第2450号(2017年1月1日)の内容

<1〜4面>
ロシア革命100周年
<暗黒の21世紀>を覆す革命的拠点を構築せよ!
<5面>
オスプレイを全土から撤去せよ
 墜落弾劾に決起 12・14 沖縄12・16 東京
<6〜7面>
現代世界自利即利自図
<8〜9面>
ヤンキー帝国主義の断末魔
 国家エゴイズムの貫徹に狂奔するトランプ新政権
<10〜11面>
年頭の決意
 沖縄/九州/北陸
 郵政/教育/化学/電機/重工業
<12面>
写真特集 激闘2016
お知らせ

 「解放」最新号




























  


ロシア革命一〇〇周年

<暗黒の二十一世紀>を覆す革命的拠点を構築せよ!

2016年10・23首都労学統一行動――国会・首相官邸・米大使館に向けて進撃する全学連と反戦青年委(港区)

 本二〇一七年の劈頭にあたり、わが革共同革マル派は、全世界の労働者・学生・人民にたいして、たたかう決意をここに表明する。
 われわれは、本年、ロシア革命一〇〇周年を迎えた。一九一七年十月にレーニン・トロツキーらのボルシェビキに指導されたソビエトの労働者・農民の英雄的にして偉大な闘いによって、ロシアのプロレタリア革命が実現された。だがしかし、この革命ロシアは、マルクス・レーニン主義と全世界プロレタリアートを裏切ったスターリンの手によって変質させられた。そしてスターリン主義ソ連邦は、一九九一年に<アンチ革命>ゴルバチョフ一派の手によって無惨にも崩壊させられ、その醜悪きわまりない歴史を閉じた。全世界の労働者階級の砦たるロシアのプロレタリア国家がスターリン主義者によって簒奪され、このゆえに必然的に崩壊した。まさにこのゆえに、ロシア革命から一〇〇年、そしてソ連邦崩壊から四半世紀の現代世界は、いまだ資本の鉄鎖から解放されざる労働者・人民の悲惨によって覆いつくされているのだ。
 現代世界はいま、歴史的な大地殻変動に見舞われている。「偉大なアメリカの復興」のために、「世界の警察官をやめること」および「アメリカ・ファーストをつらぬくこと」を宣言するトランプのアメリカが歴史の舞台に登場した。新年を迎える世界は、一九七九年の米中国交回復いらいの「一つの中国」政策の実質上の見直しにふみきりつつあるトランプのアメリカと、これに猛反発する習近平の中国との新たな激突によって幕を開けるであろう。そしてまた「ロシアとの関係改善」を掲げるトランプのアメリカとプーチンのロシアとは、シリア問題での「米・露共闘」を契機として「米露接近」を模索しはじめた。しかも、このトランプとプーチンそれぞれに支援されたミニ・トランプ≠ェEU諸国で跳梁跋扈していることによって、EUは空中分解の危機をますます深めている。
 日本帝国主義の安倍政権は、「米軍駐留経費を全額負担しなければ日本から米軍は撤退する」と言い放つトランプに狼狽し、中国に対抗するための「日米同盟の重要性」をトランプその人に必死に訴えている。「カネや兵を出すので日米安保の鎖を解かないでください」などと彼に懇願しているのが、日米安保同盟の首輪をはめられた属国日本の宰相・安倍なのである。そしてみずからは、日本国家を軍事強国に飛躍させるために、憲法改悪と日本国軍の強化、そして日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化に血道をあげているのだ。
 まさしく今、現代世界は、アメリカ帝国主義権力者を筆頭とする権力者どもが国家エゴイズムを相互に露骨に貫徹しあう秩序なき時代に突入した。この世紀は、第三次世界大戦の導火線に火がつきかねない重大な危機にあるのである。
 この<暗黒の二十一世紀>を根底から覆すために、わが党は、真実の前衛党たるの矜持にかけて全力でたたかうのでなければならない。アメリカ、ヨーロッパ、日本において現代資本主義が最末期の姿をさらけだしているにもかかわらずその延命が許されているのは、いったいなにゆえか。まさにそれは、ひとえにスターリン主義ソ連邦を崩壊させ<革命ロシア>を埋葬したゴルバチョフ一派どもの反革命的大罪、そして全世界のスターリン主義党の総転向によってもたらされたプロレタリア解放闘争の死滅のゆえなのだ。この屈辱的な現実をなんとしても突破しなければならない。全世界プロレタリアートの未来を切りひらく道は、全世界のプロレタリアートが現在的に<血塗られたスターリン主義>と主体的に対決し・その反マルクス主義的な本質に目覚め、もって反スターリニズムの運動に起ちあがることによってのみ切りひらかれる。
 わが日本反スターリン主義運動は、一九五六年十月に勃発したハンガリー革命とこれへのソ連官僚の血の弾圧にたいして、世界でただ一人「共産主義者としての主体性」をかけて対決した同志・黒田寛一によって創造された。わが党は、この世界に冠たる革命的共産主義運動に、日本の、そして全世界の労働者・人民が結集し、ともにたたかうことを心から呼びかける。
 日本の労働者・学生諸君! 十二月十三日に沖縄・辺野古沖、そして普天間基地で連続的にひきおこされた米軍オスプレイ二機の墜落・大破事故を満腔の怒りで弾劾せよ! すべてのオスプレイを米軍基地から直ちに撤去せよ! 怒りで全島を揺るがす闘争に総決起している沖縄の労働者・学生と連帯して、日本全土において闘いの大爆発をかちとれ! <すべての米軍基地撤去・安保破棄>めざして進撃せよ!
 <反安保>を完全に放棄する日共系反対運動をのりこえ、反戦反安保闘争をたたかおう。安倍政権による改憲・軍事同盟強化のための総攻撃を木っ端微塵にうち砕け! 労働法制の改悪、社会保障の大削減をうち砕く闘いの高揚をかちとれ! 日本労働者階級の底力で、安倍日本型ネオ・ファシズム政権を打倒せよ!
 この地球上から、戦争と貧困と圧政を根絶することを熱願する全世界の労働者・人民は、ロシア革命の人類史的意義をかみしめ・その精神を現代世界によみがえらせるために、いまこそ<反帝・反スターリン主義>の深紅の旗のもとに結集せよ。二十一世紀を≪プロレタリア世界革命の第二世紀≫として切りひらくためにともにたたかおうではないか!

以下見出し
一 国家エゴイズムの相互衝突――新たな時代の幕開け
 A 熾烈化する米・中の角逐
  「偉大なアメリカの復興」を叫ぶトランプ新政権の登場
  対米キャッチアップを急ぐ習近平中国
  トランプとの「協調」を模索する「現代の雷帝」
  空中分解の危機にたつEU
  激震に見舞われる東アジア
 B 新たな主人にカネをさしだす「属国」日本の安倍政権
 C 一大地殻変動の基底にあるもの

二 ロシア革命一〇〇周年と現代世界
 A ロシア革命の実現とスターリニスト官僚専制国家の成立
 B 帝国主義とスターリン主義による分割支配と反スタ運動の勃興
 C スターリン主義ソ連邦の自己解体と革命的左翼の闘争
 D 「一超」軍国主義帝国の横暴と「暗黒の世紀」を突き破るわが闘い

三 わが反スターリン主義運動の原始創造を!
 A 黒田のハンガリー事件との主体的対決――反スタ運動の原始
 B 日共スターリニスト党を解体せよ!
 C 全世界のプロレタリアートは革命的左翼とともに闘おう

四 暗黒の現代世界を覆す橋頭堡をうち固めよ
 A 「実践の場所の哲学」をわがものにしよう
 B 同志黒田の革命家精神をわがものにして闘おう

五 改憲阻止・軍事同盟強化反対の一大闘争を創造せよ

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オスプレイを沖縄・日本全土からただちに撤去せよ!

 オスプレイの飛行再開弾劾!
 <全米軍基地撤去・安保破棄>めざして闘おう!

 昨年十二月十三日、午後九時五十分頃、米軍普天間基地所属のMV22オスプレイが、名護市安部(あぶ)の海岸に墜落し機体がバラバラに大破した。同日午後十一時二十五分頃、この墜落機とともに空中給油の訓練をしていた他の一機も、普天間基地で胴体着陸するという重大事故を引き起こした。
 今回の墜落事故は、まさしく起こるべくして起きた事故にほかならない。だが米軍当局・アメリカ権力者は、あくまでも「オスプレイは安全」と強弁し、あろうことか、一週間もたたぬ十九日に全面的に飛行訓練を再開したのだ。断じて許すことはできない! われわれは、オスプレイ墜落を居直るアメリカ権力者とこれに唯々諾々とつき従う安倍政権を、満腔の怒りを込めて弾劾する。わが同盟を先頭にして沖縄で・全国でまきおこされた労働者・学生の阻止闘争を踏みにじって米日両政府が強行したオスプレイ配備の反人民性が、今やむごたらしく露わになっているではないか。ただちにオスプレイを撤去せよ!

米軍の真相隠蔽・居直りを許すな!

 米軍当局は、ついに引き起こされたこのオスプレイの墜落事故を「不時着」と強弁し、安倍政権はそれをそのままオウム返しにしている。だがたとえ米日両政府が事故の矮小化=隠蔽をはかろうとも、名護市安部の海岸で大破し部品が無惨にも飛び散ったオスプレイの残骸は、今回の墜落事故の凄まじさを示している。大手マスコミは、政府・米軍の「大本営発表」をうのみにして報じている。これこそ、安倍の軍門に降っている証左だ。
 今回の墜落事故に抗議し、謝罪を求めた沖縄県当局にたいして、在沖米軍トップの四軍調整官ニコルソンは、「謝罪」を拒否しただけではない。机を叩き顔を真っ赤にして「住宅や県民に被害を与えなかったこと」を「県民は感謝すべきだ」などと喚きちらした。ふざけるな! 基地あるがゆえの恐怖と苦悩を沖縄人民に強制している張本人のこの「占領者然」とした暴言を絶対に許すな!
 米日両政府は、高江オスプレイパッド建設工事の「完了」を宣言し、十二月二十二日の米軍北部訓練場の「一部返還」式典をもって「沖縄の負担軽減」を謳いあげようとしている。政府の言う「負担軽減」なるものはまったくの欺瞞でしかない。辺野古新基地―高江オスプレイパッド訓練基地―伊江島飛行場を結ぶかたちで海兵隊・オスプレイの一大訓練=出撃基地群をこそ建設しようとしているのが、米日両政府なのだからだ。
 米軍当局は、南シナ海や遠く中東・アフリカまで空中給油が必要な長距離の作戦行動を展開するためにこそ、海兵隊のオスプレイを沖縄に配備しているのであり、その訓練・出撃拠点の建設・強化に突進している。MV22オスプレイが「未亡人製造機」と異名をとるほどの構造的な欠陥機であることなどおかまいなしに、戦時に備えた夜間空中給油や重量物吊り下げなどの危険な訓練を、沖縄全島を戦場に見たて昼夜を問わずに連日くりかえしているのだ。まさにそのただなかで今回の墜落事故は必然的に引き起こされたのである。
 習近平の中国は、南シナ海の南沙諸島に対空ミサイル施設を建設し、東シナ海においては宮古海峡上空で挑発的な軍事行動を強行している。この中国に対抗して対中国の軍事包囲網形成をおしすすめているのが米日両政府にほかならない。アメリカ権力者は沖縄米軍基地を対中国の最前線基地として、また「対テロ戦争」の訓練=出撃拠点として強化すべくその機能強化をはかっているのだ。
 全国の労働者・学生諸君! 今こそ、日米両政府による沖縄米軍基地の対中国最前線基地としての強化を打ち砕き、すべてのオスプレイを撤去するためにたたかおう! 全国各地への米軍オスプレイの展開を許すな! 米軍横田基地へのオスプレイ配備や佐賀空港への陸自オスプレイの配備を阻止せよ!
 いまや「オスプレイ撤去」の声は燎原の火のように全県・全国に燃え広がっている。沖縄の労働者・人民は、わが革命的左翼の闘いにも支えられて、「全米軍基地撤去」を口ぐちに叫んでいる。この怒りの声を背景として、県議会をはじめ各市町村議会においても墜落事件に抗議し、オスプレイの撤去を求める決議が次々と採決されている。
 すべての労働者・学生諸君! 辺野古新基地建設を労働者・人民の総力で粉砕せよ!「保守層との共同」に骨の髄まで冒された日本共産党・不破=志位指導部による「反安保」の放棄を弾劾し、<日米グローバル侵略戦争同盟の構築・強化反対>の旗高くたたかおう!
 「アメリカ・ファースト」の国家エゴイズムをむき出しにしたアメリカ・トランプ次期政権の登場による新たな<米・中激突>への突入。そのもとで安倍政権は、トランプのアメリカに「目下の同盟国」としてよりいっそうすり寄り、高江・辺野古新基地の建設に邁進すると同時に、<軍国日本>の再興を策し憲法改悪へと突きすすんでいる。すべての労働者・人民は、全国から反戦・反安保、改憲阻止の闘いに起ちあがり、安倍政権打倒へと進撃しよう!
 いまこそ<全米軍基地撤去・安保破棄>めざしてたたかおう!

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現代世界自利即利自図扇面散貼付屏風
 (げんだいせかいじりそくりじずせんめんちらしはりつけびょうぶ) 二曲一隻




労働に耐へて過労死耐へざらば過労自殺の生き地獄さだめ変へむとしてつひに望み断たれし民あまた呻く末世にあらはるる今ヒトラーの一人いまひとり

絶望にわれを忘れし白人を突撃隊に束ね(ファッショ)して移民こそ敵やつを排せとけしかくる手口はまさにナチス再来

勝鬨にトランプいはく遠からむもの音に聞けこれよりはアメリカ主義ぞ民主主義自由人権しゃらくさき理屈は無用あきなひもいくさもすべてわが国の利をつらぬくとおぞましき世のきたれるか国家エゴ押しへしあひて「大義」なき大戦争の暗雲せまる

米中露くんずほぐれつきしみあふ世界に孤児となりはてて焦る安倍なりTPP北方領土ことごとく手玉にとられアベノミクス矢はもはや尽き残されし活路ひとつと戦争の道ひた走るなさけなき野党あなどり国会の多数を嵩に横暴のかぎりを尽くすこれもファシズム

すさまじき世のすがたかなこの歪み何の故ぞと問はずして正すすべなし労働者階級かくも団結を失ひたるはマルクスの名を汚したるスターリン主義の罪なり革命的左翼の責務いよよ重かり

百年(ももとせ)のめぐりきたれば呼びおこせロシア革命階級も戦争もなき共産主義社会にむけて現代をきりひらきたるその意義はとはに滅びずスターリン主義の疎外をのりこえていまこそ開け革命の世紀

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ヤンキー帝国主義の断末魔

 国家エゴイズムの貫徹に狂奔するトランプ新政権

 「アメリカ・ファースト」という名のUSAナショナリズムを鼓吹し、かつヒスパニック移民やムスリムにたいする排外主義的イデオロギーを労働者・人民にたいして煽りたてることによって大統領の座を手中にしたドナルド・トランプ。没落帝国主義アメリカにおけるこの新政権の成立は、全世界を揺るがす一大地殻変動のインパクトとなっている。
 トランプ新政権は今、「世界最強の米軍を再建する」という名による大軍拡をバックとして、アメリカのステイト・ナショナリズムをエゴイスティックにごり押ししようとしている。まさにそれは、全世界の労働者・人民にはかりしれぬ苦難と犠牲が強要され新たな戦乱の厄災をもたらすものであって、断じて許してはならない。全世界の労働者・人民は、今こそ二十一世紀の世界を覆いつくす暗黒を突破する決意を打ち固め闘いに決起せよ。アメリカ帝国主義の暴虐を打ち砕くために、われわれは、全世界のプロレタリアート・勤労大衆と固く団結し、日本の地においてたたかうのでなければならない。トランプの要求に安倍が唯々諾々と従うかたちでいっそう強化されようとしている日米グローバル侵略戦争同盟に反対する反戦反安保闘争の一大高揚をかちとろう。
 本稿では、うちだされつつあるトランプ新政権の諸政策がいかなるものであるのかを明らかにするとともに、トランプ政権登場の歴史的意味をうきぼりにする。

(以下、見出し)

T 「偉大なアメリカの再興」を金看板とした諸政策の策定
 「アメリカ第一主義」の理念化
 反「グローバリズム」を掲げてのアメリカ経済の再建策

U 病めるアメリカ――階級間・人種間・地域間の分断と対立

V 製造業国内回帰の夢想――「トランポノミクス」
 腐朽性の深まりと労働市場のグローバル化

W 末期資本主義の腐蝕――今こそマルクス主義の復権を!

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◆お知らせ

本号は二〇一七年一月二日付にあたりますが、一月一日付新年特別号とします。なお、一六年十二月二十六日付、一七年一月九日付は休刊にします。

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12・14 沖縄 オスプレイの墜落事故弾劾!
県学連 抗議闘争を牽引
 「オスプレイ墜落」の急報を聞いた沖縄県学連のたたかう学生たちは、翌十二月十四日、烈々たる怒りに燃えてただちに抗議闘争に起ちあがった。
事故現場で沖縄の労・学・市民が弾劾の拳
(16年12月14日、名護市安部の海岸)
米軍基地にむけ「墜落糾弾!」の嵐
(16年12・14、石平司令部前)
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米大使館に怒りの拳
12・16東京 全学連
 沖縄における労働者・学生の闘いとあいかたく連帯して、首都・東京においては全学連の学生たちが十二月十六日、アメリカ大使館にたいして「オスプレイ全機撤去!」の怒りの拳をたたきつけた。
アメリカ大使館前で首都圏の学生が決起
(16年12月16日、赤坂)
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写真特集 激闘2016
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