第2659号2021年3月15日)の内容

<1面>
東日本大震災・福島原発事故 十年
 被災人民切り捨て・原発再稼働
 
に狂奔する菅政権を打倒せよ

<3〜4面>
ポストコロナにむけた搾取強化戦略
 経団連『経労委報告』批判
Topics 「産業・企業の持続的発展のための労使協議」への純化
<5面>
「企業の持続的発展」のための労使協議への解消を許すな!
 JCM21春闘方針の批判
<2面>
「菅政権の棄民政策を許すな」
 鹿大生の訴えに共感の渦 2・27
ミャンマー軍事政権による血の人民弾圧弾劾!
<6面>
福島原発事故10年
 菅政権の「創造的復興」策の反人民性
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号

























  

東日本大震災・福島原発事故十年

被災人民切り捨て・原発再稼働

に狂奔する菅政権を打倒せよ


 二〇一一年三月十一日のマグニチュード9・0の大地震・大津波と、これに直撃されてひきおこされた人類史上最悪の東京電力福島第一原子力発電所の事故発生から十年。今もなお岩手・宮城・福島の東北三県合わせて、公式発表でさえも四万人以上の人民が避難生活を余儀なくされている。地震・津波・原発事故が輻湊した大惨事がもたらした被災人民の苦難は、いつ果てるとも知れぬままつづいている。
 福島の核惨事は、歴代自民党政府と時の民主党政府、そして東電経営陣や日本独占ブルジョアジーがひきおこした犯罪というべきである。原発反対闘争を強権的に弾圧し、「地震の巣」といわれる日本列島に六十基もの原発を、地震・津波対策などそっちのけで建設・運転してきたのがこの連中だからだ。菅政権と日本独占ブルジョアジーは、世紀の核惨事をひきおこした責任にほおかむりしながら、「グリーン社会の実現」の名において原発の再稼働に突進しているのだ。断じて許すな!
 菅政権はいま、震災十年を区切りにして、被災者支援を完全にうち切り、独占資本支援の研究開発拠点に被災地をつくりかえることに血眼となっている。そもそも、このかんの復興事業においては、安倍そして菅とつづく自民党政府が、わずかばかりの被災人民への生活支援を次々とうち切ってきた。その他方で彼らは、「創造的復興」の名のもとに大規模土木工事や研究開発拠点の建設などに巨額の国家資金を投入し、この公共事業に群がるゼネコンや独占資本が暴利をむさぼってきたのだ。こうして被災人民の多くが、避難をつづけるのも地獄、帰還するのも地獄の、生活苦と将来不安にさいなまれている。そして、昨年来の新型コロナウイルス感染症パンデミックのもとで、被災人民の困窮化はますます深刻な状況にたちいたっているのだ。
 今こそわれわれは、被災人民見殺し・独占資本支援の復興と原発再稼働に狂奔する菅政権にたいして、断固たる反撃の闘いに決起するのでなければならない。被災人民見殺しの菅政権を弾劾せよ! すべての原発・核燃料サイクル施設を即時停止し廃棄せよ! 反人民性をむきだしにした菅ネオ・ファシスト政権を打倒せよ!

以下、見出

独占資本支援・被災人民見殺しの「創造的復興」

「福島イノベーション・コースト構想」の反人民性

今なおつづく東電福島第一原発の危機

「脱炭素」の名のもとに原発再稼働に狂奔する菅政権

被災人民切り捨て弾劾!
原発・核開発反対!

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ポストコロナにむけた独占資本家どもの搾取強化戦略

経団連『二〇二一年版経労委報告』批判


 コロナパンデミック恐慌のもとで資本家どもによって数多の労働者が首を切られ賃金をカットされ、日々の生活もままならぬ貧窮の淵に突き落とされている。労働者・人民にたいする搾取と収奪をほしいままにし過酷な犠牲を強制してきた独占資本家階級、その頭目たる経団連会長・中西宏明は、二〇二一春闘の幕開けに際して、平然とこう言い放った。――「日本の賃金水準がいつのまにか先進国のなかでも相当下位になってしまっている〔!〕」。だが、「今回の労使交渉の重要なテーマ」は賃上げではなく、「コロナ禍の乗り越え」であり、「働き手のエンゲージメントを高めることだ」、と。
 二十年間におよぶ徹底した賃金抑制によって日本の労働者に先進国最低水準≠フ低賃金を強制しておきながら、この男は、あくまで賃上げを拒否するだけではなく、今春闘をコロナ禍の難局を乗り越え・ポストコロナの新たな成長を切り拓く≠スめの労使協議の場たらしめよ、と居丈高に号令しているのだ。
 非正規雇用労働者をはじめとする数多の労働者たちを貧窮のどん底に突き落としたうえで、その労働者たちを「コロナ禍の乗り越え」のためにいかに搾りとるかを経営者が労働貴族に突きつけ腹合わせする。――二一春闘をそのような儀式たらしめようとしている独占資本家どもの企みを、われわれは木っ端微塵に打ち砕くのでなくてはならない。

以下、見出し

T 「サステイナブル」な搾取の強化

 失地回復を賭けた「脱炭素革命」

 「デジタル革新」への突進

 大失業・強搾取・電脳的疎外

U 賃金切り下げと貧窮化の強制

V ポストコロナを睨んだ働かせ方改革


 
「ジョブ型雇用」とギグワーカー化

 「エンゲージメント」の乱発

 労働時間規制の撤廃要求
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「企業の持続的発展」のための労使協議への解消を許すな!

JCM二〇二一春闘方針の批判

 「今回のような(コロナ禍という)非常時こそ、労使は全力で雇用の維持に努めるとともに、労使の協力と協議を徹底することにより、事業の継続と企業の持続的発展を図り、早期の経済再生に寄与していかなければならない」(JCM「交渉参考資料」)。――金属労協(JCM)の二一春闘方針の・その核心がここに集約されている。JCM指導部は、「非常時」を強調することをもって賃金闘争の放棄を正当化しているだけではない。日本経済の早期再生に向けて、労使が一体となって金属産業・企業の生き残り策を協議すべきだとうちだしているのだ。
 このような彼らの春闘方針は、経団連の春闘対策指針(「最優先すべきは『事業の継続』と『雇用の維持』である」)に全面協力することを宣誓したものにほかならない。
 いま独占資本家どもは、新型コロナ・パンデミックのもとで露わとなった日本経済の破局的な危機を、「DX(デジタル革新)」の推進や「グリーン成長」と称する「脱炭素」の事業・技術の創造をもって突破しようとしている。金属産業・企業の資本家どもは、「コロナ不況」を最大限に活用し、脱炭素化やデジタル化によって「経済構造の転換」を図る菅政権からの手厚い政府予算をひきだしつつ、企業の生き残りに向けて事業構造の転換とサプライチェーンの再編に狂奔しているのであり、これらにともなって労働者に犠牲を強制しているのだ。
 ところが、JCM指導部が春闘方針の前面に掲げている「雇用の維持」とは、異職種への転換の強制や遠隔地配転・出向・転籍の強要、さらには他企業への就職あっせんなどの一切を「雇用の場≠ヘ確保された」と称して容認し、「企業の持続的発展」にとって不可欠だとされる工場閉鎖や賃下げ・人減らしの攻撃に協力加担していくものでしかない。
 われわれは、<パンデミック恐慌>下ですでに耐え難い生活苦を強いられている労働者へのさらなる犠牲強要を許さず、日本型賃金闘争の死滅的危機を根底から突破するために、JCM労働貴族どもの反労働者性を暴きだしのりこえて、生産点職場から今春闘を戦闘的にたたかおうではないか。

以下、見出し

T 「賃上げ幅での共闘」の最期的放棄

U 今日版「救国」産報運動の推進

V 「エンゲージメント向上」への全面協力

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ミャンマー軍事政権による血の人民弾圧弾劾!

以下、見出し

「国軍の優位性」破棄に踏み出したNLDへの総攻撃

中国を政治的後ろ楯としての強権的支配体制の護持

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菅政権の「創造的復興」策の反人民性

福島原発事故10年


 二〇一一年三月十一日、巨大地震・大津波により原発史上でも最大最悪の爆発・炉心溶融事故を招いた東京電力福島第一原発。それから十年の節目にあたる今日このときにおいても、事故の収束にはほど遠い。デブリの取りだしは一向に進まず、高濃度の放射能汚染水は溜まりつづけ、再臨界にいたる著しい危険性を孕んだままなのである。にもかかわらず菅政権は、この危険性をおし隠して、デブリ取りだしなどの収束作業を進めているかのように装い、大震災からの「復興」を喧伝している。しかも、それをもって被災人民の切り捨てを容赦なく強行しているのだ。この悪行を断じて許してはならない。

以下、見出し

冷酷無比な被災人民切り捨ての強行

独占資本支援のための「国際教育研究拠点」設立

補 アメリカのプルトニウム製造地の「発展」をモデルに
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2・27 鹿児島

菅政権の棄民政策を許すな!

鹿大生の訴えに共感の渦
鹿児島中央駅前で闘う学生がシュプレヒコール
(2月27日)

  意気軒高にビラを配布
(2月27日、鹿児島市)
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