第2436号(2016年9月19日)の内容
<1面>
改憲・戦争同盟強化を阻止せよ
<4面>
日共式「日本経済再生策」の反労働者性
<2面>
◎「専守防衛の戦闘部隊として自衛隊を活かせ」と叫ぶ日共学者
「オスプレイパッド建設許すな!」
500名が高江で資材搬入阻止 9・3
<6面>
「改憲論議推進」の「連合」中央弾劾!
改憲阻止の戦列を構築しよう
Topics 17年度「連合の最重点政策」
<7面>
相鉄資本がバス運転労働者に追い出し部屋″U撃
安倍政権の意を体し「連合分裂」を叫ぶブクロ派残党
<5面>
第54回国際反戦集会
海外からのメッセージ D
「ニューズ・アンド・レターズ」委員会(米)/ルイシャム連合(英)/
ア・ワールド・トゥ・ウィン(英)/ロシア共労党チュメニ州委員会
<8面>
飛梅さんに教えてもらったこと
<3面>
万華鏡2016――情勢の断層を読む
◆ハシゴはずし
◆AI狂騒
◆続・ドーピング問題
◆黒い癒着
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
改憲・戦争同盟強化を阻止せよ 北朝鮮の核実験・弾道ミサイル発射弾劾! 米日韓のMDシステム・臨戦態勢強化を許すな!
安倍政権はオバマ政権と口をそろえて北朝鮮の核実験を「重大な脅威」だと非難し、「断固たる対応が必要」だと叫びたてている。「朝鮮学校への補助金支給の全面停止」などの反人民的な「独自制裁」強化を自民党がわめいているだけではない。現状の日・米・韓のMD(ミサイル防衛)システムでは一挙に複数の核ミサイルが撃ちこまれたならば対応不能に陥るにちがいないことに焦燥をつのらせながら、イージス艦搭載迎撃ミサイルSM3や地対空誘導弾PAC3の「能力向上型」の導入・配備など、MDシステムの大増強にオバマ政権とともに狂奔しているのが安倍政権だ。韓国・朴槿恵政権は、米軍THAAD(最終段階高高度地域防衛)システム配備の受け入れを正当化するだけではなく、「北にミサイル攻撃の明確な兆候があれば先制攻撃する」などという作戦構想を誇示しはじめた。MDシステムの配備・増強―臨戦態勢強化に米・日・韓の権力者どもは一挙にうってでているのだ。その矛先は核武装に突進する北朝鮮に向けられているだけではない。アメリカ権力者は、中国を軍事的に抑えこむ体制を構築することをこそ狙っているのである。 中国の習近平政権は、金正恩政権による核実験強行に「断固として反対する」と表明したものの、国連安全保障理事会による対北追加制裁には慎重な姿勢をおしだしている。米・日・韓のMDシステム強化こそ「事態を悪化させる」と主張し、THAAD韓国配備反対を強硬に叫びつづけているのだ。みずからは「世界最強」の米軍戦力にキャッチアップすることをめざしてICBM(新型大陸間弾道弾)や新型戦略原潜・国産空母・ステルス戦闘機などの建造・増配備、南シナ海での人工島=軍事要塞建設に狂奔していることには口をぬぐって、だ。ロシアのプーチン政権もまた、北朝鮮の核実験にかんしてはアメリカと「懸念を共有」すると表明しているが、裏面では「MDを突破できるICBM」と銘うった最新鋭「トーポリ」を極東カムチャツカに着弾させる発射演習(九月九日)の成功を誇っている。 国連安保理において北朝鮮の核実験・弾道ミサイル発射を非難する声明を採択した諸国家権力者じしんが、北朝鮮の数百倍・数千倍もの核兵器を保有し、さらなる軍拡競争に狂奔しているのだ。米・日―中・露が、相互対抗的に核軍事力の増強と臨戦態勢の強化に突進していることを、われわれは断じて許してはならない。 日共・不破=志位指導部は、北朝鮮の核実験を「国際社会に真っ向から挑戦する暴挙」と非難し、「国際社会」は「制裁措置」を強化せよとわめきちらしている。安倍政権がみずからの大軍拡・日米新軍事同盟強化を正当化するために煽りたてている「北朝鮮の核武装の脅威」の狂乱的宣伝に積極的に呼応しているのだ。こうした代々木官僚の対応は、「国民の生命・財産を守る」という名で軍事強国化に突進している安倍政権のまえに日本の労働者人民を武装解除し差し出す犯罪いがいのなにものでもない。 代々木官僚はいまごろになって「核兵器問題で中国に重大な変質が」明らかになったなどとほざきはじめた(『しんぶん赤旗・日曜版』九月十一日号、志位インタビュー)。「アジア政党国際会議」の「宣言」から「核兵器禁止条約の交渉開始を呼びかける」という文言を削除せよと中共代表団が強硬に求めたということをもって「もはや平和・進歩勢力の側にあるとはいえない」とか「覇権主義」だとかと中国を非難しているのが志位だ。だが胸に手を当てて考えてみよ。今のいままで、北朝鮮の核開発にたいしては口をきわめて非難しても中国の反人民的な核軍事力大増強については見て見ぬふりをしてきたのは、いったいどこのどいつだ。この犯罪の自己批判を抜きにした中国批判なるものは、許しがたい欺瞞であり、これまで中国の弁護に四苦八苦してきた日共中央のピエロぶりの自己暴露であり、官僚的自己保身のためののりきり策でしかないのだ。 たたかう労働者・学生諸君! 安倍政権の「北朝鮮の脅威」キャンペーンに唱和し「制裁措置」尻押しにいそしむ代々木官僚を弾劾し、<米日韓のMDシステム・臨戦態勢強化反対、金正恩政権の核実験・弾道ミサイル発射弾劾、米―中・露の核軍事力増強競争反対>の革命的反戦闘争を断固として推進しようではないか! 以下見出し G20・東アジアサミットを舞台とした米・日―中・露の瞞着と角逐 オバマ最後のアジア歴訪―誤算と挫折の「リバランス」 「九段線」無効判決を無効化≠オた習近平の執念 アジアで高まる戦争的危機 改憲総攻撃・日米新軍事同盟強化に突進する安倍政権 日共系の「自衛隊員守れ」運動をのりこえ闘おう |
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代々木式「日本経済再生策」批判のために 『アベノミクスと日本資本主義』(友寄英隆)の錯誤 日本共産党の不破=志位指導部は、「大企業と株主優先の『アベノミクス』と消費税増税路線に反対し、国民の所得を増やす経済改革をすすめる」(二〇一六年参院選政策)というスローガンを掲げ、国民所得の増大を軸とする日共式経済政策を実施すれば中小企業を含む企業経営全体が改善し税収も増える、と宣伝している。この政策の素晴らしさを広く国民各界各層に宣伝することこそが要求実現の近道≠ニ妄信している日共指導部は、この政策を企業経営者や自治体首長などに理解してもらうための「対話と懇談」に下部党員や「全労連」系労組の組合員をひきまわしているのである。職場における春闘のとりくみや労働組合組織の強化などをそっちのけにして。 こうした日共式経済政策を理論的に基礎づけているのが『アベノミクスと日本資本主義』(二〇一四年六月、新日本出版社刊、本書の引用は頁数のみ記す)である。著者は『経済』編集長を経て日共社会科学研究所の幹事として日共老党首&s破に長く仕えてきた友寄英隆。日共〇四年綱領(不破綱領)に「市場経済をつうじて社会主義に進む」とマルクス理論の歪曲と偽造の極みを書き記した不破の理論的作業を補佐してきた人物である。 友寄はいう――「新自由主義」型資本蓄積によって格差と貧困が拡大している、財界だけ・目先だけの利益を追い求めるアベノミクスをやめて、国民経済全体の発展を視野に入れた長期経済計画を策定し国家戦略としてその実現をめざすべきである。そうすれば「新たな資本蓄積と経済成長によって、真に人間らしい労働と暮らし、連帯と協同の社会」への道が開かれる(一四八頁)と。 「新たな資本蓄積」! 資本蓄積とは、労働者に敵対する富が積み上げられ「それと同じ割合で労働者自身の貧困や窮乏や隷属が対立的に増大する」(マルクス)もの以外のなにものでもない。だが友寄は、日共式経済政策が資本家に「新たな資本蓄積」をもたらすことは、同時に人民には「真に人間らしい労働」と「連帯と協同の社会」をもたらすのだ、と吹聴しているのだ。こうした労働者・人民の武装解除を促す犯罪的言辞を粉砕するために、友寄の主張の基本骨格を批判することにしよう。 T 日本の高度経済成長期の「経済計画」がモデル U 「ケインズ政策」を基準とした一国主義的分析 V マクロコントロールの有効性を妄信 A「市場の調節作用」礼賛の反人民性 (つづく) |
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「専守防衛の戦闘部隊として自衛隊を活かせ」と提言 日共御用学者・五十嵐の「試論」 「野党連合の新政権作りに本格的に取りかかる」ための「政策的準備」と称して、法政大名誉教授・五十嵐仁は言う。「自衛のための戦闘部隊としての認知が高まっている。これを踏まえて、今後、自衛隊の役割とその位置づけについての政策的精緻化が必要となろう」と(『月刊全労連』九月号)。この五十嵐の提言こそ、民進党との選挙共闘を次期衆院選でも継続するために基本政策において最も隔たりのある安保・自衛隊政策を民進党とすりあわせてゆこうという不破=志位指導部の目論みが込められたアドバルーンにほかならない。 五十嵐は、みずからのブログで「自衛隊をどう『活かす』のか」と題してより鮮明に「試論」を展開している(九月一日付)。いわく―― 「改憲には賛成でも九条改憲には反対だという立場や九条改憲に賛成でもそれは自衛隊の『国防軍』化や『外征軍』化を阻止するための改憲だという意見」の「人々も味方に」するべき〔前者は蓮舫、後者は前原をさす〕。そのためには「自衛隊の役割と位置づけを明確にする必要」がある。 「『自衛隊を活かす会』は『自衛隊を否定するのでもなく、かといって集団的自衛権や国防軍に走るのでもなく、現行憲法のもとで生まれた自衛隊の役割と可能性を探り、活かす道』を『提言』」している。「これなどを参考にした政策の緻密化が求められている」。 自衛隊を「憲法の理念に基づいて運用し、活用を図ることが必要」。そのためには「第一に、自衛隊が持っている『戦闘部隊』としての性格と『災害救助隊』としての性格という二面性のうち、前者の役割を最小にして〔解消するのではない〕後者の役割を最大化することが必要」。「第二に、『戦闘部隊』としての任務も、九条に基づく『専守防衛』という国是を忠実に守り、外敵による急迫不正の侵害から国土を防衛する『拒否力』としてのあり方に徹する」。 こうした「自衛隊を『活かす』道」は「安倍首相にとっては実行不可能であり、だからこそ新しい政府が必要なのだ」。 「自衛隊を活かす会」に侵蝕される日共 五十嵐が参考にすべしともちあげている「自衛隊を活かす会」とは、元日共安保外交部長の松竹伸幸が事務局長、小泉政権下でイラク派兵を指揮した元内閣官房副長官補の柳澤協二が代表よびかけ人になって二〇一四年六月に発足させたシンクタンクのようなもの(正式名称「自衛隊を活かす:二十一世紀の憲法と防衛を考える会」)。 彼らは、昨年五月発表の「提言」において「憲法前文と九条の平和主義の立場に立って」、「相手の破壊を前提とした抑止力ではなく」、「『専守防衛』のための力」が「必要な防衛力」だ、と主張している。これを松竹は「九条の軍事戦略」と呼んでいる。かつて松竹は、雑誌『議会と自治体』に掲載された論文で自衛隊を「憲法違反」と明記しなかったという理由で不破・志位から自己批判を強要され処分されたのであった(二〇〇五年)。党中央の意を受けた五十嵐は、いまやこの松竹の主張をこそ手本として日共の基本政策を「精緻化」すべきことを公言しているわけなのだ。 すでに「自衛隊を活かす会」と日共とは、松竹をカスガイとしながら実体的つながりをつくりだしてきている。日共国対委員長・穀田が「活かす会」主催のシンポジウム――元自衛官らを講師に招いてのそれ――に出席し、挨拶したこともある(昨年七月、『しんぶん赤旗』では報じられなかった)。今年八月には、かもがわ出版の編集長として松竹が、日共・穀田と民進党・前原に両者の対談企画を申し入れ、次のような提案をおこなっている。安全保障政策にかんして、「自衛隊を活かす会」の「提言」を「叩き台にして、どこまで一致できるのか議論するのはいかがでしょうか」と。この松竹の動きと軌を一にして、まったく同じ内容を五十嵐が主張しているわけなのだ。 今年二月には「野党共闘で安保法制を廃止するオールみやぎの会」などと「活かす会」の「協力企画」として「憲法九条のもとでの自衛隊のあり方を考える」(仙台)がもたれ、日共党員・日共系活動家たちがこぞって参加した。この場で日共党員が「自衛隊は憲法違反だと思っているが、憲法をめぐる自衛隊の存在と、自衛隊員に頑張ってもらいたいと思う点について、法律的・理論的にどんなふうに理解したらいいか?」と質問。「日本の防衛のためには自衛隊が大事、憲法九条を維持することも大事、という両方の気持ちを大事にしながら、うまく自衛隊を活用していくことが求められている」などと松竹が回答した。「違憲の自衛隊は解消するべき」という考え方をひっくりかえす教育≠ェ、すでに党中央容認のもとにそこかしこではじまっているのだ。 改憲賛成の民進党に媚を売る五十嵐 五十嵐が「自衛隊を活かす」代案の「精緻化」を主張する政治的意図は、改憲に賛成の蓮舫とも前原とも日共が「共同」できる「政策的準備」を促進させることにこそある。「憲法の原理や理念に抵触しない『改憲』案について議論したり検討したりすることは全く問題ありません」(九月六日付ブログ)などとあからさまに蓮舫に媚を売ってすらいる。彼は、「改憲すべてにではなく、その最悪の狙いである壊憲に絞り」反対するべきだ、と主張するのだ。「活憲」やら「立憲」やらというキャッチフレーズで飾りたてているが、五十嵐が言っていることは、実践的には憲法審査会の始動を容認し改憲論議を尻押しする以外のなにものでもない。 改憲論議の容認とセットでなされているところの、「災害救援隊」としての役割と「専守防衛」の国是を守る「戦闘部隊」としての任務をもつものとして「自衛隊を活かす」という「政策の緻密化」の提言。それは、日共版「自衛隊=違憲・合法」論のススメ、いや「自衛隊=違憲」論を棚上げにして実質上合憲とみなす日共版解釈改憲のススメというべきである。こうした五十嵐の「試論」を日共党内に伝播させることは、憲法第九条の改悪を阻止するために蟻の一穴をも許さぬ構えで改憲阻止闘争にとりくんでいる良心的な日共党員・日共系活動家たちのバネとイデオロギー的拠点をほりくずすウイルスをばらまくことをしか意味しない。それを承知のうえで不破=志位指導部は、『しんぶん赤旗』や『前衛』や『経済』などに五十嵐を頻繁に登場させ重用しているのだ。 心ある日共党員諸君。次期衆院選においても「全国規模での選挙協力」を民進党とのあいだで実現するために、日共御用学者を利用しながら安保・自衛隊政策の超右翼的「精緻化」に狂奔する不破=志位指導部の悪だくみを直視せよ。「違憲の自衛隊解消」という日共の基本政策を解消しようとしている代々木官僚に弾劾の嵐を浴びせかけようではないか! |
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9・3 高江 「オスプレイパッド建設を許すな!」 500名が資材搬入を終日阻止 県学連先頭にゲート前座り込み
午前六時、N1ゲート前に最大三〇〇名の労働者・市民が座りこんだ。県学連のたたかう学生も先頭で座りこむ。N1裏、高江橋を含めると総勢五〇〇名の労働者・人民が結集した。機動隊はこの日、夜も明けきらぬ午前五時に大型バス二十台、その他の警察車両と合わせると五十台、総勢四〇〇人近い人数で高江にのりこんできた。 座り込みの分断を図り機動隊が労働者・人民をとりかこむ。ピーンと緊張が高まる。しかし、夜を徹して次々と駆けつけた労働者・人民が逆に機動隊をサンドイッチにするようにとりかこむ。「オスプレイパッドの建設許さんぞ!」「弾圧を許さんぞ!」怒りの声が早朝の森に響き渡る。人民に逆包囲された機動隊は早々と撤退した。「ヨーシ!」座りこんだ労働者・学生・市民から歓声があがる。 一台の工事車両の進入も許すことなく午前の闘いを貫徹した労働者・人民は、午後はメインゲートとN1ゲートの中間地点に架かる高江橋に移動し連続的に闘いを敢行した。防衛局の工事車両が進行してくる高江橋で待ち構える。橋の両端を車両で埋めつくし、二〇〇余の労働者・学生・市民が橋のど真ん中に陣取る。「来るなら来い」「絶対に通さない」とどの顔も闘志がみなぎっている。デモが始まった。「オスプレイパッド建設を許さないぞ!」「トラックを阻止するぞ!」かけ声が山間に轟く。学生が掲げる「全基地撤去! 安保破棄!」のボードが闘いの方向性を指し示す。沖国大自治会の赤い幟が揺れる。突然のスコールにも抗して断固としてたたかいぬく。午後三時が過ぎても、防衛局の工事車両は一台も現れない。「やったぞ!」「完全勝利だ!」現場の指揮者が勝利宣言を発した。橋の上は歓喜の声に包まれた。終日工事車両の進入を阻止したのだ。 |
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安倍政権の意を体し「連合分裂」を叫ぶブクロ派残党 ブクロ=中核派の残党・中野一派は今春いこう、「総評解体・連合結成以来の労働運動をめぐる決戦が到来している」とか「『連合分裂』情勢に突入」とかと、スパイ通信=『前進』紙上でわめきたてている。そして彼らはいま、下部活動家に向かって「今ある労働組合を割る」ことが「支持される情勢」だなどと叫んでもいる。 憲法改悪への道を掃き清めるために反対運動の壊滅を策す安倍ネオ・ファシスト政権が、労働運動への弾圧・労組破壊攻撃の牙をむきだしにし、「連合」を右から分裂させんとしてあの手この手の画策をおこなっているこのときに、中野一派は「連合分裂」「連合打倒」を吹聴する宣伝役としてあからさまにたちまわりはじめているのだ。 窮余の策=「国労を割れ」方針 「連合分裂情勢」をわめく走狗集団 七月の参院選で、あらゆるファシスト的な手口を使って議席の三分の二以上を改憲派でかすめとることに奏功して驕り高ぶる安倍ネオ・ファシスト政権は、野党の腰砕けぶりをみてとって、あらためて反対運動壊滅の策動にのりだした。「野党共闘」を最後的に切り崩すために、民進党内の前原・長島ら右派=改憲派の議員に秋波を送り、民進党を分解に追いこむ策動に手をつけると同時に、野党の支持母体となってきた「連合」や「全労連」傘下の諸労組の破壊に本格的にのりだしている。 独占資本家階級の特定部分の意を体した情報雑誌『選択』(二〇一六年六月号)に、JCメタルが「連合」を脱退するというデマ情報を意図的に流し、もって「連合」の労働貴族どもを揺さぶり、「連合」分裂の機運を醸成しようと安倍政権は企んでいる。安倍は、右派労働貴族どもと謀り、大手民間労組と自治労・日教組をはじめとした公務員労組とのあいだの路線的・政策的対立・亀裂を拡大させるというかたちで「連合」の分裂を画策しているのだ。 こうした安倍政権につき動かされて、ことさらに「連合分裂情勢」などとわめき、うごめきはじめたのが走狗集団ブクロ=中核派残党・中野一派である。 今春、彼らは、「7月選挙決戦の最大の攻防点」は、「連合問題、すなわち労働組合をめぐる攻防」だなどとわめいて、「連合打倒」を叫びたてはじめた(『前進』「春季特別号」)。さらに、七月参院選に向けて開催した「選挙決戦勝利総決起集会」(四月三日)では、ブクロ官僚は、次のようにほざいた。 「雑誌『選択』では、連合は地におちた。安倍は連合を分裂させる。安倍が『同一労働同一賃金』を掲げるのは連合を分裂させるためだ≠ネどと書かれている。……逆に言えば、この春闘をとおしてわれわれが安倍もろとも連合打倒を推し進め、階級的労働運動が労働者階級の主流派になろうという闘いの合図です。」(傍点引用者) 「逆に言えば」とは、よくぞ言ったものではないか。安倍政権から、「連合」を分裂させよとの「闘いの合図」があったから、自分たちは、安倍とは「逆」の側で、すなわち労働運動の内側から、という装いをとって、「連合分裂」「連合打倒」を煽動する役割を果たす、と中野一派は宣言しているのだ。まさに国家権力のスパイ・走狗として、飼い主のシグナル=「闘いの合図」に従って、日本労働運動の破壊のためにうごめくことを誓っているのが中野一派にほかならない。 スパイ集団・中野一派を日本階級闘争場裏から一掃せよ 中野一派は、わが革命的左翼による走狗集団解体の最後の一撃を逃れるために、ブクロ派組織を「階級的労働運動」を看板にした運動体へと再編し、スパイ集団・国家権力の走狗という正体をおし隠して延命しようとしてきた。「階級的労働運動」の実態はといえば、(これまでは)駄馬労を結集軸≠ニして、既成の労働組合から叩きだされたり、その羈絆から逃亡した活動家どもに、「労働運動で革命やろう」などという空念仏をとなえさせて引きずりまわすことがすべてなのである。この中野一派の叫ぶ「連合打倒」とは、「連合」労働貴族の抑圧支配を打ち破る、ということではない。労働組合員、労働組合とその運動のすべてを丸ごと「体制内労働運動」と烙印して「打倒せよ」などと叫んでまわることでしかないのだ。このような言辞は、労働運動の破壊をねらって「連合」の分裂のためのうごめきを開始した安倍ネオ・ファシスト政権の指示をうけた、まさに走狗分子のみがなしうる犯罪なのだ。 日本労働運動の戦闘的再生は、「連合」を牛耳る労働貴族どもや「全労連」を日共の党派的利害で引きまわす日共系労組ダラ幹の支配から組合員を解き放つことぬきにはなしえない。それゆえに、わが革命的・戦闘的労働者は、労働貴族による闘争抑圧や日共系労組ダラ幹による闘争の議会主義的歪曲に抗して職場で闘いを組織化し、この闘いのただなかで・またこれを媒介として、労働貴族どものたれ流す「労使運命共同体」思想の階級性を暴きだしてきている。そしてまた政府・支配階級の鼓吹する国益ナショナリズムや国防意識の虚偽性への組合員大衆の自覚をかちとり、もって労働組合の階級的な団結を強化するために、粘りづよくたたかっているのである。 「連合」の脱構築のために職場で苦闘するわが革命的・戦闘的労働者と良心的組合員の闘いに敵対し、安倍ネオ・ファシスト政権の走狗として「連合分裂」を叫ぶブクロ=中核派の残党・中野一派を日本階級闘争場裏から最後的に一掃しようではないか。 |
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