第2501号(2018年1月15日)の内容

<1〜3面>
憲法改悪・朝鮮核戦争阻止!
 参戦と改憲に突き進む安倍ネオ・ファシズム政権を打倒せよ!
 中央学生組織委員会
<4〜5面>
「社会主義現代化強国」構築を呼号する習近平・中国
 中国共産党第19回大会
<6〜7面>
年頭の決意
 北海道/東海/九州
 教労/情報通信/交運/化学/社会事業
<8面>
エルサレム「首都」認定弾劾!
 全学連が米大使館に抗議 12・30
ヘリ窓落下に3千が怒り 12・15 沖縄
◎新年号漫画解題
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

 「解放」最新号   






















  


憲法改悪・朝鮮核戦争阻止!

参戦と改憲に突き進む安倍ネオ・ファシズム政権を打倒せよ!

中央学生組織委員会

12・29沖縄 続発する米軍事故に怒り爆発、1000名が抗議(宜野湾市)
 12・30 全学連が米大使館に緊急抗議(赤坂)

 すべての全学連の学生諸君! たたかう労働者のみなさん!
 二〇一八年の劈頭にあたって、わが中央学生組織委員会は重大な決意をもって訴える! 安倍政権による憲法九条改悪・日米新軍事同盟強化の攻撃を粉砕する闘いに、そして朝鮮核戦争阻止の闘いに、全国から総力で決起せよ!
 安倍政権は、「北朝鮮の脅威=国難を突破せよ」と煽りたてながら、九条改悪を核心とする改憲の発議を一月二十二日召集の通常国会中にもおこなうことをめざして突進を開始した。核保有国となりつつある北朝鮮、そして歴史的没落を露わにするアメリカへの挑戦を強める中国、これらに対抗して、「敵基地攻撃能力」を保有しアメリカとともに戦争をやる一流の帝国主義国家へと日本を全面的につくりかえるという一大攻撃に踏みだしたのである。事態は切迫している。安倍政権のこの画歴史的な反動攻撃を断固として粉砕するために、労働者階級を中軸とした全人民的な闘争を、われわれはただちに組織するのでなければならない。たたかう学生諸君は、労働戦線深部でたたかう革命的・戦闘的労働者と連帯して断固として起ちあがれ!
 東アジアを熱核戦争の劫火で焼き尽くしかねない朝鮮核戦争を絶対に阻止せよ! トランプ政権に「圧力の最大化」をくりかえし進言し、北朝鮮にたいして軍事的強圧をかける旗ふり役を買ってでている安倍政権を許すな!
 朝鮮核戦争の危機の高まりと安倍政権による憲法改悪の攻撃をまえにして、既成反対運動指導部はますます腐敗を深めている。先の総選挙において議席半減という大敗北を喫し「市民と野党の共闘」なる路線の総破産を突きつけられている日共の不破=志位指導部は、この党的危機を市民主義・議会主義をよりいっそう濃化することによってのりきろうとしている。彼らはいま、「歴史的闘争」と位置づける憲法九条改悪阻止の運動を、日米安保条約も自衛隊も肯定する「保守の人々」に受け入れられる内実のものへと超右翼的に歪曲している。そして、安倍政権が垂れ流す「北朝鮮の脅威」キャンペーンに屈服し朝鮮核戦争に反対する大衆的闘いの組織化を完全に放棄しているのだ。
 このような既成指導部の腐敗をのりこえ、われわれは、憲法改悪・安保強化粉砕の闘いを、さらには朝鮮核戦争阻止の闘いを断固として推進するのでなければならない。参戦と改憲に突き進む安倍政権を労働者・学生の実力で打倒せよ!
 全学連のたたかう学生は、1・21対アメリカ大使館・国会・首相官邸闘争に起ちあがれ!

T 戦乱の危機高まる世界と安倍政権の改憲攻撃

 A 安保強化・軍事強国化に走るネオ・ファシスト政権
 B さし迫る熱核戦争勃発の危機
 C 既成指導部の腐敗とわが革命的左翼の闘い


U 改憲阻止・朝鮮核戦争阻止の闘いの大爆発を!

 A 祖国防衛主義に転落した日共中央を弾劾せよ
  日共の「九条改憲反対」方針の犯罪性

 B 憲法改悪と朝鮮核戦争への参戦を阻止せよ!
  改憲案の国会発議を許すな
 われわれは、安倍政権による憲法改悪を粉砕する闘いを「朝鮮核戦争阻止」「日米新軍事同盟反対」「反ファシズム」の旗幟を鮮明にしてただちに巻き起こすのでなければならない。安倍自民党政権による改憲案の国会発議を絶対に阻止せよ!
 憲法九条に「自衛隊」を明記する文章をつけ加えるという安倍政権の改憲攻撃を、代々木官僚のように「九条二項の空文化=死文化」などというように法文解釈の節穴から眺めることによっては、その労働者階級・学生・人民にとっての意味をとらえることはできない。首相・安倍の「従来の延長線上ではなく、真に必要な防衛力の強化に取り組んでいく」という言を見よ。安倍政権は、「敵基地攻撃能力」と称する敵国への打撃力をもった帝国主義軍隊へと日本国軍を飛躍的に強化するために、憲法九条を葬りさろうとしているのだ。まさにそれは、<米―中(・露)>対決下の現代世界において、アメリカ帝国主義のトランプ政権との「揺るぎない日米同盟」の契りにもとづいて、北朝鮮や中国にたいして、トランプのアメリカとともに戦争をしかける軍事強国に日本国家をつくりかえていくための総攻撃なのだ。このことを満天下に暴きだしつつ、われわれは、改憲総攻撃を不退転の決意で打ち砕くのでなければならない。
 安倍政権による憲法改悪と軍事強国化の策動は、「同盟国による公平な分担を」と叫びたてながら、日本にも「打撃力」をもたせ、「同盟における日本国家の役割の拡大」を求めるというトランプ政権の要求に積極的に応えるかたちでおしすすめられている。安倍政権は、日米新軍事同盟の飛躍的な強化と一体で憲法九条の改悪に突き進んでいるのだ。われわれは、憲法改悪阻止の闘いを、「朝鮮核戦争絶対阻止」「日米核安保粉砕」の旗幟を鮮明にしてたたかうのでなければならない。
 安倍自民党政権は、こうした憲法九条の明文改定とともに緊急事態条項の新設をかかげている。この条項には「政府への権限集中や私権制限」を書きこもうとしている。まさにそれは、首相に戒厳令の発令などの「非常大権」を与えるとともに、労働者・人民の「民主主義的な諸権利」を剥奪することを公然と謳う条項にほかならない。「戦時」などの「緊急時」における条項であるかのようにおしだしているが、そのようなものでは断じてない。北朝鮮の核兵器開発を「国難」と呼号している安倍は、いわば「平時」から日本国家の戦争準備に総動員していくために労働者・人民の一切の「諸権利」を剥奪することをこそ狙っている。それは、ナチスの授権法と同様の反動的な条項にほかならない。
 まさに憲法九条の改悪と緊急事態条項の創設は、戦争のできる国家にふさわしい日本型ネオ・ファシズム憲法の制定というべき重大な意味をもっている。われわれは緊急事態条項の創設にも断固として反対しよう!
 われわれはこうした改憲攻撃に断固反対するとともに、米国製兵器の大量購入による日本の軍備増強=軍事強国化を粉砕するためにたたかおうではないか。
 いまやFMS(対外有償軍事援助)方式にもとづいて、超高額の米国製兵器を大量に日本に売りつけてきたトランプ政権は、安倍政権が購入を約束した兵器の値段を吊り上げている。これにたいして安倍政権は、アメリカ政府に言われるがままに言い値で次々と購入し、いまやFMSをつうじての武器購入は、五年前に比して約五倍の四八〇〇億円にはねあがっている。米国製兵器の大量購入を許すな!
 長距離巡航ミサイルの導入、F35の追加配備、「いずも」の空母への改修など、「敵基地攻撃能力の保有」のための一切の策動を許すな! 日本の軍事強国化反対! 軍事費増額反対! アベノミクスの総破綻によって労働者・勤労人民を貧窮のどん底に突き落としながら、さらに軍事費増額のツケ回しをすることを許すな! 社会保障費の切り捨て反対!
 同時にわれわれは、改憲攻撃を貫徹するために安倍政権がうちおろしている日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化のための攻撃をも打ち砕くためにたたかおう。昨秋の総選挙において「三分の二」を獲得した安倍自民党政権はいま、改憲と参戦をなしとげるために、「国難突破」を鼓吹するとともにNSCを頂点とする強権的=軍事的支配体制をうちかためている。議会を制圧した巨大与党・自民党の総裁である安倍は、「民意を反映」などとほざきながら、森友・加計疑獄を追及する野党の「質問時間」を減らし与党の質問時間を増やした。このことに、「立法府」であるとされてきた国会を、NSCで決定した政策を追認する翼賛議会たらしめるという首相・安倍のドス黒い意図がはっきりと示されているではないか。そして、政府を追及する野党・マスコミへのバッシング、共謀罪法によって権限を拡大した警察権力による人民への監視・弾圧体制の強化、インターネット・SNSを駆使しての自民党翼賛と反政府的とみなした部分へのネガティブ・キャンペーン、安倍配下のファシスト突撃隊を動員しての反対運動の暴力的破壊……。これらは、日本型ネオ・ファシズム支配体制の今日的姿態なのである。
 だが、日共中央は、安倍自民党政府による野党の質問時間の削り取りなどを、あるべき民主主義的議会制のようなものを基準にして「国会の形骸化」ととらえることしかできず、いまだ「ファシズムの危険」を口にすらしない。彼らは、ファシズム支配体制強化への危機感のかけらもないのだ。
 こうした既成指導部の体たらくをのりこえ、われわれは、安倍政権による日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化の策動を、労働者・学生・人民の階級的団結の力で粉砕するのでなければならない。今日版治安維持法=共謀罪を特定秘密保護法とともに撤廃しよう!
 たたかう学生は、政府・文科省および警察権力に尻をたたかれた反動大学当局者による革命的学生運動破壊のための攻撃を打ち砕け!

朝鮮核戦争阻止! 日米核安保粉砕!
 われわれは、朝鮮核戦争を阻止する革命的反戦闘争の爆発をかちとろうではないか。アメリカ・トランプ政権による対北朝鮮核攻撃を阻止せよ! 日本帝国主義の参戦を絶対に阻止しよう! 北朝鮮の核・弾道ミサイル実験を許すな!
 「アメリカの核のボタンは北朝鮮のそれよりも強い」などと脅しをかけながら、トランプ政権は、北朝鮮がアメリカ本土を攻撃できる核ICBMの開発・実戦配備を断念しないならば北朝鮮の核ミサイル施設などを先制攻撃する、そのための軍事態勢を強化している。北朝鮮の人民を軍事攻撃の標的とするトランプ政権を許すな!
 「すべての選択肢がテーブルの上にあるというトランプ政権を支持する」などと称して、朝鮮核戦争に参戦する意志をむきだしにする安倍政権を許すな! 日米新ガイドライン・戦争法にもとづく日本帝国主義の参戦を絶対に阻止せよ!
 このかん、トランプ政権は、金正恩政権にたいして軍事的恫喝を加えるために、韓国や日本と合同での大規模軍事演習を断続的に強行してきた。そして、平昌五輪終了後にも、再び朝鮮半島を包囲する大規模な軍事演習を強行しようとしている。
 こうした軍事演習それじしんが戦争の危機を高めるものであって、われわれは、米・日・韓による一切の軍事演習に反対するのでなければならない。これらの演習には、嘉手納、岩国、三沢、横須賀などの在日米軍基地から多数の米軍部隊が出撃している。在日米軍基地からの米軍の出撃を許すな!
 名護・辺野古への新基地建設を実力で阻止するためにたたかおう! 沖縄で相次ぐ米軍ヘリの部品落下事故弾劾! 一切の米軍ヘリ、オスプレイを撤去せよ! 普天間基地撤去! <基地撤去・安保破棄>めざしてたたかおう!
 同時にわれわれは、北朝鮮・金正恩政権による核ミサイル開発・弾道ミサイル発射に断固反対するのでなければならない。いま北朝鮮国内では燃料も食糧も不足し、人民は極寒の冬を寒さと飢えを必死でしのぎながら生活している。みずからのネポチズム支配体制の「保証」をアメリカ権力者からかちとるために、自国人民を飢えと圧政のもとに組みしきながら、多額の資金を投入して核・ミサイル開発に狂奔する金正恩政権を許すな!
 いま、北朝鮮が実質上の核保有国となりつつあることに驚愕した安倍政権は、北朝鮮および核大国・中国に対抗するために、在日米軍基地への核兵器の公然たる持ち込みの容認や日本国家独自の核武装の衝動を高めている。日本の核武装化反対! 日米核安保を粉砕せよ!
 アメリカ、中国、ロシア、そして核兵器を保有しつつある北朝鮮、これらの権力者どもが、自国の核兵器を実戦において使える兵器=核戦力とみなして相互に増強しあっている。こうしたなかで、日本や韓国においても極右政治エリートのなかから米軍基地への核兵器の配備や独自核武装を求める声さえもが高まっているのだ。われわれは、東アジアにおける米・日・韓―北‐中・露の核戦力増強競争に断固反対するのでなければならない。
 日共中央の今日版の祖国防衛主義への転落を怒りを込めて弾劾せよ! すべての日本の労働者・学生は、安倍政権が垂れ流す反北朝鮮の民族排外主義を打ち破れ! 日本帝国主義の軍隊が、米軍とともに北朝鮮の労働者・人民に銃口を向けることを許してはならない。彼らもまた、われわれと同じ、支配階級によって支配され搾取されている兄弟なのだ。
 日本・南北朝鮮・アメリカの人民は、戦争に突き進む自国政府を打倒せよ! 全世界の労働者階級・勤労人民は国境を越えて団結し、朝鮮核戦争勃発の危機を突き破れ!
 帝国主義とスターリン主義による分断の歴史を背負う南北の朝鮮人民は、いまこそ朝鮮半島のプロレタリア的統一をかちとるためにたたかおう!
 トランプ政権のエルサレム「首都」認定弾劾! イスラエルによるパレスチナ人民虐殺を絶対に許すな! 全世界のムスリム人民は、宗派・民族の違いを超え、イスラミック・インター‐ナショナリズムに立脚した反米・反シオニズムの闘いに起ちあがろう!
 「働き方改革」の名による労働諸法制の改悪を絶対に許すな! <一八春闘>をたたかう労働者と連帯してたたかおう!
 参戦と改憲に突き進む安倍政権を打倒せよ!
 すべてのたたかう学生は、全学連の1・21首相官邸・アメリカ大使館闘争に起ちあがれ!

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「社会主義現代化強国」構築を呼号する習近平・中国

中国共産党第十九回大会

 中国共産党総書記・習近平は、国家主席としての「新年メッセージ」において、中国は「国際的義務と責任を積極的にはたす責任ある大国」である、と世界にむかって発信した。「アメリカ・ファースト」の名のもとにTPP(環太平洋連携協定)からも、地球温暖化防止のパリ協定からも離脱し、エルサレムのイスラエル「首都」認定を強行したトランプ政権。こうして劇的に進行するアメリカ帝国主義の孤立化と力の衰退を絶好の条件として、中国の習近平政権は「二十一世紀の超大国」へと躍りでる野望をむきだしにしているのである。
 昨二〇一七年十月の中国共産党第十九回全国代表大会(十九全大会)において習近平は、中国は「新時代」に突入したと自信たっぷりに宣言した。建国一〇〇年にあたる今世紀中葉には「富強・民主・文明・調和の美しい社会主義現代化強国」を築きあげ、アメリカを「超大国」の座からひきずり落とす意志を明示したのである。自身の名を冠した「新時代の中国の特色ある社会主義」思想なるものを党規約に明記させ、毛沢東やケ小平とならぶ突出した指導者=「核心」としての地位を手中にしたこのネオ・スターリン主義官僚は、国内支配体制の新たな強化にのりだすと同時に、アメリカ帝国主義を追いこす日を現実的射程に入れて国際政治場裡での対米対抗をいよいよ強めている。「阿片戦争以降の中国の暗黒の状況をわが党は完全に変えた。五〇〇〇年あまりの中華文明は光を放ち、中国人民と中華民族の将来は偉大で輝いている」などと叫びたて、「世界の中華」になる日に心を躍らせつつ「国家富強と軍隊強化」に勤労人民を駆りたててゆこうとしているのだ。
 中国労働者・農民を官僚的強権支配と強搾取・強収奪のもとに縛りつけている北京のネオ・スターリン主義官僚を断じて許すな!

以下見出し

T <世界の中華>への成りあがりを策す北京官僚
 「一帯一路」構想にもとづく中国経済圏創出

U スターリニスト党専制支配維持のための強権発動

V 新時代の「製造強国」へ――深まる階級分裂・階層分化
 IT産業・AI開発の狂騒
 鬱積する勤労人民の怒りと不満

W 「習思想」による人民への統制強化
 「共産党の指導」のがなりたて
 「二十一世紀中国のマルクス主義」なるもの

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 12・30
 エルサレム「首都」認定弾劾!
 全学連 米大使館に抗議の拳
 二〇一七年十二月三十日、全学連は「エルサレム『首都』認定にふみきったトランプ政権弾劾! シオニスト権力者によるパレスチナ人民虐殺を許すな!」を掲げ、アメリカ・イスラエル両大使館にたいする抗議闘争に勇躍決起した。
アメリカ大使館に向け怒りのシュプレヒコール
(17年12月30日、東京・赤坂)
イスラエル大使館をも怒りで包囲
 つづいて、全学連の学生たちは、午後〇時五十分頃、麹町のイスラエル大使館前に登場し、全学連旗と横断幕を掲げ、断固として抗議行動を開始した。
全学連がイスラエル大使館前で弾劾の拳
(同、麹町)
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 12・15 沖縄
 ヘリ窓落下に三千名が怒り
 米軍オスプレイ墜落事故一年 抗議集会
 昨年十二月十五日、「欠陥機オスプレイ墜落から1年! 抗議集会」(「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議」主催)が名護市で開催された。
 琉球大と沖縄国際大のたたかう学生たちは、怒りに燃えて結集した三〇〇〇名の労働者・人民の最先頭で、この集会を戦闘的に高揚させるために奮闘した。
3000名で団結ガンバロー
(17年12月15日、名護市・21世紀の森公園屋内運動場
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