第2780号2023年8月7日)の内容

<1面>
全学連が怒りの連続決起 7・23
 改憲・大軍拡阻止! プーチンの戦争粉砕!
 首相官邸・露大使館に弾劾の拳
<2面>
北朝鮮「戦勝記念」式典
 ロシアと軍事的結託を強化
Topics 「マイナカードの普及促進を」―「連合」指導部が激励行動
<4面>
JP労組第16回全国大会
 経営陣に全面協力する本部に怒り噴出
<5面>
今こそ給特法撤廃をかちとろう!
 教育労働者委
<3面>
高浜原発1号機再稼働弾劾!
同盟国を総動員する米軍主導の軍事演習LSGE23
<6面>
万華鏡2023――情勢の断層を読む
 ソロモン首相の中国詣で
 入党か下郷≠ゥ
 リマッチ?!
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号





























  


全学連が怒りの連続決起 7・23

改憲・大軍拡阻止! プーチンの戦争粉砕!


首相官邸・露大使館に弾劾の拳


 
 「先制攻撃体制の構築阻止!」炎天下、闘う学生の怒りが炸裂
(7月23日、首相官邸前)
 七月二十三日、全学連のたたかう学生たちは、「日本の大軍拡・憲法改悪阻止!」を掲げての対首相官邸闘争および「ロシアのウクライナ侵略粉砕!」を掲げての対ロシア大使館闘争に勇躍決起した。
 時おりしも朝鮮半島においては、バイデン政権が戦略原潜「ケンタッキー」の釜山寄港を強行した(七月十八日)。北朝鮮への軍事的威嚇を強めるバイデン政権および韓国・尹錫悦政権と、これにたいして日本海へのミサイル発射を連続的に強行する金正恩政権との軍事的緊張が一挙に高まっている。このただなかで岸田政権は、バイデン政権につき従って対北朝鮮の臨戦態勢をとりながら、先制攻撃体制の構築をはじめとする、日本を「戦争する国」に飛躍させるための反動攻撃をふりおろしているのだ。
 全学連のたたかう学生たちは、岸田政権による大軍拡・改憲・安保強化の総攻撃を断固として打ち砕く烈々たる決意に燃えて、対首相官邸闘争を断固としてたたかいぬいたのだ。
 さらに全学連は、ウクライナにおいて憎き侵略者プーチンが七月十八日いこう連続的にオデーサにたいするミサイル・無人機による猛爆撃を強行していたまさにこのときに、このプーチンの新たな犯罪を弾劾する怒りの巨弾を、ロシア大使館に叩きつけたのだ。
 岸田政権による大軍拡・改憲にたいしてなんら反対闘争をつくりだすことなく、またプーチンの蛮行にたいしても貝のように沈黙を決めこんでいる日共・志位指導部。この日共中央の度しがたい腐敗のゆえに、既成反対運動は総死滅状況におちいっているというべきではないか! この反対運動総体のかつてない危機を断固として突き破るかたちで、全学連は首都中枢に反戦の火柱を赤々と燃えあがらせたのだ。
 すべてのたたかう労働者・学生諸君! 首都・東京におけるこの闘いに続いて、全国津々浦々からウクライナ反戦、米―中・露激突下の戦争的危機を突き破る反戦の闘いをさらに巻きおこせ! 8・6国際反戦集会の高揚をかちとれ!

日米グローバル同盟粉砕!
アジア版NATOの構築反対!  ――首相官邸


 
 「オデーサへのミサイル攻撃弾劾!」ロシア大使館正門に肉迫する全学連
(7月23日、東京・港区)
 午前十一時頃、全学連の学生たちが首相官邸前に登場した。たたかう学生たちは、「憲法改悪・大軍拡阻止! アジア版NATOの構築反対!」さらには「東京電力・福島第一原発放射能汚染水の海洋放出阻止!」というスローガンが大書された横断幕と、真紅の全学連旗を掲げて、ただちに闘争を開始した。
 風間全学連副委員長の音頭のもと、たたかう学生たちは、怒濤のごとく首相官邸の土手っ腹にシュプレヒコールを浴びせかけた。
 「先制攻撃体制の構築阻止!」「南西諸島へのミサイル配備阻止!」「日米グローバル同盟粉砕!」「放射能汚染水の海洋放出反対!」「原発・核開発阻止!」「岸田政権を打倒するぞ!」
 たたかう学生たちの怒りの声が響きわたり、官邸前は一気にたたかう熱気にあふれかえった。全学連の学生たちは、岸田政権がふりおろすウルトラ反動攻撃の一切を粉砕する闘志を全身にみなぎらせて拳をふりあげた。
 炎天下の猛暑をものともせず、学生たちのたたかう熱気が高まる。有木全学連委員長が基調提起にたった。
 「対中国・対北朝鮮の先制攻撃体制構築のための一切の策動を打ち砕け! この攻撃は日米軍事同盟の飛躍的強化の現在的環にほかならない。アジアにおける対中国・対ロシアの核軍事包囲網の形成をたくらむバイデン政権の先兵となって、岸田政権は韓国・オーストラリアなどのアメリカの同盟国や、NATOとの軍事的連携の強化に突きすすんでいるのだ。今こそ、『日米グローバル同盟粉砕!』の旗高くたたかおう! アジア版NATOの構築を許すな! 米日韓の核軍事同盟の強化反対! 『安保三文書反対』も『中国の覇権主義反対』も抜きさった『平和の提言』なるものの宣伝にうつつをぬかす日共中央をのりこえ、米―中・露激突下の戦争勃発の危機を突き破る反戦闘争の嵐を巻きおこせ!」
 「そうだ!」たたかう学生たちが力強く呼応する。

「福島原発汚染水の海洋放出反対」をも掲げ闘う

 さらに有木委員長は、岸田政権・東電経営陣がこの八月にも強行しようとしている東電・福島原発の汚染水の海洋放出に断固反対すべきことを訴えた。「岸田政権は、先の国会で制定した原発推進法にもとづいて、原発の再稼働・新増設に突進している。それは、この政権が、米―中・露対決の激化のもとで、日本国家の『潜在的核保有能力』を確保するという野望をも燃やしているからなのだ。『原発・核開発阻止! すべての原発を廃棄せよ!』を掲げてたたかおう! さらには、ほうはいと巻きおこる労働者・学生・人民の反対の声をふみにじって、国民総監視のためのマイナンバーの活用をたくらむ岸田政権を許すな! 今こそ、岸田日本型ネオ・ファシズム政権を打ち倒せ!」
 「ヨシ!」有木委員長の熱烈なアジテーションに、すべての学生たちが奮いたち、さらに闘いを続行する。
 次に発言にたった学生は、台湾および朝鮮半島において高まる戦争の危機を突き破る反戦の闘いを巻きおこす決意を力強く表明した。
 最後に発言にたった女子学生は、福島の労働者・人民を切り捨てながら東電・福島原発の汚染水放出を強行しようとしている岸田政権を満腔の怒りを込めて弾劾した。
 こうして全学連のたたかう学生たちは、反動総攻撃をふりおろす岸田政権にたいして仁王立ちとなって、断固たる反撃の闘いをくりひろげた。
 日共の志位指導部は、大軍拡・改憲をはじめとする岸田政権の攻撃にたいする大衆的反撃の闘いをなにひとつつくりだしていない。党の四分五裂に脅え、一切の大衆運動から逃亡しさっているのだ。この既成反対運動の度しがたい腐敗を満腔の怒りを込めて弾劾し・これをのりこえるかたちにおいて、全学連は職場深部で奮闘するたたかう労働者と連帯して、断固としてたたかいぬいたのだ。

ロシア人民は<反戦―FSB強権型支配体制打倒>に起て  ――ロシア大使館

 
 ロシア大使館〔中央奥〕に向けて怒りを叩きつける全学連
(7月23日、東京・飯倉)
 対首相官邸闘争を意気高くたたかいぬいた全学連の学生たちは、つづいてロシア大使館前に登場した。
 憎き侵略者プーチンへの怒りに燃えた全学連のたたかう学生たちは、飯倉交差点の路上において、「<プーチンの戦争>を打ち砕け! ロシア人民は<ウクライナ侵略戦争反対―FSB強権型支配体制打倒>に起て!」と大書された横断幕をひろげ、全学連旗を高々と掲げて、ロシア大使館に向けて弾劾の拳をふりあげた。
 「オデーサへのミサイル攻撃弾劾!」「人民虐殺弾劾!」「黒海の海上封鎖反対!」「<プーチンの戦争>を打ち砕くぞ!」
 たたかう学生たちの勇姿に、沿道を歩く外国人を含む労働者・市民が注目する。彼らはエールを送ったり、ともに拳をふりあげたりするかたちで、学生の闘いへの共感をあらわした。
 有木全学連委員長を先頭とする抗議団がロシア大使館の建物の眼前まで移動し、断固たる抗議闘争をくりひろげた。有木委員長が戦闘宣言を発した。
 「わが全学連は、断末魔のプーチンが強行しているオデーサへのミサイル・無人機攻撃を満腔の怒りを込めて弾劾する!『クリミア防衛』に躍起となるロシア軍による黒海の海上封鎖にも断固反対する!」
 「そうだ!」ロシア大使館前にたたかう学生たちの怒号が渦巻いた。
 さらに有木委員長は暴きだした。かの「プリゴジンの反乱」とその顛末が象徴しているのは、プーチンを表看板とするFSB強権型支配体制の「終わりの始まり」にほかならない、と。この断末魔へとプーチンを追いつめた力こそは、ウクライナの労働者・人民の命を賭した戦いなのだ、と。
 そして彼はひときわ力を込めて訴えた。「今こそ、<プーチンの戦争>にとどめを刺せ! 全世界の労働者・人民は、プーチンを擁護する自称『左翼』どもの腐敗を弾劾し、ウクライナ反戦闘争に起て!」
 「ロシアの労働者・人民に訴える! 人民を強権的支配のもとに組み敷いているプーチンとFSBの官僚どもこそ、ソ連邦の国有財産の簒奪者にほかならない。今こそ<ウクライナ侵略戦争反対―FSB強権型支配体制打倒>に起ちあがろう!」
 「戦うウクライナ人民は、ロシア人民と連帯して、ロシア侵略軍を叩きだせ! そしてこの闘いに鼓舞されてロシアにおいて『侵略を内乱に転化する』闘いが呼び起こされた時には、かの一九一七年革命に合流したあの精神を甦らせ前進しよう!」
 このように彼は、わが反スターリン主義革命的左翼のよびかけをロシア・ウクライナの地に届けんとする情熱に燃えて、渾身の力を込めて訴えたのだ。
 こうして全学連抗議団は二波にわたってロシア大使館前で闘いをくりひろげた。
 抗議団は、飯倉交差点で約一時間にわたって抗議集会をつづけていた本隊に合流し、最後に全体で再びロシア大使館に向けてシュプレヒコールを浴びせかけた。
 「ウクライナ反戦闘争の高揚を切りひらくぞ!」「ロシア人民は反戦に起ちあがれ!」「ウクライナ人民と連帯してたたかうぞ!」「米―中・露激突下の大戦勃発の危機を突き破るぞ!」
 こうして全学連は、ウクライナ反戦の闘いを完全放棄する日共をはじめとする既成反対運動指導部の腐敗をのりこえて、ロシア大使館を<プーチンの戦争粉砕!>の怒りの炎で包囲したのだ。

米―中・露激突下の核戦争勃発の危機を突き破れ!

 7・23闘争をたたかいぬいた全学連のたたかう学生諸君! 全国で奮闘するたたかう労働者・学生諸君!
 今こそ、わが革命的左翼は総力をあげて、全国七ヵ所で開催する第六十一回国際反戦集会の大高揚をかちとろうではないか!
 ウクライナの軍と人民の反転攻勢に追いつめられたプーチンは、ウクライナ南部オデーサに連日にわたってミサイル攻撃を強行している。人民を無差別に殺戮し、穀物を焼き尽くすこの新たな犯罪を弾劾せよ! ウクライナ東・南部からロシア侵略軍を叩きだすために命を賭して戦うウクライナ人民と連帯して、<プーチンの戦争>にとどめを刺すウクライナ反戦の巨大な炎を燃えあがらせようではないか!
 プーチンを擁護する輩を党内に抱えこんでいるがゆえにウクライナ反戦から完全に逃亡している日共・志位指導部、このスターリニスト党をはじめとする一切の自称「左翼」どもの腐敗を弾劾したたかおう! 日本の地におけるわが革命的左翼のウクライナ反戦闘争の前進こそが、戦うウクライナ人民への檄となり、<プーチンの戦争>を打ち砕く力となるのだ! そして今こそこの闘いを全世界に波及させようではないか!
 同時に、米・日―中・露の激突が熾烈化するもとで、台湾において・朝鮮半島において熱核戦争勃発の危機が高まる今、この戦争的危機を突き破る革命的反戦闘争の炎を巻きおこせ!
 アメリカ帝国主義のバイデン政権は、核開発・ICBMをはじめとするミサイル開発に突進する北朝鮮・金正恩政権、さらに中国・習近平政権への軍事的恫喝として、核兵器を積んだ原潜や戦略爆撃機を韓国(釜山)・日本(横田・三沢)に展開させるとともに、韓・日それぞれの権力者とのあいだで「拡大抑止の強化」の名のもとに対北朝鮮の核戦争遂行計画の策定に突きすすんでいる(「核協議グループ」の開催)。これにたいして金正恩政権は、「(米原潜の釜山寄港は)われわれの核兵器使用条件に該当する」と叫びながら、対抗的なミサイル発射をくりかえしている。朝鮮半島において核戦争勃発の危機が急切迫しているのだ。
 新たな朝鮮戦争=核戦争勃発を絶対に許してはならない! バイデン政権による戦略兵器をも投入した対北朝鮮の威嚇的軍事行動を許すな! 米日韓の核軍事同盟の強化をうたう米日韓首脳会談(八月十八日)に反対せよ!
 岸田政権が、対中・対露・対北朝鮮の核軍事包囲網の構築に血眼となるバイデン政権の先兵として、韓国・オーストラリアなどとの事実上の軍事同盟の構築・強化、NATOとの軍事的連携の強化に突きすすんでいることに断固反対せよ! 「日米グローバル同盟粉砕!」の旗高くたたかおう!
 米日韓の核軍事同盟の強化に反対するとともに、北朝鮮・金正恩政権による弾道ミサイル発射を弾劾せよ! 米原潜を釜山に寄港させたバイデン政権に対抗するかたちで、中国・習近平政権が――侵略国ロシアと結託して――強行した日本海での一大軍事演習を弾劾せよ! 台湾をめぐる中国ネオ・スターリニスト権力者による軍事強硬策を許すな!
 岸田政権による先制攻撃体制構築のための一切の策動を粉砕せよ! 沖縄・南西諸島への長射程ミサイルの配備、辺野古新基地建設を実力で阻止せよ! 沖縄の労働者・人民の闘いと連帯して、全国から闘いを巻きおこせ! <安保破棄>めざしてたたかおう!
 岸田政権・自民党が秋の臨時国会に向けて改憲条文案の策定に着手することを絶対に阻止せよ!
 岸田政権はいま、マイナンバーカードをめぐる相次ぐトラブル・不祥事にたいする人民の怒りの高まり、そして物価高騰のもとで生活苦が強制されていることへの労働者・人民の憤激に直撃されて、内閣支持率の急落にみまわれている。今こそ、改憲・大軍拡、貧困の強制、原発・核開発の推進、マイナンバーカードの取得義務化などのあらゆる攻撃に反対する闘いをひとつにあわせ、岸田日本型ネオ・ファシズム政権打倒をめざしてたたかおう!
 8・6国際反戦集会にすべての労働者・学生は総結集せよ!
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北朝鮮「戦勝記念」式典

ロシアとの軍事的結託の強化に走る金正恩指導部


ロシア国防相ショイグを歓待

 朝鮮戦争休戦協定の締結から七十年の七月二十七日、北朝鮮の金正恩指導部が、「戦勝記念」の軍事パレードを挙行した。観閲台で金正恩は、彼の左右にロシア国防相ショイグと中国全人代副委員長・李鴻忠を同席させて、北朝鮮とロシア・中国の一体ぶりを誇示したのである。
 この軍事パレードで金正恩は、ロシアの技術援助によって造られた最新鋭≠フ兵器を次々に登場させた。米本土まで届く射程距離一・五万`bのICBM「火星18号」や「津波を起こす」とされる核魚雷(水中ドローン)。これらの「核武力」に加えて、米軍無人機に外形を似せた「多目的攻撃型無人機」などを披露した。この兵器群を前にして、金正恩指導部は、「アメリカはわれわれに核兵器を使用しても生き残れる余地はない。アメリカ全土を戦略核武力が襲う」(北朝鮮国防相・強純男)などと吠えたてた。北朝鮮全土を一瞬にして灰燼に帰すことのできるSLBM二十発(一発に最大十四個の核弾頭)を積んだ米戦略原潜を韓国・釜山港に入港させたバイデン政権の核恫喝にたいして、精一杯強がってみせたのが金正恩指導部なのだ。
 この前日の七月二十六日に、金正恩はショイグを「兵器展示会」なるものに招待した。金正恩は、無人機やICBMなどの展示兵器を得意げに紹介し、これにショイグも何度も笑みを浮かべて頷いた。最新兵器≠背にしたこの二人の談笑こそ、ロシアと北朝鮮が軍事的結託を一段と強化していることを露骨に示したのである。
 ウクライナ侵略を強行したプーチンのロシアにたいして北朝鮮は、国連決議による北朝鮮との武器弾薬の禁輸措置の網の目をかいくぐるために、ロシアの民間軍事会社ワグネルを仲介者にし、一〇〇万発もの北朝鮮製の砲弾を列車を使ってロシアに提供するとともに、北朝鮮兵をも「建設労働者」というかたちで送りこんできた。その見返りに金正恩政権は、ロシアから核・ミサイル技術や、穀物・食料および石油・天然ガスなどエネルギー関連物資を獲得してきた。
 今日、ウクライナ軍・領土防衛隊・人民の総反撃に対抗して、ロシア軍は、一日六万発ものミサイル・砲弾をウクライナに撃ちこんでいる。オデーサの穀物集積場にたいしてもミサイルを雨あられと撃ちこみ、アフリカ・中東向け食糧輸出の基地を破壊し、人民の命を奪っている。このロシア軍は、砲弾やミサイルの不足をのりきるために、イランのドローンとともに、北朝鮮の弾薬をのどから手が出るほどに渇望している。それゆえプーチン政権は、国防相ショイグを平壌に送りこんだのだ。
 このショイグとのあいだで金正恩は、新たな武器弾薬提供の約束を交わしたにちがいない。ロシア軍が使用している152_口径の旧ソ連製規格の砲弾などを大量にロシアに提供することの見返りに、ICBMや偵察衛星などの軍事技術および穀物とエネルギー物資を引き続き獲得するという約束である。
 もとより、ロシア大統領プーチンが「特別軍事作戦」の名のもとにウクライナへの軍事侵略にうってでたのにたいして、北朝鮮・金正恩指導部は、ベラルーシやシリアとともにロシア軍の即時撤退を求める国連総会決議に「反対」し、かつ、ルハンスク・ドネツク二州の「共和国独立」(ロシアへの併合)を承認したのであった(ロシア・シリアと北朝鮮の三国のみ)。この北朝鮮・金正恩指導部はいま、ロシアのウクライナ侵略を支持し軍事的にもこれまで以上に協力・加担することを、「戦勝七十周年記念」軍事パレードという国家的行事にロシア国防相ショイグを招待したことによって、公然と全世界に示したのである。

(以下、見出し)

朝鮮半島を焦点とした熱核戦争の危機をうち破れ

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JP労組第16回定期全国大会

「事業再生」を掲げ経営陣に全面協力する本部に怒り噴出


 JP労組第十六回定期全国大会が、六月十四日から十五日にかけて沖縄県宜野湾市で開催された。JP労組本部は、今大会において、二三春闘での超低額妥結と夏期冬期休暇の大幅削減への圧倒的多数での承認を取り付けるために、全国の地方本部にのりこんで官僚的に「妥結承認」を迫ってきていた。だが大会では、本部の思惑を超えて彼らへの不満や批判が代議員から続出した。しかも本部が提案した第一号議案(運動方針案)にたいして、JP労組結成以来最大の代議員数の約三割・一二八票(賛成三二七)もの反対を突きつけられて顔面蒼白となったのが本部労働貴族どもである。実質上の不信任を突きつけられ驚き慌てた本部は、居並ぶ代議員・傍聴者の目前で各地本委員長を呼びつけ「夏期冬期休暇の見直しを会社・当局にちゃんと説明させろ」などと、なりふり構わず官僚的・自己保身的な責任転嫁をやったのだ。ふざけるな!
 今大会において、経営陣につき従い二年にわたって夏期冬期休暇の削減案を組合員にごり押ししてきた本部の反労働者性が、鮮明に浮き彫りになったのだ。本部への批判の噴出は、わが郵政労働者委員会を先頭に、革命的・戦闘的労働者たちの職場生産点からの奮闘によって、職場からマグマのように吹き出たものにほかならない。わが委員会は、今大会を戦闘的につくりかえるために、「二三春闘の超低額妥結の承認を否決せよ!」「夏期冬期休暇の売り渡しを許すな!」と訴えたビラを全国の職場に送付した。これに鼓舞された郵政のたたかう労働者たちは、職場から論議をつくりだし、「休暇削減は認めない」「勝手に決めるな!」という、人員不足で休暇すらまともに取れない組合員からの怒りを組織してきた。
 今大会で示されたものは、組合員の夏期冬期休暇削減への怒りであり、「中期経営計画」にもとづくDX推進や三万五〇〇〇人削減を無慈悲に強行する経営陣への怒りでもあるのだ。そして同時に、JP労組の運動を事業を支えるものへと変質させ、組合員を犠牲にして「事業の再生」に駆りたてる本部への不信・抵抗なのだ。
 たたかう郵政労働者のみなさん! 怒れる労働者を組織し、JP労組の戦闘的強化のためにともに奮闘しよう!

(以下、見出し)

夏期冬期休暇の売り渡しに批判が続出

人事給与制度改悪への加担を許すな!

「未来創造プラン」を掲げ人員削減・労働強化に協力する本部

岸田政権による大軍拡・憲法改悪攻撃を打ち砕け!


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今こそ給特法撤廃をかちとろう!

 政府・文科省による人事・賃金制度の大改悪反対!


 ◆愛国心教育・能力主義教育の徹底化に反対しよう!
 ◆憲法改悪・大軍拡反対!
 ◆ロシアのウクライナ侵略を許すな!
         教育労働者委員会

 すべての教育労働者諸君! いま全国の学校現場では教育労働者の病休や離職が相次ぎ、教員の人員不足が常態化している。かつてない業務の膨大化によって、長時間・高強度の労働が蔓延するとともに、この業務の非合理的な増大の問題を、教員の能力向上≠ノよって解消しようとする管理職による、いわゆる「パワハラ」的形態の労務管理が横行しているのだ。悪辣きわまる文部科学省と各地の教育委員会は、この「教員不足」を、教育労働者をさらに長時間酷使することによってのりきろうとしている。まさにそのゆえに、いまや残業時間は持ち帰り残業を含めて月間平均で一二〇時間を超える殺人的なものになっている。政府・文科省は、この許しがたい超長時間労働を、「定額・働かせ放題」を合法とする稀代の悪法=「給特法」を最大限活用するかたちで教員に強制しているのだ。
 政府・文科省は、いま「働き方改革」と「教員の処遇改善」を進めるなどと叫びはじめた。だがそれは、あくまでも「給特法」を維持することを大前提とした反労働者的なものにほかならない。過酷な勤務を強いられてきた教育労働者にたいして「頑張った教員が報われる処遇」「メリハリある給与体系の構築」と称してさらに能力開発に急きたて、過重負担を強制しようとしているのが岸田政権・文科省なのだ。しかもそれは、教員間の賃金格差をさらに拡大する人事・賃金制度の大改悪にほかならない。
 だがこのときに日教組本部は、「学校現場の声を国に届ける」と称して日教組運動を、文科省尻押し運動へとねじ曲げようとしている。すべての組合員は、日教組本部の闘争歪曲をのりこえ、「人事・賃金制度の大改悪反対!」「給特法撤廃!」の闘いを大きく創造しよう!

超長時間労働の強制を許すな!

 新型コロナの「五類移行」となった今年、文科省・各教委は学校行事や部活動の通常実施を学校現場に通達した。このことによって、教員の長時間かつ高強度の労働にさらに拍車がかかっている。
 コロナ感染拡大のもとで、学校生活を制限されてきた子どもたちはおしなべて体力面・精神面の不調を抱えており、不登校の小中学生は全国で二四万人、「いじめ」事案も六一万五〇〇〇件と過去最高に膨れあがっている。「荒れ」を呈する学級も増えている。教育労働者は、これらの対処に奔走させられ、さらに通常行事再開にともなう業務負担も加わり休憩も取れないまま心身ともに疲労困憊させられている。実に二〇二一年度の休職者は約六〇〇〇名、教員の定数不足は約二〇〇〇名にのぼったほどなのだ。しかも昨二二年度の東京都の新規採用教員の退職者数は、過去最多の一〇八名にものぼった。今年は、これらの過年度以上の休職・退職が出るのは確実視されているのだ。精神疾患を発症する二十代教員が急増し、自殺を図る教員の割合も高くなっている。新採用の直後から学級担任を命じられ、深夜におよぶ超過勤務と保護者からのクレーム、管理職からの「パワハラ」的指導にさらされる、およそ非合理的で過重な「働き方」を強制されているからである。
 今年も全国で一学期開始から学級担任が揃わない学校が続出するほどに「教員不足」が拡大している。だが政府・文科省は、低賃金の「サポートスタッフ」や無給の「学生ボランティア」を配置することをもって、教員定数の拡大などの抜本的対策を完全に放棄している。殺人的な残業の削減も一向におこなわず、ただ「能力向上に邁進せよ」「授業・校務をICT化し効率化せよ」と疲労困憊の教員をさらに「能力開発」に駆りたてているのが政府・文科省ではないか。こうして学校現場では管理職によるタイムカード・勤退記録の改ざん指示や退勤強要などの時短パワハラ≠ェ横行するばかりなのだ。
 すべての教育労働者は政府・文科省にたいする怒りの声を今こそあげよう!

(以下、見出し)

「給特法見直し」「処遇改善」の名による労務管理強化

長時間労働を促進する国家主義・能力主義教育

文科省を尻押しする日教組本部をのりこえ闘おう!


 
改憲反対! 日本の軍事強国化・大軍拡反対! ロシアのウクライナ侵略を許すな
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高浜1号機の再稼働弾劾!

 岸田政権の老朽原発運転強行を許すな

 関西電力は七月二十八日、運転開始から四十八年の日本最古の老朽原発=高浜1号機の再稼働を強行した。この老朽原発の再稼働を強力に後押ししたのが、「GX脱炭素電源法」という名の原発推進法を成立(五月三十一日)させ、運転開始から六十年超の老朽原発も運転可能とした岸田政権にほかならない。この政権は原発の停止期間を運転期間に含ませないと明記した原発推進法の制定によって、二〇一一年一月以来十二年六ヵ月ものあいだ停止していた高浜1号機の運転を、なんと七十二年間も可能としたのだ。原発の積極的推進に舵をきった岸田政権は、危険極まりない老朽原発の再稼働と長期運転に突進しているのである。
 関電経営陣は、格納容器に鉄筋コンクリートの屋根をつけたとか、原子炉に水を供給するタンクの耐震補強をおこなったとかの「安全対策」を宣伝している。だが、規制基準に定められている難燃性ケーブルへの交換は一部でしかおこなわれていない。そもそも、中性子照射によって脆化がすすむ圧力容器は交換ができないのだ。とりわけ高浜1号機の脆化は他の原発に比してもすすんでいると専門家は指摘している。圧力容器が一挙に破壊する大惨事が勃発しかねないのである。
 すでに関電が二一年六月に再稼働した四十年超の美浜3号機では放射性物質の漏洩などの事故が相次いでいる。にもかかわらず関電経営陣は、高浜1号機の再稼働を強行しただけでなく、さらに運転開始から四十七年の2号機も、この九月に再稼働しようとしているのだ。こうしていまや福島第一原発事故と同様の第二、第三の過酷事故発生の危険性が高まっているのである。
 人類史上最悪の核惨事となった福島第一原発事故は、いまだなお収束の展望すらたっていない。今なお数万人の人民が避難を余儀なくされ、甲状腺がんや白血病などで苦しむ人々が増えつづけている。こうした状況をまったくかえりみることもなく、新たな核惨事を招きかねない老朽原発の再稼働に突進する岸田政権・関電経営陣を絶対に許すな。高浜原発1号機の再稼働強行を弾劾せよ!

(以下、見出し)

使用済み核燃料問題の姑息な解決

核燃サイクル開発のためのMOX燃料再処理への突進
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