第2415号(2016年4月25日)の内容

<1面>
日共の議会主義的歪曲をのりこえ改憲総攻撃を粉砕せよ!
<3面>
大地震の危機迫る川内原発をただちに停止せよ
地震の巣≠フ上に建つ柏崎刈羽原発の再稼働を阻止せよ!
被災人民を見殺しにする安倍政権を許すな
<2面>
戦争法の施行に抗して決起 3・29札幌
労・学・市民2300がデモ 3・27札幌
「連合沖縄」春闘総決起集会 3・29那覇
<4面>
JP労組本部による「ベアゼロ」妥結弾劾!
<5面>
JEC連合労働貴族の裏切りを許さず化学春闘を闘おう
Topics 36協定上限規制を叫ぶ安倍の欺瞞
<6面>
NTT労働貴族の超低額回答受け入れを弾劾せよ
■黒田さんの呼びかけに応えて
 「労働者同志諸君へ」を再読して
<7面>
日教組教研を創造的に実現
<8面>
万華鏡2016――情勢の断層を読む
◆GPIF巨額損失
◆危険な検定
◆「東北観光復興」の嘘
◆水で恩を売る
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

 「解放」最新号


































  


日共の議会主義的歪曲をのりこえ改憲総攻撃を粉砕せよ!

戦争法施行のうえに憲法改悪に突進する安倍政権

 「私の在任中(自民党総裁の任期=二〇一八年九月まで)に改憲をなしとげる」と公言(三月二日)した安倍は、三月十三日の自民党大会で改憲推進を柱とする運動方針を決定して、憲法改悪に突進している。自公に「おおさか維新の会」などを糾合して、改憲推進連合≠ナ衆参ともに三分の二以上の議席を制圧することに躍起となっている。アベノミクスの破綻が誰の目にも明らかになっているなかで強行突破するために、消費税の一〇%への増税を再度先送りすることの是非を問うという口実をもうけて、衆院解散=衆参同日選挙にうってでる腹を首相・安倍はすでにうち固めている。三月二十九日に安保関連法という名の侵略戦争法の施行を、戦争法に反対する労働者・人民の闘いを踏みにじって強行したことにふまえて、安倍ネオ・ファシスト政権はいま憲法大改悪の総攻撃を仕掛けてきている。
 この決定的局面において、わが同盟と革命的・戦闘的労働者・学生は、改憲攻撃を打ち破るために仁王立ちになって全力でたたかうのでなければならない。
 安倍政権は、没落帝国主義アメリカのオバマ政権による対日要求の強化を渡りに船として、米軍とともに日本国軍が世界中で軍事行動を遂行する一流の帝国主義国家≠ヨと雄飛することを企んでいる。まさにこの日本を<軍事強国>たらしめるためにこそ、憲法第九条を最後的に葬りさることを核心とする「明文改憲」に、いま突進しているのだ。
 安倍政権が企む改憲の核心は以下の四点である。
 いうまでもなくその第一は、「戦力の不保持」「交戦権の否認」をうたった現行憲法第九条(第二項)を削除し、「(集団的自衛権を含む)自衛権の発動」「国防軍の保持」を明記すること。
 第二に、「日本国」が「国民統合の象徴である天皇を戴く国家」であることを宣言し、天皇の地位を「日本国の元首」と明記すること。
 第三に、「公益および公の秩序」の名において、「集会・結社の自由」や「表現の自由」「思想および良心の自由」といった「基本的人権」を実質的に否定すること。
 そして第四に、「緊急事態条項」を新設すること。安倍が明文改憲の突破口とすることを公言しているこの条項は、特別に反動的というべきものである。ひとたび首相が「緊急事態」を宣言するならば、政府があらゆる国家諸機構、地方自治体、および労働者・人民を総動員する、そしてこれに抵抗するものは徹底的に弾圧するという階級的意志がここには対象化されているのだ。
 このようなものとして、安倍政権の改憲攻撃は、現行の「平和憲法」を全面的に破棄し、日米グローバル戦争同盟の構築・強化に見合う内実の憲法につくりかえるとともに、政府の戦争政策に反対するすべての運動と組織を根絶やしにし、一切の社会諸団体をネオ・ファシズム国家翼賛団体へと「強制的同質化」していくための攻撃である。かかるものとして<日本型ネオ・ファシズム憲法>制定の攻撃といわなければならない。

 選挙カンパニアに埋没する既成指導部を弾劾し闘おう

 首相・安倍は、三月十三日の自民党大会の演説で、参院選での「野党共闘」にふれて「民共合作」を打ち破るとアジりまくったという。一方で「野党共闘」を「野合だ」といいなし、他方で「日共=暴力革命」(破防法対象団体)キャンペーンをあらためて開始した。
 これらは直接的には、民進党内の反共派をつき動かして民進党をゆさぶり、「野党共闘」をぶちこわすことを意図したものであるが、それだけではない。民・共それぞれが「連合」、「全労連」と提携関係をもち、労組を支持基盤の一部としていること、とりわけ「連合」内の平和フォーラム系諸労組がこのかんの「戦争法反対」の闘争の主要な担い手となってきたことへの苛立ちと怒りに、そしてなによりも、それらの闘いの深部にわが革マル派の存在と活動をみてとっているがゆえの、階級的憎悪に満ちているのである。
 安倍政権が改憲攻撃を貫徹するただなかにおいて、同時に、このような労組と革命的左翼の闘いを、プロレタリアートの階級的団結そのものを根絶やしにしていくことを狙っているのだ。すべての労働者・人民は、かかる一大攻撃をはねかえし団結をうち固めて、憲法改悪絶対阻止の闘いの圧倒的な高揚をかちとろうではないか。
 いま「総がかり行動実行委員会」は、5・3憲法集会、6・5戦争法廃止の国会包囲大行動を呼びかけている。安倍政権の諸攻撃に怒りをもやしている労働者・人民がこの呼びかけに応えて結集しようとしている。この「総がかり」の闘いを圧倒的規模で実現するとともに、労働者的質を刻みこむために、革命的・戦闘的労学は奮闘しよう。そのためにも、これらの闘いの呼びかけには「改憲反対」にかかわるスローガンがまったく掲げられていないことに注意を喚起しておきたい。5・3、6・5の闘いを、改憲反対なき憲法集会≠ノ、野党統一候補勝利にむけての参院選決起集会≠ノ終らせるのではなく、「憲法改悪阻止・日米グローバル戦争同盟構築反対」の旗幟を鮮明にして、安倍政権をして心胆寒からしめるような闘いの高揚をつくりだすために、わが革命的左翼は奮闘するのでなければならない。
 この「総がかり」の闘い以外には、危機的なことに既成指導部は何ひとつ闘いを組織化しようとしていない。
 実際、「連合」指導部は、安倍政権の改憲攻撃にたいして「反対」を一言も言わない。そもそも新会長・神津の出身母胎である基幹労連は、兵器生産や武器輸出の拡大を、原発の再稼働を政府に求めている。事務局長の逢見もまた、改憲や徴兵制に賛成しているUAゼンセンの出身だからだ。そして二〇一三年の「連合」大会で、「憲法改正論議」の「凍結」を解除してしまったのだ。このような労働貴族をブッ飛ばす労働者的な闘いを下からつくりだそうではないか。
 より許しがたいのは不破=志位指導部の日共だ。彼らは、今日この時においても、改憲反対の大衆闘争の呼びかけさえしていないだけでなく、「総がかり」の「戦争法廃止」を掲げる集会などで「九条改憲反対」を掲げることも、「反安保」を掲げることも弾圧してまわっているのだ。「戦争法廃止の一点で」の運動だから「野党共闘」――参院選一人区での野党統一候補の擁立――をこわすな、というわけなのだ。そして、市民運動だから「労組の旗を出すな」と恫喝してまわってもいるのだ。
 わが革命的左翼以外には安倍政権が全体重をかけてふりおろしている改憲攻撃に正面から断固として対決しうるものはいないのである。われわれの責務は重大なのだ。
 憲法改悪阻止・日米新軍事同盟=グローバル戦争同盟構築・強化反対の闘いを、既成指導部の闘争放棄と議会主義的・市民主義的歪曲をのりこえ、断々固として推進しよう。この闘いをつうじて、わが革命的戦列を飛躍的に拡大・強化しようではないか。

不破=志位指導部の「立憲主義回復」運動方針の犯罪性

 改憲阻止闘争の放棄

 日共・不破=志位指導部は四月十〜十一日に第五回中央委総会(五中総)を開き参院選にむけての党の方針(志位の幹部会報告)を決定した。「戦後政治史でも初めての野党・市民の共同の力で」「戦争法廃止、立憲主義を取り戻し」「安倍政権を退陣においこむ」と。
 今日の日共中央の方針の反労働者性は、何よりも第一に、安倍政権の改憲攻撃を打ち砕く大衆闘争の組織化を完全に放棄していることだ。「独裁政治と戦争国家への逆流」などと「現情勢の特徴」を規定しながらも、である。彼らはただ「選挙の争点」として「安倍改憲を許すのか、それとも戦争法廃止か」(?!)と言っているにすぎない。
 与党を少数に追いこみ安倍を退陣させるための現実的方針として@参院選三十二の一人区全部に野党統一候補を擁立し、そのすべてで自公候補に勝利する、選挙協力をすすめるために一人区では日共の候補者はおろす、A日共は比例区で八〜九議席を目指す、B参院選を野党共闘と市民・国民との共同の力でたたかう(「自公とその補完勢力」対「四野党プラス市民・国民」という構図で)こと、などをうちだした。日共は、この五中総をもってすべてを参院選にむけての野党協議と集票活動に傾注することを決定したのである。
 こうした「戦争法廃止」運動の議会主義的歪曲は、「多数者革命」論という名でのブルジョア議会での議席獲得至上主義ともいえる「路線」に決定づけられているがゆえに、決定的に反労働者的なのである。
 「野党共闘で参院選に勝つ」ことをすべてに優先させているからこそ、日共中央は票が逃げる闘争はやらない≠フであり、安保支持者も改憲派も含んでいる野党共闘をこわさないために=A一致点はどんどん下げて大同団結することを良しとする。このゆえに、反安保も九条改憲阻止も共同行動・大衆集会の場で掲げてはいけない≠ニいう許しがたい「指導」がまかり通るというわけなのだ。
 実際、代々木官僚は「野党共闘をお願いする」ためには、一人区での自党候補はすべて取り下げるという思い切った対応≠おこなうというだけではなく、「安保廃棄は凍結します。いざという時には現存の安保条約の第五条と自衛隊法で対応します」とか「改憲派とも大同団結するために九条守れ≠ネどの護憲の旗もとり下げます」とかと、民主党や維新の党に迎合し屈服しつづけてきたのである。そうすることで、戦争法を撤廃するために、また改憲を阻止するために起ちあがる労働者・人民に闘争への参加をつうじて階級的自覚と団結を促していくことに敵対しているのが、代々木官僚なのだ。
 こうしてあらゆる大衆運動は、「参院選で野党統一候補が勝つ」ための宣伝と尻おしの場たらしめられている。こうしたブルジョア議会(選挙)に埋没しきった「構え」と方針では、安倍政権の改憲攻撃に決してたちうちできないだけではなく、たたかわずして敗北する道をみずからはき清めているではないか!

 変革主体の創造抜きの「野党共闘」の自己目的化

 ブルジョア議会(選挙)への埋没と表裏の関係をなしているのが、「野党共闘」「野党と市民・国民との共同」なるものの美化であり、その絶対化である。これが第二の問題である。
 すでにみてきたように「野党共闘」をこわさないこと≠大義名分として、労組の旗を出すことも、反安保や改憲反対を掲げることもすべて抑制してまわっていたのが日共官僚や「全労連」の日共系幹部であった。今日の「野党共闘」や「市民との共闘」なるものは、このかんの「保守層との共同」路線にのっとって、みずからを保守層の低みにおとしめることによって可能となっているのである。
 五中総の「報告」で「思想・信条のちがい、政治的立場のちがいをのりこえて」とか「保守・革新の垣根をこえて大義のために大同団結」とかという形容で乱発されている「共闘」「共同」なるものは、以下のような特徴をもっている。
 @誰でも結集できる低い∴齟v点を設定してできるだけ幅広く集めるという量的拡がりを自己目的化する発想に陥っていること。
 A「戦争法廃止・安倍退陣」をもっぱら参院選の結果をもって実現するという議会主義的方針に決定されて、この「野党共闘」は実質的に「選挙共闘」でしかなく、その直接的機能は「統一候補調整機関」なのである。それゆえ、必然的にこの「野党共闘」は四野党幹部のボス交≠フ場というべきものになる。このようなものとして「野党共闘」は、議会主義に貫かれた「政党合作的統一戦線」の一形態といえるものである。
 Bそうであるがゆえにそこでは、みずから大衆運動を組織することを通して「共闘」組織そのものを強化しつつ、目的としての「戦争法廃止・安倍政権打倒」の実現にむけて敵を追いつめていくという構造などはあらかじめラチ外におかれている。こうした選挙のための統一戦線≠フようなものをもってしては、「戦争法反対」に起ちあがる労働者・人民の階級的自覚を高め、プロレタリア的団結を創出することは決してできない。
 ここでは、@について簡単にふれておく。
 幅広く集めるために「ちがい」は「横において」という発想の場合、この「ちがい」や「垣根」なるものは、あらかじめ固定的で不変のものとされている。幅を広げるためには一致点を下げればいいと発想する。また一致点となったもの以外のものは排除する、と発想する。ここには「変革する」という視点は百パーセント欠落している。
 一般的に言って、<一致点>=共通の課題と、この課題を実現するための<指針>(戦術など)とは、区別と連関において捉えることができる。だから、課題の一致で統一(あるいは共同)行動を組織しつつ、行動のただなかで、課題をいかに実現するか(戦術)をめぐって、相互に議論(イデオロギー闘争)をくりひろげ、これをつうじて、参加者の自覚の高まりを媒介としつつ、闘争の質的高揚を実現していくわけである。
 だが、すでにみたように、代々木官僚の提起する「共同・共闘」なるものでは、このような闘争の質を高めていくバネはあらかじめへし折られているのである。(選挙で一票入れてもらうということだけだから、それでちょうどいい≠ニいうわけなのだ!)
 いずれにせよ、このような議会主義的で幅広主義的な「共闘」「共同」なるものによっては、安倍ネオ・ファシスト政権が全体重をかけて仕掛けてきた憲法改悪の攻撃に、怒りと危機感にもえて起ちあがりつつある広範な労働者大衆を階級的に覚醒させることも、またそれをつうじて革命的統一戦線を結成し、これを実体的基礎として改憲攻撃を打ち砕くこともとうていなしえない。いわんやそれは、安倍政権打倒の反政府・反権力の闘いへとこの運動を高めていく方向性とバネを、何ひとつそのうちにもってはいないのである。彼らに根本的に欠如しているのは、プロレタリアートの自己解放の闘いと思想(=マルクスのマルクス主義だ!)である。(主戦場は国会≠ネどと広言し、赤じゅうたんの上にアグラをかいている議会病患者にそれはふさわしいのだが。)

 反安保の放棄――とどまることのない思想的骨の融解

 「国家の安全保障」の超階級化

背骨的イデオロギーのブルジョア・アトミズムへの転落

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大地震の危機迫る川内原発を停止せよ

すべての原発・核燃施設を廃棄せよ

 四月十四日夜から十六日にかけて九州地方で発生し余震がつづいている連続巨大地震は、地震の巣≠ニ言われる日本列島に住むわれわれ日本人民に、大地震の脅威を改めてつきつけている。熊本県から大分県を中心にしてマグニチュード(M)7・3を最高にM6級の直下型地震がつづき、死者が四十二人、避難者が二〇万人(十七日現在)に達する大惨事となっている。多くの家屋が倒壊し高速道路・新幹線・在来線が寸断され、空港が麻痺して復旧もままならない大混乱がうみだされている。
 今回の、一〇〇`bを越える広い地域に震源が広がった連続的な巨大地震の発生は、「近代観測が始まって以降は思い浮かばない」(気象庁の課長)と言われ、地震学でも「想定外」の事態なのだ。今も余震がつづいており、震源域がさらに拡大する可能性を否定できない。
 今回の地震の震源域は、九州地方中心部を北東から南西に横断する「別府―島原地溝帯」と呼ばれる多数の断層をともなう地域だ。この地溝帯の東側には、愛媛県佐田岬半島から紀伊半島までのびる「中央構造線」がつながっている。そして佐田岬半島には、四国電力が七月からの再稼働をめざしている伊方原発がある。他方、地溝帯の西端のすぐ南側には、昨年から稼働が強行されている九州電力川内原発があり、その周辺には多数の活断層が存在している。これらの原発が巨大地震に見舞われる危険性が一挙に高まっているのだ。
 ところが、九州電力経営陣は「通常運転継続中」とホームページなどで流すだけという、人民を愚弄する態度をとっている。安倍政権と原子力規制委員会は「川内原発を停止させる必要はない」と強弁しつづけ、何らの緊急対応をとろうともしていない。第二のフクシマ≠もたらしかねない安倍政権と九州電力経営陣のこの居直り的な運転強行を、われわれは断じて許すことができない。
 川内原発をただちに停止せよ。地震の巣≠フ上に建つ日本のすべての原発・核燃料サイクル施設を廃棄せよ。すべてのたたかう労働者・学生は、被災人民を支援するとともに、<川内原発即時停止、すべての原発・核燃施設廃棄>の一大闘争をまきおこせ。

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地震の巣¥繧ノ建つ柏崎刈羽原発の再稼働を阻止せよ!
 「活断層はない」なる規制委決定の欺瞞性

 二月十二日に、原子力規制委員会は、東京電力・柏崎刈羽原発6、7号機の安全審査についての会合を開き、同原発の重要施設の直下を通る断層について「すべて活断層ではない」との結論をまとめた。われわれは、規制委によるこの「結論」がまったくデタラメなものであり、地震の巣≠フ上に建つ全国の沸騰水型原発の再稼働に道をひらくためものであることを、徹底的に暴露し弾劾しなければならない。

東電経営陣の主張を受け入れた規制委

中越沖地震の実態を無視
震源地も恣意的に規定

沸騰水型原発の再稼働に狂奔する政府・独占資本家

 このように規制委による柏崎刈羽原発の地震にかんする審査は、中越沖地震の教訓をまったく足蹴にしたものでしかない。にもかかわらず、規制委は、学者や地域住民らの一切の反対の声を押しつぶして、このような強引な耐震性評価にかんする審議をおしすすめてきた。世紀の大惨事を起こした東京電力・福島第一原発と同型の沸騰水型炉である柏崎刈羽原発の再稼働に向けて、新規制規準にもとづいた許可≠出すためにデタラメな「結論」を出したのである。こうして柏崎刈羽原発の適合決定を突破口として、全国の沸騰水型原発の審査を「スムーズ」におしすすめようと策しているのが、安倍政権に尻をたたかれた規制委なのである。
 安倍政権は、柏崎刈羽原発の再稼働に慎重姿勢をとっている新潟県知事・泉田を懐柔するために、自治体の判断でのSPEEDI(緊急時迅速放射能影響ネットワークシステム)の使用を容認することを決定したりもしている(三月十一日)。〔けれども、規制委も、また政府としてもSPEEDIは使わないというのだから、あまりにもデタラメだ。〕また、経団連会長の榊原定征は一月十五日に、審査を進めている柏崎刈羽原発の6、7号機などを視察し、「原発事故の教訓を生かして、極限の安全性を追求している姿勢を感じた」と述べ、そして「エネルギーの安定供給、経済性の観点からも原発再稼働は経済界の最大の関心事だ。(原子力規制委に)審査プロセスの加速化を求めたい」と発表した。独占ブルジョアジーは、一〇〇万`h級以上の七基の原発を有し、合計総出力八二一万二〇〇〇`hをもつ世界最大の原発基地である柏崎刈羽原発の審査適合の判断を速やかに出すように規制委に圧力を加えたのである。
 「安定したエネルギー供給」を掲げ原発再稼働と原発の海外輸出を日本経済復興のテコたらしめることを夢想する安倍政権は、全国の原発の早期再稼働の実現に突っ走っている。われわれは、このような安倍政権と独占ブルジョアジーによる日本の原発・核開発策動を絶対に許すことはできない。柏崎刈羽原発の審査適合決定・再稼働を阻止するために奮闘するのでなければならない。

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東日本大震災から5年
被災人民を見殺しにする安倍政権を許すな

 東日本大震災・福島第一原発爆発事故から五年も経過した今日、安倍政権の被災人民切り捨て″によって、いまだに一七万四〇〇〇人以上の被災人民が、地元に戻ることもできず過酷な避難生活を強制されている。
 首相・安倍は、三月十日の記者会見において住宅の高台移転工事や、漁港復旧工事をもって「復興の加速」と得意満面に誇示し、「次の五年が総仕上げだ」などとぶちあげた。福島では避難解除区域を拡大し、被曝線量が年二〇ミリシーベルト以下と認定した高濃度汚染地域に避難民を帰還させる方針をうちだした。福島県当局は自主避難者への住宅無償提供を一七年三月に打ち切り、東京電力も一八年三月には「精神的損害賠償」を打ち切ろうとしている。福島の被災人民は、補償を断ち切られて避難するも地獄・生活基盤も崩壊したままに高濃度汚染の故郷に帰還するも地獄≠ニいう極限状態に突き落とされているのだ。
 岩手県や宮城県の被災人民もまた、安倍政権の「震災復興」策のもとで苦難のどん底に突き落とされている。

以下、見出し

地元転出を強いられる三陸沿岸の労働者人民

復興予算に群がるゼネコン・大企業

独占資本優遇・人民への犠牲転嫁を許すな

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JP労組本部による「ベアゼロ」妥結弾劾!

 われわれ郵政戦線でたたかう戦闘的・革命的労働者は、日本郵政の一六春闘要求にたいする賃上げ「ゼロ回答」とこれを即刻受け入れたJP労組本部の裏切りを怒りを込めて弾劾する。しかも本部は、夏の一時金「特別加算」たったの八〇〇〇円支給という子供だましにもならないお涙金≠「一定の成果があった」などとほざいている。労働者を馬鹿にするのもいい加減にしろ! 労働者にとって実質上の賃下げではないか!
 組合員の切実な要求である「要員課題」にたいしては、「昨年並の新規採用・登用数確保」ができたというが、これでは一万人近い退職者の穴埋めにもならず「要員不足解消」には焼け石に水ではないか。組合員の生活実態を無視し、ますます貧窮に突き落とす本部の大裏切りとリストラ・合理化全面協力を絶対に許さずたたかいぬこう!

(以下、見出し)

1 実質上の「マイナス回答」での妥結

2 「ゼロ回答」を成果とおしだす本部

3 非正規雇用労働者の待遇格差は拡大

4 会社の「支払い能力」論に呼応する本部
 「事業計画」=合理化・リストラの労使協議へ春闘を歪曲

5 「なんば選挙」に組合員を引き回す本部

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JEC連合
労働貴族の裏切りを許さず化学春闘を戦闘的に闘おう

 一六春闘集中回答日の三月十六日に、自動車や電機の資本家どもは、昨春闘を大きく下回る回答を提示した。自動車や電機の労働貴族が、昨年を下回る超低額の回答を、なんの抵抗もせずに唯々諾々と受け入れているなかで、化学産業のJEC連合の傘下一三四組合のうち(要求を提出したのは一二七組合)わずか二十九組合に、昨春闘を大きく下回る回答があったにすぎない(三月二十三日現在)。低額回答の組合とともに多くの未回答の組合が交渉を今も継続している。化学労働戦線の一六春闘は、まさにこれからだ。
 だが、JEC連合本部の労働貴族は、今春闘を産別本部として指導する意志をすでに喪失し、すべて単組まかせを決めこんでいる。われわれは、JEC連合労働貴族の裏切りを弾劾し、化学一六春闘を戦闘的に高揚させるために、最後までたたかおうではないか。

(以下、見出し)

賃上げを拒否する化学独占資本家ども

単組まかせを決めこむ本部労働貴族

JEC指導部の指導放棄を弾劾し最後まで闘おう
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NTT労働貴族の超低額回答受け入れを弾劾せよ

 JCメタルの集中回答日と同日の三月十六日に、NTTグループ主要八社経営陣は、NTT労組中央本部および各企業本部の一六春闘要求にたいして、正社員の月例賃金を「一人平均一六〇〇円引き上げる」と回答した。これを受けて本部労働貴族どもは「組合員の期待に一定応え得るものと判断した」と評価して、ただちにこの回答を受け入れ、NTT一六春闘を妥結・収拾した。
 中央本部労働貴族どもは一六春闘に際して、「非正規労働者に重点を置き格差是正を実現する」ことを前面におしだしつつ、すべての雇用形態の労働者について「二%程度の四〇〇〇円(一人平均)」という要求をかかげていた。本部労働貴族は、グループ諸企業の正社員にとってはとうてい「二%程度」などにはならないこの低額要求を、――正社員と非正規雇用労働者の賃金(後者は正社員の半分にも満たない)とを合算した賃金原資総額を分母≠ノつかうという姑息なトリックを弄して――「連合方針に沿った二%要求である」などとこじつけた(本紙第二四〇八号、花房論文参照)。だがグループ経営陣は、非正規雇用労働者の賃上げについては「画一的に対応することはありえない」と一蹴し、正社員についても要求額の半分にも満たない「一人平均一六〇〇円」(率に換算すると〇・四五%でしかない!)を回答した。中央本部は経営陣との対立≠演出するために、三月十四日・十五日の二日間、「時間外労働拒否」をアリバイ的に指示したにすぎない。労働貴族どもは十六日に、トヨタの回答額より「一〇〇円高い」ことに胸をなで下ろし、この低額回答をすすんで受け入れたのである。われわれは、NTT労使によるこの超低額妥結を断じて許してはならない。
 トヨタに次ぐ史上最高益を謳歌しているNTT資本は、安倍政権の「賃上げ要請」も馬耳東風にかわしつつ、労働者には「コスト削減」のための強搾取を強制し、四〇%を超える非正規雇用労働者の生活苦については見て見ぬふりをしているのだ。本部労働貴族どもは、NTTグループ経営陣の先兵として「グローバル企業の発展」に寄与することをこそ使命とし、企業の第二労務部として労働者に貧窮を強制している。この大裏切りを弾劾せよ!

(以下、見出し)

労働者に貧窮を強いる「賃上げ七〇〇円+α」

「底上げ・格差是正」の欺瞞

正規・非正規労働者は共に連帯して闘おう!

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日教組教研を創造的に実現

「改憲阻止・教育再編反対」を訴え奮闘

 日教組第六十五次教育研究全国集会が、二月五日から七日の三日間、東日本大震災の地・岩手県の盛岡市などにおいて、延べ一万名の組合員が参加して開催された。
 首相・安倍は今、国会の場で公然と「戦力の不保持・交戦権の否定」をうたう第九条を破棄し「集団的自衛権の行使」を全面的に認める憲法に改定する意図をむきだしにしている。さらに、この政権は、教研最終日の二月七日に、北朝鮮・金正恩政権が核実験に続く長距離弾道ミサイル発射実験を強行したことを渡りに船≠ニばかりに活用し、「北の脅威」を大々的に煽りたて、「破壊措置命令」にもとづいてSM3搭載イージス艦を日本近海に、PAC3ミサイル部隊を首都圏と沖縄県に配備し日本全土を臨戦状態に突入させたのだ。彼らはいまや戦争法や改憲に反対する運動の中心部隊とみなした日教組をはじめとする労働組合への弾圧、「電波停止」をちらつかせての報道統制をも強めつつ、ネオ・ファシズム支配体制を強化している。
 安倍政権が全体重をかけて憲法改悪と教育再編攻撃をかけてきていることにたいして、日教組本部は何ら反対闘争を組織化していない。本部は「道徳の教科化」を基本的に容認したうえで、検定教科書の使用と記述式評価の導入の二点についてのみ「危惧」を表明しているにすぎない。「主権者教育」については、文部科学省に「政治的中立性の確保」など「主権者の育成」にかかわる要請書を手渡し、副教材の指導資料に関連して「教員の意見・見解を教材とする」ことを認めるべきと主張しているのみだ。
 いまや戦争前夜≠ニいえるような危機的な情勢のなかで、わが革命的・戦闘的教育労働者は全国教研において、「憲法改悪反対、侵略戦争法撤廃、辺野古新基地建設反対、原発再稼働反対、ネオ・ファシズム的教育再編反対」を呼びかけて活発な論議をまきおこした。昨年夏に、戦争法反対の国会包囲闘争を全国から組合員が大結集し労働組合の旗を高く掲げてたたかった日教組にたいして、安倍政権・文科省が目の敵にしてその抑圧にのりだしている。この組合破壊攻撃に怯えた日教組本部が改憲阻止闘争を呼びかけようとしないというこの危機的状況を突破すべく、たたかう労働者たちは、「教え子を再び戦場に送るな」のスローガンを掲げている日教組が「今こそ改憲阻止の大運動の最先頭に立つべきだ」と熱く訴えた。同時に、安倍式教育再編に抗して教育実践を創造的に展開する方向性を日教組組合員にさし示したのだ。

(以下、見出し)

改憲総攻撃をまえに沈黙を決めこむ中央本部

反戦・平和教育をめぐり活発な論議

「『中立・無関心』は政府の戦争政策への加担だ!」

原発再稼働を許すな!
文科省版「放射線教育」との対決を!

「超勤とパワハラの根本原因は安倍政権の教育改革にある」

日教組組織破壊攻撃を打ち砕け!

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 戦争法の施行に抗して決起
3・29札幌「北海道総がかり行動」
 安倍政権が戦争法の施行日とした三月二十九日、学者・文化人ら呼びかけの全道組織「戦争をさせない北海道委員会」が主催し、札幌市内で「総がかり行動」が開催された。国会前などの全国の闘いと連帯し、安倍政権への怒りに燃える八〇〇名の労働者・学生・市民が決起した。わが革命的・戦闘的労働者とたたかう学生は、職場・地域・学園から安倍政権の極反動攻撃を打ち砕く改憲阻止・反戦反安保の一大闘争を創造することをめざして、この日のデモを戦闘的に高揚させるために奮闘した。
北大生が「改憲阻止」をも掲げ先頭で奮闘
(3月29日、札幌市)
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労・学・市民二三〇〇がデモ
3・27札幌「安保法制廃止パレード
 三月二十七日、札幌市大通公園西六丁目で、「安保法制廃止!! 止めるのは今!! 3・27パレード わたしたちは戦わない。NO WAR part4」(主催は北海道弁護士連合会など)が開催された。わが革命的・戦闘的労働者と北海道大学のたたかう学生は、結集した二三〇〇名の労働者・学生・市民・弁護士の先頭で、このデモ・パレードと集会を戦闘的に牽引した。
安倍政権への怒りに燃え北大生も行進
(3月27日、札幌市)
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JCMの超低額妥結をはね返せ
地場春闘の高揚に向け奮闘
3・29「連合沖縄」春闘総決起集会(那覇)
 「連合沖縄」の二〇一六年春季生活闘争労働者総決起集会が、三月二十九日に那覇市内で開催された。
 JCメタル大手の超低額妥結をうけて開催されたこの日の集会を、沖縄のこれから本番をむかえる中小・地場春闘を戦闘的に高揚させる総決起の場へとつくり変えるために、戦闘的・革命的労働者たちは奮闘した。わが同盟の情宣隊は、金属大手労使によるあらかじめの腹合わせにもとづく超低額妥結の内幕を暴露し弾劾しつつ、大幅一律賃上げ獲得のためにたたかおうと呼びかける大情宣をくりひろげた。
400名の労働者が結集し中小・地場春闘を高揚させる決意を固める
(3月29日、那覇市県民広場)
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