第2814号(2024年4月15日)の内容
<1面>
日米グローバル同盟の強化粉砕!
大軍拡・憲法改悪を阻止せよ
岸田極反動政権を打ち倒せ
<2面>
次期戦闘機の日英伊共同開発・輸出反対!
ミサイル部隊配備に怒り 3・30 沖縄
闘う学生が500の先頭で奮闘 3・30 大阪
「平和の集い」に戦闘的檄 3・24 福岡
<3面>
土地規制法――人民監視・反基地闘争弾圧を打ち砕け
辺野古弾薬庫への核兵器貯蔵施設の建設を許すな
<4面>
2024郵政春闘
超低額回答・妥結弾劾!
<5面>
「医療の生産性向上」を呼号する岸田政権 2024年診療報酬改定
<6面>
NTT法廃止――最先端通信技術の軍事利用への突進
Topics 「異次元の少子化対策」の欺瞞
<7面>
東電柏崎刈羽原発7号機の再稼働を許すな!
スウォーミング・ドローン
◎うた パレスチナよ!
<8面>
闘うウクライナ人民と連帯して その5
感想――ウクライナ左翼の人々と対話して
「解放」最新号
日米グローバル同盟の強化粉砕! 大軍拡・憲法改悪を阻止せよ 岸田極反動政権を打ち倒せ すべての労働者・学生・人民諸君! 岸田政権がバイデン政権とともに傲然としかけている安保強化および大軍拡・改憲の総攻撃を打ち砕く闘いを、今こそ断固としておしすすめようではないか! 「政治資金」疑獄にまみれた岸田自民党政権は今、労働者・人民の怒りの炎に包まれている。党内からの反発の噴出と内閣支持率の低落(一〇%台!)にみまわれたこの政権は、みずからの延命のために疑獄を幕引きし、日米首脳会談を「外交成果」として喧伝することに血眼となっている。 辺野古新基地建設の強行と陸上自衛隊ミサイル部隊の南西諸島配備、日本の軍備増強・大軍拡。これらの手土産≠持参してバイデンとの首脳会談に臨み、もって政権の「起死回生」をはかろうとしているのが岸田なのだ。 アメリカ大統領バイデンは日本首相・岸田とフィリピン大統領マルコスをワシントンに呼びつけ、四月十日に日米首脳会談、翌十一日に史上初の米日比三ヵ国首脳会談を開催しようとしている。この三ヵ国会談において米・日両権力者は、「中国の力による現状変更反対」を宣言し、フィリピンを対中国の軍事包囲網により深く抱きこもうとしている。まさにこの米日比首脳会談は、インド太平洋地域における「中国主敵」の多国間軍事同盟=アジア太平洋版NATO構築にむけた跳躍台となるにちがいないのである。米・日の権力者どもは、核戦力強化を猛然と進めている中国・北朝鮮との激突に備えて、グローバル核軍事同盟の構築・強化に突進しているのだ。 今こそすべての労働者・学生は、日本全土において、反戦反安保・改憲阻止の火柱を燃えあがらせよ! 大軍拡・独占資本救済のために労働者・人民に一切の犠牲を転嫁する岸田政権を許すな! 大衆収奪の強化に反対する政治経済闘争の爆発をかちとれ! 既成反対運動指導部の腐敗をのりこえ、岸田ネオ・ファシスト政権打倒に起ちあがれ! アジア太平洋版NATO構築への突進――日米首脳会談 日米首脳会談において両権力者は、日本政府・防衛省が今年度内に創設しようとしている陸海空自衛隊および宇宙・サイバー部隊の「統合作戦司令部」と、アメリカ・インド太平洋軍司令部との連携の強化を合意しようとしている。自衛隊をインド太平洋軍司令部の指揮下に組みこみ、もって両軍一体での対中国・対北朝鮮の先制攻撃体制を構築しようとしているのだ。〔五月末の外務・防衛担当閣僚安全保障協議委員会(2プラス2)で最終合意する。〕 また米・日両権力者は「防衛産業政策調整会議」の新設を確認しようとしている。バイデン政権は一月に発表した「国家防衛産業戦略」にもとづいて、岸田政権に日本の軍需産業をアメリカの兵器生産に動員することを要求している。これに全面的に応えて岸田政権は、米軍兵器の共同開発・生産、日本の港湾の米軍使用、米第七艦隊の民間ドックでの補修など、あらゆる要求を受け入れることを誓約しようとしているのだ。 こうした軍事的連携の強化と一体のものとして、米・日両権力者は、AI・半導体さらに宇宙分野での軍民両用技術の日米共同開発、そして対中国の同盟国・パートナー国によるサプライチェーン(供給網)の確立など、「経済安保」分野での提携・協力の強化を合意しようとしている。 さらに今回、バイデンと岸田は米日首脳会談にひきつづき米日比の三ヵ国首脳会談をもち、南シナ海における中国の軍事行動に対抗しての軍事的包囲網強化および経済安保での提携・協力の一角にフィリピンをいっそう深々と抱きこもうとしているのだ。〔首脳会談直前の四月六〜七日に、米日豪比四ヵ国が共同軍事訓練を南シナ海で実施し、軍事的威圧を強める中国に対抗しての軍事的デモンストレーションを大々的にくりひろげた。〕 日米首脳会談をまえにして、バイデン政権は、インド太平洋地域の安全保障体制を、アメリカが各国と放射状に二国間同盟関係を結ぶ「ハブ・アンド・スポーク(車軸と細長い棒)型」から重層的な「格子状」へと深化させる(駐日米大使エマニュエルの言)などと言明している。アメリカ帝国主義権力者は、インド太平洋地域において中国を封じこめるために、日米軍事同盟を基礎として、従来構築してきた重層的・多角的な軍事同盟――米日韓三角軍事同盟や米英豪の核軍事同盟「AUKUS」や米日豪三ヵ国の軍事協力協定、そして米比同盟など――これらの同盟国を束ねつつ対中国の軍事包囲網を強化しようとしているのだ。これはまさしく、日米軍事同盟を中軸としたアジア太平洋版NATOと呼ぶべき多国間軍事同盟構築の策動にほかならない。 没落軍国主義帝国アメリカは今、ロシアのウクライナ侵略、そして中東においては、イスラエルのガザ侵攻に怒りを燃やすムスリム人民の反米・反シオニズム闘争の爆発という二正面での対応に迫られている。東アジアにおいては、中国による南シナ海の軍事要塞化、「台湾併呑」の策動に、さらにプーチン・ロシアと結託した金正恩の北朝鮮による核武装化の動きへの対処に追われている。 今や「主敵」中国を独力で封じこめる力を喪失して久しいアメリカ帝国主義は、この政治的・軍事的苦境をのりきるために、同盟国の軍事力・経済力・技術力を総動員して対中・対北朝鮮・対ロシアの軍事包囲網を形成するという「統合抑止戦略」をとっている。そしてこの戦略を貫徹するための絶対的基礎として、「属国」日本に兵・武器・カネ・技術などあらゆる貢ぎ物≠フ提供を迫り、もって米軍・同盟諸国軍の軍事力・兵器開発能力・継戦能力を確保することをもくろんでいるのである。 このアメリカの要請と期待を渡りに船として、日本の首相・岸田は、日本がアジア太平洋地域における軍事強国として雄飛する策動を一段と強めている。自称「右翼の軍国主義者」安倍晋三いらいとなる日本首相の米議会演説にむけて岸田はその腹の内を披瀝してみせている。「権威主義から秩序を守る責任はアメリカが単独で負うものではなく、強力な同盟国である日本も『グローバル・パートナー』として、ともに責任を担っていく」「日米が世界をリードする」と。核大国中国および核武装化をすすめている北朝鮮と最前線で対峙している日本の岸田は、老いたるアメリカ帝国主義を補完し、フィリピン、オーストラリア、韓国との軍事的・経済的連携を強めアジア太平洋版NATOの構築・強化に突進しているのだ。 日本帝国主義権力者は、もしもトランプが再登場したならばバイデン現政権以上に軍事的・通商的要求をゴリ押ししてくるであろうことをもにらみながら、アメリカ政府の対日要請に応えようとしている。まさに今回の日米首脳会談は、日米グローバル同盟強化の飛躍を画するものにほかならない。 日本の軍事強国化・強権的支配体制強化の攻撃 日米首脳会談を目前にひかえた今、岸田政権は、アメリカ・バイデン政権の対日要求に全面的に応え、日米軍事同盟の対中グローバル同盟としての強化と日本の軍事強国化の策動に血道をあげている。辺野古新基地建設のための大浦湾への土砂投入、「12式地対艦ミサイル」部隊の陸自勝連分屯地への配備・南西諸島のミサイル基地化を、沖縄において燃えさかる反基地闘争を警察権力を動員して踏みにじり強行している。岸田政権は、アメリカの要求に応え、南西諸島を「台湾有事」において中国軍艦船を撃破するミサイル攻撃の一大拠点たらしめようとしているのだ。 また、岸田政権は、北海道や沖縄など七道県計十六ヵ所を「特定利用空港・港湾」に指定した。アメリカ権力者とともに、中国の台湾への軍事攻撃に備えて日本の空港・港湾などの公共インフラを米日両軍の使用に供することを全国の自治体当局に迫っているのだ。 さらに岸田政権は、イギリス、イタリアと共同開発する次期戦闘機を日本から第三国へ輸出する方針を閣議決定した。パトリオット・ミサイルなどアメリカの「ライセンス生産品」の輸出解禁を突破口として、殺戮兵器そのものである戦闘機の輸出解禁に踏みだしたのだ。兵器開発能力が衰退している帝国主義アメリカの兵器・弾薬生産を補完し、アメリカの同盟国への兵器製造・供給を日本が肩代わりすることを買ってでようとしているのが岸田政権と軍需独占体だ。 岸田政権は、先制攻撃体制構築を支える最先端軍事技術の開発を急ピッチで進めている。AIや半導体など軍民両用の先端技術分野における国際競争でのたち遅れを挽回することをもくろみ、政府主導で莫大な国家資金を投じて軍需産業を育成・支援している。 こうした対中国の軍事体制・軍事技術と密接不可分の先端技術開発を日米一体でおしすすめるために、岸田政権は、これらの情報を扱う者の思想信条・身辺調査をする日本版「セキュリティ・クリアランス」制度を創設することを企んでいる。民間企業や大学の研究者・技術者にたいして「経済安保」上の情報秘匿・管理を強制し違反者には重罰を科す条項を明記した「重要経済安保情報保護法案」を今国会に提出したのだ。まさにそれは、戦争遂行のために人民を総動員するNSC専制の強権的支配体制の一大強化いがいのなにものでもない。 ∧米―中・露激突∨のまっただなかで、アメリカ帝国主義国家と「運命共同体」的に一体化しつつ、敵基地先制攻撃を担いうる軍事強国に突進しているのが、安保の鎖でアメリカに締めあげられた「属国」日本の岸田政権にほかならない。 これらの反動攻撃の総仕上げとして岸田政権が狙っているのが、憲法第九条の改定と「緊急事態条項」の創設を柱とする憲法大改悪だ。岸田は今年中の改憲発議をめざして憲法審査会への「条文案」提出をすすめようとしている。これらの策動を打ち砕くために「改憲・大軍拡阻止! 日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化反対!」の闘いを創造せよ。 以下、見出し 軍拡大増税・社会保障切り捨てを許すな 反戦反安保、ウクライナ反戦、ガザ人民虐殺反対の闘いを! |
Top |
次期戦闘機の日英伊共同開発・輸出反対! 三月二十六日、岸田政権はイギリス、イタリアと共同開発中の次期戦闘機の「第三国」への輸出を解禁する閣議決定を強行した。次期戦闘機をアジア太平洋のパートナー国(オーストラリア・フィリピンなど)に輸出する途を開くために岸田政権は、殺戮兵器いがいのなにものでもない戦闘機の輸出を閣議決定のみで解禁にしたのだ。 日本、イギリス、イタリアの三ヵ国政府は「グローバル戦闘航空プログラム(GCAP)」と命名された計画にもとづいて次期戦闘機の共同開発をおしすすめている。「第六世代」といわれる次期戦闘機は、ステルス性能を備え、AI(人工知能)を搭載し・無人機と連携した攻撃を担う性能をもつという(二〇二六年に試作機を製造し、二〇三五年の配備をめざしている)。 共同開発国以外の第三国に輸出することをなお解禁していなかった岸田政権にたいして、イギリスとイタリアの両国政府は、昨年十二月に英国防相が、今年二月には伊首相がそれぞれ訪日し、第三国への輸出解禁を迫っていた。一機あたりの開発・生産コストを下げることを直接の理由にして。これを岸田政権は外圧≠ニして利用し、次期戦闘機の輸出解禁に踏み切ったのだ。 地対空ミサイル「パトリオット」の「ライセンス生産品」のアメリカへの輸出解禁につづく次期戦闘機の「第三国」への輸出解禁を突破口として、岸田政権は国産兵器の輸出に全面的にのりだそうとしているのだ。そうすることによって日本の軍需生産を拡大し、もって日本を、アメリカの兵器生産を補完する兵器製造工場≠スらしめることを企んでいるのだ。「アメリカの強力なグローバル・パートナー」を自任する岸田は、「アジア版NATO」というべき対中国の多国間軍事同盟を構築するという日米両帝国主義権力者の戦略的合意にもとづいて、次期戦闘機をフィリピンやオーストラリアなどの対中国軍事包囲網を担う諸国に輸出することを企んでいるのである。〔イギリスやイタリアは、NATO加盟の欧州諸国などを輸出先とすることを構想している。〕 米―中激突下のこんにち、ロシアのウクライナ侵略、北朝鮮のロシアと結託しての核・ミサイル開発、中国の南シナ海・台湾への軍事的威嚇行動が強行されている。米・日・韓と中・露・北朝鮮の軍事的角逐が激化し、台湾や朝鮮半島を焦点として戦争勃発の危機が高まっているのだ。 このなかで没落軍国主義帝国アメリカは、兵器生産・開発能力を急速に衰退させつつある。それゆえに、同盟国・パートナー国の軍事力・経済力・技術力を最大限に動員するという「統合抑止」戦略にのっとって、兵器の開発・生産と同盟国・パートナー国への兵器供給の一端を日本に担わせようとしているのだ。 GCAP発表当日(二〇二二年十二月九日)に日米両政府がおこなった「次期戦闘機に係る協力に関する防衛省と米国防総省による共同発表」においてバイデン政権は、次期戦闘機の日英伊三ヵ国共同開発を「支持する」と表明した。そして次期戦闘機と連動させて運用する無人機および無人機を活用した「戦闘システム」の開発を、日本と連携しておこなうことを宣言した〔さらに両政府は、次期戦闘機の操縦士を育成するための練習機の米・日共同開発を合意した〕。 バイデン政権は、巨額の費用(六兆円以上!)を要する次期有人戦闘機の開発・生産には加わらず、日英伊にそれを担わせている。そして次期戦闘機と連動する無人機および「戦闘システム」を米・日が共同開発することによって、有人機と無人機が連携する近い将来の戦闘システム≠フ核心部分に必要な技術を日本から獲得するだけでなく、次期戦闘機を導入する同盟諸国の航空作戦¢S体を統括することを企んでいるのだ。 軍需産業の強化・育成に狂奔する岸田政権 これにたいして岸田政権は、「グローバル・パートナー」という名の「属国」としてバイデン政権の要求に積極的に応え、これを補完しつつ、みずからを軍事強国へと飛躍させようとしている。 「防衛生産・技術基盤は、防衛力そのものと位置付けられる」と謳う「国家安全保障戦略」(二〇二二年十二月)にもとづき、軍需産業を政府が全面的に支援するために「防衛生産基盤強化法」という名の軍需産業強化法を制定した(二〇二三年六月)。五年間で四三兆円もの軍事費を確保することを謳った軍拡財源法と一体にである。 次期戦闘機の開発・生産を担う日本の主な企業は、三菱重工業(機体統括)、IHI(エンジン)、三菱電機(電子機器)という名だたる軍需独占体である。〔イギリスからはBAEシステムズ、ロールス・ロイス、レオナルド英国法人が、イタリアからはレオナルド、アビオが参加する。〕これらの軍需独占体のもとに下請け企業約三〇〇〇社が開発・生産にかかわるといわれている。これによって日本の軍需産業をさらに強化・育成していくことを目論んでいるのが日本政府・独占ブルジョアジーだ。 彼らは次期戦闘機開発をつうじて、軍民両用技術でもある半導体やAIなどの先端技術開発分野において日本が国際競争にたち遅れている現状を突破しようとしている。まさしく、日本経済再建の方途を軍需産業および「軍民両用技術」関連産業の育成・強化に、すなわち経済の軍事化に求めているのが岸田政権・独占資本家どもなのだ。 彼らは軍需産業を強化するために、アメリカ並みの「セキュリティ・クリアランス」制度の導入を迫るバイデン政権に応えて「重要経済安保情報保護法」という名の経済安保秘密保護法を制定することを策している。これはネオ・ファシズム支配体制をいっそう強化する攻撃にほかならない。 一機二〇〇〜三〇〇億円になるともいわれる次期戦闘機の研究開発費に日本政府は、すでに五三四三億円もの血税≠投入している(二〇二〇〜二〇二三年度)。岸田政権は今後の予算として三ヵ国は一ヵ国あたり年一〇〇〇億円程度を予定している≠ニいう。だが次期戦闘機は「史上最も高価な戦闘機」とされるアメリカのF35よりも高性能を目指すといわれているのであって、F35の開発費六・一兆円より次期戦闘機のそれが高額になることは明らかだ。次期戦闘機の開発・生産に費やす莫大な軍事費を岸田政権は、「防衛増税」という名の大衆収奪の強化と社会保障費の削減によってまかなおうとしている。断じて許すな! 次期戦闘機の輸出解禁弾劾! 殺戮兵器の輸出拡大を許すな! 岸田政権による大軍拡を打ち砕け!「防衛増税」という名の大衆収奪の強化反対! 日米グローバル同盟の強化反対! アジア版NATOの構築を許すな! |
Top |
土地規制法―全国五八三ヵ所を対象に指定 岸田政権による人民監視・反基地闘争弾圧を打ち砕け 岸田政権は三月二十九日に、「土地規制法」にもとづく第四弾の区域指定を強行した。沖縄県をはじめ全国の米軍基地や自衛隊基地、原子力発電所など一八四ヵ所の区域指定の候補地を「土地等利用状況審議会」に了承させた岸田政権は、これをもって総計五八三ヵ所にもおよぶ規制対象の指定を完了させたのだ。政府が「安全保障上」の「重要施設」と指定したところの周囲一`b内や「国境離島」を政府の監視下におくことが謳われている「土地規制法」、その全面実施に向けて岸田政権は突進しているのだ。 沖縄の労働者・人民の圧倒的な反対の声をふみにじり、「代執行」の強権を発動して辺野古・大浦湾側の工事に着手した岸田政権。彼らは、この新基地建設の強行をはじめ対中国の先制攻撃基地の建設・強化に狂奔している。これと軌を一にして、反基地闘争などを「重要施設の機能を阻害する行為」と烙印して弾圧することを狙って、「土地規制法」という名の治安弾圧法の強権的運用を一気に加速させようとしているのだ。 沖縄の大部分が「注視区域・特別注視区域」に! 岸田政権による「土地規制法」にもとづいて指定された五八三ヵ所の区域(「注視区域」・「特別注視区域」)は、およそ次のように類別できる。@全国各地の米軍や自衛隊などの軍事基地およびその関連施設、A「国境離島」と称して第一列島線上や日本の領海の外縁に点在するあらゆる島々、B原子力発電所、C自衛隊も使用する民間空港、D海上保安庁関連施設、これらの施設の周辺一`bのエリアである。まさに、日本の「安保・防衛」上の主要拠点の周辺をことごとく区域指定しているのである。 とりわけ沖縄は、沖縄本島をはじめ大部分の島々が「指定区域」とされた。沖縄県は、全国の約〇・六%の面積しかないにもかかわらず、実に在日米軍基地の七〇%あまりが集中している。これに加えて岸田政権はいま、「南西シフト」などと称して陸自ミサイル部隊・警備部隊の基地を沖縄の島々に次々と建設している。まさに沖縄を、対中国の最前線軍事要塞と化す攻撃に狂奔しているのだ。この一大攻撃を強行するためにこそ岸田政権は、この沖縄を、「土地規制法」の網で覆いつくそうとしているのである。 沖縄県では、四十一市町村のうち実に七割近い二十七もの市町村に米軍基地などの関連施設が存在している。加えて対中国の最前線である第一列島線上に多くの島々が連なり「国境離島」などと位置づけられることによって、沖縄はその大部分が「土地規制法」の「指定区域」にされているのだ。 とりわけ嘉手納基地に隣接する嘉手納町は、町の一〇〇%が、また北谷町もわずかな商業施設をのぞく約九八%のエリアが指定区域にされ、両町の人口あわせて四万人以上が国の監視下におかれてしまうことになる。また嘉手納基地に隣接し、自衛隊基地およびその新弾薬庫建設予定地をかかえる沖縄市や、米軍キャンプ・ハンセン基地に隣接する金武町や宜野座村なども広範囲にわたって指定区域にされてしまうのだ。 「土地規制法」にもとづいて「注視区域」や「特別注視区域」に指定した地域にたいして国家権力は、強権的・強制的に、土地の利用状況やそこに住む労働者・人民の個人情報を調べあげ、監視下におこうとしている。また、「特別注視区域」では二〇〇平方b以上の土地を売買する際に、事前の届け出を義務づける。このように国家権力は、「土地規制法」をふりかざして沖縄県の広範囲のエリアを監視・統制下におこうとしているのだ。 そして「(当該施設の)機能を阻害する行為」がなされた場合のみならず「明らかなおそれがあると認めるとき」に政府は「勧告」や「命令」を発するという。「明らかなおそれ」などとすることによって、何を「妨害行為」とみなすのか、いかなる措置をとるのかということは、政府・権力者の胸三寸次第だということなのだ! そしてこの命令に従わない者にたいして二年以下の懲役や二〇〇万円以下の罰金を科す、というのだ。 まさにこれこそは、戦前・戦時中の天皇制軍事ボナパルティズム権力支配下の「軍機保護法」や「要塞地帯法」を彷彿とさせる極悪非道の治安弾圧法ではないか! 以下、見出し 対中国軍事要塞化のための治安弾圧体制強化を許すな |
Top |
郵政春闘 超低額回答・妥結を弾劾せよ JP労組本部の裏切りを許すな! 三月十四日、日本郵政増田経営陣は、低賃金で苦しむ郵政労働者を足蹴にする社員一人当たり五一〇〇円(一・七%)の超低額のベースアップを回答した。それは一律ではなく、多くの郵政労働者のベースアップはたった二八〇〇円(〇・九%)でしかない。そのうえ非正規雇用労働者はゼロ回答だ。この回答に全国の郵政労働者から「こんなの許せない」と怒りの声が湧きあがっている。経営陣は、全国で何万台もの携帯端末機を廃棄して、新たにスマホ・モバイル機器などの設備投資には何千億円もの莫大な資金を湯水のごとく投入している。彼らは、それらの機器を導入して、われわれ労働者を搾りとるだけ搾りとり、物価高騰のもとで実質賃金の切り下げを強いる超低額回答をしたのだ。ふざけるな! ところがこの回答をJP労組本部は、会社の「最大限の回答だ」などと受け入れた。彼らは、経営陣と一体となって、「定期昇給」の見直し(廃止の検討)や一般職と地域基幹職1・2級との統合など「トータルでの新たな人事給与制度」の構築に向けた労使協議に今春闘を捻じまげたのだ。断じて許せないではないか! 郵政のたたかう労働者諸君! 怒りの炎で今春闘の低額妥結を弾劾する闘いを職場から断固創造しようではないか! 以下、見出し 経営陣の超低額回答を受け入れたJP労組本部 会社別一時金支給を弾劾せよ 非正規雇用労働者へのゼロ回答弾劾! 人事給与制度改悪に向けた労使合意を許すな! 妥結弾劾の闘いを職場から創りだそう! |
Top |
2024年診療報酬改定 「医療の生産性向上」を呼号する岸田政権 医療労働者への犠牲転嫁を許すな 岸田政権は、医療労働者の「賃上げ」を謳い文句にして、「ベースアップ評価料」という新たな診療報酬を医療サービスの価格に上乗せすることを決定した(二〇二四年診療報酬改定。実施は六月一日から)。 これは、病気をもつ人々に欠かせない保険医療サービスの、その公定価格をつり上げるということである。あくどい公共料金値上げであり、貧窮にあえぐ労働者・人民にたいする収奪の強化にほかならない。 また岸田政権は、「医療の生産性向上」を呼号し、医療サービス資本家たちにたいして「医療のデジタル化」を促すとともに政府の医療政策にそった機能をもつ医療機関になるように強力に誘導しようとしている。 社会保障切り捨てをすすめる岸田政権が、今回の診療報酬改定で何をねらっているのかを、以下あきらかにする。 以下、見出し T 「ベースアップ評価料」の新設――「賃上げ原資」? U 医療DX推進に狂奔する岸田政権 V 急性期病棟の削減・高齢患者の七対一病棟への入院を排除 W 在宅医療の推進――居宅や施設内での療養・看取りを強要 |
Top |
NTT法廃止――最先端通信技術の軍事利用への突進 米バイデン政権につき従って日本国家をアメリカとともに戦争をなしうる軍事強国へと飛躍させるために、軍備大増強・軍需生産の拡大に突進する岸田政権。この政権は「防衛力そのものとしての防衛生産・技術基盤」と称して、軍需産業の振興をはかると同時に、一九八五年の旧電電公社の民営化のために制定した「NTT法」を廃止し、情報通信企業であるNTTとその最先端技術を対中国の戦争を遂行する軍事体制の構築に動員し活用しようとしている。 以下、見出し 「IOWN」開発の国家プロジェクト化 NTTを対中国軍事包囲網づくりに動員 「経済安保」の名のもとに労働者の監視を強化 |
Top |
東電柏崎刈羽原発7号機の再稼働を許すな! 東京電力経営陣は三月二十八日、柏崎刈羽原発7号機への核燃料装填を四月十五日から開始すると原子力規制委員会に申請し、これを新潟県に通告した。 新潟県知事・花角(はなずみ)にたいして岸田政権は、三月十八日には経済産業相・斎藤が電話で、二十一日には資源エネルギー庁長官・村瀬が県庁に出向いて、再稼働への同意を要請してきた。これにたいして花角は、「再稼働反対」の県民の支持を失うことを恐れて、「承認にあたっては県民の信を問う」と語り「出直し知事選」の実施をにおわせている。ところが東電経営陣は、新潟県の承認を待たずに、制御棒を引き抜けばただちに核分裂反応が起きる燃料装荷を実施すると発表したのだ。 能登半島地震の発生によって、地震の巣≠フ上に建設された原発の危険性がいっそう顕わとなり、「一切の原発再稼働を許さない!」の声が澎湃とまきおこっている。こうしたなかでいま政府・東電経営陣は、県知事・花角にたいして、知事選などという時間がかかり危ない橋を渡ることを避けて、ただちに再稼働を承認せよ≠ニ最大限の圧力をかけているのだ。 政府・東電経営陣が引き起こした人類史上最悪の原発事故、その福島第一原発の事故処理現場では、昨夏から強行されている汚染水の海洋放出にともなう汚染水漏れ・労働者被曝事故が頻発している。「デブリ取り出し」なるものも、その破産が満天下に顕わになっている。この事故の責任を負う張本人が、核惨事の事故処理をおざなりにしながら、第二のフクシマ≠招きよせかねない柏崎刈羽原発の再稼働に狂奔しているのだ。 柏崎刈羽原発の再稼働を総力で阻止せよ。 以下、見出し 大地震の発生を無視する政府・東電経営陣 杜撰な「避難対策」 原発・核開発に突進する岸田政権 |
Top |
闘うウクライナ人民と連帯して その5 感想――ウクライナ左翼の人々と対話して 全学連OBである私は、昨二〇二三年、先輩同志たちとともに、プーチン・ロシアの侵略に抗したたかうウクライナ左翼の方々にお会いしてきた。 ウクライナ左翼の方々は、遠く離れた極東の地からやってきた私たちを、「みなさんの日本での闘いは、私たちにとって本当に力になっているんです」と迎えてくれた。彼らは、ロシアのウクライナ侵略をうちくだくために、そしてそのただなかで労働者階級の団結を広げ強めるために、それぞれの場所で、それぞれの任務を帯びてたたかう戦士たちであり、マルクス主義者たちだった。 さまざまなことをめぐって彼らと語りあった、短かったけれど熱く、濃密なひととき。私はあの時いらい、彼ら一人ひとりの顔を思い浮かべながら、<プーチンの戦争>を粉砕する反戦闘争をここ日本でいっそう大きく巻き起こすためにたたかっている。 以下、出し ウクライナ左翼の闘い、そして日本全学連の闘い Aさんとの出会い ともに新たな世界をめざして |
Top |
「陸自ミサイル部隊配備を許すな」 労・学・市民が式典阻止の拳 3・30沖縄 勝連分屯地前 |
|
三月三十日、うるま市の陸上自衛隊勝連分屯地において第七地対艦ミサイル連隊を新編・配備する記念式典が強行された。沖縄本島へのミサイル部隊の配備を断じて許すな! ミサイル配備に反対する地元市民団体の呼びかけにこたえて、この日、早朝から一五〇名を超える労働者・学生・市民が全県から結集して記念式典阻止の実力闘争をくりひろげた。沖縄県学連のたたかう学生たちは、労働者・市民とともにその最先頭でたたかいぬいたのだ。 | |
労・学・市民が勝連分屯地へと続く道を座り込みで封鎖し式典阻止闘争を貫徹 (3月30日) |
|
Top | |
「日米首脳会談反対!」 闘う学生が500名の先頭で奮闘 3・30大阪 「関西のつどい」 |
|
三月三十日、大阪市中央区のエルおおさかで「とめよう! 戦争への道 めざそう! アジアの平和 2024春 関西のつどい」(主催は同実行委員会)が開催され、五〇〇名の労働者・市民が結集した。<反安保>の怒りに燃えるたたかう学生たちは、職場深部でねばり強く闘いを創造する労働者とともにこの日の闘いに決起した。 | |
闘う学生が「〈プーチンの戦争〉をうち砕こう!」も訴え奮闘 (3月30日、大阪市) |
|
Top |