第2499号2017年12月18日)の内容

<1面>
朝鮮核戦争を阻止せよ!
 米日韓の対北軍事攻撃を許すな!
 北朝鮮の核・ミサイル開発反対!
<4〜5面>
郵便・物流合理化
 内務労働者の首切り・配転・労働強化を打ち砕け
Topics 経団連の18春闘対応策
<3面>
「F35、FA18の配備を許すな!」
 岩国基地に怒りのデモ 11・26
幌延に「地層処分」反対の声 11・23
◎長距離巡航ミサイル導入を阻止せよ
<2面>
安倍政権による森友・加計疑獄の幕引きを許すな!
<6面>
「働き方改革」強行下の電機職場の過酷な実態
「連合石川」秋年闘争決起集会 11・8 金沢
福井県式「学力向上」策が招いた中学生自殺事件
<7面>
全国で〈自治と文化の祭典〉
 鹿児島大/国学院大/愛知大
<8面>
2017年 掲載論文・記事一覧
週間日誌は3面に掲載
 「解放」最新号































  


朝鮮核戦争を阻止せよ!

米日韓の対北軍事攻撃を許すな!
北朝鮮の核・ミサイル開発反対!


トランプ政権のエルサレム首都認定弾劾!

挑発的軍事演習を強行する米日韓と北朝鮮との角逐

対北核先制攻撃態勢を強化するトランプ政権

エルサレム首都認定――拡大する戦乱勃発の危機

 十二月六日、トランプ政権は、エルサレムをイスラエルの首都と認定し、アメリカ大使館をテルアビブから移転することを正式に表明した。パレスチナ人民のみならずアラブ・イスラーム圏諸国のムスリム人民、さらにはフランス、ドイツ、イギリスの帝国主義諸国政府の反対さえも傲然とふみにじって、イスラム、ユダヤ、キリストの三宗教の聖地とされているエルサレムをトランプ政権は一方的にイスラエルの首都と宣言した。この暴挙にたいして中東地域をはじめとする全世界において怒りの炎が燃えあがりつつある。
 パレスチナのイスラム原理主義組織ハマスの指導者ハニヤは「新たなインティファーダ」を呼びかけ、ヨルダン川西岸や東エルサレムではパレスチナ人民が抗議のゼネストに突入した(七日)。イスラエルの占領支配を事実上容認してきたパレスチナ解放闘争の裏切り者・自治政府議長アッバスでさえもが「米国はもはや和平プロセスの支援者ではない」と表明し、自治政府主流派ファタハの軍事組織は対イスラエル闘争を敢行している。
 「ロシアゲート」の連続的暴露によって政権の屋台骨をガタつかせているトランプは、数百万人にのぼるアメリカ国内のユダヤ教徒、さらにはキリスト教福音派などの宗教右派をみずからの支持基盤として固めることを策して、大統領選の公約として掲げてきた「エルサレムの首都認定」にふみきったのだ。とりわけ、ロシアゲートで取り調べを受けていた前国家安全保障担当大統領補佐官フリンが司法取り引きに応じた(十二月一日)ことによって、トランプ政権は一挙に危機にみまわれている。フリンが、現大統領上級顧問クシュナー(トランプの長女イヴァンカの夫)の「直接の指示」のもとに駐米ロシア大使と政権発足前から秘密裏に接触していたことが明るみに出されつつある。この「違法行為」が認定されるならば、いよいよトランプ自身にFBIの捜査の手がおよぶという事態に発展しかねないのだ。
 国際的にも国内的にも孤立し窮地に立たされているトランプは、「アメリカ・ファースト」という名の国家エゴイズムをむきだしにし、危機の排外主義的のりきりにうってでる衝動を強めているにちがいない。いまやこの政権は三人の軍人と死の商人とトランプ一家が中心を担い、アメリカ経済再生の切り札としても軍事予算の増大と武器輸出の拡大を位置づけている。いよいよ政権の起死回生をかけてトランプは、朝鮮半島のみならずアジア・中東地域に戦争の火を放つ道を突進しつつあるのだ。

アメリカの対北強硬策への中露の政治的・軍事的対抗

対北朝鮮攻撃参戦・大軍拡に突進する安倍政権

朝鮮核戦争阻止・日本の参戦阻止、改憲阻止の闘いに総決起せよ!

 対北朝鮮先制核攻撃の衝動を高めるトランプ政権が日本・韓国の権力者と共に軍事的圧力を強化し、これにたいして金正恩政権は金王朝<lポチズム支配体制の存続のために核・ミサイル開発をあくまで推進する姿勢をとっている。米・朝が激突する熱核戦争の危機がいよいよ高まっているのである。しかも、北朝鮮を背後で支えている中国・ロシアの権力者は、日本・韓国へのMDシステム配備はアメリカによる対中・対露軍事包囲網の強化であるとみなして、対抗的な軍事行動・MDの網の目≠突き破りうる新たな核軍事力強化に突き進んでいる。
 いま、米・日・韓と北朝鮮―中・露の核戦力増強競争が激化し、朝鮮半島・東アジア全域に戦雲がたれこめているのだ。安倍政権は、対北朝鮮戦争の気運をみずから煽りたて、この危機を口実にして一挙に憲法改悪をなしとげようと企んでいるのだ。
 すべてのたたかう労働者・学生諸君!
 いまこそわれわれは、反北朝鮮キャンペーンに屈服する一切の既成反対運動をのりこえ、米・日・韓の対北朝鮮軍事攻撃阻止! 金正恩政権の核・ミサイル開発反対! の巨大な闘いを創造するのでなければならない。
 この重大な局面において、既成平和運動指導部は腐敗・堕落をいよいよ深めている。十二月四、五日に衆参両院において採択された「北朝鮮による弾道ミサイル発射に抗議する決議」なるものに、日共の国会議員団は双手をあげて賛成票を投じた。安倍政権の反北朝鮮キャンペーンに唱和するこうした態度こそ、朝鮮核戦争反対の反戦闘争に敵対する犯罪だといわなければならない。
 日共の不破=志位指導部は北朝鮮のミサイル発射を非難するばかりで、北朝鮮に軍事的恫喝を加えているトランプ政権にたいしては、名前すら出さずに「すべての関係国に軍事的自制を呼びかける」などと弱よわしくお願いしているにすぎない。しかも日米両権力者の「経済制裁強化」を尻押ししたうえで、「対話による平和的解決」なるものを実現するための「外交努力」を安倍政権に請願している始末なのだ(十一月二十九日の志位の「談話」)。
 そもそも代々木官僚は、今日の危機の根本を「北朝鮮の核・ミサイル開発」にのみ求めているのであるが、北朝鮮にたいして戦略爆撃機や原子力空母などを動員し戦争挑発・威嚇をくりかえしているのはトランプ政権ではないか。経済制裁と軍事的包囲のもとで、金正恩は、おのれの専制支配体制を守る唯一の途と確信してアメリカ本土を射程に入れた核ICBM開発に、自国人民を貧窮に叩きこみつつ突進しているのである。アメリカ帝国主義による軍事攻撃をうけて抹殺されたイラクのフセインやリビアのカダフィの末路を明日はわが身と脅えているのが、北朝鮮の権力者なのだ。この米朝両者の角逐を無視して、代々木官僚はもっぱら北朝鮮にのみ問題があるかのように主張しているのだ。これこそ安倍政権の「反北朝鮮」キャンペーンへの屈服といわずしてなんであろう。
 こうした帝国主義権力者の侵略性・階級性を感覚できないほどまでに平和ボケし議会主義ボケしているがゆえにまた、権力者の理性にすがって「米朝直接対話」に期待を寄せることになるのだ。朝鮮核戦争を阻止する力は、米・日・南北朝鮮人民のプロレタリア的な国際的団結にもとづく反戦闘争いがいにはないのである。
 たたかうすべての労働者・学生諸君!
 北朝鮮への「制裁強化」を叫ぶ安倍政権の尻押し部隊になりさがった代々木官僚を弾劾し、朝鮮核戦争阻止の巨大な奔流を巻き起こそうではないか。
 トランプ政権の対北朝鮮先制核攻撃を阻止せよ! 日本の参戦を阻止せよ! 金正恩政権の核・ミサイル開発反対! 米・日・南北朝鮮人民は国境を越えて団結し、朝鮮核戦争の火を放とうとしている自国権力者の打倒をめざして起ちあがろう!
 トランプ政権によるエルサレムのイスラエル首都認定弾劾!
 朝鮮危機を利用した自衛隊の軍備強化反対! 憲法改悪を阻止せよ! 参戦と改憲に突進する安倍ネオ・ファシスト政権をうち倒せ!
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物流合理化――地域区分局の新設・集中処理

郵便内務労働者の首切り・配転・労働強化を打ち砕け

 いま郵便内務部門において「郵便・物流ネットワーク再編」と称する合理化攻撃が吹き荒れている。長門郵政経営陣は、新設および既存の地域区分局に最新鋭の区分機を集中配備し、そこで集中処理化(以下、集中化と略す)することに血眼になっている。生産手段の技術化に応じて、旧地域区分局や集配局の内務労働者を強制的に配転するだけでなく、大量の首切り攻撃をかけているのだ。正規・非正規を問わず地域区分局の労働者は、労働力不足のなかで、連続深夜勤をはじめ夜間・深夜帯労働を強制され、極限的な労働強化が強制されている。集中化され一部業務が残っている集配局の労働者もまた、少ない人員配置で労働の複務化が強行され労働強化を強いられている。連続深夜勤が導入され十三年が経過したこんにち、合理化攻撃が吹き荒れ極限的な労働強化が強制されているがゆえに、突然死が続発してさえいる。
 だがJP労組本部は、「事業構造の改革」を叫び、「地域区分局新設の見直し」や「集中処理化・区分機の有効活用」を経営陣に要求するかたちをとって経営陣に全面協力している。
 われわれは、この本部の対応を許さず、数万におよぶ郵便内務労働者の首切り・配転と労働強化に反対してたたかおう。郵便内務部門の合理化に反対する闘いを断固創造しようではないか。

T 集中化の促進とその特質
(1)最新型区分機の導入
(2)書状区分機の配備調整
(3)新型書状用自動押印機の一挙的増配備
(4)転送ラベル自動貼付機の導入
(5)配達総合情報システムの機能強化
(6)次期PNET回線の構築と機器の更改
(7)ゆうパック区分・輸送体制の改変
(8)既存局の継続活用・集中化


U 労働組織再編の強行
(1)地域区分局の過酷な労働現場
(2)劣悪な通勤事情とお粗末な福利厚生施設
(3)配転・労働の複務化を強いられる集配局の内務労働者

 (@)人員削減と大幅な賃金切り下げ
 (A)「ゆうゆう窓口」閉鎖時間の拡大

収益拡大に狂奔する長門経営陣

V 本部の抑圧に抗して合理化反対の一大闘争を!
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安倍政権による森友・加計疑獄の幕引きを許すな!

「ゼロに近い金額まで努力」――不正廉売のための口裏合わせ

 十一月二十七日の衆院予算委員会において首相・安倍は、森友学園への国有地不当廉売問題をめぐる野党の追及にたいして、「財務省や国土交通省から適切に処分したと報告をうけていた。会計検査院の報告は真摯にうけとめる」などとほざいた。
 森友学園に国有地を売却するにあたって、政府・財務省が「ゴミ処理費用」と称して八億二〇〇〇万円も値引きしたことについて、会計検査院でさえもが「十分な根拠が確認できない」とする報告書を発表せざるをえなかった(十一月二十二日)。いまや、安倍政権が国有地不当廉売とその隠蔽・もみ消しに狂奔してきたことが続々と明るみにだされつつあるのだ。
 追いつめられた安倍は、「財務省に今後の業務を改善させる」だの「文書管理の新しいガイドラインを年内に作成する」だのと称して遁走をはかろうとしている。なにが「今後の業務改善」だ! 安倍政権による卑劣な責任転嫁、問題のスリカエ、政治的幕引きを絶対に許すな。
 特別国会において、国有地売却をめぐる財務省近畿財務局職員と森友学園側との価格交渉の生なましいやりとり(昨一六年三月下旬から四月、および五月)が音声データなどによって次々と明るみにだされた。
 学園側の業者が、三メートルより深い所ではそんなにゴミは出ていないと言うのにたいして、近畿財務局の担当職員は「(三メートルより)下にあるゴミは国が知らなかった事実なので、きっちりやる必要があるというストーリーはイメージしている」とこたえた。さらに森友学園前理事長・籠池が「ゼロに近いかたちで」と国有地価格の大幅な値引きを重ねて求めたことにたいして、近畿財務局側は、「ゼロに近い金額まで私はできるだけ努力する作業を今やっている」と応じているのだ。
 誰がどう聞いても、国有地価格を実質ゼロ円にまで値引きする、そのための「ストーリー」=カラクリをつくる口裏合わせ以外のなにものでもないではないか。
 関西テレビが九月に暴露したこの裏交渉≠フ音声データについて、国会の場で財務省理財局長の太田充は、はじめて事実であると認めた。わがたたかう労働者・人民を先頭とする人民の怒りに包囲されて、ついに安倍政権・財務省じしんが、森友学園と価格交渉はしていない≠ネどという従来の主張がまったくの嘘八百であったことを自認せざるをえなくなったのだ。今年三月の衆院財務金融委員会の場で、「(事前に)価格を提示したこともないし、いくらで買いたいという希望があったこともない」などと平然と虚偽答弁をくりかえしていたのが、前理財局長・佐川(現国税局長)であった。
 この佐川答弁≠竕ソ格交渉の音声データにかんして、こんにち太田は「金額のやりとりが一切なかったとうけとめられたとしたらお詫びする」だの「『ストーリー』という用語は不適切だった」だのという苦しまぎれの弁解に終始している。あげくの果てに太田は、佐川が答弁したのは「売却予定価格」についてであって「金額」のやりとりをしていないとは言ってない≠ネどと言う。まさに屁理屈! 森友学園への国有地不当廉売のための裏交渉≠フ一端が暴かれるにおよんで、安倍政権・財務省は、かの佐川答弁≠ニ音声データのツジツマ合わせに血眼となっているのである。

もみ消しのための強権発動

 安倍は、会計検査院報告や価格交渉の音声データについて、口先では「重くうけとめる」などと言っている。だがこの男は、すべてを財務省の一部の官僚に責任転嫁し、もって安倍・森友学園疑獄の幕を引こうと狙っているのだ。
 そもそも、春の臨時国会において森友学園疑惑を追及する野党にたいして安倍は、「会計検査院の報告を待つ」ことをツイタテとして答弁を徹底的に拒んできた。安倍は、会計検査院にたいして、政府にとってすこしでもダメージ≠フ小さい「報告」を提出させるために政治的圧力・恫喝を加えていたにちがいない。(国有地の値引き額八億二〇〇〇万円のうち最大で六億二〇〇〇万円が過大な見積もりであった、という当初の報告書が、発表直前になって、金額を示さないかたちに「幹部により修正された」という報道がなされてもいる。)
 明らかに、安倍・菅を頭とするNSC(国家安全保障会議)主導のもとに会計検査院をも統制することを策したのだ。結果的には具体的な数字が盛りこまれなかったとはいえ、「(値引きは)適切とは認められない」という会計検査院報告の発表を抑えこむことはできないことを事前に察知した安倍政権は、特別国会における「森友・加計疑獄」追及を封じこめるためにも、野党の質問時間を奪いとることに血道をあげたのだ。
 それだけではない。疑獄の核心を知りつくしている森友学園前理事長・籠池その人の口封じ≠狙って、警察・検察権力を総動員し「詐欺罪」の名のもとに籠池夫妻を逮捕し今なお長期勾留をつづけているのである。籠池をトカゲの尻尾切りよろしく切り捨て、一片の会計検査院報告をもって森友学園問題に幕を引くという安倍政権の企みを断じて許すな!

ネオ・ファシスト政権の権力犯罪を弾劾せよ
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 11・26
「戦闘機F35、FA18の配備を許すな!」

 米軍岩国基地に怒りの拳
 十一月二十六日、山口県岩国市において「NO! 艦載機移駐 NO!『基地との共存』 いらない! 米軍岩国基地 岩国市民と全国を繋ぐ怒りと希望の行動」が開催された。怒りに燃えて、神戸大学反戦ネットのたたかう学生たちは、結集した二〇〇名の労働者・市民とともに勇躍決起した。「北朝鮮脅威」宣伝に屈服し「反安保」を放棄した日共中央を弾劾し、「朝鮮核戦争阻止!」「米・日・韓と北朝鮮―中・露の核戦力増強競争反対!」の旗幟を鮮明にして闘いを牽引したのだ。
闘う学生が基地正門に向け怒りの拳
労働者・市民と共にデモ
(11・26、岩国)
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 11・23 幌延
「核廃棄物最終処分場の建設阻止!」

 労・学・市民1000 現地に決起
 十一月二十三日、北海道の幌延町共進会場で「『科学的特性マップ』撤回! 泊原発の『再稼働』反対! 大間原発の建設撤回! 北海道への核持ち込みは許さない! 11・23幌延デー北海道集会」が開催された。この集会には全道各地から一〇〇〇名の労働者・学生・市民が結集した。「原発とめろ! 北海道学生連帯会議」のたたかう学生たちは、「原発・核開発阻止」「日本の核武装化阻止」の旗高く、幌延デー現地闘争の戦闘的高揚のために奮闘したのだ。
「核廃棄物処分場建設を阻止するぞ!」闘志を示す労・学・市民
(11月23日、幌延町共進会場)
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