第2756号(2023年2月20日)の内容

<1面>
労働者総決起集会かちとる 2・5
 大幅一律賃上げ獲得! 大軍拡阻止!
 二三春闘の戦闘的高揚を!
<3面>
各地で「改憲・大軍拡阻止」の炎
 労学が札幌を戦闘的デモ(1・29)
 辺野古県民大行動で学生が奮闘(2・4)
 福岡・天神でわが同盟が情宣(2・2)
<6面>
プーチン・ロシアによるドンバス総攻撃を許すな
高揚するフランスの年金制度改悪反対闘争
<4面>
原発推進の閣議決定弾劾!
志賀原発の再稼働を許すな
<5面>
郵政春闘の戦闘的高揚を!
Topics 「政労使会議」開催に欣喜雀躍する「連合」芳野指導部
<2面>
学術会議の改編に狂奔する政府
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号


























  


労働者総決起集会かちとる 2・5


 大幅一律賃上げ獲得! 大軍拡阻止!

 二三春闘の戦闘的高揚を!

 
 
 23春闘勝利へ満場の労働者が奮闘誓う(2・5、東京) 
二月五日、全国から結集した闘う労働者たちは、首都・東京において<二三春闘勝利! 労働者怒りの総決起集会>を圧倒的にかちとった。
 かつてない物価高騰のもとでたたかわれている今春闘。独占資本家どもは、「連合」指導部の超低率の賃上げ要求「指標」さえ、高すぎる≠ネどと拒絶している。この資本家どもにたいして「連合」芳野指導部は、「方向性は一致している」などと応え、今春闘を日本経済再生のための政労使協議≠ノ解消しようとしているのだ。断じて許せないではないか!
 たたかう労働者たちは、春闘を敗北に導こうとしている「連合」指導部にたいする怒りに燃え、二三春闘を戦闘的に爆発させる闘志をみなぎらせて、会場の「なかのZERO」に全国から結集した。
 会場ロビーでは、そこかしこで仲間たちの交流の輪ができている。久しぶりの再会を喜ぶ労働者たち。若い労働者の姿も多く見られる。場内に流れるインターナショナルや労働歌がいっそう闘志を高める。

春闘の「政労使協議」への解消を許さず闘おう!
――第一基調報告

 午後一時ちょうど、集会実行委員会の代表が力強く開会を宣言した。「いまこそ『連合』指導部を弾劾しのりこえ、大幅一律賃上げ獲得をめざしてたたかおう! 反戦反安保・反改憲の闘いを大きく創造しよう!」
 彼は、司会の電機労働者と民間中小企業の労働者を紹介した。
 最初に、民間中小企業労働者の水田育子氏が登壇し、「大幅一律賃上げ獲得! 政府・独占資本による物価値上げ反対! 大軍拡反対! 二三春闘の戦闘的高揚をかちとろう!」と呼びかけ、第一基調報告を始めた。
 水田氏は冒頭、力強く呼びかけた。「戦争と貧窮の強制を打ち砕き、労働者の団結した力で今春闘を戦闘的にたたかいぬこうではありませんか!」
 ヨーシやるぞ! 会場の参加者も拍手で呼応した。
 資本家どもは、「原材料費の値上げによるコスト増」とか「研究開発投資・設備投資の必要性」とかと強弁して、賃上げを徹底的に抑えこもうとしている。この賃上げ抑制を強める独占資本家どもの総本山たる経団連の会長・十倉にたいして、「物価と賃金が持続的に上がる経済を実現するという方向性は一致している」などと表明し、恭順の意を示しているのが「連合」会長の芳野だ。
 水田氏は、賃上げ闘争を抑圧する「連合」指導部の犯罪性を完膚なきまでに暴きだし弾劾した。「連合」指導部のわずか「三%程度」という賃上げ要求「指標」は、物価高騰のもとで苦しむ組合員にさらなる貧窮を強いる許しがたいものだ。「連合」指導部は、「産別自決」の名のもとに賃金闘争の産別・企業をこえた統一的推進を否定し放棄している。それは、「企業別労組の産別的勢揃い・横並び」という日本型賃金闘争としての春闘方式そのものの否定であり破壊なのだ。彼女は、企業の持続的成長のための労使協議≠フ場へと春闘を変質させようとしている「連合」労働貴族を弾劾した。彼らは骨の髄まで「労使運命共同体」イデオロギーに汚染されているではないか。
 「連合」労働貴族にたいする怒りが会場から噴出した。
 このような「連合」労働貴族の闘争歪曲を突き破り、今春闘で大幅な賃上げをかちとるべきことを、彼女は力を込めて訴えた。みずからの職場において、賃金支払い形態の成果主義的なものへの改悪に反対する闘いを、労働者の団結を創造しつつくりひろげ、断固として阻止していることをも彼女は報告した。
 そして声を大にして訴えた。「私たちの<大幅一律賃上げ獲得>のスローガンが、いまほど高く掲げられるべきときはありません」と。
 それはまず第一に、超低額の要求を掲げているにすぎない「連合」など既成指導部の春闘をのりこえていくためのスローガンである。
 第二に、春闘をたたかう労働者が、この闘いをとおしておのれを階級としてめざめ、高め、団結していくためのスローガンでもある。
 <大幅一律賃上げ獲得>は、本質的には、労働者じしんが賃金奴隷からの解放をも自覚し、その決意をうちかため、そして労働者階級として団結しつつ、来るべきものをめざして前進していくためのスローガンでもあるのだ。
 水田氏は、「春闘をたたかうただなかで同時に、<大幅一律賃上げ獲得>のスローガンに秘められたこのような労働者階級としての自覚と団結と闘争にかかわることをめぐっても、組合で、職場で論議し前進していこうではありませんか」と訴えた。そうだ! 会場の仲間たちは、この気迫あふれる提起をガッチリと受けとめ、圧倒的な拍手で応え、今春闘を戦闘的にたたかう決意をうち固めた。

改憲阻止! 大軍拡反対! 反戦反安保闘争の高揚を!
――第二基調報告

 つづいて、教育労働者の武山毅氏が、「憲法改悪阻止! 大軍拡反対! 反戦・反安保の闘いを推進しよう!」と題して第二基調報告を提起した。
 武山氏はまず、「岸田政権による改憲と大軍拡の総攻撃を労働者人民の総力を結集して打ち砕こう!」と呼びかけた。
 岸田政権が中国主敵の敵基地先制攻撃体制を構築することを宣言したことを、彼は怒りに燃えて弾劾した。岸田政権は、対中(対北朝鮮)の先制攻撃体制を構築するために、長射程ミサイルの開発・配備や、巡航ミサイル「トマホーク」の大量購入・配備を強行しようとしている。こうした軍備強化のための軍事費の大増額、その財源として大増税をたくらんでいる。「断じて許せないではないか。大軍拡とそのための大増税を打ち砕こう」と武山氏は訴えた。
 「軍国日本」再興の攻撃の総仕上げをなすのが、憲法第九条破棄と緊急事態条項の新設を柱とした憲法の改悪攻撃だ。ネオ・ファシズム憲法の制定を絶対に許すな! この武山氏の訴えに、参加者は会場に鳴り響く力強い拍手で応えた。
 岸田政権による改憲・大軍拡の攻撃こそは、日本を先制攻撃システムをもった軍事強国へと飛躍させ、日米軍事同盟をば名実ともに対中国の攻守同盟へと飛躍させるものにほかならない。この日本の安保外交政策の大転換を画す攻撃が打ち下ろされているまさにこの時に、「連合」指導部は、「安保三文書」の閣議決定を容認している。日本共産党の志位指導部は、政府権力者が投げ捨てた「専守防衛」のボロ旗にしがみつき、これを守ってくださいと岸田にお願いしているのだ。日本防衛のためなら日米安保には反対しない≠ニいう態度をうちだし反戦平和の闘いを歪曲する志位指導部を弾劾しのりこえ、大軍拡阻止・改憲反対闘争を推進しよう!
 さらに武山氏は、プーチン擁護の言辞をふりまく一部日共系の労組幹部や文化人の腐敗を暴きだして呼びかけた。ウクライナ反戦闘争を推進し、プーチンの野望を打ち砕こう、と。ヨシ! この訴えに会場の仲間は決意を込めて呼応する。
 そして最後に彼は怒りをみなぎらせて訴えた。「労働組合において平和教育・平和運動を熱心に推進してきた教育労働者Aさんにたいして警察権力は、ありもしない容疑をデッチあげて、家宅捜索するという弾圧をかけてきた。しかし、これをAさんは断固としてはねかえしたのだ。」
 許せない! 会場から怒りの声が噴きあがる。労学両戦線でわれわれが、ウクライナ反戦闘争、日本の軍事強国化と改憲に反対する闘いを断固として推進してきたことに恐怖し憎悪した権力のこの治安維持法型弾圧を、Aさんを先頭にわれわれは断固として打ち砕いてきたのだ。
 弾圧をはねのけ、反戦反安保・改憲阻止闘争を断固としてたたかうことを訴えたこの報告に、共感の圧倒的拍手が沸き起こった。

以下 見出し

<大幅一律賃上げ獲得>を高く掲げ奮闘しよう!
――革共同革マル派代表

 全学連・各産別労働者代表が決意表明

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プーチン・ロシアによるドンバス総攻撃を許すな


 ロシアによるウクライナ軍事侵略開始から一年(二月二十四日)をまえにして、侵略者プーチンは、ウクライナ東部ドンバス(ルハンスク州、ドネツク州)全域にたいする、ウクライナ全土にたいする大規模軍事攻撃を開始した。
 プーチンの命を受けたロシア軍は、ウクライナ全土の都市に巡航ミサイルやイラン製自爆型ドローンを雨あられと撃ちこみ、住宅地や電気・ガス・水道などの生活インフラ施設を破壊し数多の労働者・人民を殺戮しているのだ。東部ハルキウ州や南部ザポリージャ州にたいしては、地対空ミサイル「S300」による攻撃をくわえ都市・集合住宅を破壊し住民を無差別に殺戮しさった(二月十日)。〔二月六日には、ハルキウ、ドネツク、ザポリージャ、ヘルソンにたいして、一日で二十四回にのぼる空爆、七十五回の多連装ロケット弾による砲撃を強行した。〕
 わが同盟は、日本の、そして全世界の労働者・学生・人民に訴える! ロシア軍によるウクライナへの悪逆無道な大規模軍事攻撃を断じて許すな! <プーチンの戦争>をいまこそ最後的に粉砕するために、全力でたたかいぬこうではないか!

「東部制圧」に狂奔する侵略軍

 今年一月にプーチンによってウクライナ侵攻作戦の総司令官に任命された参謀総長ゲラシモフは、配下の陸・海・空軍、空挺軍・戦略ロケット軍、特殊部隊など全ロシア軍を総動員して、ウクライナ全土にたいする砲爆撃を強化している。「東部ドンバスの全面制圧」のために地上軍部隊をバフムトをはじめとする市街地に一気になだれこませる態勢を整えているのだ。ほぼ全域をロシア軍の占領下においたルハンスク州においては、州境の都市クレミンナから西方ドネツク州にむけての攻撃を強化している。その四割の地域をウクライナ軍が死守しているドネツク州の要衝バフムトおよびウフレダルにたいしても、動員兵および空挺軍を投入しての突入作戦を執拗にくりかえしている。
 約二ヵ月後には、欧米諸国からドイツ製「レオパルト」をはじめとする戦車がウクライナ前線に投入されはじめる。こうした状況のもとで焦り狂ったプーチンは、三月末までにドンバス全域を制圧せよ≠ニゲラシモフに命じた。プーチンがいま「東部ドンバスの制圧」に攻撃目標を絞りこんで凶暴な攻撃にうってでているのは、みずからが呼号してきた「特別軍事作戦」なるものの惨めな破産をのりきり、二月二十一日の年次教書演説において「ドンバス解放の戦いの進展」なるものを誇示するためである。
 だが、「偉大なロシアの復活」という野望をたぎらせて世紀の蛮行にふみきったプーチンに決して未来はない。現下の凶悪な大規模軍事攻撃は、ウクライナ軍と労働者・人民の戦いに追いつめられたプーチンのあがきにほかならない。
 侵略戦争に動員され戦地に投入されたロシア軍兵士の死傷者はすでに二〇万人超を数え、開戦前に保有していた戦車約三七〇〇両のうち半数を破壊され奪われた。欧米諸国からのウクライナへの戦車供与に対抗して「最新型戦車の増産」(メドベージェフ)などと叫んだとしても、米欧の半導体輸出禁止の制裁措置のゆえに最先端半導体を搭載した戦車を生産する能力を喪失していることは明らかなのだ。そして、ハルキウ州からも、「ノボロシア奪還」の象徴としてきた占領地唯一の州都ヘルソンからも叩き出された(昨年九月、十一月)。
 プーチンのさし向けた侵略軍にたいして、ウクライナの労働者・人民はウクライナ軍とともに命がけの戦いをくりひろげている。彼らの勇猛果敢な戦いのまえに、いまや窮地に追いこまれているがゆえにこそプーチンは、東部ドンバス地域のウクライナ人民を徹底的に殺戮しつくし軍事制圧しロシアのもとに併合するまで、この悪逆無道な侵略戦争を続行しようとしているのだ。

「バフムト死守」の勇猛果敢な戦い

 ロシア軍の凶暴な大規模攻撃にたいしてウクライナ軍は、領土防衛隊・労働者・人民の自治組織と一致結束して戦いぬいている。昨秋いらい、彼らウクライナ軍と人民は、その八割が囚人といわれる五万のワグネル部隊の数ヵ月にわたるバフムト突入作戦にたいして、徹底抗戦の構えを堅持しその侵攻を阻んできた。凶悪な侵略軍による空と地上からの砲爆撃によって多くの仲間を奪われ傷を負った兵士たち、また猛爆撃にさらされ地下室での生活を強制されている労働者・人民たちは、「侵略者を叩き出せ!」「スターリンと同様のウクライナ民族抹殺を許すな!」という固い決意のもとに、バフムト攻略をもくろむ侵略軍を撃破しつづけているのだ。
 このバフムト攻防戦を戦いぬくと同時に、ウクライナ軍は、ドネツク州の中心都市クラマトルシク、同州南部の要衝ウフレダル、およびハルキウに通じるリマン(バフムト北西)を死守する陣形を強化している。侵略軍の東部大攻勢にたいして、断固たる反撃にでているのだ。

<プーチンの戦争>を最後的に粉砕せよ!

 すべての労働者・学生諸君! ウクライナ軍と連携したウクライナ労働者・人民の決死の戦いに追いつめられ血迷ったプーチンは、いま「ドンバス制圧」のための一大殺戮戦を開始した。この残虐きわまる軍事侵略を打ち砕く闘いを全世界から巻き起こそうではないか!
 プーチンはウクライナ侵略戦争を長期化させ全世界をエネルギー・食料危機に叩きこむならば、米欧の結束は乱れるにちがいないなどという計算を働かせている。それだけではない。もしもロシア軍占領地域にたいしてウクライナ軍が攻撃をしかけたならば、これをロシアへの攻撃とみなして、核攻撃にうってでるという恫喝をウクライナおよび欧州諸国にくわえているのだ。
 プーチンが天然ガス供給削減などの逆制裁≠ノうってでたり、NATO諸国への核恫喝≠くわえたりしていることにひるんだ米欧の権力者は、ウクライナ支援をめぐって足並みの乱れを露わにしている。
 侵略軍を撃退するために、米欧各国にのりこみ一刻も早くウクライナに戦車や戦闘機を供与することを求めているゼレンスキー政権にたいして、米・独・仏などの権力者たちは支援を出し渋り、相互にその先陣を切る役回りを押しつけ合っている。
 ロシアのウクライナ侵略戦争が長期化すればするほどに、米欧権力者どもはロシアとの対立激化のゆえにもたらされる経済的損失を回避するために、それぞれの国家エゴイズムをむきだしにしてウクライナを見捨てようとするにちがいない。
 すべての労働者・学生・人民諸君! 憎むべき侵略者にたいして不屈に戦いぬいているウクライナの労働者・人民を絶対に孤立させるな! いまこそわれわれは、たたかうウクライナ人民と連帯して、全世界の労働者・人民の力で<プーチンの戦争>を粉砕するために全力でたたかいぬくのでなければならない。われわれは、日本の地において、「連合」指導部や日共中央などの闘争放棄を弾劾し、ウクライナ反戦の炎を燃えあがらせるために奮闘しようではないか!
(二月十二日)
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高揚するフランスの年金制度改悪反対闘争


 フランスの労働者人民が今、マクロン政権が企む年金受給開始年齢の二年引き上げを阻止する闘いに猛然と起ちあがっている。一年にもおよぶプーチン・ロシアのウクライナ侵略のもとで、深刻化する財政危機を労働者人民への犠牲転嫁によってのりきろうとするマクロン政権にたいして、エネルギーと食料品価格の狂乱的高騰に苦悶する労働者人民の怒りが、ついに爆発したのだ。
 今年一月にマクロン政権が年金制度改悪案を閣議決定した(十三日)。この法案を廃案に追いこみ、もって政府・支配階級のこの攻撃をなんとしても粉砕するという不退転の決意をもって、フランスの労働者人民は二〇〇万人規模の波状的ストライキとデモを開始したのだ。「これ以上二年間も働かせる法案にノン」「若者も黙ってはいられない」と。
 CGT(フランス総同盟)やCFDT(フランス民主労働総同盟)など労組センター五団体をふくむ八団体の統一した呼びかけのもとに、彼らは、第一波の全国的なストライキとデモ(1・19、二〇〇万人が参加)、第二波のストライキとデモ(1・31、二八〇万人が参加)、二月の一斉行動(2・7、2・11、二八〇万人参加)を次々に敢行した。そしてさらに三月七日に過去最大規模のストライキ闘争を準備している。
 追いつめられたマクロン政権は、国会が五十日以内に結論を出さなければ政令(オルドナンス)によって法案の執行を可能にする憲法第四十七条の規定を適用する、という強硬姿勢を剥きだしにしている。これにたいしてフランスの労働者人民は、ストとデモの実力をもってマクロンに年金改革法案の撤回を迫っている。同時に、法案の二万項目もの修正案を議会に提出し審議を徹底妨害する野党諸党とも連携しながら、全力でたたかっているのである。フランスの年金制度改悪阻止の闘いは、国会審議期限切れ(三月二十六日)を前にして、今まさに決定的な正念場を迎えているのだ。

以下 見出し

受給開始年齢の引き上げ

二八〇万のストライキ闘争
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原発の運転期間延長・新増設推進の閣議決定を弾劾せよ


 岸田政権は二月十日に、原発の運転期間の六十年超への延長と建て替え(リプレース)の推進を明記した「GX実現に向けた基本方針」なるものを閣議決定した。
 「福島の復興はエネルギー政策を進める上での原点」(「基本方針」)だ、などと彼らはうそぶいている。何が「福島の復興」だ。福島の核惨事が今なお収束のメドすらたっていないことを隠蔽し居直り、故郷を追われ放射線障害に苦しむ何万人もの被災人民を見殺しにし、苛酷な事故処理作業に従事する原発労働者に犠牲を強要して平然としているのがこの輩ではないか。われわれは、圧倒的な労働者・人民の「原発反対」の声を踏みにじって強行された岸田政権のこの暴挙を、満腔の怒りを込めて弾劾する。
 ロシアのウクライナ侵略を発火点として一挙に熾烈化した米―中・露角逐、そして、東アジアにおける戦争勃発の危機の高まりのもとで岸田政権は、軍事強国日本のエネルギー安全保障と衰退した日本帝国主義経済再生を狙うGXの切り札として、原子力開発を位置づけ直した(本紙第二七五五号三面「軍事強国日本のエネルギー安保確立に突進する岸田政権」参照)。この政権は、地球温暖化対策とエネルギー安定供給を錦の御旗として、原発・核開発に狂奔しているのだ。
 東京電力福島第一原発の大事故発生以後、歴代政府がとってきた原子力政策――原発の運転期間は「四十年、最長でも六十年」とし、新増設は「想定しない」――の大転換を、岸田政権は、かの「安保三文書」の策定過程と同様に、国会審議すらおこなうことなく、政府のもとに設置した「GX実行会議」と経産省の諮問機関「原子力小委員会」での形式的な審議をかくれみのとして強行した。
 福島原発事故の「教訓」として一応は、原発推進を所管する政府機関から「独立」したかたちで設置されたのが「原子力規制委員会」であった。この規制委も、いまやかつての「原子力安全・保安院」と同様の経産省の出先機関に実質上改変されようとしている。今回の法改定で、「四十年ルール」を所管する機関を、現在の規制委から経産省に移すことを企んでいるのだ。
 この「六十年超運転」容認案にたいして、規制委員会を構成する委員五人のうち一人の地質学者(石渡明)が、「安全側への改変とはいえない」として「反対」の意志を表明した。(志賀原発2号機の活断層調査で北陸電力に助け船を出したこの学者でさえ黙っていられないほどの強引なやり口で規制制度の改変がおこなわれようとしている。)岸田政権は、こうした異論をも昨年九月に規制委委員長に据えたゴリゴリの原発推進派の山中伸介のもとに強権的に抑えこみながら、原発推進体制を構築しようとしているのだ。〔二月十三日、規制委は全会一致の慣例を破り、四対一の賛成多数で原子炉等規制法の改定を容認する決定を強行した。〕
 いま各電力会社は、この四〜六月に家庭用電気料金(規制料金)の二八〜四六%もの大幅値上げを申請している。申請していないのは中部・関西・九州の三社だけであり、中部を除く二社は原発を再稼働している。他方、値上げを申請した各社は、ほとんどが原発の再稼働の日程を明記しているのだ。東北電力は女川2号機を二四年二月に、東電が柏崎刈羽原発7号機を二三年十月に・6号機を二五年四月に、北陸電力は志賀原発2号機を二六年一月に、中国電力が島根2号機を二四年一月に、というように。
 そして東電の担当者は、柏崎刈羽原発7、6号機の再稼働を組みこんで値上げ幅を算出した、「その結果、上げ幅を六・八%圧縮できた」などとおしだした。まさに、原発が再稼働できなかった場合にはさらなる値上げを覚悟しろ≠ニ労働者・人民を恫喝したのだ。
 ロシアのウクライナ侵略を契機とする化石燃料価格の国際的な高騰に、岸田政権の金融緩和政策の持続による円安が加わって、石油・天然ガス・石炭の輸入価格が急騰した。停止中原発の早期再稼働を企む岸田政権は、これを絶好のチャンスととらえて、各電力会社に再稼働のスケジュールを明記させたのだ。諸物価の高騰に苦しむ労働者・人民にたいして、さらなる電気料金の値上げをとるか、原発の再稼働をとるか選択しろ≠ニ迫っているのだ。
 だがそもそも、電力会社のコスト計算には原発再稼働のための巨額の費用が含まれている。しかも今後、原発の新増設をするならば、一基あたりの建設費用が福島原発事故以前の二倍から四倍にものぼるとされているのであって、こうした費用を労働者・人民からの収奪強化によってまかなうために、エネルギー危機を口実として電気料金の値上げを企んでいるのが電力各社なのだ。
 政府・電力資本のこうした悪らつな手口をも断固として暴きだし、原発・核開発反対闘争の爆発をかちとろう。
 原発再稼働・運転期間延長を許すな! 原発リプレース・新増設を阻止せよ! 電気料金値上げ反対! 原発推進と一体の大軍拡を阻止せよ! すべての原発・核燃料サイクル施設を即時停止し廃棄せよ!
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大幅一律賃上げ獲得!


23郵政春闘の戦闘的高揚を!

岸田政権による大軍拡・憲法改悪阻止! 大増税を許すな!

 ◆本部の超低額要求を弾劾し、すべての郵政労働者の賃上げをかちとれ!
 ◆一般職・非正規雇用労働者の抜本的な処遇改善をかちとろう!
 ◆夏期冬期休暇の削減・廃止を許すな! 人事給与制度の改悪反対!
 ◆新たな「要員算出標準」にもとづく大幅人員削減を許すな!
 ◆本部による「事業の持続性確保」のための労使協議への歪曲を許すな!

郵政労働者委員会

 全国の郵政労働者の皆さん! いま歴史的な狂乱物価が労働者・人民に襲いかかっている。超低賃金の郵政労働者も同様に生活苦に突き落とされている。
 だが郵政経営陣は、徹底した超勤削減・コストコントロールなど総額人件費削減に狂奔し賃金を上げる気などさらさらない。ところがJP労組本部は、経営陣の「事業危機」なる「宣伝」に唱和して、「賃上げは容易でない」などとほざき、「連合」に沿って超低額の要求を掲げているだけなのだ。彼らはハナから郵政労働者すべてのベースアップ獲得を放棄し、二三春闘を「郵政事業の持続性の確保」のための労使協議にねじ曲げているのだ。すべてのたたかう郵政労働者は団結を打ち固め、本部の闘争放棄・春闘破壊を弾劾し、今こそ<大幅一律賃上げ獲得! 二三春闘勝利!>めざして起ちあがろう!

以下 見出し

本部のベースアップ獲得放棄を許さず大幅一律賃上げをかちとれ!

夏期冬期休暇の削減・廃止反対! 人事給与制度の大改悪を許すな!

首切り・配転・労働強化反対の闘いを創りだそう!

岸田ネオ・ファシズム政権による大軍拡・憲法改悪を阻止しよう!

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各地で「改憲・大軍拡阻止」の炎

1・29 札幌
「岸田政権の改憲・大軍拡阻止!」
全道の労学が戦闘的デモ 
 一月二十九日、全学連北海道地方共闘会議の学生と反戦青年委員会の労働者は、全道労学統一行動に起ちあがった。たたかう労学は、日米軍事同盟の強化と、改憲・大軍拡に狂奔する岸田政権の一大攻撃を粉砕するために、そしてロシアのウクライナ軍事侵略をうち砕くために、勇躍決起したのだ。



 
札幌市中心街に「大軍拡阻止・ウクライナ侵略弾劾」の声を轟かせて進撃する全学連道共闘・反戦青年委の隊列
(1月29日)




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 2・4
「南西諸島の軍事要塞化阻止!」
闘う琉大・沖国大生が奮闘
辺野古新基地建設反対「県民大行動」 
 二月四日、琉球大学と沖縄国際大学のたたかう学生たちは、名護市の辺野古現地でかちとられた新基地建設に反対する「県民大行動」(主催:「オール沖縄会議」)に決起した。
 岸田政権は「日米同盟の抑止力・対処力をいっそう強化する」と称して沖縄全島の軍事要塞化に突進している。反対運動を強権的に弾圧し辺野古新基地建設を強行する岸田政権を断じて許すな! 埋めたて用土砂搬出を阻止する安和現地闘争に決起した市民を逮捕する(二月一日)など悪らつな弾圧をうちおろす権力者にたいして、労働者・人民はいっそう闘志を燃やしたたかっている。たたかう学生たちは怒りに燃えて結集した六〇〇人の最先頭で奮闘したのだ。
キャンプ・シュワブに向けて「新基地建設阻止!」の怒りの拳をあげる学生・労働者・市民
(2・4、辺野古)
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2・2 福岡
「改憲・大軍拡・増税反対!」
わが同盟の訴えに共感の渦
 二月二日午後五時、わが同盟情宣隊は、福岡市天神の西鉄福岡駅前において、岸田政権による改憲と大軍拡に反対することを訴える街頭情宣に決起した。
福岡・天神で「改憲・大軍拡阻止!」を訴える情宣隊
(2月2日、福岡市)
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