「解放」第2391号(2015年10月26日)の内容

<1面>
戦争法撤廃! 辺野古新基地建設阻止!
消費税の再増税反対! TPP反対!
戦争と貧困を人民に強制する安倍政権を実力で打ち倒せ!

<4面>
公立病院を解体的再編に追いこむ安倍政権
<5面>
政府・東電の被曝強制・被害隠蔽への加担
 日共系学者の「理科・社会」のインチキ

放射能汚染の実態を隠蔽する政府・放医研
<2面>
新ガイドラインにもとづく国家総動員体制構築の策動
 「ノーザン・レスキュー2015」の実態
<6面>
長時間残業で過労自殺に追いこまれたIT企業労働者
Topics 18歳選挙権――高校生・教育労働者の「政治活動」の禁圧
<7面>
同志に「生かされ生きる」自己となるために
<8面>
国際短信 ペルー
 燃えあがる米軍駐留拡大・合同演習反対闘争
福島・楢葉町避難指示解除――被災人民の切り捨てを許すな
<3面>
万華鏡2015――情勢の断層を読む
◆国民総背番号制
◆エルドアンの賭け
◆ファシストの二重基準
◆選挙公約違反
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
 「解放」最新号  
































  


戦争法撤廃! 辺野古新基地建設阻止!

消費税の再増税反対! TPP反対!

戦争と貧困を人民に強制する安倍政権を実力で打ち倒せ!

「戦争法撤廃!」闘う労学が決起 10・18
「安倍政権打倒!」の声高く、首相官邸に向け戦闘的デモで進撃
(溜池交差点付近)

 安倍政権はいま、米・中が激突する南シナ海へ、米・露が火花を散らす中東へ、そしてアフリカへと、日本国軍をアメリカ軍と肩を並べて戦う$闘部隊として派兵するための準備に狂奔している。沖縄においては労働者・学生・人民の闘いにおされた県知事・翁長の「埋め立て承認取り消し」をも傲然と足蹴にして、辺野古新基地建設をごり押ししている。こうした攻撃と同時にこの政権は、「一億総活躍社会」などという新たなシンボルを喧伝し、もって軍事強国化をささえる「強い経済」づくりを号令しているのだ。戦争法案強行採決にたいする労働者・人民の怒りは全国津々浦々において燃えつづけ、安倍政権の支持率は低迷している。これに焦っている安倍は、なんとか支持率を回復したいがゆえに「経済最優先」などという欺瞞的言辞を弄しているのだ。労働者・人民をどこまで愚弄するつもりか!
 そもそも安倍政権の金看板である「アベノミクス」じたいが、すでに完全なる破綻を露わにしているではないか。それにもかかわらず「二〇二〇年にGDP(国内総生産)を六〇〇兆円にする」などというありえない$白l目標を掲げて「アベノミクス第二ステージ」をけたたましく宣伝するのは、まさにアベノミクスの破綻をおしかくす詐術いがいのなにものでもない。
 いやそれだけではない。「新・三本の矢」と銘打って掲げられた政策目標≠サれ自体に、この政権のネオ・ファシスト的野望が込められているのである。「二〇二〇年にGDP六〇〇兆円」という目標は、たんに当面の株価回復を煽るための景気づけとして提示されたものではない。二〇二〇年には軍事予算を五兆数千億〜六兆円にまで増額する腹づもりでいる安倍政権は、まさにこの巨額の軍事費をまかなえるGDP規模として「六〇〇兆円」という数値をはじきだしたにちがいないのだ。「出生率1・80」も「介護離職ゼロ」もまた、軍事強国にふさわしい国力≠支えるべく、女性には「産めよ増やせよ」を奨励し、中高年労働者には「生涯現役」を・つまり死ぬまで疎外労働に励むことを強制するものでしかない。安倍が掲げる「一億総活躍」のスローガンは、まさしく、日本人民に一億火の玉となって軍国日本に奉仕する≠アとを強制するスローガンにほかならないのだ。
 しかも安倍政権は、「アベノミクス第二ステージ」の名のもとに独占資本家階級には法人税減税やオリンピック特需、マイナンバー特需を約束し、労働時間規制の撤廃などの優遇措置を約束している。だが労働者階級・人民には、これによって拡大する財政赤字のツケの一切を、消費税再増税や社会保障費の大削減・人民の負担増などの大衆収奪の強化というかたちでおっかぶせようとしているのだ。
 安倍政権はアメリカ・オバマ政権とともに、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉の「大筋合意」にこぎつけた(十月五日)。「TPPの戦略的意義」なるものを異口同音に公言している日米両権力者は、このTPPにもとづく環太平洋経済圏の構築をば、対中国軍事包囲網の構築と一体のものとして推進しているのだ。もとより安倍は「アベノミクスと安保・外交政策とは表裏一体」と公言していた。いまや安倍政権は、オバマ政権とともに、日米グローバル侵略戦争同盟を中軸とした多国間軍事同盟(アジア・太平洋版NATO)の構築と、軍事強国を支える「強い経済」づくりを基礎としての環太平洋経済圏の構築とに、一挙的に突進している。これらは日本とアジアの労働者・人民に戦争と貧困と抑圧の地獄を強制するものにほかならない。
 侵略戦争法を労働者・人民の力で撤廃せよ! 辺野古新基地建設阻止! そして同時に、「アベノミクス第二ステージ」の名のもとに安倍政権がふりおろす一切の悪辣な攻撃に反対する闘いに断固として決起しよう! 消費税再増税阻止! 社会保障制度大改悪を断じて許すな! 労働法制の改悪阻止! TPP反対! 労働者・人民に戦争と貧困を強制する安倍政権を打ち倒せ!

(以下見出し)
軍事強国化を支える「強い経済」の呼号

 「生産性革命」の号令と経済の軍事化の促進

 労働者・人民を欺瞞する新「第二、第三の矢」

TPP「大筋合意」――中国に対抗しての環太平洋経済圏構築の策動

 米日の多国籍企業が最も稼げるルール≠フ貫徹

 アジア・太平洋版NATO構築とのリンク

日米新軍事同盟の構築反対! 人民への貧困強制を打ち砕け
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公立病院を解体的再編に追いこむ安倍政権・総務省

「新公立病院改革ガイドライン」の反動性

以下見出し

A 「地域医療構想」に適合させた新たな「公立病院改革」を号令

B 「経営形態の見直し」と「再編・ネットワーク化」

  「公立病院の統合」や「民間への譲渡」さえ提唱

  「公立病院改革」を断行させるためのアメとムチ

C 安倍ネオ・ファシスト政権の社会保障切り捨てに反対しよう
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政府・東電の被曝強制・被害隠蔽への加担

日共系学者の「理科・社会」のインチキ

 安倍政権は、福島原発事故の収束=福島県の復興を演出するために、「年二〇_シーベルト以下への除染が済んだ」と称して、放射性物質によっていまなお高濃度に汚染されている地域の「避難指示」を次々と解除している。この九月五日には、全町村避難指示が出されていた地方自治体としては初めて、楢葉町の避難指示を解除した。水道水源のダム湖の底には一`c当たり一万超ベクレルもの放射性セシウムが沈殿していることなどへの不安を訴える多くの住民の声をふみにじって、解除を強行したのだ。
 すでに政府は六月十二日に、帰還困難区域を除く避難指示を二〇一七年三月までに解除することを閣議決定している。そして解除の一年後の一八年三月には、精神的損害賠償(一人月一〇万円)を一律に終了すると決定しているのだ。これはまさしく、放射線管理区域(年五・二_シーベルト以上)の基準をも超える高濃度汚染地域への帰還を住民に強制する棄民政策にほかならない。
 ところが、この政府の政策を「科学的検証」の名のもとに実質上容認しているのが一部の日共系学者だ。清水修二(元福島大学副学長)、野口邦和(日本大学准教授)、児玉一八(原発問題連絡センター代表委員)の三名が執筆し、一四年十二月に出版された『放射線被曝の理科・社会』(かもがわ出版)は、放射線の「『恐怖からの自由』を勝ちとれ」(あとがき)などと叫ぶ犯罪的な代物である。

以下見出し

低線量被曝の影響を全面否定

放射線被害隠蔽への怒りの欠如

「価値観抜きの認識」なる俗論による基礎づけ

「多数派形成」の名による保守層へのすり寄り

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