第2804号(2024年2月5日)の内容
<1面>
岸田日本型ネオ・ファシズム政権を打ち倒せ!
<2〜3面>
闘うウクライナ人民と連帯して その2
■ウクライナ・レジスタンスに敵対する左翼のデタラメな10の主張
ウクライナ連帯行動世界週間 呼びかけ団体
<4面>
2023年度・年末年始
郵政経営陣による労働強化をはねかえす闘い
Topics 郵便料金大幅値上げに全面的に賛意をしめすJP労組本部
<5面>
わが同盟の2024春闘スローガン
能登半島大地震
志賀原発 外部電源喪失の危機 〈下〉
北大生が札幌駅前で情宣 1・21
総がかり行動に戦闘的息吹 1・19 名古屋
<6面>
◎日本国軍の南シナ海派遣の恒常化
◎カマンダグ23に日本国軍が参加
□『新世紀』最新号(第329号)紹介
「解放」最新号
岸田日本型ネオ・ファシズム政権を打ち倒せ! 能登半島地震被災人民の切り捨てを弾劾せよ 能登半島大地震の発生から一ヵ月。厳冬のなかで、いまだ一万四〇〇〇人以上の被災人民が学校や体育館などの避難所での生活を強いられている。半島の四万戸以上が断水したままであり、万余の人民は水・電気・暖房用燃料などが不足する苛酷な状況のもとに放置されている。こうした事態をうみだし、さらに悪化させているのは、岸田政権の初動対応の遅れやおざなりな救援策にほかならない。被災した人々は助け合いながら懸命に生きぬき復旧に尽力している。この被災人民にたいする救護と支援をもっぱら地方自治体に押しつけているのが、岸田政権なのだ。 この政府の被災人民切り捨てのゆえに、今も高齢者や病気・障害をもつ人々の「災害関連死」が増加している。これにたいする非難をかわすために岸田政権はいま、「第二次避難」を奨励し、もって被災者を支援するポーズをとっている。だがその内実たるや、食事を提供する体制もつくらずにビジネスホテルに被災者を送りだすといった類の、まったくデタラメなものなのだ。 徹底的に人員が削減されてきた自治体で、みずからも被災しながら不眠不休で被災者救護に従事している公務労働者たち。感染症蔓延の危険のなかで被災地にとどまり高齢者を介護する労働者たち。事業再開の展望がないことを理由に首を切られた観光業などの多くのパート労働者たち。漁港が破壊され、出漁できずに収入を失った漁民・漁業労働者たち……。これらの人々への支援も補償も放棄しているのが、岸田政権なのだ。 この政権は、高齢化がすすむ能登半島地域を、この震災を機に一気に再編しようとしているのだ。「高齢者が多い集落を元の姿に戻すのは難しい」(元復興庁事務次官)という発言こそは、政府・支配階級の本音にほかならない。岸田政権は、支援と復旧を切望する被災人民を無視し踏みにじって、独占資本家どもに新たな利益獲得の道を開く「復興策」(インバウンド向けの観光地としての再建≠優先するもの)を貫徹しようとしているのである。 被災人民を切り捨てる岸田政権を弾劾せよ! 「政治資金パーティー」疑獄のもみ消しを許すな 岸田政権は今国会に提出した二〇二四年度予算案において、七兆九四九六億円の軍事予算を計上した。これに、補正予算での積み増しや在日米軍駐留費負担(防衛費に計上されない)を加えれば、九兆円に迫る大軍拡予算だ。この巨額の軍事費を確保するために岸田政権は、社会保障費を縮減し、「防衛増税」の機会をうかがっている。日本をアメリカとともに先制攻撃をなしうる軍事強国へとおしあげるために、この大軍拡予算を早期に成立させ、さらには憲法の改悪につきすすもうとしているのだ。こうした野望を貫徹するためにこそ、いま岸田は、政治資金パーティー券にまつわる「裏金」疑獄の幕引きをはかろうと躍起になっている。 反人民的な震災対応と「裏金」づくりにたいする労働者・人民の怒りの炎に包まれて、岸田政権の支持率は一〇%台にまで落ちこんだ。だが、立憲民主党や党内がガタガタの日共などの野党は、弱よわしく「真相解明」と「政治資金規正法改正」を唱えているにすぎない。この野党の腰抜けぶりに助けられて岸田は、みずからの政権の延命を策して疑獄のもみ消しに走っているのだ。 みずからが本部長を務める「自民党政治刷新本部」の「中間とりまとめ」において岸田は、「特定の政策集団の行為」によって「自民党全体」が傷つけられた、と安倍派をやり玉にあげた。そのうえで、「政策集団の政治資金パーティーの禁止」(議員個人主催でやれということ)や、「会計責任者が逮捕・起訴された場合の党としての議員への処分」なるものを「対策」と称しているのだ。派閥の「政策集団」への看板の付け替えをもって、岸田はこの一大疑獄事件の幕引きをはかろうとしているのである。 岸田は、自派閥の解散をテコにして目の上のたんこぶ≠ナあった安倍なき安倍派を解散に追いこんだ(一月十九日)。みずからの政権と自民党の延命のために岸田は、自民党内最大派閥たる安倍派を分解に追いこみ、麻生を後見人≠ニして自民党を再編しようとしているのである。〔一月二十六日までに、東京地検特捜部は、安倍派議員三名と安倍派・二階派・岸田派の会計責任者・秘書ら七名を政治資金規正法違反で起訴することをもって、捜査をうちきった(逮捕されたのは安倍派議員一名とその秘書のみ)。「五人衆」とも称される安倍派幹部は誰一人として立件されなかった。〕 暴露されたこの疑獄事件は、八年八ヵ月にわたる安倍政権とそれを引き継いだ菅・岸田両政権のもとで形成され深められてきた政・官・財のドス黒い癒着の一端を明るみにだした。安倍派をはじめとする自民党の政治エリートどもは、特定の資本家や団体にたいして利益誘導・便宜供与とひきかえに政治資金パーティー券を販売し、派閥のノルマを超えて販売した分をキックバックして多額の「裏金」をつくりだしてきた。安倍派がためこんできた「裏金」は、明るみにだされただけでも二〇一八年からの五年間で六億七五〇〇万円にのぼる。 こうしたカネは、かの「桜を見る会」(二〇一九年)のように後援会や支持者の拡大や地方の政治ボスどもの饗応・買収に投じられたのだ。それは、極右ファシスト議員の拡大=国会の改憲翼賛議会化を一気に進めるための軍資金≠ニして使われたのだ。 安倍政権が実施した「異次元の金融緩和」策は、株価をつり上げ、円安誘導による輸出の拡大をもたらした。これによって独占資本家や富裕層が巨額の富を手に入れ、労働者は低賃金を強制された。この政権は大企業にたいしては法人税を減税し、人民にたいしては消費税を増税して徹底的に収奪してきた。また安倍政権は、米軍と一体化するかたちで日本国軍を増強し、秘密保護法をはじめとした治安立法を強行した。そして、これらへの反対運動をつぶすために右翼団体や統一協会を利用した。さらに内閣人事局を設置して国家官僚の生殺与奪の権を首相が掌握した。このようにして安倍政権は、NSC(国家安全保障会議)専制のネオ・ファシズム的支配体制を構築し強化してきたのである。 「政治資金パーティー」疑獄は、このNSC専制体制のもとで形成されてきた政・官・財そして右翼団体などの黒い癒着構造、その一端をあぶりだしたといえる。労働者・人民には貧窮と強権支配を強制し、人民から搾りとった富をむさぼる独占資本家どもとの癒着構造をつくりだしてきたのが、自民党政治エリートなのである。まさにそれは、NSC専制というかたちをとった日本型ネオ・ファシズム支配体制の悪≠、そして国家独占資本主義の腐朽性をむきだしにしたものにほかならない。 岸田政権による「政治資金パーティー」疑獄のもみ消しを断じて許すな! 以下、見出し 安保強化・大軍拡・憲法改悪を阻止せよ! |
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闘うウクライナ人民と連帯して その2 「闘うウクライナ人民と連帯して」の<その2>として、オクサナ・ドゥチャクさんの「ウクライナ・レジスタンスに敵対する左翼のデタラメな10の主張」を紹介する。この論文は、二〇二三年発行の『コモンズ』誌第十三号に掲載されたものである(論文の執筆は、二〇二二年七月二十日)。 オクサナさんはキーウ在住のウクライナ人の社会学者であり、ウクライナの現状や女性の労働などについて欧州各地でも講演をおこなっている。この論文では、ウクライナ人民のレジスタンスに悪罵を投げつける欧州の自称「左翼」どもにたいして、マルクス主義者としての怒りに満ちた反論を展開している。 ここでとりあげられている「10の主張」は、いずれも、欧州の腐敗しきった「左翼」どもが実際に言表している言葉である。これにたいしてオクサナさんは、「ストレートには表現されない」が「そこに隠された本音をも掘り起こす」かたちで(各項目の中のゴチックの部分)、つまり内在的=下向的に分析しつつ、その反動的本質をえぐりだしている。まさに弁証法的方法をとっているのである。 オクサナさんは、ウクライナのレジスタンスを嘲笑する自称「左翼」どもが、恥知らずにも、唯物論的現実とはまったく無縁な地平で「西欧中心のインチキ国際主義」を振りまいていること、そうすることによって逆に「国際主義」「連帯」「反帝国主義」などの重要なことがらを白昼堂々と投げ捨ててしまっていることを、完膚なきまでに暴きだしている。 このオクサナ論文で紹介され批判されている西欧のインチキ「左翼」どもの主張をみるとき、われわれは、彼らの思考が、観念論、客観主義、公式主義、人間不在の哲学、実体論の欠如などなど、まさにスターリン主義哲学そのもの・より正確に言えばそれのさらに俗人化したものにすぎないことを、容易に見てとることができる。わが反スターリン主義運動の創始者・黒田寛一同志がすでに七十年ほども前に批判し尽くしたスターリン主義哲学の後塵を今なお拝しているのが、バカ「左翼」どもなのだ。 そして、これとは対照的に、オクサナ・ドゥチャクさん、のみならず『コモンズ』誌に論文を寄せている「ソツィアルニィ・ルフ」〔本紙第二八〇三号<その1>参照〕をはじめとする執筆者の方々は、スターリン主義者のドグマティックで客観主義まるだしの冷たい思考とはまったく異なる。それは、彼らが、ソ連邦および東欧「社会主義国」におけるスターリン主義党官僚支配下の永きにわたる過酷きわまりない圧政と、その崩壊後に新たに経験した資本主義的悲惨との、ふたつのどん底のなかで、マルクスのマルクス主義を拠り所にして生き抜きつつ「戦争も抑圧も搾取も差別もない」社会を切りひらかんとしているからにちがいない。 マルクスの思想は全世界のプロレタリアートの思想として必ず蘇る。いや、われわれが蘇らせる。見よ、暗黒の世界がかすかに白みはじめているのを。 マルクスの唯物史観をバックボーンとするわれわれは、今こそ<反帝国主義・反スターリニズム>の旗幟を鮮明にして、より逞しく前進するのでなければならない。闘うウクライナの人民と連帯して。そしてロシアの・全世界の労働者階級人民と連帯して! 〔国際部〕 ウクライナ・レジスタンスに敵対する左翼のデタラメな10の主張
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二〇二三年度・年末年始 郵政経営陣による労働強化をはねかえす闘い 二〇二四年元旦、この元旦に配達された年賀状の総数は、前年より減少し約七億四三〇〇万通(対前年比八四・二%)であった。年賀配達を柱とする年末年始業務において郵政経営陣は、極めて深刻な人員不足ではあっても、短期雇用ゼロ、超過勤務の抑制など、人件費を徹底的に削減するための諸施策を強行実施した。これは、「良質なサービスの提供」などとぬかして施策実施に全面的に協力したJP労組本部の裏切り対応によってもたらされたのだ。このような否定的な事態のなかで、たたかう労働者は、支部・分会の年末要求を作成し労働諸条件を確保する対当局交渉をおこなったり、労働強化をもたらす悪辣な攻撃をはねかえす闘いを創意工夫して展開したのだ。 1 経営陣による悪辣な人件費削減策 郵政経営陣は元旦の「支社長メッセージ」で、「超勤の抑制」「効率的なオペレーションの徹底」をがなりたてた。差し出された年賀状が対前年比で一六%も減少していることをみた経営陣が、新年早々なりふりかまわず、よりいっそうの人件費削減を号令したのだ。フザケルナ! (1)元旦、長時間にわたる配達作業の強制 元旦に全国各地で、郵政経営陣が集配労働者に配達させた七億四三〇〇万通の年賀状は、日本郵便が十一月から販売しすでに約五〇〇億円を超える収入を得ているものだ。郵政経営陣は販売したこの年賀状を、出来るだけ人件費をかけずに配達を完了させ最大限の利益を確保することを狙って、配置人員と超勤を削減し郵政労働者に長時間労働と労働強化を強いてきたのだ。 これまで郵政当局は、元旦の午前中に年賀状を、午後からは通常郵便を配達するために、集配労働者全員を出勤させ配達業務にあたらせていたが、今年は補助者を一名削減した班をつくりだした。この集配班が担当する業務は通常配達5区と混合配達1区であるが、班員は八名(昨年は九名)しか配置されていない。この年末年始は、年賀担当五名、混合担当一名、補助二名の配置で臨んでいた。ところが元日は、年賀の担当者五名と補助一名の計六名(昨年比二名減)で年賀状と通常郵便の配達をさせられたのだ。集配労働者は、年賀状の戸別組み立てのために連日二時間を超える超勤をさせられ、この六日連続勤務の最終日である元日に、寒い屋外で六時間から七時間の配達作業をさせられたのだ。 (2)年賀組み立て作業での残業規制 集配労働者は十二月二十六日から三十一日までの間、元旦に配達する年賀状を配達する順路にしたがって戸別に並び替える戸別組み立て作業に入った。とはいえ、この年賀組み立て作業は、通常郵便の配達を完了させてからやらなければならない。郵政当局は、この期間、集配労働者の超勤が増えないようにするために、集配部に交付する一日分の年賀状の物数を平均化した。さらに、それを戸別に組み立てる集配労働者の超勤は、一日あたり二時間を上限として制限するといった残業規制≠おこなった。 この年末おしつまった時期でも通常郵便は減らず、書留やレターパックなど配達情報を入力しなければならない郵便物も多くあった。集配労働者はこれらの配達を終えてから年賀伏の組み立てをおこなわなくてはならず、連日上限である二時間の超勤を強いられた。集配労働者は、この残業規制≠、通常郵便の配達と年賀状の組み立ての二つの作業を、超勤二時間以内で終わらせろ、という郵政当局からの圧力として感じざるをえない。これにより集配労働者は、午前中に配達を五割以上終わらせないと、午後から年賀状の組み立てができない≠ニ焦らされ、昼休みに食いこんで配達をする者がでるなどと追いこまれたのだ。 (3)配置人員の削減を強行 郵政当局はこれまで十二月二十六日から一月三日までは、集配労働者全員を出勤させ、通常の配達業務に加えて年賀状の戸別組み立てをさせ、元日と三日は年賀配達をおこなわせてきた。ところが今年の元日と三日については、現場当局者はあらかじめ勤務を指定する段階で配置人員を削減したり、前日や当日になって「一人休ませろ」などと強引に削減を強要した。 また、郵政当局は一月六〜八日を配達休止日にして、九日に普段の約五倍にもなる大量の郵便物・荷物の配達を強制した。さらに比較的物量の少ない四日の勤務時間を七時間に、九日は九時間勤務とする変形勤務を指定し、超過勤務手当てなしで労働者を長時間働かせた。集配労働者は、二輪車のキャリーボックスの蓋が閉まらないほどの大量の郵便・荷物を詰めこみ、ふらつきながらの運転で九時間目一杯働かされたのだ。 (4)十二月前半、ゆうパック配達での労働強化の強制 十二月の前半はお歳暮の時期であり、アマゾンをはじめ通販各社の冬期セールの期間でもあり、ゆうパックが大量に差し出された。しかも重い重い飲料水のゆうパックも含まれていた。しかし、郵政当局はゆうパックの増加に見合うかたちで、委託業者への増員の要請やゆうパック配達人員の確保はなんらおこなわなかった。ゆうパックの配達委託業者が配達しきれない荷物の配達を集配労働者に押しつけた。また、この時期はゆうパックだけではなく株式関連の郵便やカレンダー、重たいカタログなどが大量に差し出され、一年を通して郵便物・荷物が最も増加する。受け箱に入らないものも多く、夜間再配達にまわる郵便も増加する。さらに郵政当局は、十二月下旬の年賀処理期間に集配労働者を休ませず勤務させるために、労働者の非番日を上〜中旬に集中的に指定し、十二月上旬の人員配置を手薄にした。これにより、夜勤の混合配達の担当者は配置されず、班員の一人が朝八時からの通常郵便物の配達を終えた後、十七時から二十一時までの夜間再配達(いわゆる「通し勤務」)を強いられたのだ。郵便物・荷物がメチャクチャに多いこの時期に、郵政当局は集配労働者を最大限酷使したのだ。 以下、見出し 2 労働強化をはねかえす闘い (1)経営陣に呼応するJP労組本部 (2)職場での創意工夫した闘い |
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暗黒の世界を革命的に転覆せよ ――わが同盟が熱烈な檄 ウクライナ反戦闘争のさらなる高揚を! 能登大地震の被災人民を見殺しにし、裏金献金疑獄の幕引きに狂奔する岸田政権。世界ではプーチン・ロシアが全ウクライナ併呑の野望を公言して人民にミサイルを撃ちこんでいる。ガザでは今もイスラエル軍が人民大虐殺を強行している。この現実に怒り立ち向かわんとするすべての仲間に、『新世紀』第三二九号をおくる。 ▼二〇二四年の劈頭にあたって、巻頭論文「暗黒の世界を革命的に転覆せよ」(無署名)が同盟の基本方針を提起する。アメリカ・バイデン政権がイスラエルへの軍事支援を強化しウクライナへの支援を縮小している。ウクライナ軍・人民のロシア侵略軍との戦いは大きな困難に直面している。この現局面において、われわれはウクライナ反戦闘争をますます強力に推進しなければならない。来たる二〇二四春闘に向け、物価急騰のもとでの賃金抑制と「労働市場改革」の名による解雇促進をうち砕く闘いを、また大増税・社会保障削減に反対する政治経済闘争を推進しなければならない。これらすべての闘いを集約し、岸田ネオ・ファシズム政権打倒の巨大な闘いを今こそまきおこそう、と。 論文は訴える。戦争とファシズムの時代を根底から覆すためには、たとえソ連邦が崩壊したのだとしても、スターリン主義の問題と真正面から対決することを絶対に避けて通ることはできない。一九五六年の同志黒田寛一の、「反スターリン主義の革命家へと飛躍する実存的決断」に学び、われわれ自身を反スターリン主義者としてうち鍛えよう。ソ連邦の崩壊という「歴史の逆転」を「再逆転」して<革命の第二世紀>をひらくために奮闘してきたわが闘いの拠点をうち固め、プロレタリア世界革命に向けた大道を前進しよう、と。 ▼「安保強化・改憲を粉砕せよ」(中央学生組織委員会)は、今春期における反戦反安保闘争やウクライナ反戦闘争などの指針を鮮明に提起している。昨年暮れにプーチンが「ウクライナの非ナチ化」を明言した。このことは、「ゼレンスキー政権の斬首≠も軍事目標として掲げ直した」ということにほかならない。論文はさらに、プーチン・ロシアのこの野望を、ソ連邦崩壊以後の歴史をちゃぶ台がえし≠オようとするものとしてとらえかえし、ウクライナ侵略の「歴史的に重大な意味」を明らかにする。そして、<プーチンの戦争>を粉砕する反戦の巨大な闘いをまきおこせ、と呼びかけている。 委員長・志位の交代で「結党以来最大というべき党的危機」ののりきりをはかった日共。彼らのうちでは「反安保」を公然と投げ捨てよ、と叫ぶスパイ=松竹とその同調者が跳梁した。だが同時に、日共官僚によるいっさいの大衆闘争の放棄を弾劾するわが革命的左翼に共鳴する党員も数多くうみだされている。論文は、「日米軍事同盟」を攻撃の震源地≠ニおしだしはじめた日共中央の方針を、離反する下部党員をつなぎとめる「ネオ・スターリン主義者の党内操作術」と喝破し、心ある党員はわが革命的左翼とともに反戦反安保・改憲阻止闘争に決起せよと呼びかける。そして最後に訴える。「本年を革命的学生運動の巨大な前進の年にしよう」と。 ▼全世界の「左翼」のほとんどが、スターリニストも社民もトロツキストの多くも、ウクライナ人民のレジスタンスに敵対している。この反労働者性を暴きだす果敢な論戦、「『ロッタ・コムニスタ』はプーチン擁護をやめよ!」(笹山登美子)を掲載した。「労働者は祖国をもたない」というテーゼを馬鹿のひとつおぼえよろしく当てはめてウクライナ人民に「国境を守るな」と説教する、観念左翼の犯罪性を暴く壊滅的な理論的批判だ。 ▼「米・中激突下で腐蝕を極める現代世界経済」(浦幌静)は、<戦争の時代>に突入した二〇二四年の世界経済、その全体構造を分析した画期的な論文だ。不動産バブルが崩壊し若者の失業率が四〜五〇%の中国。アメリカの対中デカップリング政策の強行。これらの結果、世界経済の<半ば開かれた経済ブロック化>がますます進む、という構造を論文はダイナミックに分析する。 ▼本号は、学生自治破壊と大学のネオ・ファシズム的再編にかんする分析と闘いの指針を掲載した。「愛大・川井当局による学生自治会『非公認』『無期限の便宜供与中止』決定弾劾!」(マル学同革マル派・同東海地方委)、「国立大学法人法の改悪を粉砕せよ」(マル学同革マル派)、「国際卓越研究大―軍民両用技術の研究・開発拠点の構築」(間垣野剛)の三論文である。 ▼「解説特集 イスラエルのガザ人民殺戮を許すな」は、パレスチナ問題の歴史と諸側面に光を当てている。「大幅賃上げを勝ちとったアメリカ・UAWの長期スト」(荷川取進)と「日本郵政のヤマトとの業務提携」(東栄次)を掲載した。 本号を闘いの武器として活用されたい。 |
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1・21 「震災被災民見殺しを許すな!」 闘う北大生が札幌駅前情宣 |
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一月二十一日、能登半島地震から三週間になろうとしていたこの日、北海道大学のたたかう学生たちは、震災被災者を見殺しにする岸田政権への怒りに燃えて、「ウクライナ侵略反対! ガザ民衆虐殺弾劾! 辺野古・大浦湾への土砂埋め立てSTOP!」などを掲げて、たたかう労働者とともに、札幌駅の西側に位置する紀伊國屋書店前で街頭情宣をおこなった。 | |
労働者・市民が闘う学生の訴えに熱い共感 (1月21日、札幌駅前) |
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