19春闘の戦闘的高揚を!
一律大幅賃上げ獲得・改憲阻止!
「連合」指導部の春闘破壊を許すな
「競争力強化」を独占資本家と唱和する労働貴族ども
二月五日に経団連と「連合」はトップ会談を開催した。この会談において、「月例賃金の引き上げ」をひと言となえた「連合」会長・神津にたいして、経団連会長・中西は「多様な方法による年収ベースの賃金引き上げ」を対置してこれを一蹴した。企業が必要とする人材を確保するためには手当・ボーナスなどで処遇するが、労働者全体の賃上げなどハナから否定しているのだ。にもかかわらず両者が賃金引き上げの必要性については一致した≠ネどとおしだしているのは許し難い欺瞞にほかならない。そもそも「働きの価値に見合った水準追求」の名において「上げ幅」要求を放棄するハラをあからさまにしてきたのが「連合」の労働貴族どもだ。神津の「月例賃金引き上げへのこだわり」などという言辞は、あまりにも白々しいではないか。
経団連は一月二十二日に「働きがい向上とイノベーション創出」と題して一九年版の『経営労働政策特別委員会報告』を発表し、今春闘における賃金決定は「様々な観点から自社の状況に見合った賃金引上げ方法について、労使で徹底した議論を行いながら検討することが基本」とブチあげた。「総額人件費管理」という名においてあくまでも賃金を抑制するとともに、「徹底した議論」と称して「競争力強化」のための労使協議にこそ力を注ぐべきだ、と労働貴族どもに突きつけたのだ。
この独占資本家どもにたいして、「基本的な考え方では一致する」とただちに受諾する意思を示したのが「連合」指導部だ(一月二十三日発表の「『経労委報告』に対する連合見解」)。独占ブルジョアどもは、「働き手一人ひとりの……持てる能力が最大限に発揮され」なければならないとホザき、労働者に「働きがい」をもって企業発展・競争力強化のために身も心も尽くせと叫んでいる。この吸血鬼どもに、なんと「『働くことを軸とする安心社会』の実現をめざす連合の考え方と通ずる要素を含んで」いるなどとエールを送ったのが労働貴族どもなのだ。
『経労委報告』で経団連は、「収益拡大の還元」は「賃金引き上げ」だけではなく、これと「車の両輪」としての「総合的な処遇改善」なるもので図るべきとうちだした。なんと「テレワークの導入、フレックスタイム制の実施」、さらには「社員の主体的な能力開発や自己啓発、自己研鑽の支援」までもが「処遇改善」だというのだ。労働者に、競争力強化・イノベーション創出のためにみずからすすんで技術性を高めることを強要し、これを「支援」することを恩着せがましく「処遇改善」だとホザく独占ブルジョアども。これをそのとおり≠ニばかりにうやうやしく受けとめているのが労働貴族どもだ。絶対に許すな!
経済同友会代表幹事の小林は言った。「平成の三十年間、日本は敗北の時代だった」「半導体、太陽電池……など、最初は日本が手がけて高いシェアをとったものもいつの間にか中国や台湾、韓国などに席巻されている」「5Gに至っては、日本メーカーのシェアはごくわずか、牽引役は中国の華為技術」だ、と(『朝日新聞』一月三十日付)。また、トヨタ社長・豊田章男は「百年に一度の変革期」に「私と一緒にたたか」え、と喚いた(昨一八春闘の労使協議会)。こうした独占ブルジョアどもの危機感にみなぎった「競争力強化・イノベーション創出」の絶叫と労働者・労働組合への協力の強要を、労働貴族どもは「社会が労使に期待するもの」(「連合見解」)と全面的に受けとめている。まさに独占ブルジョアどもに「競争力強化」を全面的に唱和しているのが、「連合」指導部を牛耳る労働貴族どもなのだ。
トヨタ労働貴族を先頭に春闘破壊に突進
安倍政権・独占資本家どもによる貧困の強制
既成労働運動指導部の腐敗に抗して一九春闘を闘おう
「連合」指導部の「労働の価値に見合った賃金水準追求」の反労働者性
安倍政権の憲法改悪・軍事強国化を阻止せよ!
すべての諸君。今春闘を、憲法改悪阻止をも掲げてたたかうのでなければならない。
ネオ・ファシスト宰相・安倍は二月十日の自民党大会において、「自衛隊員募集に都道府県の六割が拒否している」のは自衛隊を「違憲」とする憲法が悪いからだ、「憲法に自衛隊を明記し違憲論争に終止符を打つ」と叫んだ。今国会で改憲発議にこぎつける決意をあらためて表明するとともに、改憲・軍事強国化にすべての自治体を有無をいわせず協力させるという野望を傲然と披瀝したのだ。
習近平中国がAIなどの最先端技術開発を基礎に、いまや陸・海・空のみならず宇宙やサイバー空間におよんでアメリカに急速にキャッチアップする勢いで軍事力強化に驀進している。これを、日本国家の安全保障を脅かすものとして危機感を増幅させているのが、日本帝国主義の頭目である安倍だ。まさにそのゆえに安倍政権は、南シナ海において米軍の「航行の自由作戦」に海自艦隊を実質上参加させている。米海兵隊辺野古新基地建設を強行し、イージス・アショアやF35など超高額の米国製兵器を爆買いしている。トランプのアメリカとの核軍事同盟の強化・日本の軍事強国化に躍起となっているのだ。
だが同時に彼らは、米―中・露が激突する現代世界において、「アメリカ・ファースト」を傲然とつらぬいているトランプにつき従っているだけでは日本の国際的孤立化を招き、日本の「国益」(独占資本家階級の利益でしかないもの)を損なってしまうという危機感を抱いてもいる。米・中の経済・技術戦争のただなかで、トランプに「ファーウェイ排除」を迫られ困惑しているのが日本独占ブルジョアジーであり、その意を体した安倍政権だ。またアメリカにFTA交渉開始を強制され、日本経済の屋台骨である自動車の輸入関税までちらつかされている彼らは、ジレンマに陥っているのだ。
まさにそうであるがゆえに安倍政権のネオ・ファシストどもは、核大国中国に対抗するために日米核軍事同盟の強化を絶対的な基礎としながらも、日本帝国主義の政治的権威を獲得することを切望している。そのために、国軍と交戦権の保持と非常大権を明記する新憲法の制定=現行憲法の破棄に突進しているのだ。<軍国ニッポン>再興を悲願とする自称「右翼の軍国主義者」=安倍の憲法改悪を、われわれは絶対に阻止するのでなければならない。
米―中・露が激突している現代世界の危機を感じとることもなく、逆に「平和の激動」などという幻覚に取り憑かれ労働者・人民を武装解除している不破=志位の日共中央を弾劾せよ! 憲法改悪に反対する闘いを、参院選挙での自党と「野党共闘」の前進のための宣伝に解消することを許すな! まさにそれは、安倍政権の憲法改悪や軍事強国化への突進に危機感を抱いている労働者・人民を選挙での一票に貶め、彼らを組織して改憲阻止・ファシズム反対の強大な戦線を築くことを阻害し疎外する大犯罪にほかならない。日共中央の選挙宣伝への歪曲に抗し改憲阻止・軍事強国化阻止の闘いを広汎に創造しよう!
<一律大幅賃上げ獲得! 改憲阻止!>一九春闘の戦闘的高揚をかちとろう! たたかう戦列を打ち鍛えネオ・ファシスト安倍政権打倒に突き進め!
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