第2664号(2021年4月19日)の内容
<1〜4面>
対中攻守同盟の強化反対!
〈米中角逐〉下で高まる戦争勃発の危機を突き破る反戦闘争を!
中央学生組織委員会
<4面>
トリチウム・放射能汚染水の海洋放出決定弾劾!
<5面>
日鉄資本による鉄鋼労働者1万人の削減反対!
<6面>
賃下げ回答を受けいれた私鉄総連本部弾劾!
Topics 「DXによる学びの個別最適化」
経団連の教育のデジタル化£言
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
対中攻守同盟の強化反対! <米中角逐>下で高まる戦争勃発の危機を突き破る反戦闘争を! 「反安保」を放棄する日共をのりこえ闘おう 中央学生組織委員会 新歓期を迎えた全国のキャンパスから、反戦反安保・反改憲の闘争を、そして政府・独占資本による学生・労働者への犠牲強制に反対する闘争を創造するために奮闘しているすべての全学連のたたかう学生諸君! 対中攻守同盟を公然と宣言した米日両帝国主義権力者と、これにたいする政治的・軍事的・経済的の対抗にうってでているネオ・スターリン主義中国の権力者とが全面的に激突している。ここ東アジアの台湾、尖閣諸島、南シナ海を舞台として、米・日と中国が直接的に軍事衝突する危機も高まっている。まさにそれは世界的な大戦勃発の導火線に火を放つものにほかならない。 いまこそ、全学連のたたかう学生は、「日米攻守同盟反対」「憲法改悪阻止」の反戦反安保・反改憲の闘いの大爆発をかちとるために、「反安保」も「反ファシズム」も完全に放棄し・闘いの一切を総選挙にむけた政策宣伝に解消する日本共産党中央の議会主義的闘争歪曲をのりこえたたかうのでなければならない。 反人民性をむきだしにする菅日本型ネオ・ファシズム政権の打倒めざして、たたかう労働者と連帯して全国から起ちあがろうではないか! たたかうすべての学生は、4・30全学連対国会・首相官邸・アメリカ大使館闘争に決意もかたく総決起せよ! 以下見出し 1 台湾を焦点として高まる米・日―中の戦争的危機 A 東アジアにおける米日同盟と中露連合の激突 対中攻守同盟の構築・対中包囲網の形成に狂奔するバイデンのアメリカ 「反米共闘」形成に血眼となる習近平の中国 B 台湾・尖閣・南シナ海・インド洋を舞台として激化する軍事的角逐 C パンデミック下の現代世界の構造変化 2 菅日本型ネオ・ファシズム政権の反動攻撃 腐敗を深める既成反対運動と全学連の闘い 3 反戦反安保・反改憲・反ファシズムの闘いの爆発をかちとれ! A 「反安保」を放棄する日共中央を弾劾せよ! B <米中冷戦>下の戦争勃発の危機を突破する革命的反戦闘争を創造せよ 敵基地攻撃体制の構築反対! 対中攻守同盟反対! 憲法改悪阻止! 菅政権によるネオ・ファシズム反動攻撃粉砕! 政府・独占資本による学生・労働者への犠牲強制を許すな! 日本の原発・核開発を絶対に阻止せよ! 菅日本型ネオ・ファシズム政権を打倒せよ! |
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トリチウム・放射能汚染水の海洋放出決定弾劾! 四月十三日、菅政権は、東京電力福島第一原発敷地内のタンクに保管し増えつづけている百数十万トンものトリチウム等汚染水の海洋放出を決定した。この汚染水にはトリチウム以外の放射性物質も大量に含まれているのだ。「絶対反対」を唱える全漁連や福島県人民をはじめとした労働者・人民の圧倒的な反対の声を押しつぶして、大量の放射性物質を海洋に撒きちらそうというのだ。われわれは、この反人民的決定を満腔の怒りをこめて弾劾する。 政府や御用学者どもは言う。「トリチウムは国の基準以上に薄めて流すので健康被害はない」と。まったく許しがたいではないか。あらかじめ薄めて流したとしても、流す総量には何の変わりもない。現在タンクに保管されているトリチウムの量は、事故発生以前に福島第一原発から一年間に海に放出されていた量の四〇〇倍に相当する。さらに原子炉建屋内には、それの一・五倍のトリチウムを含む汚染水が残留しているのだ。このような放射能汚染水の海洋放出が何をもたらすかは明らかではないか。トリチウム放出量の多い原発や再処理工場周辺地域では、白血病などが増加していることが現に報告されているのである。 しかも、トリチウム以外の放射性物質も、アルプス「処理水」なるものに大量に含まれていることが暴露されている。除去するとされている六十二核種のいくつかが残留しているだけではない。除去の対象とされていない炭素14やテクネチウム99なども「基準値」以上含まれている。にもかかわらず政府・東電経営陣は、海洋放出が「最も安価で確実」な方法であり、「福島の復興のために避けて通れない」(菅)などと強弁している。人民の健康被害が拡大しようが、漁業者らの生業がたちゆかなくなろうが、痛くも痒くもないのがこの人非人どもなのである。彼らは、福島第一原発の大事故が収束していないことの象徴的存在となっている一〇〇〇基以上の汚染水タンク群を最も安あがりに処理し、もって「福島の復興」なるものをアピールしようとしているのだ。 いま菅政権と日本独占ブルジョアジーは、原子力発電は「完成された脱炭素技術」などと喧伝しながら、原発再稼働の拡大と原発新増設の策動にうってでている。この彼らにとってネックとなってきたのが、増えつづける大量の汚染水タンク群の存在であった。まさしく、トリチウム等汚染水の海洋放出決定は、原発再稼働・新増設加速に向けた政府・独占ブルジョアジーの号砲≠ノほかならない。 トリチウム・放射能汚染水の海洋放出を阻止せよ! 原発再稼働・新増設反対! すべての原発・核燃料サイクル施設を即時停止し廃棄せよ! |
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日鉄資本による鉄鋼労働者一万人の削減反対! 日本製鉄は三月五日、二〇二一年度からの五ヵ年にわたる中長期経営計画を発表した。今回の計画は、昨年二月に発表した高炉四基の休止に追加して、新たに東日本製鉄所・鹿島地区の高炉一基をはじめとして全国にある製鉄所の生産ラインや生産諸設備のうちの二十二ヵ所以上を休止するというものであり、製鉄所の構内で働く協力会社の労働者も含めて一万人以上の人員削減を強行する大規模な事業構造の再編策である。 今回の計画には「四つの柱」として、@国内製鉄事業の再構築、A海外事業の深化・拡充に向けたグローバル戦略の推進、Bゼロカーボン・スチールへの挑戦、Cデジタルトランスフォーメーション戦略の推進が掲げられている。その中心は、「カーボンニュートラルに向けた社会ニーズ」の高まりに対応していくための国内製鉄事業の再編である。二〇二五年度以降に本格化させると計画している「ゼロカーボン・スチール投資」に備えて過剰生産諸設備を整理・縮小するというのが日鉄経営陣である。 すでに彼らは、労働者への犠牲転嫁を次つぎと強行している。二〇二〇年度と二〇二一年度の二年間を「賃金改善・ゼロ」としただけでなく、「コロナ不況」を口実として一時休業を実施し賃金カットも強行している。しかも強欲な資本家どもは、閉鎖する工場の労働者に特別加算金の上乗せもしないで遠隔地配転を強要して、彼らを次つぎと自己都合退職≠ノ追いこんでもいるのだ。そればかりではない。休止が予定されている生産ラインの労働現場では、退職者による要員不足が発生しているにもかかわらず補充もしないで、労働者に極限的な労働強化を強制している。しかも、老朽化した生産諸設備は更新しないままにして操業を続けさせ、さび付いてボロボロになった鉄製の安全柵や外階段なども養生しないままに放置して安全対策までも徹底的に手抜きしているのだ。「コスト削減」を口実としたそれらの対応のゆえに、生産トラブルは続発し重大な労働災害の危険までもが日々増大しているのである。 にもかかわらず労働組合指導部を牛耳っている労働貴族どもは、組合員労働者からの苦情や不安や怒りを抑えつけることばかりをやっている。彼らは、感情論ばかり言っていても始まらない∞雇用は保証されている∞経営基盤を強化しなければ、われわれの将来生活は安定しない≠ネどと言って、早ばやと今回の事業再編計画にも全面協力することを宣言≠オているのだ。われわれは、かかる労働貴族どもの許しがたい裏切りを弾劾して、「労働者への犠牲転嫁反対!」の闘いを生産点の職場から断固として創造していかなければならない。われわれは、鉄鋼労働者のど根性≠発揮していま・ここ≠ナたちあがり、不屈にたたかいぬこうではないか! 以下、見出し 一、国内製鉄事業の再構築 二、労働者への犠牲転嫁を許すな |
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賃下げ回答を受けいれた私鉄総連本部弾劾! 三月十八日の回答指定日に、私鉄大手各社は、コロナウイルス感染拡大によるインバウンド需要の消失やテレワークの推進などによる通勤・通学客の大幅減を口実として、軒並み賃上げゼロもしくは定昇の減額という回答を提示した。臨時給(一時金)でも、昨年を大きく下回る回答を大半の大手諸労組につきつけた。 東武は「定昇凍結」、近鉄は「昨年昇給額より大幅減額」で実施、阪神は標準労働者方式で三六〇〇円(昨年は四一〇〇円)、西鉄は「一人平均三五〇〇円」(昨年は二%+α)、残る大手私鉄九社はベースアップ・ゼロ回答であった。 今春闘の大手回答は実質上の賃下げ回答以外のなにものでもない。にもかかわらず、このような回答を、なにひとつ抗議することもなく唯々諾々と受けいれたのが各大手諸労組の指導部なのだ。 私鉄総連本部は、大手私鉄労組の大半が「定昇実施」回答を得たことに胸をなでおろし、「定期昇給や定昇相当分の獲得ができたことは、月例賃金にこだわる闘いを展開した結果」(「二一春闘大手組合回答についての見解」)だ、などと実質的な賃下げ回答を闘いの成果≠ニ言いくるめ、居直っている。これは、骨の髄まで資本家と一体化している者のみが言いうる言辞だ。彼らには長時間労働と低賃金にあえぐ私鉄労働者たちのことなどつゆほども頭にないのだ。 私鉄総連本部の反労働者性はこれにとどまらない。臨時給については、「夏・冬の年間五ヵ月の協定化」の統一要求をしてきたが、大半の大手組合が資本家どもに拒否され、「(夏・冬の)別途協議」をおしこまれた。にもかかわらず、このことにはなにひとつ触れずに、「冬季の水準に繋げることができた組合もあった」などとわざわざ成果≠おしだしているのだ。 そもそも、大手私鉄十社が、昨年比でマイナスの回答をしていることにはひとことも触れてはいない。総連本部は、妥結結果に怒りや不満をいだいている組合員たちの反撥を抑えこむために、各単組が総連方針のもとに「決して諦めることなく交渉を継続した結果」だ、「ゼロもしくはマイナスの交渉」から「上積みを勝ち取った」などと、別途協議になったとはいえこれは成果なのだ≠ニ強弁しているのだ。大手組合のすべてが、臨時給をも含む賃金総額を大幅に引き下げられたにもかかわらず、これを成果だ≠ネどと開きなおっているのが総連本部なのだ。何という恥知らず! このように、回答指定日にすべての大手諸労組が何らの抵抗もすることなくこんな回答を受けいれたのは、総連本部が「企業の維持・存続」を最優先し、賃上げ闘争を実質上放棄したその必然的結果だ。 このゆえに、大手労組につづく中小私鉄バス労組の闘いは困難をきわめた。「賃上げゼロ」回答を私鉄バス各社は中小の諸労組につきつけた。定昇制度がないなかで、それは文字通りの賃下げ回答なのだ。(私鉄二四七組合中、定昇制度があるのはわずか七十弱の組合)。 私鉄総連が「企業の維持・存続」を最優先する方針をとるなかで、中小私鉄バス資本家どもはことさらに経営危機を煽りたて、賃金の切り下げ・臨時給の削減がさけられない≠ニばかりに苛烈な賃下げ攻撃をかけてきた。多くの私鉄バス労組が、「企業の維持・存続」を第一義とする総連本部の指導のゆえに、このあくどい賃下げ攻撃にたたかわずして屈服させられた。わずかに関東地方連合会傘下の三単組(相鉄、関東バス、湘南モノレール)が、総連本部からストライキの特指令を出させ、スト態勢を築いて賃上げ闘争を継続した。 今私鉄二一春闘は、私鉄資本家どもがコロナ・パンデミックによる「減収・経営危機」をタテとしてかけてきた苛烈な賃下げ・リストラ攻撃にたいして、一大反撃の闘いをつくりだすことが求められた。まさにこんなときこそ、職場から団結を強化し、私鉄総連として統一してたたかうことが必要であったのだ。にもかかわらず総連本部は逆に、「従来以上の交渉重視の徹底」を叫んで、各労組がそれぞれの企業経営者と「企業の維持・存続」のために「胸襟を開け」と指導し、各労組をバラバラにして攻撃に屈服させたのだ。私鉄資本家どもが画歴史的な攻撃をかけてきているにもかかわらず、二四七労組のうち特指令によるスト態勢をとったのがわずか三労組でしかなかったことに、このことは端的にしめされた。今春闘における私鉄総連本部の犯罪は大である。 われわれは、総連本部の今春闘方針の反労働者性を徹底的にあばきだし、弾劾していこうではないか。 (以下、見出し) 「企業の維持・存続」を掲げ賃上げ闘争を放棄した本部 資本家の攻撃を打ち破り私鉄労働運動の戦闘的再生を! |
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