第2490号(2017年10月16日)の内容

<1〜3面>
10・29労学統一行動に起て!
 NSC専制=安倍政権打倒!
 朝鮮核戦争阻止! 改憲阻止!
 トランプ来日―日米首脳会談反対!
 中央学生組織委員会
<4面>
東電柏崎刈羽原発
 原子力規制委員会の「適合判断」弾劾!
<5面>
頭のおかしい中核派
<6面>
Topics 「民進党解体」に手を貸した「連合」神津指導部
「第四次産業革命」は何をもたらすか? 9
 事務労働者を「ロボ」ソフトに置き換え
<7面>
労政審が「働き方改革関連法案要綱」の答申を強行
北海道の「子どもの貧困」に想う
<8面>
日共の「市民と野党の共闘」方針の犯罪性

 「解放」最新号



























  


10・29労学統一行動に起て!

NSC専制=安倍政権打倒!

朝鮮核戦争阻止! 改憲阻止!


トランプ来日―日米首脳会談反対!

   中央学生組織委員会

 すべての学生諸君! 革命的・戦闘的労働者のみなさん!
 首相・安倍が、労働者・人民の「安倍政権反対」の怒りによってグラついたNSC(国家安全保障会議)専制の支配体制を固めなおすことをねらってしかけた総選挙、その公示が十月十日になされた(投開票日は十月二十二日)。きたる総選挙においてなにがなんでも自公連立与党の勝利≠得るために安倍自民党はいま、全国各地の街頭で「日本は北朝鮮の脅威という戦後最大の国難に直面している」「国難のいまこそ安定政権を」というヒステリックな「国難突破」キャンペーンに狂奔している。
 われわれ中央学生組織委員会は訴える。この自民党主導の日本型ネオ・ファシズム政権の延命を許してはならない。全学連の旗のもとにたたかうすべての学生は、革命的・戦闘的労働者と連帯して、祖国防衛主義に転落した日本共産党翼下の反対運動をのりこえ、朝鮮核戦争阻止・日米新軍事同盟強化反対・憲法改悪阻止の闘いを断固として推進せよ! 改憲と対北朝鮮参戦に突き進む安倍政権を倒せ!
 政権奪取の野心に燃える東京都知事・小池百合子が結成し、旧民進党議員を大量に吸収した新党「希望の党」は、安倍自民党と改憲・安保強化を競い合う新たなファシスト党にほかならない。改憲勢力による衆議院の制圧を断じて許すな!
 日共・不破=志位指導部のありさまはどうだ!「野党と市民の共闘」をシンボルにして、民進党にひたすらすりより「反安保」も「反ファシズム」も投げ捨ててきた日共式の「運動」が、民進党の事実上の解党によって無残なパンクをつきつけられたにもかかわらず、このことの反省もなしに日共中央は「立憲民主党」との「共闘」に救いをもとめ没入しているにすぎない。この日共中央による議会主義的・市民主義的闘争歪曲を、われわれは断固のりこえたたかうのでなければならない。すべての労働者、学生、勤労人民はわが革マル派とともに起て!「反安倍政権」の闘いのうねりで安倍政権を包囲し打ち倒せ!
 選挙後の十一月上旬には、稀代の戦争狂、アメリカ大統領ドナルド・トランプが日米首脳会談のために来日しようとしている。これに断固として反対せよ! 首脳会談において日米の両権力者は、対北朝鮮・対中国の日米新軍事同盟の新たな強化をうたいあげるにちがいない。この日米両権力者にたいして、北朝鮮の金正恩政権はさらなるミサイル発射あるいは核実験を構えているにちがいない。日米の好戦的権力者どもが対北朝鮮臨戦態勢をいちだんと強化する合意をかわそうとしている日米首脳会談。これによって朝鮮核戦争勃発の危機は一挙に高まっているのだ。「トランプ来日阻止・朝鮮核戦争阻止・日米核安保粉砕」の断固たる闘いの炎で、全世界勤労人民の敵=トランプを迎え撃て!
 10・29労働者・学生統一行動に総決起せよ!

以下見出し

T 対北臨戦態勢下の総選挙――延命を策す安倍政権

U 朝鮮核戦争の切迫――新たな世界大戦の危機
 米・日・韓と北朝鮮‐中・露との核戦力増強競争の熾烈化

V 既成指導部の腐敗とわが革命的左翼の闘い

W 祖国防衛主義への転落を露わにする日共中央を弾劾せよ

X 参戦と改憲に突進する安倍政権を打ち倒せ
 朝鮮核戦争阻止! 日米核安保粉砕!
 日本の核武装化阻止!
 憲法改悪を絶対に阻止せよ

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東電柏崎刈羽原発
 原子力規制委員会による「適合判断」を弾劾せよ!

 原子力規制委員会は十月四日に、東京電力・柏崎刈羽原発6、7号機の安全審査について新規制基準の安全対策に「適合」するとした「審査書案」(註一)を審議し了承した(以下「適合判断」とする)。許しがたいことに、福島第一原発において人類史上最悪の核惨事をひきおこした当の東京電力にたいして、福島第一と同型の沸騰水型原発(BWR)では初めての「適合判断」を与え、柏崎刈羽原発の6、7号機を再稼働することを認めたのだ。
 いま安倍政権は今回の沸騰水型原発の「適合判断」を号砲として、全国の停止中原発を次々と再稼働することをもくろんでいる。そもそも柏崎刈羽原発は、二〇〇七年に中越沖地震に直撃され全七基の停止・損壊・変電設備の火災事故をひきおこした「損傷原発」なのだ。柏崎刈羽原発は地震の巣≠フ上にたつ原発なのであって、その再稼働は絶対に許すことはできない。われわれは規制委による柏崎刈羽原発にたいする「適合判断」を徹底的に弾劾しなければならない。

以下、見出し

一、「審査書案」のインチキ性

二、「適格性」審議の欺瞞性

三、安倍政権の原発再稼働策動を打ち砕け!

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頭のおかしい中核派

 「カクマルが大崩壊」なる雑文(『前進』第二八七九号)について

 『前進』第二八七九号に「カクマルが大崩壊」なる雑文が載っている。この小さなゴミ記事は、今日の絶滅危惧種<`ューカク派残存官僚の知能水準と精神錯乱ぶりを測定する格好の材料である。

精神錯乱

 「(カクマルは)例年7月に開催していた全学連大会が開催できなくなった」「カクマル学生戦線の主導権がSOBからマル学同に奪われた」「SOBの崩壊」!
 極度の思いつきと思いこみにもとづくこの呆れはてた妄言は、彼らの精神錯乱ぶりをしめすものでしかない。それにしても恥をさらす前に、もう少し調べてから書いたらどうだ。ブクロ派よ、よく聞け!
 わが全学連が大会を九月に開催したのは、何も今年がはじめてではない。二〇一四年以降、七月に大会を開いてはいない。それは、こんにち早稲田大をはじめとする多くの大学において、夏期休校に入るのが八月上旬以降となっているからだけではない。侵略戦争法(=安保法制)阻止闘争や、共謀罪阻止闘争や、都知事選をも一契機とした反安倍政権の闘いの高揚など、階級闘争の白熱点において、わが全学連が「反安保」「反ファシズム」「反安倍政権」を掲げ、国会包囲闘争をはじめとする階級闘争を領導するためにほかならない。
 ひるがえってブクロ派は、こうした闘いに紛れこむことさえできなかった。今年春以降の共謀罪阻止闘争にはほとんどまったく姿を見せなかった。法案が制定される最後の最後の局面で、わが全学連が六月十四日の午前から十五日の午前八時まで昼夜を分かたぬ闘争をたたかっているときに、彼らは十四日夕方になって十人ほどの「労学ダンゴ」が姿をあらわし(ブクロ派ニセ「全学連」が登場したことは一度もない)、『前進』だけを撒いてそそくさと姿を消すというありさまであった。
 それもそのはず、二〇一五年の安保法制阻止闘争において、国会および首相官邸前での労働者・学生・市民の闘いをまるごと「体制内運動」と烙印し、シールズと衝突してつまみ出されて以降、高揚した国会前闘争から召還してしまったのが、彼らなのだ。
 また彼らは、労働者・学生がたたかっている辺野古現地の闘いにたいして、「いま実力闘争をやっても工事を止められる段階にはない」(『前進』第二六四五号)とか「オール沖縄の体制内運動」「その核心的本質は階級解体」(同第二六四七号)とかと悪罵を投げつけ、敵対してきた。
 このように彼らは、国家権力の走狗として、闘争破壊の先兵として蠢いてきたにすぎないのだ。

「学生戦線」から完全に蒸発

 ところで、ブクロ派ニセ「全学連大会」なるものが、八月下旬に都内の小さな小さな某区民館で開かれた。参加者は、前進社の「学生ルーム」で棲息する七〜八人の学生(これが首都圏の「学生」=OBのすべてで、そのほとんどが地方出身者)+西日本にわずかに生息する「学生」+「ルンプロ」の総勢三十二人。
 その勧誘ビラの中身は、「大卒でも過労死する社会どうすれば良い?」「学生の意見を聞かない大学どう変えられる?」「全ての疑問が全学連大会で解決!」などという、まさに新興宗教団体への勧誘の手口とそっくりのシロモノ。
 さらにその議案に曰く、「『信念を貫くカッコイイ大人』の姿が左派には不在であり、その中で資本主義社会の延命のために必死になる安倍政権の方が信念があるように見える」とサ!
 ブクロ派は、みずからの「拠点」と称して全国七大学をあげているが、その実態は次のようなものでしかない(むろん大学当局公認の自治会・サークルは皆無)。
 ・法政大――学籍者ゼロ。学内活動ゼロ。
 ・東北大――活動家ゼロで「中執」も出せず。
 ・富山大――学内活動ゼロ。最後の一人が上京し前進社「学生ルーム」で棲息。
 ・福島大――二〇一一年3・11以降東北大の活動家を総動員して(そのため東北大の中核派が壊滅)たった一人をひっかけ、これを前進社に収納したが、これが国家権力のスパイで脱走し、「学生」数人が「拉致・監禁」容疑で逮捕された(むろん権力は走狗分子をすぐさま釈放)。
 ・京都大――熊野寮自治会のノンセクトと完全に相互浸透しつつ、二〇一五年十月に校舎の入り口を立て看板でふさいでテストを中止させるという事件を引き起こした。この件で京大生から「京大自治を守るために(ブクロ派が僭称している)同学会は出て行ってもらう」という声が澎湃として涌きあがるとともに、ブクロ派分子四名全員が「放学(=退学)処分」をくらい熊野寮からも退去させられた。そしてこの件の「総括」をめぐり、「同学会」委員長でブクロ派ニセ「全学連」の書記長であった作部某が脱落、京大ブクロ派は壊滅寸前となっている。それだけでなく、「京大壊滅」の責任の所在をめぐって、「学生指導部」自身が大混乱となっているのである。「カクマルSOBとマル学同の分裂」などという妄想は、このような自身の混乱の投射でしかないのである。
 ・沖縄大――「シール投票」と称して二〜三人のブクロ派分子が、投票ボードなるものを持って学生のあいだを回り、自治会委員長への「信任」「不信任」のシールを貼らせるという見え見えのインチキ「執行部選挙」をおこない、わずか一二一枚の「信任シール」なるものを集めたと称して「自治会」をでっちあげているのである。辺野古新基地建設阻止闘争に公然と敵対して沖縄で鼻つまみものになっている彼らは、このインチキ選挙のときに出没する以外には、まったく無活動なのである。

ノンポリ「チューカク派」の生き残り策

 要するに現在のブクロ派は、学生戦線にまったく足≠もっていない(学内の教室を借りられるのは、全国で広島大ただ一つである)。この彼らがやっていることは、先の「全学連大会への参加勧誘」ビラに示されるように、「質問のある方・参加に不安のある方は事前にメールください」と書き込んで、ごくたまに社会不適応者から電話がかかってこようものならさっそく面談して「全学連」の役職の肩書きを与え、かの「学生ルーム」に連れこむことだけである(かのスパイの福島大生がその典型)。これがノンポリ「チューカク派」の最後の生き残り策というわけである。
 ちなみに、自身がこうして組織されてきたがゆえにブクロ派「学生」分子どもは党派性がまったくなく、完全にノンポリ化している。こうした「チューカク派学生」にたいして、「SOB議長」の深田や学生担当政治局員の木崎冴子(=書記長・天田の女房)らブクロ派官僚は、わが全学連傘下の自治会なら「効率がよい」というわけで、全学連のたたかう学生が大会などで大学を留守にしているあいだにコソ泥的に忍びこんで掲示板にビラを貼ったり無人の教室にビラを置いたりすることを強制したこともあった。たとえばこの春、彼ら「チューカク派学生」三人が、某大学に忍びこみ全学連戦士に摘発されてほうほうの体で逃げ出し、近くの交番に駆け込むということもあった。だが「チューカク派」諸君!「調査の革マル派」にはおまえたちの動向はすべてお見通しであって、そろそろ「飛んで火に入る秋の(ウジ)虫」てなことになるかもよ!

果てしなき「分裂」妄想

 わが同盟のSOB員はすべて「マル学同」の指導部員であってSOBとマル学同とは分裂のしようがないにもかかわらず、「分裂」「分裂」と騒ぐ頭のおかしいブクロ派官僚(といってもブクロ派のDNAをあまり受け継いでいないチビ官)――彼らの「カクマル分裂」妄想は続く。
 曰く、二〇一六年および一七年のWOB論文にたいする「感想・意見・疑問」をわが機関紙『解放』に掲載したこと=「WOBの分裂の表面化」あるいは「WOBと政治組織局の分裂」と。
 だがこれらはいずれも、それぞれ数行の理論展開に孕まれているわずかな瑕瑾――たとえば、労働市場と生産過程の弁証法のとらえ方をめぐるそれ、あるいは「われわれは〜に向かって漕ぎ出す」という表現にあらわれている思考法の非場所性など――を問題にしているのであって、ノータリンのブクロ派が口出しすることではない!
 極めつけは、『革マル派五十年の軌跡』全五巻への、嫉妬混じりの「カクマル分裂」妄想である。嫉妬混じりというわけは――威風堂々発行されたわが党史には、各方面から「貴重な日本階級闘争の歴史書」という絶賛の声も寄せられ、センセーションを巻き起こしている。これに比して、ブクロ版「五十年史」のチャチなこと・チャチなこと。おまけに「革共同五十年の到達地平がスパイ摘発」だとサ。こうしていまやコンプレックスの固まりとなっているのが、ブクロ官僚なのである。
 ブクロ官僚曰く、カクマルは第一〜三巻は植田体制のもとで出した。しかしその後あらためて第四巻を「第二の五十年史」として出した。これは、「学生戦線・労働戦線・中央指導部の全組織的分裂」と「議長・植田失脚」を示すものだ、と。
 やはりブクロ派は頭がおかしい。わが革マル派は反スターリン主義の革命的左翼であるがゆえに、スターリン主義との闘争については一巻を設けることは、はじめからの予定であり、そのことは第一〜三巻の「全巻構成」をみても・第四巻の「まえがき」をみてもあきらかである(変更したのは別巻を五巻に「昇格」したことだけである)。ところがブクロ派は、まるで幻覚でもみるように、第一〜三巻と四巻を勝手に「対立」させたうえで、これを「全組織的分裂の証左」だとほざくのだ。「分裂」しているのはおのれの脳ミソではないか! 一度その種の病院で治療を受けたら?
 しかも彼らは権力の走狗よろしく、権力発表の宣伝役をおずおずと自信なげにこれつとめている。今は亡き黒田元議長の居所をまったく掴めなかったことの自己保身から「植田議長の身元判明」をでっちあげてみたものの、わが革マル派から「笑止千万」という反撃をくらって周章狼狽したのが、警察権力であった。そこで警察権力は、『週刊ポスト』などに植田議長にまつわる虚報を流して防戦にこれつとめた。この権力に尻をたたかれて、先のような珍無類にして噴飯ものの図式を急きょデッチあげたのが、哀れな走狗=ブクロ官僚なのである。
 「カクマルのSOBの崩壊」「WOBの分裂」「最高指導部の分裂」をシャックリのようにつぶやくものの、彼らは、誰と誰が・何をめぐって・どのように対立しているのかを、まったく論じようともしない。「実体論的分析なきテーゼ的思考の極み」――と言っても、分かるわけないか。かつてのブクロ派は、崩壊するブクロ派のタガハメのために、「カクマル」のワラ人形を捏造しては「中枢分裂」を叫びたてるのを常としていた。ところが今日では、ワラ人形づくりさえやらないで、勝手な思いつきを並べたてているだけなのである。精神錯乱というゆえんである。ブクロ派残存分子どもよ、せめて過去に学んだらどうか。

「労働者政党=革共同・中核派」への変態

 ブクロ官僚の異常な言動はさらに続く。
 曰く、レーニン主義を否定しているはずの(!)カクマルが「帝国主義戦争を内乱へ」を強調しだした。これは「全面的な黒田の否定であり錯乱」である、と。
 まったく、馬鹿につける薬はない。米日による北朝鮮への核攻撃=戦争勃発の危機がさし迫っている時に、「反戦=反権力」の闘いを呼びかけ決起することは、わが革マル派にとっては当たり前のことである。このことは、たとえば『平和の創造とは何か』の三一一〜二頁や、『革マル派 五十年の軌跡』第三巻の一三九〜一四〇頁を読めば分かることである。
 ところが今日のブクロ派は、朝鮮侵略戦争が切迫しているにもかかわらず、「国際連帯で朝鮮侵略戦争をはじまる前に止めよう」などという市民主義者のようなチンタラ・スローガンを掲げているだけであって、「侵略を内乱へ」というかつての綱領的・路線的スローガンを掲げることをしない。それはなぜか?
 安倍を首相に戴く日本型ネオ・ファシズム政権によるかの侵略戦争法(=安保法制)制定の攻撃をまえに、この日米安保同盟の強化と<世界恐慌→帝国主義間争闘戦の軍事化・戦争化>というみずからの荒唐無稽なシェーマとの辻褄が合わなくなって困り果てたのが、彼らブクロ派であった(まさにこのゆえに、彼らは侵略戦争法阻止闘争から逃亡したのであった)。現実離れしたテーゼの持ち主である彼らにおいては、「新自由主義=むきだしの資本主義」が主敵であり、「戦争の本質は『賃労働と資本』の関係の強化」であるがゆえに「賃労働と資本の鎖を引きちぎることなしに」「戦争はなくならない」のだからして、「資本にたいする戦争反対の闘い」をつくることが一切とされる(ニセ『共産主義者』第一八一号)。こうして彼らは、権力の走狗よろしく安倍政権との闘いから逃亡し「資本との闘い」のみを強調することとなる。このことは、一九七〇年安保闘争時にはブランキストであったブクロ派が、いまや「資本に対する闘い」の積み重ねの延長線上に「権力(社会権力)の転換」を夢想するサンディカリズムに転落していることを意味する(これは現実には、駄馬=動労千葉官僚の主導のもとに、消滅寸前の駄馬のまわりに労組活動家のアンコをくっつける追求の自己目的化となる)。
 まさにこのゆえに、今日のブクロ派は、「侵略を内乱へ」というブクロ派の伝統的テーゼを投げ捨ててしまったのだ。
 今日のブクロ派は、様ざまの変質をあらわにしつつある。それは、彼らの末期症状以外のなにものでもない。
 たとえば彼らの「ロシア革命百年記念集会」のポスターに、レーニン・トロツキーが指導した十月革命の写真ではなく、わざわざ二月革命の写真が労働者が天下をとった口火≠ニして載せられていることも、その一つである。
 また今日のブクロ派は、みずからを「前衛党」はおろか「革命党」とも言わず、「新しい労働者政党の建設」を乱発している。
 さらに今春以降のブクロ派は、「革命的共産主義者同盟 中核派」を名のりだしている。先の「ロシア革命百年記念集会」の主催名もこれである。その理由は簡単である。今年五月、警視庁は「渋谷暴動事件」での警官殺害容疑で、ブクロ派活動家・大坂正明を逮捕した。そしてこれ以降警察権力は、「指名手配されながら四十六年間逃亡していた警官殺しの中核派」を大々的にキャンペーンした。それはまさに、「過激派=テロリスト」宣伝を張りめぐらせつつ、共謀罪の制定を強行するためであった。ところが、「中核派」の名がマスコミに流れることに欣喜雀躍し、この件を契機にこれまでの中核派隠し≠ゥら一転して、「むしろ積極的に『中核派』であることを真っ向から訴え」(ニセ「全学連大会」議案)はじめたのが、ブクロ派なのである。
 ニセ「全学連委員長」がブルジョア議会選挙に立候補するという漫画も、同様の理由にもとづく。
 だがこれらの売名行為は、まさに「溺れる狗わらをもつかむ」断末魔のあがき以外のなにものでもない。
 国家権力の走狗にして労働者・学生の「無差別殺りく」に狂奔したこのみずからのドス黒い過去を、「市民主義者」然とした仮面をつけることでおし隠し、延命しようとしてきたブクロ派。だが上から下までスパイの巣窟であることが知れわたり、もはや命脈つきたブクロ派。このブクロ派は、およそ五十年前の「ブラウン管左翼」時代を想起し、「中核派」をおしだすことに腐心しつつ、その惨めな終わりを迎えているのだ。
 「カクマル大崩壊」なるゴミ記事が赤裸々にしたものは、権力の走狗ブクロ派の醜悪きわまりない末期症状にほかならない。われわれのさらなる追撃の前に、彼らが「革共同」の名を捨て「反帝・反スターリン主義」の旗を降ろす日は、遠くはないのである。

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「民進党解体」に手を貸した「連合」神津指導部
 小池新党への組合員売り渡し弾劾!

 民進党代表・前原による小池新党=「希望の党」への丸ごとなだれこみというバクチ的術策は、改憲と安保法制に反対する部分を「排除」する、という小池の強硬な選別によってあえなく頓挫し、民進党は完全に分解しはてた。この事態に驚きあわてて自己保身に走っているのが、「連合」神津執行部にほかならない。
 十月四〜五日に開催された「連合」第十五回大会において、神津は、今回の総選挙にむけて、希望の党によって民進党出身の公認申請者の一部が排除されたことを「極めて遺憾」と表明した。そして、今回はどの党とも政策協定を結ばず、すでに「連合」としての「推薦」を決めていた民進党出身の候補者(約一七〇人)を、小選挙区ごとに個別に支援する、という方針をうちだした。
 小池の候補者仕分け≠ノよって、「連合」組織内候補のうち、希望の党の公認を受けることができたのは、自動車総連、JP労組、情報労連などが推薦する一部の候補にとどまっている。これに猛反発した私鉄総連や運輸労連や一部の地方連合は、排除された民進党候補者を中心に枝野が立ち上げた立憲民主党の支持を表明した。「連合」推薦候補は、希望の党、立憲民主党、無所属の三つに完全に分裂した。この事態にたいするのりきり策が、「特定政党支持せず」という「異例の方針」なのだ。
 だがそもそもこの民進党の解体は、神津その人が、小池にのせられ、前原と共謀しておしすすめたものにほかならないのだ。
 安倍と双璧をなすネオ・ファシスト小池、その新党への民進党候補者のなだれこみという前原の思いつきを、神津は、「民・共共闘」の枠組みをぶちこわすという一点で支持し、小池・前原との三者会談(九月二十六日)で承認した。――民進党と「連合」が結んだ政策協定を希望の党が認める、民進党の公認申請者全員を受け入れることを条件として。だがこうした願望は、小池によって一蹴された。小池は、党内リベラル=反改憲派が落ちてもいい≠ニいう前原のハラを読みとり、「憲法改正の是認」「安保法制廃止の撤回」を踏み絵にして民進党候補者の選別=ふるい落としを強行した。これを呆然と眺めていたのが、前原であり神津なのだ。
 だが、「改憲反対」や「安保法制廃止」を掲げてきた「連合」内の平和フォーラム系などの諸労組は、その内部における戦闘的組合員たちの闘いにも圧されて、こうした踏み絵の強制と組織内候補の転向≠ノ猛然と異議を唱えた。「連合」大会では、「連合が分裂しないよう団結を貫くことが重要だ」(自治労)とか、「支援する候補が排除され、組織内では怒りの声が殺到している」(私鉄総連)などの声が噴出した。
 今回の神津執行部の行為は、民進党候補者とともにそれを推薦してきた諸労組をも、「憲法改正へのうねりをつくりだす」などと公言しているネオ・ファシスト小池の党に、その支持基盤≠ニして売り渡すという反労働者的な所業にほかならない。神津その人は、小池に手玉にとられて「連合」内の大混乱をみずから招いたこの行為を、「一強政治に終止符を打つための身を捨てる決断」だとか、「清水の舞台から飛びおりる決断は必要だった」などとなおも開き直っている。絶対に許すな!
 「連合」傘下の労働者を、「改憲」を公然と宣言する新「保守」党に売り渡す神津執行部を徹底的に弾劾せよ!

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保守層に媚を売る「市民と野党の共闘」方針の犯罪性
 日共創立95周年 志位・不破講演の批判

 安倍政権がトランプ政権とともに北朝鮮侵攻の機をうかがっているいまこのときに、日本共産党・不破=志位指導部は、安倍政権にたいして「経済制裁強化と一体に『対話による解決』に踏み出せ」とひたすら要請している。朝鮮核戦争阻止の闘いの組織化を一切放棄しているのだ。それと同時に彼らは、今年七月に国連会議で決議された核兵器禁止条約を批准することが「北朝鮮を孤立させ、核開発を放棄させる大きな力になる」と称して、安倍政権にこの条約の批准を請願している。
 前原民進党の自己解体によって「四野党共闘」の枠組みの崩壊に直面した代々木官僚は、第二十七回党大会(一月)で決定した「野党と市民の共闘を発展させ安倍政権を退陣に追いこむ」という「大方針」のパンクを隠ぺいしながら下部党員を総選挙むけの票集めに駆りたてることに血眼になっている。彼らは、結成された立憲民主党および社民党との「候補者一本化」を追求していることをもって、「大義の旗∞共闘の旗≠一貫して掲げ続ける日本共産党」と自己宣伝しているのだ。
 不破=志位指導部が「大義」と称する「市民と野党の共闘」なるもの、その路線的意義≠おしだし党員を固めるために開催されたのが、「日本共産党創立九十五周年記念講演会」(七月十九日)であった。彼らは、全国各地で同日もたれた「共謀罪廃止・安倍政権退陣7・19総がかり行動」から下部党員を召還し、志位と不破の講演(志位「歴史的激動と日本共産党―都議選と国連会議について」、不破「日本共産党の九十五年の歴史を語る」)の視聴を強制したのだ。ここでは、代々木官僚が「全党員が身につけ、生きた指針とする」(『月刊学習』九月号)ことを号令したところの、志位と不破の7・19講演を批判する。

以下、見出し

T 反安倍・自民の「保守票」の「受け皿」づくりを号令

U 議会主義的・市民主義的闘争歪曲を弾劾せよ
 日本型ネオ・ファシズムに対する危機感の欠如

 核兵器禁止条約批准請願運動の無力性

 階級なき市民を主体にした没階級的運動
  日共式「統一戦線政策」の反労働者性

  ブルジョア個人主義の理念化

V 転向スターリニストの思想的腐敗を暴け!

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