第2530号(2018年8月6日)の内容

<1面>
米―中露の核戦力増強競争反対!
 日米核安保粉砕! 改憲阻止!
 国際反戦集会に総結集せよ
<4〜5面>
フランスに翻る革マル旗
 リュット・ウヴリエール祭でわが同盟派遣団が奮闘
難民問題を巡るEUの亀裂とメルケル新政権
<2面>
「安倍政権打倒」国会前行動 7・19
「日米共同訓練反対」小松基地抗議 7・17
<3面>
西日本豪雨災害
 安倍政権の無為無策
<6面>
炎天下・長時間の配達を強要する郵政経営陣
「安倍9条改憲反対」集会 7・19名古屋
Topics 福祉事業所で障害者大量解雇
<7面>
『社会の弁証法』「X社会と階級」はなぜ「未完」で終っているのか
<8面>
万華鏡2018――情勢の断層を読む
 ◆亡国のイージス
 ◆ツメを隠した?
『新世紀』最新号(第296号)紹介
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号


































  


米―中露の核戦力増強競争反対!

日米核安保粉砕! 改憲阻止!

国際反戦集会に総結集せよ

 いま東アジアでは、「北朝鮮の非核化」にむけた「具体的措置」をとれと北朝鮮に迫るアメリカ・トランプ政権と、「朝鮮戦争終結宣言」や経済制裁解除を要求する金正恩政権およびその擁護者たる中国・習近平政権とが、政治的攻防をくりひろげている。南シナ海・西太平洋の制海権をめぐっては、アメリカからの制海権奪取をめざす習近平政権と、トランプ政権とが、たがいに対抗的に軍事演習を強行し軍事的角逐の火花をちらしている。
 中東においてはシリアやパレスチナなどで戦火が燃えひろがり、アメリカによるイラン軍事攻撃の危機さえもが切迫している。
 たたかう労働者・学生諸君! いまこそわれわれは、日本の地において<米―中・露>角逐下の戦争的危機を突き破る革命的反戦闘争を、全世界人民と連帯して断固としておしすすめようではないか。首都・東京と全国六都市において開催される第五十六回国際反戦集会に総結集せよ。

(以下、見出し)

米朝「非核化」協議をめぐるトランプと習近平の政治戦

東アジアで激化する米・中の軍事的角逐
 
戦火が燃え広がる中東
 辺野古新基地建設・日本国軍大増強に突進する安倍政権


労働者国際主義にもとづく革命的反戦闘争を推進せよ

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フランスに翻る革マル旗

リュット・ウヴリエール祭でわが同盟派遣団が奮闘 5・19〜21 パリ郊外

スペイン語で書かれた「万国の労働者、団結せよ」の横断幕も翻る
テントを拠点にオルグをおこなう派遣団
発言席をとり囲み革マル派の主張を真剣に聞く労働者・学生たち
(5月20日)
 二〇一八年五月下旬、フランス左翼の一大行事である「リュット・ウヴリエール(労働者の闘い)祭」において、革マル派を代表して現地におもむいたわが派遣団は、フランスをはじめ各国の労働者・学生たちと交流し、熱い連帯の絆をうちかためた。
 さまざまの場での討論や出版物の配布・販売などの活動を縦横無尽に展開しつつ、派遣団は呼びかけた。「暗黒の二十一世紀世界の危機を突破せよ」「反帝国主義・反スターリン主義の旗のもと、共にたたかおう」と。この呼びかけは、フランス階級闘争の混迷を打破せんと苦闘している労働者や学生たちの魂をゆさぶり、彼らの熱い共感をかちとったのである。

岐路に立つフランス左翼

「ゼンガクレン、がんばってるね」
 ――たたかう労働者・学生と熱い交流

ただちに食い入るように読まれたビラ・出版物

独自企画「日本の反スタ左翼、労働貴族とニセ共産党に抗して階級闘争を牽引」

わが反スタ運動のさらなる国際的波及をかちとろう!


 企画を終えた二日目の午後から、われわれは、テントを訪れた人に、日本の戦闘的労働者・学生への連帯メッセージを大きな紙に檄布のようにして書いてもらった。「万国の労働者、団結せよ」「全学連の闘いに連帯する」「反スターリン主義万歳」「革命党建設に邁進されんことを念ず」等々。フランス語、英語、イタリア語、スペイン語、ドイツ語、ギリシア語、ロシア語、トルコ語、エスペラントもある。そのすべてが、日本の革命的左翼への共感にあふれている。
 今回の派遣団の奮闘をつうじて、われわれは、フランスをはじめ各国のたたかう労働者・学生の意識を大いにゆさぶり、彼らをわれわれの側にひきつけた。これをつうじて、この地にわが反スターリン主義運動を土着化させてゆくささやかだが確実な地歩をうちかためたのである。
 二十一世紀世界には、戦争と貧困とネオ・ファシズムの暗雲がたれこめている。この危機をくつがえすべき労働者階級の闘いは、その既成指導部の腐敗のゆえに、今なお多くの国で混迷している。この階級闘争の低迷を突破する革命的主体を創造しうるのは、革命的マルクス主義で武装したわが日本の反スターリン主義革命的左翼をおいてない。<反帝国主義・反スターリン主義>の旗のもとにわれわれと共にたたかう同志を、フランス・イギリス・ギリシア・イタリア・ロシア・アルゼンチン・韓国など世界各国に生みだし組織するために、今こそ奮闘しよう。それをなしうる革命的前衛党としてわが同盟自身を鍛えあげてゆくために、いっそう邁進しよう。
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西日本豪雨災害

被害拡大をもたらした安倍政権の無為無策

 七月はじめに発生した西日本豪雨災害は、その被害の大きさゆえに、警察や自治体の発表が異なり、いまだに被害の全貌は明らかになっていない。現時点〔七月二十三日〕では死者・行方不明者合わせて二三〇余名、建物の破損や浸水による被害が四万世帯で、五〇〇〇名もの人々が避難生活を余儀なくされている。「平成にはいり最悪」の土砂被害となった西日本豪雨災害は、たんなる「自然災害」などでは断じてない。それは安倍自公政権と歴代自民党政権の治山・治水にかんする無為無策によって引き起こされた人災≠「がいのなにものでもない。
 七月五日に、梅雨前線が西日本一帯に線上降水帯となって居座り、長い期間相当量の豪雨がつづくと予測した気象庁が、緊急会見を開き「数十年に一度の豪雨」への警戒警報を発したのは、五日の午後二時だ。この五日の夜に、首相・安倍を先頭として、政調会長・岸田、法相・上川、防衛相・小野寺、復興相・吉野、片山さつきら四十人をこえる自民党政治家どもは、「赤坂自民亭」と称する酒宴にうち興じていた。法相・上川が「女将」役を担い、オウムの幹部七人を処刑するその前夜にはしゃぎまくって宴を仕切っていたのだ。しかもこの馬鹿騒ぎを、豪雨被害が現実のものとなった時点で、わざわざツイッターに写真付きで投稿したのが官房副長官・西村だ。自民党総裁選にむけて安倍は、国会議員票の確保を狙って、豪雨対策などそっちのけで、議員どもとの酒宴にふけっていたのだ。
 気象庁の緊急会見から四十四時間後にようやく大雨にかんする関係閣僚会議をもったのが安倍政権だ。こののちにネオ・ファシスト安倍がおこなったお為ごかしの被災支援と被災地訪問パフォーマンスに被災地の労働者人民は、「これは人災だ」と憤激を募らせているのだ。

(以下、見出し)

「警戒区域」を調査・指定するだけの政府・国交省

危険を放置し堤防決壊を招く――倉敷市真備町

政府の治水政策の破綻
 愛媛県西予市・大洲市
 ダムの放流による河川氾濫


 広島県坂町
 老朽化した砂防ダムの決壊


治山・治水そっちのけで「戦争する国」に突進する安倍政権を打倒せよ!
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最新号紹介


新世紀
The Communist

第296号

2018年9月

米朝会談の瞞着性を喝破
反戦反安保闘争の指針を提起

 「朝鮮半島における平和体制の構築」「朝鮮半島の完全な非核化」が謳いあげられた米朝首脳会談――この6・12米朝首脳会談は、米・中・露の力学を大きく変動させた結節点的事態であるといわなければならない。北朝鮮・金正恩政権を完全に抱えこんだ中国・習近平政権とアメリカのトランプ政権は、軍事的・政治的角逐を激化させ、トランプは安保の鎖≠ノつないだ「属国」の宰相・安倍を従えて日本を対中最前線基地とする策動に狂奔している。この反動的諸策動を打ち砕く闘いをおしすすめようではないか。
 ◆本号の巻頭に「米朝首脳会談の瞞着性を暴き反戦・日米核安保粉砕の奔流を!」(無署名)を掲げた。米朝交渉において、十一月の中間選挙までに「米本土に届く核ICBMの破壊」などの具体的成果を獲得したいトランプ政権の利害と、将来にわたっての「体制保証」を得るために核兵器をあくまでも温存しつづけようとしている金正恩政権の利害とが衝突し、両者の対立が先鋭化してゆくにちがいない、と論文は喝破している。金正恩を抱えた習近平政権は南北朝鮮の融和≠実現するための政治的交渉を主導し、在韓米軍の撤収をもって築かれる朝鮮半島の「平和体制」をば、南シナ海から西太平洋・インド洋に進出する橋頭堡たらしめようとしている。これをみてとり焦るトランプは、安倍を従えて日米核軍事同盟を対中攻守同盟として抜本的に強化する策動に突進しているのだ。論文はこの分析にふまえて、アメリカの対北朝鮮軍事攻撃阻止・北朝鮮の核武装反対・日米核軍事同盟の強化反対の指針を提起し、南北朝鮮人民に南北のプロレタリア的統一をめざしてたたかおうと呼びかけている。
 米朝会談を「心から歓迎」し、「平和のプロセスの始まり」と絶賛してやまない代々木官僚・志位の対応を、憤激を込めて批判したのが「『平和』幻想を煽る日共官僚を弾劾せよ」(木本泰次)である。志位が掲げる「北東アジア平和協力構想」なるものは、米・中・露の三大「核大国」が大量の核兵器を保有し向けあったままで共存する「地球規模の平和」なるものの実現を夢想するものでしかない。志位は、この延長線上に「安保解消の大展望」が開かれるとのたまうのだ。日米核安保同盟強化の攻撃に反対する労働者・人民の闘いの組織化の放棄をきめこんで、もっぱらおのれの政策の宣伝にうつつをぬかしているこの日共の犯罪性を論文は完膚なきまでに暴きつくしている。
 「CV22オスプレイの横田基地配備を許すな」(高石徹)と、「激化する陸自・米軍一体の戦闘訓練」(堀山鉄矢)、そして「全貌を現した日本版海兵隊=v(池上菊三郎)は、米日両権力者による日本の対中最前線基地化の策動の実態と意味を暴露している。
 以上の諸論文を闘いの武器とし、さらに奮闘しようではないか。

フランス派遣団の奮闘を報告

 ◆わが反スタ運動を国際的に波及させる闘いは、いま大きく前進している。「フランスに翻る革マル旗――リュット・ウヴリエール祭でわが同盟が奮闘」(無署名)は、今春フランスでたたかう労働者・学生と熱い交流を実現したわが同盟派遣団の闘いを熱情を込めて報告している。全世界の人民にむけて集会実行委員会が発した「第56回国際反戦集会 海外へのアピール」も掲載した。「中東に新たな戦争の火を放つトランプ政権」(河村五郎)をもあわせて検討されたい。
 八時間労働制を破砕する希代の悪法=「働き方改革関連法案」の安倍政権・自民党による採決に、「連合」労働貴族は協力し、日共系指導部も国会内でのかけひきにうつつをぬかし労働者の闘いの組織化を放棄した。これを弾劾しつつわが同盟は唯一敢然とたたかいぬいた。この闘いの報告(無署名)と、戦闘的闘いを導いた方針を明らかにしている「労働法制の歴史的大改悪反対」(早田尚志)を掲載した。
 「森友疑獄幕引き=安倍政権の巨悪の隠蔽」(更科葵)と「ネオ・ファシスト政権の加計疑獄もみ消しを許すな」(大谷光)は、安倍政権による疑獄隠蔽の反人民性を余すところなく明らかにし、首相・内閣官房を頭とするNSC専制というべき支配体制のネオ・ファシズム的本質を暴きだしたものだ。
 ◆「反スタ主義者の歴史観≠わがものに」(矢内悠詩)は、われわれにとっての「現代」とは何か、について省察し、同志黒田の思想的営為に学び、その思想・歴史観の主体化をめざしたものである。
 <シリーズ わが革命的反戦闘争の歴史>として「一九六七年4・28沖縄闘争」、「六八年 安保=沖縄闘争」、「六七年 羽田闘争」を収録した。
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「安倍政権打倒」国会前行動 7・19
  早稲田大学・国学院大学などの首都圏のたたかう学生たちは、安倍政権の退陣を求める七月十九日の国会前大行動(主催・総がかり行動実行委員会)に結集し、集まった労働者・市民と連帯して奮闘した。
 改憲や辺野古本格埋め立てへの突進、「働き方改革法案」の採決強行など、反動諸攻撃を次々とふりおろす安倍政権への怒りを燃えあがらせ、国会前には、猛暑のなかを、自治労・日教組など「平和フォーラム」加盟労組や「全労連」傘下の諸労組と市民諸団体など八五〇〇名もの労働者・学生・市民が結集し、「安倍政権を打ち倒そう!」と怒りの声をあげた。わが革命的・戦闘的労働者たちの職場深部からの奮闘により、大勢の組合員が結集したのだ。
 たたかう学生たちは、「改憲阻止! 辺野古新基地建設反対! 安倍政権打倒!」を力強く呼びかけ、日共中央による「野党共闘」尻押し運動への闘争歪曲を許さず、闘いの戦闘的高揚のために全力でたたかいぬいた。
反動諸攻撃をふりおろす安倍政権への怒りに燃え労働者・学生・市民が猛暑のなか国会前に結集
(7月19日)
たたかう学生が日共の闘争歪曲を弾劾しつつ闘いを戦闘的に牽引
(7月19日)
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「日米共同訓練反対」小松基地抗議 7・17
  七月十七日、金沢大学のたたかう学生は、石川県平和運動センターの労組員や市民とともに日米共同訓練反対の闘いに決起した。
「日本海側最大の出撃基地としての小松基地強化を許すな!」金沢大の学生が奮闘
(7月17日、石川県・小松基地ゲート前)
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「安倍9条改憲反対」集会 7・19名古屋
  七月十九日、名古屋市栄・光の広場において、「安倍9条改憲ダメ!! 7・19集会・デモ」(主催「安倍内閣の暴走を止めよう共同行動実行委員会」)が開かれ、五〇〇名の労働者・学生・市民が結集した。
 わが同盟の情宣隊は、「日米核軍事同盟の強化反対! 憲法9条改悪阻止!」と大書したビラを配布し、参加者に「安倍政権を労働者・人民の実力で打倒しよう!」と檄を発した。
「安保破棄」を高々と掲げ闘う学生たち
(7月19日、名古屋市)
革命的方向性を指し示しデモ行進する闘う愛大・名大生
(7月19日、名古屋市)
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