第2679号2021年8月2日)の内容

<1面>
7・19全学連
 対中国グローバル同盟粉砕! 改憲阻止!
 五輪反対・菅政権打倒の火柱
<3面>
全学連大会の成功にふまえ革命的学生運動の大前進を
 マル学同 革マル派
<2面>
全学連第91回全国大会かちとる
在沖米軍ヘリのコンテナ落下弾劾!
<4面>
島根原発2号機再稼働と新設3号機稼働を許すな
美浜3号機の運転強行弾劾!
<5面>
組合結成潰しに抗して闘う米アマゾン労働者
中国深セン市の給与条例改悪
Topics 自動車独占体の存亡を賭けた「ルネサス復旧支援」

<6面>
没落帝国の墓場となったアフガニスタン
◎楽天監視
■『新世紀』最新号(第314号)紹介
 「解放」最新号




























  

7・19全学連

対中国グローバル同盟粉砕! 改憲阻止!

五輪反対・菅政権打倒の火柱

 
アメリカ大使館・国会へと勇躍進撃する全学連の隊列
(7月19日、外堀通り溜池交差点付近)
 東京五輪の開会日が四日後に迫った七月十九日、全学連は全国結集のもとに「東京五輪の開催強行弾劾!」「菅政権打倒!」を掲げ、首都中枢を席巻するデモンストレーションに断固として決起した。史上最大規模の六万人の警察官と八五〇〇人の自衛隊をも動員しての厳戒体制を突き破り、労働者・人民に塗炭の苦しみを強制しながら、みずからの政権の延命のために東京五輪の開催を強行する菅政権にたいして、怒りの巨弾を叩きこんだのだ。
 全国のたたかう労働者・学生諸君!「東京五輪反対」の闘いを全国各地でくりひろげているたたかう労学を先頭に、わが闘いに鼓舞された労働者・学生・人民の怒りの声が日本全土で巻きおこっている。これに直撃されて菅政権はダッチロールに叩きこまれているのだ。今こそ、「反安保」も「反ファシズム」も放棄し・いっさいの闘いを総選挙に向けた政策宣伝に解消しさる日共の不破=志位指導部翼下の反対運動をのりこえ、断末魔の菅政権を奈落の底に叩きこむ全人民的な闘争をつくりだせ!


首相官邸に白ヘル部隊が怒りのデモ
 
 国会に向け怒りのシュプレヒコール(7月19日、霞が関)
 午前十時三十分、港区三河台公園を出発した全学連の白ヘル部隊は、首相官邸をめざして一路六本木通りをデモ行進した。「菅政権打倒! 東京オリンピック反対! 対中攻守同盟反対!」と大書された横断幕を先頭に、真紅の全学連旗、そして早稲田大、国学院大の自治会旗、さらには北海道大、金沢大、愛知大、奈良女子大、鹿児島大、琉球大などの全国の自治会の幟旗が林立する。気温が三十五度にも迫ろうとする猛暑をものともせず、デモ隊の学生たちは菅政権への怒りに燃えて、「オリンピック反対・内閣打倒」「安保粉砕・改憲阻止」と力強いかけ声をあげながら進撃する。
 わが闘いの高揚を恐れて弾圧の機をうかがう警察権力・機動隊に一指も触れさせることなく、全学連の学生たちは一糸乱れぬ隊列でグイグイと官邸に迫っていく。
 デモ隊が溜池交差点にさしかかり左手に官邸が見える。大量の機動隊を動員して官邸の警備を固める菅は、五輪に反対しているすべての労働者・人民にたいする監視・弾圧体制をしいているのだ。断じて許すな! たたかう学生がマイクを握り官邸一帯を制する大音量でよびかけた。「貧窮に苦しむ労働者・勤労人民を切り捨てながら五輪を強行しようとしている菅政権に弾劾の嵐を浴びせようではないか!」「ヨーシ!」デモ隊の学生たちが拳にあらんかぎりの力を込めて官邸にたいしてシュプレヒコールを叩きつけた。
 「五輪の開催弾劾!」「治安弾圧体制の強化反対!」「菅政権を打倒するぞ!」「貧困の強制反対!」
 溜池交差点から外堀通りをさらに進み、デモ隊はアメリカ大使館へと迫っていった。没落をあらわにするバイデン政権は中国との「戦略的競争」にうち勝つなどと叫びながら日本の軍事力・経済力・技術力を徹底的に動員しようとしている。この日米安保同盟の鎖を今こそ断ち切れ! たたかう学生たちは憤激に燃えて拳をふりあげた。
 「日米グローバル同盟反対!」「日米合同軍事演習反対!」「辺野古新基地建設阻止!」「安保破棄めざしてたたかうぞ!」
 さらにデモ隊は国会へと進撃する。政権の延命に血眼となる菅政権・自民党は次期国会に改憲案の提出を狙っている。これを絶対に阻止する決意に燃えて、学生たちは国会にシュプレヒコールを叩きつけた。
 「憲法九条改悪阻止!」「敵基地攻撃体制の構築阻止!」「緊急事態条項の創設阻止!」「日本の軍事強国化反対!」
 こうして全学連の学生たちは、「五輪警備」の名による厳戒体制を突き破り、首都中枢に「東京五輪反対」「菅政権打倒」の闘いの火柱を燃えあがらせたのだ。

全国から「菅政権打倒」の闘いを!  ――総決起集会
 デモに先立って全学連は三河台公園において、全地方共闘会議の結集のもとに総決起集会をかちとった。
 風間全学連副委員長の力強い開会宣言につづいて、有木全学連委員長が基調提起に立った。
 彼は冒頭、菅政権が貧窮する人民への生活補償をいっさいおこなうことなく緊急事態宣言を発令し、そのただなかで五輪開催を強行していることを満腔の怒りを込めて弾劾した。そして彼はパトスをみなぎらせてよびかけた。「労働者・人民の怒りが全国に燎原の火のごとく燃えひろがり、菅政権を断崖絶壁に追いこんでいる。この菅政権をさらに追撃し、労働者・学生・人民の総力で打ち倒せ!」
 「ヨシ!」全国各地において「反菅政権」の闘いを創造してきたすべての学生が奮いたち、闘いの決意をみなぎらせた。
 さらに彼は、<米中冷戦>下で高まる戦争的危機を突き破る革命的反戦闘争の炎を燃えあがらせよ、と熱烈によびかけた。そして日米共同の・さらには多国間の軍事演習の強行や敵基地攻撃体制の構築、辺野古新基地建設などを阻止する闘いを、「日米の対中国グローバル同盟粉砕!」の旗幟を鮮明にして反戦反安保の闘いとして創造することをよびかけた。「『反安保』を放棄する日共中央翼下の反対運動をのりこえ、反戦反安保・反改憲の闘いの大爆発をかちとれ!」
 有木全学連委員長の気迫のこもった基調提起をガッチリとうけとめ、すべての学生が万雷の拍手で応えた。
 つづいて、全国から結集した学生からの決意表明だ。沖縄県学連のたたかう学生は、沖縄・南西諸島において日米両権力者が実戦さながらの軍事演習を連日強行し、米軍機からのコンテナ落下事故などをくりかえしていることを弾劾した。「沖縄の労働者・人民の生活と生命を危険にさらしながら対中国の軍事行動に狂奔する米日両権力者を許すな! 基地撤去・安保破棄めざしてたたかおう!」
 九州地方共闘会議のたたかう学生は、日米仏合同の市街地戦闘訓練に断固反対し、霧島演習場ゲート前での現地闘争を、闘争放棄を決めこむ既成反対運動指導部をのりこえて唯一たたかいぬいてきたことを報告した。そして、今や南西諸島が米日―中の一触即発の危機が高まる最前線≠ニなっているただなかで、九州の地から沖縄をはじめとする全国の闘いと連帯し反戦反安保闘争を大爆発させる決意を高らかに宣言した。
 最後に、首都圏の学生を代表して、早稲田大学のたたかう学生が発言した。彼は、キャンパスから菅政権による東京五輪の強行や人民切り捨て、憲法改悪と安保強化に反対する闘いを、菅政権に憤る多くの学生大衆を組織しつつ創造してきたことを報告し、今こそ全学連が労働者・人民の最先頭で菅政権にたいする闘いを巻きおこそう、と意気軒昂とよびかけた。
 以上の決起集会をつうじてたたかう決意をうち固めた全国の学生たちはうって一丸となり、怒りのデモンストレーションで首相官邸・国会・アメリカ大使館に進撃したのである。
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全学連大会の成功にふまえ革命的学生運動の大前進を!

日本マルクス主義学生同盟革マル派


 全学連は七月十九日、「五輪警備」の名による厳戒体制を突き破り、「東京五輪反対!」「日米グローバル同盟反対!」「菅政権打倒!」を高だかと掲げて、菅政権の土手っ腹に怒りの巨弾を叩きこんだ。そして同日に全学連第九十一回定期全国大会を断固としてかちとった。
 全国結集でたたかったこの7・19闘争と全学連大会の連続的かつ成功的な実現にふまえ、全学連は灼熱の日本各地から今夏の闘いに猛然とうってでよ! 第五十九回国際反戦集会をかちとれ! 今こそ、菅日本型ネオ・ファシズム政権の打倒にむけて全国から総進撃を開始せよ!

全学連大会の革命的意義
 全国のたたかう学生が総力を結集し実現した7・19闘争および全学連大会。それは、日本階級闘争において大きな意義をもっている。
 日本全土においては、緊急事態宣言のもとで塗炭の苦しみを強いられてきた労働者・学生・人民が菅政権にたいする積もりに積もった怒りを爆発させている。そして、これに直撃されて菅政権は今やダッチロールをくりかえし断末魔の悲鳴をあげているのだ。
 だがしかし日本共産党中央指導部は、解散=総選挙が迫るなかでますます立憲民主党にすりより、「有事の際の安保条約第五条の活用」などという驚くべき右翼的な代案の宣伝に狂奔している。そして、改憲阻止・安保強化反対などの大衆的闘いのいっさいを放棄しているのだ。
 菅政権の延命に手を貸しているこうした既成指導部の度しがたい腐敗を弾劾し、全学連のたたかう学生たちは菅政権に断固たる怒りの巨弾を叩きつけたのだ。労働戦線の深部でたたかう戦闘的・革命的労働者と連帯したこの全学連の闘いは、極限的な貧困を強いられ戦争と圧政に呻吟する労働者・学生・人民に闘いへの決起を熱烈によびかける檄となっているのだ。
 全学連大会成功の第一の意義は、このかんの全学連の闘いの革命的な意義を確認し、さらなる前進のための橋頭堡を確固としてうちかためたことである。
 コロナ・パンデミックから一年四ヵ月。変異したインド株などの蔓延が世界各地にひろがり、政府権力者が都市を封鎖したり緊急事態宣言などを発したりするたびに資本家どもは容赦なく首切り攻撃をふりおろしてきた。このゆえに生きる糧を失った労働者人民が続出している。いまなおうちつづいているパンデミックのもとでむきだしとなっているのは、すさまじい階級間格差であり、その基底にある階級対立にほかならない。世界各国において、コロナ感染拡大のもとでますます莫大な富を蓄積したIT関連企業をはじめとする独占資本家どもとその政治委員会たる政府は、「経済のデジタル化」の旗をふりながら、労働者をより低賃金・無権利で・使い捨て自由な存在に突き落としている。そして、ネオ・スターリン主義中国においても、党=国家官僚および企業経営者どもと労働者人民との格差は一挙的に拡大している。
 全学連のたたかう学生は、昨二〇二〇年以降にあらわとなったこうした世界史的激動とその意味するものを的確に分析把握してきた。そして、かかる現実への憤激に燃えて、この日本の地で戦争と貧困の強制と圧政をうち砕く闘いを、労働者階級人民の先頭にたっておしすすめてきた。同時に、全世界の労働者人民、青年・学生たちにむかって、ブルジョア政府と資本家階級をたたきのめす闘いに起ちあがるべきことを、そしてまた人民の上に君臨する中国ネオ・スターリニスト官僚政府をうち倒す闘いに総決起すべきことをよびかけてきたのだ。
 全学連大会においては、こうした革命的な闘いの地平にふまえ、さらに進撃する戦闘態勢をも強固に築きあげてきたのである。
 大会成功の第二の意義は、全学連が総力でおしすすめてきた反戦反安保闘争、改憲阻止闘争がきりひらいた地平を確認しつつ、さらなる闘いにむけた革命的反戦闘争の指針を確立してきたことである。
 コロナ・パンデミックのもとで現代世界はいつ火を噴くかもしれない<米中冷戦>へと一挙に急旋回している。感染爆発と経済的破局に直撃され歴史的没落をあらわにしたアメリカ帝国主義から世界の覇者の座を奪うために対米の全面的攻勢にうってでているネオ・スターリン主義国家中国の習近平政権。この中国との「二十一世紀を決定づける戦略的競争」を戦うために対中国のグローバルな包囲網を形成することに狂奔しているバイデンのアメリカ。この米・中は今や全面的に激突している。
 こうしたなかで菅政権は、このバイデン政権と日米軍事同盟を対中国のグローバル同盟として強化する策動を血眼になっておしすすめている。
 こうした<米中冷戦>の熾烈化のゆえに、東アジアや中東でひとたび戦火が噴きあがるならば、それは第三次世界大戦の導火線となるにちがいないのだ。
 全学連は、この重大な危機を突破する方向を全世界人民の前に明らかにしつつ、革命的な反戦の闘いを断固として創造してきた。
 この画期的な地平にふまえ、たたかう学生は、<米中冷戦>下の戦乱勃発の危機を突き破る革命的反戦闘争の炎をさらに赤あかと燃えあがらせるのでなければならない。
 日米の対中国グローバル同盟を粉砕せよ! アメリカとともに戦争をやれる軍事強国への飛躍をかけた憲法改悪を絶対に阻止せよ!
 労働者階級・学生の未来は、ひとえにわが日本反スターリン主義運動の双肩にかかっている。すべてのたたかう学生は革命的左翼に課せられた責務の自覚に燃えて、労働者階級と固く連帯して奮闘しなければならない。

以下、見出し

日本学生運動の新たな時代をきりひらけ

ブクロ派のニセ「全学連」の完全消滅をかちとる
 革命的学生運動の怒濤の前進を!


 国際反戦集会の大成功と今夏の闘争の爆発をかちとれ!
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 7・19


全学連第91回全国大会かちとる

対中国グローバル同盟反対・改憲阻止・
菅政権打倒へ闘争態勢をうち固める



 七月十九日、対首相官邸・国会闘争をたたかいぬいた全学連の学生たちは、午後には都内において全学連第九十一回定期全国大会を実現した。闘争の熱気が冷めやらぬままに、全国の学生たちは激動する内外情勢をめぐって、また今夏の闘いの指針をめぐって熱き討論をおこない、今夏の闘いの革命的指針と盤石の組織体制を確立した。全学連の学生たちは、<米中冷戦>のもとで高まる戦争的危機を突き破る革命的反戦闘争の前進と、反人民性をむきだしにする菅政権を打ち倒す闘いの一大高揚を切りひらいていくための橋頭堡を築きあげたのである。

以下、見出し

コロナ・パンデミックのもとで激動する現代世界
――内外情勢の分析を深化

<米中冷戦>下の戦争的危機を突き破る革命的反戦闘争を!
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島根原発2号機の再稼働と新設3号機の稼働を許すな

 原子力規制委員会は、六月二十三日に、中国電力の島根原発2号機(出力八二万`h)について、安全対策が「新規制基準」に適合しているとして、実質上の「合格証」となる「審査書案」を了承した。あくまで「既存の原発を最大限活用」すると言いはり、原発再稼働につっ走っている菅政権。この政権に尻を叩かれた規制委は、原発再稼働に反対するすべての労働者・人民の声を無視し、史上最大の核惨事を起こした東京電力福島第一原発と同型の沸騰水型炉である島根原発2号機の再稼働に承認を与えたのだ。
 それだけではない。菅政権と中国電力が2号機の再稼働を急ぐのは、福島第一原発事故いこう初めてとなる新設原発(島根原発3号機)の早期稼働をも強行しようとしているからである。われわれは、規制委による2号機「審査書案」の決定を怒りを込めて弾劾する。菅政権と中国電力による島根原発2号機の再稼働と新設原発3号機の稼働を絶対に阻止しなければならない。

以下、見出し

原子力規制委のデタラメな「審査書案」了承

島根県当局の杜撰な「避難計画」

新設3号機の稼働を目論む菅政権・中国電力

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最新号紹介

新世紀

The Communist
第314号
2021年9月












米中冷戦下の戦争勃発の危機を

突破せよ――闘いの指針を提起


東京五輪開催強行弾劾!
菅ネオ・ファシスト政権打倒!


 首都東京の新型コロナウイルス感染者数が二〇〇〇人に迫る「第五波」のただなかで、菅政権は五輪開催を強行した。感染爆発と医療崩壊のいっさいの犠牲を労働者・人民に転嫁し、みずからの政権延命のために突進する菅政権。この極反動政権をうち倒すためにたたかうすべての諸君に、『新世紀』第三一四号を贈る。
◆本号の巻頭に、第五十九回国際反戦集会の実行委員会が全世界のたたかう諸団体に発したアピール「米中冷戦下の戦争勃発の危機を突破する反戦の闘いに起て!」を掲載した。
 新型コロナ・パンデミックの発生から一年有余のこんにち、新たな変異ウイルスの出現によって、いっそうの感染拡大が世界を覆っている。そのもとで、資本家どもはみずからの生き残りをかけて労働者階級を容赦なく路頭に投げだしている。
 それだけではない。<米中冷戦>が一気に熾烈化し、現代世界の巨大な構造変化が惹起している。いまや東アジアでは、台湾を焦点として米中両国が相互対抗的な軍事演習をくりひろげ、熱戦に転化しかねない危機が急切迫している。今こそ全世界の労働者・人民は団結し、革命的反戦闘争を創造せよと、アピールは呼びかけている。
 そしてアピールは訴える。この暗黒の二十一世紀を根底から覆す闘いに全世界の労働者・人民は起ちあがれ、「その世界革命戦略は<反帝国主義・反スターリン主義>でなければならない」と。
◆「東京五輪開催強行弾劾!」「極反動菅政権打倒!」を呼びかけた諸論文を一挙掲載した。「感染爆発・医療崩壊下で東京五輪開催に突進する菅政権を打倒せよ」(無署名)は、感染対策も医療支援も困窮人民の生活補償もいっさい放棄したネオ・ファシスト政権にたいする闘争宣言だ。「感染防止」を口実にしてデジタル監視体制を強化し、「緊急事態条項が必要」とほざいて改憲に突進するこの政権に、満腔の怒りを叩きつける。
 全国で次つぎに医療崩壊がひきおこされてもなお、菅政権は五輪開催を強行するために「一日百万件の接種」を号令し、医療労働者・自治体労働者に極限的な労働強化を強制した。「菅政権による東京五輪開催・『ワクチン加速』の反人民性」(薬師寺京子)が、過酷なノルマ制≠ノよる接種ミスと予約の大混乱をもたらし、労働者と高齢者に耐えがたい苦痛を強いるこの政権を怒りを込めて弾劾する。
 医療崩壊がさし迫るいまこのときに、医療関係の反動立法と法改悪を次つぎに強行したのが菅政権だ。病床削減を促進し医療保険制度を改悪するこれらの攻撃の社会ダーウィニズム的本質を、「菅政権の社会保障制度改悪を許すな」(上坂あゆみ)が徹底的に暴きだす。しかも、この困窮下で生活保護受給者がコロナ感染前より二万人も減少した。「困窮者が申請をためらう生活保護制度(島崎肇)が、「自助・共助」をふりかざしての「生活保護叩き」を弾劾する。
◆<パンデミック恐慌>のもとで独占資本家どもは、これをチャンスとばかりに「デジタル化・脱炭素化」を掲げて事業構造・産業構造の再編とこれにともなう解雇・賃下げ攻撃に狂奔している。「労働者を疎外のどん底につきおとすテレワーク」(葦間考)は、電機独占体が「感染対策」と称して導入したこの方式の過酷な実態を怒りを込めて暴きだす。「土曜休配」などをつうじた三万五〇〇〇人削減に反対する郵政の二論文、「トヨタ生き残り」のための労使協議に埋没した労働貴族を弾劾する西岡剛論文、「ICTグローバル企業をめざすNTT経営陣の犠牲強要を許すな」(久米渡)、「春闘破壊に頬被りする『連合』指導部弾劾」(越塚大)など、労働運動の前進をかちとる決意みなぎる諸論文を掲載した。
◆今年四月の気候変動サミットでは、各国権力者が自国の利害をむきだしにして温室効果ガスの削減目標の競い合いを演じた。「『脱炭素化』をめぐる米日・中・欧の経済争闘戦の激化」(守門勘九郎)は、帝国主義諸国とネオ・スターリン主義中国との、「温暖化対策」技術の覇権確立・市場制覇をかけた激突の意味を剔りだす。
 ミャンマー軍政の人民大虐殺を弾劾する論文、日本の高速炉開発阻止を呼びかける論文、日共の「未来社会」論の反マルクス主義性を浮き彫りにした「架空討論」などの諸論文を掲載した。本号を闘いの武器として活用されんことを。
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