第2817-2818合併号(2024年5月13日)の内容


<1〜2面>
 南西諸島の軍事要塞化粉砕!
 辺野古新基地建設阻止!
 <日米グローバル同盟粉砕>の旗高く闘おう!

<3面>
 辺野古怒りの海上大行動 4・25
 350名がラファ攻撃阻止の声 4・13 大阪
 全米学生デモ ガザ人民虐殺に抗議
<4面>
 FSB強権型支配体制を打ち倒せ
<5面>
 FSB暴圧下で屏息するロシア
 ロシアの支配と戦うチェチェン人民
 ◎ロシア少数民族の渦巻く怒り
<6面>
 メーデーで革命的左翼が奮闘
 4・27「連合」/5・1「全労連」/5・1日比谷

<7面>
 電機春闘 低額回答=妥結弾劾
 Topics やらずぶったくりの「子ども・子育て支援金」徴収
<8面>
 ◆ラピダス千歳工場建設
 軍民両用の国産半導体$サ造の企み
 ◆TSMC熊本工場開所
 地下水の涸渇とPFAS汚染の危機
 「解放」最新号






























  


南西諸島の軍事要塞化粉砕!

辺野古新基地建設阻止!


<日米グローバル同盟粉砕>の旗高く闘おう!

 
  5・3 「怒りの学生デモ」に勇躍決起
「改憲・大軍拡阻止! 沖縄へのミサイル配備阻止!」「ロシアのウクライナ侵略反対! イスラエルのガザ人民虐殺阻止!」首都圏の闘う学生が早稲田・高田馬場をデモ(5月3日)
 岸田政権は今、アメリカ帝国主義・バイデン政権とのあいだで「未来のためのグローバル・パートナーシップ」をうたいあげた4・10日米首脳会談での合意にもとづいて、沖縄・辺野古への米海兵隊新基地建設、自衛隊ミサイル部隊の配備など、沖縄・南西諸島を対中国・対北朝鮮の軍事要塞たらしめる攻撃を矢継ぎ早にうちおろしている。この一大攻撃を、沖縄県学連を先頭とした沖縄の労働者・学生・人民は断固として迎えうち、反戦・反基地の炎を燃えあがらせている。
 すべての労働者・学生諸君! われわれは今こそ、岸田政権による大軍拡・日米軍事同盟強化の策動を断固として打ち砕くのでなければならない。
 岸田自民党は、四月二十八日の衆院補選において三つの改選議席すべてを失うという大惨敗を喫した。空前の諸物価高騰のもとで労働者・勤労人民に耐え難い貧困を強制しながら、みずからは独占資本家どもからの巨額のヤミ献金≠ノまみれてきた自民党にたいして、労働者・学生・人民が怒りを叩きつけたのだ。だが気息奄々たる岸田政権は、まさにそれゆえにアメリカのバイデン政権にますますすがりつき、大軍拡と日米軍事同盟強化に突進している。さらに、日本をアメリカとともに対中国・対北朝鮮の先制攻撃を遂行しうる軍事強国へと飛躍させるために、現行憲法第九条の破棄を核心とする憲法改悪へと突き進んでいる。この極反動岸田政権による日本の軍事強国化と憲法改悪の策動を断固として打ち砕こうではないか!
 五月十八日には沖縄において平和行進・県民大会が開催される。そして翌十九日には沖縄県学連が怒りのデモンストレーションに決起する。全国の労働者・学生は沖縄に結集し、辺野古新基地建設阻止・南西諸島の軍事要塞化反対の闘いを断固として巻きおこそうではないか!「反安保」を放棄した日共系の反対運動をのりこえ、<日米グローバル同盟粉砕>の旗高くたたかおう! 沖縄から、全国から、反戦反基地・反安保の闘いを今こそ巻きおこせ! プーチン・ロシアによるウクライナ侵略戦争粉砕! いっさいの既成指導部や自称「左翼」の沈黙を弾劾したたかおう! イスラエルによるガザ人民虐殺を弾劾せよ! ラファ総攻撃を絶対に許すな!

米・中激突下での日米軍事同盟強化の策動

 いま沖縄では、県学連のたたかう学生と労働戦線の深部でたたかう労働者の奮闘に支えられて、辺野古新基地建設阻止・陸自ミサイル部隊配備反対の闘いが全島を揺るがすかたちで燃えあがっている。
 日米首脳会談直後の四月十四日には、辺野古・瀬嵩の浜に一八〇〇人もの労働者・人民が結集し、米軍基地・自衛隊基地の建設を進める米日両権力者にたいして、「沖縄を戦場にするな!」の怒りの声をあげた。この闘いの最先頭において、<日米グローバル同盟粉砕>の旗を高だかと掲げて、闘いの戦闘的高揚を切り拓いたのが、わが沖縄県学連の学生たちにほかならない。
 県学連の学生たちが最先頭でたたかいぬいた陸自勝連分屯地へのミサイル部隊配備を実力で阻止する闘い(三月十日)は、沖縄の労働者・人民を限りなく鼓舞した。そしてこの学生たちと連帯して、沖縄でたたかう革命的・戦闘的労働者たちは、「連合」芳野指導部による反基地闘争の抑圧に抗して、労働組合を主体とした反基地の闘いを職場から粘り強く創造してきた。こうした労学両戦線における革命的左翼の闘いによって、現在の沖縄の闘いの全県的な高揚は切り拓かれたのだ。こうした反戦反基地の運動のうねりの高まりのなかで、岸田政府・防衛省は、ついにうるま市への陸自訓練場建設の白紙撤回に追いこまれたのである。
 すべての労働者・学生は、沖縄でたたかう学生や労働者と連帯して、全国から辺野古新基地建設阻止・南西諸島の軍事要塞化反対の闘いを巻きおこそうではないか!
 今、岸田政権が沖縄においてうちおろしている諸攻撃は、4・10日米首脳会談におけるバイデンとの合意にもとづく日米軍事同盟の対中国攻守同盟としての一大強化の攻撃にほかならない。
 日米首脳会談において岸田は、日本国軍の「統合作戦司令部」(新設)を米インド太平洋軍司令部(ないしは在日米軍司令部)の指揮統制下に完全に組みこむことをはじめとして、バイデンからの軍事上・「経済安保」上のありとあらゆる要求を受け入れた。この岸田は、つづく4・11米議会演説においては、「米国がひとりで国際秩序を守る必要はない」「第二次大戦の荒廃から立ち直った控えめな同盟国から、世界にコミットする同盟国へ」などとほざいた。これこそは、いまや没落著しい軍国主義帝国アメリカを安保の鎖≠ナ締めあげられた「属国」日本が支えるかたちで「運命共同体」的に一体化することの宣言にほかならない。
 だがそれは、日本がアメリカに莫大なカネを貢いで、しかもその指揮統制のもとにみずから進んで組みこまれることを望んで、対中国・対北朝鮮の先制攻撃体制を構築するという「亡国の道」以外のなにものでもない。
 見よ! 夏にも開催されようとしている2プラス2(日米安保協議委員会)では、「統合全領域指揮統制(JADC2)」という名のもとに、陸海空、宇宙、サイバー、電磁波などのすべての領域にわたる米軍の指揮命令系統を一元化するとともに、日本国軍の司令部をこの米軍統合司令部の指揮下に完全に組み入れることが日米の権力者によって合意されようとしている。この米日統合司令部構築の構想をめぐって、米インド太平洋軍の幹部が「(同盟国に)主権の一部をきりはなさせる」などとほざいているのであるが、それは、日本を対中国・対北朝鮮の先制攻撃に動員するというアメリカ権力者の意志のあからさまな表明でなくして何であるか!
 まさに今、ヨレヨレの「子分」たる岸田が老いた「主人」アメリカのバイデンを下支えしておしすすめられようとしている日米軍事同盟の強化。これこそは、ロシアのウクライナ侵略を震源として地殻変動に見舞われている現代世界――没落アメリカ帝国主義と、ネオ・スターリン主義中国および「スターリンの末裔」プーチンのロシアによって真っ二つに引き裂かれつつある世界――における日米軍事同盟の新たな・グローバルな強化という画歴史的意味をもっている。
 「大ロシア主義」をむきだしにしソ連時代の版図復活の野望をたぎらせたプーチンのロシアによるウクライナ侵略は、<米―中・露対決>という現代世界の構造に孕まれていた戦乱勃発の危機を前面におしだした。
 ロシアと結託するネオ・スターリン主義中国の習近平政権は、二十一世紀半ばまでに「アメリカをしのぐ社会主義現代化強国」にのしあがるという世界戦略にもとづいて、台湾併合・南シナ海軍事拠点化の策動を一挙にエスカレートさせた。
 この中・露両権力者の「力による現状変更」を眼前にして、これをおしとどめるために「専制主義にたいする民主主義の戦い」なる旗印のもとに同盟国の糾合に狂奔しだしたのが、老衰したアメリカ帝国主義のバイデン政権であった。こうして米―中・露の軍事的角逐は、ここ東アジアを舞台にして、一挙に激烈化しているのである。
 バイデン政権は、「属国」日本の岸田政権とともに、韓国・フィリピン・オーストラリアなどの同盟諸国をかき集めて多国間軍事同盟(アジア太平洋版NATOというべきそれ)を構築するという策動を矢継ぎ早におしすすめている。それは、独力で中・露を封じこめる力を喪失して久しい没落帝国のあがきにほかならない。まさにこの「疲れたアメリカ」(米議会演説での岸田の言葉)を支え、「ハブ・アンド・スポークから格子状の同盟へ」(駐日米大使エマニュエル)という主人≠フ要求に応えながら、オーストラリア、フィリピン、さらにイギリスとも、条約上の根拠もなしに事実上の軍事同盟関係をとり結んでいるのが岸田政権なのである。

南シナ海・台湾・朝鮮半島を焦点とした戦争勃発の危機

反戦反基地・反安保の闘いを巻きおこせ!


 すべての労働者・学生諸君! われわれは今こそ、「反安保」を完全に放棄する日共系の反基地運動をのりこえ、辺野古新基地建設阻止、南西諸島の軍事要塞化反対の闘いを巻きおこそうではないか!
 沖縄において強行されている米軍基地・自衛隊基地の飛躍的強化の攻撃こそは、米日両権力者による日米共同の先制攻撃体制づくり、および日本全土のミサイル基地化の中心環をなすものにほかならない。
 まさにそれゆえにわれわれは、沖縄の地において陸自ミサイル部隊の配備と辺野古新基地建設を阻止する闘いを反戦反基地・反安保の闘いとして推進し・その高揚を切り拓くとともに、この闘いを日本全国へとおしひろげるのでなければならない。
 「中国が二〇二七年までに台湾侵攻の火ぶたを切る」という予測を度たび表明してきたバイデン政権は、いざ「有事」となれば中国軍による極超音速ミサイル発射の機先を制して敵基地≠破壊し中国軍を撃滅しうるように、「統合防空ミサイル防衛(IAMD)」という作戦構想にもとづいて、先制攻撃とミサイル防衛との統合的運用≠特徴とする軍事態勢の構築を、日本(および韓国)を従えながら急ピッチで進めている。まさにその焦点こそが、沖縄・南西諸島なのだ。
 われわれは、陸自ミサイル部隊の配備に反対する闘いを、米日による対中・対北の先制攻撃体制の構築に断固反対する反戦の闘いとして創造するのでなければならない。
 自衛隊へのトマホーク・ミサイルや長射程ミサイルの配備を阻止せよ!「五年間で四三兆円」を大きく超える莫大な軍事費を投入しての空前の大軍拡に反対せよ! 殺戮兵器の海外輸出反対!
 辺野古「代執行」を強行し、反対する労働者・人民を強権的に弾圧する岸田政権を許すな! われわれは<反ファシズム>の旗高くたたかおうではないか!
 米日両権力者が対中国の先制攻撃体制づくりに猛突進している今このときに、日本共産党の志位=田村指導部は、反戦反基地の大衆的な闘いの呼びかけすら発しないという腐敗した姿をさらけだしている。日米首脳会談の直後に開催された「4・14沖縄県民大集会」には党官僚どもが顔を出したものの、彼らは「反安保」のハの字も口にしなかった。志位=田村指導部は、日米首脳会談について「日米軍事同盟の歴史的大変質」などと特徴づけていても、大衆的な「反安保」の力をつくりだすことは完全に放棄しているのだ。
 だが、対中国・対北朝鮮・対ロシアの多国間軍事同盟の「中核」として日米軍事同盟を位置づけ、「属国」日本の軍事力・経済力・技術力を総動員しようとしているバイデン政権と、これに全面的に応えている岸田政権――この両権力者による安保強化の焦点が中国の最前線に位置する沖縄にあわされているがゆえにこそ、この沖縄において米軍基地・自衛隊基地が飛躍的に強化されるという攻撃が集中的にかけられているのだ。これらの諸攻撃を打ち砕くためには、日米軍事同盟の対中国グローバル同盟としての飛躍的強化をうち破る闘いを創造しなければならないのだ。
 われわれは、辺野古新基地建設阻止、南西諸島の軍事要塞化反対の闘いを、「反安保」を完全放棄する日共系の反対運動をのりこえ、<日米グローバル同盟粉砕>の旗高くたたかおうではないか!
 かかる日米軍事同盟のグローバルな強化、その法的根拠をなしているのが日米安保条約である。今こそ<安保破棄>めざしてたたかおう!
 米日両帝国主義権力者による日米軍事同盟強化の攻撃は、ネオ・スターリン主義中国による台湾・南シナ海での威嚇的軍事行動への対抗として強行されている。岸田政権は「今日のウクライナは明日の東アジア」と叫び、中国の脅威≠ノ対抗するための日米安保の必要性∞反撃能力の重要性≠がなりたてながら、みずからの軍事力の強化を正当化している。われわれは、岸田政権による沖縄の軍事要塞化の策動を粉砕するために、ネオ・スターリン主義中国の反人民的な軍事的諸策動に断固反対することをも任務とするのでなければならない。習近平政権による台湾海峡・南シナ海における威嚇的軍事行動反対! 金正恩政権による核ミサイル開発を許すな!
 米―中・露激突下で高まる東アジアでの戦争勃発の危機を断固として突破せよ!
 ロシアのウクライナ侵略を震源として激変する世界のなかで、ネオ・スターリン主義中国への軍事的対抗のための前線基地として米日両権力者によってうち固められようとしている沖縄。この沖縄は、労働者・人民の巨大な反戦闘争が創造されないかぎり、再び戦場と化してしまうのだ。アメリカ帝国主義とソ連スターリン主義の世界分割支配のもとで、アメリカのアジア軍事戦略体制の「要石」とされ米ソ角逐の最前線とされてきた「基地の島」沖縄の悲劇は、激烈化する米―中・露激突のもとで、新たなかたちで引き継がれているのである。新たな東西対立≠フ最前線に位置する沖縄の労働者・人民は、そして全国の人民は、全世界人民の先頭で今こそ巨大な反戦闘争の嵐を巻きおこせ!

<プーチンの戦争>を打ち砕け! イスラエルのガザ人民皆殺し攻撃を許すな

 そしてわれわれは沖縄の地において、および全国において、反戦反安保の闘いの高揚をかちとるだけではなく、既成指導部の闘争放棄を弾劾しつつ、<プーチンの戦争>を粉砕するウクライナ反戦闘争と、イスラエルのシオニスト権力によるガザ人民皆殺し戦争にも断固反対する反戦の炎をも燃えあがらせるのでなければならない。
 ロシアのプーチン政権は、連日にわたりウクライナ全土へのミサイル攻撃を強行している。共和党・トランプ一派の抵抗によって半年間にわたって滞っていたアメリカのウクライナへの軍事支援再開が決定された現局面においてプーチン政権は、アメリカからの軍事物資が届く前にウクライナ軍の戦力を削ぎ兵器生産を停止に追いこむことをねらって、ウクライナの電力施設を狙い撃ちにして破壊するという悪辣な攻撃に手を染めている。そして、一方的に併合を宣言したウクライナの四州を「ノボロシア(新しいロシア)」などと称して固めることに血眼となっているのだ。このプーチンの蛮行を弾劾し、断固たる反戦の闘いを巻きおこそうではないか!
 すでに一〇〇万人ものロシア人が国外に逃亡しているなかで、プーチンを表看板とするFSB強権型国家の権力者どもは、ロシア人民とりわけ都市部の若者に「ウクライナへの憎悪」を煽りたて戦争へと動員するために、モスクワ郊外の劇場での銃乱射事件を自作自演し、「ウクライナの関与」なるものをわめきたてるという謀略を強行した(三月二十二日)。だがしかしこのことによってFSB官僚どもは、まさに馬脚をあらわした。ウクライナを解体しロシアの版図に組みこむという野望に狂ったFSB官僚どもは、ロシア人民をこの野望の生け贄に供したことによって墓穴を掘ったのである。
 われわれは今こそ呼びかけようではないか。ロシア人民は、プーチンの侵略をうち破るためにたたかうウクライナ人民と連帯して、「ウクライナ侵略反対―FSB強権型支配体制打倒」に向けた総反攻に起ちあがれ!
 <プーチンの戦争>こそは、ウクライナの国家を民族もろともに抹殺し、ロシア連邦のもとに組みこむことをねらった世紀の犯罪にほかならない。それは、スターリン主義ソ連邦崩壊のなかから国有財産を簒奪して権力者にのしあがったプーチンやFSBの官僚どもが、ロシア人民を強権支配のもとに組み敷きながら、ソ連時代の版図復活の野望をたぎらせてしかけた悪逆な侵略戦争なのだ。この「スターリンの末裔」どもによる暴虐の階級的・世界史的意味を満天下に暴きだしつつたたかおうではないか。
 われわれは、「平和行進」において「ロシアのウクライナ侵略反対」のスローガンさえ掲げない既成指導部を弾劾してウクライナ反戦の闘いを創造しよう!
 同時にわれわれは、イスラエル・ネタニヤフ政権によるガザ人民皆殺し攻撃を満腔の怒りをこめて弾劾するのでなければならない。
 ネタニヤフは「(ハマス潰滅という)目的を達成する前に戦争をやめるという考えは論外だ。(休戦の)合意の有無にかかわらずラファへ部隊を進める」などとほざき、ラファへの地上作戦に踏みきろうとしている。一五〇万人もの避難者がひしめくラファにイスラエル軍が侵攻し、人民を殺戮することを絶対に阻止せよ!
 すでに三万四〇〇〇人を超えるガザ人民をイスラエル軍は殺戮した。ガザ南部のナセル病院では、敷地内から三九二人もの拷問・凌辱の跡のある遺体が発見された。ロシアのプーチン、ナチス・ドイツのヒトラーと同様の、非道きわまりないジェノサイドに手を染めるシオニストどもを断じて許すな!
 許しがたいことに血に飢えたシオニストどもは、「ラベンダー」なるAIシステムにガザ人民二三〇万人の情報を読みこませ、このAIが「危険」と認定した順にしたがって人民を殺戮するという人非人の所業に手を染めている。この自動殺戮AI≠ニ同様のAI兵器開発を、米英豪のAUKUSとともにおしすすめようとしているのが岸田政権であって、このことにもわれわれは断固反対しようではないか!
 イスラエルを擁護し莫大な軍事支援をつづけるバイデン政権を弾劾せよ!
 今、全米各地において、幾万人もの学生たちがイスラエルのガザ侵攻に反対して抗議デモをくりひろげている。バイデン政権がシオニスト権力者を支えつづけていること、そしてこのバイデン政権のもとで各大学当局が、ガザ人民殺傷に使われている兵器を開発する企業にたいして、学費を元手に投資をおこない、そうすることで殺戮に加担していること――これらのことにアメリカの学生たちの怒りは向けられている。これにたいしてバイデン政権の命をうけた警察権力は、コロンビア大学などの構内に突入し一五〇〇人を超える学生たちを暴力的に連行した。アメリカの学生たちにたいする大弾圧を弾劾せよ! コロンビア大学などの反動当局による学生たちへの「退学処分」を許すな!
 われわれは、沖縄そして日本全国からイスラエルのガザ人民皆殺し攻撃を弾劾する反戦の闘いを巻きおこし、その国際的波及をかちとろうではないか。虐殺者ネタニヤフを国際的な反戦の闘いで包囲せよ!

 すべての労働者・学生諸君! 全学連の学生は沖縄現地闘争団を結成し、たたかう労働者と連帯して、平和行進および沖縄県学連・全学連の怒りのデモをたたかいぬく。沖縄現地において、辺野古新基地建設阻止・南西諸島の軍事要塞化粉砕の反戦反基地・反安保の闘いを、ロシアのウクライナ侵略戦争粉砕、イスラエルのガザ人民皆殺し攻撃弾劾の闘いとともに大きく巻きおこそうではないか。政治資金疑獄にまみれ、人民の怒りに包まれた岸田自民党政権が、その危機ゆえにバイデン政権にすがりつき、米製兵器の爆買いなどに血税を注ぎこんで、日米軍事同盟の強化に突き進むことなど断じて許してはならない。今こそわれわれは、「反安保」を放棄した日共系の運動をのりこえ、<日米グローバル同盟粉砕>の旗を高だかと掲げてたたかおうではないか! <米―中・露激突>下の戦争勃発の危機を突き破る反戦の闘いを断固として巻きおこせ! 岸田日本型ネオ・ファシズム政権を労働者・学生・人民の実力で打ち倒せ!


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ロシアのウクライナ侵略・人民虐殺弾劾!

FSB強権型支配体制を打ち倒せ


A <プーチンの戦争>を粉砕せよ!

B FSB主導の強権的=軍事的支配体制


 同志黒田寛一は、二〇〇三年暮れにロシア下院選においてプーチン与党の「統一ロシア」が圧勝した、この現実と対決し次のように喝破した。「FSB(旧KGB)強権体制の選挙をつうじての強化(十二月七日)確定。FSB強権体制的国家資本主義への突進」(『ブッシュの戦争』二〇〇頁)と。ロシアの政治支配体制はFSBを実体的基礎とした強権的=軍事的支配体制として強化され、その政治経済構造はFSB強権型国家によって統制される「市場経済」すなわちロシア型の国家資本主義というべきものへの転換が画された、このことをいち早く洞察し暴きだしたのだ。
 このFSB強権型国家というべき支配体制ないしは統治形態の独自性、その反人民的本質はどこにあるのか。

スターリニスト的統治の模倣

 「行政権力」としては大統領制の形式をとっているけれども、大統領(プーチン)、安全保障会議書記(パトルシェフ)、国防相(ショイグ)、FSB長官(ボルトニコフ)、対外諜報庁長官(ナルイシキン)らを主要構成メンバーとする国家安全保障会議が実質的な最高意志決定機関となっている(旧ソ連時代のソ連共産党政治局を模して週一回開催)。国家の最重要課題についてはFSB官僚の頭目であるパトルシェフを核とする数名での会議が随時もたれている。大統領プーチンはFSB強権的支配体制の表看板として担ぎあげられているといってよい。
 議会は与党「統一ロシア」が議席の過半を占拠し、政府が提出する諸施策(法案など)をたんに追認するだけの機関と化している。この点でも旧ソ連時代の最高会議が共産党中央の決定事項の追認機関と化していたのと同様である(下院に議席を確保しているのは与党以外にロシア連邦共産党、自由民主党のみ)。また、全国を九つに区分けして設置された連邦管区(現在は十管区)のすべてに大統領特別代表が任命され、そのもとに中央―地方の統治のヒエラルヒーが確立されている。
 FSBの要員が国家諸機関の全部署および地方諸機関の主要箇所に配置され、監視と監督が強化されている。官庁だけではなく、国営諸企業、大学などの教育機関などにもFSB職員が監視・諜報のために派遣され、エージェントを育成しての情報提供の網の目がつくりだされているのだ。
 こうした支配体制を支えるために、文字通りの暴力装置たる軍そのものが一挙に強化されてきた。約一〇〇万人の国軍だけではなく、FSB付属の軍隊、内務省の治安部隊、さらに大統領直属の国家親衛隊(三四万人)などがそれである。このようなFSB強権型国家、その内実は中央集権の強権的=軍事的支配体制いがいの何ものでもない。
 支配体制を実体的に支えているFSBは、旧ソ連時代のKGB(国家保安委員会)を解体的に再編して創出されたものとされているが、実体的にも、機構的にも実質的に旧KGBを継承した、その再生版でしかない。〔エリツィン政権下で、旧KGBは分割・縮小されたが、解体されたわけではない。エリツィン時代末期に、とりわけプリマコフが首相の時に、旧KGB勢力が再結集したと推測しうる。〕
 対外諜報を任務としたKGB第一総局は、ロシア対外諜報庁(SVR)として分割され独立化されたままであるが、旧KGBの基本的任務とその機構はFSBに受け継がれている。FSBは防諜と軍監視を任務とする第一局、反体制派取り締まりの第二局、経済安全保障の第四局などの九局からなり、国境警備庁・捜査部も付設されている。(以上は、保坂三四郎『諜報国家ロシア』中公新書参照。)FSBだけでも総員が五〇万人以上を有し、予備役制度もある。ちなみに、FSBの紋章は、ロシアの国章「双頭の鷲」を守る「盾と剣」であり、この「盾と剣」は旧KGBと同じである。
 諜報機関としては、SVR、FSB以外に軍参謀本部情報総局(GRU)があり、これらの官僚と軍エリートなどもあわせた、いわゆるシロビキ(通称「武闘派」)が主要な支配層を形成しているのである。旧ソ連時代の「支配政党」であるソ連共産党=スターリニスト党が存在しないなかで、ロシアの支配体制を実体的に支えているのがFSB官僚などのシロビキである。このFSB強権型の支配体制を護持するために、検察・裁判所が一体となって脱税・贈収賄をでっち上げての政敵追い落としや強権的手法での反対運動つぶしが強行されてきただけではなく、謀略や殺人もその主要な手段とされているのだ。
 強権的=軍事的支配体制を下から支えるために、さまざまな「社会団体」が創出されているが、その中心をなすのが「ロシア愛国戦線」である。そして青少年育成を名分にして旧ソ連のコムソモール(共産主義青年同盟)を模して「ナーシ(われらの仲間)」などの青少年組織が創出されてきた。二〇一六年には国防相ショイグの指示で全ロシア児童青年軍事愛国社会運動「ユナルミヤ(青少年軍)」が創設され、隊員は一〇〇万人を超えているという。今日の戦時下で初等教育では愛国軍事教育が義務化され、軍事教練が強制されているのだ。

ロシア正教の活用と大ロシア主義の宣揚

 プーチン政権は、多民族国家ロシアの国民的統合をはかるためにロシア正教をその最大のテコとして活用している。国民の七割がロシア正教徒であるがゆえに、重要な教会行事を国家行事に格上げし、内外政策への国民動員のための後押しを正教会に委ねているのだ。「教会、軍、国家権力の三者は祖国の柱」ということをみずからの「信念」などとおしだしている現総主教キリルは、ソ連時代には「ミハイロフ」のコードネームをもつKGBのエージェントであった。ウクライナ侵略のロシア軍には従軍聖職者として司祭が派遣され、戦争に反対した司祭は総主教によって聖職を剥奪され弾圧されているのだ。
 FSB強権体制を支えているイデオロギーは、「ロシア世界(ルースキー・ミール)の統一」をふりかざしてのロシア愛国主義であり大ロシア主義である。プーチンが「ロシア世界」という場合に、たんにロシア民族という意味ではなく母語としてのロシア語を話す(ロシア正教を信教する)人々が住まう世界全体(「文明圏」)をさす。多民族国家ロシアにおける共通の価値規範をロシア語とし、このロシア語の「普遍的価値」なるものを宣揚しているのだ。(ソ連邦の崩壊によってロシアからきりはなされたロシア人は二〇〇〇万人以上といわれている。)この「文明圏」思想につらぬかれているのは、大ロシア主義そのものであり、ロシア帝国およびソ連邦の版図の復活と拡大をたくらむ膨張主義にほかならない。
 皇帝気取りのプーチンやFSB官僚どもは「共産主義」(実はスターリン主義)のイデオロギーを排斥しているけれども、「超大国」を誇ったソ連邦国家の遺産(「大国性」)を復活することをおのれの使命としている。ソ連邦の解体を「産湯とともに赤子を流した愚」(プーチン)などと称して。

私腹を肥やす特権的支配層シロビキ

 FSB官僚主導による支配体制の経済的基礎は、次のようなものである。今日のロシアにおいては、石油・天然ガス、希少金属などの資源や兵器生産、原子力などを主要産業(「戦略的産業」)とし、これらを部門別に中小の諸企業(数十社から数百社)をも束ねて持ち株会社形式での大規模国営企業(国策会社)がつくりだされている。これらの基幹部門の企業経営者にはFSB官僚が配置されている〔石油のロスネフチ会長セーチン、ロステクノロギー会長のチェメゾフ、ロシア鉄道社長ヤクーニン、ロスアトム(原子力)会長キリエンコ、ロスオボロエクスポルト(武器輸出)会長イサイキンなど――世界最大の天然ガス企業ガスプロムも政権支配下にある〕。
 ロシアに特有のこうした経済構造は、支配層たるFSB官僚をはじめとするシロビキどもの私腹を肥やす温床になっている。ソ連崩壊後に国有財産を二束三文で強奪してきたマフィアやオリガルヒどもから財産を没収ないし奪取して莫大な財を築いてきたのが、みずからも国有財産を強奪しマフィアと結託してきたFSB官僚をはじめとするシロビキどもであった。二〇〇八年のリーマンショックとして爆発した世界的大不況・国際金融危機を契機にして、FSBなどのシロビキの官僚層が主要産業を全面的に支配していくために、オリガルヒの淘汰と産業再編、諸企業の統合がおしすすめられてきたのだ(政府が救済する企業を選別するための「プーチン・リスト」が作成された)。
 こうして企業経営層におさまったシロビキどもは、莫大な役員報酬や種々の特権を享受し、株式所有にもとづく所得も手に入れた。しかも、資源開発のための調査・試掘・掘削作業の割り当てや諸企業への国家発注、そして製品の生産から販売(輸出を含む)にいたる過程のすべてにおいてリベートを課して不当に取得したり、贈収賄などをテコにして独自の利権構造をつくりだしてきた(「世界最大の汚職大国」といわれるゆえん)。獄中で謀殺された反プーチンの活動家ナワリヌイが暴露したように、絢爛豪華な城のような建物と広大な敷地を私宅としているのがプーチンである。FSBの官僚どもはおしなべて、スイスなどに隠し口座をもち海外に別荘を所有し、贅沢三昧の生活をしている。みずからの子弟は海外留学させ、巨大諸企業の役職や省庁官僚に送りだしている(徴兵逃れも)。これらわずか一%の特権官僚層が国家の資源の七五%を支配しているのだ。この特権官僚層と低賃金にあえぐ労働者人民との格差・対立は、戦時下でますます広がり、労働者人民の不満・反発が鬱積しつつある。

「強大国ロシア復権」の国家戦略の明示

 プーチンを表看板としたFSB強権型支配体制の確立を歴史的に捉え返すならば、以下のようにいえる。
 ソ連邦崩壊後のエリツィンを頭目とする急進的資本主義改変派によるデタラメな「政治・経済改革」が大破産し、一九九八年の<ロシア・クライシス>(ルーブルの大幅切り下げと債務不履行)が亡国ロシアの経済にとどめを刺した。ロシア全土が政治的経済的そして社会的のアナキーに覆われ、塗炭の苦しみに突き落とされた炭鉱労働者をはじめとする労働者たちは「エリツィン退陣」を掲げてストライキ闘争に陸続と決起した。現出した政府機能の麻痺と支配体制の崩壊的危機を打開すべく担ぎあげられたのが、元KGB中佐のプーチンであった(FSB長官から首相に)。エリツィンとその「ファミリー」(とくにユダヤ系オリガルヒ)は、自己の生命と安全保障(財産の死守を含む)のためにあえてプーチンを次期大統領に指名した。だが、この無名のプーチンを大統領にまでおしあげたのは、旧KGBを引き継いだFSBの官僚群であり、この連中こそが背後の黒幕であった。
 これらFSBの官僚どもは、一九五六年に武装蜂起した労働者を、駐ハンガリー大使として血の海に沈めた張本人であり・ソ連共産党書記長にまで登りつめたKGB議長アンドロポフ、彼のもとで筋金入り≠フ諜報員として育てられた世代である。旧レニングラード支部のKGBメンバーを中心とするこの勢力は、一九九九年夏のモスクワなどでのアパート爆破謀略事件を仕組み・これをテコにして対チェチェン戦争を開始し、もって大統領プーチンの誕生を演出した。それだけではなく、二〇〇二年十月のチェチェン武装勢力によるモスクワ劇場占拠事件においては、一三〇名もの観客を殺害するという強権的弾圧によってプーチンを「強いロシアを象徴する大統領」におしあげたのだ。
 ところで、一九九九年暮れに発表された「千年紀の狭間のロシア」と題した論文(「プーチン論文」と銘うったFSB合作論文)は、「大国ロシアの復権」をシンボルとするロシアの新たな国家理念を提示するものであった。「ロシアの遺伝子としての家父長的伝統」とか「大国性・愛国主義こそがロシアの伝統」とかの大ロシア主義のイデオロギーが盛りこまれた。「民主主義と市場経済化」を基調とするエリツィン時代の路線からの転換をはかることを明記したこの論文は、旧KGB勢力の巻き返しの宣言として意義をもつ。
 ユダヤ系オリガルヒを追放してマス・メディアを牛耳ったFSB官僚どもは、さらに米欧石油資本との提携を画策した石油企業ユコスを解体して石油産業支配にものりだした。米欧帝国主義諸国政府や独占資本とつながっている政敵を次々に追い落としたFSB官僚をはじめとするシロビキどもは、二〇〇三年暮れの下院選において与党「統一ロシア」が議席を事実上独占することに奏功したのであった。
 このようにFSB強権型国家を確立する区切りをなすのは、理念・イデオロギー上は「大国ロシア復権」の国家戦略の明示(一九九九年暮れ)であり、現実的にはFSB強権型支配体制の確立(二〇〇三年)にあると捉え返すことができる。

C ウクライナ人民と連帯して闘おう

 われわれは、<プーチンの戦争>を粉砕するためにウクライナ反戦闘争をいっそう強化しなければならない。ウクライナ人民を孤立させることなく、彼らのレジスタンスに連帯し全世界の労働者人民の決起を呼びかけたたかおうではないか。
 われわれは、ロシアの労働者人民に呼びかける。
 プーチン政権のウクライナ侵略戦争を翼賛し戦争動員を率先して担っているロシア連邦共産党や共産主義労働者党などの残存スターリン主義党を弾劾せよ!
 ロシアの労働者人民にとっての敵はウクライナ人民ではなく、侵略戦争に駆りたてているプーチン政権なのだ。動員されたロシアの兵士は、銃口をプーチンに向けよ! すべてのロシア人民は、強権的弾圧に抗して、反戦・反プーチンの闘いに決起しよう! 侵略に抗してレジスタンスをたたかっているウクライナの労働者人民と連帯しよう!
 われわれはロシア労働者階級に熱く訴える。プーチン政権はロシア国家と経済を立て直した「救世主」などでは断じてない。ウクライナ人民大虐殺を強行しているだけではなく、ロシアの兵士に死を強制し侵略を拡大することを「ネオナチからロシアを守る神聖の義務」などと強弁しているプーチンの政権は、労働者人民の敵いがいの何ものでもない。FSBの官僚どもが「超大国ソ連」の版図復活をたくらんでいるのも大ロシア民族主義の外に向かっての暴力的な貫徹を意味するのであって、スターリンの末裔としての彼ら支配層の特殊的利害にもとづくものにほかならない。今こそ、<プーチンの戦争>の反人民性に目覚め、労働者階級的自覚をかちとり横に団結を広げ、ウクライナ労働者人民との連帯をかちとっていこう。
 そして、「社会主義大国」を自称したソ連邦はなぜ崩壊したのか、圧政と貧困と粛清の別名でしかないソ連邦とは、ニセのマルクス主義としてのスターリン主義の国家でしかなかったことを、現在的に省察する必要がある。<プーチンの戦争>と真正面から対決するためには、このスターリン主義との対決が不可避に問われるのだ。
 実際、見よ! 欧州をはじめとする世界の自称「左翼」が、侵略者が誰かを曖昧にして「ロシアとウクライナとの同時停戦」などを要請し、実質的にプーチンを擁護しているではないか。わが革命的左翼が、全世界で唯一<プーチンの戦争>の階級的・歴史的意味を暴きだしウクライナ反戦闘争を革命的に展開しえているのは、まさにこのスターリン主義と真っ向から対決し、その打倒を――帝国主義の打倒とともに――戦略としているからにほかならない。
 反スターリン主義運動の創始者・黒田寛一は、すでに半世紀以上も前に、スターリン主義の反マルクス主義的本質を暴きだし、労働者階級の全世界的な真実の解放のために<反帝国主義・反スターリン主義>の世界革命戦略を提起した。同志黒田は、ロシア語版著作の発刊に際して、ロシア労働者階級に・そして全世界の労働者階級に次のように呼びかけた。――
「ソ連邦がドラスチックに崩壊してしまったのだとはいえ、ロシア革命の過程と革命ロシアのスターリン主義的変質、とりわけゴルバチョフによるソ連邦の破壊などについての歴史的省察・理論的根拠のほりさげ、一口でいえばスターリン主義が二十世紀において果たした役割・犯罪・罪業を総括することは、いまなお依然として残されている。二十世紀を動かしたとさえいえるスターリン主義・ソ連邦、この事態を理論的にも歴史的にも総括することが、旧ソ連人民にだけではなく全世界の革命を志向するすべての人びとにも課されている世界史的課題なのである。」(「『ゴルバチョフの夢』ロシア語版発刊に寄せて」『黒田寛一のレーベンと為事』三九〇〜三九一頁)
 マルクス主義を「幼稚なユートピア」と罵倒したゴルバチョフによってソ連邦は破壊され、革命ロシアの伝統は埋葬された。スターリン主義ソ連邦の崩壊は、全世界の労働者階級にとっては、「万国の労働者よ、団結せよ!」で結ばれた『共産党宣言』によって告知された世界史の現代への転換、そしてこれを現実的なものたらしめた世界史上初めてのロシア・プロレタリア革命の実現と労働者国家ロシアの樹立――このように切り開かれてきた現代史を大逆転するという意味をもつのだ。このゆえに、真実の自己解放を希求する全世界の労働者階級がスターリン主義の虚偽性に目覚め、帝国主義とともにスターリン主義を打倒する闘いに決起することが今こそ問われているのである。
 われわれは、<プーチンの戦争>を打ち砕くウクライナ反戦闘争をおしすすめると同時に、暗黒の二十一世紀を「プロレタリア革命の第二世紀」たらしめるために奮闘するのでなければならない。


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電機春闘

「経済好循環」の名による低額回答=妥結弾劾!

解雇・配転攻撃に協力する労働貴族を許すな


 三月十三日の回答指定日に電機大手企業経営者は軒並み「賃金水準改善額一万三〇〇〇円」の満額回答≠提示した(シャープのみ「一万円」の回答)。これを電機連合・中闘十二組合の指導部は「回答引き出し基準(一万円)をクリアした」「最高水準の賃上げだ」などと称して、ただちに受け入れ収拾をはかった。だが満額回答≠ウれたとしても、そもそも電機連合指導部が掲げた「一万三〇〇〇円」という「賃金水準改善」要求じたいが低すぎたのであり、うち続く物価値上げと低賃金のもとでは電機労働者の生活はなんら改善されはしない。
 しかも電機連合委員長・神保は、資本家どもと一体となって「デフレからの脱却=賃金と物価の好循環」の必要性をがなりたて、企業の物価つり上げを尻押しさえしている。許しがたいではないか!
 今春闘は政労使の「賃金も物価も経済も上昇する経済社会へのステージ転換」の大合唱のもとに歪められている。首相・岸田は「物価を上回る賃上げを」と叫び、これに応えて「連合」会長・芳野や神保は「労務費の価格転嫁」をおしだしている。芳野や神保は犯罪的にも、中小企業の労働者のわずかな賃上げとひきかえに生活必需品の大幅値上げを容認し促進させることを表明しているのだ。
 彼ら政労使はこぞって「最高水準の賃上げだ」と喧伝しているが、それは電機、自動車、鉄鋼など大手企業の、しかも経営者が「優秀な人材」とみなした一部の労働者にたいしてのみではないか。電機の中小企業で働く労働者や非正規雇用労働者にいたっては最低賃金ぎりぎりに抑えつけられているのである。
 中小の電機職場で粘り強くたたかう仲間たち! 大手労組指導部の裏切りを弾劾し大幅一律賃上げ獲得をめざして二四春闘を最後まで戦闘的にたたかおう!

以下、見出し

T 満額回答≠フ欺瞞的内実

U 「統一闘争」のもとで広がる企業間の賃金格差

V DX・GXに向けた事業再編と軍需生産に全面協力

W 中小企業労組の賃上げ闘争の歪曲

X 労使協議への埋没に抗したわれわれの闘い




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4・25 辺野古

埋め立て工事を実力阻止

護岸着工七年――怒りの海上大行動
 辺野古護岸工事着工から七年の四月二十五日、ヘリ基地反対協・海上行動チームは、岸田政権が設計変更承認を代執行し強行している大浦湾埋め立て工事を阻止する怒りの「辺野古・大浦湾海上大行動」にたちあがった。
 県反戦の労働者は、日米両権力者どもが首脳会談において誓約しあった日米グローバル同盟の強化に断固として反対し「全基地撤去・安保破棄」「沖縄・南西諸島の軍事要塞化を許すな!」を高くかかげ、ポセイドン号を駆ってその先頭で奮闘した。
 午前九時三十分、辺野古崎の海域にポセイドン号を先頭にカヌー二十八艇と抗議船四隻が次々に結集する。封鎖用フロートのむこうに弾薬装填場予定エリアの埋め立て工事現場がひろがっている。総勢四十五名の海上行動団は烈々たる闘志を燃やし、フロートを挟んで十八隻の海上保安庁警備艇と対峙する。海保が「フロートに近づくな」と金切り声をあげる。たたかう労働者が「弾圧は許さんぞ」と怒りの声をたたきつけた。
 フロートからわずか五〇b先の工事現場ではパワーシャベルもクレーンもストップしたまま動く気配がない。大浦湾の巨大ケーソン(潜函)を仮置きする海上ヤード(置き場)予定エリアの砕石投下作業もストップしたままだ。防衛局は、たたかう労働者・市民の闘いに怖れをなして工事を断念したのだ。「ヨシ! やったぞ!」海上行動団の闘志はいっそう燃えたった。
県反戦の労働者が反安保の旗高く海上行動の先頭で奮闘(4月25日、名護市)


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 350名がラファ攻撃阻止の声

関西の闘う学生が先頭で奮闘


4・13 大阪
 四月十三日、大阪市西区の新阿波座公園で、「4・13 イスラエルはラファ攻撃をするな! 関西アクション」(主催は「関西ガザ緊急アクション」)が開催され三五〇名の労働者・市民が結集した。
 神戸大・奈良女子大のたたかう学生は、ネタニヤフ政権の暴虐をうち砕く決意も固くこの日の闘いに決起した。
闘う学生はプーチンの戦争粉砕も掲げデモ(4月13日、大阪市)


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第95回メーデー

春闘勝利、大軍拡・改憲阻止の檄
 わが同盟と革命的・戦闘的労働者は、全国各地で開催された第九十五回メーデー集会において、この集会を日本労働者階級の政府・独占資本家階級にたいする一大反転攻勢の総決起の場としてかちとるために大奮闘した。
 わが同盟の情宣隊は各地のメーデー集会に、「連合」「全労連」の既成労働運動指導部の腐敗を弾劾し、「二四春闘勝利―大幅一律賃上げ獲得」「安保強化・大軍拡反対、憲法改悪阻止」「プーチンのウクライナ侵略反対」の闘いを創造することを呼びかける紙の弾丸≠断固としてぶち込んだ。各労組でたたかう革命的・戦闘的労働者は、春闘をめぐる、反戦反安保闘争やウクライナ反戦をめぐる職場・組合諸機関における論議を基礎に、この集会に多くの仲間とともに参加し、その戦闘的高揚のために創意工夫してとりくんだ。
 このわが革命的左翼の闘いを基礎として、首都東京の「連合」の「メーデー中央大会」(四月二十七日)においては、首相・岸田を招いて政労使一体の大幅賃上げ≠ネるものを謳いあげようとしていた芳野指導部の思惑は完全に打ち砕かれた。登壇した岸田にたいして、多くの組合員が囂々(ごうごう)たるヤジを浴びせ、芳野にたいしても怒りが噴出したのだ。
 すべてのたたかう労働者諸君! 今なお賃金闘争を粘りづよくたたかっている中小企業・非正規雇用労働者の闘いを前進させるためにさらに奮闘しよう。「構造的賃上げ」の名による解雇・転籍、労働強化の強制を許すな! 労働法制の大改悪阻止! 大増税・社会保障切り捨てを粉砕しよう!
 岸田政権の日米軍事同盟の対中国グローバル同盟としての飛躍的強化反対! 南西諸島のミサイル要塞化を阻止せよ! 自民党政府に「平和外交への転換」をお願いする日共の志位=田村指導部をのりこえたたかおう!
 プーチンのウクライナ侵略反対! 殺人鬼ネタニヤフ政権のガザ人民皆殺しを許すな!
 これらの闘いを総集約し、反人民性をむきだしにする岸田日本型ネオ・ファシズム政権打倒に突き進め!
 芳野指導部が招き入れた首相・岸田にヤジの嵐    4・27「連合」
 「連合」は、第九十五回メーデー中央大会を今年も、連休中日となるメーデー(五月一日)を外して四月二十七日に開催した(於:代々木公園、主催者発表二万八八〇〇人)。芳野執行部は「労働者の祭典」であるはずのメーデー集会に、昨年につづいてまたもや、日本の軍事強国化と大衆収奪の強化に狂奔している首相・岸田を招き入れた。芳野は壇上に岸田と並びたち、中小企業労働者や非正規雇用労働者の多くが賃金の切り下げに苦しめられていることには一言も触れずに、「政労使」で「心合わせ」て「高い水準の賃上げ」を実現していると謳いあげることをもくろんだのであった。
 集会開始に先立って、公園には多くの労働者たちが集まってきた。彼らに向かってわが同盟は、公園入り口付近に横断幕を広げアジテーションを響き渡らせながら、大々的に情宣活動をくりひろげた。
「連合」芳野指導部の抑圧に抗して「団結ガンバロー」の拳(4月27日、代々木公園)
 「連合」メーデー集会に紙の弾丸(4月27日、代々木公園)  
改憲阻止・ウクライナ反戦の呼びかけに熱い共感   5・1「全労連」
 五月一日に同じく代々木公園において、「全労連」系の中央メーデーが一万二〇〇〇人(主催者発表)の組合員を結集して開催された。
 わが同盟の情宣隊はこのメーデー集会に結集した労働者に訴える大情宣をくりひろげた。「低額妥結弾劾!」「日米軍事同盟の強化反対・改憲阻止!」「ロシアによるウクライナ侵略反対!」「イスラエルによるガザ人民大虐殺を許すな!」会場入口周辺にわが情宣隊のアジテーションが響きわたる。この呼びかけに応えて労組員たちは次々とわが同盟のビラを受けとっていく。ある労働者は、わが同盟のビラをかざして「これはいいね」と共感の声をあげ、情宣隊のアジテーションにたいしても「あれもいいね、説得力がありよくわかるよ」と語りかけてきたのだ。
   日共中央の闘争放棄を許さず「全労連」メーデーに結集(5月1日、代々木公園)
 戦闘的労働者が集会の高揚のために奮闘 5・1 日比谷メーデー
 五月一日、日比谷の野外音楽堂において「全労協」を中心とする「日比谷メーデー」が二八〇〇名の労働者が参加して開催された。
 午前九時すぎ、小雨が降りはじめる悪天候のもと、東京清掃労組、東水労、都高教などの組合員が続々と結集してくる。「二四春闘の低額妥結を弾劾しよう!」「大軍拡・改憲を阻止しよう!」「今こそ、岸田日本型ネオ・ファシズム政権を打倒せよ!」わが同盟の情宣隊は会場正面に陣どり、元気な声を発して今メーデーにむけたわが同盟の革命的檄を、結集する労働者に次々と手渡していく。各組合の深部でたたかう革命的・戦闘的労働者たちは、職場・組合諸機関での熱い論議を基礎に多くの仲間を組織し、このメーデー集会を戦闘的に高揚させる決意も固く次々と結集する。
 日比谷野音に結集した「全労協」傘下の組合員(5月1日、東京)
 


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