第2426号(2016年7月11日)の内容
本号の内容
<1面>
安倍政権を実力で打倒せよ
「改憲勢力による参議院制圧」の野望を打ち砕け!
<4面>
憲法改悪とネオ・ファシズム支配体制強化を打ち砕け!
自治体労働者委員会
<5面>
陸自オスプレイの佐賀空港配備に突進する安倍政権
<7面>
「強い農業」を名分とした日本農業の解体的再編
<2〜3面>
改憲阻止! 全国で労学が総決起
6・19 札幌/名古屋
6・18 大阪/鹿児島
<6面>
人民を欺く「1億総活躍プラン」
「医療の産業化」=社会保障としての医療≠フ切り捨て
Topics 日本の軍需独占体大手5社が武器国際見本市に不参加
<8面>
万華鏡2016――情勢の断層を読む
◆欧州大変 中露誘惑
◆セネガルが頼みの綱
◆「人殺し予算」は問題か?
国際短信 EU離脱問題で混迷するイギリス労働者階級
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
安倍政権を実力で打倒せよ 「改憲勢力による参議院制圧」の野望を打ち砕け! ネオ・ファシスト安倍晋三とその政権は、七月十日の参議院選挙での「改憲勢力による三分の二議席の獲得」にむけて、「争点は経済政策だ」と叫びたてつつ、あらゆるウソとデマをまき散らしている。「憲法は選挙の争点にならない」、「アベノミクスは道半ばだ」、「日本を成長させ豊かにしていくのか、暗い低迷した時代に戻るのかを決める選挙だ」、と。みずからも予想していなかったイギリス国民投票でのEU離脱派の勝利(六月二十三日)――いわゆるBrexit(ブレグジット)ショックにたいして、この稀代のペテン師は、「こういうリスクを予期していたからこそ消費税増税を再延期したのだ」とウソ八百を並べたて、「危機の時こそ安定政権」などと我田引水の宣伝にこれつとめている。 だが騙されるな! それもこれもすべては、日本を戦争のやれる国≠ヨと飛躍させるために「憲法改正」をなしとげる、そのための見え透いた策謀なのだ。いまここで安倍のこの企みを打ち砕かないならば、日本の労働者・勤労人民は暗黒の奈落に突き落とされる。憲法改悪による侵略戦争への総動員、あらゆる権利の剥奪と社会保障の削減、解雇の自由化と八時間労働規制の撤廃、賃金の大幅切り下げ、労働組合の破壊、原発の再稼働……。このような<戦争とファシズムと貧困>の強制への突進を許していいのか。断じて否だ! わが同盟は、いまこそすべての労働者・勤労人民に訴える。「改憲勢力による三分の二議席獲得」というネオ・ファシストどもの野望を、絶対に木っ端みじんに打ち砕け! 安倍政権への怒りの声を「野党統一候補」の応援に流しこみきりちぢめることによっては、この政権の凶暴な攻撃を粉砕することは決してできない。労働者・勤労人民を主体とした<改憲阻止・ファシズム反対・安保反対>の闘いを大きく力強く創造し、この闘いの炎で安倍政権を包囲し打ち倒せ! 憲法改悪を断固阻止せよ 「自分の在任中に憲法改正をなしとげる」と公言してきた安倍は、この参院選挙において、姑息にも「憲法改正」をみずからの選挙公約の最末尾におしさげて目立たないようにし(なんと四五四番目だ!)、「ケーザイ・ケーザイ」と叫んで労働者・人民を騙そうとしている。だが、自・公に「おおさか維新」・「日本のこころ」を加えた改憲勢力によって全議席の三分の二をとりにいく、それがとれたならばただちに憲法審査会を開かせ改憲発議に突き進むというのが、安倍の腹づもりなのだ。その最大の眼目は、いうまでもなく第九条第二項の破棄であり、交戦権と国防軍の明記にほかならない。 「世界の警察官」たることはやめるが「世界に影響力を果たしつづけたい」とほざくオバマのアメリカと、その窮状をみすかし、「新型大国関係」なるものをおしつけて「太平洋の半分をよこせ」と凄む習近平の中国。この米・中両国間の激突は、東アジアにおいて一触即発の戦争的危機を醸成している。習近平中国は、南シナ海の制海権・制空権を確保しようとして西沙・南沙さらにはスカボロー礁をも制圧し、それを拠点として、――プーチンのロシアとも結託しながら――対米・対日の核軍事力増強と軍事的挑発をくりかえしている。これにたいしてアメリカ権力者は、日本国軍=自衛隊を米軍指揮下にくみこみつつ対中国の軍事作戦を練りあげ、実戦さながらの共同軍事演習をくりかえしている。南シナ海では「航行の自由」を名分とした中国艦船・軍用機にたいする対抗的挑発行動を強行している。 オバマのアメリカは、東アジアでは中国と対峙しつつ、同時に中洋におけるイスラム急進主義勢力の台頭を抑えこむために、いまイラク・シーア派政権やクルド人勢力を支援するかたちでイスラム国(IS)にたいする掃討戦(空爆)を強行してもいる。みずからの力の低下を補うために、日米安保同盟をグローバルな戦争同盟として強化しつつ、日本国軍を米軍にくみこむかたちで対中国・対ISの軍事作戦に動員しようとしている。そのためにこそ、いま辺野古への海兵隊新基地建設をはじめとする在日米軍基地の再編・強化を急いでいるのだ。 太平洋を舞台とするこの米・中角逐の激化のもとで、いま安倍政権は、アメリカ帝国主義の忠実な下僕として「日米同盟の揺るぎない絆」なるものを称揚しつつ、日米グローバル戦争同盟の構築・強化にひた走っている。それをテコとして、世界のどこででもアメリカとともに戦争のやれる国≠ヨの一大飛躍をなしとげんとしているのだ。<軍国日本>再興の野望にとりつかれているこの自称「軍国主義者」の政権は、史上最大の五兆円を超える軍事予算を組み、武器輸出三原則を撤廃して兵器輸出を急拡大しようとしている。まさしく、憲法第九条を、このような戦争をやれる国づくり≠ノとっての最後の足枷≠ニみなして、それを葬りさるためにいま突進しているのが、安倍政権なのだ。「安倍の首相在任中が最大のチャンス」と爪先だっている日本会議などの極右勢力の強力な後押しを受けて。 「憲法改正について、何を変えるかはまだ議論されていないから争点にはならない」などとぬけぬけとほざきながら、このどす黒い野望をおしかくしている安倍は、まさしくネオ・ヒトラーいがいのなんであるのか。この男が、選挙後にまず着手しようと企んでいるのは、首相に非常大権を与える緊急事態条項の新設だ。それは、ワイマール憲法のもとでヒトラーにあらゆる権力を集中したナチス・ドイツのやり方をそっくりそのまま真似たものにほかならない。これで改憲グセ≠つけておいて、本丸中の本丸たる九条改定に突き進もうという魂胆なのだ。「天賦人権思想は日本の伝統になじまない」とうそぶきながら、「公益と公の秩序」の名において労働者・人民のあらゆる権利を制限し剥奪しようとしてもいる。まさしくネオ・ファシスト憲法そのものだ! 今次参院選挙を、こうしたネオ・ファシスト憲法制定への跳躍台と位置づけているのが、極右に支えられた安倍政権なのだ。「三分の二獲得」のどす黒い野望を打ち砕け! アベノミクス破綻の居直りを許すな! 安倍はまた、「アベノミクスは道半ば」、「その恩恵がまだ及んでいないところにこれから恩恵を送り届ける」などとウソを垂れ流し、「いまこそアベノミクスのエンジンを最大限にふかす」と空叫びしている。われわれは、アベノミクスの破綻を開き直り、人民への犠牲転嫁の牙を剥きだしにしているこの極悪政権を、絶対に打ち倒さなければならない。 異次元の金融緩和で円安・株高を誘導し輸出企業を稼がせる。それによって企業が設備投資を拡大すれば雇用も増大し賃金水準も上がってくる。国内消費が上向きに転じることによって経済の好循環が実現する=\―このように喧伝されたアベノミクス、それはいまや凄絶な破綻をとげた。 日銀が国債の買い取りと引き替えにばらまいた緩和マネーは、まったく国内設備投資には回らず、銀行の当座預金や大企業の内部留保だけがふくれあがった(他面で政府債務残高は一二六〇兆円、GDPの二・五倍と世界最悪)。「世界経済の牽引車」たることを自任してきた中国経済の減速、原油安・資源安に直撃された新興諸国経済の危機突入、これらによる世界同時不況への突入をも外的条件として円安はふたたび円高へと反転し、日本企業の輸出は減速した。多くの大企業が国内事業の整理・縮小を加速させ、無慈悲なリストラと賃金切り下げ、そして消費税の増税によって国内消費は冷えこみ、GDP成長率は横ばいを続けている。万策つきた日銀当局が最後の一手たる「マイナス金利」に転換しても設備投資の拡大にはつながらず、銀行手数料の引き上げを誘発して人民の消費をさらに減退させた。こうしていまや「二〇二〇年頃までにGDPを六〇〇兆円にする」などという数値目標≠ヘあえなく頓挫した。 アベノミクスが実行された三年間に市中に注ぎこまれたマネーのほとんどは、円安促進と株価のつり上げによって輸出産業大企業と海外投機機関と富裕層(ブルジョアども)のフトコロにだけ吸いこまれ、莫大な富として蓄積された。「世界で一番企業が活躍しやすい国をつくる」と称して次々に繰りだされた安倍政権の大企業支援策の「恩恵」を受けて、諸独占体は四〇〇兆円近くの内部留保を貯めこんでいる。そのうえこの政権は、税逃れのためにタックスヘイブンにたんまりマネーを隠匿している大企業にたいして、法人税をさらに軽減し、イギリス・ショックを口実にして一〇兆円を超える景気対策のカネ(第二次補正予算)を注入しようとしている。 労働者・人民の生活はまったく逆だ! 賃金・収入の大幅な削減、消費税の増税、社会保障の負担増と給付・サービスの削減などで、これまで以上の困窮を強いられているではないか。なにが「雇用は増えた」だ。増えているのは、低賃金の非正規雇用労働者だけではないか。多くの若者たちが、「安定した正規雇用」をあきらめさせられ、低賃金の不安定雇用(パート・アルバイト・派遣など)の反復かブラック企業での使い捨てかの二者択一≠強いられている。家計の苦しさゆえに労働市場に出ていかざるをえない女性たちは、低賃金労働を欲する資本家どもの恰好の餌食にされている。実質賃金は五年連続低下し、貯蓄ゼロ世帯は三割に達している。結婚もできず子供も産めない、子供を産んでも保育所がない、教育費が高すぎて進学させられない、老人介護も「自己責任」を強いられる。――「アベノミクスの効果」によって、このような八方ふさがりの生き地獄に突き落とされているのが、数多の労働者・人民なのだ。なにが「希望出生率一・八」だ! なにが「介護離職ゼロ」だ! しかも人民から預かった年金基金を、安倍の直轄指導で大企業の株価つり上げのために株式投機に投じてきたGPIFは、二〇一五年度だけで五兆数千億円もの損失を出した。卑劣にも安倍政権は、この事実の正式発表を参院選後に遅らせ、「長期的に見ればプラスだ」などと居直っている。大企業の株価つり上げのために人民の年金財源を惜しげもなく食いつぶしているのが、この政権なのだ。 「アベノミクスのエンジンをふかす」などというのは、大企業とブルジョアどもをさらに富ませるための諸施策をさらに徹底しつつ、貧窮にあえぐ労働者・勤労人民からこれまで以上に搾りとる、ということ以外の何ものでもない。安倍の騙(かた)る「一億総活躍」とは、人口減少下で、老いも若きも男性も女性も、公的扶助をおこなうことなく死ぬまで働かせて搾りとる、まさしく<一億総搾りとり>の宣言にほかならない。 安倍が言いだした「同一労働同一賃金」なるものは、職務給型賃金への改革とそれをつうじての正社員賃金水準の切り下げという大企業がおしすすめている賃金制度改悪を促進するための煙幕でしかない。いやこの政権は、こうした煙幕で労働貴族をからめとりながら、「解雇の金銭解決制度」などの解雇自由化、残業代ゼロの定額働かせ放題制度などを選挙後に一挙に実現するために、いま牙を研いでいる。そして、停止中原発の再稼働、TPP協定の批准と関連法制定に突き進もうとしているのだ。 あくどいプロパガンダで人民を騙し、これらの反動的諸攻撃の「アクセルを踏みこむ」準備をいま着々とおこなっているのが、安倍政権だ。絶対に許すな! イギリス「EU離脱」の意味するものは何か? 安倍は、イギリス国民投票におけるEU離脱派の勝利とそれによる円高亢進・世界経済の混乱を、「こういうときこそ安定政権が必要」などとほざいて最大限利用しようとしている。 だが、このイギリス人民の「選択」は、資本のグローバライゼーションのもとで進行してきた多国籍企業・銀行と一握りの富裕層への富の集中、その対極での労働者・人民への過酷な犠牲転嫁、耐え難い貧困の強制と格差の拡大、そして移民・難民の流入としてあらわれているイギリス資本主義の末期的現実にたいする労働者・人民の怒りが、左翼諸政党の腐敗のゆえに屈折≠オたかたちで表出したものにほかならない。イギリス政府・支配階級は、この人民の怒りの矛先を「移民流入問題」へと排外主義的にすり替え、そのうえで「EUに残留したうえでの特例による移民規制」(キャメロン)か「離脱による域内からの移民流入の防止」(離脱派)かの選択を、人民に迫った。このように支配階級がしつらえた「残留か離脱か」という二者択一の土俵のうえで、イギリス労働者・人民は翻弄されたのだ。とはいえ、この結果は、グローバル化した独占諸資本とそれを代弁する政府への人民の怒りと不満が、いまや権力者によっても制御不能≠ノまで充満し鬱積していることをしめしたのである。 キャメロンの保守党(多数派)はもとより労働党指導部もが「EU残留」キャンペーンを張ったにもかかわらず、イギリス労働者階級・人民の多くは「EU離脱」を選択した。とりわけ、イングランドの地方都市の労働者たちは圧倒的に「離脱」に票を投じた。このことは、いまや金融立国として生き延びているイギリスにおいて、ロンドン・シティを中心とする多国籍企業・銀行とブルジョアどもだけがEUの枠組を利用して富を簒奪し、その他方で、地方の工業都市や農村部では労働者たちが徹底的な貧困を強いられてきたことの必然的結果なのである。 また、EUの東方拡大(二〇〇四年)を契機として、イギリスの資本家たちは、「EU域内労働者の移動の自由の原則」にもとづいて旧東欧諸国から流入した大量の労働者たちを法定最低賃金をも下回る低賃金で雇ってきた。このことによって、イギリス本国の労働者たちは移民労働者との底辺に向かっての競争≠強いられ、賃金を大幅に切り下げられたあげくに多くが失業に追いこまれた。一八〇万人以上の労働者が「ゼロ時間契約」という悪名高き労働契約(「雇用契約」を結びながらも実際に仕事のあるときにだけ働き・働いた時間分の賃金しか支払われない契約)をおしつけられ、超低賃金を強いられている。この労働者たちに、イギリス政府は徹底的に社会保障の削減で追いうちをかけた。「揺りカゴから墓場まで」と謳われたかつてのイギリスの社会保障制度はいまや跡形もなく消え失せた。 このようにかつてない貧窮を強いられているイギリス人労働者たちが、――労働党の分解と左翼の衰退のもとで「職を奪われたのは移民のせいだ」という排外主義イデオロギーをも注ぎこまれて――いっせいに「EU離脱」に賛成したのだ。これは、保守党政権だけでなく、ブレア政権下のニューレイバー路線(労働党版の新自由主義路線)によってもたらされた労働者階級の急激な貧窮化、これにたいする充満した不満と怒りの爆発にほかならない。しかもイギリスの「EU離脱」決定は、中央政府の「イングランド中心主義」に反発してきたスコットランドや北アイルランドの人民の「連合王国離脱」の機運をも勢いづけつつある。 このような政治的・経済的激変は、ソ連・東欧における「社会主義国」の崩壊以降に資本のグローバライゼーションと新自由主義的構造改革が強行された全世界の資本主義諸国において、いまげんに同時進行している事態にほかならない。アメリカにおいては、莫大な富を独り占めしている独占ブルジョアと富裕層にたいする低所得層の人民の怒りがオキュパイ(占拠)運動として噴出し、大統領予備選におけるサンダースやトランプへの期待と支持としてあらわれた。EUのもとでの貧富格差拡大への人民の怒りは、各国において「EUからの離脱」の世論と「自国利益第一」や「移民排斥」を唱える極右政党の台頭をもたらしたり、「大金持ちの政治にたいする市民の反抗」というかたちをとって噴出したりしている。労働者・人民の末期資本主義にたいする憤懣と怒りが、このような非プロレタリア的な形態をとってしか表出されていない、という二十一世紀初頭の悲惨な現実は、スターリニスト党をはじめとするヨーロッパ左翼の壊滅と・そのゆえにもたらされた脱イデオロギーと階級的闘いの消失の帰結であり、とどのつまりは、スターリニズムをのりこえる労働者階級の闘いの微弱さゆえにもたらされている悲劇にほかならないのである。 Brexit(Britain+exit=jとそれをめぐっての仁義なき離婚抗争≠ヘ、EU内に温存されてきた独・仏とイギリスとの帝国主義間対立を一挙に顕在化させている。それはまた、独覇≠フもとでのEU内の「南北対立」をさらに激成せずにはおかない。「EUブリュッセル官僚による緊縮財政押しつけ反対」を叫ぶギリシャやスペインの人民の反発は極点にまで達している。このことは、末期資本主義のどんづまりの矛盾が、ブルジョア国民国家の算術的総和としての地域統合――ユーロ・リージョナリズムの名による資本のグローバライゼーション――などによっては、解決することも緩和することさえもできないという歴史の審判≠つきつけた。それは、独占ブルジョア的な「ヨーロッパ統合」の終わりの始まりを告知している。いやそれどころか、EU的なグローバライゼーションの破綻は反転してブルジョア国民国家そのものの空中分解を招きかねない事態をも生みだしつつあるのだ。スコットランドを見よ。カタルーニャを見よ。 アングロサクソン式グローバリズムやユーロ・リージョナリズムの貫徹によって強制されている二十一世紀労働者・人民の悲惨。――これを打破しうるものは、没階級的な「市民の連帯」でもなければ、ナショナリズムでも排外主義でもない。まさしく≪国境を越える思想≫としてのプロレタリア・インターナショナリズム、それに立脚した国際労働者階級の共同した闘い以外にはありえない。 すべての諸君。イギリス労働者階級の悲惨は、われわれ日本労働者階級が直面している悲惨とまったく同じものだ! 日本の諸独占体は、イギリス・ショックとそれによる円高亢進に促迫されて国内における大リストラを強行し、首切りと非正規雇用への切り替え、そして賃金の切り下げを、さらにドラスティックにおしすすめてくるにちがいない。安倍政権は、莫大な富を貯めこんでいる大企業と富裕層=ブルジョアどもをさらに支援するために、法人税の減税や労働諸法制のさらなる改悪などの政策を次々にうちだし貫徹しようとしている。 わが日本労働者階級は、グローバル化した独占諸資本とその政府による貧窮化強制に抗して起ちあがっている全世界のたたかう労働者・人民と連帯し、いまこそ日本の独占資本家どもとその政府にたいして総反撃の烽火をあげようではないか! 戦争と貧困を強制するネオ・ファシスト政権を打倒せよ われわれは、「参院選挙での勝利」をつうじて改憲を中軸とするあくどい政策を貫徹しようと企む安倍政権・与党の野望を絶対に許してはならない。だが、日共・不破=志位指導部のように、労働者・人民の沸きたつ怒りを、ただただ「野党統一候補当選」にむけた集票に利用しそれに流しこむことほど犯罪的なことはない。 それにつけても、日共の破廉恥さはなんだ!私たちは安保廃棄は言いません、いわんや社会主義などまったく問題にもなりません。四野党の合意からはみでることはいっさい口にしません。ほんとうに安心・安全な政党なんです=\―このような反吐の出るような猫なで声の弁明をくりかえして、労働者・人民の怒りの炎に水をかけて回っているではないか。あげくのはてに、国防予算を「人を殺すための予算」と正しくも口走った政策委員長・藤野を即刻解任し、「共産党は日米安保条約や自衛隊をいますぐなくせとは言っていない」、「軍事費をすべてなくせとはいまだかつて言ったことはない」、「全面的に党の方針とは違う」などと言い訳しながら、安倍と自衛隊に土下座して謝罪するというのは、いったいなんたる了見だ。「急迫不正の侵害には自衛隊の皆さんに役割を果たしていただく」などと何度も唱えているうちに「自衛隊の皆さん」まで票田に見えてきた自称「国民政党」の腐敗のなれの果てが、これだ! このような腐りきった連中こそが、戦争と軍事強国への道をみずから掃き清めていることは明らかではないか。 しかもこの日共官僚は、他方では、労働組合の闘いを「動員型の古い運動」などと罵倒し、「市民と野党の合流による新しい運動」=「新しい市民革命」なるものを称揚して、労働者階級の階級的闘いを解体しているのだ。ブルジョア階級支配の補完者たるの正体を暴露した日本共産党指導部の腐敗を徹底的に弾劾せよ! すべてのたたかう労働者・人民は、こうした既成指導部の底知れぬ腐敗をのりこえ、憲法改悪阻止・反戦反基地反安保・アベノミクス粉砕・原発再稼働反対・労働法制改悪反対などの闘いを労働組合や学生自治会などを主体として断固としてつくりだし、これらの闘いを合流させて<安倍ネオ・ファシスト政権打倒>へと集約しよう。いまこそ<反ファシズム統一戦線>を創造せよ! |
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憲法改悪とネオ・ファシズム支配体制強化を打ち砕け! 安倍政権に締め上げられた自治体当局の賃下げ・労務管理強化に抗して闘おう 自治体労働者委員会 全国各地の職場深部で日々粘り強くたたかっている仲間のみなさん! 今、われわれは安倍政権の憲法改悪策動に反対する闘いの、まさに正念場を迎えている。侵略戦争法を強行成立させた首相・安倍は、明文改憲に向けてなりふり構わず突進している。 沖縄では米軍属(元海兵隊員)の女性暴行殺害にたいして、怒りに燃えた沖縄の労働者・人民六万五〇〇〇人が結集し「全米軍基地撤去」「海兵隊撤退」の声をあげた。基地の島・沖縄でくりかえされる卑劣な米軍犯罪を、われわれは満腔の怒りを込めて弾劾する。官房長官・菅は、沖縄の人びとの怒りを前にしても、「辺野古新基地建設に変わりはない」と傲然と言い放っている。新基地建設を断固粉砕せよ。 参院選を前にして首相・安倍は、アベノミクスの破綻が満天下にさらされているにもかかわらず、このことを隠ぺいしつつ消費税増税の再延期を「新たな判断」などとおしだしつつ、労働者・人民をたぶらかして改憲に必要な三分の二議席獲得を狙っているのだ。 安倍政権が「戦争をやれる国」への飛躍を狙って改憲策動にうってでているこの重大な局面において、「連合」指導部は改憲反対の「カ」の字も言わず、傘下の労働組合の護憲・反改憲の運動を抑圧している。日共中央につき従う「全労連」指導部は、「立憲主義守れ」運動へと闘いをきりちぢめ、一切を野党共闘の尻押し・参院選カンパニアへと解消しているではないか。 こうした日本階級闘争の危機的情勢のもとで、わが革命的・戦闘的労働者のみが労働戦線の深部から安倍政権の日米グローバル戦争同盟の構築・強化反対、憲法改悪反対の闘いを断固としてつくりだしている。その闘いのなかで、若い組合員を闘いの新たな担い手へと日々育てあげてきている。 われわれは、安倍政権による<軍事強国>への飛躍をなしとげるための反動諸攻撃と、地方自治体当局による賃下げ・労務管理強化、労組破壊に反対する闘いをさらに大きく強靭につくりだしてゆこうではないか。 以下、見出し A 安倍政権の一大反動攻撃と自治体労働者の闘い 1 戦争と貧困を強制する安倍政権 2 地方自治体当局による賃金切り下げ・労務管理強化 3 参院選に一切を解消する自治労・自治労連本部とわれわれの闘い (つづく) |
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陸自オスプレイの佐賀空港配備に突進する安倍政権 日本版海兵隊の創設と米軍佐世保基地の一挙的強化を許すな! 六月三日、安倍政権・防衛省は佐賀県と佐賀市の当局ならびに佐賀県有明海漁協にたいして、県営佐賀空港への陸自オスプレイ配備計画にかんする施設配置案を示した。彼らは、佐賀空港が「九州地方の一大防災拠点にもなる」(防衛副大臣・若宮)などと「防災」をおしだし、地元自治体にオスプレイの配備を受け入れさせようとしているのだ。熊本大地震の災害をも利用した安倍政権のこの悪らつな策動を許してはならない。 南シナ海や尖閣諸島近海で対米・対日の軍事的挑発をくりかえす中国軍の動きにたいして、米日両権力者はいよいよ焦りを募らせている。彼らは、南シナ海や東シナ海、さらに西太平洋の制海権の奪取に突進する中国を抑えこむために、対中国の最前線拠点として辺野古新基地建設など在沖米軍基地の強化を進めるとともに、これと一体で九州各基地を米日統合軍の対中国出撃拠点として打ち固めようと急いでいるのだ。その中心環が日本版海兵隊≠テくりである。自衛隊オスプレイ部隊の佐賀空港配備はその一環をなす。日米両権力者によるこの策動は、中国・習近平政権の対米・対日の軍事的挑発とともに、まさしく東アジアにおける戦争勃発の危機を高めるものにほかならない。われわれは、オスプレイ部隊の佐賀空港配備策動を粉砕する闘いを<反安保>の旗幟を鮮明にしてたたかうのでなければならない。 以下見出し 民間空港を格納庫や弾薬庫を並べた一大軍事基地に 佐世保「水陸機動団」配備と一体の陸自航空部隊基地 日本版海兵隊づくりを急ぐ安倍政権 最新艦投入による佐世保基地強化に呼応 |
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「強い農業」を名分とした日本農業の解体的再編 安倍政権の小規模農家切り捨てを許すな 二〇一六年四月に、改定農協法が施行された(二〇一五年八月成立)。この改定法に安倍政権は、「農協改革」の名のもとにJA全中(日本農業協同組合中央会)の各地域農協への指導・監査権限を廃止することを明記している。「農業分野の規制改革」と称して、全中を頂点とする従来の農協組織を抜本的に解体・再編する意志を、安倍政権はむきだしにしているのだ。この安倍式「農協改革」なるものは、「強い農業」を育成するとか、「農業の成長産業化」とかと叫びながら、戦後の農地改革いらい歴代政府が一応はとりつづけてきた小規模経営農家保護$ュ策を最後的に破棄する以外のなにものでもない。 数多の農畜産業者を廃業の危機に追いやり、彼らに多大な犠牲を強いると同時に、TPP批准への突進と軌を一にして進められている安倍式「農協改革」・「農業改革」を断じて許すわけにはいかない。ここでは改定された農協法と農地法にかんする問題を中心に、安倍政権の悪辣な狙いを暴くことにする。 以下見出し 改定農協法をテコとしたJA解体″ 独占体の農業参入を促進する農業委員会法・農地法の改定 TPP発効を見越した農業保護政策の廃止 |
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改憲阻止! 全国で闘う労学が総決起 | |
6・18 大阪 自民府連・米総領事館に進撃 | |
「元米兵による女性殺害弾劾!」「京丹後のXバンドレーダー基地を撤去せよ!」米総領事館に怒りの拳を叩きつける関西の闘う労働者・学生 (6月18日、大阪) |
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自民党大阪府連(右手のビルの4階・7階)に怒りのシュプレヒコールを叩きつける労学 (6月18日) |
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大阪市街に<反安保>の声を轟かす労学 (6月18日) |
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6・19 札幌 自民党北海道連に怒りの拳 | |
「安倍政権打倒!」の決意みなぎらせ札幌市街をデモ行進する労学の部隊 (6月19日) |
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闘志を燃やし力強く進撃 (6月19日、札幌市) |
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6・19 名古屋 反ファシズムの声高くデモ | |
日共中央の議会主義的歪曲を弾劾しつつ戦闘的デモを展開 (6月19日、名古屋市) |
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6・18 鹿児島 沖縄と連帯し鹿大生がデモ | |
「元米兵の女性殺害弾劾! 安保粉砕!」 市内を「改憲阻止!」の声高くデモ行進する鹿大生 (6月18日、鹿児島中央駅付近) |
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