第2743号(2022年11月7日)の内容
<1面>
「新しい資本主義」の名による
人民への犠牲強要を打ち砕け
政労使協議に陥没する「連合」指導部を弾劾し闘おう!
<4〜5面>
反革命=北井一味を粉砕せよ! 第7回
狂気と妄想の黒田批判
――『挫折の深層』の反革命性
<2〜3面>
各地で労学統一行動かちとる
10・16全道労学統一行動
10・23全東海労学統一行動
10・23全九州労学統一行動
琉大・沖国大生が10・21集会で奮闘
<6面>
Topics 円安・物価高を招いた日銀黒田の破廉恥な責任逃れ
反戦・改憲阻止、秋季「自治体確定」闘争を戦闘的に闘おう
福岡10・21国際反戦デー集会
「解放」最新号
「新しい資本主義」の名による 人民への犠牲強要を打ち砕け 政労使協議に陥没する「連合」指導部を弾劾し闘おう! 軍事強国化・経済大国再興に血道をあげる岸田政権 プーチン・ロシアのウクライナ侵略と習近平中国の台湾併呑にむけた軍事的強硬策の展開、――まさにいまユーラシア大陸の西と東の激動を焦点として、米―中・露は軍事的・政治的そして経済的にもいっそう激烈に角逐し、熱核戦争勃発の危機をますます高めている。そのもとで、全世界の労働者・人民は戦乱と貧窮と飢餓と環境破壊を強制され、強権支配に呻吟させられている。 この世界的激動のまっただなかで、中国・ロシア・北朝鮮にたいする最前線に立つ日本帝国主義の岸田政権は、米バイデン政権とのグローバル同盟をますます強化し、「反撃能力」の名において敵基地・軍事政治中枢を先制攻撃する軍事体制の構築に血道をあげ、この軍事強国にふさわしいネオ・ファシズム憲法の制定に突進している。これとともに岸田政権は、この軍事的・政治的角逐と結びついた米―中・露の経済的および経済安保的の抗争にも揺さぶられ、みずからの経済的地歩と権益の護持・貫徹を賭けて、一九九〇年代のバブル崩壊いこう失われてきた「経済大国・技術立国」の地位を再構築することに躍起となっているのだ。 そのためにこの政権は、統一協会問題をめぐる人民の怒りの噴出に揺さぶられながらも、ネオ・ファシズム支配体制をますます強権的に打ち固め、いっさいの反対運動を封じこめることを策しつつ、労働者階級・人民へのありとあらゆる犠牲強要に突進している。 十月二十八日に閣議決定した「総合経済対策」なるものこそは、このネオ・ファシズム権力者どもの、日本労働者階級・人民にたいするこれまでとは質を異にする一大攻撃の宣言以外のなにものでもない。 先端分野への国家資金の投下と「労働移動・リスキリング」の推進 もっぱら赤字国債の追加発行(日銀による財政ファイナンス)に依存した二九・一兆円もの巨額の二二年度第二次補正予算、これを売り物にしてうちだされた岸田政権の「総合経済対策」なるものの核心は、「物価対策」などと銘打ったおためごかしのバラマキ″にあるのではない。 まさに、戦乱と経済的争闘の激烈化のもとで没落をいっそうあらわにする日本帝国主義の生き残り≠賭けての「日本経済再生」策。しかも、独占諸資本の、なによりも帝国主義国家・日本の死活的利害を守り貫徹するための労働者階級・人民への一大犠牲強要策、この悪逆な諸施策の貫徹を傲然と宣言したものこそが、この「総合経済対策」にほかならない。 そこにおいて岸田が「新しい資本主義」の「両輪」と称してうちだしているのが、「成長のための投資と改革」なるものであり、「労働移動円滑化、リスキリング、構造的な賃上げ」と称するものである。 岸田政権は「成長のための投資と改革」と称して、「量子・AI・バイオ技術」など既存の諸産業のみならず軍事技術をも一変させる可能性をもつ最先端技術(軍民両用技術)分野の研究開発とその実用化を促進することを謳っている。これらに莫大な国家資金を投入し、大学、公的および民間の研究機関、諸企業による共同の研究開発や新事業展開の体制を、まさに政府が司令塔となり国家資金を惜しみなくつぎこんで構築することを策しているのだ。そのための・また一挙に二倍に増額せんとしている軍事費に投じる国家資金を捻出するために、この政権は社会保障の切り捨てや労働者・人民を標的にしたいわゆる大衆課税の強化(消費税の一五〜一九%への増税など)を虎視眈々と狙っているのだ。 ネオ・スターリン主義中国が、党=国家が一元的に資金と諸権限と情報を保有し統制して、これら最先端技術分野の研究開発を、米・欧諸国をも凌駕する勢いで急進展させていること。――これに対抗してアメリカやEU諸国もまた、国家が主導して大独占体などとともにAI・量子・半導体などの巨大研究開発プロジェクトを展開していること。これに比して完全に立ち後れてきたことを突きつけられてきた日本帝国主義権力者どもは、焦りにみちて今後の日本経済と国家の存亡の生命線をなすとみなしたそれらの部門の研究開発やその事業化・実装化をおしすすめているのだ。 〔岸田政権は、欺瞞的にもGX投資の一環≠ニ称して、またウクライナ危機で顕在化した日本の「エネルギー供給基盤の脆弱性」を突破するという名分で、「原発推進加速」を叫びたてている。「革新炉」の名で新型軽水炉のみならず、高速炉、高温ガス炉、さらには技術的メドもまったくたっていない核融合炉の開発加速を叫びたて、これらにも巨額の予算をつけようとしているのだ。〕 同時に岸田政権は、「労働移動円滑化、リスキリング(学びなおし)、構造的な賃上げ」を「三つ子の課題」と称して一体的に推進することを大々的にうちだし喧伝している。しかもこれを促進するために「年功制の職能給から日本に合った職務給〔ジョブ型賃金体系〕への移行」を早急に、政府が直接に口出しして実現させるというのだ。来二三年六月までに「リスキリング」の促進策や賃金支払い形態の移行策を政府が練りあげ、これを全社会的に強行的に貫徹することを彼らは謳いあげている。まさに政府が主導して日本の産業構造・雇用制度を全面的につくりかえるというのだ。――これこそは、労働者階級に「労働移動」という名の首切りと産業・事業転換に対応した新技術の修得を強制し、それをつうじて多くの労働者たちをいっそうの不安定雇用・低賃金に叩きこむ一大攻撃以外のなにものでもない。 彼らは、(竹中平蔵のようなペテン師を先頭に)日本経済の低迷の根拠は、このかんの政府の産業政策・労働政策にこそあるとほざく。競争力を失った企業=#゙らがいう「ゾンビ企業」と過剰となった労働力≠過度に保護し温存してきたことが、「スタートアップ企業」や新技術分野の発展を阻害し、日本の全国家的な生産性の停滞をもたらしてきたのだ、と。まさに「ゾンビ企業」をドシドシ淘汰するとともに、諸企業内部の「不採算部門」の切り捨てを一気に促進し、それらに従事してきた労働者をドシドシ吐きだして労働市場に投げ出せ、というのだ。そして投げ出された労働者はみずからの責任において、新たな「成長分野」で資本家が欲する・彼らの役にたつスキルを磨き(いわゆるエンプロイアビリティ=雇われる能力を高める)、再就職して国家・企業に奉仕せよというのだ。 労働者にみずからのスキル(技術・技能)と能力を企業の欲するそれ(デジタル化に対応できるそれ)につくりかえつつ高めることをうながして新たな企業・部門に自主的に「移動」させ、そこで資本家にとって役にたった者にだけ相応の「賃上げ」を施す、というのが、岸田のいう「構造的な賃上げ」なるものなのだ。 世界的に、AIなど最先端技術開発に携わる高度技術者の争奪戦が激烈に展開されており、日本の諸企業もアメリカや中国の諸企業や研究機関に高賃金≠ナ相次いで引き抜かれてきた。そうであるがゆえに、彼らを確保するために一定程度の高給≠保証するような賃金支払い形態につくりかえよ、とこの政権は号令している。その反面が、総額人件費の増大を回避しつつこの高度技術者の報酬を捻出するために、「リスキリング」をやったとしても企業の望む水準に達しないとみなした労働者を無慈悲に企業外に放りだし、さもなくば非正規雇用や「雇用によらない働き方」いわゆるギグワーカーなどで食いつなぐことを強要するということだ。労働者に相互に競争を強い、圧倒的多数の労働者はこれまでをもこえる劣悪な諸条件のもとでコキ使う、あるいは路頭に迷わせる。――この悪逆きわまりない労働者確保・管理の手法を、奴らは「労働移動の円滑化、リスキリング、構造的な賃上げ」などと称して貫徹しようとしているのだ。これが岸田が発足いらい主張してきた「新しい資本主義」なるものの本性なのである。 以下、見出し 政府・独占資本と一体化する「連合」芳野指導部弾劾! 貧窮強制反対の政治経済闘争・賃金闘争の戦闘的高揚を! 岸田政権打倒に向けて邁進せよ! |
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反革命=北井一味を粉砕せよ! 第7回 狂気と妄想の黒田批判 ――『挫折の深層』の反革命性 T 反革命=権力の走狗への転落の紋章 国家権力への通敵行為を許さない! わが創始者への身の程知らずの罵倒をやめよ! 自己の犯罪の開き直りのための歴史の捏造 宮崎本からの我田引水的切り抜き U 革命的労働運動主義者=黒田≠ニいう妄言 V 9・20スローガン論争とは何か? |
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各地で労学統一行動をかちとる |
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10・16 北海道 ウクライナ反戦闘争の火柱 | |
十月十六日、全学連北海道地方共闘会議と反戦青年委員会に結集するたたかう学生と労働者たちは、「改憲阻止! 大軍拡反対!」の闘い、そしてウクライナ反戦の闘いを、北の大地から創造する決意に燃えて全道労学統一行動に起ちあがった。 自民党道連へ弾劾のシュプレヒコール 午後二時二十分、木々の葉が赤や黄色に色づきはじめた大通公園西八丁目広場から、白ヘルとゼッケンを身にまとった労学の部隊が札幌市街にむけて、デモンストレーションにうってでた。「改憲阻止!」「侵略粉砕!」のかけ声のもと、「改憲阻止! 大軍拡反対! ウクライナ侵略を打ち砕け!」と赤字で大書された横断幕を先頭に掲げ、札幌中心部をデモ隊は力強くすすんで行く。「先制攻撃体制の構築反対!」「米―中・露の核戦力強化競争反対!」「貧窮の強制を許さないぞ!」シュプレヒコールがあたりに響きわたる。 駅前通りを北上し西に左折すると、前方に見えるのは自民党道連の入るビルだ。「『安倍国葬』を強行し、憲法改悪と先制攻撃体制の構築に突き進む岸田政権に怒りをたたきつけよう!」たたかう労学はいっそう拳に力をこめてシュプレヒコールをあげる。「憲法改悪阻止!」「軍事費大増額を許さないぞ!」「岸田ネオ・ファシズム政権打倒!」 こうして全道のたたかう労学は札幌市街を席巻する戦闘的デモンストレーションを断固貫徹したのだ。 |
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「改憲阻止! 侵略粉砕!」のかけ声高くデモ (10月16日、札幌市) |
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労学が熱くシュプレヒコール (10・16、札幌市) |
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10・23 東海 自民党愛知県連に怒りの拳 | |
十月二十三日、全学連東海地方共闘会議のたたかう学生と名古屋地区反戦のたたかう労働者は、名古屋市中心部において、全東海労学統一行動を圧倒的にかちとった。 白ヘル部隊が名古屋市中心部を席巻 午後二時半、栄公園での総決起集会で闘いの決意を打ち固めた労働者・学生は、「<プーチンの戦争>を打ち砕け! 改憲・大軍拡絶対阻止! 日米グローバル同盟粉砕!」と大書した横断幕を高く掲げ、意気揚々と栄中心街へのデモにくりだした。秋晴れの青空に「反戦」の大きな赤旗が風を受けてへんぽんと翻る。「ロシアのウクライナ侵略粉砕!」「改憲阻止!」などの色とりどりの幟が陽光に映える。警察権力・機動隊の弾圧をはねのけ、わが白ヘル部隊は「安保粉砕」「改憲阻止」のかけ声で広小路通を圧して進撃した。 デモ隊は栄から北上する。「あれが自民党愛知県連ビルだ。行くぞ!」と指揮者が大音声で檄を飛ばす。「よーし!」といっせいに応え奮い立った白ヘル部隊がビルに迫る。声をはりあげ「憲法改悪阻止!」「統一協会との癒着ともみ消しを許さないぞ!」とシュプレヒコールを叩きつける。「岸田政権を打倒するぞ!」怒りの拳で自民党県連を包囲した。 たたかう労学は、この日の闘いを最後まで戦闘的にくりひろげたのだ。 |
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大横断幕先頭に栄中心街を自民党愛知県連に向けて勇躍進撃する東海のたたかう労・学 (10月23日、名古屋市) |
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改憲・大軍拡阻止の決意固く (10月23日、名古屋市栄公園) |
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10・23 九州 反戦・改憲阻止の雄叫び | |
十月二十三日、福岡市天神において、全学連九州地方共闘会議と反戦青年委員会は全九州労学統一行動に勇躍決起した。九州各地から結集した闘う労働者・学生は、全国の仲間と連帯して<ロシアのウクライナ侵略反対><憲法改悪阻止・日本の大軍拡反対>の闘いの火柱を赤々と燃えあがらせたのだ。 圧倒的な共感を集め福岡・天神を戦闘的デモ 午後二時すぎ、天神・警固公園で決起集会をかちとった全九州の労学は、いざ福岡市中心部を席巻するデモにうってでた。決起集会の発言を聞いていた男性が飛び入り参加した。 「ロシアのウクライナ侵略反対!」と赤く大書した横断幕を先頭にして、「侵略、粉砕」「改憲、阻止」のかけ声高く、白ヘル部隊は進撃した。部隊が天神を南北に貫く渡辺通りに出るや、大勢の労働者・市民がいっせいに注目する。「<プーチンの戦争>を打ち砕くぞ」「たたかうウクライナ人民と連帯してたたかうぞ」この雄叫びが高層ビル街に轟くと、街ゆく市民のほとんどが街角で足を止め、わがデモ隊列に注目している。なかには一緒に拳をあげる人もいる。 わが白ヘル部隊は、西鉄福岡駅前を北上し、天神橋交差点でUターンした。広い交差点のまっただなかに、わが部隊は全学連旗と反戦旗を翻し、「憲法改悪阻止!」「辺野古新基地建設阻止!」などのノボリを林立させて勇姿を見せる。そして今度は渡辺通りを南進だ。街宣車から響く凜とした女子学生の呼びかけで、デモ隊は再びシュプレヒコールをあげた。「先制攻撃体制の構築反対!」「南西諸島へのミサイル配備反対!」「ネオ・ファシズム反動攻撃粉砕!」闘志みなぎる声が天神の街を圧倒した。 |
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「プーチンの戦争を打ち砕け!」怒りの声を轟かす九州の労・学 (10月23日、福岡市天神) |
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労働者・学生が闘志あふれるシュプレヒコール (10・23、福岡市警固公園) |
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10・21 琉大・沖国大生が奮闘 沖縄国際反戦デー集会 |
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十月二十一日、那覇市の県庁前ひろばにおいて「10・21国際反戦デー集会」(主催:沖縄平和運動センター)がおこなわれた。琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、結集した労働者とともに<日米グローバル同盟の強化反対><ロシアのウクライナ侵略粉砕>の旗幟鮮明に最先頭で奮闘した。 |
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集会に結集した労働者とともに奮闘する琉大・沖国大生 (10月21日、那覇市) |
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