第2635号2020年9月7日)の内容

<1面>
安倍政権を労学の怒りで打倒!
<反戦反ファシズム>の闘いの前進を

<2面>
「ワクチン開発」の裏で生物兵器開発
<3面>
南シナ海の「領海化」に狂奔する習近平中国
<4面>
三菱自動車 パジェロ製造を閉鎖
トヨタ 中国で燃料電池車の合弁会社を設立
Topics 「デジタル強靱化」の呼号
<5面>
第58回国際反戦集会 海外からのメッセージ C
第4インターナショナル国際書記局(仏)/第4インターナショナル再建組織委(仏)/「ニューズ・アンド・レターズ」委員会(米)
<6面>
万華鏡2020――情勢の断層を読む
◆トランプのあがき
◆マイ・ウェイ
漫画 安倍退治
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号



























  

安倍政権を労学の怒りで打倒!


<反戦反ファシズム>の闘いの前進を


 すべての労働者・学生諸君!
 わが同盟を中核とする革命的左翼は、極反動攻撃をふりおろす安倍ネオ・ファシスト政権をついに打ち倒した。
 八月二十八日に記者会見に臨んだ安倍は、憔悴しきった表情で「首相の職を辞する」と語った。新型コロナ・ウイルス感染拡大下での貧窮人民の見殺し、日米新軍事同盟強化・憲法改悪への突進、数かずの疑獄事件とそのもみ消し。労働者・人民を<戦争と貧困>の淵に追いこんできた安倍政権にたいして、全学連の5・8首相官邸前闘争を号砲にして、全国のたたかう労働者・学生は、――安倍政権の尻押しに終始する既成指導部の腐敗を突き破り――唯一「安倍政権打倒」を掲げてたたかった。このわが闘いとこれに鼓舞された労働者・人民の「安倍やめろ」の怒りの声に包囲された安倍は、心神喪失にたたきこまれたのだ。
 われわれは、日米新軍事同盟強化を粉砕する反戦反安保闘争や憲法改悪を阻止する闘いを戦闘的に高揚させるために、新たな決意で奮闘しよう! ここ東アジアを焦点として米・中両国の軍事的角逐が激化するなかで、アメリカのトランプ政権は中距離ミサイルの配備受け入れや自衛隊の「敵基地攻撃能力」保有を日本政府に迫っている。いまこそ<米軍中距離ミサイルの配備反対・自衛隊の「敵基地攻撃能力」保有阻止>を掲げて、反戦反安保の闘いを創造せよ! 政治的危機ののりきりを策す菅・二階ら自民党政府権力者の新たな策動を粉砕せよ!

貧窮人民見殺しの「新型コロナ対策」の犯罪

 わが革命的左翼は、新型コロナ蔓延下で労働者・人民に何の生活補償もせずに犠牲を強制する安倍政権の反人民的所業を満天下に暴きだしてきた。六月下旬以降の新型コロナ感染者の再拡大にたいしても、安倍政権は感染防止策やPCR検査の拡充をすべて自治体に丸投げしてきた。「第二波が来ると現在の体制ではもたない」という医療関係者などの悲痛な訴えを無視し、「医療体制は逼迫していない」とウソ八百を垂れ流してきた。医療機関への支援をなおざりにしているのが安倍政権なのだ。断末魔の首相・安倍その人は、労働者・人民のごうごうたる非難から逃げ回り私邸にひきこもってきたのだ。
 しかも、この政権は、困窮を強いられている労働者・人民にたいしてたった一度一〇万円の「給付金」を配布したきりで、なんの支援もしていないではないか。経営者どもに解雇、雇い止め、一時帰休を強いられてきた労働者・勤労人民は、いまも貧窮にあえいでいる。この勤労人民への支援を二の次・三の次にして、大企業・独占資本支援策の実施に狂奔してきたのが安倍政権なのだ。
 日銀やGPIFによる株式購入、これらによる株価のつりあげ。一三〇兆円もの公的資金を投じての資金繰り支援。さらにコロナ感染第二波が到来しているさなかに、この政権は、独占資本救済のための「消費拡大」策として「GoToトラベル」なる施策を強行してきた。困窮生活を強いられてきた労働者・人民は、この「GoToトラベル」なる愚策を怒りと憎悪をもって弾劾しているのだ。まさに安倍政権の経済政策は、「大企業優遇、貧窮人民見殺し」の悪行いがいのなにものでもない。
 今春以来、わが革命的左翼は、貧窮に苦しむ労働者・人民を見殺しにする安倍政権を弾劾する闘いを果敢に組織してきた。これに鼓舞され怒りに燃えた多くの労働者・人民が安倍政権を追いつめてきたのである。
 わが革命的左翼はこのかん、「アベノミクス」なる安倍政権の金融・経済政策の反人民性を満天下に暴きだしてきた。まさにそのゆえに安倍は「辞任」会見で「アベノミクス」という言葉さえ発することができなかった。「異次元の金融緩和」をはじめとする「三本の矢」をシンボルとした「アベノミクス」のもとで、ひとにぎりの独占資本家どもがますます富む他方で、労働者は年々賃金を切り下げられ、限定正社員や非正規雇用さらに個人請負で働くことを強いられてきた。わが同盟は「アベノミクス」のこの反人民性を徹底的に暴きだし、春闘・政治経済闘争をたたかいぬいてきた。われわれは、安倍政権のどてっ腹に痛打を浴びせてきたのである。

改憲阻止・反戦反安保の闘いを創造

 わが革命的左翼は<憲法改悪阻止・日米新軍事同盟強化反対>の闘いを戦闘的に高揚させ、<軍国日本>再興をもくろむ安倍による憲法改悪を完全に打ち砕いた。まさにわが闘いこそが「右翼の軍国主義者」を自称する安倍を打ちのめしたのだ。
 「集団的自衛権行使の合憲化」(二〇一四年)、「侵略戦争法」(一五年)、「特定秘密保護法」(一三年)や「共謀罪法」(一七年)――これらの「アメリカとともに戦争する国」をつくりだすための極反動法の制定を相次いで強行したのが、安倍日本型ネオ・ファシスト政権なのだ。
 安倍は「第九条破棄」を核心とする憲法改定を実現するために、一七年五月には「二〇二〇年中の改定憲法の施行」をブチあげ、衆参両院の憲法審査会での審議強行をくりかえし策した。新型コロナ感染拡大のもとで、この「緊急事態」にかこつけて緊急事態条項をもりこんだ改憲に弾みをつけることを画策したのであった。
 「戦後レジームの一掃」を悲願とする安倍ネオ・ファシスト政権の一大反動攻撃を阻止するために、わが革命的左翼は仁王立ちになって奮闘し、安倍の改憲策動を木っ端微塵に打ち砕いた。全学連やたたかう労働者は、戦争法反対・憲法改悪阻止の闘い、そして辺野古新基地建設阻止の闘いに決起した。万余の労働者・人民の最先頭にはつねに全学連の深紅の旗が翻った。日共・不破=志位指導部の議会主義的闘争歪曲をのりこえるかたちで、われわれは安倍政権の改憲・安保強化を粉砕する闘いを領導した。まさにわが闘いこそがネオ・ファシスト安倍を心底恐怖させ、その改憲の野望を粉砕したのである。

NSC専制体制強化の策動を粉砕

 わが革命的左翼は、森友・加計疑獄、「桜を見る会」問題、河井の選挙違反=買収工作など、安倍その人が深く関与した数かずの疑獄事件とそのもみ消し策を暴露し、疑獄弾劾の闘いを労働者・人民の最先頭で推進してきた。
 安倍は本二〇年春に、みずからが関与した数かずの疑獄事件の捜査を打ち切らせるために、子飼いの東京高検検事長(当時)の黒川を検事総長に据えることをもくろんで検察庁法の改定を策した。その国会審議のまっただなかであり緊急事態宣言の延長が決定された直後の五月八日に、全学連のヘル部隊が厳戒態勢を突き破って首相官邸前に決起し、安倍政権の「コロナ対策」の反人民性を弾劾し「検察庁法改定粉砕・安倍政権打倒」の鬨の声をあげた。この闘いは検察庁法改定にとどめを刺した。それだけではなく安倍を心底震えあがらせ追いつめたのだ。
 安倍政権は、行政上の諸権限を首相直轄のNSC(国家安全保障会議)に集中し、NSC専制の強権的支配体制(日本型ネオ・ファシズム支配体制の今日的姿態)を創出し打ち固めてきた。安倍政権は「内閣人事局」を創設し(一四年)、これに各省庁幹部の人事権を集中して、各省庁にたいする支配統制を飛躍的に強化してきた。このことを武器としてNSC主導の安倍政権は、各省庁官僚・機関を操り、疑獄もみ消しのために公文書の廃棄や書き換えを強制してきたのだ(近畿財務局の公文書書き換えなど)。
 まさにこれらの疑獄問題の元凶は、安倍が日本型ネオ・ファシズム支配体制をNSC専制というかたちでよりいっそう強化してきたことにあるのだ。このことをわれわれは満天下に暴きだし、<反ファシズム>の旗幟も鮮明にたたかってきたのだ。
 われわれは、安倍政権の傲岸と腐敗への憤激に燃えて起ちあがった労働者・人民の最先頭でたたかいぬき、森友・加計疑獄弾劾や「桜を見る会」疑獄弾劾の闘いを大きく高揚させてきたのである。

米中冷戦下での日米新軍事同盟強化・憲法改悪を許すな

 安倍は辞任会見において「敵基地攻撃能力」を保持するなど「ミサイル阻止にかんする新たな方針」なるものを速やかに「具体化する」などとほざいた。北朝鮮の変則軌道ミサイル攻撃や中国の「飽和攻撃」(大量一斉のミサイル攻撃)への「対応」などと称して、敵国への先制攻撃をなしうる日米共同の軍事体制を構築するために狂奔しているのが、安倍を頭としてきた自民党政権なのだ。日米安保同盟の鎖≠ノしばられているこの政権は、米・日・豪三国の対中国軍事包囲網を構築するためにこそ、東シナ海などにおける軍事演習を連続的に強行してきた。
 八月二十六日、中国軍は中距離ミサイル四発(いわゆるグアムキラーと空母キラー)を、青海省と浙江省とから、この七〜八月に米・中が相互対抗的に空母などをくりだして実戦的な演習を連続的に強行してきた南シナ海にむけて発射した。中国・習近平政権は、アメリカが新型コロナ感染爆発に見舞われているこの機を狙って、南シナ海の支配を打ち固め、さらに東シナ海から西太平洋にまで中国海軍の行動範囲を広げ、制海権確保に突進しているのだ。
 これにたいして米国防長官エスパーは、安倍辞任表明の翌日に日本の防衛相・河野をグアムに呼びつけ、七ヵ月ぶりの日米防衛相会談を開催した(八月二十九日)。エスパーは、習近平中国への敵意と警戒心を隠そうともせず、中国との死闘≠くりひろげんとしているアメリカと心中せよ、と河野に迫ったのだ。これにたいして河野は「世界は劇的に変化した、力と威圧による現状変更の試みがあるからだ」と応じた。属国≠フ防衛相にふさわしく、アメリカ帝国主義権力者の軍事的諸要求にどこまでもつき従う意志を表明しているのが日本の権力者どもなのだ。
 トランプ政権は、強大化する中国軍に対抗するために、米軍中距離ミサイルの日本配備の受け入れ、新たなミサイル防衛システムの導入、「敵基地攻撃能力」の名による日本国軍の対中国・対北朝鮮の先制攻撃能力の保有、これらを安倍政権にゴリ押ししてきた。菅・二階・河野ら安倍政権・与党の中枢を担ってきた輩どもは、安倍を引き継ぎトランプの忠犬としてアメリカ権力者の要求をことごとく受けいれようとしているのだ。
 いまや、中国の対米挑戦を起動力として、東アジアの軍事的緊張が極限的に高まっている。日本国軍が「敵基地攻撃能力」保有に突き進むことはこの地域における戦争勃発の起爆剤となる以外のなにものでもない。日本国軍の「敵基地攻撃能力」保有阻止、米軍中距離ミサイルの日本配備反対、東アジアの戦争的危機を打ち破る反戦反安保の闘いを、平和ボケした既成指導部をのりこえ断固として創造するのでなければならない。

 東アジアにおいて戦争的危機が高まる情勢のもとで、「連合」指導部を牛耳る労働貴族どもは反戦の闘いをいっさいとりくもうともしない。彼らは、みずからの支配する産別・単組においては、反戦平和や原発反対のとりくみをことごとく抑圧している。「連合」としてのとりくみを徹底的に抑制してきたのが、神津・相原の「連合」執行部だ。
 こんにちこのとき、立憲民主と国民民主の新党づくりをめぐって、「連合」を牛耳る旧同盟系の右派労働貴族どもは、新党の綱領から「原発ゼロ」を削除せよ、などとゴリ押ししているほどなのだ。自民党政権の安保・防衛政策、エネルギー政策に唱和する労働貴族を弾劾しよう!
 日共・不破=志位指導部は、わが革命的左翼に牽引された労働者・人民の闘いが安倍を辞任に追いこんだこの時にも、相も変わらず「市民と野党の共闘」「野党連合政権の樹立」を叫んでいる。他の野党との「共通政策」を練りあげるために基本政策の右翼的緻密化に腐心している。「連合政権」では「日本有事」にさいしては「日米共同作戦」を是認するなどとほざいているのが、志位・小池ら代々木中央だ。東アジアの戦争的危機をおよそ感覚することなく、労働者・人民の反戦反安保の闘いを創造する意志も気力もないのだ。
 すべての労働者・学生諸君! 安倍政権打倒の地平に立ってさらに前進しよう。日米新軍事同盟の飛躍的強化反対! 米軍中距離ミサイルの日本配備反対! 日本国軍の「敵基地攻撃能力」保有反対! 憲法改悪阻止! <パンデミック恐慌>下での労働者・人民への犠牲強制を許すな! 既成指導部の闘争抑圧と歪曲を弾劾し労働者・学生の力を結集してたたかおう!
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「ワクチン開発」の裏で進められる生物兵器開発を許すな!

 世界を覆い尽くす新型コロナ・パンデミック。傲岸にも「新型コロナでアメリカの時代は終わった」などと叫びたて世界の中華≠ノ躍り出る絶好のチャンスとばかりに、トランプのアメリカへの政治的・軍事的・経済的の攻勢を強めている習近平の中国。この中国を起動力として現出した新たな<冷戦>下で、いまやアメリカ―中国・ロシアの権力者どもは、いよいよ核軍事力増強と宇宙軍拡に拍車をかけるとともに、ワクチン開発競争の裏側で生物化学兵器開発に鎬を削っている。
 彼らはコロナ・ワクチンを制するものが世界を制す≠ニばかりにワクチン開発競争に驀進している。トランプ政権は、一兆五〇〇〇億円という莫大な国家予算を投下し、大量の学者と軍関係者、民間企業を動員したワクチン開発プロジェクトをたちあげた。「ワープ・スピード作戦」などと命名して「これはマンハッタン計画に比肩する大事業だ」などと豪語している。他方、習近平の中国は、武漢ウイルス研究所、ハルピンウイルス研究所など軍統轄下のバイオテクノロジー研究施設を筆頭にワクチン開発に邁進している。治験には大量の人民解放軍兵士をかりだし、大量生産には世界有数の薬品企業シノパック、カンシノなどを全力動員するという総動員体制で臨んでいる。そして国策にのっとってワクチン開発に精を出している研究者たちは、ワクチン製造に新たな遺伝子組み換え・ゲノム編集技術を投入しゲノム編集技術をどしどしと刷新しようとしているのだ。
 警戒せよ! それは新たなバイオハザードの危険をはらんでいるだけではない。ワクチン開発技術に投入されている遺伝子操作技術は、同時に新たな生物化学兵器を開発するための技術的基礎ともなるのだ。いや米中の権力者どもは、この<冷戦>下での軍事的優位をなんとしても確保するために、新たな生物化学兵器開発の狙いをもこめてワクチン開発に突進しているのだ。
 われわれは、新型コロナ・パンデミックの直後から「このウイルスが中国当局による人為的被造物であるとの推論も十分成立する」と喝破してきた。そして、権力者どもがワクチン開発のための遺伝子操作技術をつねに必ず生物細菌兵器開発に活用していることについても、つとに暴きだしてきた(北大P3施設建設、戸山P3施設建設等々)。いま、「人類の生命を救う」という謳い文句で進められている国際的なワクチン開発競争≠ェ、権力者どもによって生物兵器開発につなげられていることを、われわれは断固暴きだしていくのでなければならない。

以下、見出し

武漢ウイルス研究所での遺伝子操作技術を駆使した「SARSワクチン」開発

「遺伝子操作」説のもみ消しに狂奔する中・米両権力者
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