのだ。「2025プラス」とは、郵政労働者にさらなる首切り・配転、労働強化を強いるもの以外のなにものでもない。
 こうした一大攻撃にたいして、現場の人員不足を無視して、むしろ「将来ビジョン」「事業ビジョン」を掲げて経営陣に全面協力しているのが本部労働貴族どもだ。その内実は、業務・営業体制の再構築や「要員配置のあり方」を労組の側から提言するものだ。それは労働組合が組合員を生産性向上に駆りたて、自分で自分(組合員)の首を絞めるものでしかないのだ。
 まさに「労使運命共同体思想」に骨の髄まで染まっているのが本部労働貴族どもだ。彼ら本部は、リストラ・合理化施策を進んで受け入れる「事業ビジョンの具現化」を組合運動の柱とする方針を決定しようとしているのだ。郵政労働者はこれを絶対に許してはならない。本部を弾劾しのりこえ、「2025プラス」にもとづく首切り・配転、労働強化の攻撃や営業活動強要に反対する闘いを職場から巻きおこそう!

人事・給与制度の大改悪を阻止しよう!


 郵政経営陣は、「2025プラス」でうちだした「事業戦略」を実現するために、「DXの推進」と称して労働過程への新たな技術諸形態の導入による作業の簡素化≠進め、労働者を部・局・事業・会社を越えて将棋の駒のように働かせようとしている。
 同時にこうした事業・業務再編に見合うかたちで、経営陣は人事給与制度の大改悪をうちおろしてきている。彼らは、作業が簡単なものになり一般職と地域基幹職の作業には差がなくなったとみなして、職種の統合を一挙に進めようとしているのだ。経営陣は、「郵政型職務給」と称して住居・扶養・調整手当などの生活関連手当のはく奪、定期昇給制度の廃止や退職手当制度の改悪を目論んでいるのだ。こうした策動を断じて許してはならない。
 本部は、「職種統合」を「地域基幹職の賃金水準を引き下げずに実現する方策」とぬかして、低位平準化を進んで受け入れようというのだ。そして住居・扶養・調整手当などの生活関連手当を「公平性・公正性に欠ける」などとほざき「廃止して基本給に組みこめ」と提言している。何が「年収の安定」だ! 彼らは、多くの手当受給者の賃金切り下げを労組の側から提言しているのだ。ふざけるな!
 さらに定期昇給制度の見直しを進んで受け入れ、賃金カーブのフラット化への道を掃き清めているのが本部だ。彼らは、定期昇給が新規採用から定年までわずか四万円しか上がらない現行の一般職並みの賃金カーブを受け入れようとしているのだ。職場では「賃金の低位平準化反対」「住居手当を廃止されたら生活できない」という怒りの声がわきあがっているのだ。
 郵政労働者のみなさん! われわれは、経営陣が振りおろす人事・給与制度改悪を「将来ビジョン」を掲げて積極的に受け入れる本部を弾劾し、職場から人事給与制度改悪反対の闘いを創造しようではないか。定期昇給制度の改悪反対! 生活・業務関連手当のはく奪に反対し、「一般職と地域基幹職の統合」による賃金の低位平準化を断固として阻止しよう。職場で全国大会にむけた討論を巻きおこし、組合員の怒りの声を本部に叩きつけよう! もって組合組織の戦闘的強化を勝ちとろう!

岸田政権の大軍拡・安保強化・改憲を阻止しよう!


 岸田政権は、四月の日米首脳会談でのアメリカ・バイデン政権との合意にもとづいて、日米軍事同盟の対中攻守同盟としての強化に猛突進している。辺野古新基地建設を強行すると同時に、沖縄・南西諸島にミサイルを配備して軍事要塞化をおしすすめているのだ。また、「緊急事態条項の創設」を突破口にして憲法改悪の道を開こうとしている。
 だが本部労働貴族は、岸田政権の「戦争をやる国」づくりにたいする危機感を完全に喪失し、反戦闘争に組合員を組織化することを完全に放棄している。彼らが労組として政治課題にしているのは、「郵政事業の持続性確保」に向けた国会対策や次期参院選での組織内候補の当選に向けて組合員を動員することでしかない。われわれは、こうした本部の闘争放棄をのりこえ、職場から大軍拡や憲法改悪に反対する闘いをつくりだそう。岸田日本型ネオ・ファシズム政権をいまこそ打ち倒そうではないか!
 そしてわれわれはプーチン・ロシアによるウクライナ侵略を断じて許してはならない。不屈にレジスタンスを戦うウクライナの労働者・人民と連帯し、日本の地から<プーチンの戦争>を粉砕する反戦闘争に起ちあがろう。スターリンの末裔どもは、ウクライナの国家と民族そのものを抹殺し、ソ連時代の版図復活の野望をたぎらせた侵略戦争を強行しているのだ。われわれは、ウクライナ人民と連帯し、<プーチンの戦争>を打ち砕く闘いをわが郵政戦線からつくりだそう!
 同時に、シオニスト・ネタニヤフ政権によるラファ総攻撃=ジェノサイドに反対する闘いを巻きおこそうではないか。全世界でイスラエルの蛮行を弾劾する怒りの声が沸騰し、日本やアメリカなどの大学で学生が自国政府のイスラエル支援を弾劾し、ジェノサイド反対の声をあげている。われわれは、イスラエルヘの兵器供与を続けるジェノサイドの共犯者=バイデン政権を弾劾し、全世界の労働者・人民や学生と連帯し、職場からラファ総攻撃に反対する反戦闘争を断固としてたたかおうではないか!
 (六月十一日)
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5・29 国学院大学
「学費値上げ反対!」「サークル活動の保障を!」
学生100名が対当局要請行動
 国学院大学のたたかう学生は、五月二十九日に文連総会を開催するとともに、総勢約一〇〇名の学生を結集し、「学費値上げ反対」と「自治サークル活動の保障」を求める対当局要請行動を盛大に実現した。
100名のサークル員が団結して対当局要請行動に起ちあがった
(5月29日、国学院大学)
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6・1辺野古県民大行動
闘う学生が<反安保>の旗高く奮闘
大浦湾埋立て阻止の声轟く
 六月一日、辺野古への米海兵隊新基地建設に反対する「県民大行動」が名護市のキャンプ・シュワブ第一ゲート前でおこなわれた。琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、辺野古・大浦湾の埋め立て工事を強行する岸田政権への怒りに燃えて辺野古現地での抗議集会に起ちあがった。
「新基地建設阻止!」闘う学生が労働者と共に奮闘
(6月1日、キャンプ・シュワブ第1ゲート前)
   怒りのシュプレヒコールを叩きつける
(6・1)
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