第2643号(2020年11月2日)の内容
<1面>
「先制攻撃体制の構築阻止!」
菅政権の反動攻勢に断固反撃
10・18全九州労学統一行動
<6面>
学術会議会員任命拒否に怒り
鹿児島「10・17緊急集会」
「核廃棄物処分場建設阻止!」
札幌で400名が集会 10・18
陸自が戦車部隊の市街移動演習を強行 釧路
<3面>
政権ありつきパラノイアに冒された日共官僚の犯罪性
<2面>
六ヶ所村再処理工場
原子力規制委による「適合審査合格」の欺瞞
<4面>
一年単位の変形労働時間制導入反対! 条例化阻止!
<5面>
育鵬社版『歴史』『公民』教科書の採択を許すな!
Topics 裁量労働制の適用拡大を叫ぶ独占資本家
「解放」最新号
「先制攻撃体制の構築阻止!」 菅政権の反動攻勢に断固反撃
<米中冷戦>のもとで、東アジアを焦点として戦争勃発の危機が高まっている。日米安保の鎖につながれたアメリカの「属国」=日本の首相・菅は、敵基地先制攻撃体制の構築など、アメリカとともに侵略戦争を遂行できる軍事体制の強化に突進している。労働者・人民にたいしては、「自助・共助」の名のもとにいっそうの貧窮を強制するとともに、ネオ・ファシズム支配体制を飛躍的に強化せんと、学界・マスコミへのファシスト的統制を一段と強めている。「社会・経済のデジタル化促進」を叫ぶ独占資本家の要求にこたえる諸政策を貫徹するために、「縦割り行政打破」「規制改革」をわめきたて、労働者・人民にたいして反動諸攻撃を一気にふりおろしているのが菅政権なのだ。 全九州のたたかう労働者・学生は、この菅政権への怒りに燃えて、「先制攻撃体制の構築反対」「憲法改悪阻止」「研究・言論へのファシズム的統制粉砕」の声を轟かせ、福岡市中心街の天神を席巻する戦闘的デモを敢行した。九州のたたかう労・学は、菅政権のウルトラ反動攻撃にたいする断固たる反撃の火柱をあげたのだ。 白ヘル部隊が福岡・天神を席巻
デモ隊が一段とにぎわいの多い「渡辺通り」に入ると、宣伝カーがシュプレヒコールを呼びかけた。「敵基地先制攻撃体制の構築反対」「日米新軍事同盟の強化反対」「学術会議会員の任命拒否弾劾」「学界へのファシズム的統制を許さないぞ」と、わが白ヘル部隊の怒りのシュプレヒコールが一帯にこだました。沿道の市民が足を止め、わが部隊の勇姿に注目する。横断幕に書かれたスローガンを見てうなずく人、スマホをかざしてわが白ヘル部隊の勇姿を写真におさめようとする人もいる。市民の圧倒的な共感を集めながら、わが白ヘル部隊は、西鉄福岡駅前から「国体道路」にかけて戦闘的デモをくりひろげた。「<米中冷戦>下での戦争的危機を突き破ろう」――わがデモ隊は市民に警鐘を鳴らしながら力強く行進した。 今泉公園に到着した闘う労・学の部隊は、総括集会をかちとった。九共闘の学生のはつらつとした決意みなぎる総括提起をうけ、シュプレヒコールとインターナショナル斉唱でこの日の闘いを締めくくったのだ。 「馬毛島基地建設反対!」 九共闘代表が基調提起 午後一時、反戦青年委・全学連九共闘のたたかう労働者・学生たちは、デモに先立って須崎公園で決起集会を開いた。 まず九共闘の学生が基調提起にたった。冒頭に彼は、菅政権が学術会議会員の任命を一部拒否したこと、またトランプ政権の要求にこたえ軍事費を大増額しようとしていることを怒りをこめて弾劾した。
九共闘の代表は、さらに「日米共同演習反対」「菅政権・自民党による改憲阻止」「『デジタル庁』新設によるNSC専制体制強化反対」を熱烈に呼びかけた。最後に彼は、9・19国会前行動での日共委員長・志位の「登山で言えばアプローチは終わり、いよいよアタックだ」「政権交代が見えてきた」という発言を、立民の安保・自衛隊政策を受け入れる宣言であると突きだし弾劾した。いま代々木官僚どもは「次の総選挙で政権交代を実現し、野党連合政権を樹立する」ことを目標として掲げ、一切の大衆運動を「政権交代と連合政権を求める世論と運動づくり」に収れんさせている。彼らは、「健全な日米同盟を軸」にするという立民の安保・自衛隊政策を「連合政権」の政策として丸呑みしようとしているのだ。九共闘代表は、「このような日共指導部を弾劾し、反戦・反安保・反ファシズムの闘いをまきおこそう」と訴え、発言を締めくくった。この渾身の檄に、参加者は「ヨシッ」とこたえ万雷の拍手を送った。 貧窮人民見殺しの菅政権を許すな 労・学が決意表明 つづいて決意表明だ。まず鹿児島大学共通教育自治会を代表して、女子学生がマイクを握った。彼女は、9・19の国会前「総がかり行動」と全学連独自の首相官邸前闘争に参加したことを報告した。「菅政権は『自助・共助』をくりかえし叫んでいます。多くの労働者が新型コロナ・パンデミックで、収入が激減し生活に苦しんでいるなか、『貧しい者は野垂れ死ね』と言っているのです。私は絶対に許せません。私ははじめて国会前に行ったのですが、実際に国会を目の前にして、あらためて菅政権に憤りを感じました」「首相官邸前では、ここに菅政権の中枢があるのかと思うと、あげる拳に力がわきました」と元気に語る彼女に、会場から「ヨシッ」と激励の声が何度も送られた。 さらに彼女は、9・19集会の場で目にした日共・志位の立民にすり寄る腐敗した姿を怒りを込めて弾劾し、「私も本日のデモを最後までたたかいます」と力強く表明した。会場はいよいよたたかう熱気で包まれた。 最後に反戦青年委員会の代表の決意表明だ。まず改憲阻止・反安保の闘いの決意を述べた彼は、非正規労働者への退職金・一時金不払いを「格差ではない」とした10・13最高裁判決を怒りを込めて弾劾した。 そのうえで彼は、「今多くの労働者が解雇・雇い止めにあっている」「職場に残る労働者たちも極限的に過酷な労働を強いられている」「学校でも自治体でも医療現場でも、どの職場も業務量の増加に追いまくられ、いつまで体がもつのか、毎日そんな思いにかられている」と訴えた。そして「民間では軒並み一時金も給与も削減されている。人事院も一時金についてマイナスを勧告した。これだけ苦しいのに収入が下がるとはなにごとか、とみんな怒りの声をあげている」と述べた。会場から「そうだ!」といっせいに声があがった。反戦の代表は、「ところが自治労本部は人勧にたいする声明で『残念』としかいわない。怒りがないのだ」と労組指導部を糾弾した。 さらに彼は、「連合」神津指導部の「国全体での、失業なき労働移動を可能とする仕組みの構築」なる方針の批判をおこなった。最後に「労組指導部の『コロナ対策』を口実にした諸集会・会合の中止・縮小という闘争抑圧に抗して、組合員の怒りの声を下から組織し、新たな闘いをつくりだす決意だ」と力強く表明した。参加者は大きな拍手でこれにこたえた。 こうしてこの日の闘いの決意をうち固めたわが労・学の部隊は、九州の地から<反安保><反ファシズム>の烽火をあげたのだ。 |
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政権ありつきパラノイアに冒された日共官僚の犯罪性 十月六日の日本共産党幹部会において不破=志位指導部は、「次の総選挙で政権交代を実現し、野党連合政権を樹立する」という「党としての目標」なるものをうちだした(第一決議)。 早く政権にありつきたい、閣僚に入りたいという願望を病的なまでにつのらせた彼らは、衆院解散・総選挙が一年以内に迫っているなかで、最大野党の立憲民主党から「日本共産党を含む野党連合政権」の樹立をめざすことへの合意を一刻も早くひきだすことに躍起になっている。そのために、「保守本流」を標榜する立民・枝野執行部が掲げる諸政策を「連合政権の政策」として丸呑みする腹であることをなりふりかまわず売りこんでいるのだ。 ときあたかも菅政権が、軍事研究に与することを拒否してきた日本学術会議を人事と予算をふりかざして恫喝し・組みしこうとしていることをはじめとして、<鉄の六角錐>を柱とする日本型ネオ・ファシズム支配体制を飛躍的に強化する攻撃に狂奔している。同時に、日本国軍が米軍とともに敵国に先制攻撃をしかける軍事体制の構築=日米の対中国攻守同盟の強化に突進している。この一大反動攻撃を粉砕する闘いの奔流をまきおこすべき今このときに、不破=志位指導部は、あろうことか「野党連合政権では日本有事の場合は安保条約第五条で対応する」などと吹聴してまわっているのだ。 こうした対応は、「日本へのミサイル攻撃を防ぐため」という日米共同の敵基地先制攻撃を正当化する菅政権・自民党の宣伝に唱和する以外のなにものでもない。まさしく反戦反安保をたたかう労働者・学生・人民にたいする裏切り! 立民が掲げる「健全な日米同盟を軸とする安全保障政策」なるものへの政策的すりあわせにいそしんでいる代々木官僚の犯罪性が、ここに露出しているではないか。 わが同盟は、日共第二十八回党大会における綱領改定にたいして間髪入れずに暴露した――「発達した資本主義の成果」の「継承・発展」による「社会変革」が「社会主義・共産主義の大道」なのだという日共の新「命題」こそ、国家独占資本主義に跪拝する真正修正資本主義路線の完成=<アンチ革命>の紋章にほかならない。保守諸勢力との「共闘」を自己目的化しているこの党は、日本型ネオ・ファシズム支配体制の安全弁に転落しきったのだ、と。このプロレタリア階級闘争の敵対者になりさがった転向スターリニスト党の本性の露出こそが、不破=志位指導部の政権ありつきパラノイア≠ネのである。 「次の総選挙で野党連合政権をつくる」などと吹聴し保守野党・保守層に抱きつく不破=志位指導部を徹底的に弾劾せよ! 「政権交代」の名で立民主導政権樹立への貢献を誓約 首相指名選挙で立憲民主党代表・枝野に日共議員がこぞって投票し、枝野が衆議院で一三四票を得た(九月の臨時国会)ことをもって、代々木官僚は「プラス一〇〇議席あれば政権交代が可能」などと息巻いている。ここに端的に示されているように、彼らがうちだした「総選挙の目標」=「政権交代」とは、他の野党(立民)の代表を首相に就かせるのに必要な議席数を野党全体で獲得するということでしかない。 旧・国民民主党の半分以上を吸収し衆参の国会議員が一五〇名となった新・立憲民主党の枝野執行部が、次期総選挙で日共との「選挙協力」をおこなう意志を示しているのは、日共支持票をさらい・日共活動家を立民候補者の選挙運動員として動員するためなのであって、彼らは日共と連合政権を組むことなどさらさら考えていない。ところが代々木官僚は、「次の総選挙で必ずオール野党で政権を取る」と公言する小沢一郎にのせられ・もう少しで立民から「政権合意」をひきだせると信じこまされている。このゆえに、「政策的一致」をつくるという名で日共の基本的代案(とりわけ立民が日共と政権を共にできない理由としてやり玉にあげている安保政策)を立民の綱領に合わせてますます右翼的に緻密化しているのだ。 保守野党に媚売りし反戦反安保の闘いに敵対する不破=志位指導部を弾劾せよ! 大衆運動を野党の「連合政権合意」尻押しへ歪曲 「次の総選挙で野党連合政権を樹立する」という目標を実現するために、不破=志位指導部は、党内にむかっては「総選挙勝利・躍進の保障」として「党勢拡大の前進」をかちとれと号令をかけるとともに、大衆運動場面では「政権交代と連合政権の実現を求める、草の根からの世論と運動をつくりだしていく」という方針をうちだした。 この方針たるや、労働者・学生・人民の大衆的闘いを、日共を含む「連合政権」をつくるという「政治的合意」を他の野党にうながす圧力手段に収れんするものにほかならない。しかも「全労連の存在と活動は、『市民と野党の共闘』の前進を支える『敷布団中の敷布団』」(志位の「全労連」大会来賓あいさつ)などとほざいているのが代々木官僚なのであって、この徒輩は労働運動を市民運動に従属させ、労組を「野党共闘」の尻押し部隊としてひきまわそうとしているのだ。 こうした「連合政権の実現を求める運動」方針は、菅政権のネオ・ファシズム的反動諸攻撃に抗する労働組合や学生自治会の団結の強化を阻害する以外のなにものでもないのである。 このかんの大衆集会での日共議員どもの発言を見よ。9・19国会前行動において首相指名選挙で立民・枝野に投票したことを自己宣伝し「いよいよ政権交代にアタック」などと吹聴した志位を筆頭にして、辺野古をはじめとする各地の基地強化に反対する諸集会に参加した日共議員たちはひたすら「総選挙で野党連合政権を」と連呼している。「野党の政権合意」尻押しと日共の票田開拓の場へのねじ曲げをこととしているのだ。しかも下部党員・活動家にたいして、他党の議員が参加する大衆集会の場で「反安保」を掲げることをいっさい禁じる言論統制≠しいているのが代々木中央官僚なのである。 (以下、見出し) 安保条約第五条=日米共同作戦を肯定する大犯罪 「安保条約の建前」への拝跪 「安保廃棄」の完全廃棄 |
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学術会議会員任命拒否に怒り 鹿児島「10・17緊急集会」 |
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十月十七日、鹿児島市のJR鹿児島中央駅東口広場において、「『菅政権の日本学術会議への人事介入に抗議する』緊急集会」がおこなわれた。 学術会議にたいするファシズム的統制にのりだした菅政権にたいして、教職員組合をはじめとする労組員や学生、市民など一八〇名が怒りに燃えて集会に結集し、抗議の声をあげた。 鹿児島大学のたたかう学生たちは、組合内部でたたかう革命的・戦闘的労働者と連帯して、集会の戦闘的高揚のために奮闘した。 午前十時、曇天を衝き、集会がはじまった。主催者代表が、菅政権による学術会議会員の任命拒否について「憲法が保障する『学問の自由』への国家権力の介入であり暴挙だ」「私たち市民の力で菅政権の闇をふきとばそう」と力強く訴えた。つづいて抗議の発言に立った大学教員は、「(菅政権による任命拒否は)政府の意に沿わないことをやれば、後から不利益になるぞという宣言だ」「学者だけでなく市民全体で菅政権にNOを突きつけよう」と呼びかけた。 集会の最後に、参加者全員で「菅政権による日本学術会議への人事介入に抗議する!」とコールをあげ、集会を締めくくった。 集会が終了すると、たたかう鹿大生たちは、参加者たちに檄を飛ばした。「菅政権による言論統制・報道統制を許さないぞ!」「日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化反対!」帰途につく参加者たちが足を止め、呼応していっせいに拳をあげた。鹿大生たちは労働者・市民とともに「敵基地先制攻撃体制の構築反対!」「馬毛島への基地建設阻止!」「憲法改悪阻止!」「菅政権の打倒めざしてたたかおう!」と力強く声を轟かせた。 たたかう鹿大生たちは、<反ファシズム>を放棄した日共中央を弾劾しつつ、参加者たちの圧倒的な共感をかちとり奮闘したのである。 |
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プラカードを掲げ集会の戦闘的高揚のために奮闘するたたかう鹿大生 (10月17日、JR鹿児島中央駅東口広場) |
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集会終了後、たたかう学生と一緒にシュプレヒコールをあげる労働者・市民 (10月17日、JR鹿児島中央駅東口広場) |
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「核廃棄物処分場建設阻止!」 札幌で400名が集会 10・18 |
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十月十八日、札幌市の大通公園西六丁目において「STOP再稼働! さようなら原発北海道集会」が開催された。菅政権・経済産業省は、原発再稼働、六ヶ所村の再処理工場の本格的稼働に突進している。北海道では泊原発3号機の再稼働に向けて経産省および原子力発電環境整備機構(NUMO)は、新型コロナ・パンデミックのもとでの政府の地方切り捨て策による自治体財政の危機につけこみ、寿都(すっつ)町長および神恵内(かもえない)村長に高レベル放射性廃棄物最終処分場建設に向けた「文献調査」に応じさせた。そして、この高レベル核廃棄物の「地層処分」に異論を唱えてもきたのが日本学術会議であり、この日本学術会議への統制の強化を策しているのが菅政権なのである。 ファシストとしての本性をむき出しにしたこの政権への怒りに燃えて、四〇〇名が結集した。 北大のたたかう学生は、議会主義的腐敗を深める日共官僚どもによる「エネルギー政策転換」要求運動への闘いの歪曲を許さず、<原発・核開発反対!><ネオ・ファシズム支配体制の強化反対!>の旗幟鮮明に終始闘いを戦闘的に牽引したのだ。 |
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色とりどりのプラカードを掲げ奮闘する北大の闘う学生 (10月18日、札幌市) |
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集会参加者にビラを手渡すわが同盟の情宣隊(10月18日、札幌市) | |
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