原発・核開発反対闘争の高揚を!
東日本大震災・福島原発事故五周年
安倍政権の被災民切り捨て弾劾!
原発再稼働・原発輸出を許すな!
マグニチュード9・0の東日本大地震・大津波と、これに直撃されてひきおこされた東京電力福島第一原子力発電所の炉心溶融・爆発事故から五年の歳月が流れた。この地震・津波と原発事故(人災)とが重層した大惨事が日本人民にもたらした深い傷は、なお癒えてはいない。いや、いよいよ深くなっているとさえ言える。
岩手・宮城・福島の東北三県合わせて一七万四〇〇〇人もの労働者・人民が、今なお仮設住宅などでの避難生活を余儀なくされている。このうち、原発事故による放射能汚染のゆえに、福島県では最多の一〇万人の人民が避難をつづけている。大震災当時の民主党政権と、とりわけその後に登場したネオ・ファシスト安倍の自民党政権が、「東北の復興」の名において、もっぱら日本帝国主義経済の危機突破のための独占資本支援策をとり、被災人民を見殺しにしてきたことこそが、この事態を現出させているのである。
しかもいま安倍政権は、今後の五年間を「復興・創生期間」などと位置づけ、被災人民を新たな苦難にたたきこもうとしている。福島においては、「年二〇_シーベルト以下は安全」と強弁して次々に「避難指示」を解除し・賠償をうち切るという施策を実施している。帰還して放射線被曝に脅えながら生活するのか、それとも帰還せずにいっそうの経済的困窮を耐えしのぶのか、この二者択一を安倍政権は被災人民に迫っているのだ。原発事故被災人民を帰るも地獄、帰らぬも地獄≠フ谷底に突き落とし、この犠牲のうえに安倍政権は、二〇二〇年の東京オリンピックをシンボルとした「復興の新たなステージ」(「施政方針演説」)を演出しようとしているのである。
それだけではない。安倍政権は、福島の核惨事をもたらした歴代自民党政権の責任に頬かむりするばかりか、「原発事故の経験を生かした世界最高の技術を獲得した」などと居直り、収束のメドすらたたない福島第一原発事故の現状を隠蔽して、停止中原発の再稼働と原発輸出に狂奔している。川内、高浜、伊方の原発所在地をはじめとする原発反対の圧倒的な世論と運動を、原発の即時廃止を求める原発事故被災人民の血叫びを踏みにじるこの策動は、第二、第三のフクシマ≠もたらしかねない犯罪にほかならない。
一流の軍事強国への日本帝国主義国家の飛躍をめざす安倍政権は、潜在的核兵器保有国としての技術的基盤の維持・強化と「エネルギー安全保障」を実現するという国家戦略にもとづいて原発推進策動にうって出ている。これにたいして、われわれは新たな決意のもとに、日共系の「エネルギー政策転換」要求運動をのりこえ、原発・核開発反対闘争の巨大な前進をもって応えるのでなければならない。
原発事故被災人民への賠償打ち切り=帰還強制反対! 停止中原発の再稼働・原発輸出阻止! すべての原発・核燃料サイクル施設を即時停止し・廃棄せよ!
以下見出し
続く放射性物質の流出――危機を深める福島第一原発
避難指示解除・賠償打ち切り=新たな棄民政策
軍事強国化を企み原発・核開発に突進する安倍政権
すべての原発・核燃施設を即時停止し・廃棄せよ!
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