第2511号(2018年3月26日)の内容

<1面>
安倍ネオ・ファシスト政権打倒!
 3・11 首都
 森友疑獄もみ消しを許すな!
 全学連・反戦が戦闘的デモ
<3面>
森友疑獄もみ消しを許すな
安倍政権を打倒せよ!
文科省が前次官・前川の授業を調査
<4〜5面>
金融バブルと軍需で醸成された「世界同時好況」の虚妄
<2面>
超低額回答=妥結を弾劾せよ
<6面>
「労使一体での競争力強化」を誓ったトヨタ労働貴族弾劾!
「現場力向上」のための春闘に歪曲する全トヨタ労連指導部
<7面>
各地方で「連合」春闘総決起集会
 3・2 大阪/3・4 名古屋
Topics 労組組織率17.1%過去最低に
<8面>
日銀人事をめぐる対立の露頭
◎習専制体制永続化への道

 「解放最新号   





























  


安倍ネオ・ファシスト政権打倒!

3・11 首都
森友疑獄もみ消しを許すな!

全学連・反戦が戦闘的デモ

「安倍政権打倒!」意気高く首都中枢へ進撃する労働者・学生の白ヘル部隊
(3月11日、東京・港区愛宕通り)

 わが革命的左翼を先頭とする労働者・人民の闘いに包囲された安倍ネオ・ファシスト政権は、ついに断崖絶壁に追いつめられた。この五年のあいだ強権的支配を敷き驕りたかぶってきた安倍と菅にたいして、自民党政治エリートがいっせいに「安倍三選阻止」にうごきだし官僚どもは反旗をひるがえしている。安倍政権の犯罪を示す新たな証拠が次々と暴露され、人民の怒りはますます燃えあがっている。
 すべての労働者・人民にわが同盟は訴える! いまこそ最悪のネオ・ファシスト安倍の政権を打倒するときだ! <反安倍政権・反ファシズム>の一大闘争のうねりを巻き起こせ! 安倍ネオ・ファシスト政権を労働者・学生・人民の力で打倒せよ!
 三月十一日、沖縄から北海道まで全国から結集した全学連の学生と、一八春闘の戦闘的高揚のために奮闘する反戦青年委員会の労働者は、国会・首相官邸・アメリカ大使館にたいするデモンストレーションに断固として決起した。
 労学統一行動前日の十日夜、わが革命的左翼を先頭とする労働者・人民の怒りに包囲された安倍政府・財務省は、ついに森友学園への国有地売却にかんする「決裁文書」の改ざんを認めざるをえなくなった。窮地に陥った森友疑獄の首謀者・安倍は、当時の財務省理財局長・佐川に全責任を転嫁し政権の延命を策している。これを断じて許さず、いまこそ労働者・学生・人民の実力で安倍政権を打倒するぞ! たたかう労学は烈々たる闘志に燃えて起ちあがった。日共中央による改憲阻止闘争や反戦の闘いの放棄をのりこえ、「安倍政権打倒! 憲法改悪阻止! 朝鮮核戦争阻止! 労働法制改悪粉砕!」の鬨の声を首都中枢に轟かせたのだ。

(以下、見出し)

国会・首相官邸・米大使館に怒りの拳

労働者・学生の闘志みなぎる総決起集会

改憲阻止・朝鮮核戦争阻止・反安倍政権の闘いの爆発を!

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森友疑獄もみ消しを許すな

安倍政権を打倒せよ!

 わが同盟は、すべての労働者・学生・人民に訴える。
 安倍政権による森友疑獄のもみ消しを断じて許すな! 全国の職場から、学園から、地域から、「反安倍政権」の闘いを巻きおこせ! いまこそ、首相・安倍を頭目とする日本型ネオ・ファシズム政権を打ち倒せ!
 全学連の学生と反戦青年委員会の労働者は、三月十一日、「森友疑獄のもみ消しを許すな! 憲法改悪阻止! 安倍ネオ・ファシスト政権打倒!」を掲げ、首都中枢を戦闘的デモンストレーションで席巻した。すべての労働者・人民にたいして「安倍政権を打倒する闘いに起て!」という革命的檄を発しつつ、首相官邸・財務省・国会に怒りの拳を叩きつけた。この革命的左翼の闘いが烽火となって、いま、怒りに燃える労働者・学生・人民が連日連夜、首相官邸・国会を包囲し、「森友疑獄弾劾!」の闘いの炎が燎原の火のごとく燃えひろがっている。
 わが同盟を先頭とする労働者・学生・人民のこの闘いの前進によって断崖絶壁にまで追いつめられた安倍政府・財務省は、「決裁文書」から首相・安倍と妻・昭恵の「関与」を示す記述が削除され・改ざんされていたことを認めざるをえなくなった(三月十二日)。安倍は、顔面蒼白となりながらも、十九日におこなわれる国会での集中審議ならびに週内にもおこなわれようとしている元理財局長・佐川の証人喚問の場において、「文書書き換え」問題にかんする一切の責任を佐川にオッペそうとしている。
 労働者・人民の怒りがますます燃えひろがるなかで、小学校建設予定地のゴミの撤去を請け負った建設業者が、ゴミの量を実際よりも多いとする虚偽の報告を「(近畿財務局から)書けと言われてしょうがなくやった」と証言していることも暴露された。八億円もの値引きの「根拠」なるものもまた、安倍・菅の指示を受けた財務省理財局・近畿財務局がデッチあげたことは明らかなのだ。
 わが同盟は、安倍が前理財局長・佐川を公文書改ざんの「最高責任者」にしたてあげることをもってのりきりをはかろうとすることなど、決して許しはしない。いまこそ、すべての労働者・人民は、安倍の最後のあがきを断て! 安倍政権を打倒する一大闘争に総決起せよ!

安倍・菅の最後のあがきを断て!

 森友疑獄の真相と深層を満天下に暴きだすわが同盟の闘いに追いつめられた首相・安倍は、国会では「私や妻、事務所は一切関わっていない」などと真っ赤なウソをくりかえすと同時に、その裏では森友疑獄を闇に葬りさるためにありとあらゆる汚い手口を弄してきた。財務省・理財局に公文書の数々を偽造させ、また、文書の書き換えを強制され自殺に追いこまれた近畿財務局職員の「遺書」のもみ消しや遺族への口封じにまで狂奔してきたのだ。
 首相・安倍と官房長官・菅は、内閣官房のもとに各省庁の官僚上層部の人事権を握っていることをふりかざして、財務省官僚に森友学園に国有地を破格の安値で払い下げるように強制し、さらにこの犯罪が明るみになるや、安倍じしんの「関与」の隠蔽工作(「汚い仕事」)にまで彼らを動員してきた。この傲りに傲り・専横を極めてきた安倍と菅の悪行を告発する暴露・リークが、いま行政諸機構の内部からあいついでいる。NSCのもとで統制され組みしかれてきた官僚たちが総反攻を開始しているのだ。
 反逆する官僚らの背後では、安倍の総裁三選を阻むことをもくろむ自民党内の政治エリートどもが蠢きを開始している。「誰が何のために(文書の改ざんを)やったのか、真実は一つしかない」と公言し「官邸の責任」を追及する姿勢を強める石破と、この石破を総裁候補にかつぎだすことをもくろむ「竹下派」。「真実を明らかにしてもらわなければならない」と――麻生(財務大臣・副総理)には批判の矛先を向けることなく――うそぶいている岸田(政調会長)、すでに外相からはずれ党執行部に入ることでNSCの一員ではなくなった岸田を総裁候補に擁立せんとする部分もまたうごめきはじめている。三月二十五日の自民党大会を目前にして、安倍降ろし≠フ動きが一挙に加速しているのだ。
 わが同盟はすべての労働者・人民に訴える! いまこそ、ガタガタとなった安倍政権を、労働者・学生・人民の力で打倒する一大闘争に総決起せよ!

反安倍政権・反ファシズムのうねりを巻き起こせ!

 この決定的局面において、日共の不破=志位指導部は、「市民・野党の共闘で、森友文書改ざん疑惑の解明を」とか「国政の私物化を許さない」「正常な国会に戻そう」とかと弱々しくよびかけているにすぎない。
 日共中央は、もっぱら「民主政治の危機」だというだけで、森友疑獄の本質を何ひとつ暴きだすことができない。首相・安倍は、「戦争する国・日本」のために命を投げだす臣民≠育てる「愛国心」教育のモデル校をつくりだすために、「日本会議」に所属する籠池の森友学園に破格の便宜供与を――妻・昭恵をも利用しながら――はかってきた。安倍・菅のNSCは、国家を至上の価値とする国家主義イデオロギーを根幹とする正真正銘のネオ・ファシスト集団「日本会議」の徒党を、政府・自民党のみならず行政諸機構の要所に配置し、日本国家を「戦争する国」に改造する策動をおしすすめてきた。ネオ・ファシスト政権による<軍国日本>の臣民≠育成する国家主義的教育の推進こそが、森友学園への国有地不当廉売の深層にほかならないことを、いまこそ徹底的に暴きだすべきなのだ。
 日共中央による議会主義的・市民主義的な闘争歪曲をのりこえ、森友疑獄を弾劾する闘いを「反ファシズム」の旗幟を鮮明にしてたたかおう!「愛国心」教育の強制反対! 教育のネオ・ファシズム的再編を粉砕せよ!
 安倍政権の数々の反動攻撃に憤激し起ちあがっているすべての労働者・人民は、いまこそ「反安倍政権」の闘いを巻きおこせ!
 安倍・菅を頭目とするNSCは、内閣官房のもとに、各省庁の部長・審議官級より上位の・六〇〇人以上もの官僚の人事権を握ったこと(二〇一四年五月、内閣人事局の発足)を基礎にして、NSCで決定した外交・軍事・経済の諸政策を有無をいわさず貫徹する実体構造をつくりだしてきた。総選挙において与党で三分の二をとり議会を制圧したことに傲りたかぶった首相・安倍は、国会を文字通りの翼賛議会へとつくりかえ、この議会をば、反動政策をおし通したり・森友疑獄をもみ消したりするためにウソとペテンで人民を欺く演壇≠ニしてきた。まさにそれは、安倍・菅がつくりだしてきたNSC専制というべき強権的=軍事的支配体制の巨悪なのだ。
 いまこそすべての労働者・人民は、安倍政権の日本型ネオ・ファシズム政権としての本質を自覚し、この政権を労働者階級の総力で打ち倒すために、わが同盟とともに起ちあがれ!
 首相・安倍は、断崖絶壁に追いこまれているがゆえに、なおいっそう「北朝鮮」=「外敵」の「脅威」を煽りながら、自民党大会において「安倍改憲案」を党決定とすることに執念を燃やしている。トランプのアメリカとともに戦争する軍事強国に日本国家を改造するために、九条改悪と緊急事態条項創設を柱とする憲法改悪に突きすすもうとしているのだ。安倍政権による改憲策動を木っ端微塵に粉砕せよ! 対北朝鮮戦争への参戦策動・米日共同での戦争準備を阻止せよ! 日米核軍事同盟強化の攻撃をうち砕け!
 「日本会議」に連なる一握りのお友達≠ノは莫大な血税を与えて破格の便宜をはかってきた、その一方で、数多の労働者に長時間労働と過労死を強制してきた独占資本家どもの要求に応えて労働法制の大改悪をたくらんでいるのが安倍政権だ。安倍は、「裁量労働制で働く人の方が、一般の労働者よりも労働時間は短い」などという真っ赤なウソをつき労働者を欺くために、厚労省に虚偽の「調査データ」を捏造させていた張本人ではないか。安倍式働かせ方改悪*@案の国会上程を阻止せよ!「八時間労働制」の破壊と「出来高払い賃金」の導入を狙った一切の策動を粉砕せよ!
 「巨大与党」の数の力にまかせて秘密保護法・共謀罪法の制定を強行してきた安倍政権は、警察権力に巨大な捜査権限を与え、反対運動への監視・弾圧に狂奔してきた。安倍の疑惑をもみ消すために公文書偽造などの犯罪行為を官僚にやらせている一方で、辺野古現地でたたかう労働者・学生にたいしては「公務執行妨害」をデッチあげての不当弾圧をくりかえしているのが、安倍政権・NSCなのだ。この安倍政権による悪らつな攻撃を労働者・人民の団結した力で粉砕し、辺野古新基地建設の本格埋め立てを絶対に阻止せよ!
 すべての労働者・人民諸君! 闘いのときはいまだ! 憲法改悪阻止闘争、辺野古新基地建設阻止闘争、労働法制の改悪に反対する闘い、原発再稼働を阻止する闘い――これらの諸闘争に全国で起ちあがっている労働者・学生・人民は、すべての闘いをひとつに合流させ、安倍ネオ・ファシスト政権打倒へ進撃せよ! わが同盟はその闘いの最先頭に立つ。ともにたたかおう!

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金融バブルと軍需で醸成された「世界同時好況」の虚妄

腐朽を極める現代帝国主義世界経済

 「ならず者国家」と烙印した北朝鮮やイランを壊滅する軍事的体制をいよいよ強めるとともに、中国・ロシアを「一超」世界支配を脅かす「ライバル勢力」とみなして対中・露の核戦力強化に突進しているアメリカ帝国主義トランプ政権。「アメリカ・ファースト」をふりかざすこの政権は、あちこちで戦争的危機を醸成しつつ同時に対米貿易不均衡の「是正」を各国権力者に迫り、もって兵器をはじめとするアメリカ製品の商戦≠ノ励むという没落帝国ぶりをさらけだしている。この落日の軍国主義帝国に対抗して、外に向かってはいまや自由貿易の守護神¢Rとふるまい、<世界の中華>をめざして、核軍事力増強と一体となった「一帯一路」経済圏づくりに突進しているのが習近平の「市場社会主義国」中国であり、「大国としての復活」に燃え、中東やアジア諸国への政治的・軍事的テコ入れに奔走しているのがプーチンのロシアにほかならない。
 <米―中・露対決>を基軸とし、各国権力者どもが――自国の労働者・人民に圧政と貧困を強制しつつ――国家エゴイズムを相互にむきだしにして火花を散らしているこのむごたらしい現代世界を、だがしかし緩やかな経済成長を続けられる適温経済≠ネどと讃えつつ、搾取と収奪を強めマネーゲームに興じてきているのが帝国主義各国の独占資本家どもである。彼らはいま、アメリカ発「世界同時株安」とその後の株価の乱高下に直面して、経済のファンダメンタルズは好調であり好況は持続している≠ニ叫びつつ、なおも金融投機に狂奔している。まさしく、「実態経済」の低迷のもとでも労働者の強搾取によって利潤を増やし、米欧日権力者の超金融緩和政策にささえられて株式・金融バブルに沸き、戦争的危機に歓呼して軍需生産を活発化させ、そして「第四次産業革命」の名のもとに、莫大な資金を投じて次世代技術の覇権≠握るための研究開発に血眼になるとともに、AIやロボットを労働現場に導入して労働者たちを職場から次々と放逐しているのが、全世界の独占資本家どもなのである。このかん喧伝されてきた「世界同時好況」なるものは、労働者・人民を戦争と貧困と失業と苛酷な労働の奈落に突き落とすことによってもたらされてきた以外のなにものでもないのだ。しかも、こうした労働者の強搾取を絶対的基礎として独占資本家どもが狂奔してきた株式・金融投機の狂躁は、いままさに再び世界金融恐慌をたぐりよせつつあるといわなければならない。

以下見出し

1 アメリカ発「世界同時株安」のパニック

2 適温経済≠フ行き詰まり
 金融政策の「正常化」に窮する米欧日権力者

3 各国政府の債務膨張による「同時好況」

4 「第四次産業革命」の熱狂と腐朽性の深まり

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超低額回答=妥結を弾劾せよ

「連合」指導部の「救国」産報運動を打ち破り春闘勝利へ奮闘せよ!

 二〇一八年春闘の大手集中回答日となった三月十四日に、自動車・電機・鉄鋼や通信・交通などの独占体の経営者は、それじたい超低額の「三〇〇〇円」程度の賃上げを要求してきた自企業労組にたいして、その半分にもならない一〇〇〇円から一五〇〇円ほどの超低額の「賃金改善」を回答した。独占資本家どもは、労働者の強搾取をつうじて過去最高益を更新するほどボロ儲けしていることはおくびにも出さず、「グローバル競争の厳しさ」なるものを口実にして月例賃金の引き上げを徹底して抑えこむ姿勢をむきだしにした。にもかかわらず、この超低額回答を「粘り強い交渉の成果だ」などと称して唯々諾々と受け入れたのが、JCメタルをはじめとする大手民間諸労組の労働貴族どもなのだ。
 トヨタの経営陣とその忠犬であるトヨタ労組の労働貴族どもは、具体的数値を隠して「一般組合員の賃金改善分は昨年を上回る」とだけ発表する、という組合員をバカにしきった「回答=妥結」をおこなった。経営陣は、「『トヨタの回答を見てから自社の回答を決める』という慣習が競争力強化にむけた労使の真剣な話し合いを阻害している」(トヨタ社長・豊田)、などとうそぶいた。これに応えてトヨタ労組の幹部どもは、一八春闘を、賃上げなど二の次にして<競争力強化・生産性向上>策を労使が協議する場へと完全に変質させたのだ。
 「『働き方改革』こそ今春闘の最重要課題」と呼号してきた労働貴族どもは、電機連合を先頭にして、独占資本家とともに労働者を「生産性向上」に駆りたてるためにひねりだした諸施策を、「労使交渉の成果」として大々的におしだした。いわゆる「第四次産業革命」をめぐる国際競争での立ち後れに危機感を燃やす独占資本家どもに呼応して、「生産性向上」をいかに実現するかをめぐって経営者と協議することにうつつをぬかしたのが、大企業の労働貴族どもなのだ。
 わが革命的労働者を先頭とするたたかう仲間たちは、いまこれらの諸労組の内部において、こうした低額妥結と「生産性向上」への駆りたてを許さない闘いを創意的につくりだしつつある。すべての労働者は、独占資本家と労働貴族による超低額での妥結を徹底的に弾劾せよ!
 すべての労働者諸君! 大手の超低額妥結の壁≠突き破るために、中小企業戦線をはじめとする賃上げ闘争を、勝利にむかってさらに強化しよう! <競争力強化・生産性向上のための労使協議>への歪曲を打ち砕け!
 独占資本家どもは、賃金総額を徹底的に抑えこみながらも、安倍政権の三%賃上げ要請に応えた≠ニいう体裁をとりつくろっている。「森友文書」改ざん問題をめぐって人民の怒りに包囲され崖っぷちに追いつめられている安倍を支えるためだ。この独占資本家に後押しされながら、安倍政権は、「高度プロフェッショナル制度」の新設をはじめとする「働き方改革関連法案」をなおも成立させようとしている。働かせ方改悪法案≠完全粉砕せよ! 憲法改悪を阻止せよ! ネオ・ファシスト安倍政権を打倒するために奮闘しよう!

月例賃金抑制に狂奔した独占資本家

 トヨタ経営陣は、正社員の「賃金改善分」については数字を隠したうえで、およそ「賃上げ」とは無縁の「自己研鑽費用」の補助や期間工や女性・高齢者などへの「手当」など、あらゆるものを混入して「賃上げ」と称する操作によって、「組合員一人平均の賃上げ率は月三・三%となる」などと強弁した。日産は「三〇〇〇円」、ホンダは「一七〇〇円」。日立やパナソニックなどの電機大手経営陣は、横並びで「一五〇〇円」を回答し、各労組指導部は即刻これを受け入れた。新日鉄住金や神戸製鋼は一五〇〇円で妥結した。「要員不足」を放置し極限的な長時間労働と労働強化を強制している日本郵政の経営陣は、正社員については三年連続となる賃上げゼロ回答をおしこんだ。しかも「同一労働同一賃金」と称して、「一般職」の住居手当をはじめとする正社員のもろもろの手当を全面的に廃止する、としたのだ(十五日)。このようなものをJP労組幹部はうけ入れた。ふざけるな!
 経団連会長・榊原は、この回答=妥結を「前年を超えるベースアップ」と強弁し、これを実現しえたのは「経営側が積極的に対応した結果である」などとほざいた。許しがたいことに、これに呼応して、「幅はあるが、相当程度高い水準のところもある。元気の出る内容だと認識している」などとぬけぬけと語ったのが、「連合」会長・神津だ。
 何が「高い水準」だ! このかんアベノミクスのもとでの円安による輸入品価格の高騰や生鮮食料品の相次ぐ値上がりによって労働者の実質賃金は下がりっぱなしなのだ(政府統計でさえ五年間で四・三%も下落)。右のような妥結額は、多くの労働者にとって実質賃金をさらに低下させるいがいの何ものでもない。しかも見せかけの「残業時間制限」の導入によって、経営者は、労働者をこれまで以上に搾りとりつつ残業割増賃金を大幅にカットしているのだ。
 いや、このような発表された数字そのものがインチキきわまりないのだ。資本家どもは、ただ安倍政権の「三%賃上げ要請」に応えたかのような体裁をとりつくろうためにのみ、一時金やもろもろの手当や教育訓練費などを込み≠ノして「年収ベースで賃上げが三%を超えた」などと強弁しているのだ。
 しかも「賃金改善」などと称していても、ほとんどの企業が「業績の向上に貢献した」と経営者がみなした特定の労働者たちに賃上げ原資を「重点配分」するという方式をとっているのであって、大半の労働者の賃金はほとんど上がらない。しかも、大企業だけでなく多くの企業では、労働貴族の協力のもとに「成果主義」を標榜する賃金制度が導入されている。このような企業では、経営者によって低い評価を貼りつけられた労働者の賃金は不断に下げられている(降給)のだ。
 製造業の諸独占体は、二〇一八年三月期決算の純利益が史上最高の二兆四〇〇〇億円にもなろうというトヨタ、同じく史上最高益が確実な日立製作所やソニーをはじめとして、労働者の強搾取をつうじて膨大な利益をむさぼっている(大企業の内部留保金は四〇六兆円にのぼっている)。このことにはいっさい頬被りして、第四次産業革命をめぐるグローバル競争で生き残るためには巨額の研究開発投資やM&Aの資金が必要だ≠ニ叫びながら総額人件費・賃金原資を徹底的に抑制するとともに、その枠内で、生産性向上やイノベーション推進に寄与する「人財」を確保し育成するために選択的に原資をふりむける、という労務施策をとっているのが、諸独占体の経営者どもなのだ。
 「連合」やJCメタルの労働貴族どもは、このような各企業の独占資本家・経営者どもの経営・労務施策を共有≠オつつ、競争力強化・生産性向上策に全面協力するとともに、これを促進するほんのちょっぴりの「賃金改善」を「人への投資」と称して求めてきたにすぎない。いや「賃上げ」などそっちのけで、独占資本家どもと「働き方改革」と称する生産性向上策を練りあげることにうつつをぬかし、もって生活苦にあえぐ組合員たちの怒りと要求をふたたび三たび踏みつけにしたのが、彼ら労働貴族どもなのだ。すべての労働者は、彼らの許しがたい腐敗のゆえにおしつけられたこの超低額妥結を怒りをこめて弾劾しようではないか!

競争力強化の協議≠ヨの純化を先導したトヨタ労使

 今春闘においてトヨタ経営陣は、「『トヨタマイナスα』からの脱却」などとほざきながら、集中回答日の数日前に妥結額を流すという慣例(トヨタが春闘相場をリードする≠ニいう意をこめてとられてきたそれ)を壊して回答前日まで「決着しない」という演出をおこなうとともに、「一般組合員の賃金改善分」については数字を「公表しない」(「異例の日本語回答」などと評されている)という「約束」をトヨタ労組労働貴族に押しこんだ。
 「変革スピードの速い異業種に負ければ潰れる。トヨタがベアでリードする時代じゃない」と会社幹部はほざいた。いまトヨタ経営陣は、自動運転・コネクテッドカー・EV(電気自動車)などの開発=商品化をめぐる自動車産業の競争激化・業界再編を「百年に一度の大変革」ととらえ、フォルクスワーゲンのみならずグーグルやアマゾンなどの異業種独占体との競争に生き残るために、今後さらに徹底的な賃金の抑制を断行するという姿勢をむきだしにしたのだ。
 回答日直前の労使交渉ならぬ労使協議会(三月七日)では、居並ぶ組合幹部にたいして、社長・豊田章男が、「百年に一度の大変革期という危機感をもて」「私が先頭で戦う」「一緒に戦ってくれないのか」と恫喝し、これに労働貴族どもは「競争力強化」の大合唱で応えた。このように労働貴族を完全に抱きこんだうえでトヨタ経営陣は、この場を、「競争力強化」のために労使一体で戦うための決起≠フ場たらしめたのである。
 トヨタ労使のこのやり方にたいして、JCメタル議長でもある自動車総連会長の高倉(日産出身)は「〔数字をしめさないのは〕共闘という意味では問題を残した」と困惑を表明した。だが、「連合」会長・神津は、「かつての春闘の常識で考えてはいけない」、「いちがいに否定的にとらえることではない」などと、さっそく理解≠しめしたのだ(三月十四日の記者会見)。
 トヨタ経営陣は、今後もこの方式を続けていくと宣言している。彼らは、すべての資本家と労働貴族どもに、グローバル競争に生き残るための競争力強化に労使一体で邁進しているトヨタに見ならえ≠ニアピールしているのだ。このトヨタ経営陣にひれ伏す労働貴族どもは、いまや賃金闘争を最後的に破壊し、日本労働運動を文字どおりの「救国」産報運動たらしめる先導役としてたちあらわれたのだ。

「働き方改革」の名による生産性向上への駆りたてを許すな!

 独占資本家と労働貴族どもは、「働き方改革関連法案」の成立を策す安倍政権に呼応して、今春闘を、賃金抑制と「働き方改革」の名による「生産性向上」をめぐる労使協議の場につくりかえることに狂奔した。
 大手諸労組の労働貴族どもは、――低額の「賃上げ」妥結をおしかくすためにも――今春闘の「成果」として、「働き方改革」と称する「残業時間の上限規制」(シャープ、富士通、パイオニア)、「勤務間インターバル制度」(日立製作所、イトーヨーカ堂)などを前面におしだしている。だが、それらの「長時間労働の是正策」なるものは、すべて「労働生産性の向上」を絶対的前提としたそれであり、労働強度の増進を無慈悲に労働者に強制するものなのだ。見よ! 電機独占体の経営者は、「働き方改革の本質は生産性の向上である」(富士通社長)とあけすけに言いはなっているではないか。
 富士通やパイオニア、シャープなどで妥結した「長時間労働の是正策」(三六協定・特別条項の見直し)なるものの内容は、繁忙期を含む残業時間の上限を、厚労省の「過労死ライン」ぎりぎりの「月八十時間・年七二〇時間」に設定するというとんでもない代物なのだ。
 労働貴族どもは、このような「働き方の見直し」を「成果」としておしだし、もって、組合員=労働者に「生産性向上と企業収益の増大」のために身を粉にして働け、と号令しているのである。
 また多くの企業では、「働き方改革」の名のもとに、「ノー残業デー」を設けたり、「残業時間規制」にのりだしたりしている。しかし、その実態は、これまでと同じ人数で同じ業務量を定時内に終わらせることを労働者に強制するものであり、仕事をやりきれなかった労働者には「サービス残業」を強いるものなのだ。さらに、資本家どもは、情報端末やセンサーや監視カメラをつかって、労働者にたいして「ムダ、ムリ、ムラをなくせ」「隙間時間をなくせ」と号令し、労働強度の非合理的増進を強制しているのだ。独占資本家どもが労働貴族の協力のもとに「働き方改革」の名においてすすめている「生産性向上」への駆りたてを許すな。
 独占資本家どもは、裁量労働制にかんする「データ」ねつ造問題の暴露と、これにたいする労働者・人民の怒りの噴出によって追いつめられた安倍政権が、「裁量労働制の適用対象拡大」を「働き方改革関連法案」から削除せざるをえなくなったことに、不満をつのらせている。この独占資本家どもの「高度プロフェッショナル制度は絶対に成立させろ」という要求に応えるために安倍政権は、この定額働かせ放題・残業代ゼロ制度≠フ導入を何がなんでも強行しようとしているのだ。労働者階級が歴史的な闘いをつうじてかちとってきた八時間労働制を破壊するこの攻撃を絶対に許すな! 安倍政権は、独占資本家どもが労働者を「生産性向上」に駆りたて強搾取することを保障するために、この労働法制の歴史的大改悪に突き進んでいるのだ。「高度プロフェッショナル制度の創設」を柱とする安倍式働かせ方改悪法案≠今こそ木っ端みじんに粉砕せよ。

賃金抑制攻撃を打ち破り大幅一律賃上げをかちとれ

 資本家どもの賃金抑制攻撃に抗して、職場深部から一八春闘をたたかっているすべての労働者諸君!
 「グローバル競争」に生き残るために血まなことなっている独占資本家どもの危機感を共有≠オ、<労使運命共同体>思想にもとづいて彼らとの一体化をますます深めている労働貴族の裏切りによって、大手諸企業の賃金闘争は軒並み超低額での妥結に抑えこまれようとしている。いまこのときも果敢にたたかっている中小企業戦線をはじめとする仲間たちは、この大手諸企業労使の超低額妥結という状況のもとで、それをうち破って中小企業における賃金闘争を切り開くためにさらに奮闘しようではないか。
 大企業の下請け・孫請けに位置し、不断に大手からの単価切り下げ圧力にさらされている中小企業の資本家たちは、「賃上げすれば『そんなカネがあるなら単価を下げろ』と迫られる」とぼやきながら、労組の賃上げ要求を拒んでいる。「人手不足」が深刻な中小企業の職場では、資本家は人を増やすことなく、これまで以上の業務量をこなすために身を粉にして働くことを労働者に強制している。また、よりいっそうの「生産性向上」を強制するために、新たに「成果・業績」や「役割」を「重視」すると称する賃金制度を相次いで導入している。
 「連合」指導部は、中小企業における春闘方針として、「大手追従・大手準拠からの脱却」をかかげて中小企業の労組が「主体的かつ力強い闘争」をおこなえ、と号令している。しかしその内実は、「付加価値創造の源泉である『働くことの価値』を高めるために『人への投資』をもとめていく」と称して、中小企業の労組みずからが「生産性向上」に協力し、そのための「人材育成と教育訓練の充実」を資本家にもとめていく、という許しがたいものだ。
 「全労連」およびその傘下の中小企業諸労組の共産党系指導部は、「中小企業経営者・自治体当局との共同をすすめる」という路線のもとに、「社会的賃金闘争」の名において、春闘を「全国一律最賃制の実施」や「公契約条例の施行」などを政府や自治体当局に要求する運動にすりかえ歪曲しているのだ。
 すべてのたたかう労働者は、既成労組指導部による春闘の歪曲をのりこえ、中小企業戦線における闘いを粘り強くおしすすめようではないか。大幅一律賃上げ獲得! 非正規雇用労働者の待遇の抜本的改善のためにたたかおう! 労働法制改悪粉砕! 憲法改悪阻止!
 わが革命的左翼は、森友・加計疑獄の本質とその意味を断固として暴きだし労働者・人民の決起をうながしてきた。この闘いに支えられて、「森友文書」改ざん=国有地不当廉売の証拠隠滅工作までもが明るみにだされたことを契機にして、NSC専制体制のもとで強権をほしいままにしてきた安倍政権にたいする労働者・人民の怒りは一挙に高まっている。
 「世界で一番企業が活躍しやすい国」をつくると公言して、独占資本家とともに労働者を耐えがたい貧困と無権利状態に突き落としてきた安倍ネオ・ファシスト政権を、いまこそ労働者階級の実力で打ち倒せ! すべての労働者・学生は、わが同盟とともに総決起せよ!

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「労使一体での競争力強化」を誓ったトヨタ労働貴族弾劾!

 一八春闘の集中回答日である三月十四日、トヨタ自動車の労使は例年発表している正社員の「賃金改善」額を公表することなく、「期間従業員、非正規従業員、パート従業員を含めた組合員平均で一万一七〇〇円(三・三%)」などと労使交渉の結果を発表した。最終交渉に参加した組合役員六十四人以外の組合員には、誰が・どれだけ上がるのかをいっさい知らせず、ただ「昨年を上回る水準である」ことだけを説明していく、というのである。
 このトヨタの回答=妥結こそは、トヨタにおける今春闘の「労使交渉」が、社長・豊田章男の号令のもとに、「賃金改善」などはそっちのけで、もっぱら労使が相協力し一体化して「企業の危機を突破し、企業の生き残りのために競争力の強化を図ることを協議する」場に変えられたことの結果以外のなにものでもない。トヨタ独占資本と「競争力強化」を唱和したトヨタ労働貴族どもの大裏切りを弾劾せよ!

「百年に一度の危機」の突破を喚く社長に屈服

 トヨタ経営陣は回答日の十四日に、マスコミに第三回目の交渉(三月七日)の様子を映したビデオを公開した。
 この交渉の冒頭に豊田章男は、「百年に一度の危機感を本当に持っているならば、過去の成果に目を向けている暇はない」「一緒にたたかってくれていないのか、と寂しい気持ちになった」と言いはなった。組合役員らが「新型エンジンの開発に努力した」などと、トヨタ資本の忠犬として奉公に努めてきたことを語るのにたいしても、そのような姿勢は過去の成果≠ノ安住するものであると断じて彼らを一喝した。居並ぶ組合役員らはこの章男の恫喝に屈服し、ひたすらに「競争力強化」への尽力を大合唱したのだ。
 こうして、交渉は、「現場のことは誰よりも知っている」と豪語し「現場力強化の責任者」を自任する副社長・河合が司会をつとめ、「賃金改善」要求などそっちのけで「競争力強化に向けて労使で問題を徹底的に話し合う」場とされた。「車の自動化や電動化などで激変する事業環境を見据え、将来の競争力を強化する」ための議論に終始したのである。
 「全員参加で競争力の強化を図る」ことを確認したうえで、それにふまえて経営陣から「賃金回答」がだされた。その中身は、文字どおりの競争力強化のための人への投資∴ネ外のなにものでもない。「人工知能などの開発に挑む従業員への研鑽補助」などおよそ「賃金改善」とは無縁なものから、「生産現場で夜間だけ勤務する従業員への手当・四万円」とか、人手不足を解決するための「期間従業員への家族手当二万円」などである。これらをすべて含めて、「全体平均すれば三・三%の賃上げ」になると、誰も検証することのできない怪しげな数字がはじきだされているのだ。
 回答当日の記者会見でトヨタ専務・上田は、「豊田綱領は『産業報国』を掲げている。日本の経済発展とものづくりを支えたい思いはどこの企業よりも強い」と、今回の回答の意義≠鼻高だかにおしだしてみせた。これをうけてトヨタ労組委員長・西野は「すべての組合員で今後の競争力の強化に向けて邁進してほしいとの経営側の思いは理解できる」と、よりいっそうご主人様のために忠勤に励むことを誓約したのである。
 EV化・自動運転・コネクテッドカーなどの技術開発と商品化において、ドイツ・フォルクスワーゲンやアメリカ・グーグルなどの後塵を拝していることに「生きるか死ぬかの瀬戸際の戦いだ」(豊田章男)と危機感をむきだしにするトヨタ独占資本家ども。まさにその忠犬としていっそうの恭順の意をあらわにする西野らトヨタ労働貴族どもを徹底的に弾劾し、一八春闘を最後まで戦闘的にたたかいぬこう!

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「現場力向上」のための春闘に歪曲する全トヨタ労連指導部

一八春闘を戦闘的に闘おう!

 全産業のリーダー組合を自任するトヨタ自動車労組は、三〇〇〇円の「賃金改善」要求(賃金制度維持分を含めて一万三〇〇〇円)と、昨年の六・三ヵ月(二二〇万円)を上回る六・六ヵ月(二三五万円)の一時金要求を提出した。他方、デンソーやアイシンなどの主要部品メーカー八組合を除いた中小の九十一組合が、トヨタ自動車労組の要求を上回る平均三三九一円(昨年比一三六円増)の要求を提出した。
 トヨタの下請けで働くわれわれ労働者にとっては、こうした要求はあまりにも低い。今や、トヨタとその下請けの企業との賃金格差は開く一方だ。労連傘下の最も低賃金の企業とトヨタ自動車との賃金格差は、月例賃金で一四万円、年収で二〇〇万円以上の差がある。
 安倍政権の「円安」政策のもとで、税金や社会保険料ばかりでなく日用品・食料品の価格すら上昇しつづけ、いやおうなくわれわれの賃金は実質的に低下しつづけている。そればかりではない。半数以上の下請け企業の賃金は、全トヨタ労連が目標とする「標準労働者」(高卒、現業中堅労働者、勤続十七年、扶養三人)の賃金三二万六〇〇〇円にもはるかにおよばず、政府・総務省のデータをもとにした「標準生計費」(二八万円程度)をも大きく下回ってしまっているのである。
 しかも慢性的な「人手不足」のなかで、交代勤務のうえに日々三時間以上の残業を強いられ、土曜出勤も今や常態化している。こうした職場環境のなかで、労災事故も多発しているのだ。
 全トヨタ労連傘下のたたかう仲間たち! こうした「貧困の強制」と「労働強化」を断じて許すな!

(以下、見出し)

「絶対額重視」の名で選別的な「賃上げ」を労組の側から要求

「生産性向上」に励めと号令する労働貴族を許すな!

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「金融緩和」の惰性的続行=人民への一層の犠牲転嫁

安倍の日銀人事をめぐる対立の露頭


 三月十六日、日銀総裁・黒田の再任と二人の副総裁交代にかんする国会同意人事案が衆参両院の本会議で可決された。時あたかも首相・安倍の森友学園疑獄にかかわる財務省の決裁文書改ざんが大々的に暴露され、いまや自民党内権力抗争が一挙に激化しつつある情勢のただなかで、すでに二月十六日に国会に提出されていたこの日銀人事案の採択も現副総裁の任期切れ(三月十九日)寸前まで一ヵ月も遅延させられてきたのだ。それじたいは破綻に破綻を重ねたアベノミクスを弥縫し「異次元の金融緩和」政策をなおも惰性的に続行していくことを狙って安倍がおこなった今回の日銀人事も、いわゆる「出口戦略」なるものをめぐる経済政策上の対立を惹起し、自民党内権力抗争の激化=安倍の命脈断ちの一モメントへと発展転化していくにちがいない。

以下、見出し

「出口戦略」封じを狙った人事

財務省官僚の抵抗・反逆


「異次元緩和」下で蓄積された諸矛盾の露出

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