第2453号(2017年1月30日)の内容

<1面>
2・12労働者総決起集会に結集せよ
一七春闘勝利! 大幅一律賃上げ獲得!
労働諸法制の大改悪を阻止せよ!

解放社本社・労働者宅などへの国家権力の不当捜索を弾劾する!
<4面>
ロシア・トルコ結託――急転回するシリア内戦
<5面>
学生を借金地獄に突き落とす「奨学金」制度
<2面>
辺野古工事再開阻止に起つ
 400名がゲートを終日封鎖 1・5
<3面>
米軍オスプレイを撤去せよ
 常態化する危険な特殊作戦訓練
金沢で飛行再開弾劾の情宣 12・22
<6面>
Topics JCメタルの春闘方針
道教委による戦争法反対の活動への不当弾圧弾劾
12・4政治集会に参加して
<7面>
教育労働者にたいする超長時間労働の強制を許すな
 石川県野々市市で過労死
 福井県若狭町で過労自殺
<8面>
万華鏡2017――情勢の断層を読む
◆プーチンゲート
◆全球化の救世主・習?
◆ダバオの真実
◆原発災害の輸出
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号   







































  


2・12労働者総決起集会に結集せよ

一七春闘勝利! 大幅一律賃上げ獲得!
労働諸法制の大改悪を阻止せよ!


 日々、資本の鉄鎖のもとでの過酷な労働と生活苦を強制され苦闘している労働者諸君! われわれは、「アメリカ・ファースト」を掲げたトランプ米大統領の登場に象徴される排外主義的ナショナリズムの大洪水のなかで、それに抗してたたかっている全世界の労働者人民と連帯しつつ、今一七春闘を戦闘的に高揚させようではないか。
 一月二十日に大統領に就任したトランプはさっそく次のように宣言した。「ほかの国が、われわれの製品をつくり、われわれの企業を奪いとり、われわれの雇用を破壊するという略奪からわれわれの国を守る」と。そして、ただちにTPP(環太平洋経済連携協定)からの離脱とNAFTA(北米自由貿易協定)の見直しを決定した。アメリカはつねに他国の利害の犠牲となり衰退してきた≠ネどというデマゴギッシュな排外主義的言辞をふりまきつつ、これからは「アメリカ第一主義」を無条件に貫徹することをトランプは宣言したのだ。このトランプ新政権がいよいよ国家エゴイズムを剥きだしにして日本にたいする保護貿易主義的強硬策にのりだすであろうことに、日本政府と独占ブルジョアジーは怯えている。自動車産業をはじめとする日本の独占資本家どもは、「不確実性への警戒」なるものを口実にしてますます賃上げ抑制の動きを強めているのだ。
 一月二十日の所信表明演説において首相・安倍は、誰の目にも明白となったアベノミクスの大破綻をおし隠すために、「全国津々浦々で確実に『経済の好循環』が生まれています」などと歯の浮くようなホラを吹きまくった。そして、「働き方改革」という名の働かせ方=搾りとり方改革≠、「一億総活躍の国創り」にむけた「最大のチャレンジ」などと意義づけつつ推進することに躍起となっている。他方、安倍はトランプの大統領就任式の直前に、「日米同盟」こそが「わが国の外交・安全保障政策の基軸」であり「不変の原則」であることを強調し、「トランプ新大統領と同盟の絆を更に強化する」と宣言した。トランプが「TPP離脱」を叫び日本の対米「貿易不均衡」をやり玉にあげていることには慌てふためきながらも、日米グローバル戦争同盟をよりいっそう強化する決意を示したのだ。
 安倍は演説の最後に「次なる七十年に向かって日本をどのような国にしていくのか。その案を国民に提示するための憲法審査会での具体的な議論を深めようではありませか」などと顔面を紅潮させて絶叫した。安倍政権は、来年にはなんとしても「国民的合意」という装いをとって改憲のための国民投票の実施にもちこむという腹を固めている。そのために、野党第一党の民進党を改憲項目を絞りあげるための議論にひきずりこむことに狂奔しているのだ。さらに安倍政権は、改憲に反対する労働組合や諸団体、とりわけわが革命的左翼の破壊を狙って、今日版治安維持法たる共謀罪を新設する法案(「組織犯罪処罰法」の改定案)を通常国会で成立させようと身構えている。
 こうした安倍政権と独占ブルジョアジーの総攻撃にたいして完全に屈服しそれを受け入れているのが「連合」をはじめとする既成労働運動指導部だ。「連合」神津指導部は、四度目となる安倍の「賃上げ要請」のパフォーマンスにすがりついて、またぞろ「二%程度」などという超低率の要求基準(JCメタルにいたっては三〇〇〇円・一%以下)を掲げて賃上げ抑制に手を貸している。そればかりか、安倍式働かせ方改革≠政府・独占資本家どもと手を携えて推進しているのが彼らなのだ。「全労連」の日本共産党系指導部も、「ストップ暴走政治!」をおしだしてはいるものの、一七春闘の労組の取り組みを衆議院選挙に向けた「野党共闘」の尻押しに解消しようとしている。
 すべての労働者諸君! 貧窮にあえぎ既成労働運動指導部に絶望したアメリカの怒れる白人労働者が、トランプをみずからの窮状を救ってくれる救世主≠ナでもあるかのように思いこまされ、悲劇的にもこの今ヒトラー≠熱狂的に支持した。今、全世界で民族排外主義とファシズムの嵐が吹き荒れている。この国際労働者階級にとっての未曽有の危機を根底からくつがえすことができるのは、日本の反スターリン主義革命的左翼とその旗のもとにたたかう労働者いがいにありえない。すべての仲間は、決意も固く<一七春闘勝利! 2・12労働者怒りの総決起集会>に結集せよ。

以下見出し

労働者の分断を許さず賃金抑制攻撃を打ち砕け

「働き方改革」の欺瞞を暴き労働諸法制改悪を阻止せよ

「格差是正重視」の名のもとに超低率要求に抑えこむ「連合」春闘をのりこえ闘おう

改憲阻止! 労働者階級の団結で安倍政権を打ち倒せ
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 解放社本社・労働者宅などへの

  国家権力の不当捜索を弾劾する!


 警察権力(警視庁・神奈川県警)は、一月十日に神奈川県下の労働者の自宅などを家宅捜索し、さらに一月十七日に解放社本社を捜索した。われわれは、警察権力によるこの不当弾圧を断固として弾劾する。

 (1)

 今回のこの捜索が常軌を逸した不当なものであることは、以下のことに明白である。すなわち警察権力は、五年も前のいわゆる「微罪」にもならない「事件」、しかも時効直前の「事件」を口実にこの捜索を強行した。「事件」とされている荒川区内のマンションの賃貸借契約については、とうの昔に解約されている。しかもこの契約については、「民事上、刑事上一切問題としない」という合意書が家主とのあいだで交わされている。警察権力は、法律的に事件化する根拠のまったくない「事案」を、あえて刑事事件としてデッチあげたのである。

 (2)

 同時に警察権力は、マスコミ各社をひきつれて解放社を捜索し、「革マル派議長の本名が最近初めて判明した」などと大々的に宣伝させた。だがこれは、笑止千万の妄言にすぎない。そもそも「議長」という責務が常に特定の同志に付着≠オているかのようにみなすのは、ブルジョア社会の常識をわが前衛党に投影した錯視にすぎないのだ。
 今は亡き同志黒田寛一議長の居場所について、一九七〇年代初めの党派闘争・謀略粉砕闘争いらい同志黒田の逝去後も四十数年間まったくつかめなかったのが、「世界一の治安」を誇る(?)日本の警察であった。このことについて安倍率いるNSCから恫喝されたのであろう、わが警察権力は、そこで五年も前の刑事事件にもならない「事件」を口実にして、わが労働者夫婦の自宅を家宅捜索し、「議長の本名判明」などとマスコミに喧伝させたというわけである。まさにこれこそは、無能な警視庁公安の恥の上塗りではないか!
 だが注意せよ!「テロ等準備罪」=「共謀罪」をデッチあげ、本質的に<球体>をなすわがプロレタリア前衛党をも「犯罪組織」と強弁しつつこれに適用していくためにこそ、彼ら権力者どもは、「組織の責任者」をデッチあげる必要性に駆られたのである。「議長の本名判明」などというデッチあげ宣伝の背後には、このような階級的野望が横たわっているのだ。

 (3)

 今年を「新しい時代にふさわしい憲法」を「形作っていく年にする」ことを宣言したのが、安倍政権であった。この安倍反動政権は今、己の飼い主たる軍国主義帝国アメリカのトランプ政権が日本を名指しで「アメリカ第一主義」を害する国に数えあげていることに周章狼狽しながら、「テロの根絶」を掲げるトランプの顔色をうかがい今国会で「テロ等準備罪」と名称を変えた共謀罪を成立させようとしている。この稀代の悪法は、「テロ」とは無縁な六〇〇以上の罪種をも対象にして、盗聴などを常態化させるとともに、「既遂」以前の「計画」をも処罰するものであり、「現金の引き出し」や「メールの送付」から「目くばせ」までを共謀とみなすという、文字どおりの今日版「治安維持法」にほかならない。
 安倍政権は「テロ等準備罪」法案の成立をもって一切の反対運動を根絶やしにしつつ、これをステップに憲法改悪に突進しようとしている。まさにそのために、このかん反戦反安保・改憲阻止の闘いを一貫して領導してきているわが革マル派への弾圧を一挙に強化しようとしているのだ。今回の不当捜索は、こうした新たな戦前型治安弾圧のはじまりを告げるものにほかならない。
 すべての労働者・学生諸君! 階級闘争の消滅の危機を突破し、反ファシズムの階級的戦列をさらにうちかため、安倍ネオ・ファシズム政権の打倒をめざしてわが革マル派とともに前進せよ!
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ロシア・トルコ結託――急転回するシリア内戦

アレッポ人民大虐殺を許すな

 「テロ組織の掃討」と称してアレッポ東部に無差別空爆を加え、夥(おびただ)しい人民を血の海に沈めたロシアのプーチン政権。彼らはいま、カザフスタンの首都アスタナにおいて「シリア和平協議」なるものを、トルコのエルドアン政権、イランのロウハニ政権とともに開催している。十二の反アサド派武装組織がトルコ政府に参加を強要されて、彼らを「テロ組織」と呼んで軍事的に蹂躙してきたプーチン政権が主導する和平協議のテーブルについている。
 だが、アレッポを追われ各地で抵抗闘争を続けるスンナ派人民は、ロシアとアサド政権にたいして、そしてイランにたいして、憎悪と怨念をますます募らせているのだ。彼らは「シリア征服戦線」(旧ヌスラ戦線)などのスンナ派急進主義勢力のもとで、いま反撃の態勢を再構築しつつある。
 イスラエル・シオニスト政権およびサウジアラビアのスンナ派政権もまた、イラン革命防衛隊とヒズボラを主力部隊とするアサド政府軍の勝利に危機感を増幅させている。一月十三日、ネタニヤフ政権はダマスカス近郊の空軍基地にミサイル数発を撃ちこんだ(シリア軍が発表。イスラエル政府は否定も肯定もせず)。イラン勢力圏♀g大を絶対に容認しないという意志をアサドに突きつけたのだ。ネタニヤフ政権はいま、「イラン核合意」破棄を公言するトランプの新政権が対イラン強硬策にうってでることに期待して、軍事挑発をイランにしかける機会をうかがっている。アサド政府軍の勝利≠ニ新たな和平協議の開催そのものが出発点となって、シリア内戦がさらに泥沼化するだけではない。イスラエル全面擁護の姿勢を誇示するトランプ政権の対イラン強硬策を起動力として、中東全域において世界大的戦争に発展しかねない新たな戦争の危機が切迫しているのである。

以下見出し

ムスリム人民の屍の上で和平協議を開催したプーチン

クルド人勢力の伸張阻止に狂奔するエルドアン政権

トランプ登場を機に激化するイラン・サウジ対立

イラン攻撃を狙うイスラエル――切迫する大戦勃発の危機
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学生を借金地獄に突き落とす「奨学金」制度

 安倍政権は衆院選に向けた人気取り政策≠フひとつとして、「給付型奨学金の拡充」など奨学金制度の「改革」を謳っている。彼らはこのかん、軍事予算を年々増額する反面で福祉・教育予算を徹底的に削減し、学生を「奨学金」という名の教育ローンの債務地獄にたたきこんできた。この安倍政権が謳う「奨学金制度改革」なるものは、まったく欺瞞的な代物だ。
 ここでは、奨学金制度の悪辣な実態と、安倍政権によるその「改革」策の欺瞞性を明らかにする。

以下見出し

学費高騰と父母の賃金低下で五一%が奨学金を利用

奨学金事業を金融ビジネス≠ノ再編した歴代自民党政府

安倍政権の欺瞞的な「奨学金制度改革」
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 1・5辺野古
「工事再開を阻止するぞ!」   四百名がゲートを終日封鎖
 一月五日、沖縄平和運動センターなど県内の平和団体で構成する県民会議が主催し「辺野古新基地建設阻止県民総行動」が米軍キャンプ・シュワブゲート前でおこなわれた。沖縄県学連の琉球大・沖縄国際大のたたかう学生は労働者・市民とともに、日米両政府による辺野古新基地の工事再開・資材搬入を阻止するために奮闘した。
スクラム固くキャンプ・シュワブ工事用ゲートを封鎖!
(1・5)
座り込みを貫徹する労・学・市民
(1・5、シュワブ・ゲート前)
カヌーチームと抗議船団が海保のゴムボートと対峙し奮闘
(1月5日)
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