第2523号(2018年6月18日)の内容

<4面>
働かせ方改悪*@の制定を阻止せよ
<5面>
安倍政権の加計疑獄もみ消しを許すな
<1面>
「安倍政権打倒! 改憲阻止!」
 闘う労学が札幌市街をデモ 5・27
F22嘉手納配備を弾劾 6・4
<3面>
トランプのATM=安倍
 6・7日米首脳会談の顛末
◎マハティール92歳の初仕事
<2面>
働かせ方改悪*@案採決を弾劾 5・31 札幌
「司法取引」「刑事免責」の施行
労基署監督業務を一部民間委託
<6面>
JP労組全国大会
 春闘妥結・協約改定案の不承認を勝ちとろう
<7面>
Topics 介護現場へのロボット導入促進による労働強化を許すな
福井 除雪経費増大を理由に市職員の賃金を大幅削減
<8面>
反スタ主義者の歴史観≠わがものにするぞ!

 「解放」最新号
   






























  


働かせ方改悪*@の制定を労働者階級の力で阻止せよ

「連合」指導部の大裏切り弾劾!

 安倍ネオ・ファシスト政権は、わが同盟を先頭とする労働者・人民の「労働法制大改悪反対!」の闘いにおびえながらも、今国会中になんとしても「働き方改革」関連法を成立させるために、会期を延長して参院での法案採決を強行しようとしている。われわれはこの暴挙を断固として阻止するのでなければならない。法案の「早期成立」を尻押しさえしている「連合」労働貴族の裏切りを弾劾し、日共・不破=志位指導部による闘いの議会主義的歪曲をのりこえ、定額働かせ放題・残業代ゼロ制度の導入を核心とする働かせ方改悪*@案の強行採決阻止の闘いの高揚をかちとろう! 今こそ全国の職場から闘いを創造しよう!

(以下、見出し)

労働諸法制の改悪に突進する安倍政権

超長時間労働強制・八時間労働制破壊の画歴史的攻撃

「生産性向上」を叫ぶ独占資本家の要求への呼応

「高プロ制」を容認する「連合」労働貴族弾劾!
職場からの闘いを創造せよ

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NSC専制=安倍政権の加計疑獄もみ消しを許すな

 ウソにウソを重ねることによって疑獄もみ消しに狂奔してきた安倍政権は、森友疑獄・加計疑獄にたいするわが同盟を先頭とする労働者・人民の不屈の闘いに包囲されて、いよいよ断崖絶壁にたたされている。
 五月二十一日に愛媛県当局が国会に提出した「文書」においては、安倍と加計孝太郎との面談(二〇一五年二月二十五日)こそが加計学園獣医学部新設の出発点となったことが明確に記されている。「加計学園獣医学部の新設計画について知ったのは、新設が認可された二〇一七年一月二十日であり、獣医学部新設にかんしては一点の曇りもない」などという安倍の国会答弁がまったくのウソ八百であることが赤裸々となったのだ。獣医学部新設がはじめから加計ありき≠ナ仕組まれてきた、このことが誰の目にもわかる物証≠ェ次から次へと愛媛県当局や官僚機構内部から暴露されているがゆえにこそ、安倍政権は、これらを徹底的にもみ消し逃げきりをはかろうとしている。加計学園当局は、五月二十六日、「実際にはなかった総理と理事長の面会を引き合いに出し県と市に誤った情報を与えた」などという、およそ誰も信じないコメントを突如として発表した。これが安倍と加計の面談≠フ事実を隠蔽することをたくらむ安倍政権の指図によるものであることは明らかだ。首相秘書官・柳瀬唯夫の「本件は首相案件である」という発言、内閣府地方創生推進室次長・国家戦略特区担当(当時)藤原豊の「(加計学園の)要請の内容は総理官邸から聞いている」という発言、これらすべてを闇に葬りさろうとしているのが安倍政権なのだ。
 このことは、安倍・菅を頭とするNSC(国家安全保障会議)が、首相・安倍の犯罪≠もみ消すために、行政府・官僚機構を総動員して隠蔽工作をおこない、巨大与党が議席を制圧する立法府においては政府がねつ造した虚構をゴリ押しするという構造を強権的につくりだしていることを意味する。強大な権限を保持した内閣官房・内閣府の突出と徹底的な立法府の軽視。これこそはまさに日本型ネオ・ファシズム支配体制の巨悪の露出にほかならない。
 すべての労働者・学生・人民諸君! 今こそ、断末魔にあえぎながらも逃げのびようとしている安倍ネオ・ファシスト政権を、労働者・人民の総力で断固として打ち倒すのでなければならない。

(以下、見出し)

愛媛県文書で暴露された安倍と加計の面談(15年2月)

国家戦略特区制度を利用した便宜供与

巨悪をむきだしにする日本型ネオ・ファシズム政権を打倒せよ!

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トランプのATM=安倍
 ――6・7日米首脳会談の顛末

カネを出すのは日本だ

 六月七日に日米首脳会談が開催された。直後の共同記者会見においてアメリカ大統領トランプは、次のように明言した。
 「安倍首相はつい今、戦闘機、ボーイングの旅客機、農産物など数十億ドルのアメリカ製品を買っていると言ってくれた。」「防衛関係でアメリカ製品をさらに買ってもらうことになる。」「われわれはミシガン、ペンシルベニア、オハイオに新しい〔日本企業の〕自動車工場が欲しいと言ったら、安倍首相もそうなるだろうと応えてくれた。」
 首脳会談の冒頭に「貿易赤字について良い論議がしたい」と切りだしたトランプは、要求を次々と安倍に突きつけた。米日貿易不均衡の解消、二国間交渉の早期開始、アメリカ製武器購入を増やせ……。安倍に二国間交渉の七月開始を受諾させたトランプは、そこで論議するべき対日要求リスト≠示した(註)。まさしくトランプは、「拉致問題を米朝交渉で取りあげてほしい」と懇願する安倍を絶好のATM(現金自動預け払い機)と見立てて、十一月中間選挙に向けて支持者を固めるために、ありとあらゆる貿易・通商上の譲歩をひきだす場として日米首脳会談を設定したのである。
 安倍政権に統制されている日本のマスコミは、日米貿易問題で安倍がトランプの言いなりになっていることはまったく報じない。もっぱら、やれトランプが金正恩に拉致問題を提起すると約束した≠セの核の完全廃棄まで制裁を続けることで一致した≠セのというラチもない報道ばかりを流している。これらがフェイクニュースであることは明々白々である。拉致問題を提起する≠ネどというトランプの言辞は、莫大なカネを安倍政権に出させるためのリップサービスでしかないのだ。
 安倍ATM≠フもうひとつの用途は、日本から北朝鮮への巨額の「経済支援金」を、支出させることである。金正恩の腹心・金英哲にたいして「もしも〔非核化の〕合意に達すれば日本・韓国・中国が経済援助をする」とトランプは公言した。この男が念頭においているのは、かつて小泉政権が金正日政権に約束した、植民地支配への賠償金として意味をもつ四兆円ともいわれる経済支援。これを金正恩政権にちらつかせているトランプは、安倍にたいしてはちゃんとカネを出せよ≠ニ念を押しているのだ。
 会談後の会見でトランプが「安倍首相が〔北朝鮮に〕大きな経済支援をすると言ってくれた」と語り、「『日朝平壌宣言』にもとづいて不幸な過去を清算し経済協力する」と安倍は応えた。米朝首脳会談を成功させ、もって歴史に名を残すとともに中間選挙の勝利をもぎとるという野望を実現するためにトランプは、安倍をATMとして利用しているのである。

米国製兵器の大量購入・二国間交渉受け入れ

 六月一日、トランプ政権は、鉄鋼二五%、アルミ一〇%の関税をEU、カナダ、メキシコにたいして発動した(日本と中国にたいしてはすでに発動している)。それに先立つ五月二十三日には、アメリカが輸入している自動車にかけている関税を現在の二・五%から二五%に引き上げることを「検討する」と発表した。まさにトランプ政権は、全世界に貿易戦争をしかけているのである。
 これにたいしてEUやカナダなど西側諸国の権力者が囂々たる非難を叩きつけ報復措置にうってでると宣言している(中国政府も大規模な報復措置を示しながら対米経済協議で激烈な火花を散らしている)。
 ところが日本の安倍政権だけは、鉄鋼・アルミの高関税が自国にかけられているにもかかわらず、また年間五六〇億ドル規模の対米自動車輸出に高関税がかけられようとしているにもかかわらず、抗議どころか反論ひとつしていない。安保の鎖≠ノ縛られている「属国」の宰相は、むしろトランプ政権のむちゃくちゃな要求に応じようとしているのだ。それが日本の労働者階級・人民に甚大な犠牲と被害を与えることになろうとも、である。
 @日本政府にヨリ高額の・すなわちヨリ高性能のアメリカ製兵器を大量に購入させることをトランプ政権は企んでいる。もしも日本国軍が高性能のアメリカ製兵器を装備したならば、今まで以上に攻撃的な米日共同作戦を日本国軍が担うことを、あるいはアメリカ軍の肩代わりをすることを、トランプ政権は日本政府に要求するにちがいない。アメリカ製兵器購入に適用される有償軍事援助(FMS)の契約額は、二〇一八年度にすでに、日本の民主党政権時代(二〇一一年)の約十倍にのぼっている。
 巨額の財政赤字を抱えているにもかかわらず安倍政権は軍事費を聖域扱いにしている。〔自民党は次期防衛計画「大綱」の原案のなかで軍事費をGDPの二%にまで引き上げるなどと喚いた。〕巨額の軍事費を捻出するために安倍政権は、すでに社会福祉の改悪・切り捨てに狂奔してきた。もしもトランプ政権の要求をのんで米国製兵器購入を増大するならば、大衆収奪強化にさらに突進することはまちがいない。
 A安倍政権は米日二国間の通商交渉の開始に同意した。この政権は、日本の自動車独占資本の利害をあくまでも守るために、トランプに自動車関税引き上げ幅の抑制を求めて、日本の農畜産物市場のさらなる対米開放を取引材料としてさしだすことを企んでいると推測できる。日本の農畜産業をまさに死においやることもいとわずにである。
 Bアメリカ国内に新たな自動車工場を造れというトランプの要求に応じるために安倍政権は、日本の自動車独占体に生産拠点のアメリカへの移転をうながそうとしている。それは自動車独占体に膨大な下請け企業を切り捨てさせ、数多の労働者を路頭に放りださせることではないか。
 ただただ「拉致問題を米朝会談でとりあげる」という口約束をトランプからとりつけるために、まさしく売国的≠ネ合意をトランプと交わしたのが「属国」宰相・安倍である。
 米朝首脳会談の実現にトランプがふみだしたことによって、「対話のための対話は無意味」「最大限の圧力をかけつづける」と喚いてきた安倍政権は、完全に蚊帳の外≠ノはじきとばされた。国際政治場裏において安倍政権は惨めで無様な姿をさらしている。このことを隠蔽するためにこそ安倍は、トランプから「拉致問題をとりあげる」という言質をとったというように日本国内向けに宣伝することに必死になっているのだ。九月の自民党総裁選をのりきり、もって二〇二一年までの任期中に憲法改定をなし遂げるという野望を実現するためにこの男は、日本の労働者・人民にあらゆる犠牲を強要しようとしているのだ。この安倍政権をうち倒すために、すべての労働者・学生・人民は断固として決起せよ! いまこそ<反安倍政権>の闘いの爆発をかちとれ!

 註 首脳会談において示された対日要求リストを見た財務相・麻生が、「向こう〔アメリカ〕から出てきた要求の書類の内容を見た? なんだこりゃ、ふざけている、と思った」と不快感を露わにした(六月八日のTBSニュース)。

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「安倍政権打倒!」の声轟く
5・27 闘う労学が札幌市街をデモ
 五月二十七日、北海道のたたかう労働者と学生は、「憲法改悪を止めよう! 朝鮮核戦争反対! いまこそ安倍政権を打ち倒そう! 5・27札幌反戦デモ」に決起した。安倍ネオ・ファシスト政権への怒りに燃えて、腐敗する既成反対運動をのりこえ、この日の反戦デモをたたかったのだ。
自民党道連に向けて札幌市中心部をデモする北海道のたたかう労働者・学生
(5月27日)
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6・4沖縄 「F22戦闘機の嘉手納配備弾劾!」
ゲート前で怒りの緊急闘争 
 六月四日、F22戦闘機の米空軍嘉手納基地への暫定配備に抗議する緊急抗議集会が沖縄平和運動センター・中部地区労・第三次嘉手納爆音訴訟原告団の主催のもとにおこなわれた。琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、怒りに燃えて結集した労働者・市民とともに<日米核安保粉砕!>の旗高く最先頭でたたかいぬいた。
労働者・住民と連帯して闘う琉大・沖国大のたたかう学生
(6月4日、嘉手納基地第1ゲート前)
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5・31札幌  働かせ方改悪*@案の採決強行弾劾!
闘う学生 労働者と共にデモ
 五月三十一日、札幌市大通公園西三丁目広場で、「戦争をさせない北海道委員会」が主催して、「総がかり行動」がおこなわれた。
 北海道のたたかう労働者・学生は、「働き方改革」法早期成立を請願する「連合」労働貴族どもの大裏切りを弾劾し、野党共闘を尻押しするにすぎない日共系反対運動をのりこえ、安倍政権による「働き方改革」関連法案の衆院採決強行弾劾・憲法改悪阻止を掲げ、この日の行動の高揚のために奮闘したのだ。
改憲反対・労働法制改悪反対の横断幕を掲げたたかう学生
(5月31日、札幌市)
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