第2562号(2019年4月1日)の内容

<1〜2面>
日米核軍事同盟の強化反対!
 日米安保協・首脳会談開催を許すな
 「反安保」を放棄した日共系反対運動をのりこえ闘おう
<4〜5面>
アメリカの軍事戦略に従属した日本の新軍事戦略
 ――新「防衛計画の大綱」の反動性
<3面>
「辺野古土砂投入阻止!」
 1万余が怒りの決起 3・16 那覇
 首相官邸に埋立て阻止の拳 3・16
<6面>
JEC連合
 労働貴族の裏切りを許さず化学19春闘を闘いぬこう!
<7面>
「一律大幅賃上げ獲得!」
 「連合大阪」集会に革命的檄 3・6 大阪
Topics 文科省版「働き方改革」の土俵に乗る日教組本部
<8面>
一九五六年の黒田さんの「断絶と飛躍」をわがものに
 「解放」最新号



























  


日米核軍事同盟の強化反対!

 日米安保協・首脳会談開催を許すな

 「反安保」を放棄した日共系反対運動をのりこえ闘おう

 
 「辺野古土砂投入阻止!」闘う学生が首相官邸前で訴え
 (3・16)
すべてのたたかう労働者・学生諸君!
 安倍政権は、三月二十五日、辺野古沖の新区画への土砂投入を、新基地建設反対の圧倒的な労働者・人民の声をふみにじって強行した。ネオ・ファシスト的強権性をむきだしにしたこの暴挙をわが同盟は、満腔の怒りを込めて弾劾する!
 沖縄県学連・全学連全国派遣団のたたかう学生は、沖縄の戦闘的・革命的労働者たちと連帯して、「反安保」を放棄する日共中央を弾劾しつつ、キャンプシュワブ・ゲート前と辺野古海上における実力阻止闘争を「日米核安保粉砕!」の旗高く戦闘的に牽引した。これと連帯して首都圏のたたかう学生たちは、首相官邸にたいして怒りの拳を叩きつけた。
 いま沖縄の労働者・人民は、安倍政府への怒りのマグマを爆発させている。沖縄のたたかう労働者・学生を先頭にして、全国から新基地建設阻止闘争の一大高揚をかちとれ!
 アメリカの軍事的優位を突き崩すことをねらって宇宙・サイバー分野のハイテク兵器開発を中心とする核戦力の一大増強に突き進む中国・ロシア。この中・露の対米攻勢の一挙的エスカレートに直面している米・日両政府は、四月十九日にワシントンにおいて日米安保協議委員会外務・防衛閣僚級協議(2プラス2協議)を開催しようとしている。これに続いて同二十六日に首相・安倍が訪米しトランプとのあいだで首脳会談をおこなうことを発表した。日米両権力者は、五月二十六〜二十八日の日米首脳会談(日本)、六月のG20サミットの際の会談と合わせて、四月から六月にかけて連続三回にわたって首脳会談を開催しようとしている。
 四月の2プラス2協議において日米両権力者は、新たな対中国の「共同計画」――米日両軍が陸海空に加えて宇宙・サイバー空間をも「戦闘領域」とみなし・「全領域」で中国軍(およびロシア軍)をうち破り「優勢」を確保するというそれ――の策定を中心とする「共同発表文書」を公表することを企んでいる。そして、この日米両国家の新たな共通戦略=′R事綱領を最高権力者間の合意たらしめようとしているのである。
 米と中・露とが二十一世紀の覇者の座をかけて激突する現代世界――そのまっただなかで開かれようとしている没落帝国主義アメリカの最高権力者トランプと、これに戦略的な従属を誓う日本帝国主義の首相・安倍との会談。ここにおいて日米両権力者は、核兵器開発を進める北朝鮮にたいする制裁継続の確認、日米貿易交渉の開始とともに、日米新軍事同盟=対中・対露攻守同盟を飛躍的に強化することを改めて宣言しようとしている。この首脳会談における日米新軍事同盟の強化の合意を跳躍台として、安倍政権は日本をアメリカとともに戦争をする国家へと飛躍させるために憲法九条改悪の攻撃にますます狂奔するにちがいない。
 全学連のたたかう学生は、日米核軍事同盟の強化のための日米首脳会談・五月トランプ来日を阻止する闘いに勇躍決起せよ! 新歓期を迎える全国のキャンパスから、「日米新軍事同盟=対中・対露攻守同盟の強化反対!」「憲法大改悪絶対阻止!」の一大闘争に断固として起ちあがれ!
 すべての労働者・学生諸君! 今が闘いのときだ。「反安保」を放棄する日共系反対運動をのりこえ、反改憲闘争、反戦反安保闘争の大爆発をかちとれ!

以下見出し

対中戦争遂行計画の策定をたくらむ日米両権力者

 日本国軍の先制攻撃能力の獲得と米軍への一体化

改憲・軍事強国化に突進する安倍政権

反改憲・辺野古新基地建設阻止闘争の爆発をかちとれ

 安倍ネオ・ファシスト政権を打倒せよ
Top


  


アメリカの軍事戦略に従属した日本の新たな軍事戦略

 ――新「防衛計画の大綱」の反動性

 昨二〇一八年十二月十八日、安倍政権は新たな「防衛計画の大綱」および「中期防衛力整備計画(二〇一九年度〜二三年度)」を閣議決定した。安倍政権は、「今日の我が国を取り巻く安全保障環境」が「格段に速いスピードで厳しさと不確実性を増している」と金切り声をあげながら、「おおむね十年程度」を想定して策定したと称していた前「大綱」をわずか五年で破棄し、「多次元統合防衛力の構築」をシンボルとする新「大綱」を策定したのだ。この新「大綱」こそは、「マルチドメイン・バトル」という名の対中国の軍事作戦構想をねりあげつつあるトランプ政権に呼応するかたちで安倍政権がうちだした日本国家の新たな軍事戦略にほかならない。
 本稿では、反戦反安保・反改憲の闘いの前進をきりひらいてゆく、その一助として、新「大綱」の特徴およびその反動性を断固として暴露する。

(以下、見出し)

1 「宇宙・サイバー領域での優位」獲得を叫ぶ安倍政権

2 対米キャッチアップに狂奔する習近平中国への焦燥

3 「多次元統合防衛力」をシンボルとする新軍事戦略


  米軍「マルチドメイン・バトル」構想への呼応

  日本国軍の新たな強化と米軍への一体化

  トランプ政権の対中軍事包囲網構築への全面協力

Top
 

   

JEC連合

労働貴族の裏切りを許さず化学19春闘を闘いぬこう!

 JEC連合の春闘は、化学独占資本家どもが昨年よりもさらに賃金抑制攻撃を強めるなかで、富士フイルム、JXTGエネルギー、三菱ケミカルなどの十五の大企業労組指導部がなんらの闘いも組織することなくこれに屈服し、一%にも満たない一〇〇〇円から二〇〇〇円程度(平均一二八四円、〇・三三%)の超低額の賃上げ回答を呑み妥結した。
 とはいえ、JEC連合の第一回答ゾーンの集計日である三月十五日を経た今も、約九十の諸労組が闘いを続けている。JEC連合の春闘はまさにこれからである。にもかかわらずJEC連合指導部は、独占資本家・経営者どもの賃金抑制攻撃に抗して今も闘いを継続している諸労組をJEC連合全体で支援し、闘いの強化をはかるという指導を完全に放棄しているのだ。われわれは、JEC連合指導部の裏切りを許さず、化学資本家どもの賃金抑制攻撃をうちやぶり、一律大幅賃上げを獲得するために、今春闘を最後まで断固としてたたかおうではないか。
 JEC連合指導部がいままさに賃上げ闘争の指導を放棄し裏切ろうとしているのは、一月十七日の中央委員会において決定した、次のような腐敗した一九春闘方針に根拠があるといわなければならない。
 JEC連合指導部は、「連合」指導部が「上げ幅」要求を今春闘限りとし「働きの価値に見合った賃金水準」要求に「賃金改善」の方針を転換させたことを受けて、この「連合」の「賃金の絶対水準の追求」に沿って「ミニマム基準の必達」と「年齢別ポイント基準の到達」にこだわった賃上げ要求を決めたのだ、とおしだしている。この賃上げ要求方式は、JEC連合が提示する「賃上げ要求基準」のもとに組合員全員の賃金引き上げを要求する、というものではないのだ。「連合」指導部による「上げ幅」要求から「水準」要求への転換に追随することによって、こんにち形骸化してきているとはいえ、一九五五年にJEC連合の前身である合化労連が提唱した<統一賃金要求を掲げ産別勢揃いでたたかう>という春闘方式をJEC連合みずから最後的に破壊しようとするものにほかならない。われわれは春闘の最後的破壊を許してはならない。
 安倍政権は、今国会で改憲発議への道筋をなんとしてでもつけようとしている。だがこんにちこの時にJEC連合指導部は、改憲策動に沈黙を決めこんでいるのだ。
 われわれは、このような腐敗したJEC連合労働貴族を弾劾し、一律大幅賃上げ獲得、改憲阻止のために一九春闘を戦闘的に高揚させよう!

以下見出し

1 「賃金の絶対水準追求」の欺瞞
   過労死ライン超えの残業を容認

2 「生産性向上」とリストラに狂奔する独占資本家ども

3 一律大幅賃上げ獲得!

   憲法改悪を阻止せよ!
Top



  
3・16 首相官邸に埋立て阻止の拳
沖縄の闘いと労・学・市民が連帯
  沖縄県民大会に呼応して、同日の三月十六日、首都・東京において「辺野古新基地建設反対! 首相官邸前アクション」(呼びかけは「止めよう! 辺野古埋立て」国会包囲実行委員会)が開催された。官邸前に労働者・学生・市民二五〇〇人が結集し、安倍政権にたいして「辺野古埋め立て反対」の怒りのこぶしを突きつけた。早稲田大学・国学院大学などの首都圏のたたかう学生は、結集した労働者・市民と連帯して、この日の闘いを最先頭で牽引した。
首相官邸前で奮闘する首都圏の学生
(3月16日)
Top
  
那覇  「辺野古への新たな土砂投入阻止!」
一万余の人民が怒りの決起
3・16沖縄県民大会
 三月十六日に「辺野古新基地建設断念を求める3・16県民大会」(「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」主催)が、那覇市の新都心公園において開催された。
 「辺野古埋め立て」の賛否を問う沖縄県民投票において四三万人(投票総数の七二%)をこえる沖縄の労働者・人民が「埋め立て反対」の圧倒的声をつきつけた。これに追いつめられた安倍政権は、許しがたいことに「(県民投票前から)あらかじめ工事を継続すると決めていた」(防衛相・岩屋)などと居直り的言辞を弄し、土砂投入を強行しつづけている。トランプ政権に忠誠を誓う彼らは、「沖縄には沖縄の民主主義があり、国には国の民主主義がある」(同)とうそぶき、ファシスト的本性をむきだしにして何がなんでも基地建設を強行しようとしているのだ。彼らは、三月二十五日には、新たな区画に土砂を投入しようとしている。この安倍政権の蛮行にますます怒りを燃えたぎらせ、この日、一万人余の沖縄の労働者・学生・市民が結集し怒りを爆発させたのである。
 わが同盟と革命的・戦闘的な労働者・学生は、日共指導部による「反安保」の放棄と統一地方選や参院選に向けたカンパニアへの闘争歪曲を許さず、新たな土砂投入・辺野古埋め立てを阻止する闘いの戦闘的高揚を切り拓くために、<反戦・反安保>の方向性を鮮明にしてたたかいぬいた。
闘う学生が沖縄県民大会の先頭で革命的方向性をさし示し奮闘
(3月16日、那覇市・新都心公園)
3・16県民大会参加者に「全基地撤去・安保破棄」を呼びかける闘う学生
(那覇市)
Top