第2747号(2022年12月5日)の内容

<1面>
23春闘の戦闘的高揚を!
 労働者への犠牲転嫁に協力する「連合」指導部を弾劾せよ
<3面>
北朝鮮のミサイル発射弾劾!
米韓の合同軍事演習反対!

<2面>
「防衛力強化 有識者会議」報告書の反動性
――「安保三文書」策定を阻止せよ!

<4面>
バイデン政権がしかけた対中国半導体封鎖
カネと恫喝で半導体製造の低迷突破を図る習近平
AIカメラで人民監視を強化
<5面>
長時間労働を容認する自治労本部を許すな!
緊急小口資金特例貸付の打ち切り弾劾!
Topics 「日の丸半導体」の復活に突進する岸田政権
<6面>
プーチン政権が予備役動員で墓穴
四度「棄権」でロシア弁護 南ア
アフガン人民を覆う飢餓と貧窮
◎『新世紀』最新号(第322号)紹介
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号
































  

23春闘の戦闘的高揚を!

労働者への犠牲転嫁に協力する「連合」指導部を弾劾せよ

 いま電気・ガス・ガソリン・灯油などの光熱費と食料品の一〇〜五〇%にもおよぶ猛烈な価格高騰によって、労働者・人民は凄まじい貧困と生活苦に突き落とされている。
 この労働者階級にたいする未曽有の貧窮強制を打ち砕くためにわれわれは、来たる二〇二三春闘において<大幅かつ一律の賃上げ>をかちとるために断固として奮闘しなければならない。同時にわれわれは、岸田日本型ネオ・ファシズム政権による公共料金など諸物価のつり上げや「防衛力の抜本的強化」を掲げての軍事費大増額とこれを賄(まかな)うための大増税、「全世代型社会保障」の名による社会保障切り捨てなどの大衆収奪強化に反対する政治経済闘争をこれと一体にたたかおう。今こそ、労働者・人民に<戦争と貧困>を強制する岸田政権と独占資本家階級に痛打を与える闘いを創造しよう!
 労働者階級が総力をあげてとりくむべき二三春闘にあたって、「連合」芳野指導部は、岸田政権・独占資本家による日本経済再生を賭けた産業構造再編のための労働者・人民への攻撃、首切りと不安定雇用の強制、超低賃金の強要に、政使≠ニ一体となって協力する反労働者的姿をむき出しにしている。
 すべての革命的・戦闘的労働者諸君! 今こそ「連合」労働運動を日本経済の危機を突破するための救国産報運動に解消する芳野指導部を弾劾し、二三春闘の戦闘的高揚をかちとるために奮闘しようではないか!

新しい資本主義」の名による労働者・人民への貧窮の強制

 いまも昂進しつづけている食料品、電気・ガスをはじめとする生活必需品や公共料金の大幅値上げ、社会保障改悪によって、労働者・人民は未曽有の困窮に叩きこまれている。十月までに二万七〇〇〇品目もの食料品が値上げされ、すべての労働者世帯は大幅な支出増を余儀なくされている。しかも各電力会社が相次いで三〇%以上もの値上げを申請するなど、来春にかけても電気・ガス代、輸送費のさらなる引き上げがなされようとしており、諸独占体はこれをも口実にして商品のいっそうの値上げを強行してもいる。労働者世帯の負担はますます膨れあがろうとしているのだ。
 とりわけこの光熱費・食品値上げの直撃を受けているのが、ひとり親家庭や非正規雇用などの低賃金労働者、年金生活者、アルバイトと奨学金で生活する貧困家庭の学生などのいわゆる社会的弱者¢wである。食事を一日一度に切り詰め、子どもの食事回数まで減らさざるをえない困窮世帯が激増し、公的な支援が望めないがゆえに彼らの多くがNPOの運営するフードバンクに頼って生活を維持している。
 この物価高騰の主たる要因は、いうまでもなく政府・日銀の大規模金融緩和策の継続による円安の昂進にある。ロシアのウクライナ侵攻による天然ガス・石油や穀物の供給逼迫、長期化するコロナ・パンデミックおよびアメリカ・バイデン政権の対中国デカップリング策強行ゆえのサプライチェーンの混乱。――これらによる世界的な物価高騰のなかで、円安が輸入物価の急騰をもたらし、日本における物価高騰を加速しているのだ。
 パンデミック恐慌のもとで資本家によって解雇やシフト減を強いられた多くの労働者・人民は、今なお大幅な収入減を強制されたままである。だが日銀・黒田は「金融政策は為替〔相場の誘導〕を目的にしたのではない」などとほざき、なおも大規模金融緩和を継続して円安による物価高騰を開き直っている。岸田政権は、この物価高騰のただなかにあって、年金支給額の減額や介護保険の個人負担額の引き上げを強行した。さらに彼らは、介護保険料の引き上げや年金支給額のさらなる抑制・納付額の引き上げをもくろんでいる。安倍・菅両政権の貧困強制策を引きつぎ、「もはや削るところがない」ほどの貧困を労働者・人民に強制しつづけているのだ。
 岸田政権はいま、大軍拡のための大増税に踏みだしている。十一月二十二日、首相の諮問機関である「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」が、年内発表予定の「安保三文書」策定にむけた「報告書」を公表した。そこで彼らは、アメリカと同盟して対中国戦争を担うために、先制攻撃体制の構築(中国本土を狙える長射程ミサイルの一〇〇〇発もの配備など)と、軍事研究の促進および軍需産業の育成・兵器輸出の拡大をうちだした。このために、軍事費を現行の二倍の五年間で四八兆円に大増額するのだという。
 この「財源」について、「報告書」は「国を守るのは国民全体の課題である」と強弁し、「国民全体」に「幅広い税目による負担」を強制することを傲然と宣言した。しかも「国内投資や賃上げにとりくんでいる企業の努力に水を差すことのないよう」などとほざく。法人税増税に猛反対する独占資本家どもに配慮して、低所得層をふくむ人民からの所得税増税を財源の中心にすることを事実上公言しているのだ。軍事強国化のために、困窮に突き落としてきた労働者・人民に新たな大衆課税強化を押しつけようとしているのだ。
 二十五年におよぶ実質賃金の低下と非正規雇用・不安定雇用拡大による生活不安にさらされてきた労働者・人民にたいして、岸田政権は今また公共料金値上げや諸物価つり上げ、大増税・社会保障削減の一大攻撃を振り下ろしているのだ。

以下見出し

 政府主導の競争力強化・産業構造大再編への突進

 春闘の政労使協議への解消を打ち破る闘い

連合」指導部による日本経済再興のための春闘≠ヨの歪曲を許すな!

労働者階級の団結で<大幅一律賃上げ>をかちとれ
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北朝鮮のミサイル発射弾劾!

米韓の合同軍事演習反対!


切迫する北朝鮮―米・韓激突の危機
 北朝鮮・金正恩政権は十一月十八日に、ICBM(大陸間弾道弾)「火星17」の発射実験を強行した。金正恩の北朝鮮は、通常の約四五度で発射するならば飛距離が一万五〇〇〇`bにおよびアメリカ本土全域を射程に収めるICBMを、ほぼ垂直に近い角度で打ち上げる「ロフテッド軌道」で発射した実験の「成功」を大々的に喧伝している。このミサイル発射実験こそは、アメリカ帝国主義国家に「核保有国」として対峙する構えを傲然とバイデン政権につきつけたものにほかならない。
 この金正恩政権の対米挑戦的なICBM発射実験に対抗して、米韓両国軍は翌日ただちに、グアムから飛来させた米軍のB1B戦略爆撃機二機とF16戦闘機部隊および韓国軍のF35A戦闘爆撃機部隊が、「米国の拡大抑止戦力の迅速展開能力向上」を公然とうたって「合同訓練」を実施した。
 このかん米韓両国軍が実施した大規模合同航空演習「ビジラント・ストーム(警戒の嵐)」(十月三十一日〜十一月四日)と、これに対抗しての金正恩の北朝鮮による三十発以上もの各種ミサイルの連日にわたる発射というかたちで開始されたこの両者の応酬は、いまかつてなく激烈化している。
 金正恩政権は、米韓のこの合同軍事演習を「北朝鮮を明確な標的にした攻撃的かつ挑発的な軍事行動だ」(朝鮮労働党中央軍事委員会副委員長・朴正天)と声高に非難しつつ、演習のさなかの十一月二日には短距離弾道ミサイルを三発発射し、うち一発を海上における韓国との軍事境界線である北方限界線(NLL)を越えて韓国側の海域に着弾させた。これは一九五三年の朝鮮戦争休戦いらいのことである。(これにたいしてその三時間後に韓国軍も、報復として三発の空対地ミサイルをNLLの北朝鮮側海域に撃ちこんだ。)
 この北朝鮮の激烈な対応にたいして米韓両国軍は、二四〇機もの航空機を動員し、出撃回数一六〇〇回を超える二〇一七年いらいの「歴代最大規模」の大軍事演習を金正恩の眼前でくりひろげた。とりわけ米軍はこの演習に、高度の電子戦を駆使して察知されることなく北朝鮮領内に侵入し地中深くの目標を一撃で壊滅する能力をもつB1B戦略爆撃機二機を、グアムのアンダーセン空軍基地から即座に投入した。バイデン政権は、金正恩政権の命脈を断つ「斬首作戦」の遂行態勢をすでに完全に整えていることを金正恩の鼻先で見せつけたのである。
 それだけではない。バイデン政権は、核戦争遂行専用の指揮管制機E6B〔この機体はその任務のゆえに「世界終末の日の飛行機」と呼ばれる〕を演習二日目の十一月一日から朝鮮半島の上空に滞空させ、戦略核ミサイル(米本土のICBMや日本周辺海域に潜ませている米戦略原潜のSLBM)を金正恩政権中枢部に撃ちこむ「核攻撃指令」をいつでも発することが可能な核臨戦態勢をとっていることを、公然と金正恩に突きつけたのだ。
 この米韓の軍事行動を目の当たりにした金正恩政権は、「米韓は歴史上もっともおぞましい代価を支払わなければならないだろう」と米韓両国を声高に非難しつつ、一連のミサイル発射にうってでたのだ。
 こうして米韓および北朝鮮の双方が、互いに核による威嚇を主軸として相手にたいする威嚇的な軍事行動をエスカレートさせているがゆえに、いまや朝鮮半島発の核戦争勃発の危機がかつてなく高まっているのである。

以下見出し

先制核攻撃」を呼号する金正恩政権

斬首作戦」訓練を再開した米韓両国軍

東アジアで高まる核戦争勃発の危機を突き破れ
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防衛力強化 有識者会議」報告書の反動性

 「安保三文書」策定を阻止せよ!


 十一月二十二日に「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」が報告書を発表した。それは、岸田政権が年末までに策定しようとしている「国家安全保障戦略」などの「安保三文書」の基調をなすものとしてうちだされた。
 そこにつらぬかれている問題意識は、日本国家を軍事強国におしあげるために、労働者人民を協力させ動員していくということにある。「自分の国は自分たちで守るとの当たり前の考えをもつ」だの「防衛力強化を我が事として受けとめよ」だの「負担が必要となることを理解せよ」だのという文言を、「目的・理念、国民の理解」と称して冒頭で述べたてていることに、それはしめされている。
 報告の具体的な特徴は、第一に、「五年以内に防衛力を抜本的に強化する」というように、期間を区切って、空前の大軍拡に突進する意志を傲然と明示していることである。国軍の明記と交戦権の是認を核心とする憲法第九条改悪の策動と一体で日本国軍の大増強をおしすすめることを公然とうたいあげているのが有識者会議であり岸田政権なのだ。それは、日米軍事同盟にもとづきアメリカとともに「戦争をやれる国」へと日本国家を一挙に飛躍させるという企みのあらわれにほかならない。

敵基地攻撃体制の構築・継戦能力の強化

 岸田政権の一大軍備増強策動の中軸にすえられているのが、「反撃能力の保有と増強」という名の敵基地先制攻撃体制の構築である。これが報告の第二の特徴である。報告は、「国産のスタンド・オフミサイルの改良等や外国製のミサイルの購入により、今後五年を念頭にできる限り早期に十分な数のミサイルを装備すべき」だという。「敵」とみなした中国・北朝鮮の基地や軍事的・政治的中枢や重要インフラを標的として先制攻撃を加えうる体制をアメリカと一体となって構築することに狂奔しているのが岸田政権である。そのためにこそ、この政権は、陸上自衛隊の「一二式地対艦誘導弾」を改造し射程を一〇〇〇`b以上に延伸することや、アメリカ帝国主義がユーゴスラビア、アフガニスタン、イラクにおいて人民大殺戮のために使用した巡航ミサイル「トマホーク」を導入し、早急に敵基地先制攻撃体制を構築することを「安保三文書」に盛りこもうとしているのだ。
 第三は、「リアルな継戦能力を高める」ことを提言していることである。沖縄をはじめとする南西諸島および日本列島全域の米軍基地や日本国軍基地を射程におさめる二〇〇〇発の中距離ミサイルを配備している中国、これに対抗して「台湾有事」に備えての米日共同の作戦遂行体制の構築に血道をあげているのが岸田政権である。
 報告はいう。自衛隊の「弾薬や有事対応に必要な抗たん性の高い施設等……を着実に整備」せよ、とか「自衛隊に常設統合司令部と常設統合司令官を設置することも早急に検討」せよと。現状では、陸上自衛隊の弾薬が北海道に七割方集積し、九州・沖縄には一割弱ほどしか備蓄していない。このゆえに、南西諸島など南方に弾薬庫を建設し増強配備することを急いでいるのだ。また、米統合軍であるインド太平洋軍司令官のカウンターパート≠ェ自衛隊に存在しない現状を打開するために陸海空三自衛隊の統合司令部(官)を新設することを策している。
 第四に、国家が主導して軍需産業の育成・強化をすべきだと提言していることだ。「我が国は工廠を持っておらず、自衛隊のニーズに従って、防衛装備品の研究開発から製造、修理、さらに補給まで、実際に担っているのは民間の防衛産業」であり、「防衛産業は防衛力そのもの」であるにもかかわらず、「防衛部門から撤退する国内企業も出てきている」がゆえに、「より積極的に育成・強化を図っていく必要がある」と。
 要するに、「防衛産業を持続可能なもの」とするために、「国主導の体制」を構築し、これをテコとして海外への兵器輸出を強力に推進することを公然とぶちあげているのだ。

「総合的防衛体制」の名による軍産学共同の推進

 第五に、「総合的な防衛体制の強化」の名のもとに、国家の「安全保障」を確保するために軍事のみならず政治的、経済的の力を総動員することをもくろんでいることである。「自衛隊のみならず、国全体で総合的に取り組まなければならない」「外交力・経済力といった防衛力以外の国力の活用も不可欠である」という報告のくだりに、それは明白にしめされている。〔アメリカ・バイデン政権が国家安全保障の基本戦略としている「統合抑止戦略」に対応したものである。〕
 軍事技術をめぐる研究開発分野においても、国家(NSC)が主導し大学・研究機関・民間の研究者を総動員して軍事研究を軍産学共同でおしすすめることがうちだされているのだ。現に、「先端的で原理的な技術は、……〔軍民〕いずれにも活用できるマルチユースである」がゆえに、とりわけ「宇宙、サイバー、AI、量子コンピューティング、半導体など最先端の科学技術は」「安全保障分野の研究者だけでなく、広くアカデミアや民間の最先端の研究者の協力が必須である」と強調する。
 そして、「公共インフラ」の「利活用」の名のもとに国家総動員態勢を構築すべきだと提言している。南西諸島におけるEABO(遠征前進基地作戦)構想にのっとった日米共同軍事作戦に不可欠の空港や港湾を「公共インフラ」の名目で整備すべきことを露骨に進言しているのだ。
 第六に、岸田政権がこうした大軍拡をおしすすめるために、五年間で四八兆円にのぼる巨額の軍事費を計上しようとしており、その財源を確保するために労働者人民から血税をしぼりとろうとしていることをあげなければならない。それは、大増税による大衆収奪にほかならない。
 以上のように、この「有識者会議」報告書は、<米―中・露>激突下で日本をアメリカとともに戦争をやれる軍事強国へと飛躍させる新たな軍事戦略を確立するための指針を提示した、徹頭徹尾反動的なしろものにほかならない。岸田政権による「安保三文書」の策定を断じて許すな!
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バイデン政権がしかけた対中国半導体封鎖

 十月七日にバイデン政権(商務省産業安全局)は、中国の人工知能やスーパーコンピュータの開発、先端半導体製造装置の開発にアメリカ由来の技術が利用されることを禁止する≠ニいう新たな半導体規制策を発表した。これに合わせて商務省と国防総省が世界最大のドローン製造企業DJI社をふくむ四十四の企業・大学をエンティティーリスト=敵性団体リスト≠ノ追加した。そして「アメリカ由来の技術」を利用しているアジアや欧州の企業にたいして、規制に従わなければ制裁を加えるという警告を発したのだ。
 それだけではない。アメリカ国籍や永住権をもつ者が規制対象の中国ICT企業や研究機関に就業することも禁止した。中国で就業しているアメリカ系技術者・研究者にたいしてバイデン政権は、ただちに退職するか米国籍・永住権を捨てるかの二者択一を迫っているのだ。
 いまやバイデン政権は、約四年半にわたってアメリカ政府がしかけてきた対中国の半導体規制をはるかに凌駕する、中国のAI・スパコン開発や先端半導体製造の芽を徹底的に叩きつぶす策をうちだしたのである。「デジタル強国」「智能化戦争を戦える軍隊の建設」などのシンボルを掲げて最先端技術の開発・実用化に突進している習近平の中国にたいしてバイデン政権は、先端半導体を自力で製造できない中国のアキレス腱≠徹底的に突くかたちで強烈な半導体封鎖≠しかけたのである。

以下見出し

半導体の宝島=¢苻pの併呑を企む習近平
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長時間労働を容認する自治労本部を許すな!

 新型コロナ感染症の大流行が始まって約三年。このかん、政府にコロナ対策を丸投げされた各自治体当局は、一切の犠牲を自治体労働者に転嫁してきた。コロナ対策にかかわる膨大で煩雑な業務を担う担当部署に増員もせず、他部門の労働者に応援や「兼務」を強制してのりきってきたのだ。担当部署の労働者も、応援を出す他部門の労働者も、人員不足による長時間労働を強いられてきたのである。時間外労働が「過労死ライン」とされる月八十時間を超える労働者はざらで、月二〇〇時間を超える労働者もいるほどだ! まさに殺人的な長時間労働が常態化しているのだ。
 そのうえ許しがたいことに自治体当局はコロナ対応を他部門からの応援・兼務でのりきったことに味をしめて、いま業務の新たな見直しを進めている。「経常的・定型的」とみなした業務については、職員の兼務や、任期付職員、会計年度任用職員、民間からの人材派遣の活用をさらに拡大しようと企てている。これまで以上に殺人的な超長時間労働が強要されるのは目に見えているではないか。

以下見出し

長時間労働是正と人員確保」方針

勤務時間管理の厳格化」方針の観念性

質の高い公共サービス」を提供するための人員要求

 職場から粘り強い闘いを!
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新世紀


The Communist

第322号
2023年1月


最新号紹介 











大軍拡阻止、<プーチンの戦争>粉砕の熱烈な檄

岸田ネオ・ファシズム政権打倒をめざして闘おう!

 氷点下二〇度を越える厳冬期を前にして、プーチン・ロシアはウクライナ全人民に凍えを強制する電源破壊に狂奔している。恐怖と苦痛を与えて屈服を迫る残虐無比の<プーチンの戦争>を断じて許すな! 不屈に戦うウクライナ人民と連帯しよう。
 本号の巻頭論文「断末魔プーチンのあがきを粉砕せよ」は、南部の要衝ヘルソン市の奪還がウクライナ軍・人民の戦いの「偉大な勝利」である、とその意義を鮮明にしている。いまプーチンが連日強行している狂気のミサイル攻撃は、ヘルソン市を奪われたことへの憎悪にみちた報復にほかならない。これを打ち砕くために、いまこそウクライナ反戦闘争を断固たたかおうと呼びかけている。
 プーチンのロシア軍は、「ロシア領」と宣言したばかりの州都ヘルソン市をなんとしても死守せんとして、核恫喝をはじめ、ありとあらゆる卑劣な策を弄してきたのだ。
 第二論文の「ウクライナ全土へのミサイル攻撃弾劾!」は、十月十日に開始された最大規模の全土無差別爆撃・人民殺戮がプーチンの断末魔のあがきにほかならないことを明らかにしている。巻頭と第二論文によって、読者は、プーチンの攻撃を打ち砕いたウクライナ人民の戦いの意義を確信するにちがいない。
 ◆日共志位指導部は、ウクライナ反戦の闘いを完全に放棄している。労組ダラ幹の一部には、「ロシアを追いつめたNATOが悪い」とほざいてプーチンを擁護する者さえいる。こうした既成指導部の闘争放棄・敵対を弾劾し、「<プーチンの戦争>を打ち砕け!」と、中央学生組織委員会の「憲法改悪・大軍拡を阻止せよ ウクライナ反戦の火柱を!」論文が熱烈に訴える。
 本論文はまた、東アジアにおいて米日―中の角逐が熾烈化し熱核戦争勃発の危機が高まるもとで、反戦反安保の闘いをいかに推進すべきかを鮮明に提起している。そして、対中国の最前線にたたされている岸田政権は、アメリカとの軍事同盟を基礎に先制攻撃体制の構築・軍事費のGDP比二%への倍増を策し、そのためにこの十二月にも「安保三文書」の閣議決定を強行しようとしているのだ。本論文は呼びかける。「平和外交」を岸田政権にお願いするにすぎず「反安保」を完全に放棄した日共翼下の既成平和運動をのりこえ、大軍拡・改憲阻止闘争の爆発をかちとれ。岸田ネオ・ファシズム政権打倒をめざしてたたかおう、と。
 ◆改憲・大軍拡の策動を「安倍の遺志を引きつぐ」などと称揚してきたのが岸田だ。安倍の「国葬」を強行した岸田のドス黒い狙いを、「ネオ・ファシスト安倍の『国葬』弾劾!」論文が暴きだす。安倍の統一協会との黒い癒着、森友・加計・桜ゲート疑獄、NSC専決の支配体制の強化などのネオ・ファシズム的本性を徹底的に暴き弾劾する。
 いま労働者・人民に狂乱的な物価高騰が襲いかかっている。物価値上げに反対する政治経済闘争や大幅賃上げ要求の闘いをつくりだそうと呼びかけているのが、「『新しい資本主義』の名による貧窮強制を許すな」である。この論文では、政府・独占資本家が喧伝する「リスキリング」にもとづく「構造的な賃上げ」なるものの欺瞞、その悪逆な本性を明らかにしている。
 ◆「プーチンの大ロシア主義」論文は、ウクライナにたいする侵略戦争を強行しているプーチンの領土強奪の思想をあますところなく暴きだしている。「偉大なルーシの復興」を追い求める狂信的な大ロシア主義者である現代のツァーリ=プーチンが「あらゆる意味において同時にスターリンの末裔=vであることを読者ははっきりとつかみとることができるにちがいない。
 <プーチンの戦争>を粉砕する国際的闘いをさらにおしすすめていくために、本誌第三二〇号に掲載された中央労働者組織委員会論文の英語訳を掲載した。
 ◆前号につづいて「反革命=北井一味を粉砕せよ!」の第二弾を掲載した。わが同盟の破壊を企む国家権力のスパイ・糸色望に操られそのいいなりになっているのが北井とその一味だ。わが組織の中にいた時に、「異常な個別オルグ主義」などの組織実践の狂いを批判された北井は、これをまったく反省せずに、同志黒田やわが同志たちへの反発だけを昂じさせていった。このことを、労働戦線、学生戦線でたたかう同志が怒りをこめてつきだしている。
 わが闘いの武器として、本号を大いに活用されんことを。
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