第2413号(2016年4月11日)の内容

<1面>
民族排外主義の嵐吹きすさぶ「対テロ戦争」下のヨーロッパ
米・仏・英・露のシリア空爆弾劾!
 既成指導部の総屈服に抗して全世界の労働者人民は決起せよ
<4面>
JAM春闘の戦闘的高揚を!
<5面>
大手私鉄の超低額回答=妥結を弾劾せよ!
Topics 「健康経営」―殺さず働かせよ
<2面>
福島原発事故から5年
 再稼働阻止の声轟く
3万5000人が大結集 3・26 首都
1500人が天文館をデモ 3・13 鹿児島
<3面>
〈戦争法撤廃! 改憲阻止!〉に起つ
 3・19名古屋3・19金沢
◆文科省の「重点支援制度」
<6面>
福島で小児甲状腺がんが多発
免震重要棟計画撤回を居直る九電
<8面>
黒田さんの「二つの戦線上の闘い」に学ぶ
■連歌―北の里にて
<7面>
万華鏡2016――情勢の断層を読む
◆イチとカズの密会
◆ゼネコンの打算
◆兄弟の任務分担
◆日本戦場化′v画?
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉

 「解放」最新号





































  


民族排外主義の嵐吹きすさぶ「対テロ戦争」下のヨーロッパ

米・仏・英・露のシリア空爆弾劾!

既成指導部の総屈服に抗して全世界の労働者人民は決起せよ

 三月二十二日朝、ベルギーの首都ブリュッセルの国際空港と地下鉄駅で、「イスラム国」(IS)に連なるアラブ系移民青年グループによって大規模な自爆事件がふたたび引きおこされた。NATOとEUが本部を置くヨーロッパの中枢都市が標的とされたことに驚愕した米欧の帝国主義諸国権力者どもは、そしてロシアのプーチン政権も、「野蛮なテロリストISを根絶せよ」という金切り声をひときわ高くはりあげている。自分たちが、シリアやイラクで野蛮無比の空爆を続けてきたことには頬被りして! 彼ら権力者は今、「IS根絶」の名のもとに空爆をいっそう強化すると同時に、国内では「テロ対策」と称して強権的な治安弾圧体制を一段と強化しつつある。
 ヨーロッパでは今、各国権力者がマスコミを総動員して「野蛮なテロリストから自由と民主主義を守れ」という大合唱を煽りたてている。「移民排斥」を掲げる民族排外主義勢力が大手をふって跋扈してもいる。だが、「左翼」を自称する者たちは、この「テロ反対・民主主義守れ」の大合唱に「左」から唱和し、空爆反対の大衆的闘いを放棄しているのだ。米・仏・英・露の権力者がシリア・イラクでムスリム人民の頭上に爆弾の雨を降らせている今このときに、労働者階級にとって、これほど屈辱的なことがあるか! ヨーロッパの労働者人民は、自称「左翼」諸党の堕落を弾劾し、米・仏・英・露のシリア空爆に反対する闘いに決起せよ!
 日本においても、ネオ・ファシスト安倍政権が「IS根絶=反テロ」の国際的大合唱に加わっている。この政権は「安保法制」という名の侵略戦争法を手にし、対中国・対ISの軍事行動を日本国軍が米軍と共同して遂行する準備を着々とすすめつつある。われわれは、この日本の地において反戦反安保闘争を、ヨーロッパ・全世界の労働者人民と国際的に連帯して推進するのでなければならない。全世界の労働者人民は、<戦争とファシズム>の嵐に抗して総決起せよ!

以下見出し

「IS根絶」の名によるムスリム皆殺し戦争≠ヨの突進


「移民排斥」を掲げて台頭する民族排外主義勢力

「反テロ」に唱和する自称「左翼」の腐敗を弾劾せよ

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JAM春闘の戦闘的高揚を!

 本部の「生産性向上」運動への歪曲を許さずねばり強く闘おう

T 大企業労組の低額妥結弾劾!

 三月十六日の大手企業の集中回答日には、前年実績を大きく割りこむ回答=妥結が相次いだ。
 「春闘のリード役」とされる自動車、電機では過去三年で最も低い回答=妥結にとどまる企業が続出した。「春闘の相場形成役」を自負し驕り高ぶるトヨタ労働貴族は、経営陣が「潮目が変わった」と称して提示した昨年実績の半額にも満たない一五〇〇円という超低額回答を唯々諾々と受け入れ、他の大企業労組指導部はこれに追随した。加盟労組の多くが中小企業労組である自称「ものづくり産業労組」=JAMの「大手・業種を代表し、JAM相場の牽引役」とされる単組の妥結状況も同じようなものであった。「賃金構造維持分+六〇〇〇円」を要求した大手企業労組は、オークマが一五〇〇円(昨年二二八五円)、コマツが一四〇〇円(同二五〇〇円)、ヤンマーが九〇〇円(同二〇〇〇円)など、軒並み昨年を大きく下回る低額で経営陣と妥結した。このように、JAMも加盟するJCメタル(金属労協)の大企業労組労働貴族は独占資本家に屈服して一六春闘の相場を低く抑えようとしているのだ。フザケルナ!
 JAM本部は、三月三十日までに集約した大手企業を中心とする妥結結果が「一四二七円」であったことを発表し、「今後もこの良い流れで中小の賃金を底上げしたい」と強調した。だが、わずか一五〇〇円という自動車・電機の超低額の妥結結果との対比で、あたかもJAMがそれに並ぶ高水準≠フ賃上げを獲得しているかのように意義づけることじたいが欺瞞ではないか。これから賃上げ交渉の本番を迎える中小企業労組にとっても、大手企業労組のこの低額妥結は困難をもたらす天井≠ニなるのだ。
 中国経済の急激な減速をはじめとする世界経済の停滞に直面して、大企業経営者は「先行き不透明感」を口実として賃上げを抑制する姿勢を強めている。それだけではなく彼らは、「経営環境が厳しさを増した」と称して、国内の中小企業への値引き要請を強化したり発注を減少させたりしている。トヨタをはじめとする日本の製造業大独占体の資本家どもは、中小企業も巻きこむかたちで「IoT(Internet of Things)」技術を活用して生産性の向上と新製品・新サービスの開発をおこなう追求において、国家的プロジェクトですすめているドイツやアメリカに立ち遅れているという危機感を抱いてもいる。彼らは、こうした新たな国際競争を勝ちぬくために、下請け企業にも高品質・新機能をもった部品を安価に製造することを求め、それを実現するために系列企業の再編をすすめるのみならず、系列外の中小企業の選別・淘汰をすすめつつある。また電機産業では経営が悪化したシャープや東芝の解体的再編がすすめられ、大幅な人員削減と下請け企業の切り捨てがはじまっている。これらの悪条件への対応を名目として中小企業経営者は、いよいよ賃金抑制の姿勢を強めている。
 こうした厳しい状況下にある今こそ、製造業の中小企業労組の内部でたたかう革命的・戦闘的労働者は、反スタ魂に燃えて、中小企業労組幹部による闘争抑圧・裏切りを許さない闘争態勢をうちかため、親企業や取引先の大企業からの締めつけをはねかえして断固として大幅な賃上げを一律で勝ちとるために奮闘しようではないか。

以下、見出し

U 「底上げ・底支え」を掲げたJAM一六春闘方針

V 本部の「格差是正」方針の反労働者性

W 安倍ネオ・ファシスト政権打倒にむけて進撃しよう

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大手私鉄の超低額回答=妥結を弾劾せよ!

参院選にむけた集票運動に埋没する私鉄総連本部を許すな

(1)超低額妥結を成果≠ニ言いくるめる大手組合ダラ幹

 三月十六日に自動車・電機など製造業諸独占体の資本家どもは、今春闘の「賃上げ」回答をいっせいに提示した。それは、トヨタの一五〇〇円(要求額三〇〇〇円)を筆頭に、軒並み昨年実績の半分以下という超低額のものであった。
 このJCMの「集中回答日」の翌十七日の十四時に、大手私鉄の資本家どもは、各社ごとの労使交渉において今春闘の「賃上げ」回答を次々と提示した。だが、その回答内容は、東急、阪神、南海、名鉄をのぞく大手組合に「ベースアップ回答」がだされたのだとはいえ、それは昨春闘を大幅に下回るものでしかなく、前日の自動車・電機など製造業諸独占体の「賃上げ」回答の半分にも満たない超低額のものであった。
(中略)
 今回の回答について、総連ダラ幹どもは妥結直後にだした「大手組合回答についての見解」(三月十八日)において、「(回答)指定日時はおおむね守られた」「全ての組合が定昇相当分を確保したうえで――組合員の生活に寄与する内容を勝ち取った」「実質的に三年連続の賃上げを実現した」などということをヌケヌケと言い放った。
 「組合員の生活に寄与する内容」だと。冗談ではない。いったいなにをもってそのようにいえるのか。総連ダラ幹どもは、妥結内容についてはひとことも触れることなく、ただただ「三年連続の賃上げ」を強弁し、それをもって成果≠ニしておしだしているのだ。だが、その内実は、わずか数百円から多くても二〇〇〇円程度という代物ではないか。これのいったいどこが成果≠ニいえるのか。今春闘のわずかばかりの「賃上げ」などは、四年連続での実質賃金の低下を補填することすらできないものであり、消費税増税によって、とりわけアベノミクス諸政策による生活必需品の相次ぐ値上げによって貧窮にあえぐ私鉄労働者の生活をなにひとつ改善するものではない。それは焼け石に水≠ニいうたぐいのものなのだ。このような代物を成果≠ニして言いくるめることは、私鉄労働者を愚弄するものでしかないのだ。
 そもそも、総連ダラ幹どものこの「見解」には、私鉄労働者の強搾取と重犠牲のうえに空前の最高益をあげながら、平然と超低額回答を強制する強欲な私鉄独占資本家どもにたいする怒りのひとかけらもない。このことは彼らダラ幹どもが超長時間拘束・不規則労働と低賃金の過酷な現実のもとで、なおかつ生活維持のために肉体的・精神的に疲弊したみずからを鞭打って長時間残業をやっている私鉄労働者の悲惨な状態についてなにひとつ思いをはせていないこと、このことをしめしたもの以外のなにものでもない。

(2)賃上げ抑制を貫徹した私鉄独占資本家ども

(3)職場から改憲阻止の闘いを創造しよう!

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福島原発事故から5年
 
再稼働阻止・安倍打倒の声轟く
 3・26首都 三万五〇〇〇人が大結集
 「原発のない未来へ!」全国集会
「原発・核開発反対」―たたかう学生が闘いの方向性を指し示す
(3月26日、代々木公園)
明治公園コースのデモに出発する労働者とともに拳をあげる学生たち
(3・26)
    
3・13鹿児島 「川内原発を停止せよ!
 一五〇〇が天文館をデモ
鹿児島中央駅東口広場に労・学・市民の熱気あふれる
(3月13日)
労働者・市民とともに意気高くデモ行進する鹿大生
(3月13日)
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戦争法撤廃! 改憲阻止!
3・19 名古屋栄を二八〇〇がデモ
「九条守れ」をとり下げた日共中央に抗し「改憲阻止」の横断幕を掲げ奮闘
(3・19、名古屋市白川公園)
「改憲阻止・安保強化反対」を訴える名大・愛大学生に多くの労組員・弁護士が唱和し名古屋市内をデモ行進(3月19日)
  
3・19金沢 労・学・市民三五〇が決起
労働者・市民と共に金大生が怒りの拳
(3・19、金沢市四高記念公園)
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