第2681-2682号 2021年8月23日)の内容

<1・8面>
日米グローバル同盟をうち砕け
英空母の9月横須賀寄港阻止! 米日英による対中国の威嚇的軍事行動反対!
<反安保>を放棄する日共をのりこえ闘おう!
<2〜3面>
各地で国際反戦集会 8・1
北海道九州北陸
道共闘が札幌駅前で情宣 7・31
7・28 「F35Aの配備を許すな」
小松基地に怒りの拳
<4〜5面>
日本帝国主義の生き残り策――菅政権の「経済安保戦略」
◆サイバー戦に備えた暴力装置再編
<6面>
駅清掃職場から闘うぞ!
Topics 東京五輪――バス運転労働者を酷使・大手旅行資本を救済
<7面>
第59回国際反戦集会 海外からのメッセージ A
国際レーニン・トロツキー主義派(FLTI、アルゼンチン)
「ニューズ・アンド・レターズ」(米)
週間日誌は6面に掲載
 「解放」最新号

























  


日米グローバル同盟をうち砕け

英空母の九月横須賀寄港阻止! 米日英による対中国の威嚇的軍事行動反対!

<反安保>を放棄する日共をのりこえ闘おう!


反人民性をむきだしにする断末魔の菅政権を打ち倒せ

 新型コロナ・ウイルスの爆発的な感染拡大が、首都圏・関西圏から全国に拡がり、連日のように二万人を超える陽性者がうみだされている(東京では五〇〇〇人超)。重症者数は、全国で一五〇〇人に迫っている。入院することができず自宅での療養を強いられているのは、東京だけでも過去最高の二万一〇〇〇人を超えた(いずれも八月十四日現在で)。いま首都圏で惹起している医療崩壊は全国に急拡大している。菅政権が首都圏や関西圏に拡大した「緊急事態宣言」や「まん延防止等重点措置」のもとで休業・廃業に追いこまれた飲食業、さらには宿泊・交通などの諸企業において、数多の労働者が解雇されたりシフトの削減にさらされている。
 だがしかし、「自助」をふりかざす菅は、生活苦においやられた労働者人民にたいする生活支援を打ち切ったままにし、夥(おびただ)しい人民を困窮地獄に突き落としている。いまや失業者は二一〇万人、さらに二〇〇万人を超える「実質的失業者」がうみだされているではないか。
 ちなみに、みずからの延命のために人民に塗炭の苦しみを強制しながら菅政権が強行した東京五輪。その大会理念として掲げた「多様性と調和」なるものは、大会主催者・開会式演出者などによる「女性蔑視」「障害者蔑視」「ホロコースト讃美」などの発言によって吹き飛んだ。この五輪には、すでに総額一兆六〇〇〇億円もの巨費が投じられている。この莫大な開催費用の穴埋めは、すべて労働者人民から収奪した血税によってまかなおうとしている。ふざけるな! 人民を感染爆発と貧窮のどん底に突き落としながら強行した東京五輪のツケのすべてを労働者人民にまわそうとしているのが菅なのだ。そして、その裏側では、七八〇〇億円にものぼる巨額の放映権料は、すべてIOC(国際オリンピック委員会)貴族≠フもとに転がりこんでいるのだ。
 感染爆発とそのもとでの医療崩壊を招きよせ、さらには労働者人民を貧窮のどん底に突き落とした張本人は、菅政権にほかならない。
 にもかかわらず、感染拡大の責任は、自治体や医療機関の労働者に、また生活のために営業せざるをえない飲食業に、さらに若年労働者や学生などの「若者層」に転嫁するという人非人的な言辞を弄しているのが菅なのだ。
 いまや、その反人民性をむきだしにする菅ネオ・ファシスト政権――その犯罪の第一は、菅政権が、「ワクチン確保」に完全に失敗したのみならず、「供給は十分」などと大ウソをついて接種加速を号令して大混乱を招いたこと。それにもかかわらず、「自治体が在庫をためている」などというデマを吹聴してきたことである。
 第二は、菅政権が、酒類の提供禁止措置を守らない飲食店を悪者≠ノ仕立てあげ、取引業者や金融機関に取引停止や融資の打ち切りにむかわせるというネオ・ファシズム的強権性をむきだしにした措置をうちだしたことである(これは一夜にして撤回に追いこまれた)。
 そして第三は、政府・厚労省が、第五波に備えるように専門家や医療従事者が提言してきたにもかかわらず、医療労働者への支援を何ひとつおこなわなかったばかりか、「ワクチン接種加速」と「五輪への派遣」などの無理難題を押しつけつづけたことである。
 第三波・第四波のあとにも経営難に陥った医療機関への支援をおこなわず、「それは自治体の仕事だ」などと言い放ちながら、むしろ中小医療機関の淘汰のために意図的に放置してきたのが政府・厚労省であった。にもかかわらず、いまや自宅待機者が膨大にうみだされているのはコロナ患者を受け入れない医療機関のせいであるかのようなキャンペーンを張りはじめているのだ。それは、突如として「重症者しか入院はさせない」という入院治療の方針転換を発表した政府にたいする囂々(ごうごう)たる非難を必死にかわすための菅の姑息かつ卑劣なやり口にほかならない。
 こうした感染爆発を招いた張本人であるにもかかわらず見え透いたウソをつき責任転嫁に狂奔してきた菅政権にたいする労働者人民の怒りが噴出している。首相・菅は、もはや心神喪失状態をさらけだしダッチロールをくりかえす最末期の姿をさらけだしているのだ。
 だが警戒せよ! 首相・菅は、全国的な感染爆発の状況をも無視してパラリンピックの開催を強行しようとしている。マキャベリスト菅は、このパラリンピックが終わったら、感染の爆発的拡大の責任は医療機関や飲食業、「若者層」に転嫁して、強権的な欧米式の「都市封鎖(ロックダウン)」にうってでることをたくらんでいるにちがいない。そして、緊急事態条項の創設という憲法大改悪への道をひらくことをもたくらんでいるにちがいないのだ。われわれは、菅政権が、感染の爆発的拡大というみずからのもたらした危機をも利用して、政治支配体制をネオ・ファシズム的に一段と強化する方向に強行突破することを断じて許してはならない。
 われわれは、反人民性をむきだしにしている菅日本型ネオ・ファシズム政権を一刻も早くうち倒すのでなければならない。
 パラリンピックの開催を許すな! 政府・独占資本による労働者人民への犠牲強制をうち砕け!「(コロナ・パンデミックという)ピンチはチャンスだ」などとほざき憲法に緊急事態条項を創設することを断じて許すな! 緊急事態条項の創設と憲法第九条の破棄を内容とする改憲案の提示を粉砕せよ! <反安保>も<反ファシズム>も放棄する日共をのりこえたたかおう!
 すべての労働者・学生・人民は、貧窮を強制しつづける菅政権を階級的な団結の力で打倒せよ! ただちに、労働者・学生は全国の職場・学園・地域から総決起しようではないか!

(以下、見出し)

台湾・南シナ海での米日英連合と中国とによる威嚇的な軍事行動の応酬

ネオ三国同盟≠フ形成に狂奔する米日英の帝国主義

ロシアとの反米同盟にもとづいて対米挑戦を強める中国

米―中・露のプレ戦争状態への突入


全国から反戦反安保・改憲阻止の闘いに起て
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米・中激突に震撼させられた日本帝国主義の生き残り策

――菅政権の「経済安全保障戦略」


A 「経済安全保障」の呼号

 東アジアとりわけ台湾海峡を焦点とするアメリカと中国との軍事的角逐のかつてない激化、これと連動した先端技術・稀少資源などをめぐる両国の争闘戦の白熱化とサプライチェーンの分断、そして米―中・露間の熾烈なサイバー攻撃の応酬と日本をも標的としたそれの激発。――コロナ・パンデミックのただなかで加速度的に進行したこうした世界情勢の激変に驚愕し震撼させられて、菅政権はいま、アメリカ・バイデン政権とのあいだで日米軍事同盟を対中国のグローバルな攻守同盟として強化するという国家意志をかためつつ、「日本の経済安全保障の確立」を声高に叫びたてている。
 自民党政権は、すでに安倍時代の二〇二〇年四月に、国家安全保障会議(NSC)の下にある国家安全保障局(NSS)の内部に「経済安全保障」を担当する「経済班」を創設した。また菅政権発足後の二〇年十二月には、自民党の「新国際秩序創造戦略本部」(座長・甘利明)が、「経済安全保障」を「わが国の独立と生存および繁栄を経済面から確保すること」と定義し、そのうえで「経済安全保障戦略」の早急な策定と二二年通常国会における「経済安全保障推進一括法」の制定を提言した。
 こうした追求を基礎にして菅政権は、今年の六月に閣議決定した「成長戦略実行計画」および「経済財政運営と改革の基本方針(骨太の方針)二〇二一」のなかに、はじめて「経済安全保障」の項目を盛りこんだ。すなわち――
 @半導体・AI・量子技術・5G(第五世代移動体通信システム)などの最先端のデュアルユース(軍民両用)技術をめぐる米・中間の熾烈な覇権争い。Aコロナ・パンデミックと「長期化・構造化」する米・中間対立のもとでの「グローバルなサプライチェーンの脆弱性や国家・地域間の相互依存リスク」の顕在化。Bこれに対応するための各国による戦略技術・物資の囲い込み合戦の一斉開始。――これらの事態を世界の構造の「非連続的な変化」として捉え、それへの「対応」が急がれるとして、次のように言う。
 「このような非連続的な変化に対応し、我が国として自由・民主主義、基本的人権の尊重といった普遍的価値を守り、有志国・パートナーと連携して法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序を実現するためには、我が国の経済成長と安全保障を支える戦略技術・物資を特定した上で、技術を適切に守ると同時に、従来とは一線を画する措置を講じ、自律性の確保と優位性の獲得を実現していく必要がある」、と。
 軍事・政治のみならず、経済・高度技術の分野においても米・中が激突し、重要物資の供給が途絶するというかつてない情勢のなかで、日本の国家・社会・経済の死活を決する「戦略技術・物資」を、日米安保同盟を基礎としつつアメリカなどと連携しながら確保し防衛することに全力を傾注すべきだ、というのである。
 こうした「経済安全保障」政策は、米・中間の経済的・技術的の関係がこれまでの相互依存から相互分断へと劇的に変化し、各国がそれぞれに「戦略技術・物資」をめぐる囲い込みへと転じている現局面において、日本の国家としての「独立と生存および繁栄」を守りぬくためには、対外・対内の経済政策をたんに「経済成長」の観点からではなく「国家安全保障」の観点から位置づけ練りなおさなければならない、という政府・権力者の切迫した危機感に発している。もとよりそれは、先のような軍民技術の分野において中国の台頭を抑えこむためにアメリカ・バイデン政権がうちだしている対中国の「経済安保」政策と・それへの日本の「連携・協力」の強制――四月の日米首脳会談で発表された「米日CoReパートナーシップ」にしめされるそれ――、これに応えるためでもある。
 そのようなものとして菅政権による「経済安全保障」の呼号は、米・中激突に震撼させられた日本帝国主義権力者による国家生き残り戦略の練りなおしの追求としての意味をもつ。


以下見出し

B 米・中デカップリングへの対応

C 「二十一世紀の新しい戦争」への驚愕

D 「デジタル革命」の基盤崩壊への危機感

E 日本帝国主義の存亡を賭けた「経済安保戦略」

F 対米情報従属の軛――属国≠フ悲哀

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小松基地に怒りの拳 7・28
  七月二十八日、降りしきる雨がピタリとやんだ午前七時半、石川県の空自小松基地ゲート前において「F35A戦闘機小松基地配備反対集会」(主催 小松基地爆音訴訟連絡会と石川県平和運動センター)が開始された。労組旗がたなびき労働者・住民が結集するなかで、金沢大学のたたかう学生が「先制攻撃機F35A配備阻止! 菅政権打倒!」と書かれたゼッケンに身をかためて集会に参加した。
7・28小松 「F35A配備阻止!」金沢大生が労働者・住民と共に起つ
(石川県・小松基地ゲート前)
   F35A配備に反対し空自小松基地ゲート前で闘う労・学・住民
(7月28日)
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道共闘が札幌駅前で情宣 7・31 
 国際反戦集会を翌日にひかえた七月三十一日、全学連道共闘の学生は、気温三十四度の炎天下、札幌駅南口前において街頭情宣をおこなった。新型コロナの新規感染者が連日一万人を上回る感染爆発のまっただなかで、労働者・人民に一切の犠牲を強制しつつ、政権延命のために東京五輪の開催を強行している菅政権を断じて許さない! いまこそ菅政権を打倒するぞ! 道共闘の学生は怒りに燃えて決起した。
「菅政権打倒!」を掲げ街頭情宣する闘う学生
(7月31日、札幌市)
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 各地で国際反戦集会の高揚かちとる 8・1
   
北海道集会
 八月一日、北海道のたたかう労働者・学生は、札幌市西区民センターにおいて、第五十九回国際反戦北海道集会を盛大に実現した。たたかう労働者・学生は、<米中冷戦>下の戦争勃発の危機を突き破る革命的反戦闘争の創造と、戦争と貧困と圧政を強いる菅政権を打倒する闘いを巻き起こす決意を固く確認したのだ。
われわれの闘いこそが全世界の労働者・人民の未来を切り拓きうることを確信した
北海道の闘う労・学(8月1日、札幌市)
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九州集会
 八月一日、九州のたたかう労働者・学生は、福岡市内において、第五十九回国際反戦九州集会を断固として実現した。結集した九州のたたかう労働者・学生は、本集会の成功的実現をとおして、今秋以降の闘いに打って一丸となってのぞむ決意を固めたのだ。
<反戦・反安保>の決意も固く集会を締めくくる参加者たち
(8月1日、福岡市内)
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北陸集会
 八月一日、北陸のたたかう労働者・学生は金沢市内において第五十九回国際反戦北陸集会をかちとった。結集した労働者・学生は、反戦反安保・反改憲の闘いのさらなる前進を切りひらき、菅ネオ・ファシスト政権を打倒する決意をうち固めたのだ。
米中激突下の戦争的危機を突き破れ!――決意をうち固める労働者・学生
(8月1日、金沢市内)
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