第2649号(2020年12月14日)の内容

<1〜2面>
革共同政治集会を圧倒的に実現
12・6
反スタ運動のさらなる前進へ
一三〇〇の労・学が戦闘宣言

◆国学院大学 第138回若木祭
<3面>
「F35Bの増配備阻止!」
闘う学生が岩国現地で決起
12・1
日米安保の鎖 20
 臥蛇島制圧・EABO演習
  米日両軍一体の射撃管制訓練
 インドネシアへの護衛艦輸出
<4面>
2020人事院勧告
一時金引き下げ勧告弾劾!

デジタル庁創設=人民総監視・総管理体制強化を許すな!
<5面>
「全国学力テスト」を県独自に強行した沖縄県教委
Topics 経団連の「。新成長戦略」
<6面>
2020年 掲載論文・記事一覧
 「解放」最新号





























  

革共同政治集会を圧倒的に実現

12・6

反スタ運動のさらなる前進へ

一三〇〇の労・学が戦闘宣言


 
 全国の労学が心ひとつに奮闘を誓う
(12・6、練馬文化センター 大ホール)
 わが同盟は十二月六日に、首都・東京において、革共同政治集会を圧倒的に実現した。新型コロナ感染拡大下での政府・自治体当局の「移動自粛」規制をはねのけ、本集会には、全国から一三〇〇名の労働者・学生が大結集した。
 会場の練馬文化センターには、北海道から沖縄まで全国からかけつけた労働者・学生たちが続々と結集してくる。集会開始の一時間前にはすでに会場の座席がほとんど埋まった。ロビーでは仲間たちの熱い交流が始まっている。「やあ久しぶり」と力強いひじタッチ≠ナ挨拶を交わす仲間たち。その顔にはわが闘いの前進への自信と誇りがみなぎっている。政治集会は初めてだという青年労働者や若き学生たちが、先輩と一緒ににこやかな表情で参加してくる。大先輩の労働者たちも、「よお、元気でたたかっているか」と互いに声をかけあう。まさに老・壮・青が一堂に会しているのだ。
 会館の要請に応えて感染対策は万全だ。実行委員会の仲間や書籍販売に携わる仲間はみなフェイスシールドを付けている。万一の場合に備えて救護体制もつくりだしている。パンデミック下のわが労・学の革命的闘いと全世界の労働者・人民の闘いを記録した写真展示には、黒山の人だかりだ。会場整理係が「距離を開けてください」と呼びかけるなか、仲間たちが列をなして闘いの写真に見入っている。会場には勇壮な闘争歌が流れ、いやがうえにも熱気と興奮が高まる。
 午後一時ちょうど、司会の同志が力強く開会を宣言し、ただちに同志武内英明が基調報告に立った。

反戦・反ファシズムの闘いの炎を!――同志武内が基調報告

パンデミック下のわが革命的左翼の奮闘

 同志武内はまず、わが同盟を先頭とする革命的左翼が新型コロナ蔓延下で、いかに創意に満ちた闘いをくりひろげたかを提起した。
 われわれは新型コロナ感染が拡大しはじめたそのときから、安倍政権の「コロナ対策」の反人民性を暴きだし弾劾した。四月の「緊急事態宣言」発令にさいしては、ただちに「生活補償なき緊急事態宣言の強権的発令反対!」を掲げ、あらゆる戦線で奮闘した。
 <パンデミック恐慌>突入のもとで、大量の労働者が無慈悲に解雇され休業や賃金カットを強いられた。貧窮のどん底に叩きこまれた労働者・人民を見殺しにする安倍政権を、われわれは弾劾してたたかった。五月八日には、わが全学連の戦士たちが「安倍政権打倒!」を掲げて首相官邸に断固として進撃した。この闘いを最先端にして、わが仲間たちは労学両戦線で創意工夫を凝らして闘いを創造したのだ。同志武内は、「私の後輩である国学院大学の若き仲間など多くの大学の学生たちは大学祭をかちとった」と学生戦線の闘いを紹介した。いっせいに拍手が湧き起こる。仲間たちは、一人ひとりが自分たちがつくりだした闘いを想起し、「うんうん」とうなずきながら報告に聞き入る。
 同志武内はつづける。――労働者・人民の「反安倍」の怒りの炎に包まれて、安倍はついにノックダウンとなって政権を放りだした。この政権投げだしは、この政権の「コロナ対策」の反人民性を暴きだし、そしてわがたたかう労働者・学生が七年数ヵ月にわたって安倍ネオ・ファシスト政権の打倒をめざして労働者・人民の先頭でたたかってきたことぬきには語りえない、と。
 このようにわが闘いの意義を明らかにする同志武内の提起に、すべての参加者は、一年にわたる闘いに想いを馳せながら、誇らしげに熱い拍手を送った。

現代世界の地殻変動と菅ネオファシズム政権の登場

 次に同志武内は「世界情勢の現在的特質」について提起した。
 第一に、今日の世界が「歴史的にかつてない様相を呈している」こと。パンデミックのもとで、全世界で労働者たちは路頭に放りだされ、他方で資本家どもはますます富を蓄えた。まさに同志黒田のいう「古典的階級分裂」・「古典的貧困」が現前化しているのだ。このことを彼は怒りをこめて暴きだした。
 第二に彼は、アメリカ大統領選挙は「没落帝国主義の内部におけるすさまじい社会的経済的荒廃をむきだしにした」と突きだした。トランプ支持者とバイデン支持者とが武装して対峙し、トランプは依然として「敗北宣言」を発していないという異常事態に、それは現れている、と。
 そして新大統領バイデンの内外諸政策について論じた同志武内は、「要するにバイデンとは、伝統的なアメリカ金融独占資本、東部エスタブリッシュメントの代弁者なのだ」と看破した。バイデンは同盟国との関係を修復しつつ、対中国政策では「むしろ政治的軍事的には『膨張中国』にたいする強硬な対抗にうって出るにちがいない」と彼は突きだす。
 そして彼は、アメリカ労働者階級は今こそUSAナショナリズムからみずからを解放し、階級的自覚に目覚め階級的に団結することこそが問われている、それこそが「荒廃したアメリカの危機を突破する唯一の道なのだ」と檄を飛ばした。
 第三に、同志武内はネオ・スターリン主義国家=習近平中国の現在について提起した。中国は、「世界制覇戦略の実現にむけて、その歩みを一挙に加速しだした。」とはいえ、<米中冷戦>への突入や、開発途上国を餌食にしているという非難が世界中でまきおこっていることのゆえに、いまや「一帯一路」構想は暗礁にのりあげつつある、と。この経済的危機をのりきるために、また熾烈化する米中対決に備えるために、「習近平指導部は攻撃的愛国主義を煽りたて、準戦時体制さながらの異様なムードをつくりだしている」、と。同志武内は香港人民にたいする大弾圧を、新疆ウイグルやチベット、内モンゴルなどにおける漢民族への同化政策を、ネオ・スターリン主義官僚どもへの怒りに燃えて暴きだした。
 第四に彼は、「二〇〇四年頃から激化の一途をたどってきた米中対決は、いまや世界の各地でいつ火を噴くかもしれない戦争的危機を醸成している」と現代世界の危機的様相を突きだした。東アジアでは台湾をめぐって、尖閣諸島をめぐって、南シナ海をめぐって、中国と米・日とは政治的・軍事的に抗争を激烈化させている。「全世界の労働者人民は、熱核戦争の勃発の危機をも直覚し、戦争と貧困の強制と圧政を打ち砕くために、今こそ国際的に団結して起ちあがるのでなければならない」――同志武内の情熱あふれる呼びかけに、すべての参加者は、たたかう決意を燃えたたせた。
 つづいて彼は、成立した菅政権による極反動攻撃について提起した。
 新型コロナ感染者が急拡大するいま、菅は大企業・独占体の救済に狂奔し中小企業の選別淘汰にのりだした。そして資本家どもはさらに大量の労働者を年末極寒の路頭に放りだそうとしている。この増大する失業者を前にして、菅は「まずは自助を」などと叫んで国家に泣きつくな≠ニ冷酷無比に突き放しているのだ。これこそは棄民政策≠サのものであり、「菅がふりまく『自助・共助』のイデオロギーこそは、社会ダーウィニズム、ファシズム的優生思想にほかならない」と彼は弾劾した。
 しかも<米中冷戦>のまっただなかで菅政権は、日米の対中国攻守同盟の強化に突進している。<鉄の六角錐>をいちだんと強化し、NSC専制の強権的=軍事的支配体制をうち固めようとしている。「行政のデジタル化」を叫び、国民総監視=総管理体制の飛躍的強化に突進している。日本型ネオ・ファシズム支配体制強化に突き進むこの菅政権の極反動攻撃を粉砕し、この政権の打倒めざしてたたかうべきことを、同志武内は熱烈に訴えたのだ。

反スターリン主義運動の巨大な前進をかちとろう

 次に同志武内は、来る二〇二一年に向けてわが同盟のたたかう指針を提起した。
基調報告に胸躍らせ集中しメモをとる労学
(12・6、練馬文化センター)

 彼は、「野党連合政権パラノイアに陥った日共中央を許すな!」「救国℃Y報運動に突き進む『連合』指導部を許すな!」と、既成反対運動指導部の底知れぬ腐敗への怒りをこめて訴える。そして、溢れんばかりの情熱と決意をほとばしらせて呼びかけた。<パンデミックの労働者・人民への犠牲転嫁を許すな!><米中冷戦下・敵基地先制攻撃体制の構築を許すな!><日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化を許すな!>
 同志武内の基調報告は一時間四十分にわたった。会場のすべての仲間が一言も聞きもらすまいと集中し、終わるや否や、万雷の拍手をもって応えた。「そうだ、頑張るぞ」と新たな決意をうち固めたのだ。


革共同第三次分裂の最終決着を宣言――同志常盤が特別報告

 休憩をはさんで第二部が始まった。同志常盤哲治が特別報告のために演壇に立つ。たちまち会場から割れんばかりの拍手がまきおこり、鳴りやむことなくつづく。すぐに発言を開始することができない。……しばらくして拍手が収まるのを待って、彼は語りはじめた。――「私はいまここで、革共同の第三次分裂に最終決着をつけたということを高らかに宣言する。このことを闘いの過程で斃れた七十有余名の同志たちに、いまは亡き同志黒田に報告する!」と。この第一声に、身を乗りだして聞いていたすべての仲間が「よし!」と圧倒的な拍手で応える。
 昨年秋の「二六全総」なる会議を前後して、書記長・天田をはじめとするブクロ=中核派の旧政治局員は全員が辞任させられた。それは、「最高指導部メンバーが不倫や女性活動家の全人格を蹂躙する行為をくりかえし、それを政治局が隠蔽してきたというおぞましい問題」が暴露されたからだ、と同志常盤は暴きだす。
 このかん党首づらをしてきた大原こと辻川某、この男は、二十数年間にもわたって複数の女性労働者を愛人にしてきた。ところが、その事実が発覚したとたんに争議の敵側である会社社長のフトコロに飛びこんだ。神奈川の小官僚もまた女性労働者を長年レイプしてきた。こうした行為をすべて隠蔽し擁護してきた天田・木崎・坂木らの旧政治局の指導部三人組は、いまや完全に吹き飛んだ。まさにこのゆえに彼らの「9・6政治集会」では、議長・清水丈夫が壇上にひっぱりだされて、しどろもどろの「自己批判」をやらざるをえなくなったのだ。だが当の「女性差別問題」なるものに一言も触れないこの「自己批判」は、参加者から「マスクなんてしてんじゃねえよ!」などのヤジと怒号に包まれ、埼玉県委員会は集団で退場した。まさにこの集会は、ブクロ派の終焉を満天下に告げ知らせるものとなったのだ。このブクロ派の驚くべき腐敗こそは、国家権力の走狗=スパイ集団としての正体を暴きだすわが闘いによって追いつめられた彼らが、ただただ政治動物として惰性的にうごめいてきたことの結果なのだ。――このように同志常盤は、一気に暴きだした。
 そして彼はつづける。――「われわれがかちとったこの勝利は、同志黒田を先頭にたたかいとった革共同第三次分裂に最終的な決着をつけたという意義をもつ。満場の諸君。この意義をはっきり確認し、ここで凱歌をあげようではないか!」この同志常盤の渾身の提起に、すべての仲間は万感の思いを込めて熱烈な拍手で応える。党派闘争ならぬ党派闘争を命懸けでたたかいぬいた同志たちは、志半ばで斃れた仲間たちに想いを馳せつつ、わが闘いの偉大な意義を噛みしめる。この激烈な闘いを直接には体験していない若き仲間たちは、世界に誇るべきわが謀略粉砕・走狗一掃の闘いの歴史に驚嘆し、くいいるように同志常盤の報告に聞き入った。
 同志常盤は、わが同盟から脱落したブクロ官僚のこの変質と堕落はなにゆえにもたらされたのか、と問いかけ、そして喝破する。――「ポンタにしろシミタケにしろ、革命運動を自己を革命することとの統一において考えたことは一度もない。」この連中こそは「人間変革・思想変革なんぞ百パーセント位置づいていない政治動物なのだ」、と。
 さらに彼は畳みかける。「自己肯定、否・自己過信、さらに自己絶対化に陥った者は、必然的に腐敗と堕落の急坂を転げ落ちるのだ。」「ブクロ派だけではない。われわれを『宗教集団』だと罵ってきた青解派も同様の最期を遂げた。わが革命的左翼に敵対して低劣な悪罵を投げつけ組織暴露をこととする者どもは、おしなべて同様の運命を遂げるであろう!」、と。――怒りとパトスに溢れたこの提起に、満場の労働者・学生は、「そうだ!」「そうだ!」と応え、ひときわ大きな拍手がまきおこった。

同志吉川は永遠に生き続ける!

 最後に同志常盤は、静かに報告した。「去る十一月十六日に同志吉川文夫が永眠されました」、と。同志吉川は、一九七四年一月に九州の地でブクロ派に襲撃され、「九九・九%助からない」と言われるほどの瀕死の重傷を負った。だが彼は、不屈の革命家魂を貫き同志黒田をはじめとする仲間たちの心血を注いだ支援に支えられ、破壊された脳を蘇らせるために苦闘をつづけた。そして、『今のぼくは二十七歳』という自分史を綴った。同志黒田は「吉川の『今のぼくは二十七歳』こそは探究派の頭なのだよ」と語ったという。
 「彼を支えてきたある仲間は言っている。『吉川さんは、いつでも人への感謝を・ありがとうを言い、つねに自己否定を忘れない人だった』と。そのような彼の生き方・精神こそが、革マル主義の思考をつくったのではないか」、「彼は今もわれわれのなかにしっかりと生きている。」――同志常盤は、全生涯を革命運動に捧げた同志吉川を偲び、「彼とともにたたかおう」とすべての労働者・学生に訴えた。この同志常盤の心の底からの呼びかけに、多くの仲間が感動し涙し、そして奮いたった。同志吉川のように、あらゆる苦難をのりこえ反スタ運動の前進のためにたたかいぬくぞ、と!
 「あらゆる組織破壊攻撃をはねかえし、わが反スターリン主義運動をさらにさらに大きく飛躍させるべくともに奮闘しよう!」――ひときわ力強く最後に呼びかけて同志常盤は報告を締めくくった。いつまでも鳴りやまぬ拍手が会場に響き渡った。
 司会の同志が、「吉川さんの革命家魂を見習って、革マル主義者として生き抜いていくことを、この場においてともに決意しようではありませんか」と呼びかけた。「そして私も言いたい。吉川さんは、関西の学生戦線時代の私の指導部でありました。私も彼の革命家としての生き方を鑑(かがみ)にして粉骨砕身たたかいぬきます」とみずからの決意を表明した。そして、ブクロ派の最期に触れて「反スターリン主義運動から脱落し、わが革マル派に敵対した者どもには、無残な末路しか残されていない!」と決然と宣言すると、再び会場は割れんばかりの拍手に包まれた。

二〇二一年の闘いへの橋頭堡を築く

 労働戦線を代表して民間戦線の労働者同志が発言に立った。
 彼は、パンデミックのなかでいわゆる「コロナ解雇」がふりおろされ、一三〇万人以上の労働者が失業に叩きこまれていることを怒りに燃えて報告した。このときに、「連合」指導部が「セーフティネットづくり」の名のもとに「職業紹介事業の充実」を要求し、「失業なき労働移動」と称して資本家どもの首切り・雇い止めを肯定し協力していることを弾劾した。
 彼は「既成の労働運動をのりこえて職場からの闘いをまきおこしてきた、その闘いの一端を報告したい」と提起した。従来の生産ラインを廃棄し・そこに働くすべての労働者に解雇を通告してきた経営者にたいして、わが仲間は形骸化していた労働組合をたて直し「解雇撤回」を掲げて奮闘した。経営者による反組合分子の育成と活用や、パワハラまがいの組合員への罵倒。これらの不当労働行為にわが仲間はけっしてひるまず、一つひとつ正面から対決してたたかった。そうすることで職場の雰囲気を変え、労働者の意識を変えたのだ。
 また、コロナ感染を理由に団体交渉を放棄する「連合」系ダラ幹を弾劾し、緊急事態宣言下で「対面での団交」をかちとった。こうした闘いをつうじて組合員たちを一歩高め、わが労働者組織そのものの組織的強化を着実に成し遂げてきたのだ。
 彼は、闘いの場の分析をどう組織的に深めるか、どのような職場闘争やオルグ活動をやれば職場の労働者にたたかうバネをつくりだし団結を強くすることができるのかをめぐって、組織的論議を重ねてきたことなど、この組織的闘いの教訓を豊富に語った。わが組織現実論や労働運動論を適用し組織討論を深めるとともに、そこに貫かれている同志黒田の<実践の場所の哲学>をわがものとするために努力してきた、と。
 最後にわが同志は、来る二〇二一春闘において「連合」指導部の賃上げ要求の放棄を弾劾しのりこえ「大幅一律賃上げ獲得」のためにたたかう決意を力強く明らかにした。――コロナ・パンデミック下で闘いを創造していく闘志にみなぎったこの発言にたいして、すべての参加者は熱い連帯の拍手を送った。
 学生戦線を代表して全学連・有木委員長の決意表明だ。
 彼はまず、今秋期の激闘につぐ激闘を生き生きと報告した。「ネオ・ファシスト菅が政権を発足させた直後の九月十九日、全学連は首相官邸前に断固として登場し、わが全学連の闘争宣言を叩きつけてきた」、十月には全国各地で労働者・学生統一行動を断固として敢行した、と。さらに菅による「日本学術会議」会員の任命拒否にたいして、早稲田大学をはじめとして、「全国のわが全学連の闘いによって、いま全国の各学園から菅政権を弾劾する声が澎湃とまきおこっている」と、彼は力強く報告した。
 つづいて有木委員長は、「この秋、全国の学園において大学当局が規制や『中止』を要求してきたことを打ち砕き、大学祭を<自治と文化の祭典>として実現してきました」と自信に満ちて語った。まさに全国の各大学において、わがたたかう学生の仲間は、多くのサークルや自治諸団体を組織し対当局の大衆的要求行動をくりひろげてきた。そして、当局の規制を打ち破って「対面」での学園祭をかちとり、自治組織の強化を実現してきた。――このわが仲間たちの創意あふれる闘いにすべての労働者・学生がかぎりない共感を拍手であらわした。
 パンデミック下で、「日共系学生は対政府をはじめとするいっさいの大衆的闘いの創造を放棄した、まさに日共系学生運動は完全に消失しさった」と彼は宣告した。そして「私は全学連委員長として全国二九〇万の学生に、わが全学連の深紅の旗のもとでともにたたかうことを訴えたい」と高らかに宣言した。さらに「今集会には、わが全学連運動を先頭で切りひらく決意のもとに新たな仲間が結集している」という彼の報告に、会場は大きな拍手で応えた。
 最後に彼は、「菅政権がふりおろす極反動攻撃を打ち砕くべく、反戦反安保・反ファシズムの闘いを嵐のごとくまきおこす」、「職場深部で奮闘する戦闘的・革命的労働者のみなさんとあいかたく連帯したたかいぬく」と決意表明して発言を締めくくった。わが全学連いがいの一切の学生運動が消滅しているなかで、全国各学園で光り輝く革命的学生運動を創造している若き仲間の凜とした決意表明に、すべての参加者は連帯の拍手で応えた。
 すべての議事が終了した。司会の同志が「米中冷戦下の現代世界の危機を新たな時代への転回点たらしめる部隊は、わが反スターリン主義革命的左翼をおいてほかにはない。この気概に燃えて<いま・ここ>からの闘いを断固としておしすすめていこう」と呼びかけ、集会終了を宣言した。
 シュプレヒコールとインターナショナルの斉唱だ。演壇上には全学連の白ヘル部隊が元気よく登場した。シュプレヒコールがこだまする。「パンデミック恐慌の犠牲転嫁を許さないぞ!」「反戦・反安保・反改憲の闘いを爆発させるぞ!」「日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化を許さないぞ!」「菅政権の打倒をめざしてたたかうぞ!」――拳をふりあげる仲間たちの顔は、みな紅潮し輝いている。
 全員で合唱するのはやめてほしい、という会館側の要請のもとに、全学連の女子学生がインターナショナルを斉唱した。すると、会場のあちこちから自然発生的に手拍子がはじまり、たちまちそれは会場全体を包みこんだ。まさに会場のすべての仲間たちの心と決意はひとつになったのだ!
 本政治集会においてわれわれは、世界史的なパンデミックのもとで労働者・人民の反抗がなお階級闘争としてはくりひろげられてはいないただなかにあって、世界の労働者階級の未来は、ひとえにわが日本革命的左翼の奮闘にかかっている、ということをしっかりと確認し、不退転の決意をうちかためた。そして走狗集団=ブクロ派を最後的に解体し革共同第三次分裂の最終決着をかちとったということを、すべての同志・仲間たちは歓呼の声で確認した。もってわれわれは、二〇二一年の階級闘争を全世界労働者・人民の最先頭で領導するための橋頭堡を確固として築きあげたのである。
 すべてのたたかう労働者・学生諸君。ともに奮闘しよう!
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二〇二〇人事院勧告

一時金引き下げ勧告弾劾!

 人事院は十月七日、国家公務員の一時金を引き下げる勧告をおこなった(〇・〇五月。月例給は据え置きと同月二十八日に発表)。十年ぶりの一時金引き下げ勧告である。断じて許すな!
 新型コロナウイルス感染拡大のもと、菅政権と菅が官房長官であった安倍前政権の無策ゆえに、公務労働者は超強度・長時間の労働を強いられつづけ疲労困憊に陥っている。予算もない・人員もない現場の公務労働者に、問題だらけのコロナ対策℃タ施を押しつけすべての犠牲を強要しているのが自民党政権である。傲岸さをむきだしにする菅政権は、発足するや真っ先に人事院に引き下げ勧告をおこなわせた。しかも、一時金の内訳のなかでも勤務成績が反映しない、全員一律の期末手当分から削減するとうちだしたのだ。
 それだけではない。人事院は、同時に発表した「人事管理に関する報告」において、すべての官僚の人事を一手に握る内閣人事局と連携して、「能力・実績にもとづく人事管理」を徹底するとうちだした。「分限処分」という公務労働者の降格や首切りを、容赦なく強行する構えをぶちあげたのだ。

月例給から切り離し
一時金削減を先行勧告


 今回の勧告の第一の特徴は、人事院が一時金の削減を月例給からきりはなし、先行して勧告したことにある。(国家公務員法においては、「人事院は、毎年、俸給表が適当であるかどうかについて国会及び内閣に報告しなければならない」と規定されており、まずは月例給について報告・勧告するのが人事院の「義務」とされている。今回、一時金の削減を先行させたことは、人事院にとって極めて異例といえる。)
 パンデミック恐慌のもと、独占資本家どもはみずからの生き残りのために、労働者にたいして解雇・賃下げ攻撃をかけ、一切の犠牲を労働者に転嫁している。こうした独占資本家どもとあい呼応して、公務員賃金の引き下げ勧告をうちだし、政府も国家財政をきりつめるために身を切る″に努めているのだと喧伝しようとしたのが菅政権と人事院なのだ。しかし月例給の勧告は、新型コロナ感染拡大の影響がまだ少ない四月分の官民の給与月額を比較して算定される。したがって月例給では大幅な「官民格差」は出ないがゆえに引き下げ勧告を出しにくいとみた人事院は、「自助」を声高に叫び「既得権益打破」をかかげる菅日本型ネオ・ファシズム政権の意向に応え、公務員の賃金を引き下げることをこれみよがしにアピールするために、一時金の削減のみを先行してうちだす「分離勧告」をおこなったのだ。そのうえに財務省は、これもまた異例なことに、閣議決定もしていない勧告当日に、わざわざ引き下げが実施されれば、地方を含めて人件費削減の効果は大きい≠ネどと今回の勧告を賛美するコメントを出したのだ。

能力・実績主義の徹底

 第二の特徴は、菅政権が「人事評価制度」の徹底を進めていることに、人事院としても積極的に協力し、評価結果を給与などに反映させるために「昇任及び昇格の基準、俸給表のあり方等の検討」を進める、と強調していることである。
 菅政権は、いまや「勤務成績が不良」とみなした公務労働者を処分の対象とするあらたな人事評価なるものに狂奔している(「勤務成績が不良な職員に対する対応について」なる通知を七月二十日に発表、十月一日に実施)。これまでD評価の職員を分限処分の対象としていたものを、今後はC評価の職員をも分限の対象にするというのだ。しかも、首相・菅が前政権の官房長官であった七月にすでに発足させた「人事評価の改善に向けた有識者検討会」(内閣人事局)において、「時代の変化」をふまえた「新たな人事評価のあり方」について、以下の点をあきらかにした。(1)評語(S・A・B・C・Dなどのランク付け)区分の細分化と、(2)現状の評語分布が「C・Dが極端に少ない反面、S・Aは固定化する傾向がある」ことを見直すこと――この二点である。菅政権は、これまでより以上の多くの公務労働者にC・D評価を烙印し処分すると公言しているのだ。許し難いではないか!
 首相・菅は、「第四次産業革命の立ち遅れ」に焦る独占資本家どもの意を体し、「デジタル化」を進めて「経済・社会を一変させる」とぶちあげ、「デジタル化」の「一丁目一番地の最優先政策課題」とみなした「デジタル・ガバメント」推進に突進しようとしている。内閣官房のもとに、予算・権限を集中的に与えた「デジタル庁」を司令塔として設置することをテコとして、省庁や地方自治体が保有する情報を統合・一括管理するために、業務システムの「統一・標準化」を進めようというのだ。マイナンバーカードをすべての国民に保有させることとあわせて、デジタル監視網を構築するものではないか。さらに、膨大に蓄積された行政データを、新たなイノベーション創出の機会として、独占資本家どもに提供しようというのだ。
 菅政権は、この「デジタル・ガバメント」の担い手――デジタル技術諸形態を駆使して行政事務部門全般をとりしきる公務員――をつくりだすためにも、人事評価制度を改変しようとしているのだ。しかも、内閣人事局は「評価」の基準となる内容を次のように変えるという。今までの評語B(普通)は、誰の助けも借りずに仕事ができる、ということだった。しかし今日では、時代の先を読んでそれにふさわしく仕事を改革する、そこまでしなくては「普通」とはいえない≠ニ。つまり評価基準である職能的#\力を今より飛躍的に高いものとして、この基準にとどかなければ、成績不良として分限処分の対象(降任・解雇)にする。人事院はこの人事評価の改変に協力しメリハリのきいた制度とするために、評価結果を給与に反映させるための検討を始めるとしているのだ。菅政権が掲げる「デジタル・ガバメント」などの「重要政策」の推進をみずから課題と考え働くような一握りのエリートをつくりだし、それ以外は、「普通」以下として降任・降格し給与も引き下げ、解雇もする。こうした下位の評価を増やすための、評語の細分化・評語分布の見直しなのだ。
 そればかりではない。菅政権は国・地方の行政事務部門に、AI・RPAなどのデジタル技術諸形態をどしどし導入しようとしている。それにともない大量の余剰人員とみなした労働者の首を切るために、従来はまれにしか使われてこなかった分限処分をC評価にまで拡大し、使いやすくすることも企んでいるに違いないのだ。

自治労・自治労連指導部の闘争放棄を弾劾し闘おう

 今回の勧告および報告にたいして、自治労本部は、一時金引き下げは「民間水準の反映とはいえ」感染防止や災害対策に「奮闘」している「職員の努力を踏まえると残念」との談話を出した。そこには一時金引き下げ勧告への怒りも、民間労働者に犠牲を転嫁している独占資本家どもへの怒りもない。まったく許せないではないか!
 自治労本部は、このかん感染防止を理由に諸会議や集会などの取り組みを中止し、定期大会まで書面大会としてきた。通常の組合活動再開の展望も明らかにしないまま、本部は、引き下げ勧告にたいして「マイナス幅が小幅にとどまった」などとほっと胸をなでおろしながらも、来年は大幅な賃下げが出るのではないか≠ニ、戦々恐々としているのだ。自治体ごとの秋季賃金確定闘争については、「産別統一闘争」として「全力で展開する」とうちだしてはいるものの、その内実は、自治体当局と「運用改善」について協議するというものにすぎないのだ。
 他方、分限処分の拡大などの人事評価制度の改変についてもまったく危機感を欠如しているのだ。自治体は国とは異なる=A人事評価制度には「労働組合としてしっかり関与」し、「人材育成やモチベーションの向上に資する制度とすることが基本」だ、などという。人事評価制度そのものは必要なものと肯定したうえで、ただその制度の運用の仕方について注文≠加えているのが自治労本部なのである。
 そして、自治労連日共系指導部は、「一時金削減勧告の見送りを政府に求める」と弱々しく主張するものの、それは「冷え込んだ消費需要を拡大」するには賃上げが必要であるとか、一時金の削減勧告は「地域経済に悪影響を及ぼす」などというように、もっぱら日本経済たてなおしの観点からのものなのだ。その内実はコロナ危機で公務労働者は懸命にがんばっているので職員としての働きにみあった報酬を出してほしい≠ニ政府に哀願するにすぎないのだ。
 このような既成指導部の闘争放棄・歪曲を弾劾し、一律大幅賃上げをめざし、自治体賃金確定闘争をたたかおう!
 一時金の引き下げ勧告弾劾!
 労務管理強化、賃金制度における能力・実績主義の強化を許すな!
 菅政権によるデジタル庁の創設―NSC専制体制の強化を許すな!
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コロナ感染拡大下

「全国学力テスト」を県独自に強行した沖縄県教委

 沖縄県教育委員会は、文部科学省が中止した「全国学力・学習状況調査」=全国学力テストを、七月から九月にかけて全県の小学校六年生、中学校三年生を対象として県独自に実施した。このテストは、文科省が配布したテスト問題冊子を使っておこなわれた。学校現場において新型コロナ感染症対策などに教職員が追いまくられているなかでのこの学テの強行は、まことに許しがたいものである。ここに、全国学力テストの順位を上げることを自己目的化する県教委の教育施策の犯罪性が如実にあらわになったのだ。
 わがたたかう教育労働者たちは、怒り沸騰する組合員たちを組織してこの「全国学力テスト」の強行実施に反対する闘いを全力でたたかいぬいた。

以下、見出し

学校現場の状況を無視したテスト強行に組合員の怒り

「学力向上推進」を呼号し順位競争に駆りたて

文科省・県教委による能力主義教育の強化を許すな!
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12・1岩国

「米軍戦闘機F35Bの増配備阻止!」

闘う学生が現地闘争に決起
 アメリカ政府・権力者は、十月から岩国基地に最新鋭ステルス戦闘機F35Bの増配備を開始した。核戦力の大増強に狂奔する習近平の中国を抑えこむために、米軍機約一二〇機が常駐する極東最大級の航空基地である岩国基地を対中国(対北朝鮮)の最前線出撃基地としてよりいっそう強化しようとしているのだ。
 十二月一日、関西のたたかう学生たちは、F35Bの増配備に狂奔する米日両権力者への怒りに燃えて、爆音が轟く岩国現地において抗議闘争に勇躍決起した。
 抗議闘争に先立って、学生たちは、米軍住宅「アタゴ・ヒルズ」にほど近い愛宕山神社前の公園において座り込み行動に参加した(主催は「愛宕山を守る会」)。
「岩国基地の強化を許すな!」米軍戦闘機F35Bに向けて怒りの拳
(12月1日、岩国市)
  神戸大・奈良女大生が地元住民の座り込み行動で発言
(12・1、岩国市)
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