第2554号(2019年2月4日)の内容

<1面>
改憲阻止! 辺野古新基地建設阻止!
米―中激突下の戦争的危機を突き破る
革命的反戦闘争に起て

<4〜5面>
ネオ・ファシズム支配体制の安全弁と化した日本共産党
 「日本改革の綱領路線」の右翼的粉飾
<2面>
わが同盟の19春闘スローガン
<3面>
三菱重工小牧南工場
 F35戦闘機の生産・整備拠点化を許すな!
◆アメリカ製兵器を言い値≠ナ買う安倍政権 FMS方式
<6面>
米軍当局が基地労働者を後方支援任務に強制動員
低賃金・無権利のまま技能実習生を継続雇用
 ――改定入管難民法「基本方針」
Topics 「統一賃上げ要求」を放棄した自動車総連労働貴族を許すな
<7面>
窓口部門の合理化・人員削減を狙う郵政経営陣
<8面>
万華鏡2019――情勢の断層を読む
 ◆日立が原発輸出撤退
 ◆トランプのINF脱退
 ◆単光子量子レーダー
■『新世紀』最新号(第299号)紹介
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号


































  


改憲阻止! 辺野古新基地建設阻止!

米―中激突下の戦争的危機を突き破る

革命的反戦闘争に起て


「憲法改悪阻止!」
国会にむけて進撃する全学連・反戦青年委の戦闘的隊列
(1月27日、東京)
都心を席巻する闘う労学の戦闘的デモ
(1月27日)



以下、見出し




南シナ海・台湾海峡をめぐる米・中の軍事的角逐



「ミサイル防衛見直し」――アメリカの対中軍事強硬策



「強軍建設」を呼号し対米挑戦にうってでる習近平中国



「平和の流れ」幻想を流布する日共指導部を弾劾し
<反安保>の旗高く闘おう

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ネオ・ファシズム支配体制の安全弁と化した代々木共産党

「日本改革の綱領路線」の右翼的粉飾

T 参院選・地方選への没入と「改憲阻止」の後景化

 代々木共産党委員長・志位和夫は、「二〇一九年党旗びらき」(一月四日)において、全党に号令をかけた――「目前に迫った統一地方選挙、参議院選挙で、市民と野党の共闘の勝利、日本共産党の躍進をかちとり、今年を、安倍政治を終わらせ、新しい希望ある政治に道を開く年にするために、全力をあげよう」と。
 全国都道府県・地区委員長会議(一月十五〜十六日)に根こそぎ招集した地方官僚にむかって志位は、「トップギア」で集票活動に邁進せよと指令し、「必勝作戦」と称する「支持拡大目標」と党勢拡大(党員数と『しんぶん赤旗』の読者数の拡大)のノルマを地方・下部の党諸組織におしつけている。このかんの「党勢拡大運動」がことごとく破産したことの総括をいっさい回避して、下部党員たちを駆りたてているのだ。しかも志位は、たとえ地方自治体では他の野党が自・公と組んで「オール与党」になっているとしても、「自民・公明と同列において国政野党を批判したら、共闘を真剣に追求するわが党の立場が誤解される」と称して、立憲民主党や国民民主党への批判を控えるように各地方の小官僚たちに厳命した。参院選一人区で「野党統一候補」を擁立する「選挙共闘」を最優先させる本気度≠立憲民主党や国民民主党など他の四野党に向かって示すために、日共地方組織にたいするタガハメに必死になっているのだ。
 まさにいま、「二〇二〇年の新憲法施行」をめざすと宣言している安倍政権・自民党が、一月二十八日召集の今国会への改憲案提出―今一九年中の改憲発議・国民投票にもちこもうとしているこのときに、不破=志位指導部は、ただただ日共党組織を集票マシーンとしてフル稼働≠ウせることにのみ血眼になっている。去年は叫んできた「戦後かつてなかった規模の(安倍改憲反対の)国民運動」を呼びかけることすらしていない。志位が党旗びらきで提起した二〇一九年の「四つの課題(争点)」では「憲法改悪阻止」を後景に押しやっている。「安倍改憲に反対する三〇〇〇万人署名を集めきる」と志位が口にしてはいても、実際には職場・学園・地域での取り組みの一切を参院選・地方選向けの政策宣伝に収れんしているのだ。
 選挙カンパニアの一環として、各地で「九条の会」などの市民団体、日共系諸労組、民青同盟などが改憲問題にかんする講演会や学習会を開催してはいる。その実情は、「憲法九条も立派な国防」と訴える元自衛官や、元内閣官房副長官補・柳澤協二、元外務官僚・孫崎享、元日共安保外交部長であり現在は「自衛隊を活かす会」事務局長として「改憲的護憲論」なるものを提示している松竹伸幸というような徒輩を招いて、「北朝鮮や中国に攻められたらどうするのか?」という大衆(党員)の疑問に答えてもらい、「専守防衛の安保・自衛隊政策」を語ってもらう、という体のものなのだ。こうした講演会をつうじて教育≠ウれた日共党員・労組活動家・民青同盟員たちは、「自衛隊の若者たちをアメリカの戦争で殺させるわけにはいかない。九条を守ることは自衛官の命を守ること」(ある日共系大衆団体役員の言)とかと口々に言表している。彼らの頭の中には自衛隊へのシンパシーが刷りこまれているのだ。
 このかんわが革命的左翼は、闘いを議会主義的に歪曲する代々木官僚の翼下の「安倍改憲反対」運動をのりこえるかたちで反改憲・反戦反安保の闘いを推進するただなかで、「保守層」に媚を売る代々木中央官僚のイデオロギー的変節を断固として暴きだしてきた。わがイデオロギー闘争に揺さぶられ、感化された良心的な日共党員たちがさまざまなかたちで代々木中央にたいして疑問を抱き・反逆している。彼らは、国会前で<反安保・反ファシズム>を掲げて奮闘する全学連のたたかう学生たちの勇姿や、沖縄・辺野古の米軍新基地建設阻止闘争を牽引している革命的・戦闘的な労働者・学生たちの闘いに、目を見張り共感し鼓舞されてもいる。
 こうした良心的な日共党員たちの党中央にたいする批判――いまこそ反安保・反ファシズムの声をあげるべきではないのか≠ニいうそれ――に直面している不破=志位指導部は、「新しい軍国主義とファシズムへの歴史的逆行を許すな」と新たに叫びはじめた(全国都道府県・地区委員長会議での志位報告)。にわか仕立ての左翼的<|ーズは、党員たちの下からの批判を封じこめ・票田開拓に総動員するためのシンボル操作にほかならない。
 わが革命的左翼は、反改憲の闘いを大衆的かつ戦闘的に推進するただなかで、代々木官僚が「九条改憲反対」の内実を右翼的に変質させていることの、そして党組織および日共系の大衆組織を集票マシーンとしてひきまわしていることの犯罪性とその路線的・イデオロギー的根拠を暴きだし、日共下部党員たちに転向スターリン主義官僚・不破=志位指導部との決裂をうながすイデオロギー的=組織的闘いをさらに強化するのでなければならない。

U 「選挙共闘」を第一義とした運動方針の緻密化

 憲法改悪阻止闘争の議会主義的歪曲

V 保守リベラル≠ヨのイデオロギー的同質化

 日米軍事同盟の改良§_への転落

 トランプ言いなりの米国製兵器の「浪費的爆買い」を、「安全保障上の自主性が失われてしまう」とか、アメリカに「見下され、国内産業は衰退」する――日本の軍需産業を保護せよということだ!――とかという元自衛隊幹部の口を借りて志位は「批判」している(党旗びらき)。また、「米軍に国内法が適用」されるドイツ・イタリアに比して「日本の警察も、防衛省・自衛隊も(米軍基地に)立ち入れない」という「異常な特権」を在日米軍に与えているのは「あまりに屈辱的だ、これで主権国家と言えるのか」と安倍政権を国会で追及し、「日米地位協定見直し」で野党が一致しつつあると主張している(政策委員長・笠井、『前衛』二月号など)。
 右のような代案は、アメリカの「異常な特権」を「ただす」というものであって、日米軍事同盟の存在を肯定的な前提とした安保改良≠フ代案でしかない。このかんも代々木官僚は、「『アメリカが日本を守るとしても、核兵器だけは使ってほしくない』……これは、安保条約を肯定する人もふくめて広範な人々が賛成できるはず」(党平和運動局長・川田、『前衛』一八年八月号)とか、「日本有事」に際しては「日米安保条約第五条にもとづいて日米共同対処をする」(志位、一五年十月)とかというように、安保政策をめぐって他の野党との「一致点」を見いだすために、日米軍事同盟の改革・活用§_を提示している。不破綱領では、「日本の民主的改革」の課題としての「対米従属の打破」=「真の独立」は「安保条約の廃棄」によって「資本主義の枠内」で実現すると文言上は規定されているが、不破=志位指導部はこれを「『異常なアメリカ言いなり』をただす」と言い換えることによって、「異常」をただし「対等・平等の日米関係」に改良するという内容になしくずし的に切り換えてきた。いまや公然と安保同盟の改良・活用≠「日本改革」と称するにいたっているのだ。まさに「反安保」の完全放棄!

 「安保廃棄」=「アメリカと本当に仲良しになる」?!

 「反安保」を投げ捨てた代々木官僚を弾劾するわが同盟の批判とそれに共鳴した日共党員たちの追及をかわすという官僚的自己保身のためにのみ、不破=志位指導部は、「安保廃棄」を掲げつづけているかのように装うことにも腐心している。「日米安保条約を国民多数の合意で廃棄して、対等・平等・友好の日米関係に切り替えることを、日本改革の方針の根幹にすえている」(志位の新春インタビュー、『しんぶん赤旗』一月一日付)と語ってみせる、というように。
 この「反安保」放棄の免罪符としてのみ掲げている「安保廃棄」の内実そのものが、「日米友好条約への転換」=「対等・平等の日米関係への転換」という外交政策上の選択の問題に解消されているというだけではない。いまや代々木官僚は、「安保廃棄」は「アメリカと対等・平等の本当の仲良しになる、友好の日米関係をつくるということ」などと卑俗に解説し、こうした日共の「提案」が「一致点として保守の方の中にも広がるまでになっている」などと基礎づけるにいたっている(笠井、『前衛』二月号)。元自民党政調会長・亀井静香が志位との対談(『月刊日本』一八年十二月号)で「米軍基地はアメリカのためにあるのであって、日本のためにあるのではない。日米安保だっていらない。冷戦時代は終わっているんだから」と発言したことをもって、「外交の根本問題でも意見が一致した」(志位)などと嬉々として宣伝しながら。
 保守ナショナリストとも一致できる「安保廃棄」とは?! 日米間の軍事的・政治的・経済的および文化的の同盟関係=日米の帝国主義的同盟の法的根拠をなしているのが日米安保条約なのであって、その核心をなす日米軍事同盟――強大な核戦力を保有する軍国主義帝国アメリカとの核軍事同盟――は、「社会主義現代化強国」の建設の名で軍事的にも経済的にもアメリカをしのぐ超大国にのしあがることをめざして驀進している中国と対峙しつづけることを運命づけられている日本帝国主義国家にとって、その存立の絶対的基礎なのである。この帝国主義的軍事同盟=対中攻守同盟としての階級性を没却して、日米安保同盟の問題を外敵から日本の国益を防衛する≠スめに日本国家権力がとる安全保障政策の「自主性」が奪われているという問題に解消しているのが代々木官僚なのだ。
 要するに、現時点の不破=志位指導部が言うところの「安保廃棄」の内実は、「保守の方」とも一致できるものとしての、「日米安保条約の売国的≠ネ実態」(志位)をただし自主的な安全保障政策≠ノ転換するというものでしかない。現に、NATO同盟におけるドイツ・イタリアのアメリカにたいする関係を「対等・平等」とみなして、これをモデルにして「異常な特権」を米軍に認めた日米地位協定を「抜本的に改定」すること――これが「異常なアメリカ言いなり」をただす「日本改革」の核心的内容とされている。「アメリカと対等・平等の本当の仲良しになる」ための「安保廃棄」とは、実質的には、日米安保条約そのものには手を触れることなく地位協定の「抜本的改定」をつうじて「主権国家」にふさわしく「国益」を貫徹しうる「対等・平等」の軍事同盟に改革することの謂いにほかならない。このゆえに、反戦反安保・反改憲の闘いのただなかで・かつそれをつうじて闘いの担い手たる労働者・学生に<安保破棄>の革命的自覚をいかにうながすのかという核心問題を一顧だにせず、完全に彼岸化してしまうのである。

 「専守防衛」の理念化――
 「愛国」ナショナリズムの前面化
 「野党連合政権」への参画の自己目的化

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わが同盟の二〇一九春闘スローガン

一九春闘勝利! 憲法改悪阻止!
「連合」指導部の春闘破壊を許さず、一律大幅賃上げを獲得しよう!


T すべての労働者は団結し、春季賃金闘争を戦闘的に再生しよう!
 ◇「仕事・役割・貢献度重視」の人事・賃金制度大改悪を許すな!「働き方改革」の名による労働強化をうち砕け!
 ◇中小企業労働者や非正規雇用労働者の賃金・労働条件の抜本的改善をかちとれ!
 ◇AI・IoT・ロボットなどの導入による首切り・労務管理の強化反対!
 ◇公務労働者の大量人員削減・賃金切り下げ反対!
 ◇「格差是正」を名分とした「上げ幅」要求放棄を許すな!「働きの価値に見合った賃金水準」と称して成果主義の徹底に協力する労働貴族を弾劾せよ!
 ◇選挙カンパニアに埋没する「全労連」日共系指導部を許すな!

U 安倍政権の貧困強制をうち砕け!
 ◇「働き方改革」「雇用改革」の名における「解雇の金銭解決」制度導入・裁量労働制の適用対象拡大・個人請負拡大のための法改定を許すな!
 ◇消費税税率引き上げ反対! 社会保障制度の改悪反対! 年金支給年齢の引き上げ反対!
 ◇改定入管難民法の四月施行反対! 外国人技能実習制度撤廃! 外国人労働者の抜本的処遇改善をかちとれ!

V 憲法改悪阻止! 日米核安保の強化反対!
 ◇第九条破棄と緊急事態条項創設を核心とした改憲案の国会発議を許すな!
 ◇「アメリカとともに戦争をやれる国」づくり反対! 辺野古新基地建設阻止! イージス・アショア配備反対! 安保破棄めざして闘おう!
 ◇アメリカの対北朝鮮軍事攻撃反対! 北朝鮮の核武装反対!
 ◇米―中・露の核戦力増強競争反対!
 ◇労組破壊を許すな! 教育のネオ・ファシズム的再編反対! NSC専制支配体制の強化を許すな!
 ◇「連合」指導部の闘争抑圧を許さず闘おう!
 ◇反改憲の労組共同行動を創造せよ!

ネオ産業報国会として純化した「連合」を脱構築せよ!
改憲に突進する安倍日本型ネオ・ファシズム政権打倒にむけて進撃しよう!
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三菱重工小牧南工場

F35戦闘機の生産・整備拠点化を許すな!

以下、見出し

急ピッチで進められるF35Aの生産と配備

アジア太平洋地域の「リージョナル・デポ」に指定

二倍に跳ねあがった購入費用

次期戦闘機の共同開発と主導権確保を狙う安倍政権と軍需独占体

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窓口部門の合理化・人員削減を狙う郵政経営陣

「郵便局ネットワークの将来像」諸施策に反対しよう!

以下、見出し

一 郵便局運営体制の改変

 a 商品・サービスの見直し

 b 窓口営業時間の弾力化

 c 窓口労働者に対する勤務時間・内容等の大改変


二 「郵便局ネットワークの価値向上」をめざす経営陣

三 多能工化による苛烈な労働強化を強制


 (1) 地域ニーズに応じた商品・サービスの選択と提供

 (2) 郵便局窓口営業時間の多様化

 (3) 社員の働き方の見直し


四 政策提言に邁進する本部の反労働者性を暴き出せ

五 労働強化と生産性向上に駆り立てる諸施策に反対しよう!
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新世紀 The Communist 第299号

2019年3月 最新号紹介

改憲阻止の一大闘争を呼びかけ

「連合」指導部による春闘破壊に抗する闘いの指針も掲載

 安倍自民党は、一月末からの通常国会に党改憲条文案を提示せんと全体重をかけ突進している。改憲阻止の闘いに、今こそ総決起しよう。その武器として『新世紀』第二九九号をたたかう労働者・学生に贈る。
◆巻頭論文「改憲阻止! 安倍政権打倒!」(無署名)は重大な決意をもって闘いの指針を提起している。
 今、米―中・露激突を基軸にして各国権力者どもが「国家エゴイズムを相互に露骨に貫徹する大戦前夜というべき時代に突入している。」――論文は、米―中・露核戦力増強競争が米―中の<貿易戦争>とからみあいつつ激化している現代世界のただなかで一流の軍事強国≠ヨと日本を改造するためにこそ、安倍政権は現行憲法第九条を最後的に葬りさろうとしているのだ、と改憲攻撃の核心的狙いを明らかにし、力強く呼びかけている。「いまこそ日本労働者階級の命運をかけた決戦のときだ!」「代々木官僚による闘いの議会主義的歪曲を許さず、<反改憲>の巨大な戦線を築くために総力を挙げて奮闘しよう」と。
 そして、安倍自民党「条文案」を、自衛隊保持にかんする「九条の2」と緊急事態条項を軸に分析している「自民党改憲案の反動性」(円山春彦)が、そのネオ・ファシズム的本質を鮮明に暴きだしている。
◆「連合」指導部は「上げ幅追求」を放棄する新たな賃金要求方式をうちだした。春闘を「最後的に破壊し埋葬する犯罪」に抗してたたかいぬくことを中央労働者組織委員会論文「一九春闘勝利! 憲法改悪阻止!」が熱烈に呼びかけている。
 「第四次産業革命」をめぐって激烈化する国際競争に勝ちぬくために、独占資本家どもは、「新卒一括採用―社内教育―終身雇用―年功序列的な人事・賃金制度」という日本型雇用慣行を一掃し「ジョブ型雇用へ転換」することをうちだしている。「連合」指導部のいう「働きの価値に見合った賃金水準をめざす」という方針は、「選別的な賃金改定(賃下げもある)を主張する経営者どもに呼応する以外の何ものでもない。」――論文はこう喝破し、春闘の戦闘的推進と「連合」の脱構築のために奮闘しようと檄を発している。
 「入管難民法改定を弾劾せよ」(無署名)は、法律改定の核心的狙いを、「資本家が外国人労働者を最低賃金以下・無権利・使い捨て自由の労働力として酷使するため」であるとつきだしている。改定法の四月施行に反対しよう! 安倍政権は今年十月からの増税実施を目論んで「軽減税率」などの「増税対策」なるものを喧伝している。そのペテンを徹底的に暴いているのが、「消費税税率一〇%への引き上げを許すな」(税所範代)だ。

深まる日本経済の腐朽性を剔りだす

◆「激変する産業構造と『人手不足』――深まる日本経済の腐朽性」(芦別裕美)は、中央労働者組織委員会論文と合わせて読まれるべき必読の論文だ。独占資本家どもは、新たなIT技術者を即戦力として確保するために、従来の「企業内労働市場」を「社会的労働市場」に再編する攻撃にうってでている。論文はこのことを明らかにし、さらに、いま深刻化している「人手不足」が「サービス産業の肥大化・浪費の創造、その今日的形態」であり「日本帝国主義経済の腐朽性の極致をしめすもの」であると、その本質的意味をとらえかえしている。
◆本号には、医療・製薬にかんする三論文――「政府の医療費削減下で激変する製薬業界」(五月麗子)、「過酷な労働を強制される医療労働者」(湯川翠子)、「現代の看護労働について」(犀川晴美)――を併載した。
 犀川論文は、看護界の重鎮≠ニもいわれる川島みどりの「看護の自立」論にたいする理論的批判をつうじて、看護労働そのものを技術論や技術学、経済学を適用していかにとらえるべきなのかを論じた力作である。武谷技術論をいかに批判的に継承すべきかについても、踏みこんで論じている。
 ほかにも辺野古闘争報告や学習論文を掲載した本号をぜひ活用されたい。
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