第2624号2020年6月22日)の内容

<1面>
辺野古工事再開を許すな!
 6・8沖縄県学連が怒りの決起
6・14首都に闘う労学の雄叫び
6・12埋め立て資材搬入阻止に起つ
<3面>
一挙に激化する米―中・露の核戦力強化競争
◎台湾・高雄市長リコール
◎空飛ぶ殺人ロボット
<6面>
日米安保の鎖8 アメリカ宇宙軍を補完する空自「宇宙作戦隊」の創設
南シナ海・台湾を巡る米―中の激突
<2面>
感染禍と貧窮地獄に人民を叩きこむ南ア・ラマポーザ政権
パンデミック下のアフリカ人民
「スーパーシティ法」制定を弾劾せよ
<4面>
急増する生活保護申請
コロナ下の病院職場から労働運動の創造を!
<5面>
「小中一貫教育」=能力主義教育の強化を許すな!
一時帰休の嵐にさらされるトヨタの下請け企業労働者
Topics 最賃引き上げ抑制を喚く安倍と三村
週間日誌は6面に掲載
「解放」最新号































 
  
 6・14 首都に闘う労学の雄叫び
 
―〈米中冷戦〉下の戦争勃発の危機を突き破れ!――反戦の決意固く進撃する労学の白ヘル部隊
(6月14日、霞が関) 

辺野古工事再開を許すな!


6・8沖縄県学連が怒りの決起

 6・12埋め立て資材搬入阻止に起つ――「辺野古埋め立て工事の再開を許さない!」 
  6月12日、安倍政権・防衛省は、許しがたいことに辺野古埋め立て工事を再開した。沖縄県学連のたたかう学生たちは、怒れる沖縄の労働者・人民と連帯して、名護市の米軍キャンプシュワブ・ゲート前での資材搬入阻止の闘いに勇躍決起した。たたかう学生たちは、安倍政権による暴挙を徹底的に弾劾し、<反戦・反安保>の旗幟鮮明にたたかいぬいたのだ。
 
米軍キャンプシュワブの埋め立て工事現場に怒りのシュプレヒコールを叩きつける県学連

 
                                                
     
(6月8日、名護市辺野古の浜、前方が埋め立て工事現場)  

 六月八日、沖縄県学生自治会連合のたたかう学生たちは、安倍政権・防衛省による米海兵隊新基地建設のための辺野古埋め立て工事再開を阻止する辺野古現地闘争に勇躍決起した。
 安倍政権は軟弱地盤のある大浦湾の工事に着手するために、埋め立て「設計変更」申請を強行した(四月)。これにふまえて、新型コロナウイルス感染拡大との関係で中断せざるをえなくなっている埋め立て作業を一刻も早く再開しようと、その機を虎視眈々と狙っていたのだ。県学連のたたかう学生たちは、「辺野古埋め立て工事再開阻止」の怒りに燃えて現地闘争に起ちあがったのだ。
 午前九時二十分、ゼッケン・赤ハチマキに身をかためた県学連のたたかう学生たちは辺野古の浜に登場した。学生たちは砂浜を隔てる米軍キャンプ・シュワブのフェンス前に「埋め立て工事の再開を許すな! 全基地撤去! 安保破棄! 安倍政権打倒!」と大書された横幕をひろげ、埋め立て工事現場に向けてシュプレヒコールを叩きつける。「辺野古埋め立て反対!」「工事再開を阻止するぞ!」「日米新軍事同盟の強化反対!」
 比嘉県学連委員長が戦闘宣言を発する。「安倍政権はパンデミック恐慌のもとで呻吟する労働者人民への補償はなおざりにしながら、巨額の血税を投入して新基地建設工事に突進している。反人民的本性をむき出しにする安倍政権を打ち倒せ! 米中角逐が激化するもとで安保強化に突き進む米日両政府にたいし、アメリカをはじめ全世界のたたかう人民と連帯して反戦反安保の声をあげよう!」気迫に満ちたアジテーションが辺りに轟きわたる。
 そのときだ! 米軍F15戦闘機が編隊を組みながら県学連の学生の頭上を飛行してゆくではないか。北谷町での米兵による強盗事件や、爆音をまきちらして夜間訓練をくりかえす米軍にたいしてまき起こる沖縄の労働者人民の抗議の声を無視して、わがもの顔で軍事演習をくりかえす米軍に、たたかう学生たちの怒りが爆発する。「軍事演習を即時停止せよ!」「相次ぐ米軍事件・事故弾劾!」「すべての基地を撤去せよ!」

基地撤去・安保破棄めざして闘うぞ!

 怒りをみなぎらせて沖縄国際大の学生が発言する。彼女は、米軍が県内各地で強行する軍事演習を弾劾した。「習近平の中国が『海洋強国』を掲げ西太平洋へと進出するなかで、アメリカ・トランプ政権が中国軍を封じこめる最前線拠点として強化しているのが沖縄だ。沖縄人民に犠牲を強制する米日両政府の姿に日米安保の悪が示されているではないか。工事再開阻止! 安保破棄めざしてたたかおう!」彼女の決意表明に学生の闘志は燃えあがる。
 「米―中・露の核戦力強化競争反対!」「基地撤去・安保破棄めざしてたたかうぞ!」「人民見殺しの安倍政権打倒!」県学連のたたかう学生たちは、再度キャンプ・シュワブに怒りのこぶしを叩きつけたのだ。
 いま在沖米軍は、嘉手納基地やホワイトビーチなど在沖米軍基地をフル稼働させ、軍事演習をよりいっそう激烈におこなっている。普天間基地でも演習激化にともなって、夜間の米軍機飛行による爆音被害や有毒物質の漏えい事故が頻発している。米軍がコロナ蔓延によって機能不全に陥っている機を見計らって南・東シナ海制海権奪取のための軍事的挑発行動をエスカレートさせている中国軍。この中国・習近平政権の策動に危機感を強めるトランプ政権は、日本・沖縄を対中国の最前線拠点としてうち固めるために、辺野古新基地の早期完成を安倍政権に迫っている。このトランプに尻を叩かれた安倍政権は一刻も早く工事を再開しようと身構えているのだ。
 県学連のたたかう学生たちは、辺野古新基地建設を阻止するために、全国の労働者・学生の最先頭でさらに奮闘するであろう。
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一挙に激化する米―中・露の核戦力強化競争
今こそ革命的反戦闘争の炎を!

 新型コロナウイルスのパンデミックに全世界が見舞われるなかで、いまや感染者が二〇〇万人を超える世界最悪の感染国≠ニなり国際的威信の完全な失墜・没落を招いたトランプのアメリカと、この機会にアメリカを一気に抜きさり世界の覇者≠フ座を獲得せんと対米総攻勢にうってでている習近平の中国とが、政治・軍事・経済の全面にわたって激突している。とりわけ台湾をめぐって戦争を惹き起こしかねない火花を散らしつつ、宇宙・サイバー・電磁波の新たな領域を含む核戦力の一大増強にしのぎを削っているのだ。そして、中国との実質上の軍事同盟をとり結び、対米対抗の核戦力の増強に狂奔しているのが、「強い大国」としての復権を悲願としているプーチンのロシアなのである。
 われわれは、いまや<米中冷戦>のもとで高まる戦争勃発の危機を突き破り、<米―中・露の核戦力強化競争反対>の革命的反戦闘争の炎を燃えたたせるのでなければならない。

以下、見出し

対米対抗の核戦力増強に突進するプーチン・ロシア

台湾をめぐり高まる米・中軍事衝突の危機
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急増する生活保護申請
 労働強化に追い込まれる自治体労働者

 新型コロナウイルス感染症による工場や事業所の業績悪化を理由にして、突然解雇されたり派遣期間更新を拒否されたりして、生活ができなくなる労働者が爆発的に増加している。
 五月二十二日に厚生労働相・加籐は、失業者がすでに一万人を超えており(五月だけで七〇〇〇人)、今後はさらに三〇一万人にのぼる恐れがあると発表した。こんな数字はまったくのきれい事だ。実際には、統計数字にさえ表れない、雇用保険にも加入していない不安定雇用のアルバイトやパート労働者が、なんの保障も無く首を切られているのだ。
 安倍政権が大宣伝する「一律一人あたり一〇万円給付」はまだ申請書さえ届かない世帯も多い。政府が無責任にも振込が早い≠ネどと宣伝したインターネットによる給付金の申請は、振込が大幅に遅れている。申請を受け付ける自治体の労働者は、申請内容の確認を手作業でおこなわなければならないがゆえに、極限的な労働強化へと叩きこまれているのだ(本紙第二六二一号参照)。政府は、失業や減収となった世帯への貸付である緊急小口資金を従来の倍額の二〇万円に増やし、別個に特例貸付を新設したというが、これは、無利子であるとはいえ給付ではなくあくまで貸付である。住居確保支援金も五万三七〇〇円が三ヵ月しか給付されないのでは一時しのぎにしかならないのが実情だ。
 安倍政権は、「景気のV字回復」のためであると称して独占資本家への様ざまな給付や企業活動の助成にはふんだんに税金をつぎ込み、その他面、困窮した労働者には雀の涙ほどの貸付をおこなうのみで切り捨てようとしているのだ。
 そもそも新型コロナ感染症蔓延以前においても、日本で暮らす単身世帯の実に三人に一人以上、家族で暮らしている四世帯に一世帯には貯金がゼロであった。そのうちの多くの労働者や年金生活者は、もともと生活保護費以下の収入でギリギリの生活をしていた。これらの無貯金やわずかな蓄えしかなかった世帯が一気に生活苦に陥ったのだ。
 安倍政権は「世界で一番企業活動をしやすい国を目指します」などといいながら、法人税をはじめとして大企業に数々の優遇をおこなう一方で、労働者人民に貧窮を強いてきた。そして、新型コロナウイルスの蔓延に乗じた経営者どもが労働者を解雇・雇い止めしているのであり、いまや明日の生活費も無い労働者が一気にかつ数多うみだされているのだ。首相・安倍よ! 労働者人民をさらに困窮の底へ落とし込むことは断じて許さない!

今晩寝る場所がない――切羽詰まった来所者たち

 このような状況下で全国の自治体生活保護の職場では、生活苦の相談が急激に増加している。新規の保護申請が前年の四割から五割も増加しており、相談件数にいたっては二〜三倍になっている自治体が多い。都内の生活保護窓口ではフロアーに溢れた相談者が階段に並び、本来であれば相談に使う個室の面接室が満杯のため、プライバシーもなんのその、相談員が階段で聴き取りせざるをえない事態も起こっている。
 健康で働く意欲もあるのに、雇い主にいきなり突然解雇されたり自宅待機にさせられ、茫然自失となって相談に訪れるというのが現在の相談者の特徴だ。
 安倍政権はマスコミをも動員して、生活保護を受けるのは恥ずかしいこと、国の世話になる怠け者≠ネどというキャンペーンを撒き散らしてきた。だからこれからも働いて生活するつもりだった労働者は、いきなり自分が保護を受ける境遇に陥ったことを受け入れられないまま生活保護相談に訪れる。安倍政権に向けられて当然の怒りを自分に向け、「自分が悪いんです」とうなだれる。時には持って行き場の無い怒りを現場の自治体労働者へ向けることもある。
 医療費が払えないためギリギリまで病院を受診することができずに病状を悪化させ、救急車で運ばれてそのまま入院し、病院をつうじて保護申請をする患者も目立っている。
 また外出もままならないなかで、生活や今後への不安から精神的に追い詰められる人たちも増えている。彼らの苛立ちは家族へと向けられる。配偶者やパートナーから暴力や言葉の暴力を受けて自宅から逃げだし、行き場所を失う人たちが激増している。
 解雇と同時に寮を追い出されたり、夫の暴力から逃れて着の身着のまま子どもを連れてきたというような、生活費ばかりか寝る場所も失っている人たちも少なくない。
 手持ちのお金が数百円しかない、今晩寝る場所がないという切迫した来所者に、自治体労働者は緊急で生活保護の申請受付をおこない、当面の居場所を確保しなければならない。夫等から逃れてきた母子や女性は、安全なシェルターへと保護する必要がある。ケースワーカーがそれらの業務に緊急で対応しなければならなくなる。
 安倍政権がこれまで生活保護費を毎年のように削減しているため、たとえ保護が開始されても、生きていくギリギリの生活費しか支給されない。それは、新型コロナウイルス感染症の蔓延に乗じて経営者どもが労働者の首切りに狂奔している今も変わりはない。「保護費では一日三食は食べられない。特売店を回って安い食材を買っても二食たべるのがやっと」という受給者の声が多いのだ。
 生活保護の職場の労働者は、連日の残業や土日出勤を余儀なくされながら、今までとは違う、格段に切羽詰まった相談に対応している。たたかう労働者は安倍政権を絶対に許さない!と日々怒りをあらたにしているのだ。

自治体労働者に労働強化を強要する安倍政権を許すな

 ところで生活保護窓口以外においても、現在自治体職場は安倍政権がうちだす施策の朝令暮改により大混乱している。「一律一〇万円」給付の受付、社会福祉協議会が窓口となっている貸付金などの受付、それらの給付金・貸付金の振込事務をおこなう部署が業務量の爆発的増加でパンク状態だ。
 保健師をはじめとする保健所の労働者は電話相談対応、医療機関への連絡調整等々の業務の急増により超過勤務を強要され過労死ラインを超えて働いている。多くの自治体当局はこれら新型コロナ関連業務を、役所内の他部署から職員を応援に投入して凌ごうとしている。しかし、税金、国民健康保険や国民年金等の保険料など、税や保険料を払えない住民の相談が相次ぎ、他に職員を振り向ける余裕などどこの部署でも無いのが実態だ。自治体当局はこれらの実態を知りながら、強制的に職員に兼務命令を発令して応援職員として配置している。
 安倍政権はこれまで地方自治体への財政支出を大幅に削減してきた。自治体当局は、安倍政権の意向に沿って職員の削減や「効率化」をおこなわないと交付金を削られるため、こぞって職員数の削減を強行してきた。業務の外部委託や派遣職員の導入などにより、緊急事態に対応できる人員の余裕など皆無なのだ。給付金や貸付金の金額や支給方法がクルクルと変更されるがゆえに、自治体労働者は振り回され労働強化に追いこまれている。その一切の責任は安倍政権にあるのだ。まったく許せないではないか。
 困窮する労働者人民を見殺しにする安倍ネオ・ファシズム政権を打ち倒せ!
 自治体労働者に極限的な労働強化を強要する安倍政権を許すな! 自治体職場のたたかう労働者は安倍政権打倒へと突き進もう!
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コロナパンデミック下の病院職場から
労働組合運動を創造しよう!


労組の要求を練り上げる
 ――ある組合で――

「専門職としての貢献」を指導する日共系役員

安倍政権による労働者への犠牲強制を許すな!
 戦闘的労働者の論議と決意
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