労働戦線から改憲阻止の炎を!
日米の対中国臨戦態勢反対!
労学の力で安倍政権を倒せ
米・中激突下で憲法改悪に突進する安倍政権
首相・安倍は、「(十月二十四日召集の)臨時国会に自民党改憲案を提出する」と宣言し、来夏の参議院選挙までに改憲案の国会発議をなしとげるべく突進をはじめた。安倍は、十月二日に断行した内閣改造において、閣僚の七割強を改憲推進の極右団体・日本会議所属議員で固めた。この新内閣は、文科相に起用された柴山が就任記者会見でさっそく「教育勅語」の教材活用を語り、極右ぶりをあらわにした。自民党の役員人事では、改憲案づくりを主導する憲法改正推進本部長と総務会長(自民党案の国会提出を決定する党機関の長)にそれぞれ安倍側近の下村と加藤を据えた。十月十二日には、衆院憲法審査会の与党筆頭幹事にゴリゴリの改憲派たる新藤を内定した。
ここ東アジアにおいてトランプのアメリカと習近平の中国との角逐が激化し、まさに一触即発というべき危機が高まっているただなかで、早急にアメリカとともに戦争をやれる国家≠ヨと日本を飛躍させてゆくために安倍は、改憲をなしとげる政府と党の体制をうち固めたのだ。
九月三十日、南シナ海において「航行の自由作戦」の名で中国が「領海」と称している海域を航行していた米イージス駆逐艦に、中国軍駆逐艦が衝突寸前の至近距離まで急接近した。
習近平の中国は、南シナ海を内海♂サするのみならず西太平洋の制海権・制空権をアメリカから奪取するために、南シナ海に人工島の軍事拠点群を構築した。これにたいしてアメリカが、中国が「領海」と主張する岩礁部周辺に艦艇・軍用機を派遣する「航行の自由作戦」という名の挑発的軍事行動をくりかえし、九月下旬には戦略爆撃機B52に南シナ海上空を二度にわたって飛行させた。しかもトランプ政権は、台湾への武器売却を新たに決定した。さらにロシア製迎撃ミサイルS400の購入を理由に中国軍装備発展部に経済制裁を科した。習近平政権は、こうしたアメリカの軍事的恫喝に対抗して、「核心的利益」=南シナ海の制海権は絶対に譲らないという意志を誇示するために、中国軍艦を米軍艦船の鼻先に突っこませたのだ。
没落帝国主義アメリカの副大統領ペンスは十月四日に、この中国軍による挑戦的威嚇にたいして、「米軍はひるまない」と叫びたてた。「中国は西太平洋から米国を追い出そうとしている」と非難しながら、対中国の軍事的示威行動として南シナ海・東シナ海・西太平洋・インド洋での軍事演習を――日・豪など同盟諸国軍を従えて――連続的に強行しているのがトランプ政権なのだ。まさにいま南シナ海において、制海権の奪取をかけて挑発的軍事行動を相互にくりひろげている米・中両軍が衝突する危機が一気に高まっているのである。
「核施設のリストと非核化工程」の提示を北朝鮮に求めるトランプ政権と、「アメリカが先に朝鮮戦争の終戦宣言に応じよ」と主張する金正恩政権およびこれを支える習近平政権とが、政治的かけひきを熾烈に展開している。米・中の貿易戦争――軍事技術開発競争とも密接に結びついたそれ――はますます激化している。いま、米・中の軍事的・政治的・経済的の角逐は、まさに「米・中激突」の様相をとってかつてなく熾烈化しているのだ。
この緊迫した情勢下で中国軍を抑えこむための米軍の南シナ海における軍事行動に自衛隊を参加させているのが、アメリカの属国%本の安倍政権だ。彼らは、南シナ海の深海を遊弋するSLBM搭載などの中国原子力潜水艦の動きを常時監視する米軍の軍事行動に自衛隊の艦艇・潜水艦を参加させたり、尖閣諸島周辺や西太平洋への出口である宮古海峡で活動を強める中国軍に対抗して東シナ海上空を米軍B52戦略爆撃機とともに空自戦闘機F15を飛行させたりしている。いまや日本帝国主義国家はアメリカ帝国主義国家とともに、南および東シナ海周辺において中国と対峙する準臨戦態勢に突入しているのだ。
安倍ネオ・ファシスト政権はさらに、対中国の出撃拠点として辺野古米海兵隊新基地の建設を急ぐとともに、米軍と一体となって戦う軍隊にふさわしく自衛隊を強化するために日本版海兵隊の創設や長距離巡航ミサイルなどの「敵基地攻撃能力」の保有、イージス・アショア配備などの軍備増強を一気呵成にすすめている。安倍政権は、核大国・中国および核武装した北朝鮮に対峙する日本帝国主義国家を、対中国・対ロシアの核軍事同盟たる日米新軍事同盟の強化を基礎として、アメリカとともに戦争をやれる軍事強国≠ヨと飛躍させることに血道をあげているのだ。
まさにそのためにこそ安倍政権は、日本国憲法の大改悪に突進している。「自衛隊の明記」=「戦争放棄・戦力不保持」を謳った憲法第九条の最後的破壊と、首相に「非常大権」を付与する「緊急事態条項」の創設――これらを核心とする改憲をなしとげるために安倍は、右翼団体による草の根の改憲運動≠ノテコ入れするとともに、改憲に反対する自治労・日教組などの労働組合や学生自治会・市民団体とその運動にたいする政治的弾圧を強めている。マスコミさらにはSNSをフルに活用して「中国・北朝鮮の脅威」を排外主義的に煽り、改憲翼賛や反労組・反左翼の宣伝をひろげることに狂奔しているのだ。
既成労組幹部による改憲阻止闘争の抑圧と歪曲に抗して闘う革命的労働者
反改憲・反安倍政権の闘いを全国の職場から創造せよ!
革命的・戦闘的労働者諸君! 今が正念場だ!
安倍政権・自民党はいよいよ<改憲案の国会憲法審査会への提出―国会発議―国民投票>という改憲の手続きに着手せんとしている。トランプのアメリカとともに、南シナ海を軍事拠点化し西太平洋へ進出しつつある習近平の中国に対抗するために、日米核安保同盟の強化と日本の軍事強国化を急いでいるのが、A級戦犯・岸信介の血をひく自称「右翼の軍国主義者」安倍晋三だ。この男は、日本軍国主義が軍靴で踏みにじった中国・朝鮮をはじめとする東アジア諸国にふたたび戦乱の災禍をもたらそうとしている。
「軍事強国・日本」に飛躍するための総仕上げ≠ニして安倍政権が企む、「戦争放棄・戦力不保持」を謳う第九条の破壊と、「首相への権限集中と私権制限」を盛りこんだ「緊急事態条項」の新設を核心とする憲法改悪を絶対に阻止するのでなければならない。
安倍政権の改憲攻撃を翼賛するUAゼンセン労働貴族と、これを擁護しみずからも「国会での丁寧な議論」を政府・自民党に求める犯罪に手を染めている「連合」神津指導部。これら右派労働貴族どもの階級敵としての本性を徹底的に暴露し弾劾せよ。改憲阻止の闘いを、「野党共闘」の名において自党の票田開拓に歪曲する日共中央と、これに追随する「全労連」指導部を許すな! あらゆる産別・単組から、組合が組織されていない職場や地域からも「反改憲」の奔流をつくりだそう。すべての労働者は、賃金闘争や「働き方改革」という名の労働強化の強制に反対する闘いを創造するとともに、戦争と専制支配の道を突きすすむ安倍政権による憲法大改悪を絶対に阻止するために、<いま・ここ>で決起すべきなのだ。日本全国の<改憲阻止>の怒りの炎で国会を包囲せよ!
安倍政権の改憲策動を沈黙をもって容認しているJCメタル労働貴族や改憲を煽りたてているUAゼンセン労働貴族のもとでたたかっている労働者は、資本家的経営者と一体の彼ら労働貴族による組合支配を柔軟に突破し、職場から創意的に改憲阻止の闘いをつくりだそうではないか。平和フォーラム系諸労組の内部でたたかう革命的・戦闘的労働者は、ダラ幹による参院での組織内候補の議席獲得にむけたカンパニアへの闘争歪曲をのりこえ、各労組を主体として改憲阻止の闘いをおしすめよう。この闘いをナショナルセンターの枠を越える労働組合の共同行動へと発展させるために、全労働者の最先頭で奮闘しよう。
「反安保」を放棄した日共翼下の「安倍改憲反対」運動をのりこえ闘おう
「反中国」ナショナリズムの鼓吹を打ち破れ
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