6・17労学統一行動に起て!
改憲阻止! 日米核安保粉砕!
反安倍政権の闘いの爆発を!
<反安保>を放棄した日共系平和運動をのりこえ闘おう!
中央学生組織委員会
安倍政権は、「戦争放棄・戦力不保持」を謳った憲法第九条を葬りさる憲法の大改悪にむけて突き進んでいる。まさにそれは、日本をアメリカとともに戦争をする軍事強国におしあげるための一大反動攻撃にほかならない。安倍政権による憲法大改悪および労働法制の大改悪という戦後史を画する大攻撃を絶対に阻止し粉砕するために、全学連のたたかう学生は、たたかう労働者階級と連帯して、今こそ起ちあがれ!
森友・加計疑獄への学生・労働者の怒りにつつまれた首相・安倍は、行政諸機構を総動員して証拠隠滅をはかり、与党が多数を占める議会ではウソにウソを重ねる答弁で逃げのびようとしている。森友・加計疑獄のもみ消しを絶対に許すな! すべての学生・労働者は反安倍政権の闘いに断固として起ちあがれ!
われわれは、米朝首脳会談を「世界史的な転換点」などと讃美している日本共産党指導部による<反安保>を放棄した平和運動をのりこえ、アメリカの対北軍事攻撃反対・日本の参戦阻止、北朝鮮の核武装反対、日米核安保同盟強化反対の革命的反戦闘争を、南北朝鮮人民とかたく連帯して創造しようではないか! すべてのたたかう学生・労働者は、6・17労学統一行動に全国から起ちあがれ! いざ、安倍日本型ネオ・ファシズム政権の打倒めざして、スクラムかたく進撃しようではないか!
T 米・日―中・露が激突する現代世界
A トランプ政権と金正恩政権の瞞着と角逐
六月一日、ワシントンのホワイトハウスにおいて、アメリカ大統領トランプは、朝鮮労働党副委員長・金英哲から「金正恩の親書」をうけとり、これにたいする返答として「六月十二日にシンガポールで米朝首脳会談を開催する」と発表した。記者会見においてトランプは、@「朝鮮戦争の終結についても話し合った。戦争が終結すれば、われわれは北朝鮮の安全についても保証することになり、再び戦争が始まることはない」、A「私は、金副委員長に『時間をかけて構わない。今の(制裁の)状況が続くことになるが』と伝えた」「われわれは十二日に何かに署名するわけではなく、一つのプロセスである。一度の会談ですべてがなしとげられるとは思わない」、B「経済制裁を解除する日を楽しみにしている。うまくいっているので、最大限の圧力という言葉は使いたくない」、C「(経済支援は)韓国や日本、中国がおこなうだろう。アメリカが多くの資金を出すとは思わない」と表明した。
これまで「要求を受け入れなかったら、会談の途中でも席をたつ」と威嚇したり、首脳会談を「中止」すると言ったりしてきたトランプが、金英哲と会談し、金正恩の親書を受けとった後に6・12会談の「開催」を明言し、さらには「複数回の会談が必要」との考えを明らかにしたのだ。
このことは、大統領トランプが、中間選挙が五ヵ月後に迫るなかで、<ロシア・ゲート>での大統領弾劾・訴追に直結するこの選挙の敗北をなんとしても回避するために、「朝鮮戦争を終結に導き、アメリカ本土への核攻撃の脅威を取り除いた偉大な大統領」として歴史に名を残すことを、何よりも優先させたことを意味する。金英哲を特使として派遣した金正恩は、おそらくはトランプに会談では、何よりも朝鮮戦争の終結だけを確認したい(「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」という要求はゴリ押ししないでほしい)≠ニ泣きついたのであろう。そこでトランプは、首脳会談では、いわゆる「非核化」については「急がなくてもよい」(時間をかけてよい)と金正恩に歩み寄り、何よりも「朝鮮戦争の終結宣言」にかんして合意することを優先させたのである。
こうして、来る米朝首脳会談においては、米朝双方が「朝鮮戦争の終結」を宣言するとともに北朝鮮の「非核化」については形式的・抽象的な確認に留まるにちがいない。そうすることによってトランプは、「朝鮮戦争を終結に導き、しかも核ICBMによるアメリカ本土への攻撃の危険を取り除きアメリカを守った偉大な大統領」としてみずからをおしだし、他方金正恩は、アメリカとの戦争状態を終わらせ・もはやアメリカの軍事攻撃は受けないという「体制保証」のための出発点をかちとったことを誇示しようとしているのである。
〔ここで、この米朝会談の開催が再び決まった6・1トランプ・金英哲会談にいたるまでの米・朝・中・韓の権力者の動きをふりかえるならば次のようにいえるであろう。
二度の中朝会談(三月二十五〜二十八日、五月七〜八日)をおこなった習近平は、独自の経済制裁の解除にいち早く踏みきり、さらには北朝鮮の地方都市のトップ官僚を中国に招き寄せ中朝の経済交流を促進させていることを誇示したのであった。そして金正恩も、それまでトランプに「六ヵ月以内に核弾頭を廃棄せよ。国外に搬出せよ」などと要求をつり上げられ追いつめられていたがゆえに、「リビア方式」を頑強に唱える大統領補佐官ボルトン、さらには副大統領ペンスに標的を絞るかたちで、その非難のボルテージを高めた。ペンスを「政治的に間抜け」と呼び、「アメリカがわれわれと会うか、さもなくば核対核の対決場で会うかは、すべてアメリカの決心と行動にかかっている」といったのであった(二十四日、崔善姫談話)。
習近平の威を借りた金正恩のこの突っ張りにたいして、トランプは「習近平との二回目の会談をおこなった後、金正恩の態度が少し変わった。それが気にくわない」「貿易について中国と話しているとき、中朝国境が開かれた。それが気にくわない」とむくれ(五月二十二日、米韓首脳会談)、ついには金正恩が核実験場を爆破するセレモニーをおこなった直後に「会談中止」を通告したのである(五月二十五日)。
驚き慌てた金正恩は、急きょ二回目となる南北会談を板門店においてもち、文在寅に「米朝会談実現」の意志を伝えた(五月二十六日)。
そしてこの南北会談にふまえて金正恩は、「会談の開催」の願いをトランプに伝えるために最側近である金英哲に親書をもたせて訪米させた(五月三十一日)。そして、トランプとのあいだで、再び米朝首脳会談を開催することで合意したのである。〕
だが、首脳会談において朝鮮戦争終結を宣言することについては合意しているとはいえ、北朝鮮の核(弾頭)の廃棄をめぐっては、「北朝鮮の非核化」を叫ぶアメリカと「朝鮮半島の非核化」を唱える北朝鮮との根本的対立は横たわったままである。
すなわち、「ディール・メーカー」を自任するトランプが構想している取引のプロセスの筋書きは、@交渉の「プロセスの始まり」では、「朝鮮戦争の終結」宣言に合意すること、北は「核廃棄の意志」を表明し・具体的な措置としてはICBMの廃棄に同意する―→A交渉のプロセスのなかで、比較的早い段階で北は核の放棄に同意すること―→B経済制裁の部分的な解除・北は核廃棄を実施し検証をうけること・制裁の追加的な解除・国交正常化というものである。
このトランプにたいして金正恩は、「朝鮮半島の核廃棄の意志」を表明はするけれども、核放棄の現実的な措置は、アメリカによる「体制保証」のための具体的な措置や経済制裁の解除・経済支援が実施されることとひきかえに「段階的・同時的」にしか実施しないとしている。金正恩がもとめている完全かつ検証可能で不可逆的な体制保証≠ニは、米韓合同軍事演習の中止、アメリカ人を平壌に留め置く連絡事務所の設置、国交正常化による連絡事務所の大使館への格上げなどの「段階的措置」、およびアメリカが政権交代してもこれらを変更することが容易ではない米朝間の国際条約を締結することなどである。
ちなみに「核戦力建設」と「経済建設」を同時的に推進する「並進路線」を掲げる金正恩は、――一方の「国家核武装完成」は達成したと宣言しつつ――、「社会主義経済建設に総力を集中する」という新たな「戦略的路線」なるものにもとづいて、北朝鮮国家の生き残りをかけてアメリカ権力者と渡りあっているのである。
だがまさにこうした米朝両権力者のそれぞれの国家的利害の食いちがいのゆえに、これから一定期間続く米朝協議のプロセスにおいて、この対立は尖鋭化しかねない。そして、もしもトランプが金正恩を組み伏すことができないことが誰の目にも明らかとなった場合には、中間選挙における迫りくる敗北をUSAナショナリズムの煽りたてによってのりきるために、トランプが北朝鮮への部分的な軍事攻撃にうってでるという可能性が現実性に転化しかねないのであって、朝鮮半島における戦争的危機が爆発するのである。
B 激化する米―中・露の核戦力増強競争
こうした米朝首脳会談にむけた米・朝・韓・中の権力者の一連の動きの背後に横たわっているものは、――おりからの米中の貿易戦争を背景としての――北朝鮮の後ろ盾≠ニして公然とアメリカの前に立ちはだかりはじめた習近平の中国と、トランプのアメリカとの政治的・軍事的角逐の熾烈化にほかならない。
六月二日、シンガポールで開催中のアジア安全保障会議において、南シナ海における中国による軍事活動の拡大とアメリカによる対抗的な軍事行動の実施をめぐって、米中の政府・軍代表は互いに激しい非難の応酬をくりひろげた。
すでに五月以降、中国政府は南沙諸島の三礁に対艦巡航ミサイルや地対空ミサイルを配備し、西沙諸島においても戦略爆撃機H(轟)6Kの離発着訓練を強行してきた。こうした中国の動きに対抗してアメリカ政府・米軍当局は、今夏のリムパック(環太平洋合同軍事演習)への中国軍招待のとりやめを発表した(五月二十三日)。さらに米海軍のミサイル駆逐艦を投入し西沙諸島における「航行の自由作戦」を強行した(五月二十七日)。
会議の演説にたった米国防長官マティスは「中国の南シナ海における政策は、米国の戦略が促進する開放性と明確に反する」と断じ、「兵器類の配備は、脅迫や威圧のための軍事利用に直結するものだ」と激しく非難した。そして、「いかなる国もインド太平洋を支配できないし、すべきではない」「中国に、必要な場では強固に対抗する」と宣言し、アメリカが日本・オーストラリアおよびインドとの軍事的・政治的連携を強化することを謳った「インド太平洋戦略」を公表した。
このマティス演説にたいして、中国軍事科学院副院長(中将)・何雷は、「南シナ海の島嶼と周辺海域は中国の神聖な領土だ」「『航行の自由』名目による軍事的威嚇こそ南シナ海の軍事化だ」とマティスを批判したのであった。
こうした南シナ海をめぐって激突する米中の権力者は、みずからは一発の核弾頭も減らすことなく・むしろそれぞれに「実戦で使える核兵器」=低出力核兵器や敵国の主要都市を壊滅させる新型の核ICBM・SLBMの開発・配備にもしのぎを削っている。朝鮮半島における米朝の「和平」の新たな展開は、米―中・露の核戦力増強競争のいっそうの熾烈化をもたらしているのだ。
(以下、見出し)
対米の政治的・軍事的攻勢に血眼となる中・露
日米核安保の強化に狂奔する米日両帝国主義
C 「イラン核合意」離脱と米大使館の移転によって高まる戦乱の危機
U 憲法改悪・安保強化に突き進む安倍政権
A <軍国日本>再興のための総攻撃
B 既成反対運動の市民主義的な腐敗と全学連の奮闘
V 改憲阻止・反戦反安保闘争の大爆発を!
A 憲法改悪絶対阻止! 反安倍政権の闘いに起て!
B 「朝鮮戦争阻止・米―中露の核戦力増強競争反対」の革命的反戦闘争を推進せよ
「日米核安保反対」の旗幟鮮明に闘おう!
イスラエルによるパレスチナ人民虐殺弾劾!
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