第2575号(2019年7月1日)の内容

<1〜2面>
アメリカのイラン軍事攻撃阻止!
 6・16労学統一行動に決起
  東京 首都中枢に反戦・反改憲の炎
  沖縄 辺野古土砂投入に断固反撃
<3面>
年金「2000万円不足」問題の居直りと幕引きを許すな!
<4〜5面>
学校版「働き方改革」反対!
 労働強化と長時間労働の強制を許すな!
Topics 社会保障切り捨ての「骨太方針2019」
<6面>
マイナンバーカード普及に狂奔する安倍政権
◎ヒンズー至上主義を宣揚するインド・モディ政権
<7面>
「自動運転車」開発に血道をあげる独占資本家ども
<8面>
欧州議会選挙の意味するもの
◎オーストリア連立政権倒壊
 「解放」最新号



























  


首都中枢に反戦・反改憲の炎 6・16

 アメリカのイラン軍事攻撃阻止!  日米核軍事同盟の強化反対!

 全学連・反戦 戦闘的デモに起つ

「安保粉砕! 改憲阻止!」全学連・反戦が戦闘的デモを貫徹
(6月16日、東京)
「安倍政権打倒!」国会に向かって労学が怒りの拳
(6月16日、東京 )
 六月十六日、全学連と反戦青年委員会のたたかう労働者・学生たちは、北海道と沖縄で同時に決起した労働者・学生たちと固く連帯し、首都・東京において、憲法改悪阻止・日米核軍事同盟強化反対の戦闘的デモに起ちあがった。
 わが同盟に指導された闘う労学は、本闘争の三日前、安倍のイラン訪問の最中にひきおこされたタンカー砲撃事件(六月十三日)がアメリカ帝国主義の謀略にほかならないことをただちに暴きだし弾劾した。この事件を口実にしてトランプ政権がイラン軍事攻撃にうってでる機を虎視眈々と狙っている緊迫した局面において、わがたたかう労学は、既成反対運動指導部の闘争放棄を弾劾し、アメリカのイラン軍事攻撃阻止の闘いに決起したのだ。
 トランプ政権は、日本国軍を米軍の傘下に組みこむかたちで南シナ海やインド洋へと現に駆りだし、日米新軍事同盟の鎖で締めあげられた「属国」日本の安倍政権もまた、これに全面的に応えている。トランプ政権はいずれ日本の権力者にペルシャ湾への派兵をも迫り、これに安倍政権は日本国軍を差しだそうとするにちがいない。この重大な局面において、日共の不破=志位指導部は、日米新軍事同盟の強化に反対する闘いをいっさい放棄している。この腐敗を弾劾しつつ、全学連・反戦の部隊は、反戦反安保・改憲阻止の炎を首都中枢に燃えあがらせたのだ。
 今、多くの労働者・人民が、年金カットをはじめとする社会保障の大削減や消費税増税、さらには、候補地の調査データねつ造を居直り、イージス・アショア配備のごり押しに狂奔する安倍政権にたいして怒りを燃えあがらせている。この労働者・人民にたいして<反安倍政権>の闘いに決起すべきことを高らかに呼びかけつつ、わがたたかう労学は、この日の闘いを戦闘的にたたかいぬいたのだ。
 すべての労働者・学生諸君!
 戦争狂トランプ政権は今、イランへの軍事攻撃の口実をねつ造することに血道をあげている。米軍の無人偵察機グローバルホークをイラン領空内に意図的に侵入させ(六月二十日)、この無人機をイラン革命防衛隊が撃墜するや、トランプはイラン軍事攻撃を一時承認した。「即開戦」を見送ったとはいえ、「(軍事攻撃の選択肢は)つねにテーブルの上にある」と称して空母打撃群や戦略爆撃機による攻撃にいつでもうってでる態勢をとっているのだ。「軍事攻撃をおこなえば一五〇人の死者がでる」などと叫びイランにたいする軍事的脅迫と経済制裁を強める戦争放火者トランプを許すな! アメリカ帝国主義のイラン軍事攻撃を断固として阻止せよ!

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年金「二千万円不足」問題の居直りと幕引きを許すな!

人民に貧困を強制する安倍政権を倒せ!

 すべての労働者・学生諸君!
 無職の高齢者夫婦の生活費が公的年金だけでは二〇〇〇万円不足する≠ニうちだした金融庁審議会の「報告書」(六月三日)によって、小泉以来の自民党政権が謳ってきた「百年安心の年金制度」なるものが労働者・人民の目を欺くための虚構でしかなかったことが明々白々となった。しかも、年金給付を自動的に削減する「マクロ経済スライド」(二〇〇四年導入)をあくまでも維持しつづけることによって、人民への年金給付額を二〇四〇年までに七兆円も減額することを企んでいるのが安倍政権なのだ。各自が早くから資産形成・管理に励むべきだ≠ニ!? そんな余裕のある労働者・人民がどれほど存在するのか。日々の生活を心配することもなく、年金支給額を気に留めることもない安倍や麻生のような輩のみがこのような戯言(たわごと)を言いうるのだ。「アベノミクス」の名においてありとあらゆる犠牲を強制したうえに、現状でも低額の公的年金給付をさらに削減することによって、耐えがたい貧窮に労働者・人民を叩きこもうとしている安倍政権を断じて許すな!
 労働者・人民の怒りの高まりに直面して狼狽した安倍・麻生ら政府・自民党首脳は、金融庁官僚らにいっさいの責任を押しつけのりきらんとしている。「報告書」作成を指示した張本人である金融担当相・麻生は、「政府とスタンスがちがう」と語り「報告書」の受け取りを拒否した。だが「報告書」が明らかにした、大多数の高齢者が年金だけでは暮らせないという現実を否定することは絶対にできない。安倍・麻生による居直りと幕引きを断じて許すな!
 すべての諸君! 労働者・人民に貧窮を強制する安倍政権への断固たる反撃をまきおこせ! 公的年金給付のさらなる削減を許すな! 消費税増税を絶対に阻止せよ! 日米新軍事同盟強化や憲法改悪に反対する闘いを同時に創造し、安倍日本型ネオ・ファシズム政権打倒に突き進もう!

露呈した「百年安心」の大嘘、給付額七兆円削減の企み

 金融庁が六月三日に公表した「報告書」=「高齢社会における資産形成・管理」なるもの(その内容については註1を参照)にたいして、全国の労働者・人民からゴウゴウたる非難がまきおこった。
 この「報告書」において金融庁官僚らは、「貯蓄から投資へ」の名のもとに、高齢者が所持している預貯金やタンス預金を、また現役世代が老後のために低落する賃金のなかから捻出して貯めてきた蓄えをことごとく吐き出させ、株式などに投資することをうながした。そのために金融庁官僚らは、無職の高齢者夫婦で現行の年金給付水準のもとで月五・五万円の赤字がでており、あと三十年生きるとすれば「二〇〇〇万円」不足するという試算をおしだした。年金だけでは老後の生活をまかなうことなどまったくできないことを、政府が公然と認めたのだ。極低賃金を強いられている労働者たちが、どうして「二〇〇〇万円」もの貯蓄をすることができようか。貯金ゼロの労働者も数多いのが現実ではないか。「資産形成」どころではないのだ。
 二〇〇四年に小泉政権が断行した「年金改革」なるものにおいて、政府・与党は「百年安心」などという謳い文句をおしだした。将来とも、現役世代の平均収入の五〇%の給付を確保する≠ニ、年金保険料を支払いつづけていさえすれば老後は安心であるかのような甘言を弄してきたのだ。二〇〇七年に消えた年金≠ニいう年金保険料の国家的詐取≠ニいうべき国家犯罪が露呈し、それが労働者・人民の怒りの的となったにもかかわらず、なお「百年安心」の看板を掲げつづけてきたのが歴代自民党政権だ。この看板がまったくの偽りであったことが、今回の「報告書」において隠しようもなく露わになったのだ。
 それだけではない。「マクロ経済スライド」(註2)という〇四年につくられた給付額算定方式が、この先、年金給付額をいっそう急速に減少させる悪らつきわまりないシロモノであることが浮きぼりとなっている。「マクロ経済スライド」を廃止するならば「七兆円の財源が必要」になる、と安倍が国会で言明した(六月十九日、国会・党首討論)。厚労省が提出した資料によれば、二〇四〇年の時点の基礎年金(国民年金)の給付総額は、現行水準を維持するなら二五兆円となるのを、「スライド制」を適用して減額していけば一八兆円に「抑制」することができる〔七兆円も削減するということだ!〕という。まさに「マクロ経済スライド」の名で年金給付額の大幅削減を労働者・人民に強制していこうとしていることを自白≠オたのが、安倍なのだ。〔さらにこの政権は、保険料負担の増大・年金支給開始年齢の引き上げをも企んでいる。〕
 「百年安心の年金制度」なるものが真っ赤なウソであったことが露わとなり、労働者・人民が怒りの声を噴出させはじめたことに直面して、顔面蒼白になったのが首相・安倍だ。いわゆる「消えた年金」問題を一つの契機として第一次安倍政権の退陣を余儀なくされた悪夢≠想起したにちがいない安倍は、「消えた年金のような印象になったら参院選に影響がでる」と叫びたて、早期にもみ消すことを党幹部らに指令した(六月十日の自民党役員会)。幹事長・二階は「候補者に迷惑をかけるな」とわめき、担当相の麻生は、「百歳まで生きる前提で退職金を計算したことあるか? 年金プラスいろんなこと考えなきゃいかん」などと語った前言(六月四日)をひるがえして「〔報告書は〕政府のスタンスとちがう」と言い放ち、みずからの指示でだされた「報告書」の受け取りを拒否した。
 安倍・麻生らは口々に、「報告書」は「誤解や不安を与える不適切な表現だ」とわめき散らしている。だが、まさに大多数の労働者・人民の老後の生活が年金ではまかなうことができないのは明白な事実なのである。にもかかわらず、今なお「百年安心」などと強弁しつづける安倍政権・自民党を徹底的に弾劾せよ!

独占資本優遇・大軍拡の犠牲を労働者・人民に転嫁

 すべての労働者・学生諸君! 小泉以来の歴代自民党政権が吹聴してきた「百年安心の年金制度」なるもののインチキ性が満天下に明らかになったいま、すべてのたたかう労働者・学生は安倍政権と独占資本家どもによるこの悪逆きわまりない貧困強制を絶対に許さないために断固としてたたかおう。全国の労働者・人民の怒りの決起で極反動安倍政権を重包囲しようではないか。
 二〇一二年暮の第二次安倍政権の発足以来、「アベノミクス」諸政策が強行されることによって、どれだけの犠牲がわが労働者・人民に押しつけられてきたというのか?
 なによりも黒田日銀の「異次元の金融緩和」なるものが断行されるもとで、円安・株高誘導によって独占諸資本が空前の利益をあげ内部留保を増大させ、大株主どもは株高と配当増によって所得・資産をうなぎのぼりに拡大してきた。株価をつりあげるために安倍政権は、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)に巨額の株式購入を命じてきた。労働者・人民からむしりとった年金保険料が、ユニクロやトヨタなどの大独占企業の株価をつりあげるために投じられているのだ。その対極において労働者・人民は、円安などによる生活必需品価格の値上がりと、なけなしの預貯金の金利低下に見舞われてきた。
 しかも、独占諸資本の賃金抑制策と労働貴族のこれへの協力のもとで、賃上げが徹底的に抑えこまれてきただけでなく、賃金制度の改悪が相次いで振り下ろされた。非正規雇用への切り替えがおしすすめられるとともに、「限定正社員」という名の名ばかり正社員≠増大させるという手口をもとって、賃金の大幅削減と容赦のない解雇攻撃が、労働者階級・人民に押しつけられてきた。超長時間労働が強要され、労働強度の極限的な増進もがたえず強いられてきた。
 そして「少子・高齢化」〔それじたいが、政府と独占諸資本による貧困の強制のもとで、結婚できない・子どもをつくれない§J働者・人民が激増してきたことのゆえだ!〕を口実にして安倍政権は、社会保障の「持続可能性」を名分として、その負担増と給付削減を相次いで振り下ろしてきた。これに加えてこの十月には、低所得者ほど負担の大きい最悪の大衆課税である消費税税率の一〇%への大幅引き上げを断行しようとしている。
 にもかかわらず安倍は、厚顔無恥にも「アベノミクスの成果」なるものを叫びたてている。曰く「GDPは大幅に伸びている」と〔統計方式の改ざんによる偽装だ!〕。「雇用者数は増加した」と〔増えたのは非正規のみ、しかも高齢者や専業主婦が食うに食えずに働きにでざるをえなくなっているからだ!〕。「五年連続で今世紀に入って最高水準の賃上げが連続している」と〔賃金データ偽造などデタラメな統計数字によるもの、彼らの発表でさえ実質賃金・実質可処分所得の低下はいちじるしい!〕。
 すべての諸君! この極悪の安倍政権がいままた労働者・人民に低年金を強い老後の不安≠ノ追いこむとともに、盗っ人猛々しくもこれにつけこんで「自助努力」「自己責任」をガナリたてている。死ぬまで働きつづけることを、節約・倹約に励むことを、「資産形成」の名のもとに株式などへの投資・運用に精をだすことを、奨励し強制しているのだ。
 安倍政権のいう「資産形成」なるものは、「高利回り」が保証されているかのような甘言を弄して、労働者・人民が汗水たらしてつくりあげたなけなしの預貯金やタンス預金を、株式などのリスク商品に投じることを唆(そそのか)すものであり、金融諸機関の利益に供することだ。それは労働者・人民をハゲタカ・ファンドの餌食につき落とす犯罪いがいのなにものでもない。
 安倍政権は、六十歳以後・いやそれ以前からも賃金の大幅な切り下げなど労働諸条件の改悪を資本家どもに保障する制度をこそつくろうとしている。
 米・中の、軍事的覇権をもかけた先端技術開発競争の激化のもとで、AIなどICTの開発とその応用において完全に立ち後れ、日本諸独占体・日本経済そのものが沈没しつつあることに焦燥をつのらせる安倍政権と独占ブルジョアども。まさにそのゆえに彼らは、先端技術開発を促進するために国家的資金を投入したり、独占資本への優遇税制を実施している。しかも、イージス・アショアや大量のF35戦闘機などの超高額なアメリカ製兵器をトランプ政権の要求に応じて爆買い≠オているのが安倍政権であって、軍事費大増額の財源確保のためにも、年金給付削減・社会保障切り捨てに狂奔しているのである。この政府・支配階級の暴虐にたいして、われわれはすべての労働者・人民に総力をあげて反撃することを呼びかけたたかおう。

「連合」指導部の裏切りと日共中央の代案宣伝への歪曲を弾劾し闘おう!

 「連合」の神津指導部は、安倍政権が老後の不安≠ノつけいって労働者・人民に「自助努力」を強いているのにたいしても、なんらの闘いを組織しようともしない。いや彼らは、「税と社会保障の一体改革」を叫び「消費税増税の遅滞なき実施」をこそ提唱し、増税や年金削減に反対する労組や戦闘的な仲間たちを抑圧しているのだ。しかも彼らは、安倍の「五年連続の賃上げ」などという虚偽宣伝に唱和しエールを送っているほどだ。今一九春闘において春闘の最後的破壊に狂奔した彼らの犯罪を絶対に許すな!
 他方、不破=志位の日共中央指導部は、安倍が「年金七兆円削減」を自認したことをとりあげ、参院選の「最大焦点」にしようとしてはいる。だが彼らがもっとも力を注いでいるのは、「年金制度維持」のための「財源確保」策を政府・自民党と競いあうという観点から自党の代案を宣伝することなのだ。「批判とともに希望を語る」(六中総)という名のもとに、参院選にむけた政策を宣伝することに躍起となっているのが彼らなのだ。政府の審議会で語られている≠ニか、欧・米諸国で実施されている≠ニかと称してみずからの代案の現実性≠おしだしながら。まさにそれは、怒りに燃えてたちあがりつつある労働者・人民を日共を支持するたんなる「一票」におとしめるものなのだ。
 すべての労働者・学生諸君!
 「連合」指導部の大裏切りと日共中央の選挙宣伝への歪曲を弾劾し、あらわとなった「百年安心の年金制度」の虚構を弾劾し、公的年金のさらなる削減に反対する闘いを断固としてまきおこそう! 全国で怒りに燃えてたちあがりつつある労働者・人民を結集し<反安倍政権>の広汎な闘いを創造しよう。日米新軍事同盟強化反対や憲法改悪阻止などの闘いをも同時におしすすめ、安倍日本型ネオ・ファシズム政権打倒へと前進しようではないか。


 註1 「報告書」の要旨

 ・公的年金の給付水準は「今後調整されていく」(五月二十二日発表の「報告書案」では「低下する」と表記されていたが、「調整」に変更された)。
 ・高齢者夫婦の無職世帯の平均で、公的年金だけでは毎月約五・五万円の赤字となり、三十年間で約二〇〇〇万円不足する。この額には介護費用や住宅リフォーム費用はふくまれない。
 ・退職金もピーク時から三〜四割減少している。
 ・これらのゆえに老後の生活を保障するためには、各々の状況に応じて、就労継続の模索〔死ぬまで働け!〕、みずからの支出の再点検・削減〔窮乏に耐えよ!〕、そして保有する資産を活用した資産形成・運用〔株などに投資せよ!〕といった「自助」の充実をおこなっていく必要がある。これを促すための「高齢社会における金融サービス」が求められている〔少額の投資に優遇税制を適用する「つみたてNISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」など、政府が整備してきた諸制度を活用しろ!〕。
 註2 マクロ経済スライド
 二〇〇四年の小泉政権による「年金改革」(「百年安心」と銘打ったそれ)において導入された公的年金の給付水準の決定方式。物価や賃金の上下にあわせて給付額をスライドする幅を引き上げ分にかんしては縮めるだけでなく、「少子・高齢化」の進展度合い(現役世代と年金給付世代の比率)、経済成長率など「社会経済全体の変動にあわせて年金を自動的に調節する」というもの。「少子・高齢化」の急速な進展にみあって給付額を急激に減少させるため以外のなにものでもない。

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学校版「働き方改革」反対!

既成指導部による中教審答申の「実効化」要請運動をのりこえ闘おう

労働強化と長時間労働の強制を許すな! 「給特法」撤廃! 「一年単位の変形労働時間制」導入阻止!

 今年一月二十五日、文部科学相の諮問機関である中央教育審議会は「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」(以下「答申」)を答申し、同日に文科省は「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」(以下「ガイドライン」)を発表した。「答申」において中教審は、教育労働者の長時間労働の「是正」のためと称して、教員の「本来業務」(授業など)ではないとみなした学校業務を削減することや、教育労働過程・学校業務過程にICT機器やシステムを導入することによって業務を効率化することなどの「学校における働き方改革」の諸施策をうちだした。
 同時に「ガイドライン」では、残業時間を民間労働者並みとすることをおしだした残業時間規制策を提示したのである。だが、これらの施策は、教育労働者を授業やそれにかかわる業務に集中させ、授業の質を高めるための時間を確保させるとともに、残業が長時間化することを容認したものにほかならない。しかも「答申」では、無定量・不払いの残業を合法とする「給特法」を今後も堅持することもうちだされたのであり、残業代は今後ともビタ一文支払わないことを明確にしたのである。まさにこれこそは、学校版の働かせ方大改悪∴ネ外のなにものでもない。
 いまこそわが革命的・戦闘的教育労働者は、この「答申」の反動性を暴きだし、学校版「働き方改革」に断固として反対するのでなければならない。そしていま各地方教育委員会が、この「答申」を踏襲して策定しようとしている「働き方改革」の諸方策を労働組合の団結を打ち固めつつ打ち砕くのでなければならない。
 だがこのときに日教組や全教の指導部は、学校版「働き方改革」諸施策に反対する組合員の声を抑えこみ、「答申」でうちだされた残業時間の上限規制や勤務時間管理の「実効化」を文科省に求めている。そしてこの文科省尻押し方針を各地の教組の大会などで決議するために躍起となっているのだ。わがたたかう教育労働者は、既成指導部による学校版「働き方改革」の実効化要請運動をのりこえたたかおう。「長時間労働の強制・労働強化を許すな! 『給特法』を撤廃せよ! 一年間の変形労働時間制の導入反対! 安倍政権・文科省による学校版『働き方改革』反対!」の闘いを大きく創造しようではないか!

(以下、見出し)

1 「ソサエティ5・0をリードする人材育成」に教育労働者を駆りたて

 新学習指導要領にもとづく「本来業務」への専念を号令

2 「給特法」存続と月間一〇〇時間残業の容認

 「労働時間上限規制」のデタラメ

 専門職=聖職意識の注入


3 「一年単位の変形労働時間制」導入の反動性

4 「意識改革」の名で労働強度増進

5 「業務の明確化・適正化」による長時間労働是正≠フごまかし

6 日教組・全教本部の文科省への尻押し的対応をのりこえたたかおう!


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沖縄 辺野古土砂投入に断固反撃
6・16沖縄労学統一行動
   六月十六日、沖縄のたたかう労働者・学生は、<辺野古新基地建設阻止! 憲法大改悪阻止!>労学統一行動に決起した。アメリカのトランプ政権に隷従し対中国の戦争遂行・出撃体制づくりに狂奔する安倍政権に反撃する闘いの火柱をうちあげたのである。
「憲法大改悪阻止! 安倍政権打倒!」 沿道から声援をうけ国際通りを進撃するデモ隊
(6月16日、那覇市)
「辺野古新基地建設阻止!」 決起集会で決意をうち固める労学
(6月16日、那覇市・松山公園)
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