第2766号(2023年5月1日)の内容
<1面>
解雇・低賃金強制を打ち砕け!
岸田政権による大軍拡・憲法改悪・大増税を粉砕せよ!
<4〜5面>
政府への「賃上げ」請願に春闘を歪曲する「全労連」指導部を弾劾せよ!
「全労連」日共系指導部の23春闘の反労働者性
<6面>
Topics 自己責任によるリスキリング≠強制する岸田政権
インボイス制度の導入―消費税徴収強化を許すな
<3面>
沖縄 辺野古新基地建設阻止! 全島の軍事要塞化を許すな
5・13―14平和行進・県民大会を戦闘的に闘おう!
<2面>
対中包囲網へのフィリピンの抱き込みに狂奔するアメリカ
◎お知らせ
本紙5月8日付は休刊します。次号は第2767‐68合併号として5月15日付で発行します。
「解放」最新号
解雇・低賃金強制を打ち砕け! 岸田政権による大軍拡・憲法改悪・大増税を粉砕せよ!
許しがたいことに「連合」芳野指導部は、首相・岸田を今中央メーデーに招待し、この岸田とともに今春闘で政労使が協力して高水準の賃上げを実現した≠ネどというウソ八百を労働者の面前で並べたてようとしている。「連合」指導部は「近年にない高水準」などと喧伝しているが、ほとんどの労働者は賃上げゼロ、あるいは賃金の切り下げなのだ。しかも岸田は、独占資本家の意を受けて、「構造的賃上げ」「円滑な労働移動」などとほざきながら、大量の首切りを促進し、非正規雇用を拡大し、労働者・人民を塗炭の苦しみに突き落としている張本人にほかならない。 いま岸田政権は、軍事費をGDP比二%へと倍増させ、日本を「アメリカとともに戦争する国」へと飛躍させようとしている。しかもこの莫大な軍事費を消費税増税などによって労働者からむしり取り賄おうとしているのだ。それだけでなく、第九条を破棄し「緊急事態条項」を新設する憲法大改悪という極反動攻撃を労働者の頭上に打ちおろしているのが岸田だ。この日本型ネオ・ファシズム国家の最高権力者をメーデーに登場させ労働者の味方ヅラをさせることを絶対に許してはならない。岸田政権に協力を誓う「連合」芳野指導部を弾劾せよ! 「政治の力で賃上げを」などと叫んで岸田政権への期待と幻想をあおる「全労連」指導部の裏切りを許すな! いまこそ日本労働者階級の未来をかけて、首切り・低賃金の強制をうち砕くためにたたかおう! <大幅一律賃上げ獲得>をめざして春闘を最後までたたかいぬこう! 岸田政権による大軍拡・改憲・大増税を粉砕する闘いを労働戦線から断固として創造しようではないか! すべての労働者は、わが革マル派とともに、<戦争と貧困と圧政>を強制する一大反動攻撃に突進する岸田政権の打倒にむかって突き進め! 産業再編下での解雇・賃金抑制攻撃 日本帝国主義生き残りのための犠牲転嫁 大軍拡と改憲に突進する岸田ネオ・ファシズム政権 <戦争と貧困と圧政>の強制を打ち砕け! たたかう労働者諸君! 政府・独占資本家階級が「日本経済再生」とか「産業構造・事業構造の再編」とかの名分をふりかざして、わが労働者・人民にたいして首切りと低賃金の攻撃をしかけている今日この時に、これにたいして何ひとつたたかおうとしないのが「連合」労働貴族なのだ。 芳野指導部は、独占資本家どもによる賃金抑制の攻撃にたいして弾劾することなく、終始一貫「二〇一四年以来の最高水準の賃上げ」だなどと独占資本家どもの「回答」をもちあげ、組合員を欺瞞している。しかもこの輩は、多くの中小企業労組にたいして資本家から次々とゼロ回答がつきつけられているにもかかわらず、そしてそもそも賃上げ要求じたいを出せない中小企業労組が多数あるにもかかわらず、これらの労組への指導を放棄し無視抹殺を決めこんでいる。 彼ら労働貴族は、賃金を――「付加価値」の分け前ととらえたうえで――企業の「生産性向上」(「付加価値」増大)のための「人への投資」などと位置づけてきたがゆえに、業績が低迷する中小企業経営者から賃上げをかちとるためにたたかうことなどあらかじめ放棄しているのだ。しかもこんにち彼らは「人への投資」の意味内容を、独占ブルジョアどもに倣(なら)って、「リスキリング」と称する労働者の再教育に費用を投じることへと拡張している。彼らは、賃金を上げたければ成長分野の職務に移動する能力を磨け≠ニ叫ぶ独占ブルジョアジーに相呼応して――春闘を「企業の持続的成長」のための労使協議に解消するのみならず――労働者を「リスキリング」に駆りたてる役割を労組の側から積極的に買ってでているのだ。まさに日本経済の停滞・企業の国際競争力の低下という日本政府・独占ブルジョアジーの危機感をわがものとして、階級協調主義をますます濃化させ支配階級への奉仕に身をやつしているのが、「連合」指導部にほかならない。 他方、「全労連」の指導部は、日本共産党中央の指導のもとで「政府の力で賃上げを」などと叫んできた。彼らは、中小企業支援をおこなうことや、医療・介護における賃上げのための「補助金」を拠出することや診療報酬・介護報酬の引き上げをネオ・ファシスト岸田に要請することに春闘をおし歪めてきたのだ。こうすることによって彼らは、今春闘を大敗北に導いたのだ。 革命的・戦闘的労働者は、こうした既成指導部の大裏切りを許さず、中小企業や医療・介護などの戦線で<大幅一律賃上げ獲得>をめざして最後まで奮闘しよう。独占資本家による賃金抑制と解雇の強制、ジョブ型雇用形態の拡大に反対するなどの闘いをさらにおしすすめるのでなければならない。 それと同時にわれわれは、岸田ネオ・ファシズム政権による「戦争のできる国」へと日本国家を飛躍させる攻撃に断固として反対する闘いを労働戦線から創造するために奮闘するのでなければならない。 労働者・人民の頭上に戦争準備とネオ・ファシズム支配体制の強化の総攻撃がかけられている時に、労組のナショナルセンターたる「連合」の芳野指導部は、ただこれに沈黙し、そうすることによってネオ・ファシスト岸田政権・自民党の攻撃を下支えしているのだ。「連合」指導部内では、JCメタル傘下の兵器関連産業労組の労働貴族が、軍事費倍増による特需≠ノ期待し大軍拡を翼賛してさえいる。「連合」指導部を牛耳る右派労働貴族は、平和フォーラム傘下の労組による反戦平和の取り組みを陰に陽に抑圧しているのである。 他方、「全労連」の日共系指導部は、敵基地攻撃能力の保持や改憲に反対することを口にしているとはいえ、反対の取り組みをつくりだしてはいない。彼らは、岸田政権が中小企業や「ケア労働者」への支援策をうちだすことへの期待をあおり、政府への支援策要請に春闘をねじ曲げてきた。そうすることによって春闘を大敗北に導いたのだ。この「全労連」指導部にたいして組合員や下部日共党員からの反発や批判が噴きあがっているがゆえに、改憲阻止にもまったく腰が入らないのだ。 それだけではない。日米安保も「専守防衛」の自衛隊の存在も認め自衛隊を国防に活用する≠ニいう日共党内の右翼的部分の主張が「全労連」内部でも跋扈(ばっこ)し浸透しているがゆえに、大混乱に陥っているのが「全労連」指導部なのだ。いま日共党内は、志位指導部に盲従して「野党との選挙協力」のために安保強化や改憲に反対することを後景化させる部分と、党の政策としても「自衛隊活用」「日米安保容認」を明言すべきだと主張する右翼的部分と、そして志位指導部にたいするわが革マル派や革命的・戦闘的労働者の批判に揺さぶられて、「反戦反安保」や「改憲反対」の声をあげている良心的組合員・下部党員の部分とに三分解し、党組織が空中分解寸前の状況に陥っている。日共党組織のこの混乱状況は、いうまでもなく志位指導部が「反安保」を投げ捨ててきたことによるのであって、志位じしんが「急迫不正の侵略のさいには自衛隊を活用して日本の主権と領土を守る」などという代案を吹聴してきたがゆえに「安保容認、自衛隊活用」を噴きあげる部分が党内に大量に生みだされたのだ。 この日共党内の大混乱に揺さぶられているがゆえに反戦・反改憲の運動を放棄しているのが「全労連」指導部のダラ幹たちなのだ。このことは、岸田政権の大軍拡と改憲に反撃するための労組の団結をみずから掘りくずすもの以外のなにものでもない。しかも日共系指導部は、ロシアのウクライナ侵略戦争を利用した岸田政権の「国防」イデオロギーの大宣伝をまえにして腰砕けとなっているがゆえに、そしてプーチンを擁護する部分が日共党内に生みだされているがゆえに、ウクライナ反戦の闘いにまったくとりくむことができないのである。 たたかう労働者は、こうした既成指導部による闘争の抑圧と歪曲をのりこえ、岸田政権による大軍拡と日米軍事同盟の飛躍的強化、軍事費大増額・大増税に反対する闘いと日本型ネオ・ファシズム支配体制を飛躍的に強化するための憲法改悪に反対する闘いを労働戦線から大きくまき起こしていこうではないか。辺野古への米海兵隊新基地建設と南西諸島へのミサイル配備を許すな!「台湾統一」を叫び、東・南シナ海から西太平洋にいたる海域で大規模軍事演習をくりかえす習近平政権の反人民的策動に断固反対せよ。北朝鮮の核戦力強化と弾道ミサイル発射訓練の強行に反対しよう! 米―中・露の核戦力強化競争に反対し、熱核戦争の勃発を阻止しよう。 同時にわれわれは、侵略軍を叩きだすために決死の覚悟で戦っているウクライナの労働者・人民と固く連帯し、核攻撃の恫喝をもしかけるプーチン政権のウクライナ侵略に反対する闘いを、既成指導部の闘争放棄を弾劾しつつ、ここ日本から全世界に広げていこうではないか。 これらの闘いのただなかで、フラクション活動を縦横に展開し、労働組合を戦闘的に強化し、これを基礎にして「連合」を脱構築することをめざしてたたかおう! すべてのたたかう労働者は、わが革マル派とともに政府・支配階級にたいする総反撃の闘いを創造するために、労働者階級の先頭で奮闘しよう! いまこそ岸田ネオ・ファシズム政権の打倒めざしてたたかいぬこうではないか! |
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政府への「賃上げ」請願に 春闘を歪曲する「全労連」指導部を弾劾せよ! 日本労働者階級はいま、正念場に立たされている。既成労組指導部による大裏切りのゆえに、労働者階級は今春闘の敗北を強いられようとしているからである。 大多数の労働者は激しい物価高騰の取り戻しにもならない超低額・低率の「賃上げ」に抑えこまれ、中小企業の労働者や非正規雇用労働者にいたっては「賃上げゼロ」を強制されている。政府・独占資本家どもが喧伝している大手企業の「満額回答」なるものも、その内実は、国の内外で独占資本家どもが争奪に必死となっている一部のデジタル技術労働者たちを囲いこむためのそれでしかない。しかも独占資本家どもは――没落する日本国家独占資本主義の危機をのりきるために「グリーンとデジタル」を標榜しつつ産業構造の転換を画策している岸田政権にバックアップされつつ――「成長部門」への投資=「不採算部門」の切り捨てをおしすすめるために、労働者にたいする首切り・転籍・出向・配転などの苛烈な攻撃をしかけてきているのだ。 革命的・戦闘的労働者諸君! 独占資本家どもの低額回答・労働貴族による低額妥結を怒りをこめて弾劾せよ! 中小企業労働者・非正規雇用労働者の大幅かつ一律の賃上げをめざして、最後まで断固としてたたかおうではないか。 そのためにここでは、「全労連」日共系指導部の二〇二三春闘の反労働者性を暴露することにする。 T 「ケア労働者」をダシにした岸田政権への「賃上げ」の請願 A 欺瞞的な国民向けのアピール・スト≠フ破産 「全労連」・国民春闘共闘委員会はいま、二三春闘を診療報酬・介護報酬などの「公定価格引き上げ」を政府に要請するものへと解消しようとしている。「大手企業による下請たたきをやめさせ、公正な取引の実現に向けた政策の強化を政府に求める」とか、「ケア労働者の賃上げ、公務員賃金の引き上げに向けた緊急勧告、最低賃金の臨時改定を求める」とかというように(三月十六日「全労連」幹事会アピール)、岸田政権にたいしてさまざまのお願い≠並べたてることに躍起になっているのが、「全労連」日共系指導部なのだ。 彼ら「全労連」指導部は、春闘山場の三月上旬には、三月九日を「ストライキを含めた全国統一行動の日」として春闘をたたかうことを呼びかけはした。そして、全医労(全日本国立医療労働組合)は三十一年ぶりに(独立行政法人・国立病院機構となって初めて)全国の国立病院の一二七支部でストライキをおこない、「全労連」はこれを「ケア労働者の闘争」としてしきりに喧伝した。 だが、この全医労の「スト」の内実は、どのようなものであったか? それは、一病院あたり二名(プラスα)のスト参加者と駆けつけた数十人の支援者が「国立病院の機能強化を求めます」などの横断幕を広げて住民・マスコミに向けてアピールをおこなったにすぎない。まさしくそれは、「国民」向けのたんなるアピール・ストでしかなかったのだ。 このような「統一行動」でしかなかったがゆえに、病院や施設の経営者どもは何の打撃を感じることもなく、他産業に比しても超低額の回答(ほとんどがベースアップゼロ)を、居丈高に労働組合に突きつけてきた。「全労連」傘下の諸労組の第二回集計(三月十六日発表)で回答の出た組合の単純平均は六三四七円であり、医療関係は五三〇〇円、介護・福祉関係は四六二二円でしかなかったのだ(医療・福祉関係はこの時点では昨年を下回っている。本紙第二七六二号「トピックス」参照)。 これに色を失ったのが「全労連」・春闘共闘指導部であった。彼らは、さすがにこれでは「終われない」と途方に暮れ、四月十日までを「回答促進旬間」として、闘争継続を宣言しはした。だが、それは形のうえだけのことにすぎず、実際はなんら闘いにとりくむことなく、すでに幕を引いてしまっているのである。彼ら「全労連」指導部はいまや、記者会見を開いて「ケア労働者だけベースアップなしは許されない」などという泣き言を垂れることでお茶を濁そうとしている始末なのだ。 B 反労働者的な「二三国民春闘方針」の諸特徴 このような「全労連」・春闘共闘の「二三国民春闘」の方針――それは、いったいどのようなものであったのか? その特徴は以下の点にある(『2023年国民春闘白書』・「全労連」ニュース・「国民春闘共闘」ニュース・『医療労働者』などより引用、傍点は引用者)。 彼らは、今春闘は「賃上げに追い風」が吹いているなどと言う。賃上げは労働者階級の団結と闘争によってたたかいとるものであるにもかかわらず、これとはまったく無縁な地平で極楽トンボのような情勢認識らしきものを開陳していること、これが第一の特徴である。 彼らは言う、「追い風が吹いている」というゆえんは、「回復しつつある企業業績」と「消費拡大のための賃上げ機運」の高まりであると。そしてこうしたバラ色の情勢認識に立脚して、彼らは「この2つの風を武器に生活改善を勝ち取ろう」などという「方針」らしきことを語るのだ。 第二の特徴は、今春闘は「ケア労働者」を「労働者全体の賃上げのけん引役」とし、これを「重視して取り組む」などと語っていることである。コロナ禍で「エッセンシャルワーカー」などともてはやされながらかつてない過酷な労働を強いられてきた医療・福祉・介護労働者をいわばダシ≠ノ使って、賃上げの正当性をおしだしつつ政府からの補助金を期待しているのが、彼らなのだ。ちなみに、「全労連」が今年の要求を「三万円」にとどめたのに比して、日本医労連は「月額四万円以上」、福祉保育労が「四万八〇〇〇円以上」など、いわゆる「ケア労働者」の産別は「高め」の要求を提出したのであった。 第三の特徴は、この要求の基礎づけとして、「賃金は『労働力の再生産費』」などと、一見するとマルクスの言葉を引いているような言辞を突如としてもちだしていることである。 今年の『国民春闘白書』においては、例年のように「生計費原則」をあげるだけではなく、その冒頭の「総論」で事務局長の黒澤じしんがわざわざ、かの言辞を書いているのである。 そして彼らは、これらの課題を実現するために「産別や地域の統一闘争が重要だ」とし、「ストを構えて交渉力を高める」ことを強調している。これが第四の特徴である。彼らは、今年は「ストライキをやる」ということを、例年になく強調しているといえる。だがもちろん、その「スト」は、「地域組織や地域住民とともに」やる「社会的にたたかうストライキ」と表現されているように、地域住民やマスコミに向けたアピール・ストでしかないのである。 第五の特徴は、いわば組織方針のようなものとして、「たたかう労働組合のバージョンアップ」をあげていることである。その中身は組合の「組織強化・拡大」のために要求運動を組合員拡大に結びつけろ≠ニいうものである。 今日「全労連」傘下で組合そのものの消滅が相次ぎ、彼らはいまジリ貧化する組合組織のたてなおしに大童になっている。このゆえに組合らしい活動≠やるようにと、今さらながらに傘下の組合役員・組合員たちに発破をかけているのが、今日の「全労連」日共系指導部なのである。 C 「全労連」内部の対立の激化 ところで、「全労連」指導部が、いつになく「ストを含む統一闘争」とか「組合らしい活動」とかと力んでいるのは、いったいなぜか? それは次のような日共党および「全労連」の指導部内の大混乱にもとづく。 こんにちの日本共産党は、一方では「安保条約堅持を基本政策に」とか「党首公選制を」とかを主張する松竹らの右翼的分裂策動に揺さぶられている。そして他方では、これにたいする反動≠ニして、あまりにも右翼化した志位指導部に反抗して「左」からの主張やオールド・スターリニスト的な主張が噴きあがっている。そしてこうした党の大混乱のなかで、「全労連」の日共系指導部内部においても、党は労働運動をないがしろにしている≠ニか党中央はマルクス主義(実はスターリン主義)を勉強すべきだ∞党の独自性をもっと出すべきだ≠ニかといった反発の声が湧きあがっているのだ。今春闘において「全労連」指導部が「ストライキ」を強調したり指導部の一部が「賃金は労働力の再生産費である」ことをおしだしたりしているのは、まさにこうした内部対立の露出なのである。 いまや、「全労連」内部の中央盲従分子とそれに右から「左」から反発する部分とが分岐し、この三者の対立が深まっている。この対立は、ここ数年来、代々木中央が労働運動を市民主義的に歪め貶めてきたことにたいして下からの反発が高まっていることの公然化なのである。 二〇一五年の「安保法制反対」運動を契機にして、党中央が、「市民のたたかいこそが重要」などとおしだし「市民と野党の共闘」なるものをもちあげつつ、「市民の共闘は『掛け布団』」「労働運動は『敷き布団』」などというように労働運動を徹底的に軽視してきたこと。また保守層にすり寄るために、「憲法の趣旨を生かした改憲」や「自衛隊活用」を唱える人も含めた共闘を主張し、「急迫不正の侵害」には「自衛隊の活用」や「安保条約第五条を適用すること」さえも認めてきたこと。さらに彼ら党中央官僚どもは、プーチンによるウクライナ侵略に際して日本共産党とソ連との区別だて≠ノ躍起となり、党員たちの「どっちもどっち論」や「NATOの拡大こそが問題」などの主張のあいだで揺れ動きながら、「『国連憲章守れ』の一点での団結」をくりかえすにすぎなかったこと。――これらの党中央・志位指導部の反労働者的な犯罪的言動にたいする多くの労働者党員たちの不信と怒りが、マグマのようにたまり噴出しはじめているのだ。 松竹のような右翼分子が出ることは、「安保廃棄」を凍結し「多様性の尊重」を掲げて「保守層」にすり寄ってきたことの必然的帰結なのである。いまや代々木中央の「保守層との共同」路線の戦略的破綻と転向ネオ・スターリニストとしての反労働者性が、誰の目にも露わとなっているのだ。 そしてもちろんこの事態は、「全労連」の内外で奮闘するわが革命的・戦闘的労働者が、良心的左翼的な組合員・共産党員をネオ・スターリニストの軛から解き放つイデオロギー的=組織的闘いを執拗におしすすめてきたことのゆえにうみだされたものにほかならない。 (以下、見出し) U 政府への「賃上げ原資」支援要請運動への歪曲を許すな A 日本国家独占資本主義への幻想 B 「賃上げ原資のための公的支援」要請へのねじまげ C 「社会的賃金闘争」の反労働者性 D 放擲される労働者の階級的組織化 E 反マルクス主義的な「全労連」版「労働力の再生産費」論 F 反戦反安保・反改憲闘争、ウクライナ反戦闘争からの脱走 |
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インボイス制度の導入――消費税徴収強化を許すな 今秋十月から消費税にインボイス制度(適格請求書等保存方式)が導入されようとしている。岸田政権は、この新制度の導入について、現行の消費税が一〇%と八%の複数税率になっていることから、品目ごとにどちらの税率が適用されているかを明確にするために必要なのだ、とおしだしている。しかしそれは、これまで消費税を納めることが免除されていた年間売上一〇〇〇万円以下の免税事業者からも消費税を搾り取ろうというあくどい意図をおし隠す口実にすぎない。それだけではない。今後増税をもくろむ政府権力者が支払われた消費税の流れを確実に把捉しうるシステムを構築するものでもあるのだ。 (以下、見出し) 免税事業者に犠牲を強制 大軍拡のための消費税増税を許すな ネオ・ファシズム国家を支える税制改悪 |
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沖 縄 辺野古新基地建設阻止! 全島の軍事要塞化を許すな 5・13―14平和行進・県民大会を戦闘的に闘おう! 沖縄県委員会 ロシアのウクライナ侵略を発火点として米―中・露の政治的・軍事的角逐が一挙に激化し、東アジアにおいても台湾と朝鮮半島を焦点として戦争勃発の危機が高まっている。嘉手納基地のF35などの米空軍戦闘機や普天間基地を飛びたった海兵隊ヘリやオスプレイが、連日、爆音を轟かせて住宅地上空を低空飛行で飛びまわり、激烈な訓練を強行している。 いまや岸田政権は、バイデン政権の要請に応えて辺野古新基地建設を強行するだけでなく、閣議決定した「安保三文書」にのっとって対中国の先制攻撃の最前線拠点と位置づけた南西諸島に陸自ミサイル部隊を次々と配備し、「トマホーク」をはじめとする長射程ミサイルを導入しようとしている。 わが同盟の<反戦・反安保>の訴えに鼓舞された沖縄の労働者・人民は、この一大攻撃にたいして怒りを湧きたたせ、断固たる闘いに起ちあがっている。ところが許しがたいことに岸田政権は、県警機動隊員を増強して闘争を弾圧し、名護市安和では基地建設のための土砂搬出を阻止する闘争をたたかう市民を次々と逮捕しているのだ。 この決定的な正念場にあって日本共産党指導部は、「反安保」を投げ捨て、「中国も包摂した平和の共同体をつくる」などというみずからの外交ビジョンを宣伝しつつ、岸田政権に「平和外交」政策への転換を求める運動へと闘いを歪めている。 われわれは、かかる「反安保」を放棄した既成平和運動をのりこえ、「南西諸島へのミサイル部隊配備・トマホーク導入阻止、辺野古新基地建設阻止」を焦眉の課題とする5・13―14平和行進・県民大会の戦闘的高揚をかちとるのでなければならない。対中国先制攻撃体制の構築・日米軍事同盟の対中国攻守同盟としての強化に反対するとともに、中国の核軍拡と威嚇的軍事行動に反対してたたかおう。同時に、戦うウクライナ人民と固く連帯し、<プーチンの戦争>をうち砕くウクライナ反戦の闘いを断固たたかおう! (以下、見出し) 対中国の先制攻撃体制構築に突き進む米・日両権力者 台湾・朝鮮を焦点とした米―中の激突 「反安保」なき「平和外交」要求運動への歪曲を許すな 日米の対中攻守同盟強化反対! 中国の核軍拡反対! |
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