第2402号(2016年1月25日)の内容

<1〜3面>
<改憲阻止>春闘の爆発を!
 貧困と戦争の強制を打ち砕け!
 <反ファシズム>の旗高く闘おう
 中央労働者組織委員会

<4面>
12・6革共同政治集会
 沖縄からの報告
 労働戦線からの決意表明
<5面>
地球温暖化抑制をめぐる米―欧―中の角逐と瞞着
 COP21「パリ協定」採択の示したもの

<6〜7面>
年頭の決意
 金属/中小企業
 東京地区/神奈川東部地区
 中国地方
全学連委員長・書記長新春インタビュー
<8面>
12・19「戦争法廃止」集会で奮闘
 奈良札幌
12・6秘密保護法反対集会に決起 名古屋
国学院大第133回若木祭を実現

 「解放」最新号




























  


<改憲阻止>春闘の爆発を!

 貧困と戦争の強制を打ち砕け!

 <反ファシズム>の旗高く闘おう

 いま、ネオ・ファシスト安倍の政権と、この政権を自分たち資本家にとって「最良の政権」とみなしている経団連などの独占ブルジョアジーは、「三%賃上げ」を唱和しながら、その実、アベノミクスの破綻を隠蔽しのりきるために一切の犠牲を労働者人民に転嫁しようとしている。だが、労組ナショナルセンターとしての「連合」の指導部は、政府・経団連が「三%賃上げ」を唱えているなかで、なんと「二%程度」の超低額の賃金要求しか掲げてはいない。こういうテイタラクを許すことができるか! 労働貴族どもは、たたかう前からの資本家へのこの屈服を、「格差是正」のための「底上げ・底支え」というアドバルーンによって隠蔽しようとたくらんでいる。しかも、安倍とつうじあっているUAゼンセンの逢見を事務局長にすえた「連合」新執行部は、昨夏に「連合」として「政府の安保法案採決反対」のとりくみをおこなったことなどなかったかのように、安倍政権がいま開始している<軍国日本>再興のための改憲策動(「緊急事態条項」の新設)には、いっさい眼をつぶっているのだ。
 また、「全労連」日共系指導部は、参院選向けの票田開拓に春闘を従属させる議会主義的腐敗を濃化している。彼らは「社会的賃金闘争」の名において、各企業の資本家どもにたいする賃金闘争を対政府の法制度要求の運動や「地域のとりくみ」にスリカエ解消するという腐敗をさらけだしている。
 すべての労働者諸君。こうした既成指導部の腐敗した対応をのりこえ、「大幅一律賃上げ! 改憲阻止! 反戦反安保・ファシズム反対」を掲げ、二〇一六春闘を戦闘的に推進しよう! 2・7労働者怒りの総決起集会に結集せよ!

中央労働者組織委員会

一 憲法改悪の総攻撃を開始した安倍政権

   なりふりかまわぬファシスト的愚民政治

   日米グローバル戦争同盟構築への突進

二 安倍政権と結託して労働者への犠牲転嫁を策す独占資本家

   アベノミクスの破綻隠蔽のための詐欺宣伝

   大リストラ・賃金原資削減に狂奔する諸独占体

三 一六春闘の危機とわが革命的左翼の闘い

四 政府・独占ブルジョアジーによる貧困と戦争の強制を打ち砕き一六春闘を戦闘的に推進せよ

 A 「格差是正」の名による「連合」指導部の資本家への屈服を弾劾せよ

   超低額要求を正当化するための「底上げ・底支え」の強調

   「公正取引確立」要求へのスリカエ

   「デフレからの脱却」のための賃上げ論の反動性

   「生産性の向上」への奉仕と献身

 B 賃金抑制攻撃を打ち砕き<改憲阻止>春闘の高揚を!

 わが同盟と革命的・戦闘的労働者は、「二%程度」などという超低額要求のもとに労働者の怒りを抑圧している「連合」本部指導下の一六春闘をのりこえ、独占資本家どもの賃金抑制攻撃をうち砕き、「大幅一律賃上げ」の獲得、一切のリストラ・首切り攻撃阻止の闘いを、改憲阻止・反戦反安保闘争とともに、一大闘争として推進するのでなければならない。

   大幅一律賃上げをかちとろう

 一六春闘におけるわが同盟と革命的・戦闘的労働者の第一の任務は、ガッポリ収益をあげながら労働者の月例賃金は決して上げようとしない強欲な資本家どもの賃金抑制攻撃を打ち破り、大幅一律賃上げをかちとることである。
 政府の「三%賃上げ」ラッパなどどこ吹く風とばかりに、諸企業資本家どもは、「総額人件費抑制」をつらぬくために、一時金は増額したとしても月例賃金の引き上げなどサラサラやる気がないことを公言している。この資本家どもにたいする労働貴族の裏切り的屈服を弾劾しのりこえ、大幅でしかも一律の賃上げをかちとるためにたたかおうではないか。
 われわれは、昨年の「二%以上」よりも低い「二%程度」などという超低率の賃上げ要求しか掲げない「連合」指導部を徹底的に弾劾しなければならない。ナント「連合」幹部は、「物価はほとんど上がっていない」から「二%は過大な賃上げ要求だということになってしまう」などと許し難いことをほざいている。フザケルナ! 消費税引き上げ後の二〇一四年五月の物価を基準に対前年同月比ではじき出される消費者物価指数が一五年五月以降に横這いであるということは、インフレが進行していないというだけのことであって、一五春闘の低額妥結のゆえに労働者の実質賃金がマイナスとなった状態が続いているということではないか。一四年四月の消費税税率八%への引き上げ以降の物価上昇による賃金の目減り分の取り戻しすらできなかった昨一五春闘、その敗北の指導責任に頬被りした「連合」指導部のハレンチな言辞を許すな。また、率にして一%にも満たない「三〇〇〇円以上」要求で労働者を抑えこみ、独占資本家に尻尾を振っている自動車総連をはじめとするJCメタルの労働貴族を弾劾せよ。
 われわれは、「二%程度」とか「三〇〇〇円以上」とかという超低額の要求を正当化するために、労働貴族どもがふりまいている「底上げ・底支え」「格差是正」という美辞麗句≠フ欺瞞性を、生活苦に突き落とされている労働者のまえに徹底的に暴きだすのでなければならない。労働貴族どもは、賃上げ水準が全体として低くなることをあらかじめ前提にして、相対的に高い賃金を獲得しているところが賃上げを低く抑えれば格差が広がらず縮小するから「格差是正」になるなどとコジツケているのだ。しかし、中小組合の賃上げ要求を大幅にするように指導するわけでもなく従来通りにしていることはすでに暴露したとおりである。何が「格差是正」か。全体の賃金水準を下げることをしか意味しないではないか。何が「すべての働く者の処遇改善」だ! そもそも、格差是正のために高い賃金水準の者が賃上げを我慢する≠ネどというのは、資本家が用意しているあまりにも小さい「賃上げ原資」を前提としてその枠内でものを考える資本家の番犬の発想なのだ。
 直接的生産過程における賃労働の搾取の構造把握に立脚して、「分配のゆがみ」なるものの本質を分析しえないがゆえに、「連合」指導部は、低賃金を強いられている中小企業の労働者にむかって、発注元大企業が中小企業において労働者の疎外された労働の結果として中小資本家が取得した剰余価値の一部を収奪していること、それが自企業の経営悪化を招き自分たちの賃金水準を低下させている根拠であることを暴きだし、そのことへの自覚を促すことができない。大企業による収奪にたいして大企業・中小企業双方の労組が連帯しつつたたかうための方針をうちだすこともできないのである。ただただ、企業間の「公正取引の確立」を大企業・親企業にお願いしたり、それを保障する法制度の整備を政府に要請するという方向に問題の解決を歪め解消することしかできないのである。
 だが、下請け企業の労働者たちは、組合的団結を強化することを基礎にして、自企業経営者に賃金引き上げを要求してたたかうだけでなく、親企業の収奪に怒りを燃やし「不当な納入単価切り下げ反対」の方針をうちだし、親企業のもとで搾取されている労働者たちとの連帯をも呼びかけながら、親企業にたいする闘いをくりひろげていくことなしには、みずからの賃金の大幅な引き上げは決してなしえない。ナショナルセンターや産別労組の指導部たるものが、賃金の「底上げ」「格差是正」を言うのであれば、発注元大企業・親企業と下請け中小企業の双方に存在する企業内労働組合が、大企業経営者にたいして「下請け単価切り下げ反対」「企業間賃金格差の拡大反対=下請け企業労働者の大幅賃上げ」を求めて共にたたかう闘争態勢をこそつくりだすべきなのである。
 現に生みだされている労働者のあいだの賃金格差を打破するためにも、すべての労働者が賃金を「大幅に」しかも「一律に」引き上げることこそが必要なのだ。
 また正規雇用労働者たちにたいしては、資本家どもが、年功制賃金の名残りとしての性格を刻印されている職能給制度を一掃し、年功ではなく「企業業績の増大にどれだけ寄与するか」という観点から「職務・役割」を格付けし、「貢献度」を評価するものへと賃金支払い形態を改編する攻撃をおしすすめている。米・欧・中・韓などの諸資本との国際競争にうち勝つために、「コスト削減」=賃金総額の抑制を死活問題としている独占ブルジョアどもは、旧来の右肩上がりの年齢別賃金カーブを「フラット化」することを追求しているのだ。
 革命的・戦闘的労働者たちは、職場において組合員として、こうした賃金支払い形態の改編=改悪とそれをテコとする労務管理の強化=労働者の分断に反対しよう。こうした攻撃をうち砕くために、労働者の階級的団結を創造し、組合組織を下から強化するために奮闘するのでなければならない。
 さらにわれわれは、資本家によって劣悪な労働条件を強いられ、低賃金で酷使されている非正規雇用労働者の大幅賃上げと待遇の抜本的改善のためにたたかわなければならない。資本家による分断・差別による労務管理強化を許さず、すべての労働者は雇用形態の違いを超えて団結し、大幅賃上げ・賃金格差拡大反対を掲げてたたかおう。
 わが同盟と革命的・戦闘的労働者の第二の任務は、「日本経済の好循環実現」と「強い経済の再建」の名において、安倍政権が独占ブルジョアジーと結託してしかけている増税・社会保障切り下げ・労働諸法制改悪などの労働者人民にたいする犠牲転嫁の攻撃を粉砕することである。
 安倍政権は、九六兆七〇〇〇億円(補正予算を合わせて一〇〇兆円)という史上最高の予算をくみ、選挙対策のための低所得高齢者への給付金や五・九兆円もの公共事業費へのバラマキをおこなおうとしている。税金で票を買うに等しいこうしたバラマキのツケを選挙後に実施する消費税の一〇%への引き上げをはじめとする大増税によって穴埋めすることを企んでいるのが安倍政権だ。われわれは、軽減税率の導入によって盗っ人猛々しくも消費税増税を既定事実化する安倍政権の策動を許さず、消費税再増税に断固として反対するのでなければならない。昨年六月の医療保険法の改悪にひきつづく社会保障の切り下げの策動にも反対しなければならない。
 さらに、われわれは、「一日八時間・週四十時間」という労働時間の上限規制の適用除外を、一般の労働者層にまで一気に拡大する日本版エグゼンプション制度の創設と裁量労働制の一挙的拡大をもりこんだ労基法改悪の策動に反対しなければならない。安倍政権は、選挙対策上、七月までは法案上程を先送りしているだけであって基本的な準備を整えており、選挙が終わればただちに上程可決することを狙っているのだ。さらに、政府は、「解雇の自由化」を求める資本家に応えて、「解雇の金銭解決制度」の法制化を策している。戦後の労働諸規制を企業の自由な活動を妨げる「岩盤規制」として憎悪し、その破棄を求める独占ブルジョアジーの要求をすべて受け入れ、「世界で一番企業が活躍しやすい国」すなわち企業が最も労働者を搾取しやすい国≠つくりあげることを画策しているのが安倍政権なのだ。日本労働者階級を無権利と貧困のどん底に突き落とすこのような悪辣な攻撃を、断固として粉砕せよ。
 わが同盟と革命的・戦闘的労働者の第三の任務は、安倍政権が開始した憲法改悪のための総攻撃に反対し、日米新軍事同盟強化反対・辺野古新基地建設阻止のためにたたかうことである。
 北朝鮮・金正恩政権による四回目の核実験強行とイスラム教スンナ派王制諸国の盟主たるサウジアラビアとシーア派国家イランとの国交断絶という二つの事態を契機として一気に高まった大戦勃発の危機。この危機を前にして、われわれは、戦乱勃発を阻止する革命的反戦闘争にただちに決起しようではないか。
 この戦乱の危機まっただなかの国際政治場裡に、アメリカ帝国主義と同盟した軍事強国≠ニして躍り出ることを狙って、憲法改悪(「緊急事態条項」の新設を手はじめに第九条の破棄をめざしたそれ)を現実的日程にのぼせているのが安倍政権なのである。日米安保の鎖につながれた安倍政権が、没落するアメリカ帝国主義を軍事的に補完しながら米軍と一体化して「戦争をやる国」としての最後的階梯をのぼりつめる改憲に向かって突進している。この歴史的局面において、わが同盟とその旗のもとに結集するすべての革命的・戦闘的労働者は、<改憲阻止>・大戦勃発阻止の<反戦>の旗幟を鮮明にしつつ、一六春闘を戦闘的にたたかいぬくのでなければならない。

   反ファシズム統一戦線を構築し安倍政権打倒へ進撃せよ

 安倍政権は、改憲発議を可能とする三分の二以上の議席の獲得を狙ってみずからへの支持拡大のための策略を張りめぐらせながら、その裏側では、日本型ネオ・ファシズム支配体制を支える<鉄の六角錐>をより盤石のものとしてうち固めようとしている。
 公明党を深々と抱き込み、安倍式強権政治への非難を和らげる緩衝材として利用するだけでなく、生粋のネオ・ファシストたるおおさか維新の会の橋下一派を新たに与党に加えるとともに、将来は民主党内親米♂憲派としての前原、長島らをも糾合していくことを画策しているにちがいない。そして、この政権はいま、日本版NSCのもとに「対テロ警戒」を錦の御旗として国家暴力装置の強化に狂奔している。日本版CIA創設を射程に入れて「国際テロ情報収集ユニット」をつくりだした。彼らは、監視カメラ網に顔貌認識システムを組み込んだり、マイナンバーカード・システムにあらゆる個人情報をリンクさせたりすることによって、一億総監視・総管理体制を完成させることを策しているのだ。こうして、安倍政権は、「伊勢志摩サミット」警備をとおして国内治安弾圧体制をさらに飛躍的に強化することを狙っているのだ。
 さらに、彼らは、新聞への軽減税率適用をもテコとして、報道機関のファシズム的統制を強めている。政府に多少でも批判的な言動をおこなうニュースキャスターの相次ぐ「降板」はその氷山の一角だ。
 そして、階級闘争・労働運動の抹殺を狙っているネオ・ファシスト政権の矛先は、昨夏の「戦争法制定反対」国会前闘争を高揚させた真の原動力としての労学両戦線におけるわが革命的左翼に向けられている。高等教育=大学再編ともタイアップさせた学生自治会破壊の策動を絶対に許してはならない。
 昨夏の国会前闘争の高揚、それをつくりだした全学連および革命的・戦闘的労働者の闘いのなかに、日本型ネオ・ファシズム支配体制を根底から食いやぶる力の萌芽を見て、恐怖と憎悪を燃やしているのが政府・権力者にほかならない。「連合」をして三度にわたって国会前集会を開催させた全国の戦闘的労働者たちの奮闘に、権力者は震撼させられ憎悪を募らせているのである。
 われわれは、このことに誇りと階級的警戒心をもって、新たな決意で<ファシズム反対>の闘いを推進するのでなければならない。
 われわれは、いまや「動員型の運動」と烙印して労働組合を主体とした運動を否定し、「戦争法廃止・立憲主義回復の一点での国民連合政府の実現」を掲げて、運動を市民主義的・議会主義的におし歪める日本共産党指導部の腐敗を弾劾しつつ、反ファシズム統一戦線の構築をめざしてたたかわなければならない。わが革命的・戦闘的労働者たちは、<改憲阻止><ファシズム反対>の旗幟を鮮明にしつつ、もろもろの組合において組合員としての活動をくりひろげて労組共同行動をつみかさねよう。そのただなかにおいて、闘いを選挙に向けての集票運動に歪める代々木共産党の錯誤をあばきだすイデオロギー的=組織的闘いをおしすすめ、反ファシズム統一戦線を構築する主体を組織化していくべきである。
 「統一行動や統一戦線の担い手、その中心的な担い手は、あくまでも現代革命の主体である労働者階級であって、自称他称の左翼諸政党ではない。」「……諸労働組合の共同行動は同時に、これらの組合に刻印されている特定の党派性・イデオロギー的側面からみずからをときはなち、労働組合の社会民主主義的あるいはスターリン主義的疎外を克服する闘いともなる。もちろん、そのことは、当該労働組合の内部でたたかっている、真のマルクス主義で武装した革命的および戦闘的労働者たちのイデオロギー的=組織的闘いやフラクション活動が的確に推進されているか否かにかかっている。」(黒田寛一『革新の幻想』一三二〜一三五頁)
 すべてのたたかう労働者は、一六春闘のただなかで、安倍ネオ・ファシスト政権の打倒をめざして奮闘しよう。

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地球温暖化抑制をめぐる米―欧―中の角逐と瞞着

COP21「パリ協定」採択の示したもの <上>

 二〇一五年は気象観測史上で最も暑い年になった。今年はさらに暑くなると各国の気象機関が予測している。地球温暖化に強力なエルニーニョ現象が加わり、北半球の主要都市は空前の暖かさだ。クリスマスのニューヨークは摂氏二二度、ベルリンでは桜が咲いたという。他方、サウジアラビアやイランの砂漠地帯には大雨が降り、インドネシアは雨期なのに雨が降らず・熱帯林に大火事が起きている。途上諸国では大雨、洪水、地すべりなどが頻発し、毎週、数十人以上の犠牲者がでている〔気象庁「全球異常気象監視速報」〕。温暖化による異常気象の被害は、世界各国の被支配階級・貧困階層の人民に集中しているのである。
 こうしたなかで、国連気候変動枠組み条約第二十一回締約国会議(COP21)が、「イスラム国」による自爆・銃撃テロの衝撃さめやらぬパリにおいて開催された。そして一九九七年採択の京都議定書いらい十八年ぶりに、地球温暖化抑制の国際条約「パリ協定」が全会一致で採択された。
 COP21の最終日(二〇一五年十二月十二日)、閣僚会議の会場には「アンビシャス(野心)連合」と称する諸国の閣僚たちがデモ行進スタイルで入場した。いまから採択する「パリ協定」にすべての国は賛成すべし≠ニ勢いこんで。海面上昇によって国土水没の危機に瀕している島嶼諸国や「環境保護先進国」を自称するEU諸国の代表がスクラムを組んだ。そこになんと、最大のCO2累積排出国にして京都議定書から離脱した過去をもつアメリカの政府代表が加わっているではないか。このシーンこそ、COP21のイニシアチブを握るために、オバマ政権が気候変動によって最も被害を受ける諸国の味方づらをし、もって新興諸国・途上諸国を分断する策を弄したことを、そうすることによって「パリ協定」にみずからの利害を貫徹したことを如実に象徴しているのである。

以下見出し

A 空文句であることが明らかな「二度未満」目標

B 米・中の合意≠ノよって分断された途上諸国

   アメリカの威信回復に狂奔したオバマ政権

   「ミッション・イノベーション」会合の創設

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12・19「戦争法廃止」集会で奮闘
  
奈良
 安倍政権による侵略戦争法の制定から三ヵ月を迎えた二〇一五年十二月十九日に、奈良市において「戦争法は廃止せよ! 安倍政権NO 奈良県集会」がおこなわれた(主催は「戦争させない奈良一〇〇〇人委員会」)。奈良女子大学・神戸大学の学生たちは、米・仏・英・露によるシリア空爆への怒りに燃え、結集した二五〇名の労働者・市民の最先頭で、「戦争法撤廃! 米・仏・英・露のシリア空爆弾劾! 自衛隊の中東派兵阻止! <日米グローバル戦争同盟>の構築反対!」の旗を高く掲げてたたかった。
自民党奈良県連に向け進撃する闘う学生たち
(15年12月19日)
  
札幌
 二〇一五年十二月十九日、「戦争させない北海道委員会」が主催する「総がかり行動」が札幌市において開催された。戦争法の制定を強行した安倍政権への怒りに燃えて結集した約一〇〇〇人の参加者とともに、北海道のたたかう学生は闘いの戦闘的な高揚のために奮闘した。
意気高く労働者・市民と共に学生たちが大通公園横を東進
(15年12月19日、札幌)
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12・6秘密保護法反対集会に決起 名古屋
 十二月六日に名古屋において「秘密保全法に反対する愛知の会」が主催して「秘密保護法なんて許さない 12・6大集会&デモ」が開催された。「戦争する国づくり」のための秘密保護法と戦争法をともに廃止する意志に燃えて、五〇〇名の労働者・市民が参加した。愛知大・名古屋大のたたかう学生は、侵略戦争法撤廃・南シナ海への自衛隊派兵反対の闘いの質的高揚をかちとるために<日米グローバル戦争同盟>の構築に反対する方向性を明らかにして奮闘した。
愛大生・名大生が<反安保>掲げ奮闘
(15年12月6日、名古屋市久屋大通公園エンゼル広場)
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