第2422号(2016年6月13日)の内容

<1〜3面>
憲法改悪・安保強化を打ち砕け
日共の議会主義的歪曲を許すな
安倍政権を労学の力で打倒せよ
中央学生組織委員会

夏季一時金の三割カンパを訴える
<4面>
人民を欺く「1億総活躍プラン」
 ■「長時間労働の是正」策 ■「高齢化対策」
<3面>
オーストラリア次期潜水艦
日本が受注競争に完全敗北
<5面>
NTT東日本
勤務時間制度改悪を許すな

Topics アベ式「同一労働同一賃金」
宣伝にからめとられる日共
<6面>
長崎県当局が社会保険料負担逃れ
貧窮地獄に突き落とされる高齢者
<7面>
日本郵便経営陣による「総合服務・柔軟な要員配置」施策導入を許すな 〈下〉
◆「軽いノリ」で若者を欺くアベ式選挙宣伝
<8面>
新たな組織創造の闘いを切り開く黒田さんに学ぶ
 『革マル派 五十年の軌跡』第1巻を読んで

 「解放」最新号


































  


憲法改悪・安保強化を打ち砕け

日共の議会主義的歪曲を許すな

安倍政権を労学の力で打倒せよ

中央学生組織委員会

「元米兵による女性殺害弾劾! 安保粉砕! 改憲阻止!」の声轟く
4万人民の先頭で闘う学生が奮闘(6・5、国会正門前)
「伊勢志摩サミット反対!」愛知大・名古屋大の学生を先頭に名古屋市街を進撃(5月26日)


国会包囲行動に結集した4万人の労働者・市民・学生
の先頭で闘う学生たちが<反安保>の旗高く奮闘
(6・5、国会正門前)

 参院選を目前にひかえて、安倍政権・自民党は、「アベノミクスの継続」なるボロ旗を必死でふりかざしながら、与党の公明におおさか維新・日本のこころをくわえた改憲推進連合で三分の二の議席を獲得するために血道をあげている。
 アベノミクスによって貧困のどん底に突き落とされた労働者・人民の怒りの爆発を怖れた安倍政権は、「消費税一〇%への再増税」の再延期を、「新しい判断」などと称して国民のための英断≠ナでもあるかのようにことさらに喧伝している。アベノミクスの凄絶な破産をなんとしても覆い隠し・与党の勝利≠手にするために、首相・安倍は、集票目当ての人気とり≠ノ汲々としているのだ。「アベノミクスで雇用は増え、賃金は上がった」などという真っ赤なウソをたれ流しながらである。
 「憲法改正をめざす」と選挙公約で掲げた安倍を頭とするネオ・ファシストどもは、衆院につづいて参院をも改憲勢力で制圧し、もって日本国憲法の破棄=改憲にむけた道をきりひらこうとしているのだ。この策動を絶対に許してはならない。
 わが同盟は、すべての学生・労働者に訴える。悪行のかぎりをつくしてきた安倍自民党政権にたいする怒りに燃えて、憲法大改悪・日米新軍事同盟強化の策動と貧困を強制するアベノミクスを木っ端微塵に粉砕する闘いに総決起せよ! ただちに<反ファシズム統一戦線>を築き、ネオ・ファシストどもの攻撃をうち砕け!
 この重大なときに日本共産党の不破=志位指導部は何をやっているのか。民進党との「野党共闘」を第一義としている代々木官僚は、「戦争法廃止」「憲法改悪反対」の運動においても、「元米海兵隊員による女性殺害弾劾」の闘争においても、日米軍事同盟に反対することを完全に放棄しているありさまではないか。代々木官僚が、いっさいの反対運動を「野党統一候補(=民進党候補)勝利」のための選挙カンパニアと集票活動の場に収斂することを断じて許してはならない。
 すべてのたたかう学生・労働者は、「反安保」も「反ファシズム」も完全に放棄し議会主義的な腐敗をいっそう深める日共系反対運動をのりこえ、<憲法改悪阻止><日米グローバル戦争同盟の構築・強化反対><元米海兵隊員による女性暴行殺害弾劾>の一大闘争を巻き起こせ! 安倍ネオ・ファシスト政権打倒をめざして、いざ進撃しようではないか!
 すべての学生・労働者は、6・19労学統一行動に勇躍決起せよ!

1 南シナ海・東アジアで激化する米・日―中・露の角逐

 A 憲法改悪と軍事同盟強化に突進する安倍政権

 B 熾烈化する米―中・露の核軍事力増強競争

   対中軍事包囲網形成に狂奔するアメリカ

   対米の対抗的軍拡に突き進む中国・ロシア

 C 議会主義的腐敗を深める既成反対運動と全学連の闘い

2 反安保なき日共系反対運動をのりこえ改憲阻止・反戦反安保闘争の爆発を!

 改憲勢力で衆参両院の三分の二を制圧することをめざす安倍政権・自民党による憲法改悪・日米新軍事同盟強化の一大攻撃をなんとしてもうち砕くために、「憲法改悪阻止」「戦争法撤廃」、「元米兵による女性殺害弾劾」の怒りの闘争を断固として創造しよう。日米グローバル戦争同盟の構築を粉砕する反戦反安保闘争をたたかいぬこう。こうした闘いを一つの巨大な闘争に合流させるためにたたかいぬき、もってその全国的な爆発をかちとるために奮闘しなければならない。
 保守党である民進党との「野党共闘」の実現をこそ最優先課題としている代々木官僚は、憲法改悪と日米新軍事同盟の強化の一大攻撃が安倍政権によって開始されたこの決定的な局面において、「四野党の共通政策」にふくまれていない「日米安保条約反対」については反対運動の現場において掲げることを決して許さないという官僚統制をおこなっているのだ。代々木官僚による闘争の決定的な歪曲、いや闘いの内側からの破壊を絶対に許すな!
 民進党との「野党共闘」にうつつをぬかし、参院選にむけて「保守層」の票田開拓に血眼になっている日共指導部による闘いの議会主義的歪曲をのりこえ、たたかう学生は今こそ起ちあがれ! たたかう労働者階級とともに<反ファシズム統一戦線>を構築するために総力をあげよ! このたたかう労学の力で、安倍ネオ・ファシスト政権を打倒せよ!

 <軍国日本>再興のための憲法改悪を絶対に阻止せよ!

 戦争法を手にした安倍ネオ・ファシスト政権は、日本国家をアメリカとともに世界中で戦争をする一流の帝国主義国家へと飛躍させるという野望にもとづいて、「戦争放棄」「戦力不保持」を謳った日本国憲法を破棄し改憲するための総攻撃にうってでている。いまが決戦のときだ。この戦後史を画する一大攻撃を粉砕するために、われわれは、憲法改悪を絶対に阻止し、戦争法を撤廃する巨大な闘いを全国から創造するのでなければならない。
 安倍政権の改憲攻撃にたいして、代々木官僚は、「『安倍政権による改憲を許さない』という一致点での共同を大きく広げ、きたるべき選挙で痛烈な審判を下す」という方針をうちだしている。このような日共の「安倍改憲反対」の方針も、そしてまた「戦争法廃止」の方針も、その方針内容はもっぱら「立憲主義の回復をもとめる」ことにきりちぢめられている。代々木官僚は運動方針から「反安保」を抜きさっているのだ。
 だがしかし、安倍政権の憲法改悪こそは、アメリカ国家とともに日米グローバル戦争同盟を構築する日本国家を軍事強国へと飛躍させるための重大な攻撃にほかならない。安倍政権の帝国主義的野望を暴きだし、「安保反対」と「日本の軍事強国化阻止」の旗を高く掲げて闘いを創造することなしには、改憲の総攻撃を粉砕することは決してできないのだ。
 代々木官僚のいう「立憲主義の回復をもとめる」とは、安倍政権に「憲法が権力を縛る」という約束の遵守をもとめるというものだ。安倍は、みずからを「行政府の長」であるばかりか「立法府の長」でもあると明言し、そうすることで「三権分立」とか「主権在民」とかというブルジョア民主主義の建て前をも意図的に無視し踏みにじっている。この総統°C取りのネオ・ファシスト安倍に憲法に縛られてください≠ニお願いをしても従うわけがない。安倍政権による改憲攻撃を粉砕する主体的力を創造することは決してできはしないのだ。
 現行憲法の民主主義的理念にもとづく諸条項の一切合切を破棄すること・さらには新憲法に緊急事態条項を創設することをたくらんでいる安倍政権は、改憲攻撃を貫徹する過程そのものにおいても、国家安全保障会議(NSC)の専決体制(NSC主導の強権的=軍事的支配体制)を構築・強化している。それは新たなファシズムなのだ。この安倍政権による憲法大改悪の策動、ネオ・ファシズム憲法というべき新憲法制定の攻撃を粉砕するためには、日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化に断固反対する「反ファシズム」の旗幟を鮮明にしてたたかうことが絶対に必要なのだ。
 今こそ、「反安保」も「日本の軍事強国化反対」も「反ファシズム」も放棄した日共系反対運動をのりこえ、憲法改悪阻止・戦争法撤廃の闘いを「日米グローバル戦争同盟反対」「反ファシズム」の旗のもとに、労学両戦線から大きく創造するために奮闘しようではないか!

 元海兵隊員の女性暴行殺害弾劾! <基地撤去・安保破棄>めざして闘おう!

 沖縄の女性が、元米海兵隊員に暴行され惨殺され遺棄された。この元米兵による蛮行を、われわれは階級的憎悪をたぎらせて弾劾するのでなければならない。米軍基地を労働者・学生・人民の怒りで包囲せよ! 女性を蹂躙し惨殺したのは、米軍基地において殺人マシーンとして鍛えあげられた元海兵隊員だ。このような蛮行がくりかえされるのは、米軍基地で他国の人民を殺戮する殺人訓練をおこなっている米軍兵士が日米地位協定によって手厚くまもられているからだ。「謝罪」もせず「遺憾の意」ですませたオバマと、かたちばかりの「抗議」のパフォーマンスをおこなった安倍が語る「綱紀粛正」「地位協定の運用改善」なるものは、許し難い欺瞞であり沖縄の労働者・人民を愚弄するものではないか。またしても沖縄では、嘉手納基地所属の米兵が深夜に酒に酔ったまま反対車線を逆走して衝突事故を起こし、二名を負傷させるという事件が発生したではないか(六月四日)。
 今こそ、女性殺害を弾劾する闘いのうねりを巻きおこせ! 沖縄の怒りを全国へひろげ、反戦反安保の闘いの全国的な爆発をかちとろう。すべての沖縄の米軍基地の撤去、さらにすすんで日本のすべての米軍基地撤去・安保破棄めざしてたたかおう!
 代々木官僚は、沖縄において、女性惨殺という蛮行を弾劾する労働者・学生・人民の闘いが「全米軍基地撤去」をもとめて燎原の火のごとく燃え広がっているこのときに、「日米軍事同盟反対」の旗を投げ捨てている。彼らは、安倍政権にたいして「米軍基地の縮小・撤去」と「日米地位協定の見直し」をオバマ政権にもとめる対米交渉をおこなうことを請願することに運動をおし歪めているのだ。
 だがこのときに、みずから「日米軍事同盟反対」を放棄することほど犯罪的なことがあるか。在沖(在日)米軍基地は、アメリカ帝国主義の軍事戦略に規定されて対中国の最前線拠点として、そしてまた中東イスラム圏への出撃拠点としてますます強化されている。まさにここに日米軍事同盟の帝国主義的階級同盟としての本質がむきだしになっているのだ。われわれは、この日米新軍事同盟の階級的本質を暴きだし、闘いの反戦反安保闘争としての内容的な高揚をかちとっていくのでなければならないのだ。
 われわれは、日米新軍事同盟を強化するいっさいの策動を粉砕するために、反安保を放棄した日共系平和運動をのりこえ、日米グローバル戦争同盟の構築・強化そのものに反対する反戦反安保の闘いを断固として創造しなければならない。
 対中国・対中東の侵略戦争の拠点=在沖米軍基地の強化・拡大を絶対に許すな! 普天間基地撤去・辺野古新基地建設阻止! 岩国・横須賀・横田などのいっさいの米軍基地の強化反対!
 新ガイドライン・戦争法にもとづく日本国軍の南シナ海派兵反対! 日米共同での戦争遂行体制づくり粉砕! リムパック(環太平洋多国間軍事演習)を阻止せよ! 南スーダンPKOへの派兵反対!「対IS戦」という名のアメリカ主導のムスリム殺戮戦への参戦を絶対に阻止せよ!

 「核なき世界」を煙幕としたアメリカの核軍事力増強反対!
 中・露の対抗的核軍拡反対!

 われわれは、アメリカ大統領オバマの広島訪問なるものが、日米グローバル戦争同盟の構築・強化のための欺瞞の儀式にほかならないことを満天下に暴きだし、「核なき世界」を煙幕としたアメリカの核軍事力増強と日米の核軍事同盟の強化に反対する反戦闘争を断固として創造するのでなければならない。
 オバマは、「七十一年前の快晴の朝、空から死が降ってきた」だの「キノコ雲の姿のなかに人類の根本矛盾を想起する」だの「科学は殺人の道具になってしまうことがある」などといった。だがしかし、人類史上初めて広島と長崎とに原子爆弾を投下したアメリカ帝国主義の政府・支配階級の犯罪を「謝罪」することもなく「人類」とか「科学」とかの抽象的な言葉でごまかすのは、ソ連邦に対抗して第二次大戦後の世界支配の主導権を握ることを目的に強行した原爆投下を正当化するためなのだ。オバマは「戦争のさなかに指導者はあらゆる決定をくだすということを忘れてはならない」と居直っているではないか。オバマが現におこなっていることは、国連で核実験禁止条約の締結を阻止するための執拗な策動であり、また今後三十年間で一兆ドルもの巨費を投じつづけて使える♀j兵器と呼ばれる「B61モデル12」を開発するなどの核軍事力の質的な増強ではないか。このオバマが、「核兵器の備蓄がある国は、恐怖の論理から抜け出す勇気をもち核なき世界を追求しなければならない」などとほざくのは、欺瞞いがいのなにものでもないのだ。アメリカの核軍事力の増強に断固反対しよう。
 同時に重大なことは、核戦力の増強をすすめるアメリカのオバマ政権とともにMDシステムの配備をすすめる日本の安倍政権が、新ガイドライン・戦争法にもとづいて米軍による他国への核先制攻撃に参戦する国家意志をうちかためているということだ。われわれは、日米核軍事同盟の強化の策動を絶対に許してはならない。「核兵器の保有・使用も合憲」と宣言した4・1閣議決定を弾劾せよ!
 代々木官僚は、オバマの広島演説を「歴史的一歩」だとか「被爆者の願いにこたえるもの」だとかと最大限に礼賛している。オバマを礼賛する代々木官僚を満身の怒りをこめて弾劾せよ。代々木官僚のように「核なき世界」の提唱や広島訪問というオバマ政権の外交姿勢の一面だけをとりあげ賛美するのは、その他面でオバマがおしすすめている小型核兵器の開発や弾道ミサイル実験などの核軍事力の増強を免罪する犯罪なのだ。
 われわれは、アメリカによる「使える核兵器」の開発とミサイル迎撃システムの世界的配備による核軍事力の質的な増強と日米新軍事同盟にもとづく核攻撃をもふくむ対中国共同作戦体制の強化に断固反対するとともに、これに対抗するかたちでロシア・中国の権力者によっておしすすめられている核軍事力の増強にも反対する労働者・学生の反戦闘争を創造するのでなければならない。
 米―中・露の核軍事力増強競争に反対するわが革命的反戦闘争の創造こそが、米・日と中・露の対決下で高まる世界的大戦の危機を突き破る唯一の道なのだ。このことをアメリカの、そして中国・ロシアの労働者・人民にたいしても呼びかけ、わが革命的反戦闘争の国際的な波及をもかちとるのでなければならない。
 オバマの提灯持ちになりさがった日共翼下の反対運動の死滅状況をのりこえ、革命的反戦闘争の怒濤の前進をかちとるために、奮闘しようではないか。

 <反ファシズム統一戦線>を構築し安倍政権を打ち倒せ!

 参院選でも改憲勢力で議席の三分の二を獲得することを狙って攻勢をかける安倍政権・自民党にたいして、日本の学生・労働者は猛然と学園・職場から反撃の闘いに起ちあがるのでなければならない。改憲阻止闘争、戦争法撤廃・南シナ海派兵反対の反戦・反安保闘争、元米兵による女性暴行殺害弾劾、辺野古新基地建設阻止、川内原発即時停止・原発再稼働反対、アベノミクス粉砕などの諸闘争を一つに合流させ、<反ファシズム統一戦線>を構築するために奮闘せよ! もって安倍極反動政権を労働者・学生の階級的団結の力で打倒せよ!
 日共・不破=志位指導部は、いっさいの大衆運動を参院選における「野党統一候補の勝利」を尻押しするものに決定的におし歪めている。彼らは、「一致点」の名において「反安保」も「反ファシズム」も完全に放棄しているのだ。まさにそれは、代々木官僚が、民進党指導部にたいして「安保廃棄は凍結します。いざという時には現存の安保条約の第五条と自衛隊法で対応します」などと日共の自己脱皮≠誓約したからだ。われわれは、ブルジョア議会選挙絶対主義に染まりきった代々木官僚の大犯罪を労働者・人民の前にあまねく暴露し弾劾するのでなければならない。
 しかも、代々木官僚は、「立憲主義の中核には『個人の尊厳』がある」とほざきながら「権力者の憲法破壊=独裁政治」にたいしては「国民一人一人が主権者として」立ちむかうべきだとほざいている。戦争法反対運動を市民主義の観点から「市民革命的な動き」と意味付与する彼らは、労働組合を主体とした反対闘争にたいしては「組織の動員」型の運動だと悪罵を投げつけているのだ。
 だがしかし、安倍ネオ・ファシスト政権は、改憲・日米新軍事同盟強化の攻撃を暴力的に貫徹するために、労働組合や学生自治会の運動と組織を破壊するファシズム的な攻撃にうってでている。このときに、労働組合や学生自治会のもとに団結してたたかうことを代々木官僚みずからが否定するなどということは、労働者・市民を「野党統一候補」に一票を投じるだけのバラバラな個々人におとしめ、武装解除する犯罪ではないか。
 改憲・軍事同盟の強化、そしてファシズムの攻撃を粉砕する道は、「連合」労働貴族による労働運動の産業報国運動への歪曲に抗して、そしてまた代々木官僚の議会主義的歪曲に抗して、諸課題をめぐる労組共同行動を積み重ね、そのただなかで<反ファシズム統一戦線>を構築することをめざして奮闘することによってこそきりひらかれる。こうした革命的・戦闘的労働者を先頭とした労働者階級の闘いと連帯して、たたかう学生もまた学生自治会・諸団体の団結した闘いを創造するのでなければならないのだ。
 たたかう学生は、労働者階級・人民を貧困の地獄に突き落としてきたアベノミクスを最後的に粉砕する闘いに起て! 消費税の一〇%への再増税を見送った安倍政権は、史上空前の軍事費大増額は断行しつつ、社会保障費を大削減する攻撃にうってでようとしている。われわれは、軍事費増額と社会保障の大削減に反対しよう!
 今なお熊本を中心とする地震がつづく九州の地において、「原発とめろ」の声を踏みにじって川内原発を稼働させつづけている安倍政権への怒りを叩きつけよ! 九州電力・川内原発を即時停止せよ! おなじく地震の巣の上にある四国電力・伊方原発の再稼働を許すな! 日本のすべての原発・核関連施設の廃棄をかちとれ!
 一切の闘いを参院選挙における民進党との「野党共闘」を尻押しする運動へと歪曲する日共中央を弾劾し、闘いの議会主義的歪曲をのりこえたたかおう。安倍ネオ・ファシスト政権打倒へいざ攻めのぼれ!
 すべての全学連のたたかう学生とたたかう労働者は、6・19労学統一行動に決意もかたく起ちあがれ!

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労働者人民をあざむく「一億総活躍プラン」

  
「生産性向上」とワンセットの「長時間労働の是正」策

 安倍政権は、五月十八日から十九日にかけて、「ニッポン一億総活躍プラン(案)」をはじめとする四つの「計画」を一挙に公表した。――他の三つは、「経済財政運営と改革の基本方針二〇一六〔いわゆる『骨太の方針』〕・素案」、「日本再興戦略二〇一六(案)」、「規制改革会議の答申」である。安倍政権は、伊勢志摩サミットを前にして他の帝国主義諸国の権力者に、人口減少問題に立ち向かうニッポン≠「世界経済の未来に挑戦する新たなモデル」として見せかけることをたくらんだのだ。それとともに、来たる参議院選を直前にしてアベノミクスの大破産を覆い隠し、もって与党の得票を増やし労働者・勤労人民を軍事強国づくりに総動員するために、矢継ぎ早にこれらの施策を発表したのである。
 「一億総活躍プラン」のなかでも、「最大のチャレンジは働き方改革である」と安倍政権は謳っている。その目玉商品として彼らは、「同一労働同一賃金の実現」とともに「長時間労働の是正」をおしだしている。ここでは、欺瞞と偽善に充ち満ちた「長時間労働の是正」策なるものの反動性をあばきだしておく。

  大破綻したアベノミクスの弥縫策

  名ばかりの「長時間労働是正」策

  「高度プロフェッショナル制度」制定のためのオブラート

  <労働諸法制の大改悪阻止・改憲阻止>の巨大な戦列を!

  
老人を働かせ続けろ=I?
 詐欺まがいの「高齢化対策」

 政府は五月十八日に「ニッポン一億総活躍プラン」および「経済財政運営と改革の基本方針二〇一六」(いわゆる「骨太の方針」)の素案を発表した。これを独占ブルジョアどもは「社会保障制度政策をしっかりと実行することを明示したことは高く評価できる」(経団連会長・榊原定征)とか「少子化対策に真っ正面から取り組んで、いろんなメニューを盛り込んだ本当の成長戦略だ」(日本商工会議所会頭・三村明夫)とかと大歓迎している。独占ブルジョアどもは、おのれの利殖の追求に添う方針を政府が決めたことに「わが意を得たり」と、これまで以上に労働者・人民の搾取と収奪・貧窮化に拍車をかけようとしているのだ。
 この「一億総活躍プラン」や「骨太の方針」において政府は、総破綻を露呈しているアベノミクスを、安倍流の・黒を白と言いくるめる言辞を連ねて美化している。「日本企業の収益は史上最高の水準に達し、その企業収益は着実に雇用や賃金にまわっている」などと。こうした虚構のうえに、彼らは、このプランを「少子高齢化の下での持続的成長」という課題を世界に先がけて克服する「日本型のメカニズムを世界経済の未来に挑戦する新たなモデルとして世界に発信していく」などと大袈裟な言いまわしでおしだしている。多くの課題を一挙に解決する野心的なプランだと見せかけるために、なんでもかんでも「これが一番」だと並べたててもいる。「女性の活躍は一億総活躍の中核である」、「少子高齢化への対策は待ったなしの最重要課題だ」、「最大のチャレンジは働き方改革である」、「地方創生は最も緊急度の高い取組だ」……という具合に。はったりをきかせたつもりでのお粗末の開陳。

  資本主義ニッポンの成長のために高齢者を利用

  「社会保障充実」のためには「強い経済」?!

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「働き方改革」の名による勤務時間制度改悪を許すな

 NTT東日本の「服務制度見直し」提案

 昨年十一月に、NTT東日本会社は「多様な人材の更なる活躍推進に向けた服務制度等の見直し」なるものを労働組合に提案した。この服務(勤務)制度の改変提案は、「(1)勤務時間制度等の見直し、(2)ワーク・ライフ・バランス関連制度等の見直し、(3)服務にかかわる諸制度の見直し」の三項目からなる。
 東日本会社経営陣は、この新施策の目的を次のように言っている。――「NTT東日本グループにおいてはネットワーク事業の顧客基盤拡大、コスト効率化・生産性向上を図りつつ、高付加価値ビジネスの早期立ち上げにより、安定的に利益を確保する『サスティナブル〔持続可能〕な経営』の実現が不可欠であり、そのためにはこれまで以上にスピーディかつ柔軟な事業運営が求められることから、全ての社員が生産性を高め付加価値の高い働き方を推進していく必要がある」と。
 このように「高付加価値ビジネス」への転換にともなって労働者に「生産性を高め付加価値の高い働き方」を強いるための「働き方改革(Value Working)」として位置づけられているのが、この服務制度の改変なのであり、その核心は変形労働時間制度の全面的導入にある。
 ところが、NTT労組東日本本部は、「適切な服務管理や健康・安全管理の維持・徹底を前提に受け止める」として会社提案を丸呑みしようとしている。彼らは、「制度導入に伴い、仕事と子育て・介護等の両立支援や長時間労働の縮減はもとより、多様な人材がさらに力を発揮する働き方につなげていくことが必要」と、この施策を積極的に尻押ししているのである。
 ここでは、もっとも悪らつな「勤務時間制度等の見直し」について、その反労働者的内実と経営陣のドス黒い狙いについて暴きだしていきたい。

(以下、見だし)

A 「勤務時間制度見直し」という名の労働強化

  (1)フレックスタイム制の見直し

  (2)一年単位の変形労働時間制の導入

  (3)分断勤務の導入

B 総額人件費削減と労働生産性向上の強制

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日本郵便

「総合服務・柔軟な要員配置」施策の全面的実施を許すな

経営陣による徹底的な労働強化反対!

目次

・「機能」ごとに独立した経営管理体制の強化確立
・「窓口機能」における「モデル部会」の設定
(第二四二一号)

・営業体制の強化と「効率的要員配置」の推進
・「機能重視のマネジメント」施策を下支えするJP労組本部を弾劾しよう
(本号)

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すべてのたたかう仲間に

夏季一時金の三割カンパを訴える

日本革命的共産主義者同盟(革マル派)

 いま安倍政権は、ネオ・ファシスト的本性をむきだしにして、憲法九条破棄を核心とする明文改憲に向けて突進している。参院選において改憲勢力が三分の二を獲得することを狙って、G7サミットやオバマの広島訪問を「安倍政権の成果」としてマスコミを使って喧伝すると同時に、アベノミクス破産ののりきり策でしかない「消費税増税の二年半延期」をも人気取り策≠ニしておしだしているのがこの政権なのだ。安倍の改憲の狙いは、日本国軍が米軍とともに全世界で軍事行動をくりひろげるために、最後の障壁≠葬りさることにある。まさに日米安保同盟の強化と一体の画歴史的な攻撃にほかならない。
 だがこの決定的局面において、「連合」指導部は、安倍政権の改憲に反対する、とは決して言わない。またアベノミクスの破綻を労働者・人民へのさらなる犠牲転嫁でのりきることを策す安倍政権に立ち向かおうともしていない。円高傾向への反転のもとで賃金抑制・リストラ攻撃を強める独占資本家どもにつき従って、賃上げ要求自制とリストラ協力を労働者に強要することに躍起になっているのが彼ら労働貴族どもなのだ。
 日本共産党の不破=志位指導部は、安倍政権が「憲法九条改定」を「最大の標的」にしている、と党員にむけてつぶやいても、大衆運動場面では「共同」を拡げるために「九条改悪反対」を掲げるな≠ニ弾圧して回ってきた。米軍元海兵隊員による女性惨殺に憤激し「全米軍基地撤去」「安保反対」の闘いに起ちあがっている沖縄の労働者・人民をまえにしても、決して「安保廃棄」を掲げず「地位協定の見直しが緊急課題」などと言っているのが志位なのだ。いまや一切の闘いを参院選での野党統一候補の尻押しに歪曲・解消しているのが彼ら日共指導部だ。
 既成指導部のかかる腐敗を弾劾し、安倍ネオ・ファシスト政権の一大攻撃を打ち砕くために、そして独占資本家どもの賃金抑制・リストラ諸攻撃を粉砕するために、全力で奮闘しようではないか!
 同志諸君! たたかう労働者・市民のみなさん!
 現代世界は米中激突のもとで戦争的危機を高めるとともに、経済危機をのりきるためにますます労働者・人民を<失業と貧困>の奈落に突き落とし、階級的諸矛盾を激化させている。こうした現実に憤激し、いま世界各地で労働者・人民が起ちあがっている。けれどもこれらの闘いは、変革の展望をみいだしえずに、各国的に分断され雲散霧消をくりかえしたり、民族排外主義に汚染されたりしているのが現実である。これこそは、スターリン主義ソ連邦の自己崩壊が同時にマルクス共産主義思想の破産とみなされ、脱イデオロギー状況がいまなお全世界を覆っているからなのだ。
 この現実を突破するために、わが日本反スターリン主義運動の全世界への波及・拡大をさらにおしすすめるのでなければならない。スターリン主義の反マルクス主義的本質をあばきだし、マルクス革命思想を甦らせる思想的=組織的闘いを、今こそ国際的に強化するのでなければならない。
 こうした闘いを財政的にささえるために、すべてのみなさんが夏季一時金の三割カンパを寄せられんことを心から訴えます。
 二〇一六年六月

<送り先>
 東京都新宿区早稲田鶴巻町五二五―三  解放社
 (振替・〇〇一九〇―六―七四二八三六)

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