第2561号(2019年3月25日)の内容

<1面>
JCメタルの超低額妥結弾劾!
 労働貴族の春闘破壊を許さず一律大幅賃上げをかちとれ
<4〜5面>
私鉄19春闘の高揚を!
 参院選にむけた集票活動に埋没する私鉄総連指導部を許すな
Topics 「しわ寄せ残業」
<6〜7面>
JCM19春闘方針批判
 「現場力」強化のための労使協議≠ヨの歪曲を弾劾せよ!
わが同盟の19春闘スローガン
<8面>
自動車総連指導部の春闘破壊に抗し闘いの戦闘的高揚を!
<3面>
各地で春闘総決起集会
「連合愛知」 3・3 名古屋
「連合北海道」 3・5 札幌
「連合石川」 3・5 金沢
<2面>
「原発再稼働を許すな!」
 労・学・市民800名が決起 3・9 大阪
スターリンと朝鮮戦争

 「解放」最新号





























  


JCメタルの超低額妥結弾劾!

労働貴族の春闘破壊を許さず一律大幅賃上げをかちとれ


独占資本家の賃金抑制に屈服した労働貴族を許すな
 

「新たな土砂投入阻止!」1万人民の先頭で学生が奮闘
(3・16沖縄県民大会、那覇市)

 わが同盟と革命的・戦闘的労働者は今一九春闘を、「連合」の神津・相原指導部による「上げ幅から働きの価値に見合った賃金水準追求への転換」を掲げた春闘の最後的破壊を許さず、独占資本家どもによる賃金抑制攻撃をうち破るためにたたかっている。
 金属労協(JCメタル)が集中回答指定日とした三月十三日、自動車・電機・金属機械などの大企業経営者は、自企業労組のわずか「三〇〇〇円」程度の賃上げ要求さえ一蹴し、昨年よりさらに低い超低額の「賃金改善額」を回答し、これを各労組指導部を牛耳る労働貴族どもはただちに受け入れた。この超低額回答=妥結を弾劾せよ! 一九春闘勝利のためにさらに奮闘しよう! 一律大幅賃上げをかちとろう!

トヨタ労使を先頭に「競争力強化」のための協議に純化

企業の生き残りをかけた人事賃金政策の抜本的改変

「水準重視」を掲げる労働貴族の春闘破壊を許すな!

一九春闘勝利にむけてさらに奮闘しよう!
 すべての労働者諸君!
 今一九春闘は、「上げ幅から水準重視へ」という「連合」指導部の号令のもとに、トヨタ自動車労組を先頭にして、各企業のおかれた条件にみあって、各企業の発展の方策をめぐって論議する場へと変質させられている。産別や企業規模の違いによる、また各労働者の技術性や「役割・貢献度」の違いによる賃金水準の違いを当然のものとして是認するものに変質させられようとしている。まさに春闘の最後的破壊だ。ほとんどの大企業でその労使交渉は、すでに「企業の競争力強化のための賃金・処遇・働き方」をめぐる労使協議へと歪められている。しかも、経営者が「経済情勢の急変」などという口実をもって示した超低額回答を大手企業労組指導部が軒なみ受け入れ妥結することによって、いまなお闘いを継続している中小企業労組はいっそうの困難を強いられている。
 大企業労組指導部の超低額妥結を弾劾せよ。彼らは、形骸化されてきたとはいえ「統一要求(目安)にもとづく産別統一闘争」という形式で賃上げの社会的相場形成と波及をめざすとされてきた春闘を、企業ごとに「企業競争力強化のための労使協議」にとりくむものに変質させている。こうした労働貴族の大裏切りを断じて許さず、一律かつ大幅な賃上げをかちとるために、さらに奮闘しようではないか。
 大企業労組の内部でたたかう革命的・戦闘的労働者は、妥結承認の機関決定や投票に際して、組合員に労働貴族の裏切りを柔軟に暴きだそう。「仕事・役割・貢献度」重視の徹底による賃金支払い形態の改悪を許すな! 新たな企業再編やAIを活用した主客両側面の技術化=合理化にともなう配転・出向・転籍・首切りの強要をうち砕こう。
 中小企業労組でたたかう革命的・戦闘的労働者は、大企業労組労働貴族の指導のもとで苦闘を強いられている組合員たちを組織して、大企業による中小企業にたいする収奪に反対しつつ中小企業経営者の賃金抑制攻撃をうち破り、大幅な賃上げを一律で獲得しよう。
 四月の「働き方改革関連法」施行をまえにして企業経営者は、「法令遵守(コンプライアンス)」をも口実として労働条件を引き下げたり、労働強度の増進を強制したりする悪らつな攻撃を振りおろしている。企業に「年十日以上の年休付与労働者に年五日間の年休を取得させる義務」が課せられることを理由として経営者どもは、夏季や年末年始に企業が労働者にすでに与えてきた休日の一部を年休扱いに切り替えることなどを強行せんとしている。また「時間外労働の法的上限規制」への対応として多くの企業経営者は、法的に長時間残業が容認されたことを利用して三六協定の特別条項で「月八十時間、年七二〇時間」もの残業を当然のように労組に容認させている。しかも盗っ人たけだけしくも「残業削減」を口実として、従来と同様・あるいはそれ以上の仕事量をより短い時間でこなすことを労働者に強要してもいる。こうした「法令遵守」を口実とした労働条件の引き下げや労働強化の強制を断じて許してはならない。生産性向上のための「働き方改革」に反対しよう。
 さらにわれわれは、安倍政権による改憲や消費税増税を阻止しようではないか。「国会で国民的な合意形成につながる丁寧な議論を十分に行うことを求めていく」と称して国会での改憲論議を尻押ししたり、「社会保障と税の一体改革の推進」の名のもとに消費税増税の「着実な実施」を政府に求めたりしている「連合」指導部を弾劾せよ。「全労連」の日共系指導部が、統一地方選・参議院選挙にむけて「市民と野党の共闘」をつくることを自己目的化して、「安倍改憲反対三〇〇〇万人署名」や「消費税増税反対」署名の拡大に闘いを解消していることを許すな。参議院選挙にむけて組織内候補の集票活動(支持者カード集めや街頭宣伝)に組合員をひきまわす労働貴族や、日共の票田開拓のための政策宣伝に労組の闘いをねじまげる日共系ダラ幹を許さず、憲法改悪と消費税増税を阻止しよう。
 すべての労働者諸君!
 三月十三日に独占ブルジョアどもが示した超低額の回答を前にして、日本労働者階級は今こそ階級的憤怒にもえて、断固たる反転攻勢にうって出なければならない。
 見よ! アベノミクスの最後的破綻を突きつけられた安倍は、いまや「賃上げ要請」を語ることもなく、データ偽造と「史上最長の好景気」などという虚偽宣伝を臆(おく)面もなくふりまき、あまつさえ消費税増税など大衆収奪の一挙的強化と「働き方改革」という名の労働者階級へのさらなる攻撃の刃を研いでいるではないか。
 見よ! これに援護された独占ブルジョアどもは、カサにかかって賃金抑制・労働強化・首切り・転籍・配転などありとあらゆる犠牲を労働者階級に強制しているではないか。
 今こそ日本労働者階級はみずからの命運をかけ闘魂をみなぎらせて闘いに起て!
 独占資本家どもに呼応して春闘の最後的破壊に手を染める「連合」労働貴族を徹底的に弾劾せよ! 日共中央につき従って労働者階級の春闘を党の票田開拓の具におとしめる「全労連」指導部をのりこえたたかおう!
 わが革マル派が提起している<一律大幅賃上げ獲得>――ただこれだけが、労働者階級の未来を照らしだす深紅のスローガンであることは、いまやあきらかではないか!
 すべての労働者は、政府=独占ブルジョアどもの春闘絞殺の野望をうち砕くために、わが革マル派と共に前進せよ!

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私鉄19春闘の戦闘的高揚を!

参院選にむけた集票活動に埋没する私鉄総連指導部を許すな

 私鉄総連指導部は、二月五日に開いた第三回拡大中央委員会で今一九春闘方針を決定した。彼らは「『働きの価値に見合った賃金水準』などをめざすとする連合方針を参考とする」などと言い放ち、「賃金の上げ幅だけでなく、それぞれの賃金水準を段階的に達成する」「『賃金の絶対値』をより意識した賃金改善に取り組む」ことを前面におしだしているのだ。それは「連合」指導部の方針に完全に追随したものだといわなければならない。
 春闘のまっただなかであるにもかかわらず、総連指導部は、春闘の組織化などそっちのけにして、「公共交通を守る」ことを掲げて七月の参院選に立候補する組織内候補の集票活動に必死となっている。「個人名を確実に浸透させろ」「期日前投票を徹底しろ」などとがなりたてて、組合員を集票活動に引き回しているのが彼らなのだ。
 われわれは、参院選にむけた集票活動に埋没する総連指導部の闘争歪曲に抗して、今一九春闘の戦闘的高揚を実現するために奮闘するのでなければならない。
 同時に、米―中激突の狭間で、日本帝国主義国家の生き残りを賭けて、「交戦権」を有する一流の軍事強国≠ヨの飛躍のために改憲に突進する安倍政権のドス黒い野望を木っ端微塵に粉砕するためにたたかおう。
 一律大幅賃上げ獲得! 憲法改悪阻止・安倍政権打倒! 一九私鉄春闘の戦闘的高揚をかちとろう。

以下、見出し

T 新たな「私鉄ビジネスモデル」の構築に狂奔する大手資本

    低賃金と超長時間労働を強制されるバス労働者

U 組織内候補への集票に組合員を引き回すダラ幹

V 「魅力ある産業」づくりのための「人への投資」を叫ぶ総連指導部

    貧窮にあえぐ労働者を愚弄する超低額要求

W 一律大幅賃上げ獲得!
    憲法改悪を阻止しよう!

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JCM一九春闘方針批判

「現場力」強化のための労使協議≠ヨの歪曲を弾劾せよ!

 二月十三日に自動車産業の各企業労組が経営陣に要求書を提出し、それに続いて電機をはじめ各産別の諸労組が三月十三日の「集中回答日」にむけて春季労使交渉に入っている。だが許しがたいことに、今一九春闘は極めて危機的である。
 「連合」指導部は、安倍政権による軍備の大増強や憲法の改悪を容認し、アベノミクスの大破綻を隠ぺいするための毎月勤労統計のデータ偽造(国家犯罪だ!)には沈黙を決めこんでいる。そればかりではない。彼らは、「景気の先行きは不透明だ」「中国経済の減速を甘く見てはいけない」などと叫んで賃上げ抑制にうってでている独占資本家どもに同調し、賃上げ要求を自制しているのだ。
 経団連会長の中西が、「労組が一律の賃上げ水準を横並びで要求し、経営側とたたかうという構図ではもはやない。春闘という呼び名をやめるべきだ」などと居丈高に言っているのにたいして、「連合」会長・神津は「賃上げ幅だけでなく賃金水準にも目を配ってほしい」などと哀願し、無様な姿をさらしているではないか。
 「連合」指導部は、今年も「二%程度」という賃上げ要求の目安を掲げてはいる。だが今春闘において彼らは、それを「一人ひとりの働きの価値に見合った処遇改善」を求めるものとしておしだしているのだ。これこそは、「上げ幅のみならず水準追求を重視する」と言いながら「横並びで上げ幅を要求する」方式を否定し、もっていわゆる「春闘方式」を破壊し・労働者階級の階級的団結を基礎とする賃金闘争を最後的に終焉させるためのものにほかならない。
 「連合」指導部によるこのようななし崩し的転換≠主導している実体は、全トヨタ労連を先頭とした自動車総連やJCM(金属労協)の右派労働貴族どもである。生産性向上を国民運動として展開する≠ニ主張している彼らは、日本における春季労使交渉の総体を産業・企業の発展に寄与する「現場力」を強化するための労使協議≠ヨと転換していこうとしているのだ。
 われわれは日本労働運動の戦闘的再生をめざして、JCM指導部による一九春闘の犯罪的歪曲を暴きだしのりこえ、「一律大幅賃上げ獲得・改憲阻止」を掲げてたたかうのでなければならない。そのために以下、JCM指導部がうちだしている一九春闘方針の反労働者性を暴きだしていくことにする。

1 産業別・各企業労組別「自決」に分断する労働貴族

2 「金属産業の発展」への奉仕の号令
 (1)一九春闘方針の諸特徴
 (2)「現場力」強化のための労使協議≠フ推奨
      「実質賃金維持」のみの「賃上げ」要求
      人件費総額管理に屈服した「『人への投資』の拡充」要求
      「賃金水準での社会的相場形成」の強調
 (3)「真の生産性運動」の反労働者性

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自動車総連指導部の春闘破壊に抗し闘いの戦闘的高揚を!

 自動車総連傘下の各メーカー大企業労組指導部は、集中回答日たる三月十三日当日の労使交渉において、経営陣からようやく示された昨年以下の超低額回答を唯々諾々と受け入れた。トヨタ自動車が定昇相当分・賃金改善分・手当て分などを合わせて組合員(期間工や再雇用者も含む)一人平均の月額で一万七〇〇円(昨年比一〇〇〇円減)、ホンダが「賃金改善分」一四〇〇円(同三〇〇円減)などの回答で妥結したのだ(日産のみが昨年と同額の三〇〇〇円)。
 こうした回答=妥結額は、およそ実質賃金低下の回復分にさえならない超低額のものでしかない。そもそも、「アベノミクスによって、実質賃金は緩やかであれ上昇してきた」などという政府の言説は、政府・厚生労働省の統計操作によってでっちあげられた真っ赤なウソであることが暴露された。われわれ労働者が実感しているように、昨年一年をつうじても実質賃金は大きく低下し、われわれの生活はますます厳しくなっている。
 ところが、このような働く者の実感からかけ離れたところで、「経済は緩やかに回復し、名目賃金も改善の兆しを見せている」などとアベノミクスへの幻想を煽り「今次総合生活改善の取り組みを通じ」て「腰折れしない、力強い経済・社会を構築する」などと、前途をバラ色に描きながら一九春闘に臨んでいるのが、自動車総連の労働貴族どもである。
 われわれは、大手自動車メーカーの資本家的経営者どもによる超低額回答とその労働貴族による受け入れ=妥結を徹底的に弾劾し、自動車関連中小企業における一九春闘の戦闘的高揚のためにさらに奮闘しようではないか。

以下見出し

1 「上げ幅」要求を放棄し「絶対額の重視」へ転換

2 独占ブルジョアどもの意を体した春闘破壊
     中小企業労組の大手準拠方式≠フ否定
     生産性向上への全面的協力
     「生産性運動三原則の実践」の名による大企業への奉仕

3 賃金闘争を職場から再構築しよう

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「原発再稼働を許すな!」
3・9 大阪 労・学・市民800名が決起 

「原発再稼働阻止!」労働者・市民とともに神戸大・奈良女子大の闘う学生が奮闘
(3月9日、大阪市)

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