第2513号(2018年4月9日)の内容
<1面>
習近平専制の中国
アメリカを凌駕する超大国への突進

<4〜5面>
郵政 三年連続ベアゼロ妥結弾劾!
Topics 諸手当大幅削減を全面的に受け入れたJP労組本部
<6面>
「連合」春闘総決起集会
 3・20那覇/3・5札幌
<2面>
疑獄もみ消しに狂奔する安倍政権を打倒せよ!
<3面>
森友疑獄に労・学・市民が憤激 3・19 鹿児島
450名が文書改竄弾劾のデモ 3・19 札幌
「安倍政権倒せ!」の声轟く 3・19 金沢
大阪・梅田駅前で大情宣 3・17
<7面>
対中貿易=通商戦争をしかけるトランプ政権
種子法廃止―独占体の日本農業支配強化を許すな
<8面>
安倍・スパコン疑獄弾劾!
「教育無償化」の財源は人員削減と賃下げ 大阪府守口市
『新世紀』最新号(第294号)紹介
 「解放」最新号
































  


習近平専制の中国
アメリカを凌駕する超大国への突進

「血盟」の再構築をトランプに誇示―習近平・金正恩会談

 中国共産党総書記にして国家主席である習近平は、三月二十六日に、北朝鮮の最高権力者・金正恩を北京に迎えた。金正恩は、トランプとの首脳会談の予定期限(五月)が迫るなかで、北朝鮮の核・ミサイル開発をめぐって対立してきた習近平政権から協力の言辞をとりつけることを目的として、父・正日が用いたのと同様の特別列車で同じルートを通るという仰々しい演出をこらして訪中したのだ。
 朝鮮労働党の四人の副委員長という北朝鮮国家の中枢メンバーを引き連れた金正恩との初の首脳会談に、習近平もまた国家副主席に就任したばかりの王岐山をはじめ中国外交の中枢を担う最高幹部をそろえてのぞんだ。「五月に米朝首脳会談をおこなう」と言明したトランプとのかけひきの正念場を目前にして、頭を低くして助力を求めた金正恩にたいして、習近平は、みずから「朝鮮半島問題への積極的役割」を果たすためにのりだしたのだ。

 詫びを入れた金正恩

 中朝両国権力者はこの会談において、まずもって両国関係の修復・再構築をめざした。金正恩政権は、この数年間、習近平政権の制止をはねのけて核・ミサイル実験をくりかえし、国連安保理の対北制裁決議に同調した中国にたいしては猛反発し、中国政府の重要行事に発射実験をぶつけるなどの挙にさえでていた。互いに名指し批判するまでに険悪化した過去を、中朝両権力者は清算し、朝鮮戦争をともにたたかった「血盟」と称する特別に親密な関係≠ノたち戻ることを再確認した。
 今回の会談において習近平は、「中朝の伝統ある友誼」は「双方が歴史と現実にもとづいてとる戦略的にして唯一の選択であり、一時的な理由で変わることがあってはならない」と諭すように語り、正恩は、「(半島情勢は激動しており)ただちに習同志と対面して状況を報告するべきであった」とこのかんの非礼≠ノ詫びを入れた。そのうえで彼は「今後は密接な意思疎通を保ちたい」と習に誓約したのだ。この正恩の言を習は余裕の笑みをうかべて受け入れたのである。
 「北朝鮮の核開発問題」にかんしては、金正恩は次のように語った。「祖父・父の遺訓にもとづき半島非核化に尽力」している。「韓米が、われわれの努力に応え、平和実現のために段階的で同時並行的な措置をとるならば、半島の非核化問題は解決にいたることができる」と。これにたいして習近平は、最近の情勢の変化をもたらした北朝鮮の努力を「称賛する」と言い、「半島非核化と北南関係改善を中国は支持し、半島問題で引きつづき建設的な役割をはたす」と表明した。
 昨年十二月いこう北朝鮮が核・ミサイル実験を停止し対話をはじめたことをとりあげ、これは中国がうちだした「双暫停(米朝双方が緊張激化をもたらす行動を暫定的に停止して対話する)」の方針に合致するものである、と習近平は正恩を誉め、彼が唱えている「段階的・並行的な半島非核化」への全面的な支持を表明した。こうした特別に密接な£朝の関係を、両権力者はアメリカ・トランプ政権に見せつけたのである。
 中朝首脳会談において正恩は、習近平にたいして先生を前にした生徒のようにふるまった。今や国務長官や安全保障担当補佐官を「戦争狂」というべきタカ派の徒輩にすげかえたトランプとの首脳会談をまえにして、金正恩は、中国を後ろ楯としてなんとしても協力をとりつけようとしたのである。
 金正恩政権が「半島非核化」と称しているのは、北朝鮮側の核・ICBMの実験・開発の凍結などの部分的譲歩に「並行」して、アメリカは「段階的」に、たとえば@制裁の部分的解除、A米韓合同演習の縮小・中止、B対北敵視政策の破棄、C平和条約締結、D在韓米軍撤退をすすめ、それらが実行されたその暁には、北朝鮮も核を必要としなくなる、という、金正日や金日成が過去主張してきたことと基本的に同じである。この「段階的非核化」を「時間稼ぎ」と呼んで真っ向から否定しているのが、安全保障担当大統領補佐官に登用されたボルトンをはじめとするトランプ政権内の対北強硬派なのである。
 米朝会談(準備交渉)が不調に終わったとみなせば、トランプはただちに対北軍事攻撃を開始しかねない。その危機性は高まってさえいる=\―金正恩はこうした危機感に駆りたてられている。トランプ政権の対北攻撃の手をしばるために、有事のさいには相互に軍事支援する≠ニいう自動介入条項をふくむ中朝友好協力相互援助条約を(一九六一年)結んでいる中国との同盟関係を再構築することに、金正恩は必死になっているのだ。
 他方で習近平政権も、トランプ政権の対北軍事攻撃をなんとしても阻止しなければならない。米軍の攻撃によって金正恩政権が倒壊し、この地の人民が膨大な難民となって中国に流入してくることや国境を接するこの地域に米軍が進出してくることは、自国の安全保障上絶対に許容できない。このゆえに習近平政権は、核・ミサイル開発に突進する金正恩をみずからの統制のもとにおき、この北朝鮮国家をアメリカ帝国主義の軍事的脅威から自国を守る緩衝地帯として維持するための新たな追求にのりだしたのだ。
 それだけではない。アメリカ本土を射程に入れる核ICBMの完成と実戦配備を目前にしている金正恩、この若い権力者を諭し教える兄貴分のように、習近平はふるまった。トランプの先制攻撃の手をしばるために、正恩の後ろには中国が控えており、また、この正恩をコントロールできるのは中国だけである、とアメリカ権力者にたいしておしだしたのだ。

 北京官僚の指南にもとづく北の「外交攻勢」

 金正恩が「電撃的」と表現した中国訪問と中朝首脳会談。その準備を、金正恩は、昨一七年年末頃からはじめていたと推測できる。金正恩政権は、ICBM「火星15」の発射実験(昨十一月二十九日)をもって「国家核戦力の完成」を宣言したことを基礎にして、一月一日の「新年の辞」を号砲として外交攻勢にうってでた。平昌オリンピックを利用しての韓国・文在寅政権の抱きこみと「北南対話」の設定などの術策は、北京官僚指導部が金正恩政権にたいして背後で指南していたものにちがいない。
 この中朝会談の実現を受けて、事態はさらに流動している。南北首脳会談開催の日を四月二十七日と決め、韓国も北朝鮮もその最終準備段階に入り、「南北融和」行事をくりひろげている。文在寅政権の閣僚が対北朝鮮制裁を段階的に解除すべき≠ニ発言した。これは文在寅じしんが金正恩の段階的非核化構想≠実質上支持していることの表明だ。延期された米韓合同軍事演習が開始された。今回は、文政権の要望を受けて米空母は参加しないなど形式上は規模が縮小されている。
 他方、ロシア大統領四選をはたしたプーチン、北朝鮮の理解者・後ろ楯を自任しているこの男も、中朝首脳会談の実現を歓迎する意向を表明している。イギリスでのスパイ暗殺事件をめぐって、欧米諸国との対立を激化させているプーチン政権は、中国と連携して金正恩政権を支援する動きを強めようとしている。
 朝鮮半島のこの激動から完全にはじきとばされ、トランプからもツンボさじきにおかれ、「最大限の圧力」を空叫びしているのが、日本の安倍にほかならない。
 三月二十日の全人代閉会演説において習近平は豪語した――「中国は引きつづき世界統治システムの変革と建設に積極的に関与し、より多くの中国の知恵とプランと力で世界に貢献してゆく」と。昨秋の第十九回党大会と今全人代をもって形成された新指導部によるこの「関与と貢献」の第一弾として、中朝首脳会談が実現され、これを手はじめとして習近平指導部は、朝鮮半島問題への積極的関与を強めていると言えよう。

以下見出し

国家主席の任期撤廃―憲法を改訂した第十三期全人代
 ケ小平憲法からの離陸
 中華ナショナリズムの臆面なき謳歌

「人民領袖」を気取る習近平の反人民性を暴きだせ!
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郵 政
三年連続ベアゼロ妥結弾劾!
手当・休暇制度の大改悪を容認するJP労組本部を許すな!

次期全国大会での春闘妥結承認を許すな!

 すべての郵政労働者のみなさん。回答指定日の三月十五日に日本郵政経営陣は、三年連続のベースアップ・ゼロをはじめとする超低額回答や手当・休暇制度の大改悪を提示した。これをJP労組本部は唯々諾々と受け入れ、一発で妥結した。われわれは、経営陣と本部による妥結を満腔の怒りを込めて弾劾する。
 本部は、昨年春から「働き方改革協議会」を舞台にして経営陣との密室協議を重ねたあげく、一八春闘を会社発展のための労使協議にねじ曲げ、前代未聞の裏切り妥結を強行したのだ。低賃金と生活苦にあえぐ郵政労働者の生活実態を無視し、経営陣の「働き方改革」に名をかりた郵政労働者の処遇全般の切り下げを積極的に容認する本部の裏切り妥結を、われわれは絶対に許すことはできない。
 本部は、この裏切り妥結を「成果」と言いくるめ、六月の第十一回定期全国大会において、経営陣と合意した手当・休暇制度の大改悪にともなう協約改定の「承認」をとりつけようとしている。これを絶対に許すな! 一八春闘を会社発展のための労使協議にねじ曲げた本部を弾劾し、JP労組の戦闘的強化をかちとろう!

以下見出し

郵政経営陣のゼロ回答とJP労組本部の積極的受け入れ

「期間雇用社員の処遇改善」と称した手当・休暇制度の大改悪
 住居・寒冷地・隔遠地・年末年始勤務手当の廃止・削減を受け入れ
 新規採用者の年休発給日数の切り下げ

「要員の安定確保」と言いくるめる本部を弾劾し大幅増員をかちとろう!

春闘を権利・労働条件切り下げの場に歪曲した本部の大裏切りを弾劾せよ!

森友疑獄もみ消しを許すな! 労働法制大改悪阻止! 安倍政権打倒!

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疑獄もみ消しに狂奔する安倍政権を打倒せよ!

 安倍政権が佐川証人喚問をもって森友疑獄の幕引きをはかろうとしていることを断じて許すな! 沸きあがる労働者・人民の怒りを総結集し、いまこそ反安倍政権の闘いを全国で燃えあがらせようではないか!

佐川喚問の茶番による幕引きを許すな

 証人喚問において前財務省理財局長・佐川宣寿は、「刑事訴追の恐れ」を口実にして五十回以上も証言拒否をくりかえしながら、森友学園への国有地売却でも財務省「決裁文書」改ざんでも首相・安倍と妻・昭恵の関与は「ございませんでした」と断言しつづけた(三月二十七日)。国有地の八億円以上の大幅値引き=森友学園へのタダ同然での払い下げについても「適正におこなわれたと今でも考えている」と言ってのけた。「私や妻が関与していたなら総理大臣も国会議員もやめる」と口走った安倍を守りとおすために、佐川が偽証を強いられたことは明々白々ではないか。
 安倍政権は、佐川証人喚問の茶番劇をもって森友疑獄問題の幕を引き、「公文書管理」問題にすり替えて収拾しようとしている。これにたいして日共・不破=志位指導部は、もっぱら「国政調査権を活用しての国会での真相究明」を掲げて、安倍昭恵や元理財局長・迫田英典らの証人喚問を他の野党とともに安倍政権に請願しているにすぎない。「六野党の共闘」をすすめることに腐心する日共指導部の議会主義的な闘争歪曲を許すな。森友疑獄をもみ消そうとしている安倍政権を徹底的に弾劾せよ。

自民党内で高まる「安倍三選阻止」への傾動

 安倍・菅が佐川喚問をもって幕引きしようとしていることにたいして、自民党内から「誰がなぜ改ざんしたのかが一切わからなかった。第三者機関による調査を」(石破茂)とか「最高責任者が責任をとらないのが一番の問題」(村上誠一郎)とかの非難が公然とあがっている。「安倍支持」をうちだしてきた額賀を派閥(平成研究会)の領袖からひきずりおろした竹下亘は、「(安倍)昭恵さんが(政府・与党に)迷惑をかけたことは事実」と言い放つ〔註〕とともに、自民党総裁選において他派閥の岸田文雄を支持する可能性が「十分ある」し石破を推すことも「ないとは言えない」と公言しはじめた(三月二十八日)。表向きは「幸いにして政治家の関与がなかったことが明白になった」と口にしている自民党幹事長・二階俊博も、水面下では、一二年の総裁選の際に石破を支持した小泉進次カ(現筆頭副幹事長)を表看板とし・二階派(志帥会)と新竹下派が手を結んで最大派閥の安倍=細田派(清和政策研究会)に対抗することを模索している(次期総裁選で石破を担ぎあげる策を練っている)。
 「安倍三選阻止」を目論む部分からの財務省「森友文書」改ざんの暴露を号砲として開始された、こうした自民党政治エリート内の合従連衡の動きに、首相・安倍は揺さぶられている。安倍は、なんとしても総裁三選をはたすために、自民党大会の冒頭演説で「結党以来の課題である憲法改正」を実現することこそがみずからの「責務」だとおしだし・党内の固めに躍起になった。首相・安倍は、政権の危機を突破するために、北朝鮮にたいする「最大限の圧力」を呼号し・アメリカの北朝鮮攻撃に参戦する態勢の強化に突進するとともに、これをもテコとして「必要な自衛の措置をとる実力組織」として自衛隊を明記する「憲法改正」に突進しているのだ。

 〔註〕安倍昭恵が、「麻生と財務省が組んで安倍おろしをやっている」と主張している葛飾区議・立花孝志に共感を寄せ、フェイスブックでみずから「友達申請」して「思い」を吐露した(三月十八日)。そこで昭恵は「籠池さんにも教育への熱い思いがあった」と今でも公言するとともに、「籠池夫妻がある日を境に安倍に騙されたと言い、私からの電話にも出なくなった。何があったのか……」などと被害者づらをして語っている。こうした昭恵の言動に、晋三の名代として森友学園に便宜を図ってきたことが自己暴露されているだけではなく、権謀術数うずまく自民党内の政治力学が反映≠オているともいえる。いまや安倍晋三にとって妻・昭恵の存在は時限爆弾≠ニ化している。

トランプの仕打ちに窮地に追いこまれる安倍

 対北朝鮮の強硬策にかんして安倍は「トランプ政権とは一〇〇%一致している」と自己宣伝してきたのであったが、その当のトランプが突如として「金正恩と会う」と言いだし、米朝首脳会談が五月に(南北朝鮮首脳会談が四月二十七日に)もたれようとしている。「対話は無意味」と叫んできた安倍は完全にとり残され、ピエロぶりをさらけだしている。
 それだけではない。トランプは、鉄鋼・アルミニウムの対米輸入追加関税を、――韓国・EU・オーストラリア・カナダ・メキシコは除外したにもかかわらず――中国とならんで日本にたいして課し、こう言い放った。「日本の安倍首相は友だちだが、いつもうすら笑いをうかべている。『こんなに長いあいだアメリカにつけこむことができるなんて思ってもみなかったな』ってね。そんな時代はもう終わりだ」(三月二十二日)。トランプは安倍に不信感と侮蔑を突きつけ、「貿易不均衡是正」のための強硬措置を日本にたいしてとることを宣言したのだ。
 安倍がトランプに頼みこんで米朝首脳会談の前にセットしてもらった四月十七〜十八日の日米首脳会談は、トランプが日米FTAの交渉開始を安倍に迫る場とされようとしている。だが、トランプ政権と事前調整をはかろうにも、これまで交渉してきた相手(ティラーソンやマクマスター、コーンら)が次々とトランプに首を切られてしまい、なす術もない。トランプとの「蜜月関係」をつくってきたと思いこんできた安倍は、トランプじしんが安倍をせせら笑いながら「アメリカ・ファースト」を日本にたいしてもむきだしで貫徹しはじめたことに直面して、窮地にたたされているのだ。
 危機にのたうつ安倍政権に今こそ労働者・学生・人民の実力でとどめをさせ! 森友疑獄のもみ消しを許すな! 憲法改悪反対! 労働法制の大改悪阻止! <戦争と貧困と圧政>を労働者・人民に強いてきた安倍政権の悪を弾劾する声をひとつにして反安倍政権の闘いの奔流をつくりだせ。労働者・学生・人民の階級的団結の力で安倍ネオ・ファシスト政権を打倒せよ!

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対中貿易=通商戦争をしかけるトランプ政権

以下見出し

A アメリカの「国益」の強権的貫徹
   習近平中国の対抗策

B 保護貿易主義的強硬策が招く軋轢・諸矛盾の激化

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安倍・スパコン疑獄弾劾!
 お友だち♀驪ニに一〇〇億円の支援――その深層を暴きだせ

以下、小見出し

「官邸が了解しているのになぜ急がないのだ」

「スパコン世界一」に執着する斉藤への破格の厚遇

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最新号紹介

新世紀 The Communist 第294号
2018年5月

安倍政権打倒・春闘勝利の檄
同志黒田のロシア革命五〇周年講述(初公開)後半を掲載

 燎原の火のごとく燃え広がる反安倍政権の闘い、そして春闘を最先頭でたたかうすべての仲間に『新世紀』第二九四号を贈る。森友疑獄でガタガタの安倍政権を打倒するための武器を満載して。
 ◆前号にひき続き、同志黒田寛一の未発表講述「一九〇五年革命段階におけるレーニンとトロツキー」の後半を掲載した。レーニンが一九〇五年時点でロシア革命戦略を「ブルジョア民主主義革命」としてしまった根拠を、黒田はぐいぐいと切開する。そしてレーニンと対決する彼じしんの立場と方法について明らかにしている。
 「レーニンによって利用されているマルクスの革命論は、権力移動論的な側面からの永続革命論の追求でしかなかったことを明確にする必要がある。」われわれは、「革命遂行主体の問題から直接的に実現されるべき権力の性格を規定するのではなくして、革命遂行主体を実体として実現されるべき革命の本質的性格を規定するという方法を適用しつつ、マルクスの産業資本主義段階においてたてられた種々の世界革命の永続的完遂にかんする国内的および国際的な側面の理論展開」を「世界革命の本質論」として再構成することが必要である、と。
 レーニン革命論を帝国主義段階における後進国革命論としていかに批判的に再構成すべきかが、確固として明らかにされている。反スターリン主義の革命理論の核心をつかむための必読文献である。

森友疑獄もみ消しを許すな!

 わが同盟を先頭とする森友疑獄弾劾の闘いが、安倍政権をついに断崖絶壁に追いつめた! 安倍を主犯とするこの疑獄の真相とそのもみ消しの実態が、安倍三選阻止を狙う政治エリートと反安倍の官僚の反逆の噴出によって、安倍を頂点とするNSC専制体制が揺らいでいる。「<反ファシズム>の旗幟鮮明に今こそ安倍政権を打ち倒せ!」――巻頭論文「安倍政権による森友疑獄のもみ消しを許すな!」(無署名)が熱く呼びかけている。
 平昌オリンピックを機に開始された史上初の米朝首脳会談の模索。「核のボタン」を互いに振りかざしてのだましあい、その反人民性を暴いているのが、「『朝鮮半島非核化』をめぐる米・朝・韓の駆け引き」(無署名)である。
 「参戦と改憲に突き進む安倍ネオ・ファシズム政権を打倒せよ」(中央学生組織委員会)は、祖国防衛主義に転落した日共中央を弾劾し、改憲阻止・朝鮮核戦争への参戦阻止の基本方針を提起している。続発する米軍事故と辺野古護岸工事の強行に、怒りに燃えて反撃を呼びかけているのが「米軍事故弾劾・辺野古新基地建設を阻止せよ」(沖縄県委員会)である。
 ◆本号の特集は「春闘勝利・労働法制の改悪阻止」だ。冒頭の中央労働者組織委員会論文「<生産性向上のための春闘>への歪曲を打ち破れ」は、政労使一体での「国難突破」「生産性向上」の大合唱に抗し今春闘を戦闘的に高揚させようと、力強く呼びかけている。「日本の労働者階級・人民はいま、歴史の針路を決する重大な岐路に立たされている」「『働き方改革』の名による『生産性向上』の強制をはね返し、一律・かつ大幅な賃上げをかちとるために奮闘しよう」と。
 いまや「生産性向上」の追求は「人間の本質」だとほざき、搾取強化に奉仕する「連合」労働貴族。彼らを弾劾し「連合」の脱構築を呼びかけているのが、「政府・独占資本家の<働かせ方改革>への呼応」(鷲尾洸平)である。他方の「全労連」指導部は、今春闘を「市民と野党の共闘」のために利用することに汲々としている。彼らを弾劾し、「春闘の市民主義的・議会主義的歪曲をのりこえたたかおう」と呼びかけているのが、「『全労連』指導部の賃金闘争放棄を許すな」(多摩川梅子)だ。
 ◆一般教書演説(一月三十日)と三日後の「核戦力体制見直し」においてトランプは、核先制使用を辞さないと全世界にむかって宣言した。このことの意味と米―中・露の核戦力増強競争へのインパクトを明らかにしているのが、「八方塞がりのトランプ政権のあがき」(無署名)である。「『社会主義現代化強国』構築を呼号する習近平」(青島路子)は、昨年十一月の中国共産党十九全大会における習の「核心」としての地位確立の意味を、<世界の中華>をめざしてのスターリニスト官僚専制体制の強化と喝破している。

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森友疑獄に労・学・市民が憤激
3・19 かごしま県民緊急集会
 三月十九日、鹿児島市役所前のみなと大通り公園で「『安倍やめろ! 森友疑惑徹底究明』かごしま県民緊急集会」(「憲法壊すな・戦争法廃止! かごしまの会」主催)が開催された。小雨が降るなかで、緊急集会にもかかわらず約三〇〇名の労組員・学生・市民が結集し、安倍政権への怒りの声をあげたのだ。
 鹿児島大学のたたかう学生たちは、森友疑獄で窮地に陥る安倍政権を打ち倒す決意に燃えて、この日の集会とデモに参加したのだ。
  「安倍政権打倒!」鹿大生が力強くシュプレヒコール
(3月19日、天文館)
怒りに燃える労・学・市民
(3月19日、鹿児島市役所前)
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450名が文書改竄弾劾のデモ 
3・19 札幌「北海道総がかり行動」
 三月十九日、「『森友問題』徹底追及」と「安倍内閣は今すぐ退陣」を掲げて「戦争をさせない北海道委員会」が主催する「総がかり行動」が札幌・大通公園で開催された。参院予算委員会の集中審議当日のこの取り組みには、四五〇名の労働者・学生・市民が結集し、「森友決裁文書」の改ざんの責任を一部財務官僚におしつけて延命を策す安倍政権への怒りに燃えて集会とデモ行進を実現したのだ。
安倍政権に怒りを叩きつける
(3月19日、札幌市・大通公園)
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「安倍政権倒せ!」の声轟く 
3・19 金沢 石川県平和運動センター緊急集会
 三月十九日、金沢市の四高記念公園において「森友公文書改ざん抗議! 安倍内閣打倒!」緊急集会(主催:石川県平和運動センター)が開催され、約一〇〇名の労働者が怒りの声をあげた。
 夕暮れが迫り横なぐりの冷たい雨がふきつけるなかで、仕事を終えた労働者が悪天候をものともせずに続々と結集した。わが同盟の情宣隊は「安倍政権を打倒せよ!」「森友疑獄もみ消しを許すな!」と大書きしたビラを元気いっぱいに参加者に手渡した。「こんなときに黙っておられっか」、怒りに燃える労働者が、わが同盟のビラに見入り「このとおりだ」とうなずいている。「今こそ安倍政権の日本型ネオ・ファシスト政権としての本性を見抜き、この反動政権をうち倒すために起ちあがれ!」というわが同盟の訴えに共感がひろがったのだ
雨をついて憲法改悪阻止に起ちあがった労・学
(3月19日、金沢市)
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3・17 大阪・梅田駅前で大情宣
 安倍政権による森友疑獄もみ消しへの労働者人民の怒りが沸きたっている。三月十七日午後、わが同盟は、大阪・梅田駅頭で、情宣を展開した。「安倍政権打倒」と赤刷りでひときわ目立つ革マル派ビラを、次々と労働者人民に手わたした。
大阪・梅田駅前で大情宣(3月17日)
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