第2796号2023年11月27日)の内容

<1面>
ネタニヤフ政権によるガザ人民大殺戮を許すな
11・17 シファ病院への突入を弾劾
 イスラエル大使館に900が怒りの声
<4〜5面>
「ロッタ・コムニスタ」はプーチン擁護をやめよ!
Topics 岸田・十倉との「いい心合わせ」に嬉々とする「連合」芳野
11・2「連合石川」秋年闘争決起集会(金沢市)
<2面>
愛大・川井当局による学生自治会「非公認」決定弾劾!
 全学連の総力で治安維持法型の自治会・サークル破壊をうち砕け
<3面>
国立大学法人法の改悪阻止!
 大学への国家的統制強化を許すな!
<6面>
「自衛隊統合演習を許すな!」
 沖縄の労学が部隊移動訓練を実力阻止
 (11・10、中城湾港―勝連分屯地前)
金沢大生が11・3「憲法集会」で奮闘
11・3福岡「憲法集会」に檄
 「解放」最新号
























  


ネタニヤフ政権によるガザ人民大殺戮を許すな


イスラエル軍の病院・難民キャンプ攻撃を弾劾せよ!

 ネタニヤフ政権が放ったイスラエル軍部隊は、ガザ地区最大の医療施設であるシファ病院に突入し(十一月十五日)、傷病者や新生児を、避難している数多の人民を、次つぎと虐殺している。この悪逆非道のシオニスト軍は、「病院の地下にハマスの司令部がある」などと叫びたて、戦車砲で病室を砲撃しガス弾を撃ちこみ、燃料も電源も水も食料も断たれたなかで必死に傷病者の治療・看護にあたっている医療スタッフに銃撃を浴びせているのだ。
 砲爆撃を逃れた人びとが身を寄せているジャバリヤやシャティの難民キャンプの国連運営の学校にたいして、また南部ハンユニスの集合住宅にたいしても、イスラエル軍は狙いすました砲爆撃をくわえている。いまや一万二〇〇〇人を超えるパレスチナ人民が虐殺されているのだ。
 「ガザ南部への避難」を人民に命じてきたイスラエル軍はいま、新たに「南部からの退避」なるものを勧告し、逃げ場のない人民に総攻撃をくわえようと戦車部隊をさし向けている。ネタニヤフ・シオニスト政権は、ガザ地区内のすべてを殺しつくす悪辣きわまるジェノサイドにうってでているのである!
 これこそは、ガザ自治区そのものをパレスチナ人民もろともに地上から消しさる絶滅攻撃いがいのなんであるか! この極悪シオニスト国家の暴虐を断じて許すな!

シオニストの暴虐を支えるアメリカ・バイデン政権

 シオニスト軍によるガザ地区五病院への軍事攻撃を、アメリカ大統領バイデンは「病院にハマスの司令部があるのは事実だ」とネタニヤフと口をそろえて傲然と開きなおっている。
 シオニスト・イスラエルによる病院への公然たる軍事攻撃と、これを全面的に支えているバイデン政権にたいして、いま中洋・イスラム圏はもとより全世界の人民から怒りと非難の声が沸きおこっている。
 ロンドンでは、ガザへのイスラエルの軍事攻撃に反対する労働者・人民のデモが三〇万人にふくれあがり、イギリス議会前で彼らはスナク政権のイスラエル加担を弾劾し、アメリカ大使館に「バイデンの手は血で汚れている」と憤怒をぶつけた(十一月十一日)。ベルギーのブリュッセルでも二万人以上がデモ行進し、パリでもベルリンでも、中南米やアジアでも、怒りに燃える人民が数万人規模のデモに起ちあがっている。
 バイデンの足下ワシントンDCにおいても、在米ユダヤ人を含むアメリカ史上最大規模の三〇万人以上の青年層を中心とする労働者・人民が結集してデモを敢行し、「イスラエルでの虐殺に加担している恥ずべきバイデン政権の政策を徹底的に拒否する」と叫んだ(十一月四日)。この日本においても、ガザの虐殺を弾劾する緊急行動が各地でとりくまれ、東京・渋谷ではわがたたかう労働者・学生とともに四〇〇〇人がデモ行進した(十一月十日)。
 だが、アメリカ・バイデン政権は、G7外相会議(十一月七〜八日)において、他のG7諸国とのあいだであらためて「ハマスのテロ攻撃を断固非難」し「イスラエルが自国を守る権利を重視する」との「外相声明」を確認してG7諸国権力者を固めなおし、シオニスト・ネタニヤフ政権のガザでの暴虐を一体となって支えつづけている。そもそもこのかん毎年三八億j(約五七〇〇億円)もの資金援助をイスラエルに与え、イスラエル建国いらい一五八〇億j(二三兆円)もの巨費を投じてこの凶悪なシオニスト軍事国家を育てあげ全面的に支えつづけている張本人がアメリカ国家なのだ。
 国内のシェールオイル開発が奏功し世界最大の産油国にのしあがったこの没落軍国主義帝国は、いまや中東の全域から手を引きつつある。だがトランプ前政権いこうアメリカ権力者は、アメリカ国家が中東から撤退しながらも中東における「主要な同盟国」と位置づけるイスラエル国家を護持することに狂奔し、周辺のスンナ派アラブ王制諸国権力者にこのシオニスト国家との外交関係と緊密な経済協力関係の構築にふみきることをうながしてきた。
 これにたいして、UAE・バーレーン・サウジアラビアなどのアラブ産油諸国の権力者どもは、米欧諸国がのきなみ「脱石油」への傾動を強め石油売却収入が先細ることが確実となるなかでなおも王制権力者としての生き残りをはかるために、このアメリカ権力者の画策につき従って<パレスチナ占領地の奪還>という「アラブの大義」を投げ捨てシオニスト・イスラエルとの国交樹立に舵を切ってきたのだ。
 こうしてアメリカ主導のもとにすすめられつつあったアラブ諸国のイスラエルとの国交樹立という策動にたいして、このままではパレスチナそのものが忘れさられ無きものにされてしまう≠ニいう危機感を強め、これを打ち砕くためにハマスが敢行したのが10・7の武装闘争であった。それは、二〇〇七年いらい「天井のない監獄」と呼ばれるほどに苛酷な軍事国家イスラエルの暴虐に耐えに耐えてきたパレスチナ人民とそれを体現するハマスの、まさしく捨て身の反撃いがいのなにものでもない。

「国際法に沿った外交」を岸田に懇願する日共官僚弾劾!

ウクライナ反戦闘争を強力に推進せよ!
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11・17  シファ病院への突入を弾劾

イスラエル大使館に900が怒りの声

 
 闘う学生が戦闘的息吹
(11月17日、イスラエル大使館前)
 十一月十七日、東京・千代田区のイスラエル大使館前で、「Stop! Genocide Youth Action」(主催は総がかり行動実行委員会青年PT)が開催された。イスラエル軍によるシファ病院への突入という前代未聞の蛮行が強行されたまっただなかでおこなわれたこの行動には、怒りに燃えた九〇〇名の労働者・学生・市民が集まった。
 早稲田大学や国学院大学などの首都圏のたたかう学生たちもこの場に結集し、「イスラエル軍のシファ病院突入弾劾! ガザ人民ジェノサイドを許すな!」と大書した横断幕を掲げて、イスラエルのシオニスト権力に怒りを叩きつけた。

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 「ロッタ・コムニスタ」は


     プーチン擁護をやめよ!




 二十世紀の妖怪であるスターリニズムの根底的な超克を避けてきた一切の自称共産主義者は、今から約三十年前に現出した東欧社会主義諸国のドミノ的倒壊およびソビエト連邦そのものの崩壊によって、完全に思想的背骨をへし折られてしまった。このことをあらためて衝撃的に赤裸々にしたのが、ロシアのウクライナ侵略戦争にたいする自称左翼の対応である。
 「マルクス主義者」「レーニン主義者」「トロツキー主義者」を自称する者たちを含む多くの左翼が、「NATOの東方拡大こそが問題だ」とか「ロシアだけでなくウクライナも武器を置いて停戦しろ」とかとつぶやいて、事実上「ロシア皇帝」たる虐殺者プーチンの擁護者となったのだ。
 なかでも最もひどいのがイタリアのロッタ・コムニスタ(「共産主義者の闘い」・以下「ロッタ」と略す)である。彼らが「第六十一回国際反戦集会」に寄せたメッセージ(本紙の第二七九三〜九四号に掲載)にそれは示されている。もとより連帯メッセージのなかで何を書こうが目くじらをたてることではないが、それがあまりにも反労働者的=反マルクス主義的であるとき、それなりのお返し≠するのが礼儀というものであろう。

以下 見出し

T 「労働者は国境を守るな」?!

U 戦うウクライナ人民への悪罵

V 「労働者は祖国をもたない」の呆れた解釈

W 「古びた民族問題はお払い箱に」?!

X デタラメな情勢解説

Y スターリニズムとの対決の欠如


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愛知大学・川井当局による学生自治会「非公認」「無期限の

便宜供与中止」決定弾劾!



社研・国問研への「無期限の活動停止」通告を許すな!

全学連の総力で治安維持法型の学生自治会・サークル破壊をうち砕け!

日本マルクス主義学生同盟・革命的マルクス主義派
マル学同革マル派・東海地方委員会



(1)

 愛知大学学長・川井伸一(当時)は、十一月七日、豊橋校舎学生自治会・学生会館管理運営委員会にたいして、「学生自治団体として公認しない」こと、「十一月十四日付けで一切の便宜供与を無期限で中止」(自治会室・管運室の使用、自治会費の使用などの禁止)することを一方的に通告してきた。
 川井学長一派は、川井の学長としての「最後の日」である「十一月十四日」に、学生自治会室や学館管運室を強権をふるって封鎖し、自治会と管運委の一切の活動を停止に追いこむという暴挙にうってでたのである。彼らがその「理由」としてあげつらっているのは、「事実にもとづかない虚偽や誹謗中傷の内容を記載したビラ等をくりかえし配布・掲示する行為」や「みずからの政治的な主張と活動をくりかえし行っている」などというものである。
 まさにそれは、「ロシアによるウクライナ侵略反対」「イスラエルによるガザ人民虐殺弾劾」の反戦闘争、学生自主管理の学館を守る教育学園闘争、「学費値上げ反対」の政治経済闘争を大衆的な規模でダイナミックにおしすすめてきた愛大自治会、その運動と組織を暴力的に破壊する宣告にほかならない。それは同時に、「47協定」にもとづいて学生会館を半世紀以上にわたって自主的に管理運営しつづけてきた管理運営委員会、この学生団体がもつ管理運営権を無法に強奪し・学館を大学支配のもとに組み敷くという居丈高な宣言にほかならない。
 そのウルトラ反動性は、学生自治会が展開してきた大衆運動の反政府的(および反当局的)な内容とその質を懲罰を加える理由に公然と掲げて、学生の団結の拠点である学生自治会をつぶす策動にふみだしたということにある。まさに新たなファシズムではないか!
 そればかりではない。学長・川井は、文化連というサークル連合体の執行部員を輩出している「社会科学研究会」と「国際問題研究会」というサークルにたいしても、「無期限の活動停止」(部室の使用、文化連への加盟、新入部員の勧誘などの禁止)を通告してきた。
 これら二つのサークルは、イスラエルによるガザ人民皆殺し攻撃や、ロシアによるウクライナにたいする軍事侵略、大学での軍事研究などにたいして、学生の批判精神をみなぎらせて斬りこみ・その悪を告発する活動を展開している学生団体である(十一月四〜五日の愛大祭でも「ガザ攻撃」を告発する展示企画を開催した)。
 こうしたサークルにたいして川井反動一派は、その研究内容を「厚生補導」という文部科学省の概念(新たな「大学設置基準」に明記)を基準にして「適切な課外活動がおこなわれていたのか重大な疑念が生じている」などと断罪して、「無期限の活動停止」を宣言したのである。
 まさしくそれは、たとえ刑法に違反する行為におよばなくても内心でもつ思想・信条を――「国体」に反していると権力がみなして――懲罰の対象とすることができた治安維持法下の苛烈な弾圧、それと同様の弾圧が大学キャンパスで開始されたことを告げ知らせるものなのだ。
 そして同時に、これら文化連の執行部を構成してきた二つのサークルにたいする川井当局による事実上の解散命令≠アそは、「コロナ前のような自由で完全な愛大祭」の実現をかちとる大学祭闘争や学館の自主的な管理運営を守る闘争の先頭にたってきた文化連をも破壊する攻撃以外のなにものでもないのである。
 ところで学長・川井が、自治会・サークルへの無期限の「便宜供与中止」「活動停止」に踏み切る期日とした「11・14」とは「学長任期の最終日」であった。学生自治会を先頭にした「川井反動体制打倒」の闘いによって、「九月学長選」でみずからの後継候補が大惨敗に追いこまれた学長・川井。学生や教職員からの囂々たる非難に包まれて惨めにも大学を追われることになったこの学長・川井が、「いまわの際」に恥知らずな「11・7通知」をおこなったのは何ゆえか?
 複数の教員の証言によれば、この断末魔の学長・川井に自治会・サークル破壊を直接的に指示したのは、文科省である。岸田政府が文科省をつうじて、不祥事をくりかえしている日本大学のように「私学助成金の交付をストップするぞ」と迫りながら、ボロボロとなった学長・川井を学生自治会・サークル破壊へと突き進ませたというのである。
 われわれがつとに暴きだしてきたように、川井反動当局は、その背後にいる政府・文科省、警察権力との黒い結託を深めてきたのであった。だがしかし、もはや政府・文科省は黒幕としてふるまうことをやめた。「反戦デモ参加で退学は『新たな戦前』の到来だ」と危機感を表明し「愛大当局は、憲法違反の退学を撤回せよ」ともとめる労働者・学生・人民のうねりが全社会的な広がりをみせるなかで、背後にいた岸田政府(文科省)が――もはやその姿を隠そうともせずに――攻撃の前面に立ちはじめた。この政府権力者が、川井一派をして学生自治会にたいするファシズム的な突撃に向かわせるために、その老いたる尻を蹴りあげたのである。まさしくそれは、「岸田官邸発」というべきネオ・ファシズム的な革命的学生運動破壊の攻撃にほかならない。

(2)

 
 「処分」された役員も「自由愛大アクション」に合流して「団結ガンバロウ」
(11月13日、愛大学生会館)

 こうした川井学長一派による未曽有の学生自治会・サークル破壊の攻撃をうち砕くために、わがマル学同革マル派東海地方委員会・愛大支部に指導された愛大のたたかう学生たちは、怒りに燃えて反撃の闘いに起ちあがった。
 たたかう学生たちは、大学当局が学生自治会を「非公認」にし自治会室から叩き出そうとするウルトラ反動攻撃にうってでたことにたいして、「自治会室の封鎖阻止」を学生自治会の闘争課題に設定し、これを実現するために自治会を主体とした大衆的な反撃を創造することを決断した。少数の先鋭部隊だけでたたかうという選択肢もあった。けれどもその道はとらなかった。
 「どんな厳しい弾圧のなかにあっても、あくまでも自治組織の強化とそれを担う学生の自治意識を高めつつ・大衆的な反撃を創造する。そしてそのただなかにおいて、みずからのたたかう背姿を見せながら『反ファシズムの全学連戦士』を新たにつくりだしていく。それこそが、反スタ主義者らしい闘い方である」――このように皆で決意し決断し、川井反動一派にたいする闘いを挑んだのである。
 たたかう学生は、十一月十四日にも大学当局が自治会室などの封鎖を強行しようとしているという重大事態に鑑みて、緊急に自治委員会と文化連総会を招集し・全学的な反撃の闘いに学生自治会としてうってでることを執行部で決定した。
 だがしかし、残された時間は休日も含めてわずか一週間しかなかった。ここから、たたかう学生たちの文字通りの不眠不休の闘いが始まった。
 通知翌日の八日昼、学生自治会常任委員会は、「愛大川井学長による学生自治会・管理運営委員会つぶしを絶対に許すな!」「自治会室・管運室・サークル部室の封鎖を許すな! 愛大生の自由な学館・サークル棟・体育棟をサークル・部活の総力で守り抜こう!」と題した緊急声明を発して、全愛大生・教職員に川井一派にたいする闘いに起ちあがることを呼びかけた。この声明こそが、「豊橋を揺るがした七日間の闘い」の始まりを告げる鐘を、大学キャンパスに、そして豊橋市内・愛知県内にむけて高らかに打ち鳴らしたのである。
 「11・7通知」からわずか二日後の九日夕方、文化連の緊急総会が開催された。十三日昼には自治委員会が緊急に開催された。極めて急な招集であったにもかかわらず、事態の深刻さを知ったサークル役員・自治委員が総結集し、文化連総会・自治委員会はともに規約の定足数を超えるかたちで成立をかちとった。
 そして、両総会では「自由な愛大祭・サークル部活・学生生活を守るための団結の拠点=愛大自治会の破壊をうち砕こう」「文化連の破壊に反対します。文化連サークルの社会科学研究会、国際問題研究会への『無期限活動停止』に反対します」「すべての部屋の剥奪を許しません。大学当局が鍵をつけ替えること、部屋を封鎖することは絶対に認めません」という決議が圧倒的に採択されたのだ。
 ここに川井反動当局による学生自治会室・サークル部室の封鎖を学生の実力で阻止することが、学生自治会と文化連の総意として組織決定された。この決定にもとづいて「当局による鍵のつけ替えを阻止しよう! 自由愛大アクション」を全愛大生の力でかちとることが、自治会常任委員会から呼びかけられたのである。いやがうえにもサークル員たちのたたかう気運が高まった。ついに愛大生の全学的な決起が始まった。
 サークルごとに川井当局による鍵のつけ替えを許さない「47協定破るな! カード(封印カード)」がつくられていった。「封印カード」とは、サークルが十数枚ずつカードを常任委員会から受けとり、そのカードに「学長・川井にたいする怒り」や「自由な学生会館・サークル棟への思い」を込めたメッセージを書き込むというものだ。この封印カードが「自治会室を封鎖しようとする川井の魔の手」を封じる。続々と「カード」が集約されていく。
 これと同時的に愛大生は、学長・川井による自治会・サークル破壊について社会的に明らかにし、学外の労働者・学生・人民に連帯をもとめてゆく活動をも強化した。十一月九日には豊橋市内で緊急の記者会見を開催。さらに豊橋市内、愛知県内に居住するすべての労働者・学生・市民に、「自治会・サークルつぶし」に反対してたたかう愛大生にたいする支援を呼びかける「意見広告」を『東愛知新聞』(十一月十二日朝刊)、『中日新聞』(十四日朝刊・県内版)に大々的に掲載。こうした新聞報道やSNSなどをつうじて、「愛大当局による自治会破壊」は瞬く間に愛知県内全域に広まり社会問題化していった。

(3)

 
 等身大の絵などで自治会室のドアを封印!
 ついに「11・13〜14愛大決戦」の火蓋が切られた。反動当局者は、警察権力に学生自治会を弾圧することを水面下で要請。緊迫の度を高めるなかで迎えた十一月十三日、愛大のたたかう学生は、サークル員たちとともに、満を持して「11・13 自由愛大アクション」にうってでた。
 昼休みから学生会館一階のラウンジで、封印カードの提出が始まった。「アクション第T部」のはじまりだ。ラウンジに学生たちがカードをもって集まってくる。まだカードを書いていない学生たちも次々とカードを受けとり記入する。
 ラウンジでは、サークル員たちが「学生自治を守る守護神」と呼ぶ自治会役員たちを等身大で描いた絵が、学生たちによって「カード」で彩られていく。「学生たちの抵抗のアート」だ。
 十六時四十分、「アクション第U部 封印の儀」が始まった。ラウンジの壁には巨大な「封印アート」が飾られ、愛大自治会旗も掲げられた。そこには「退学処分」をうけている自治会委員長をはじめ役員三名が駆けつけ、拍手で迎え入れられた。反動当局者の厳戒態勢をうち破って断固として登場をかちとったのだ。
 自治会委員長の音頭で学生たちが「団結ガンバロウ」をおこなって、ついに学長・川井による自治会室・管運室・サークル部室の封鎖(鍵のつけ替え)を許さないための「封印の儀」にうつる。役員たちがすべての愛大生を代表して、鍵を変えられないように次々と封印していったのである。
 そして、学長・川井が自治会室を封鎖することを宣言していた「十一月十四日」をついに迎えた。この日、早朝から愛大のたたかう学生は、川井当局にたいする重層的な闘いに同時的に決起する戦闘態勢についた。
 まずキャンパスで、早朝八時から常任委員会のたたかう学生を先頭にして、川井一派による自治会室などの封鎖を阻止する闘いをサークル員とともに断固として敢行。これと時をあわせて八時から、豊橋駅頭で愛大自治会旗を広げ、マイクをつかって「封鎖反対! 自由な学生会館を守れ! 教職員・豊橋市民は愛大生とともに起ちあがろう!」と愛大生・教職員・豊橋市民に決起をよびかける情宣行動を大々的に実現。そして、キャンパス周辺をスピーカーを搭載した街宣車が大音響を轟かせて「川井学長による自治会室封鎖を許すな! 学生の自主管理の学生会館を守るために、住民のみなさんもともに起ちあがってください」と呼びかける街宣行動に決起。
 駅前情宣では、すでに「意見広告」を目にして川井当局に憤っていた人々が、たたかう愛大生にメッセージを寄せ「何か自分たちにできることがあったら連絡してください」と語りかけてくる光景がそこかしこで見られたのである。
 まさに愛大キャンパスで不屈にたたかう学生たちの闘志は学外の労働者人民に波及した。そして学外で豊橋市民から学生に寄せられた圧倒的な共感が大学キャンパスに逆流していった。
 大学に逆らうものには「退学処分」を下し、さらには学生自治会・サークルつぶしにふみだした反動当局者。この川井一派にたいする怒りにうち震えながらも・孤立感を抱きはじめていた学生たちも、多くの豊橋市民が学生の側についていることを知って、がぜん燃えたのだ。
 こうした「愛大生と豊橋の労働者人民の共闘」の広がりを眼前にした川井学長一派は、ついに自治会室などの封鎖の断念に追いこまれたのである。
 学生会館・サークル棟では、サークル員たちの喝采があがった。「これからも47協定にもとづいて学生会館・サークル棟を学生が自主的に管理運営していくぞ!」――学生たちは勝ち鬨をあげたのである。
 こうした「11・13〜14の激闘」を勝利的にたたかいぬいたことにふまえて、愛大自治会常任委員会の学生たちは、十一月二十一日を期して、学生自治会室・管運室などの「封印」をみずから解き、<未来>にむかって「47協定」にもとづいて学生会館を管理運営しつづけてゆくことを高らかに宣言しようとしている。まさにそれは彼らの新たな闘争宣言である。
 愛大自治会のたたかう学生は、どんな暴風をもうち破って、イスラエルのガザ人民皆殺し攻撃に反対する闘い、ウクライナ反戦の闘い、辺野古への新基地建設を阻止する闘い、憲法改悪・大軍拡を阻止する闘い、それら一切の闘いの先頭において、愛大自治会の深紅の旗をまさしく闘旗として敵権力のまえに公然と翻しつづける決意である。すべての愛大生は、たたかう愛大生とともに愛大学生運動のさらなる前進を断固として切りひらけ! 全国のたたかう学生は、このたたかう愛大自治会を支援せよ!

(4)

 
愛大の学生・職員や市民に「学生会館を守れ」と訴える
(11月14日、豊橋駅)
 川井一派による愛大自治会・サークルつぶしの一大攻撃こそは、革命的左翼が展開している革命的学生運動を破壊するための治安維持法型の弾圧である。その背景には、台湾、朝鮮半島、南シナ海を焦点として熱核戦争の危機をも高めながら熾烈化する米―中・露の激突のもとで、岸田政権もまた米日一体で中国・北朝鮮との戦争を遂行できる軍事強国に日本を飛躍させるための策動を一挙に強めていることがある。<軍国日本>の復興のために岸田政府・文科省は、国立大学にたいしても、文科相が認可する学外役員が大学の一切の権限を握ることができるように国立大学法人法を改悪しようとしている。大学を軍事研究・国策研究の拠点へと変貌させるために、政府の戦争政策や軍事研究の強要に反対したり、さらには「中国・アジア諸国との友好実現」を研究・教育テーマにすえたりする大学執行部や研究者・教職員、反戦運動をたたかう学生を徹底的に排除することを狙って、国公立・私立をとわず大学にたいする国家統制を飛躍的に強化しているのである。
 われわれは、すべての学生、労働者、そして文化人・知識人諸氏に訴える。
 政府・文科省の命をうけた愛大当局による愛大自治会・サークル破壊を許さない闘いは、岸田政府による憲法改悪を阻止し・新たなファシズムをうち砕くことにとって、決定的に重要な闘いである。ロシアのウクライナ侵略、イスラエルのガザ皆殺し戦争を契機として米―中・露の世界大戦勃発の危機が切迫する危機的な情勢のもとで、日本がアメリカとともに日米軍事同盟を強化し・戦争を遂行する道を進むことを断じて許さないために、学生自治会破壊・労組破壊をうち砕く闘いに、すべての学生、労働者、文化人・知識人は決意も固く起ちあがれ!
 全学連のたたかう学生は、全国の大学キャンパスで「反戦デモ参加で退学反対! 愛大自治会破壊反対!」の巨大な闘争を、さらに大きくまきおこせ! こうした闘争を反戦闘争や政治経済闘争とともにおしすすめ、革命的学生運動の裾野を大きくおし広げよう!
 わがマル学同革マル派は、学生戦線で吹き荒れる弾圧の嵐をうち破って、革命的学生運動の怒濤の前進をきりひらくために、最先頭でたたかいぬく決意である。
 全国のすべての学生は、わが革マル派とともに起て!
(十一月二十日)
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国立大学法人法の改悪阻止!

政府・文科省による大学への国家的統制の一挙的強化を許すな!


 
 「国立大学法人法改悪阻止!」衆院文部科学委で採決が強行された
11月17日、全学連は国会前闘争に決起――詳報次号
 十一月十七日、岸田自民党政権は、国立大学法人法改定案の衆院文部科学委員会での採決を強行した。この法改定の核心は、各国立大学法人にたいして、文部科学相が認可する学外役員が多くを占める新たな合議体(「運営方針会議」)の設置を義務づけること、そしてこの合議体に大学の教育・研究方針、経営方針、予算・決算、人事にいたるまでのすべてを決定する強大な権限を与えるということにある。岸田政権はこの国立大学法人法の改悪を、大学を軍事研究・国策研究の推進拠点としていくために強行しようとしているのである。この策動は、政府・文科省による国立大学にたいする国家的な統制・支配を飛躍的に強化するという、ネオ・ファシズム的な反動攻撃以外のなにものでもないのだ。
 いまこそすべての学生・研究者・教員・職員は、岸田政権・文科省が今国会において強行しようとしている国立大学法人法の改悪を阻止する闘いに決起せよ! <高等教育のネオ・ファシズム的再編反対>の旗幟鮮明にたたかおう!


文科相が認可した学外委員による大学の専制支配

国策研究拠点へのつくりかえを策す岸田政権

<大学のネオ・ファシズム的再編反対>の旗高く闘おう!


 日本の軍事強国化のための軍事研究の推進、「経済安全保障」政策の実現、そしてイノベーションの推進……。こうした政府がうちだす「国策」の実現に忠実に貢献する高等教育・研究機関へと大学をつくりかえること、これこそが岸田政権・文科省の国立大学法人法改定に込めた狙いにほかならない。
 学校教育法等の改悪(二〇一四年)をテコとして、二〇一〇年代に歴代の自民党政府が各大学当局に強いてきた「大学改革」は、教授会の権限をなきものとし・学長の権限を強化することにその主要な眼目がおかれていた。すでに、政府の意に忠実な人物がトップについている大学においては、教育・研究内容や予算の配分、学部の新設や廃止、さらには新たに採用する教員の人選にいたるまで、大学運営にまつわるありとあらゆることがらを学長が専断で決定する、という事態がうみだされている。
 だがしかし、安倍・菅・岸田の歴代政権が大学での軍事研究を推進しようとしたり・教職員に多大な犠牲を強いる「大学改革」の実行を大学に強制してきたことにたいして、教職員から澎湃と反対の声がまきおこったことを背景として、大学当局者のなかには軍事研究を積極的におこなわない姿勢をとっていたり・文科省に付き従うことをよしとせず大学の自律性≠重んじる部分も存在する。しかも、運営費交付金を削減し財政的にしめあげ・痛めつけることによって各大学当局に服従を迫る文科省のやり口にたいして、多くの大学当局者が恨み・反発を募らせている。
 こうした現状を、大学を軍事研究・イノベーションの拠点たらしめることにとっての桎梏とみなしている岸田政権・文科省は、各大学の執行部が文科省に抵抗≠オたり距離をとったりすることすらいっさい許さず、国家権力に完全に服従して軍事研究・国策研究に忠実に邁進するよう強いるために、みずからがお墨付きを与えた学外役員に一切の権限を握らせようとしているのである。まさにそれは、米―中・露の角逐のもとで、アメリカと一体で中国(北朝鮮)との戦争を戦える軍事強国に日本を改造することに躍起となっている岸田政権、この戦争への道を突き進む政府に奉仕する教育・研究機関へと大学をつくりかえるという、強権性・ファシズム性をむきだしにした反動攻撃にほかならない。
 今回、「運営方針会議」の設置義務を課す対象とされているのは先にあげた国立大五法人であるが、政府・文科省の矛先は当然にもすべての国立大、いや国・公・私立のすべての大学に向けられている。じっさい、「特定国立大学法人」以外の大学も「運営方針会議を設置することができる」と謳われているのであって、政府・文科省は、「運営方針会議」やこれと同様の「合議体」の設置に消極的とみなした大学当局には、「ガバナンス改革の遅延」のレッテルを貼って、国公立・私立を問わず、補助金(運営費交付金や私学助成金)のさらなる減額などの懲罰≠加えることをも企んでいるにちがいない。
 今こそすべての学生・教員・研究者・職員は、国立・公立・私立の違いを超えて、全国のすべてのキャンパスから国立大学法人法の改悪に反対する闘いに起ちあがれ! <高等教育のネオ・ファシズム的再編反対>の旗幟鮮明に反ファシズムの闘いとしてたたかおう!
 政府の軍門に降った反動当局者による、戦争政策や軍事研究、貧困の強制や学費値上げなどに反対する教員・研究者・学生への弾圧・キャンパスからのパージを許すな! たたかう学生自治団体・政府に批判的な研究をおこなうサークルへの破壊攻撃を粉砕せよ!
 政府の「国策」に忠実な教育・研究をおこなうよう各大学に強制することを狙った国立大学法人法の改悪の攻撃は、「学問の自由」を謳った現行憲法を改悪する策動の先取りにほかならない。「戦力不保持・交戦権否認」を謳った第九条の破棄と、政府に強大な権限を与え民主的諸権利の一切を剥奪する緊急事態条項の制定――これを柱とする憲法改悪に反対する闘いと結びつけて、国立大学法人法の改悪に反対する闘いをたたかおう! さらには、先制攻撃体制の構築をはじめとする日本の軍事強国化とそれを支える軍事研究の推進に反対する反戦の闘いとも結びつけてたたかおう!
 政府・文科省は、設置される「運営方針会議」に、文科省の意向に沿った大学間の統合、学部再編、運営組織の解体、「人員削減」などを強権をふるって強行させようとしているにちがいない。各大学当局は、これまでにもまして数多の教員・職員にたいして雇い止め=首切りの攻撃をしかけてくるにちがいない。有期契約・非正規雇用の研究者・教員・職員の大量首切りに反対せよ!
 戦争の道を突き進む岸田自民党政権による、反動的な大学再編を粉砕せよ!

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「自衛隊統合演習を許すな!」

部隊移動訓練を実力で阻止

11・10沖縄  闘う学生が労働者・市民とスクラム

 十一月十日、琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、「自衛隊統合演習」を実力で阻止するために労働者・市民とともに現地闘争に勇躍決起した。岸田政権・防衛省は、十一月十日から二十日にかけて沖縄県や九州を主な演習場として最大規模の実動演習「自衛隊統合演習(JX)」を強行しようとしていた。日・米両政府は、自衛隊三万八〇〇人と米軍一万二〇〇人を動員した実質的な日米共同統合演習を対中国の戦争計画にもとづいて強行しようとしていたのだ。演習初日の十日には、民間の中城湾港と公道を使っての部隊移動訓練が強行されようとしていた。日米統合演習を絶対に許すな! たたかう学生たちは、<反安保>の旗幟鮮明に最先頭で闘いを牽引したのだ。
「自衛隊車両の搬出を阻止するぞ!」中城湾港・東埠頭ゲート前で怒りに燃えて座り込み闘争を展開し、自衛隊車両の公道移動を阻止する労働者・学生・市民
(11月10日)
  琉大生と沖国大生を先頭に自衛隊勝連分屯地ゲート前で阻止行動
(11月10日)
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11・3金沢

「パレスチナ人民大虐殺弾劾!」

金大生が憲法集会で奮闘


 十一月三日、金沢市において、石川県憲法を守る会主催の「憲法公布77周年護憲集会」と、憲法改悪NO!市民アクション・いしかわ主催の「平和憲法公布77周年記念石川県民集会」が連続的に開催された。パレスチナ人民大虐殺に手を染めるネタニヤフ政権が、ガザ市を包囲し今まさに総攻撃にうってでようとしているなかでこの集会はもたれた。金沢大学のたたかう学生たちは、闘争放棄を決めこむ日共中央の腐敗を弾劾し、「パレスチナ人民大虐殺弾劾!」の怒りの奔流を巻き起こすべく闘いに決起した。
たたかう金沢大生が労働者・市民と共にガンバロー
(11月3日、金沢・四高記念公園)
  金沢大生が労働者・市民と共にデモ
(11・3)
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「ガザ攻撃弾劾! 大軍拡・改憲阻止!」

わが同盟が熱烈な反戦の檄

11・3福岡憲法集会

 十一月三日、福岡市天神の警固公園において「二〇二三年 憲法公布記念 憲法フェスタin福岡」が、「九条の会福岡連絡会」「福岡県総がかり実行委員会」などの主催で開催された。「県労連」傘下の労働組合や平和フォーラム加盟の労働組合、そして市民団体などの労働者・市民約四〇〇名が参加した。たたかう労働者たちは組合における闘いを基礎に多くの労働者と共に結集した。彼らと連帯して、わが同盟の情宣隊は、「イスラエルのネタニヤフ政権によるパレスチナ人民大量殺戮を許すな!」「プーチンのウクライナ侵略をうち砕け!」「日本の岸田政権の大軍拡・改憲阻止!」を掲げて反戦闘争の広範な創造を訴えた。
「憲法フェスタ」に戦闘的息吹
(11月3日、福岡市警固公園)
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