第2389号(2015年10月12日)の内容
<1面>
10・18労学統一行動に起て!
戦争法撤廃!辺野古新基地建設阻止!
反戦反安保の戦列を打ち固め安倍政権打倒へ進撃せよ
<4〜5面>
世界経済を揺るがす中国「新常態」経済の危機
<2〜3面>
「戦争法制定を許すな!」
――各地で闘いの炎
那 覇 1500が市街を席巻 9・18
県学連が自民党県連に抗議 9・17
大 阪 1300が採決阻止の拳 9・13
金 沢 労組先頭に緊急集会 9・17
香林坊・片町を800名がデモ 9・14
わが同盟と金大生が情宣 9・18
名古屋 労・学・市民3000が大結集 9・18
<6面>
超低額の人事院勧告弾劾
高知中央高校が「自衛隊コース」新設
Topics 「日々紹介」の維持・拡大を画策
<7面>
「水陸機動団」=日本版海兵隊の中核部隊
陸自西部方面普通科連隊強化の実態
◎日米共同の対中潜水艦監視
<8面>
万華鏡2015――情勢の断層を読む
◆「極めて遺憾」
◆息子の嫁は中共娘
国際短信 イギリス労働党党首選挙
最左派′補当選の背景と意味
週間日誌〈世界の動き・日本の動き〉
「解放」最新号
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世界経済を揺るがす中国「新常態」経済の危機 A 中国発世界同時株安の激震 二〇一五年夏、日本―中国―欧州―アメリカ≠連鎖した世界同時株安の激震が地球を何周も駆けめぐった。中国・新華社が「黒色星期一」(ブラック・マンデー)と呼んだ八月二十四日には、上海総合株価指数が二〇〇七年二月以来の大幅下落を記録したのをはじめ、日経平均株価も一時九三〇円の下落、ヨーロッパの主要株式市場でも軒並み今年最大の下落となり、そしてニューヨーク株式市場のダウ平均株価は一時的にせよはじめて一〇〇〇ドルを超える下げ幅を記録し、まさにパニック的な株価急落という事態が現出した。 翌八月二十五日に中国人民銀行が金融緩和政策(政策金利〇・二五%の引き下げなど)をうちだしたことなどをきっかけにして下落幅を半分ほどに戻した株価は、その後、中国やアメリカなどの種々の経済指標や政府の金融・経済対策の指針などがしめされるたびごとに、ジェットコースターのように大幅な乱高下をくりかえしている。八月半ばからのこの過程をつうじて、中国・上海総合株価指数は六月中旬の高値から四〇%も下落し、日経平均株価も八月十日に付けた二万八〇八円から三〇〇〇円近く下落、アメリカ・ダウ平均株価も五月十九日の史上最高値一万八三一二ドルから約二〇〇〇ドル下落した。 この世界同時株安と同時に、原油や鉱物などの商品市場においても急激に価格が下落し、WTI原油は一時、六年五ヵ月ぶりに一バレル=四〇ドルを割りこんだ。すでに続いていた新興国・資源国からの資金の引き揚げも加速し、トルコ、インドネシア、ブラジル、南アフリカなどの新興国・資源国の通貨が下落の歩を速めた。そして、株式市場や商品市場や新興国から流出した資金が、リスク回避≠フ避難先としてアメリカ国債だけではなく日本やドイツの国債の購入にもふりむけられたことから、円通貨やユーロ通貨の急騰も生みだされた。 噴出した株式市場や商品市場、為替市場におけるこの金融パニック的変動の震源地は、いまや世界第二位の経済規模に膨れあがった中国にほかならなかった。貿易総額(輸出入の合計)が四兆ドルを超えアメリカを抜いて世界一となり、リーマン・ショック(二〇〇八年九月)後の世界経済を牽引≠オてきた中国経済、その失速がいよいよ鮮明になったことが、低迷する世界経済のいっそうの落ち込みをもたらすと見なされたのである。と同時に、アメリカFRB(連邦準備制度理事会)がリーマン・ショック以降七年も続けている事実上のゼロ金利政策をやめ、この九月にも政策金利の引き上げに踏みきる構えをみせていたことが、今回の金融パニックを引き起こし拡大したもう一つの要因をなした。この二つが重なり共震≠キることによって、株式市場や商品市場、そして新興国を徘徊する投機資金の激しいリスク回避≠フ動きを呼び起こしたのである。 不動産・住宅バブルの崩壊による中国経済の失速 どん詰まりの超金融緩和策 B 危機を深める中国「新常態」経済 中国株式バブルとその崩壊 巨額の「内需拡大」策がうみだした諸矛盾の爆発 中国株式バブルの破裂と中国経済の失速の露出、そして天津化学物資倉庫の爆発……、いま中国「新常態」経済が露わにしている危機に直面している習近平=李克強指導部は、この危機をのりきるためにも、軍事力の増強を基礎としプーチンのロシアとの結託を強めつつ、没落帝国主義アメリカに対抗して世界の中華≠ニなる、という対米挑戦の姿勢をむきだしにしている。経済的には、アメリカの金融支配に挑戦するAIIB(アジアインフラ投資銀行)の設立をテコとしつつ、中国(人民元)経済圏の構築に本格的にのりだしている。とりわけ、「一帯一路」(現代版シルクロード)構想を掲げ、中国からアジア各地を経てヨーロッパに至る「インフラの連結」や「貿易の円滑化」をはかるという名のもとに、道路・鉄道・港湾・空港などのインフラ設備の輸出(建設・整備)を血眼になっておしすすめている(この九月には、日本と受注を争っていたインドネシア高速鉄道計画を、破格の条件を提示して受注した)。都市開発・住宅建設バブルの崩壊によって膨大な生産能力過剰を露出している建設業や鉄鋼・セメントなどのインフラ建設関連企業、これらの企業が陥っている危機に促迫されて、こうしたインフラ設備の輸出が精力的に追求されているのである。 と同時に習=李指導部は、新産業戦略「中国製造(メイド・イン・チャイナ)二〇二五」において、<「製造大国」から「製造強国」への転換>を掲げ、中国経済の危機を突破するために、製造業全般とりわけ国有大企業が競争力を強化し輸出の拡大やグローバル企業化をおしすすめることを叫びたてている。 要するに、バブル崩壊で露わとなった主要産業の膨大な過剰設備、この国内矛盾を貿易の拡大や国有企業のグローバル化によって外に転化し解消することを、中国「新常態」経済の危機のりきり策の基本としているのが習近平=李克強指導部なのである。 そして、こうした内的矛盾の外的転化≠実現するための、その基軸として彼らがおしだしているのが、「国有企業改革」にほかならない。現在一一〇社ある中央直轄の国有企業を二〇二〇年までに四十社ほどの巨大国有企業集団に統合して党の指導を強化し、過剰設備や重複投資を削減して競争力を強化しグローバル競争にかちぬくことをめざす、というのがこの「改革」の内実である。(不動産・住宅バブルの過程で過剰設備を抱えこんだ企業が多いとされる地方政府の傘下の一万八〇〇〇の国有企業、この「改革」については触れられていない。) 党の指導強化のもとでの国有企業の巨大化を、今の中国経済の危機を突破する基軸に据える、というこの官僚然とした追求は、理論的にはみずからの統御のもとに市場を機能させるという「社会主義市場経済」なる妄念の枠内で、「市場」の暴走に振り回されない仕組みを追い求めているものでしかない。党の指導が貫徹する巨大国有企業を基幹産業に配置することによって「市場」の暴走を抑制しつつ、外にうってでることによって中国「新常態」経済の「中高速成長」をはかる、などという危機のりきり策は、現代中国社会がかかえる社会的・経済的諸矛盾をいよいよ深めるものでしかない。巨大国有企業に再編し過剰設備や重複投資を削減して競争力の強化をはかるということは、なによりも労働者の大量首切りを強行することの宣言にほかならないのだ。労働者・農民大衆を徹底的に搾取し収奪することによって実現してきた中国の「高速成長」の行き詰まりを、労働者・人民のさらなる犠牲によって突破しようと企んでいるのが中国のネオ・スターリン主義党=国家官僚どもなのである。 いまや党=国家官僚どもにたいする労働者・人民の怒りは巨大なマグマとなり、中国全土で噴出している。これに恐怖した官僚どもが、――わずかばかりの賃金引き上げで譲歩しつつ――人民弾圧をいくら強めようとも、「社会主義市場経済」という名の資本主義的改造をおしすすめるかぎり、虐げられた労働者・人民の怒りを抑えこむことはできない。問題は、この労働者・人民にスターリン主義の犯罪性の自覚をうながし、真のマルクス主義思想で武装した階級的団結をつくりだすことにある。 |
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「戦争法制定を許すな!」 各地で闘いの炎 | |
那覇 安倍政権への怒り爆発 | |
1500が市街を席巻 9・18 | |
「戦争法制定絶対阻止!」那覇市県民広場を埋めつくす1500人の労働者・学生・市民 (9月18日) |
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闘う学生が労働者・市民と共にデモ (9月18日、那覇市国際通り) |
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県学連が自民党県連に抗議 9・17 | |
「安倍政権打倒」をつきつける (9月17日、那覇市) |
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大阪 一三〇〇が採決阻止の拳 9・13 | |
「戦争法案の採決阻止!」労働者・学生・市民が力強くデモ (9月13日、大阪市) |
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金沢 反ファシズムの声轟く | |
労働組合先頭に緊急集会 9・17 | |
「委員会採決糾弾!」雨をはねとばして気勢 (9・17、金沢市いしかわ四高記念公園) |
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香林坊・片町を八百名がデモ 9・14 | |
労働者・市民と連帯し金沢大生がデモ (9・14、金沢市) |
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名古屋 「安倍政権の暴挙を許すな!」 労・学・市民三千が大結集 9・18 |
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「安倍政権打倒!」怒りのシュプレヒコール (9・18、名古屋市中区栄ひろば) |
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栄一帯を席巻するデモに出発 (9・18) |
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