第2376号(2015年7月13日)の内容

<1面>
侵略戦争法の衆院採決阻止!
 革命的左翼の底力を発揮し反戦反安保闘争の大爆発をかちとれ

<4面>
〈日米グローバル戦争同盟〉の構築を打ち砕くために
<5面>
対中国の軍事的示威行動に狂奔する米日両権力者
<2面>
安倍の追悼式参加を弾劾 6・23 沖縄
「戦争法廃案」掲げ緊急集会 6・25 那覇
<3面>
戦争法制定阻止の炎 6・21
 自民党大阪府連に反安保の拳
 名古屋市街に安倍打倒の声
<6面>
「連合」平和行動in沖縄――6・23〜24
 中央の「戦争法反対」放棄に怒り
Topics 安倍政権「骨太方針」の反人民性
<7面>
国交省「交通政策基本計画」の反動性
<8面>
第53回国際反戦集会 海外アピール
 全世界人民は国際反戦闘争に決起しよう!

  「解放」最新号  
































  


侵略戦争法の衆院採決阻止!

革命的左翼の底力を発揮し反戦反安保闘争の大爆発をかちとれ

 安倍自民党政権は、「安保法制」という名の正真正銘の侵略戦争法を今国会会期中に何がなんでも成立させるために、衆院特別委員会において強権をふるって、七月十三日に中央公聴会を開催することを決定した。全国で噴きあがる「戦争法反対」の声を傲然とふみにじり、安倍政権は、十五日に特別委員会、翌十六日に衆院本会議で採決を強行することを狙っているのだ。事態は極めて切迫している。
 米―中・露の全面対決とアメリカ主導の「対テロ戦争」とによって世界的大戦の危機が高まる現代世界のまっただなかで、安倍政権は、日米新ガイドラインにのっとってアメリカ帝国主義のオバマ政権とともに<グローバル戦争同盟>を構築するために、侵略戦争法の制定にむけて突進している。戦後七十年を迎えた今日このときに、安倍ネオ・ファシスト政権が、「戦争放棄」を謳った憲法第九条を破棄し、いま再びアジアや中東の諸国の人民に銃口を突きつけ殺戮する帝国主義侵略戦争への道を突き進むことを、われわれは断じて許してはならない。
 この日本労働者階級・学生にとって重大な事態を前にして、わが革共同革マル派は、真実の前衛党たるの矜持にかけて、安倍ネオ・ファシスト政権の前に仁王立ちとなってたたかいぬくことを、ここに宣言する。
 すべてのたたかう労働者・学生諸君! 決戦の時は今だ。<反安保>を完全に放棄した日共系の反対運動をのりこえ、そしてまた反対運動の抑圧に手を染める「連合」労働貴族どもを弾劾し、あらゆる戦線から侵略戦争法の衆院採決阻止の実力阻止闘争に総決起せよ! 一切の大衆的な闘いを院内での野党共闘を尻押しする圧力手段におとしめる日共中央の議会主義的な闘争歪曲をのりこえたたかおうではないか。「日米のグローバル戦争同盟の構築反対」「憲法改悪阻止」「ファシズム反対」の旗を高々と掲げて、国会・首相官邸を労働者・学生の怒りのデモで幾重にも包囲し埋めつくせ。侵略戦争法反対、辺野古新基地建設阻止、労働法制の改悪反対などの一切の闘いを合流させ<反ファシズム統一戦線>を築け!
 極反動の安倍ネオ・ファシスト政権の打倒にむけて、いまこそ怒濤の進撃を開始せよ!

反憲法的な戦争法制定と南シナ海・中東派兵を阻止せよ!

 日本全国でまきおこる「戦争法反対」の運動に包囲された安倍政権は、巨大与党の数の力と維新の党の協力とによって、特別委員会での審議を強権的にうち切り、七月中旬にも特別委員会と衆議院本会議で「安保法制」の採決を強行する意志を傲然とぶちあげた。
 世界中でアメリカ帝国主義が遂行する敵国家・勢力にたいする侵略戦争に、日米新軍事同盟を絶対的な基礎として、日本帝国主義が「集団的自衛権行使」の名において参戦する体制を構築する――このドス黒い野望を実現するために、安倍ネオ・ファシスト政権は「安保法制」という名の侵略戦争法の制定に突き進んでいるのだ。
 九月二十七日まで延長した今国会会期内にこの法案を何としても成立させるために、安倍政権・自民党は、議席の数の力をカサに着た「六十日ルール」による衆議院再可決という伝家の宝刀≠もふりかざし、その強権性をむきだしにしている。その裏面で、ネオ・ファシスト安倍・菅は、侵略戦争法の制定のための翼賛勢力を総結集することをめざして、刎頸(ふんけい)の友≠ナある橋下・松井の維新の党との連携をいっそう強めるとともに、民主党内の前原・長島グループとの水面下での提携をも模索している。来年の参院選後にも狙っている憲法改定の発議を明確に射程に入れて、安倍ネオ・ファシスト政権は、維新の党の橋下グループ・民主党の前原グループを糾合して改憲ファシスト連合を形成することをめざした策動に拍車をかけているのだ。
 同時に警戒せよ。この「安保法制」の成立を待たずして、安倍政権は、アメリカのオバマ政権の要請にこたえて、南シナ海の周辺において米軍が主導するかたちで実施しているアメリカ同盟諸国軍による軍事演習に日本国軍を次々と送りこんでいる。南シナ海の南沙諸島に位置する岩礁に軍事基地を急ピッチで建設するとともに、戦略原潜(潜水艦発射型の核弾道ミサイルを搭載)をこの海域に遊弋(ゆうよく)させている中国の習近平政権。この習近平政権を軍事的に牽制することを狙って、オバマ政権は、日本、オーストラリア、フィリピンの各国軍隊を動員するかたちで断続的に軍事演習という名の軍事行動を強行実施している。米比合同軍事演習(四月二十〜三十日)、日比海軍合同演習(五月十二日)につづいてパラワン島で実質上の米日比三ヵ国合同演習として実施された軍事演習には自衛隊の対潜水艦哨戒機P3Cが参加した(六月二十二〜二十六日)。さらにオーストラリア北部での米豪合同軍事演習「タリスマン・セイバー」(七月五日〜)への陸上自衛隊の参加など……。
 すでに安倍政権は、フィリピンのアキノ政権とのあいだで日比の「訪問軍協定(VFA)」を締結するための交渉開始を合意した。この「協定」は、日本国軍がフィリピンに駐留するさいの法的地位を定める地位協定にほかならない。オバマ政権からの要請にこたえて、安倍政権は南シナ海に睨みをきかす最前線に位置するフィリピンに日本国軍を常時駐留させるとともに、「警戒監視行動」の名において米軍とともに日本国軍が軍事的に展開するための出撃拠点たらしめようとしているのだ。
 そればかりではない。安倍政権は、アフリカ東部ジブチの日本国軍基地に駐留する部隊を増強するとともに、この部隊を、中東・アフリカ地域において「対テロ戦争」=対イスラム武装勢力掃討戦を強行している米軍にたいする「兵站」などの支援に投入することをたくらんでいる。アメリカ主導の有志連合軍の絨毯(じゅうたん)爆撃とイラク軍をおしたてた地上作戦にもかかわらず、「イスラム国」(IS)はシリアのみならずイラクにおいても勢力を拡大している。シリアにおいてパルミラを制圧したISは、イラクでは西部のラマディを制圧した。苦境にたつオバマ政権は、ISもろともにスンナ派のムスリム人民を無差別的に虐殺する「対テロ戦」への日本国軍の参戦を安倍政権にくりかえし要請している。これに全面的にこたえる意志をうちかためているのが安倍政権にほかならない。
 「安保法制」をめぐる国会審議において日共議員が「政府は安全保障環境の根本的な変容の実例を示せない」などという寝ぼけきった追及にうつつをぬかしているあいだに、安倍政権は、オバマ政権とともに、南シナ海における対中国の米日共同での軍事行動と、対ISせん滅戦を米日共同で遂行する軍事体制を現実的に構築するための策動を一気呵成におしすすめているのだ。
 侵略戦争法の衆院採決をいそぐ安倍政権は、「安保法制」や辺野古新基地建設に反対する一切の運動を根絶やしにするために、みずからに批判的な言論・報道活動を展開する新聞社・テレビ局を「国賊」とみなし徹底的につぶすという凶暴かつ強権的な意志をむきだしにしている。安倍応援団を自任する改憲派議員の巣窟である「文化芸術懇話会」の会合(六月二十五日)において、安倍オトモダチのゴロツキ文化人・百田尚樹と安倍側近の自民党議員どもが吐いた暴言こそは、それをはっきりと示した。自民党青年局長である木原を先頭とする議員どもは、やれ「沖縄のメディアは左翼勢力に完全に乗っ取られている。沖縄の歪んだ世論を正しい方向にもっていくために、どうアクションを起こすか」(衆院議員・長尾)とか、「マスコミを懲らしめるためには、広告収入がなくなるのが一番。安倍首相も言えないことだと思うが、経団連に働きかけてほしい」(衆院議員・大西)だとかと次々と吠えたてた。これに「沖縄の二つのマスコミは絶対つぶさなあかん」などとこたえた百田を、わが意を得たりと参加議員どもは絶賛。あまつさえ、「もともと普天間基地は田んぼの中にあった。商売になるとみんな住みだした。地主たちは大金持ち」などと沖縄人民を愚弄する許し難い発言をあえてした百田を、「傾聴に値する」と褒めちぎったのが、安倍側近の官房副長官・加藤勝信であった。そして発言者にも「言論の自由がある」などと居直ったのが、ほかならぬ首相・安倍であった。
 こうした安倍側近グループの所業にこそ、新ガイドラインを策定し、さらに反憲法的な侵略戦争法の制定に突き進む安倍政権が、NSCを頂点とする強権的=軍事的支配体制(日本型ネオ・ファシズム支配体制)を抜本的に強化しつつあることが、そのファシスト性が露出しているではないか。
 すべての労働者・学生は、この重大性を直覚し、侵略戦争法の制定策動を、辺野古新基地建設、憲法大改悪、日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化といった一切の攻撃もろともに、絶対に阻止し粉砕するために日本全土を揺るがす大闘争をまきおこすのでなければならない。

米―中・露の全面的対決下で高まる世界的戦乱の危機

 対中・対露の戦争体制構築に狂奔するオバマ政権

 没落の急坂を転げ落ち画歴史的な力の低下にあえいでいるがゆえに、日本帝国主義とのグローバル戦争同盟とNATO同盟とを車の両輪として対中国・対ロシアの侵略戦争体制の構築に狂奔しているアメリカ帝国主義と、核大国としての威厳を誇示しつつウクライナへの軍事介入を続けているプーチンのロシアと、このロシアとの同盟的結託を飛躍的に強化しつつ核軍事力の増強をおしすすめている習近平の中国とが、政治的・軍事的に激突している。南シナ海では、米・日と中国が、ウクライナでは、NATO諸国とロシアとが直接的に軍事衝突する戦争勃発の危機をも高めているのだ。
 こうした緊迫の度を高める世界情勢のもとで、七月一日、アメリカのオバマ政権・米軍統合参謀本部は、米軍の今後の指針を定めた「国家軍事戦略」を発表した(二〇一一年いらい四年ぶりの改定)。この「戦略」において、アメリカ政府は、中国・ロシアなどの「大国との戦争の可能性」を公然と明記するというかたちで両国家にたいして警告を発した。あえて中国とロシアを名指しするかたちで、中国については「人工島の建設は、国際的な海上交通路にまたがり、兵力を配置することを許す」と記し、ロシアについては「目的を達成するためには、武力行使をいとわない」と断じた。この中・露両国を「国際秩序の主要な部分を変えようと試み、アメリカの国家安全保障を脅かす行動をしている」「修正主義国家」と強いトーンで非難するとともに、この両国家にたいする対抗策をとることが明記されたのだ。それとともに、イスラム武装勢力などの「暴力的過激主義組織」との戦いの必要性が前面におしだされた。そして、そのための主要な手段として、「アジアへのリバランス」政策と称して、アジア・太平洋地域に最新鋭の米軍装備とその兵力を集中的に配備すること、および日本、オーストラリア、韓国、NATO諸国などの「同盟・友好国との地球規模のネットワーク」を強化し・「先進的パートナー」との合同軍事演習などにより「複合的な紛争に対処する高度な能力」を獲得し「集団的軍事力」を高めることによって「侵略を抑止する」ことがうたいあげられたのである。
 この「国家軍事戦略」で明示されたグローバルな軍事同盟の構築(日米新軍事同盟の構築、NATOの対露攻守同盟としての再構築)を基軸とする軍事戦略にのっとって、アメリカ帝国主義のオバマ政権は、南シナ海で軍事拠点を建設する中国や、ウクライナ東部地域への軍事介入を続けるロシアにたいする軍事的包囲網の形成とこれにもとづく対中・対露の軍事的強硬策にうってでている。
 オバマ政権は、日米新軍事同盟の鎖で締めあげた安倍政権に日本国軍を、南シナ海に面したフィリピンのパラワン島に派遣させた。オバマ政権は、パラワン島を拠点として恒常的に実施している対中国の「警戒監視行動」において、米軍のP8対潜哨戒機とともに、日本国軍のP3C対潜哨戒機にも中国原潜にたいする「警戒監視行動」を現に担わせている。まさにそれは、軍事演習の名を冠した日米共同での対中国の威嚇的な軍事行動にほかならない。
 新ガイドラインにおいて「アジア太平洋地域およびこれを越えた地域の平和、安全、安定」のために「パートナーと協力しつつ(日米が)主導的役割を果たす」「三ヵ国および多国間の安全保障及び防衛協力を推進し及び強化する」ということが明記された。この新ガイドラインでうたわれたとおりに、オバマ政権は、<アジア版のNATO>というべき多国間軍事同盟を構築することをめざして、南シナ海におけるアメリカ主導の軍事演習を恒常的に実施するとともに、日本やオーストラリアの軍隊のフィリピン常駐体制をつくりあげることに躍起となっているのだ。
 他方、プーチンのロシアにたいしても、アメリカのオバマ政権は、NATOを対露攻守同盟として再構築する策動をおしすすめるとともに、対ロシアの軍事的強硬策にうってでている。オバマ政権は、「ソ連時代の影響圏回復をはかろうとするロシアにアメリカは立ちむかう」(国防長官カーター)とロシアへの敵愾心をむきだしにしつつ、NATOの緊急展開部隊に欧州駐留米軍の装備と兵員を派遣することを決定した〔緊急展開部隊とは、五〇〇〇人規模の部隊で、四十八時間以内に紛争地域≠ノ展開する能力を持つ。オバマ政権は、この部隊に米軍の戦闘機、輸送機、ミサイルなどの武器に加え、特殊部隊などを派遣することを決定した〕。これと同時にポーランドやバルト三国などの七ヵ国に戦車二五〇両や装甲車、重火器などを前方配備することも発表したのである(六月二十三日、カーターがエストニアで)。
 そしてNATO諸国権力者もまた国防相理事会を開催(六月二十四日)し、ロシアがウクライナでおこなっている軍民を組み合わせた「ハイブリッド攻撃」の「脅威」を確認するとともに、これに対抗するNATO緊急展開部隊の母体となる即応部隊を現在の三倍にあたる四万人規模に大増強することを決定したのである。

 同盟的結託を基礎に対米挑戦を強める中・露

 アメリカ帝国主義のオバマ政権が「集団的軍事力」と称して日本帝国主義やNATO同盟諸国の軍事力を動員しつつおしすすめている対中・対露のグローバルな軍事的包囲網を構築する策動にたいして、習近平の中国とプーチンのロシアは、「中露の戦略的協力のパートナーシップの新次元」の名において政治・軍事・経済のすべての分野で両国の同盟的結託を飛躍的に強化するとともに、核軍事力の強化を基礎にした軍事的な対抗策にうってでているのである。米欧日の帝国主義諸国権力者がロシアのウクライナ軍事介入と中国の南シナ海における軍事行動を「国際秩序の主要な部分を変えようとする試み」と非難していることにたいして、中・露両権力者は、「ファシズムと軍国主義に勝利した戦勝国によって構築された戦後秩序を護持する」ことを名分としながら没落帝国主義アメリカに挑戦し、アメリカ主導の帝国主義的支配秩序をつき崩していく両国家権力者の意志を傲然と示しているのである。
 九月三日に中国・北京で開催する「反ファシズム戦争勝利・抗日戦争勝利七十年記念行事」を、習近平はプーチンを正式に招待し大々的に実現するとともに、これに合わせて日本海で大規模な中露合同軍事演習を実施することを策している〔ロシア国防省は、来年五月に南シナ海において中露合同海軍演習を実施すると発表した〕。
 「海洋強国の建設」をシンボルとする軍事戦略にのっとって東シナ海・南シナ海からインド洋にかけてのシーレーンを確保するのみならず、西太平洋の制海権・制空権をアメリカから奪取することをたくらんでいる習近平の中国。この中国は、ロシアからの最新鋭のハイテク兵器の供与をはじめとする軍事協力関係の飛躍的強化を基礎にして、核軍事力の増強をおしすすめている。
 南シナ海の南沙諸島で岩礁の埋め立てを強行してきた中国の習近平政権は、「次の段階として軍事施設の建設をすすめる」と居丈高にも宣言した(六月三十日)。中国が実効支配している七つの岩礁のうちで最大の人工島である「永暑礁」(英語名ファイアリー・クロス礁)で、中国政府は三〇〇〇メートル級滑走路の完成にこぎつけつつある。この滑走路が完成すれば南シナ海全域の空域を主力戦闘機「スホイ30」や爆撃機「殲6」がカバーし、米・日にたいして中国が航空優勢を手にする足がかりを得る。すでに習近平政権は、深いところは水深四〇〇〇メートルの南シナ海に核弾頭SLBM「巨浪2」(潜水艦発射型弾道ミサイル、射程距離七〇〇〇キロ)を搭載した戦略原潜を配備し遊弋させている。アメリカ本土の東海岸を核ミサイルの射程内におさめることを狙って、戦略原潜をバシー海峡を抜けて太平洋中部に展開させることを策しているのだ。習近平政権は、アメリカ帝国主義に軍事的にもキャッチアップすることをめざして、戦略原潜の展開と、米海軍第七艦隊を撃破する能力をもった対艦弾道ミサイルやMDシステムをかいくぐることのできる極超音速ミサイルの開発、さらには宇宙空間でアメリカ軍事衛星を爆破する技術の獲得とサイバー攻撃能力の高度化をおしすすめているのである。
 習近平政権は、中国の国防白書において、南シナ海における米軍による偵察行動や軍事演習などを「新干渉主義」と非難するとともに「海上軍事闘争の準備を進める」と公言した。「積極的防御主義」の名において米軍や日本などのアメリカ同盟諸国軍による軍事偵察行動にたいしては軍事的衝突をも辞さない覚悟で対抗策をとっているのが、習近平の中国なのだ。
 こうした南シナ海における中国の岩礁埋め立て問題をめぐる中国権力者とアメリカ権力者の抜き差しならない対立は、米中の第七回戦略・経済対話(六月二十三・二十四日)においても鮮明に示された。九月に予定されている習近平の訪米を前にした戦略・経済対話において、南沙諸島問題をめぐって、「航行と飛行の自由はアメリカの国益だ」と中国側を牽制したアメリカ国務長官ケリーにたいして、中国国務委員・楊潔チは「中国は領土主権と海洋権益を守る」と原則論をぶちあげ傲然と突っぱねるという対応をとった。中国権力者は、この南シナ海問題にかんしても、サイバー攻撃問題にかんしても、ことごとくアメリカ側の要求を斥け、みずからの主張を押し通すことで中国国家の威厳をアメリカ権力者に誇示してみせた。これにたいして、アメリカ権力者は、中国政府・金融当局が「為替介入」(人民元高を抑制することを目的としたそれ)を「抑制」することに合意したことを戦略・経済対話における成果としておしだしたにすぎない。
 プーチンのロシアもまた、アメリカ帝国主義がおしすすめているNATOを対露攻守同盟として再構築するための策動にたいして、習近平の中国との結託を強めつつ、ウクライナ東部をロシアの勢力圏として護持するために軍事介入を強めている。アメリカ帝国主義がNATO同盟諸国を動員して対露の即応部隊の増強とポーランドやバルト三国での軍事演習を強行していることに対抗して、軍事的強硬策にうってでているのだ。
 大統領プーチンは、今年中に四十基の大陸間弾道ミサイル(ICBM)を増配備することをぶちあげた。すでにプーチンは、今年三月に、昨年のクリミアのロシア併合時に、アメリカをはじめとするNATO諸国の妨害をはねのけるために核ミサイル部隊を臨戦態勢につかせていたことを明らかにしていたのであったが、ふたたび核軍事力の強化を誇示するかたちでのアメリカへの恫喝をおこなったのだ。
 プーチンのロシアは、三月にクリミアをはじめとするロシア各地で大規模な軍事演習を実施するとともに、五月には地中海では初となる中国との合同軍事演習などの大規模な軍事演習を断続的に実施してもいるのだ。
 国際通貨基金(IMF)への返済を滞納し事実上のデフォルト(債務不履行)に陥ったチプラスのギリシャ、NATO加盟国であり地中海の軍事的要衝であるこのギリシャに中・露両国権力者は積極的な関与策をとっている。プーチンのロシアは、トルコ経由でギリシャにのびる天然ガスの「トルコストリーム」構想への参加やBRICS銀行への参加を働きかけている。習近平の中国は、「シルクロード経済構想」において欧州側の拠点に位置するギリシャの最大港湾(ピレウス港)のコンテナ埠頭の運営権を中国海運大手コスコに握らせたり、同港に中国軍の軍艦を寄港させたりしている。ギリシャをNATO同盟からきり崩す術策をも弄しているのが中・露両権力者なのである。
 まさに今、南シナ海で挑発的な対米挑戦をエスカレートさせている習近平中国とこの中国との同盟的結託にもとづいて核戦力にものをいわせてのNATO諸国への軍事的恫喝をくりかえしているプーチン・ロシアと、これら中・露両国にたいして、アメリカの「力の低下」ゆえに「集団的軍事力」と称して日米新軍事同盟とNATO同盟諸国を総動員するかたちで軍事的に対抗するアメリカ帝国主義とが、政治的・軍事的な角逐を激化させている。世界の覇権をかけて中国とロシアとが自国の核軍事力の増強をはかり、これにアメリカ帝国主義もまた世界最強の核戦力の強化とMD(ミサイル防衛)システムの強化をもって対抗しているがゆえに、世界は熱核戦争の危機さえも高めているのだ。
 同時に、こうした米・日―中・露の政治的・軍事的角逐は、AIIB(アジアインフラ投資銀行)の創設をテコに「シルクロード経済圏」という名のアジア経済圏をロシアを抱きこみつつ創出する策動をすすめる中国と、TPP(環太平洋経済連携協定)にもとづく「自由貿易圏」の創出に血眼となっているアメリカ・日本とがくりひろげている経済圏の構築をめぐる角逐とも結びつつ、新たな世界大戦の勃発の危機を高めているのだ。

「反安保」を完全放棄した日共系反対運動をのりこえ闘おう

 まさに今、侵略戦争法制定阻止の闘いは決定的な局面を迎えている。六月二十一日、全学連のたたかう学生と反戦青年委員会のたたかう労働者は、「反安保」を放棄した日共系反対運動をのりこえるかたちで、侵略戦争法の制定を阻止する闘いの戦闘的高揚をかちとるべく、「日米グローバル戦争同盟反対」の旗高く首都中枢を席巻するデモンストレーションを断固としてうちぬいた。
 この労学統一行動をたたかいぬいた革命的左翼を先頭として、怒りに燃えた労働者・学生が国会・首相官邸を連日にわたって包囲している。六月二十四日には、「とめよう! 戦争法 集まろう! 国会へ 6・24国会包囲行動」が開催され、三万人の労働者・学生・人民が「戦争法阻止」の雄叫びをあげた。職場深部でたたかうわが革命的・戦闘的労働者のねばり強い闘いに支えられて、「連合」「全労連」傘下の多くの労組員がナショナルセンターの違いを超えて大結集したのだ。早稲田大学、国学院大学のたたかう学生をはじめとする全学連の学生もまた、各キャンパスにおける革命的学生運動破壊策動をうち破りつつ、結集をかちとり闘いを戦闘的に高揚させるために奮闘したのである。
 だがこのときに日共の不破=志位指導部は、何をやっているのか。彼ら代々木官僚は「『戦争法案反対』の一点での壮大な国民的共同のたたかいをひろげ、圧倒的多数の国民のなかに反対の世論をつくり、日本列島騒然という状況をつくる」とかと称しつつ「戦争法案阻止・党勢拡大大運動」の大号令を発している(六月九日付の中央委員会幹部会声明)。「列島騒然」などと叫んでいる代々木官僚どもが、反対集会などにしゃしゃり出てきて主張していることはいったい何だ。国会において日共が民主党や維新の党と共同して参考人として推薦した歴代の(小泉内閣や第一次安倍内閣の)内閣法制局長官、さらには小泉内閣においてブッシュのアメリカが強行したイラク戦争・軍事占領への参戦の道をきりひらいた張本人である元官僚・柳沢某などが「従来の憲法解釈からの逸脱」などという見解を述べたことを天までもちあげている始末ではないか。彼らは、闘いの一切を「今国会での成立に反対」などという国会内での民主や維新(の一部)との野党共闘への圧力手段におとしめるという議会主義的な腐敗を露わにしているのだ。
 こうした代々木官僚の腐敗した対応は、日共式の「戦争法案反対」方針に決定されている。彼らは「戦争法案の危険性」として、「違憲性」、「対米従属性」、「歴史逆行性」の三つをあげ、この「本質的な危険性を国民のなかにひろげること」をつうじて「『戦争法案反対』の一点での壮大な国民的共同のたたかいをひろげる」という方針をうちだしている。このような日共式の方針は、侵略戦争法の制定を阻止する主体的な力を創造するものでは断じてありえない。
 第一に、彼らは「戦争法案」の「違憲性」を口にしているが、その内実はいかなるものか。代々木官僚は、戦後の歴代自民党政府が護持してきた「海外での武力行使は許さない」という「憲法解釈」が、かの戦地イラクへの日本国軍の派遣のさいにも「歯止め」になってきたなどと主張する。そして、この「歯止め」を外すという意味内容で安倍政権の「違憲性」をあげつらっているのだ。現にオバマ政権とともに世界中で侵略戦争を遂行する軍事同盟を構築しようとしている安倍政権にたいして、代々木官僚は、「海外での武力行使はしない」という歴代自民党政権の「憲法解釈」=「歯止め」を外さないでくださいと懇願しているにすぎないのだ。
 そればかりではない。「安保法制」をめぐる国会論戦において、政府・与党にたいして民主党や維新の党の議員が、中国による尖閣諸島の制圧などの「事態」を念頭において「個別的自衛権の行使で対応すべきだ」などと追及したり、民主・維新の両党が「領域警備法」の共同提出を策したりしているというこの局面で、代々木官僚もまたこれに遅れてはならじと、「日本共産党の安全保障政策」なるものをまたぞろ宣伝しはじめた――「急迫不正の主権侵害など、必要に迫られた場合には、存在している自衛隊を国民の安全のために活用する」と(六月二十三日、外国特派員協会での志位の講演)。これほど犯罪的なことはないではないか。代々木官僚もまた、侵略戦争法の制定に突進する安倍政権がしつらえた「国家の安全保障」という土俵にどっぷりとはまりこんだうえで、「日本国家の主権」を脅かす敵性国家にたいしては、自衛隊の活用を積極的に提言するという反プロレタリア的な提言をみずからすすんでおこなっている始末なのである。このような代々木官僚の主張は、現に反対運動を決定的な危機に陥れている重大な犯罪なのだ。
 第二に、安倍政権の「異常な対米従属性」と称して「米国による無法な戦争への参戦」の「危険」にふれながらも、代々木官僚は、@日本がアメリカとともに世界中で戦争を遂行することをとりきめた新ガイドラインに「反対」することを後景におしやり、さらには「日米軍事同盟反対」という言葉さえ口にしない。そればかりか、A現に今、アメリカ帝国主義のオバマ政権が強行している対ISの対テロ戦争や、南シナ海におけるアメリカ帝国主義の対中国の挑発的な軍事行動については「アメリカの無法な戦争」とみなさずに不問に付している。このような代々木官僚の主張は、日米新軍事同盟を基礎にして安倍政権が強行しようとしているアメリカの対テロ戦への日本国軍の参戦や、南シナ海での対中国の軍事行動への参加を断固として阻止する運動を創造することにとっては、百害あって一利なしなのだ。
 そして第三に、彼らは、南シナ海の岩礁に軍事施設を建設し戦争挑発を強める習近平の中国にたいしては、「一方的な行動にたいしても批判的立場を表明してきました」(志位)とじつに控えめな「批判的立場」なるものをひと言表明するだけである。いわんや中国の戦争挑発に反対する平和運動を組織することなどは決してしない。代々木官僚どもよ。今なお恥知らずにも「人民中国」を自称しながら、フィリピン・ベトナムの人民を軍事的に脅迫するだけではなく、アメリカや日本の人民にも核ミサイルの照準を合わせていることを百も承知のうえで、この北京官僚政府を弾劾しないで、なにが「反戦・平和の党」だ。まぎれもなくアジアを――米・日とともに――戦争の危機にたたきこんでいる中国を、今なお「アジアの平和の流れ」の旗手であるとみなし、反プロレタリア性をむきだしにした北京官僚政府の戦争挑発を免罪するなどということは断じて許されないのである。
 第四に、代々木官僚は、安倍政権がとる安保・外交政策を「軍事偏重」だとかと非難し、この安倍政権に「憲法九条を生かした平和の外交戦略」をもった政策(日共式の代案)を対置し・その採用を迫っている。「国家の安全保障」という権力者と同一の土俵の上で現実的な代案≠フ緻密化に腐心することじたいが犯罪的なのだ。この代々木式の代案は「日米、日韓の軍事同盟が存在するもとで、軍事同盟にたいする立場の違いがあったとしても、一致して追求しうる緊急の代案」などとされている。侵略戦争法の制定と南シナ海への派兵に狂奔している安倍政権にたいして、この戦争狂いの政権の一大攻撃を労働者・学生の反戦反安保闘争の爆発でもって粉砕するのではなくして、「日米軍事同盟」の存在を前提とした「平和外交」の採用を政府に懇願することによって侵略戦争法の制定を阻止することなどできようはずもないではないか。
 代々木官僚のように、日米新軍事同盟を構築する日米両帝国主義権力者と、これに同盟的結託を基礎に対抗する中国・ロシア権力者とに、「紛争」を「戦争」に発展させない「外交努力」をおこなうことを懇願することによって「平和」が創造できるなどというのはまったくの白昼夢にほかならない。米・日と中国との戦争勃発を阻止し真実の平和を実現することができるのは、帝国主義の政府・支配階級のもとで資本の鉄鎖につながれているプロレタリアートとこれと連帯する学生、そして北京官僚政府の専制支配のもとで呻吟する労働者・学生の反戦闘争の推進と国境を越えたプロレタリア的団結の創造いがいにはありえないのだ。
 われわれは、日共指導下の<反安保>を放棄した「戦争法案反対」運動をのりこえ、侵略戦争法制定阻止闘争の反戦反安保闘争としての大爆発を断固としてきりひらくのでなければならない。

侵略戦争法制定に突進する安倍政権打倒へ攻めのぼれ

 すべての労働者・学生諸君!
 南シナ海での米・日と中国との軍事衝突の危機の高まりとウクライナを焦点とした米・露の激突によってアジアと欧州とで新たな世界大戦の危機が高まっている。そして、アメリカ主導の有志連合による「IS掃討」の名によるイラク・シリアでのスンナ派ムスリムにたいする皆殺し戦争の強行とイスラム武装勢力の総反攻とによって中東・アフリカ諸国では、戦火が燃えさかっている。この戦火と硝煙に覆われた現代世界において、アメリカ帝国主義のオバマ政権と新ガイドラインの契りを結んだ日本帝国主義の安倍政権は、アメリカとともに世界中で侵略戦争を遂行する一流の帝国主義国家へと飛躍するために、侵略戦争法の制定にむけて猪突猛進している。われわれは、政府・自民党による侵略戦争法の衆院での採決を絶対に阻止しなければならない。
 同時にわれわれは、オバマ政権によって日米新軍事同盟の鎖で締めあげられた安倍政権が、南シナ海に日本国軍を送りこみ中国を威嚇する米軍・比軍・豪軍とともに挑発的な軍事演習を強行したり、東アフリカ・ジブチの日本国軍をアメリカ主導の対テロ戦争に参戦させる策動をおしすすめていることを断じて許してはならない。われわれは、侵略戦争法制定と日本国軍の南シナ海・中東出兵に断固として反対する反戦闘争の一大爆発をかちとろうではないか。
 今まさに南シナ海への出撃拠点として在沖米軍基地をはじめとする在日米軍基地はフル稼働している。このただなかで、安倍政権は、海保や警察権力の暴力でもって反対運動を弾圧しつつ、辺野古に新たな米海兵隊基地を建設する策動をおしすすめている。辺野古新基地建設のための一切の策動を実力で粉砕せよ!
 これらの一切の闘いを、われわれは<日米グローバル戦争同盟の構築反対>の旗幟を鮮明にして、反戦反安保闘争として断固として推進するのでなければならない。われわれは、<基地撤去・安保破棄>めざして断固としてたたかおうではないか。
 同時にわれわれは、反スターリニストとしての矜持にかけて、ネオ・スターリン主義中国による核軍事力の増強と南シナ海における軍事基地の建設と戦闘機・艦船を投入しての戦争挑発に断固として反対しようではないか。旧ソ連邦の版図復活を企むロシアによる核軍事力増強とウクライナ東部地域への軍事介入に断固反対するとともに、アメリカ主導のNATO諸国のウクライナ内戦への介入と対露臨戦態勢の構築にも反対せよ!
 まさに米―中・露は、互いに核軍事力の一大増強をおしすすめつつ軍事的に対抗しているのであって、われわれは、「米―中・露核軍事力増強競争反対」の革命的反戦闘争を断固として推進しようではないか。
 「安保法制」なるものは、「戦争放棄」「交戦権の禁止」を明記した日本国憲法第九条を完全に破棄する反憲法的な侵略戦争法にほかならない。安倍政権は、来年の参院選後にも、憲法改定のための国民投票を発議することを企んでいる。憲法第九条を葬りさるとともに基本的人権の条項、集会・結社の自由、表現の自由などの民主主義的な条項を破棄し、「国防の義務」を盛りこんだネオ・ファシズム憲法を制定することを企んでいる。そのための選挙権年齢の十八歳への引き下げをおこなった政府・自民党は、教育公務員特例法を改定し高校教員の政治活動を制限し・罰則規定を盛りこむことさえも企んでいる。まさにそれは、改憲のための国民投票の前に公務員労組をはじめとする労働組合の政治活動を禁止する許し難い攻撃なのだ。われわれは、憲法改悪阻止闘争の大爆発をきりひらこうではないか。
 政府・警察権力による反対運動への強権的弾圧、報道機関にたいする徹底的報道統制を許すな! 日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化のための策動を粉砕せよ!
 われわれは、<反安保>も<反ファシズム>も放棄し・一切の闘いを議会主義的に歪曲する日共系反対運動をのりこえ、侵略戦争法制定、辺野古新基地建設、憲法改悪、日本型ネオ・ファシズム支配体制の強化などの一切の攻撃を木っ端微塵に粉砕するために、日本の労働者階級の底力を発揮してたたかうのでなければならない。
 こうした反戦反安保闘争、改憲阻止闘争とともに、原発再稼働を阻止する闘い、派遣法改悪などの労働法制改悪反対闘争の高揚をきりひらこう。これらの一切の闘いを合流させて<反ファシズム統一戦線>を構築し、もって安倍ネオ・ファシスト政権を打倒しようではないか。
 いざ国会・首相官邸へ! わが同盟は、その最先頭においてたたかう決意である。ともにたたかおう!

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<日米グローバル戦争同盟>の構築を打ち砕くために

 たたかう労働者・学生の職場・学園における獅子奮迅の闘いに鼓舞され支えられながら、首都圏のみならず全国各地において、いま巨万の労働者・学生・市民が「戦争法反対! 憲法壊すな!」の声をあげ続々と決起している。
 だが、日共の不破=志位指導部は、「今国会での戦争法案成立阻止」を一致点とした「野党間の共同」を広げると称して、大衆的闘いのいっさいを政党間駆け引きの圧力手段におとしめようとしている。「野党間の共同」を自己目的化している彼らは、大衆運動場面において「日米新ガイドライン反対」や「反安保」を真正面に掲げることもなく、「安保賛成」の民主党のみならず、「武力攻撃危機事態」なるものへの「対処」をうたって与党の戦争法制定を尻押しする「対案」を政府に提言している維新の党にさえもにじり寄ることに汲々としているではないか。
 われわれはますます闘志をみなぎらせ、「反安保」を放棄した既成反対運動をのりこえ、今こそ反戦反安保闘争の高揚をかちとるのでなければならない。そのために、本稿では日米両権力者による<グローバル侵略戦争同盟>=日米新軍事同盟の構築、その特質と重大な意味を明らかにしたい。

以下見出し

日米安保条約の条文改定なき大改定

<暗黒の21世紀>における日米新軍事同盟の構築

ヤンキー帝国主義の日本隷属化$略の貫徹

反戦反安保闘争の巨大な戦列を創造しよう!

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「国際競争力向上」のための交通運輸インフラの強化

国交省「交通政策基本計画」の反動性

 アメリカ・オバマ政権とともに全地球的規模で戦争をやれる軍事強国へと日本国家を雄飛させることに血まなこになっている安倍ネオ・ファシスト政権。この政権は、みずからのドス黒い野望を実現するために、「日本の『稼ぐ力』を取り戻す」とうたう改訂版「日本再興戦略」(二〇一四年六月)をふりかざし、<軍国日本>再興の経済的基盤をつくりだすことに躍起となってもいる。国土交通省がうちだし二月十三日に閣議決定した「交通政策基本計画」は、こうした経済的基盤づくりの一環として、「国際競争力向上」のために交通運輸インフラを抜本的に再編・強化することをたくらむものにほかならない。

以下見出し
(1)「基本計画」の概要

(2)空港・港湾の機能強化を中心とする「国際競争力の強化」策

 コンパクト・プラス・ネットワーク形成≠フ欺瞞

(3)地方・国政での議員団づくりに埋没する私鉄総連中央弾劾!

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第53回国際反戦集会 海外アピール

米―中・露の核軍事力増強競争反対!

全世界人民は国際反戦闘争に決起しよう!

第53回国際反戦集会実行委員会(全学連 反戦青年委員会 革共同革マル派)

 全世界の仲間たちに呼びかける! われわれは、きたる八月二日に東京をはじめ日本の七都市で第五十三回国際反戦集会を開催する。
 第二次世界大戦の終結から七十年――血ぬられた軍国日本の過去と広島・長崎への原爆投下によってもたらされた惨禍は、今こそ追体験されなければならない。世界的大戦勃発の導火線となる戦火がいたるところで燃えあがり、わが日本においても軍靴の響きが迫り来ているのだからだ。
 日本では今、労働者人民のデモが、連日連夜、国会を包囲している。米軍とともに日本国軍が世界中のどこででも武力行使することを可能にする侵略戦争法の制定に反対する声が、ほうはいと巻き起こっているのだ。在日米軍基地の七四%が集中している沖縄では、珊瑚礁の海を埋め立てて巨大な米海兵隊新基地を建設せんとしている日米両政府にたいして、全島で怒りが沸騰している。労働者・学生・住民が、海ではカヌーで工事現場に突入し、陸では米軍基地ゲート前に座りこんで、連日身体をはってたたかいぬいている。
 われわれは今、これらの闘いの先頭に立って奮闘し、日米軍事同盟の強化に反対する闘争を組織化している。世界の労働者人民よ、ともに起ちあがろう! 硝煙のたちこめる現代世界の危機をラディカルに突破する反戦闘争の炎を燃えあがらせようではないか。

・日米の<グローバル侵略戦争同盟>構築反対! 中国の対抗的軍拡反対!
・アメリカのMDシステム欧州配備反対! NATO軍強化反対! ロシアの核恫喝弾劾!
・アメリカ「有志連合」軍のイラク・シリア空爆弾劾!
・侵略戦争法の安倍政権による制定を阻止せよ!


1 戦争の危機の根源=米―中・露の角逐にきりこめ

 東アジアの南シナ海では今、アメリカのオバマ政権と中国の習近平政権とが直接衝突一歩手前のせめぎあいをつづけている。中国は、みずからが領有権を主張する南沙諸島(スプラトリー諸島)の岩礁を埋め立てて、滑走路・港湾・レーダー施設などを建設している。南シナ海をば、アメリカ本土を核攻撃しうる戦略原子力潜水艦を潜航させる「内海」にするために、不沈空母≠ニいうべき海上軍事基地の建設を急いでいるのだ。これにたいして危機感をつのらせているアメリカは、工事の「即時・永続中止」を要求している。偵察機や艦船を次々に送りこみ、日本・フィリピン・オーストラリアなどとの軍事演習を南シナ海において連続的に実施し威嚇しながら。さらに、オバマ政権からの要請に応え、自衛隊(=日本国軍)を動員して対中牽制の「警戒監視」を開始することを企んでいるのが、日本の安倍政権なのだ。
 米・中両大国は「新型の大国関係」なるものを相互に謳っている。だが、南シナ海で現出している米・中の一触即発の危機は、国力の衰退にあえぎつつもあくまで「世界のリーダー」としてふるまおうとしているアメリカ帝国主義と、「二十一世紀の超大国」になりあがろうと邁進しているネオ・スターリン主義の中国との角逐が、世界的な戦争的危機の震源となっていることをこそ露わにしているのである。
 ヨーロッパでは、ウクライナをめぐってアメリカとロシアとが激突している。
 プーチン政権は、「ロシア世界の統一」の名でクリミアの武力併合を既成事実化し、ウクライナ東部の分離独立をめざす親露派武装勢力へのテコ入れ――ロシア軍人を「義勇兵」として送りこんでのそれ――を強めている。これにたいして、オバマ政権は「侵略」であり「国際秩序への挑戦」だと声高に非難している。このアメリカ権力者は、ロシアとの全面衝突を避けたい独仏両権力者をおさえこみながら、ロシアを主敵とする軍事同盟としてNATOを再構築することに狂奔しているのだ。ロシアの核ミサイルを無力化することを目論むMDシステムの欧州配備の推進。NATO即応部隊の三倍増と米軍を含む対露緊急展開部隊の創設。バルト三国・東欧の三ヵ国・ドイツへの戦車二五〇両をはじめとする重火器などの事前配備、というように。
 オバマの対露強硬策への対抗心をむきだしにしているプーチンは、新型大陸間弾道弾四十基以上を年内に追加配備するとぶちあげた。このICBMは「MDシステムを突破する性能がある」と豪語しながら。
 NATO軍強化・MDシステム構築に突進するオバマ政権と核恫喝≠フ段平(だんびら)を振りかざすプーチン政権との激突によって、ウクライナをめぐる角逐が核戦争の悪夢に発展しかねない危機さえもが醸成されているのだ。
 中東では、イラクとシリアで支配地域を拡大しているスンナ派イスラム原理主義武装組織ISへの恐怖にかられているアメリカ帝国主義が、英仏などの同盟国やアラブ湾岸諸国などからなる「有志連合」を率いて空からIS支配地域に爆弾の雨をふらせている。アフガニスタンやパキスタンでも、またイエメンやリビアでも、「テロリストの巣窟」とみなした村々を無人機で爆撃している。これらこそ、傲岸きわまる国家テロリズムではないのか! 米軍が訓練を施したイラク政府軍兵士を肉弾として戦闘の前面に立たせ、米軍は無人機で空爆する――これを「対テロ戦争の賢いやり方」などと称してすすめているのがオバマ政権だ。断じて許すな!
 もちろん、IS指導部がみずからに対立する者を支配階級・被支配階級の区別なく「異教徒」として無差別に抑圧・殺害していることは、労働者人民の名において弾劾されるべきである。だが、そもそもISは、捏造と虚構で塗りかためられた正義なきブッシュのイラク戦争へのムスリム人民の怒りと悲憤の坩堝(るつぼ)のなかから生まれた鬼っ子≠ニいうべき存在であることを忘れるな。
 かくもむごたらしき戦争の暗雲に二十一世紀世界はおおわれている。
 ソ連邦崩壊のゆえに「唯一の超大国」となったアメリカ帝国主義は、圧倒的なハイテク軍事力を誇示しながら侵略したアフガニスタンとイラクでムスリム人民の反米闘争の炎につつまれて大破産をとげた。国際政治場裡での威信は失墜し、経済的力の衰退をもあらわにしている。それゆえにオバマ政権は、同盟諸国・「パートナー諸国」を対中・対露の軍事包囲網構築や「テロとの闘い」に総動員することに躍起になっているのだ。
 とりわけ、南シナ海・東シナ海さらには西太平洋の制海権をアメリカから奪取する野望をむきだしにしている中国の習近平政権を抑えこむことを、オバマ政権は世界支配戦略の中軸にすえている。この政権は、「アジア太平洋へのリバランス」の名のもとに対中国の核軍事力増強に突進している。MDシステムをはじめとして原子力空母ロナルド・レーガンや新型ミサイル迎撃システム「ニフカ」搭載のイージス艦、F35戦闘機など最新鋭ハイテク兵器の日本への集中配備、沖縄・辺野古への海兵隊新基地建設をはじめとする米軍基地強化をすすめている。そして、日本・オーストラリア・韓国・フィリピンなどの同盟国をしたがえて<アジア・太平洋版NATO>というべき対中国の多国間軍事同盟を構築することに狂奔しているのである。
 習近平政権は「中華民族の偉大な復興という中国の夢の実現」などという中華ナショナリズムを宣揚しながら対米挑戦を強めている。「力による現状変更は許さない」と叫ぶオバマ政権を尻目に、「中国の国家安全保障体制の時空領域はいかなる時よりも広大」と彼らは公言している。自国の版図拡大の野望をたぎらせて、「海洋強国建設」をシンボルとする「強軍建設」(空母機動部隊の創設をはじめとする大軍拡)に突き進んでいるのだ。
 「二十一世紀の超大国」たらんとしている習近平の中国は、「核大国」と自己をおしだしているプーチンのロシアとの結託を強化しつつ、アメリカ帝国主義に伍して屹立(きつりつ)せんとしている。オバマのアメリカは、この挑戦を抑えこむために東西で軍事同盟の再編・強化に狂奔している。核軍事力の増強競争にしのぎを削っている米―中・露のこの角逐が、世界的な大戦勃発の危機を高めている根源なのである。

2 日米共同の侵略戦争遂行体制の構築を阻止せよ

 アメリカ帝国主義が構築せんとしている<アジア太平洋版NATO>、その中軸が、リアラインメント(組み直し)された日米軍事同盟にほかならない。日米安保条約の鎖で縛られた属国%本の安倍政権は、オバマ政権の要請に世界で最も忠実に応えようとしている。
 四月に日米両権力者が策定した新たな「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」では、「アジア太平洋およびこれを越えた地域」で・いつでも・シームレスに自衛隊が米軍とともに「武力を行使する」ことが確認された。「集団的自衛権行使」のガイドライン、すなわち日米共同のウォー・マニュアルがうちだされたのだ。<グローバル侵略戦争同盟>としての日米新軍事同盟を構築することが、ここに宣言されたのである。
 「新ガイドライン」で鮮明にされた自衛隊の米軍化≠フための国内法整備に安倍政権は猛突進している。「平和安全法制」という欺瞞的名称がつけられたこの法律は、日本国家が武力攻撃を受けていなくとも「日本の存立」が脅かされていると権力者が判断しさえすれば世界中で日本国軍が米軍とともに武力行使することを合法化するものだ。こうした侵略戦争法の制定は、「戦争の放棄」を謳う日本国憲法第九条の実質的破壊いがいの何ものでもない。安倍が吹聴している「積極的平和主義」というスローガンが、アメリカの傭兵≠ニなって日本国軍を全世界に派兵することの謂いであることは明白なのである。四月の日米首脳会談においてオバマの要請を受けた安倍は、中・露の対米挑戦およびイスラム過激派の台頭などを日米共通の「脅威」とみなして共同で対処することを誓約した。その手はじめとして安倍政権は、南シナ海における対中「警戒監視」に日本国軍を派遣し、米軍とともに対中国の臨戦態勢に突入することを企んでいるのだ。そのためにも一刻も早く侵略戦争法を制定することに血眼になっているのである。
 侵略戦争法の制定と辺野古新基地の建設に反対する日本の労働者・学生の闘いが日増しに高揚している。このことに焦りをつのらせている安倍政権は、反対運動を圧殺するために労働組合や学生自治会への弾圧を強化している。報道機関の統制にも狂奔している。アメリカとともに戦争をやれる国≠ノふさわしい強権的=軍事的支配体制を、すなわち日本型ネオ・ファシズム統治形態を強化することに、この政権は突進しているのだ。
 「極右の軍国主義者」と自称してはばからない安倍は、近々発表する「戦後七十年首相談話」において、歴代内閣が表明してきた「侵略と植民地支配」にかんする「おわび」を反古にしようとしている。「積極的平和主義」の看板をおしだすことで日本軍国主義の侵略戦争を居直ろうとしている安倍政権を許すな!
 この政権は、「日本を世界でいちばん企業が活動しやすい国にする」ことを売り文句とした「アベノミクス」と称する経済政策をとっている。その内実たるや、徹底した独占資本家優遇策のオンパレードだ。他方で労働者階級に犠牲を強要している。――八時間労働制の撤廃、解雇の自由化、非正規雇用形態の拡大など。
 しかも、炉心溶融・爆発事故を起こした福島第一原発から放射性物質を海と大気にたれ流しつづけているにもかかわらず、日本全国の原発を再稼働させんとしてもいる。
 労働者人民に<戦争と貧困>を強制する安倍政権を打倒する力を結集するために、われわれは今たたかいぬいているのだ。

3 経済危機下の貧困強制と圧政を打ち破れ

 日本だけではなく他の帝国主義諸国においても、後進諸国においても、労働者人民の社会的権利を剥奪せんとする政府・支配階級の攻撃が熾烈をきわめている。日本やヨーロッパの多くの国では「構造改革」の名のもとに、解雇の自由化がすすめられ、またイギリスでは「ゼロ時間契約」のような過酷な雇用形態がまかりとおっている。EU諸国では各国権力者が、「トロイカ(欧州委、ECB、IMF)」の指令にしたがって、「緊縮財政」の名のもとに公務労働者の大量解雇と賃金・年金の切り下げ、医療・福祉・教育などの公共サービスの大幅縮減を強行している。「ギリシャの悲惨をくりかえしてよいのか」という脅し文句をふりかざしつつ。貧窮と経済的格差の拡大にたいして高まる労働者階級の怒りをそらし、闘いを分断し撹乱するために、各国権力者は移民労働者や近隣諸国人民を侮辱する排外主義的ナショナリズムを煽りたててもいる。
 経済危機にあえぐ帝国主義諸国政府は、独占資本を救済し国際的な争闘戦に勝ちぬくために、大々的な軍需生産と武器輸出にますます拍車をかけ、またTPPなどの「経済連携協定」に後進諸国を組みこみ・それらへの新植民地主義的侵略を強めている。
 中国もまた例外ではない。勤労人民のうえに君臨するネオ・スターリン主義の党=国家官僚が「社会主義市場経済」の名のもとにその政治経済構造を資本主義化し、官僚的資本家≠ニいうべき徒輩が労働者・農民を強搾取・収奪している。核軍事力の増強に励み超大国への飛躍を謳っているその反面で、蓄積されてきた国内の社会的・経済的矛盾はいよいよ先鋭化している。塗炭の苦しみにあえいでいる労働者人民のストライキやデモそして暴動までもが頻発している。これを支配体制の危機とうけとめている習近平政権は、中華ナショナリズムを宣揚すると同時に、「社会主義法治」の名のもとに強権的に人民の運動を圧殺しているのだ。
 各国権力者の貧困の強制と圧政に抗して全世界の労働者人民は決起せよ!

4 労働者国際主義にもとづく反戦闘争の炎を!

 全世界の仲間たち! この現代世界の悲惨を打破するために、今こそ団結しようではないか。米・日をはじめとする帝国主義諸国権力者と中・露の権力者が戦争政策を正当化するためにふりまいている国益ナショナリズムや民族排外主義の虚偽性を暴きだし、地上から戦争と貧困、圧政と隷従を根絶するためにたたかおう。
 米―中・露の核軍事力増強競争に反対して決起しよう! 米日両帝国主義国家の<グローバル戦争同盟>構築反対! NATO強化・MDシステム構築を許すな! 中国とロシアの対抗的核軍拡反対! アメリカ同盟軍によるイラク・シリア空爆反対! われわれは、安倍政権の海外派兵・「対テロ戦」参戦を絶対に阻止する。侵略戦争法の制定を断固阻止する。
 侵略戦争法案への怒りに燃えた日本の労働者人民の闘いを、「日本共産党」を名のる党の指導部は議会内「野党共闘」の応援団におとしめようとしている。彼らは、保守政治家とも手を組むために、日米軍事同盟の強化に反対することを棚上げにするという裏切りをはたらいている。それどころか、軍事同盟が存在するもとでもとりうる「紛争の平和的解決」という外交政策の実施を各国権力者に請願しているのだ。だが、権力者どもの理性にすがりつく日共=転向スターリン主義者の代案は、まったくの幻想でしかない。
 「核兵器不拡散」をめざした国連NPT再検討会議の顛末を見よ! 骨抜きにされたささやかな最終合意文書の採択をさえ葬りさったのが、「核なき世界の実現」を唱えてノーベル賞を授与されたオバマのアメリカ、そしてイギリスだ。フランス・ロシア・中国の核保有国権力者も同様にふるまった。唯一の被爆国である日本の政府も、アメリカの核武装を擁護しこれに加担した!
 NPT再検討会議を尻押ししてきた日共指導部は、「核兵器禁止条約交渉を多数の国(政府)が主張した」ということをもって、「前進」だと強弁している。これはまったくの逆立ちではないか。核軍拡競争の悪循環を断ち切る力は、権力者にあるのではない。今日の戦争の危機を除去する力は、それぞれの国家のもとで搾取され支配され戦争に動員される労働者人民が目覚め・国際的に団結して創りだす闘いにこそあるのだ。
 だがしかし、日本最大の労組ナショナルセンターである「連合」の指導部は、反戦闘争を放棄し日米安保同盟を是認している。政労使協議路線に転落していることのゆえに。軍需産業の労働貴族にいたっては、率先して軍備増強・武器輸出促進の旗をふってさえいる。
 全世界の仲間たち!
 「国益擁護」のナショナリズムにとりこまれた既成労働運動指導部の抑圧をはねのけて、いまこそ反戦闘争に決起しよう!
 想起せよ。第一次世界大戦の勃発に際してレーニンが、「祖国防衛」の名のもとに戦争協力に転じた各国労働運動指導部を弾劾し、「戦争にあけくれる自国政府を打倒せよ」と全世界の労働者人民に呼びかけたことを!
 そして、われわれは訴える。「現代における平和運動は労働者階級の自己解放の闘いとむすびつかないかぎり非実践的である……労働力商品として物化されているこの現代的人間疎外からの解放――プロレタリア・ヒューマニズムの実現としてのみそれは現実的である」(黒田寛一『ヒューマニズムとマルクス主義』こぶし書房刊、一三七頁)。腐敗した既成指導部をのりこえたたかう労働者階級の国際的団結のみが、米―中・露の核軍事力増強競争の悪循環を断ち切りうるのである。
 全世界の仲間たち! ともに国際反戦闘争に決起しよう!
(二〇一五年七月一日)

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安倍の追悼式参加を弾劾 6・23 沖縄
県学連が抗議行動・情宣に決起

 六月二十三日、戦後七十年の節目の「沖縄全戦没者追悼式」(県当局主催)に首相・安倍は、外相・岸田や防衛相・中谷ら四閣僚を従えて駐日米大使ケネディとともに出席した。
 沖縄県学連のたたかう学生は、アメリカとともに戦争をやる国への飛躍を策す安倍政権への怒りに燃えて、首相・安倍の追悼式参加にたいする抗議行動と街頭情宣をおこなった。

闘う学生が「安倍政権打倒!」を掲げ街頭情宣
(6月23日、県民ひろば)
 辺野古で工事車両ゲートを封鎖
工事車両ゲートを封鎖
(6月23日、辺野古キャンプ・シュワブ前)
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「戦争法廃案」掲げ緊急集会 6・25 那覇
労働者・人民が怒りの拳
 六月二十五日、那覇市の県民ひろばで、「基地の県内移設に反対する県民会議」主催の「戦争法案の廃案を求める緊急集会」とデモンストレーションが、約三〇〇人の労働者・学生・市民の参加のもとにおこなわれた。わが同盟とたたかう労働者・学生たちは、既成指導部による「反安保」ぬきの「戦争法案反対」運動をのりこえ、「日米グローバル侵略戦争同盟の構築反対」を掲げ、この日の闘いを戦闘的に高揚させるために終始奮闘したのだ。
「侵略戦争法制定阻止!」怒りのシュプレヒコール
(6月25日、県民ひろば)
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戦争法制定阻止の炎 6・21
  
自民党大阪府連に反安保の拳
全関西労学統一行動
 六月二十一日に、反戦青年委員会と全学連関西共闘会議のたたかう労働者・学生は、同日決起した首都をはじめとする全国の労学と固く連帯し、大阪の地で反戦反安保労学統一行動に勇躍決起した。
大阪市街に闘う熱気をほとばしらせ進撃する労学の白ヘル部隊
南天満公園で決意を固める労学(6月21日)
  
名古屋市街に安倍打倒の声轟く
全東海労学統一行動
名古屋市の繁華街を戦闘的にぬりかえ進む労学(6・21)
闘う決意をうち固める労学(6月21日)
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