第2755号2023年2月13日)の内容

<1面>
改憲・大軍拡阻止の炎1・28
 全学連が対国会・首相官邸・米大使館闘争に勇躍決起
<2面>
「辺野古新基地建設阻止!」
 沖縄県民集会で学生が奮闘 1・28 那覇
米軍による横田基地からのPFASタレ流し弾劾!
<3面>
原発再稼働・新増設を阻止せよ!
 軍事強国日本のエネルギー安保確立に突進する岸田政権
<4面>
原発の運転期間延長を許すな
◎日本国軍が多国籍軍合同演習に参加
<5面>
Topics 最低賃金の審議会方式を見直せ≠ニ叫ぶ『経労委報告』
過酷な深夜・長時間労働を強制されるトラック運転労働者
<6面>
ネタニヤフ新政権によるパレスチナ空爆を許すな
リニア新幹線工事を強行するJR東海 ――<下>

 「解放」最新号

























  


改憲・大軍拡阻止の炎 1・28

全学連が対国会・首相官邸・米大使館闘争に勇躍決起


 
 全学連の白ヘル部隊が首相官邸に進撃
(1月28日、港区溜池交差点)
 一月二十八日、全学連のたたかう学生たちは、岸田政権による改憲・大軍拡を絶対に阻止し、<プーチンの戦争>を打ち砕くという烈々たる闘志に燃えて、国会・首相官邸、アメリカ大使館にたいするデモに起ちあがった。
 1・13日米首脳会談においてアメリカ大統領バイデンに日米一体の先制攻撃体制の構築を誓約した「属国」日本の宰相・岸田は、この対米公約にもとづき、開会した通常国会において空前の大軍拡予算をおしとおそうと狂奔している。「台湾併合」の野望をむき出しにして威嚇的軍事行動を展開する習近平中国に対抗して、日本を名実ともにアメリカと一体となって戦争をやれる軍事強国≠ヨと飛躍させるという、戦後史を画する一大攻撃を振りおろしているのだ。
 ウクライナにおいては、残虐なミサイル攻撃をくり返すプーチン・ロシアの侵略軍にたいして、ウクライナ軍・領土防衛隊と人民は酷寒をしのぎつつ不屈に戦いぬいている。ロシアのウクライナ侵略開始からまもなく一年――侵略軍をたたきだすウクライナ人民の戦いは正念場を迎えているのだ。
 この重大な局面において、全学連のたたかう学生たちは、「反安保」を放棄した日共系反対運動をのりこえ、改憲・大軍拡阻止、日米グローバル同盟粉砕の火柱を、そして<プーチンの戦争>を打ち砕くウクライナ反戦の闘いの炎を、首都中枢に赤々と燃えあがらせたのだ。

<反安保>の旗高く首都中枢を進撃

 午後三時、全学連のたたかう学生たちは、港区六本木の三河台公園からデモ行進にうってでた。
 先頭の学生は、「改憲・大軍拡阻止! 日米グローバル同盟反対! <プーチンの戦争>粉砕!」と大書した横断幕と深紅の全学連旗を翻す。つづく白ヘル部隊の学生たちは、学生自治会旗や「米―中・露激突下の戦乱勃発の危機を突き破れ!」などと書かれたのぼり旗を高だかと掲げ意気高く進撃する。
 「憲法改悪阻止!」「大軍拡反対!」「日米グローバル同盟粉砕!」「<プーチンの戦争>を打ち砕くぞ!」「ウクライナ人民と連帯してたたかうぞ!」
 シュプレヒコールを轟かせつつ、デモ隊は六本木通りを北進する。
 デモ隊が溜池交差点にさしかかると左前方が首相官邸だ。「『安保三文書』を閣議決定し、バイデンのアメリカと一体となって対中国戦争準備に突き進む岸田政権に怒りを叩きつけよう!」マイクを握る学生が大音声で呼びかける。
 「先制攻撃体制の構築阻止!」「安保三文書の閣議決定弾劾!」「トマホーク配備反対!」「軍拡のための大増税を許すな!」「兵器生産の拡大反対!」
 学生たちは首相官邸にシュプレヒコールの嵐を叩きつけた。
 デモ隊が外堀通りに入ると、すぐに右手にアメリカ大使館が見えてきた。中国を抑えこむために「属国」日本をつき従えて日米軍事同盟強化に突き進むアメリカ帝国主義バイデン政権にたいして、学生たちの怒りは爆発した。
 「辺野古新基地建設阻止!」「在沖海兵隊の一大強化反対!」「対中国攻守同盟粉砕!」「安保破棄めざしてたたかうぞ!」
 アメリカ大使館に幾度も弾劾の拳を叩きつけた学生たちはさらに進撃する。学生たちは、「日米軍事同盟の強化反対」とともに、ネオ・スターリン主義中国への怒りに燃えて「中国の威嚇的軍事行動反対!」の声もあげる。
 デモ隊は、愛宕下通りを左折し西幸門前を左折する。すると正面が国会議事堂だ。岸田政権・自民党は、大軍拡とそのための大増税を国会で呼号し、改憲発議をも狙っている。学生たちは、腹の底からの怒りに燃えて拳を叩きつけた。
 「憲法九条改悪阻止!」「緊急事態条項創設反対!」「軍事費大増額阻止!」「ネオ・ファシズム支配体制の強化反対!」「春闘をたたかう労働者と連帯するぞ!」「岸田政権を打倒するぞ!」
 こうしてたたかう学生たちは、日比谷公園までのデモを終始戦闘的にたたかいぬいたのである。

米―中・露激突下の戦争的危機を突き破れ!――決起集会

 
アメリカ大使館に怒りのシュプレヒコールを叩きつける全学連
(1月28日、港区外堀通り)
 デモ行進に先だって、全学連のたたかう学生たちは、三河台公園において決起集会をかちとった。
 午後二時、風間全学連副委員長が開会を宣言し、有木全学連委員長が基調提起にたった。
 彼はまず、岸田政権による改憲・大軍拡を阻止すべきことを力をこめて訴えた。
 「1・13日米首脳会談において米・日両権力者は、日米軍事同盟を文字どおりの対中・対露攻守同盟として飛躍的に強化することを宣言した。台湾をめぐる習近平中国との軍事衝突を構えて、日米軍事同盟を飛躍的に強化する米・日両政府の策動を打ち砕け!」
 「岸田政権がバイデン政権に誓約した一大軍拡を強行することを断じて許すな! 岸田政権による憲法改悪こそは、対中攻守同盟に見合ったかたちで、現行憲法を最後的に破棄する一大攻撃にほかならない。いまこそ、大軍拡反対の方針から『反安保』を完全に抜きさった日共中央を弾劾し、改憲・大軍拡阻止の闘いを大爆発させよう!」
 「日米軍事同盟の一大強化に反対すると同時に、中国の威嚇的軍事行動にも反対し、米―中・露激突下の戦争勃発の危機を突き破る革命的反戦闘争を燃えあがらせよ!」「ヨシ!」たたかう学生たちが呼応する。
 有木委員長はさらに訴える。「ウクライナ人民の総反攻に敗退を重ねるプーチン政権は、復讐心に燃えてウクライナ全土へのドローン・ミサイル攻撃を強行した。プーチン政権の人民虐殺を満腔の怒りをこめて弾劾する! 不屈に戦うウクライナ人民と連帯してたたかおう!『NATOの方が悪い』などとプーチンを擁護する自称『左翼』どもの腐敗を弾劾し、ウクライナ反戦闘争のさらなる爆発をかちとれ!」
 彼の熱烈な基調提起に学生たちは万雷の拍手で応えた。
 会場の熱気が高まるなかで、マル学同革マル派の代表が連帯挨拶をおこなった。
 マル学同代表はまず「ロシアによるウクライナ侵略開始から一年となろうとしている今、<プーチンの戦争>を最後的に打ち砕くために決意も新たに起ちあがろう!」と呼びかけ、侵略軍の罪業を怒りに燃えて弾劾した。そして彼は、全学連の学生たちにたいして、わが同盟が発してきたウクライナ・ロシアの人民への以下のような呼びかけをわがものとし、みずからも発しながらたたかうべきことを呼びかけた。
 「ロシアの労働者・人民は弾圧に抗して『動員令』を打ち砕け! ウクライナの労働者同胞の殺戮に駆りたてるプーチンを弾劾し、その銃口をプーチンに向けよ! プーチンのFSB専制体制を打倒せよ!」
 「不屈にたたかうウクライナ人民よ! 侵略軍を打ち破り、全土の解放に向けてレジスタンスを戦いぬけ! 圧政と収奪の別名となったソ連邦の『社会主義』とは偽のマルクス主義としてのスターリン主義にほかならない。このことを自覚し、ロシアの労働者・人民とともにプロレタリア革命を実現したあの精神を今に蘇らせたたかおう!」
 すべての学生たちが彼の渾身の呼びかけをうけとめ拍手で応える。
 さらにマル学同代表は、「ウクライナの領土強奪を狙うプーチンの戦争は、東アジアにおける台湾をめぐる米・日と中国との角逐を熾烈化させた。<米―中・露新冷戦>という現代世界の構造にはらまれていた戦争的危機はユーラシアの西につづいて、東においても戦火として噴きあがりかねないまでに高まっている」と喝破した。
 「スターリン主義ソ連邦の崩壊から三十有余年を経た現代世界においては、今や歴史的な凋落を露わにしている軍国主義帝国アメリカと、このアメリカに追いつき追い越そうとしているネオ・スターリン主義中国とが、政治・軍事・経済の全分野で世界を二分して激突している。このただなかで日本の岸田政権は、アメリカの先制攻撃システムの一角を担う軍事強国への飛躍にふみだした」「いまや現代世界は<戦争と大軍拡の時代>へと突入し、世界大戦の危機・熱核戦争の危機が急速に高まっているのだ」「このさし迫る熱核戦争勃発の危機を革命的に突破しうるのは、ソ連邦の自己解体という<歴史の大逆転>を再逆転するためにたたかいぬいてきた日本反スターリン主義革命的左翼いがいにない。全学連の諸君は、決意も新たに、わがマル学同とともに起て! <新東西冷戦>下の戦争的危機を突き破る革命的反戦闘争の炎を燃えあがらせよう!」「ヨシ!」
 マル学同代表の反スタ魂あふれる連帯挨拶に、満場の学生たちは惜しみない拍手で応えた。
 つづいて、たたかう学生からの決意表明だ。早稲田大学のたたかう学生は、年明け後ただちに「日米首脳会談反対」「改憲・大軍拡阻止」の闘いをキャンパスから創造してきたことを誇らかに報告した。国学院大学の学生は、自治破壊攻撃に抗してたたかう愛知大学の仲間と連帯して、反戦をたたかう学生自治会組織の強化をかちとるべく奮闘していることを報告した。
 こうして決起集会を実現した学生たちは勇躍デモ行進にうってでたのである。

改憲阻止・反戦反安保闘争の爆発をかちとれ!

 
 全学連旗・学生自治会旗をひるがえし、いざ国会へ
(1月28日、港区虎ノ門)
 全学連のたたかう学生たちは、二三春闘を戦闘的に高揚させるために奮闘する戦闘的・革命的労働者と固く連帯し、改憲・大軍拡阻止そしてウクライナ反戦の闘いの炎を首都中枢に赤々と燃えあがらせた。敵国家権力に一指も触れさせることなく国会・首相官邸に肉迫する戦闘的デモを断固としてうちぬいた。この闘争の意義は、以下の点にある。
 第一に、「反安保」を完全に放棄した日共系の「大軍拡反対」運動をのりこえるかたちにおいて、岸田政権による改憲・大軍拡を打ち砕く闘いを「日米グローバル同盟粉砕!」「米―中・露激突下の戦争的危機を突き破れ!」の旗を高だかと掲げてたたかいぬいたことである。
 岸田政権による改憲・大軍拡の攻撃こそは、日本を先制攻撃システムをもった軍事強国へと飛躍させ・日米軍事同盟をば名実ともに対中攻守同盟へと飛躍させる重大なものにほかならない。にもかかわらず日共官僚どもは、改憲反対・大軍拡反対の方針から「反安保」を意図的に抜きさっているのだ。
 たたかう学生たちは、この日共中央による闘争歪曲を徹底的に弾劾しつつたたかった。まさに岸田政権がうちおろす大軍拡の攻撃こそは、米―中・露激突下の現代世界にあって、日本帝国主義権力者が、没落軍国主義帝国アメリカと一体化しつつ<戦争をやれる国>へと日本を全面的に飛躍させるものにほかならない。このことを満天下に暴露しつつ全学連は、本闘争を<反安保>の旗幟鮮明にたたかいぬいたのである。
 それとともにたたかう学生たちは、米・日の対中国の威嚇的軍事行動に反対すると同時に、ネオ・スターリン主義中国による「台湾の中国化」を狙った軍事強硬策にも断固反対する反戦闘争の炎を噴きあげた。習近平政権の圧政のもとにある中国人民にたいして、自国政府の戦争政策に反対する闘いに起ちあがるべきことを呼びかけながら。
 東アジアにおいて米日帝国主義と中国ネオ・スターリン主義の角逐下で高まる戦争的危機を突き破る主体的力は、米・日と中国の権力者に支配され抑圧されている労働者・人民の国境を越えた団結と反戦闘争の創造いがいにありえない。全学連はこのことを、1・28闘争の爆発そのものをもって全世界人民にたいしてさししめし、闘いの行く手を赤あかと照らしだしたのである。
 第二の意義は、プーチンの侵略軍が新たな大規模攻撃にうってでることを企み、これにたいしてウクライナ人民が勝利の春≠めざして侵略軍を最後的に叩き出す総反撃を身構えているという重大な局面において、一切の既成左翼どもの腐敗をのりこえてウクライナ反戦の火柱をぶちあげたことである。
 日共中央は、ウクライナ反戦の運動をいまもって完全に放棄しているばかりか、いまやウクライナ問題それじしんへの言及を避けている。日本をウクライナのようにしないために「反撃能力」の保有を≠ニいう岸田の宣伝におし負けているがゆえに、ウクライナ問題をとりあげるのは「大軍拡反対」の一点での「共同」にとっての阻害要因だ≠ネどとみなし黙殺を決めこんでいるのが、侵略者への怒りも・戦うウクライナ人民への共感も何もない冷血な代々木官僚どもなのだ。
 この日共中央を断固として弾劾しつつ、全学連は、「<プーチンの戦争>粉砕!」の炎を燃えあがらせた。日本の地におけるこの全学連の革命的闘いそのものが、その身をなげうって侵略者どもと戦うウクライナ人民への連帯の表明となり、檄となったのである。
 すべての諸君! 本闘争の意義をかみしめ、さらなる闘いをきりひらこうではないか!
 岸田政権はいま通常国会の場で、すでにアメリカでバイデンに約束≠オたところの日本の軍事費大増額(アメリカ製「トマホーク」購入費用を含む)を盛りこんだ予算案をおしとおそうと躍起になっている。見よ、施政方針演説における岸田の、「歴史の転換点」において「新たな国際秩序を創る」なる言辞を。まさしくそれは、ロシアのウクライナ侵略戦争によってうち開かれた<戦争の時代>というべき激動のなかにあって、日本の帝国主義国家としての生き残りをかけて、「専制主義とのたたかい」を呼号するバイデンのアメリカと運命共同体的に一体化し・この「たたかい」に馳せ参じてゆくこと、まさしくそのために日本を軍事強国へと飛躍させることの宣言にほかならない。
 われわれは岸田政権による改憲・大軍拡の策動を木っ端微塵に打ち砕くために、「反安保」を放棄した日共系反対運動をのりこえ、巨大な闘いを創造するために全力で奮闘しようではないか! 先制攻撃体制の構築阻止! 軍事費大増額とそのための大増税を許すな!
 憲法大改悪を絶対に阻止せよ! 政府・自民党は、憲法審査会を早期に再開させ「緊急事態条項」の条文案作成にふみだすことを企んでいる。憲法審査会の再開、改憲条文案の提出を許すな! 憲法第九条改悪と「緊急事態条項」創設を柱とするネオ・ファシズム憲法の制定を打ち砕け!
 日米軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての飛躍的強化に反対しよう! 対中戦争を構えての米・日両軍の一大強化を許すな! <安保破棄>をめざしてたたかおう!
 中国・習近平政権による台湾周辺や東・南シナ海での威嚇的軍事行動にも反対しよう! 東アジアにおける米・日と中国との戦争勃発の危機を突き破る反戦闘争を巻きおこそう!
 同時にわれわれは、<プーチンの戦争>を最後的に打ち砕くために、ウクライナ反戦闘争のさらなる爆発をかちとるのでなければならない。侵略軍を占領地からたたきだすために不屈に戦うウクライナ人民と連帯してたたかおう! 日本の地においてウクライナ反戦闘争を創造し、それを全世界に波及させよ!
 「大幅一律賃上げ獲得! 諸物価の引き上げを許すな!」のスローガンを掲げ、二三春闘の高揚を切りひらくためにたたかうすべての戦闘的・革命的労働者と全学連の学生諸君は、スクラム固く、岸田日本型ネオ・ファシズム政権打倒めざして進撃せよ!

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原発再稼働・新増設を阻止せよ!

軍事強国日本のエネルギー安保確立に突進する岸田政権


 東京電力福島第一原発の大事故発生から十二年。この人類史上最悪の核惨事をひき起こした張本人たる自民党政治エリートどもや東電経営陣がいま再び許しがたい犯罪に手を染めんとしている。この大事故に直接の責任を負う者やその後継者からなる岸田政権は、原発への依存度を「低減する」という欺瞞のベールを全面的にかなぐり捨て、原発は「クリーン」だとか「エネルギー安全保障に不可欠」だとかの神話を復活させながら、原発の積極的推進にうってでているのだ。
 いま日本帝国主義権力者は、ロシアのウクライナ侵略がもたらした米―中・露角逐の一挙的激化と東アジアにおける戦争勃発の危機の高まりのもとで、日米軍事同盟の対中・対露攻守同盟としての強化と大軍拡にのりだしている。彼らは日本をアメリカとともに戦争を遂行しうる軍事強国へおしあげていくための「国家安全保障戦略」において、「エネルギー安全保障・経済安全保障」の実現に不可欠なものとして原子力開発の推進を位置づけているのだ。まさしく、岸田政権の原発推進政策は大軍拡政策と一体のものなのである。
 東日本壊滅の寸前であったかの核惨事に目をつぶり居直って、被災人民を見殺しにしながら原発推進に狂奔しはじめた岸田政権にたいして、われわれは原発・核開発反対闘争の大爆発をもって応えるのでなければならない。

以下 見出し

A 原子力政策の大転換

B 「同志国」との連携

C 政府主導の再稼働・新増設


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岸田政権による原発の運転期間延長を阻止せよ


 岸田政権は原子力発電所の運転期間を六十年超に延ばすための法案を今通常国会に提出することを決めた。従来の「四十年ルール」の枠を超えた「運転期間延長」をおしとおそうとしているのだ。
 昨年十二月に「グリーントランスフォーメーション(GX)実行会議」において岸田政権は、福島第一原発事故以降、「新増設はしない」としていた方針の大転換を発表した。原発の再稼働・稼働延長と「次世代革新炉の開発・建設の推進」を二本柱とする方針をうちだしたのだ。
 「次世代革新炉」の開発と建設にはかなり長期の年月と一兆円を大幅に超える莫大な資金を要する。それゆえ岸田政権は、新増設にこぎつけるまでの期間、「原発の最大限の活用」の名のもとに、既存原発をその耐用年数を無視して無謀にも稼働させつづけようとしているのだ。
 東京電力福島第一原発事故の処理作業はまったく終結の目途すらたっていない。被災した人々の多くが十年以上たっても故郷に帰ることもできない。原発事故にみまわれた福島の人民は、甚大な被害に苦しみ、放射能で汚染された大地は回復不可能に陥っている。だがこうした実態をおし隠し「福島の復興」を宣伝しながら、「原発の活用」に踏みだそうとしているのが岸田政権である。極めて許し難い。

以下 見出し

「四十年ルール」の所管を規制委から経産省へ

老朽原発の危険性


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ネタニヤフ新政権によるパレスチナ空爆を許すな


 一月二十七日および二月二日、イスラエル軍は「パレスチナ武装勢力のテロへの報復」を名分として、イスラム武装組織ハマスが拠点とするパレスチナ・ガザ地区にたいする空爆を連続的に強行した。
 事の発端は、一月二十六日にイスラエル軍がヨルダン川西岸ジェニンの「イスラム聖戦」拠点を奇襲し十人を殺害したことである。これにたいする反撃としてガザ地区からイスラエル南部にロケット弾が発射されたことを「テロ」と烙印して、イスラエル軍は凶暴な空爆にうってでたのだ。
 この蛮行こそは、十二月二十九日に発足したばかりのネタニヤフ率いる史上最も狂信的な<Vオニスト政権による、パレスチナ人民にたいする宣戦≠ニいうべきものなのだ。
 収賄・背任など三つの容疑で起訴され、二〇二一年六月に汚職政治家≠ニして首相の座を追われたネタニヤフ。つい最近までブタ箱行きが間近とみられていたこの男は、「反ネタニヤフ」の八党連立政権の倒壊にともなって昨年十一月におこなわれた総選挙を経て、またしても首相に返り咲いた(首相就任は三度目)。選挙後の連立工作が政権成立の成否を握るイスラエル。第一党リクードの党首ネタニヤフが復活≠フために手を結んだのは、「入植地建設は神聖なる義務」「反抗は徹底的に力で抑え込め」と叫ぶ筋金入りの極右政党たる「宗教シオニズム」(今回の選挙で六議席から十四議席へと伸張)や「ユダヤの力」などであった。
 今やネタニヤフは、再び汚職で追い落とされるのを避けるために、最高裁判所の有罪判決を国会の過半数の賛成で覆すことができるようにする「司法改革」を強行しようとしている。みずからも熱狂的なシオニストたるネタニヤフが、自分の身の保全のために、おのれ以上に狂信的なシオニストと黒い手を握りあったというわけだ。
 ネタニヤフ新政権は、こうした極右シオニストの輩を要職に配することによって、その凶暴性を早くもむきだしにしている。
 第一に、「ユダヤの力」党首イタマル・ベングビールを、新設の「国家安全保障相」に任命したことである。あまりの狂信性ゆえに非合法化されたユダヤ至上主義結社「カハ」の元メンバーであり、アラブ系住民(イスラエル在住者の二割を占める)について「イスラエル国家に忠誠を誓わないかぎり国外に追放せよ」と叫びたてるベングビール。この男をネタニヤフは、イスラエル国内だけでなく占領地たるヨルダン川西岸地区の「治安維持」をも統括するポストに就けたのだ。就任早々にこの男は、イスラムの聖地「ハラム・アッシャリーフ」を踏みにじる挙にでた。
 第二に、占領地における入植活動の拡大ばかりか、ヨルダン川西岸地区のイスラエルへの「併合」をさえも強硬に主張してきた「宗教シオニズム」党首ベツァルエル・スモトリッチを「財務相」兼「国防省内大臣」に任命したことだ。財務相は当然ながら占領政策全般に財政面から関与する枢要ポスト。イスラエルがパレスチナ自治政府の代わりに徴収する税金の自治政府への送金をも担当しており、スモトリッチが就任早々に手をつけたのがこの送金の停止であった。しかも、この輩が兼任する「国防省内大臣」(副大臣級)とは、ヨルダン川西岸の入植地建設政策の策定・実行にかかわるポストだ。そこにゴリゴリの「西岸併合」論者が就いたことの危険性は明らかだろう。

高まる第五次中東戦争勃発の危機

 これほどまでに極右的な政権がイスラエルに登場したことは、アメリカ帝国主義のバイデン政権をもあわてさせた。バイデンはネタニヤフ政権のガザ空爆開始直後(一月三十日)に国務長官ブリンケンをイスラエルに派遣し、「二国家共存という目標を困難にするいかなる行為にも反対する」と釘を刺した。
 バイデン政権にとって中東政策における最大の関心事は反米国家イランの核開発阻止であって、これを達成するためにこの政権はこのかん、「イスラエルの中東地域への包摂」の名のもとに、イスラエルとサウジアラビアなどアラブ王制諸国との関係強化を促し・もってイラン包囲の陣形をつくりだすことを試みてきたのであった。だがしかし、イスラエルにあまりにユダヤ至上主義的な政権が現れた今、イラン包囲網を構築するというみずからの政策そのものが破綻しかねないことをバイデン政権は危惧しているのだ。
 いまや極右シオニスト主導のネタニヤフ政権は、不倶戴天の敵たるイランにたいしてますます憎悪をつのらせ、武力行使の引き金をひく衝動を高めている。現にバイデン政権の国務長官ブリンケンが訪問する直前の一月二十八日夜、イラン中部イスファハンの軍需工場をドローンで攻撃したのがこのシオニスト権力者だ。ロシアのウクライナ侵略を区切りに「核交渉」が最後的に暗礁にのりあげて以降、猛然と核開発に突進しているイラン。ウクライナを侵略しているロシア(および中国)との関係強化を基礎として地域大国としてのしあがろうとしているこのイランを、「核兵器完成」をまえに撃滅する機会を虎視眈々と狙っているにちがいないのだ。
 かくして、第五次中東戦争勃発の危機さえもがいま急速に高まっているといわなければならない。
 ネタニヤフ政権によるガザ空爆・パレスチナ人民殺戮を許すな。イラン軍事攻撃を許すな。

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1・28那覇
「辺野古新基地建設を阻止するぞ!」

<反安保>掲げ学生が奮闘
沖縄県民集会
 一月二十八日、那覇市の県庁前ひろばにおいて辺野古新基地建設に反対する「沖縄県民集会」(主催:オール沖縄会議)が開催された。琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、結集した五〇〇名の労働者・市民の最先頭で<反安保>の旗幟鮮明にたたかいぬいた。
琉大・沖国大の闘う学生が労組員と共に「県民集会」に結集
(1月28日、那覇市・県庁前ひろば)
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